JPS6011317B2

JPS6011317B2 - ラジエ−タの支持装置

Info

Publication number: JPS6011317B2
Application number: JP57119187A
Authority: JP
Inventors: 昌広磯部
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1982-07-10
Filing date: 1982-07-10
Publication date: 1985-03-25
Also published as: JPS5912292A; US4651839A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はラジェータの支持装置に関し、とくにラジェー
タの下端部とボデー側ブラケットの間に介装されてラジ
ェータをフローテイング支持するラジェータの支持構造
に関する。

エンジンのアイドル運転時の自動車の車体振動を減衰さ
せるために、本特許出顔人により、第１図および第２図
に示すように、ラジェータ１を慣性質量として利用し、
ラジェータ１をボデー側ブラケツト２から弾性サポート
３を介してフローブィング支持することにより振動系を
構成し、車体振動を減衰させる装置が提案されている。

このような装置において、弾性サポート３にその本釆の
使用目的である、ラジェータのフローブィング効果を充
分発揮させるためには、弾性サポート３にかかる荷重が
ブラケツトの形状寸法のばらつきにも拘わらず均一であ
ること、この荷重がかかったときに入力荷重に差があっ
ても十分にゴムが変形すること、ゴムが変形しサポート
が煩いても分担荷重が確実にボデー側ブラケットに伝え
ることができるようにしなければならない。本発明は、
このよな必要性を満足させるために、ラジェータのフロ
ーティング支持構造において、サポートに加わる荷重の
均一化、サポートの大きな変形の確保、ボデー側ブラケ
ツトによる確実な荷重の支持をはかることを目的とする
ものである。この目的を達成するために、本発明のラジ
ェ−夕の支持装置は、ラジェータの下端部に接触してラ
ジェータからの荷重を支持する上部フランジと、ボデ−
側ブラケツトの上面に着座して上下方向荷重をボデー側
ブラケットに伝える下部フランジと、ボデー側ブラケツ
トの穴に懐合するスカート部と、上部フランジを下部フ
ランジおよびスカート部に連結する中間部とから構成さ
れており、しかも、全体が本質的にゴム部材で構成され
てラジェータ下端部およびボデー側プラケツトに沿う位
置に岡山体リングが前記ゴム部材中に埋設されており、
上部フランジの外蚤○Ｉが下部フランジの外蓬Ｄ２より
小に形成されるとともに上部フランジ下面と下部フラン
ジ上面との間に両フランジの干渉防止用の隙間６が形成
されており、かつスカート部外蚤Ｄ３が上部フランジ外
蓬ＤＩより４・に構成されている。

このように、剛体リングが埋入されることによりサポー
トに加わる荷重が均一化され、またＤＩ＜Ｄ２および６
大の確保によりラジェータの傾きによる上部フランジと
下部フランジとの干渉が防止されて大きな変形が吸収可
能となり、さらにＤ３＜ＤＩとすることにより確実なボ
デー側ブラケット反力が得られ、前記の目的が達成され
るのである。

以下に、本発明のラジェータの支持装置の望ましい実施
例を図面を参照しながら説明する。

第３図は本考案の第１実施例に係るラジェータ支持装置
がラジェータ下端部とボデー側プラケット間に介装され
ている状態を、また第４図はラジェータ支持装置のみを
取出して示した状態を示している。図に示すように、ラ
ジエータ１０のロアタンク１１の底部には円柱状の基部
１２が取付けられており、基部１２には下方に向かって
延びる円柱状の突起１３が形成されている。

一方、ボデ−側のフロントクロスメンバ１４にはボデー
側ブラケット１５が固定されている。ポデー側プラケッ
ト１５はラジェータ１０の下端に向かって水平に延びる
舌片部１６を有しており、この舌片部１６には下方に向
かって延びる円筒部１７によって画成された穴１８が設
けられている。この穴１８の中心軸線上にラジェータ１
０の前記円柱状突起１３が同軸状に配され、ラジェータ
１０とボデー側ブラケット１５間に本発明のラジェータ
の支持装置２０が介装される。ラジェータ支持装置２０
は、大きくわけて、ラジェータ１０の下端部に接触して
ラジエーター０からの荷重を支持する上部フランジ２１
と、ボデ−側ブラケツト１５の上面に着座して上下方向
の荷重をボデー側ブラケット１５に伝える下部フランジ
２２と、ボデー側ブラケット１５の穴１８に競合するス
カート部２３と、上部フランジ２１を下部フランジ２２
およびスカート部２３に連結する中間部２４とから成っ
ており、後に述べる金属リングを除き、弾性体、たとえ
ばゴム部材から成つている。

上部フランジ２１はラジヱータ支持装置２０の上部にお
いて半径方向外方に延びており、水平に拡がる上面２５
を有している。

該上面２５はラジエーター０の基部１２の下面と当援さ
れる。上部フランジ２１の中央には断面や円形で上下方
向に延びる穴２６が形成されており、この穴２６にラジ
エーター０の前記円柱状突起１３が突入し、両者は隙間
なく鉄合する。下部フランジ２２は上部フランジ２１よ
り下方において半径方向外方に向かって延びており、水
平に拡がる下面２７を有している。

下部フランジ２２の下面２７は、ボデ−側ブラケツト１
５の舌片部１６の上面に着座する。スカート部２３は下
部フランジ２２の途中から下方に向かって延びる円筒状
体から成り、その外周面２８は垂直方向下方に向かって
延び、ボデ−側ブラケット１６の舌片１６に設けられた
穴１８を形成する円筒部１７の内面に鉄合する。中間部
２４は比較的厚みの薄いくびれた部分からなり、この部
分は大きな繋断変形および傾きの変形を吸収する弱体部
を構成している。

上記の概略構成を有するラジェータ支持装置２川こは、
ラジエーター０の下端部とボデー側ブラケット１５に沿
う位置とのそれぞれに、環状のたとえば金属製から成る
剛性を有する剛体リング２９，３０がゴム部材中に埋入
されて配設されている。

このうちラジェータ１０の下端部に沿って延びる剛体リ
ング２９は、上部フランジ２１の上面２５に沿って延び
る水平部２９ａと穴２６に沿って延びる垂直部２９ｂと
から成る断面山型の環状リングから成る。また、ボデー
側ブラケット１５に沿う剛体リング３０は舌片部１６の
上面に沿って延びる水平部３０ａと円筒部１７の内面に
沿って延びる垂直部３０ｂとから成る断面山型の環状リ
ングから成る。剛体リング２９，３川まそれぞれ、上部
フランジ２１と下部フランジ２２の外蚤端部近くまで延
びている。ただし、上部フランジ２１および下部フラン
ジ２２の外周面から突出はしていない。また、上部フラ
ンジ２１の外怪ＤＩは、下部フランジ２２の外蚤Ｄ２よ
りも小になっている。

またスカート部２３の外蚤Ｄ３、すなわちポデー側ブラ
ケット１５の穴１８の内怪Ｄ３は、上部フランジ２１の
外蚤ＤＩよりも小に形成されている。したがって外蓬Ｄ
１，Ｄ２，Ｄ３の間の大小関係は、Ｄ３＜ＤＩくＤ２と
なっている。さらにまた、上部フランジ２１と下部フラ
ンジ２２との間には、ラジェータ支持装置２０の外面か
ら半径方向内方に向かって切込んで形成された。

上部フランジ２１と下部フランジ２２との干渉を防止す
るための隙間３１が形成されている。この干渉防止用隙
間３１は、上部フランジ２１の水平方向に延びる下面３
２と、上部フランジ下面３２の内蚤側端に滑らかな丸み
をもって連なりそこから半径方向外方に向かって徐々に
下降して延びる中間部２４の上面３３と、中間部上面３
３に滑らかに連なり水平方向に延びる下部フランジ上面
３４とによって画成されており、比較的上下方向に大き
な高さ６の空間を有する隙間たち構成されている。第５
図は本発明の第２実施例のラジェータ支持装置２０を示
しているが、本実施例において第１実施例と異なる部分
は、干渉防止用隙間３１の形状である。

第２実施例にいては、その干渉防止用隙間３１は、外径
端から半径方向内方に向かって徐々に下降して延びる上
部フランジ下面３２と、上部フランジ下面３２の内蓬側
端に滑らかな丸みをもって連なる中間部外面３５と、中
間部外面３５に滑らかに連なり水平方向に延びる下部フ
ランジ上面３４とによって形成された、比較的上下方向
に大きな高さの空間を有する隙間から形成されている。
その他の構成は第１実施例に準ずるので、対応する部分
に第４図と同一の符号を付してある。つぎに、上記のよ
うな構成を有する各実施例の作用効果について説明する
。

まず、ラジェータ１川よラジェータ支持装置２０１こよ
りボデー側プラケット１５上に浮動支持され、水の入っ
た質量の大きなラジェータ１０が振動系の慣性質量とし
て利用され、車糠アイドル運転時等において大きな振動
低減効果が得られる。

この浮動支持はラジェータ支持装置２０のゴム部材の変
形によって得られるが、とくに中間部２４は剛性が弱め
られており、ラジェータ１０の上下振動、傾きの揺動に
対して大きな変形を許容する。ただし、非常に大きな振
動、変形に対しては上部フランジ下面３２が下部フラン
ジ上面３４に当たり、それ以上の大きな変形を拘束して
耐久性を向上してある。また、本発明の特有の作用効果
としてつぎの作用効果がある。

すなわち、ラジェータロアタンク１１およびボデー側ブ
ラケット１５に接近する部位に剛体リング２９，３０を
設けたので、ラジェータ支持装置２０‘こ加わる荷重が
均一化され、ばね特性が安定化しつつかつ向上される。
また、上部フランジ２１の外径寸法ＤＩと下部フランジ
２２の外径寸法Ｄ２との関係が、ＤＩくＤ２となってい
るので、ラジェータ１０の傾き角のこよる上部フランジ
２１の下部フランジ２２への接近量（ｔ＝ＤＩ／２ねｎ
ｏ）がＤＩ小のため小となり、大きな変形を許容できる
こととなる。

さらに、第４図の下部フランジ上面３４におよび第５図
の上部フランジ下面３２のように徐々に上昇または下降
させて隙間３１の高さ６が大きくとれるようになってい
るので、ラジェータ支持装置２０の大きな変形が許容さ
れる。すなわち、ラジェータ１０の振動を吸収するため
の自由度が大きくとられている。さらに、スカート部外
径Ｄ３が上部フランジ外蓬ＤＩより小となっているので
、上部フランジ２１で受けられた荷重はその真下にボデ
ー側ブラケット１５があることになるので、確実にポデ
−側ブラケット１５で受け持たれることができ、強度的
信頼性が向上される。

Ｐ久上の通りであるから、本発明のラジェータの．支持
装置によるときは、ラジェータ支持菱燈に加わる荷重の
均一化、大きな変形を可能にする柔らかなばね特性の確
保、ボデー側ブラケツトへの確実な荷重の伝達をはかる
ことができ、特性の安定した、かつ大きなフローティン
グ効果の得られる、高信頼性のラジェータ支持構造が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本出顔人が既に提案したラジェータ支持装置の
一部を断面にして示した側面図、第２図はラジェータ下
端支持部の斜視図、第３図は本発明の第１実施例に係る
ラジェータの支持装置とその近傍の断面図。第４図は第３図のラジェータ支持装置の一部を断面にし
て示した正面図、第５図は発明の第２実施例に係るラジ
ェータの支持装置の一部を断面にして示した正面図、で
ある。１０…ラジエータ、１１…ロアタンク、１２…基
部、１３・・・突起、１４・・・フロントクロスメンバ
、１５…ボデー側プラケツト、１６…舌片部、１７・・
・円筒部、１８・・・穴、２０……ラジェータ支持装置
、２１・…・・上部フランジ、２２・・・・・・下部フ
ランジ、２３・・・スカート部、２４・・・中間部、２
５…上面（上部フランジ）、２６…穴（上部フランジ）
２７…下面（下部フランジ）２８…外周面（スカート部
）２９，３０‐剛体リング、３１…隙間、３２・・・下
面（上部フランジ）、３３・・・上面（中間部）、３４
・・・上面（下部フランジ）、３５・・・外面（中間部
）。繋ｌ図鍵２図 ※３翼第４図 ※５図

Claims

【特許請求の範囲】１ラジエータの下端部に接触してラジエータからの荷
重を支持する上部フランジと、ボデー側ブラケツトの上
面に着座して上下方向荷重をボデー側ブラケツトに伝え
る下部フランジと、ボデー側ブラケツト穴に嵌合するス
カート部と、上部フランジを下部フランジおよびスカー
ト部に連結する中間部とから成り、全体が本質的にゴム
部材で構成されてラジエータ下端部とよびボデー側ブラ
ケツトに沿う位置に剛体リングが前記ゴム部材中に埋設
されており、上部フランジの外径が下部フランジの外径
より小に形成されるとともに上部フランジ下面と下部フ
ランジ上面との間に両フランジの干渉防止用の隙間が形
成されており、かつスカート部外径が上部フランジ外径
より小に構成されているラジエータの支持装置。２上部フランジおよび下部フランジ内に埋設された金
属製リングの外径端はそれぞれ上部フランジおよび下部
フランジの外径端近傍まで延びている特許請求の範囲第
１項に記載のラジエータ支持装置。３前記干渉防止用の隙間が、水平方向に延びる上部フ
ランジの下面と、上部フランジの下面の内径側端に滑ら
かな丸みをもつて連なりそこから半径方向外方に向つて
徐々に下降して延びる中間部の上面と、中間部上面に滑
らかに連なり水平方向に延びる下部フランジ上面とによ
つて形成された比較的上下方向に大きな高さの空間を有
する隙間から形成されている特許請求の範囲第１項に記
載のラジエータ支持装置。４前記干渉防止用隙間が、外径端から半径方向内方に
向かつて徐々に下降して延びる上部フランジ下面と、上
部フランジ下面内径側端に滑らかな丸みをもつて連なる
中間部の外面と、中間部の外面に滑らかに連なり水平方
向に延びる下部フランジ上面とによつて形成された比較
的上下方向に大きな高さの空間を有する隙間から形成さ
れている特許請求の範囲第１項に記載のラジエータ支持
装置。