JPS591717B2 - ロリオライド−β−D−グルコシドならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤 - Google Patents

ロリオライド−β−D−グルコシドならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤

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JPS591717B2
JPS591717B2 JP9456081A JP9456081A JPS591717B2 JP S591717 B2 JPS591717 B2 JP S591717B2 JP 9456081 A JP9456081 A JP 9456081A JP 9456081 A JP9456081 A JP 9456081A JP S591717 B2 JPS591717 B2 JP S591717B2
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JP
Japan
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tobacco
compound
loliolide
glucoside
aroma
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Expired
Application number
JP9456081A
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JPS57212197A (en
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久 児玉
邦雄 加藤
嶺 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco and Salt Public Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ロリオライドーβ−D−グルコシドならびに
該化合物よりなるたばこ用香喫味改良剤に関するもので
ある。
近年、たばこの嗜好は多様化の傾向を示しており、軽快
でしかも豊かな香喫味を有する製品が好まれるようにな
つてきている。
従つて製品たばこに配合される原料葉たばこは、喫味が
軽快で、ニコチン及びタール含量の少ない緩和なものが
多く使用されるようになつてきた。又、脱ニコチン処理
を施して製造された再生たばこ、葉たばこ以外の植物或
いは各種の無機成分や有機成分等からなるいわゆるたば
こ代替物(以下「人工たばこ」という)等も使用される
ようになつてきている。しかし、このようなたばこ原料
は、一般に香喫味が乏しく、刺激を有するものが多く、
旨味にも欠けるため、更に何等かの物質を添加して香喫
味を向上させる必要がある。本発明は、かかる観点から
特に香喫味に乏しく、刺激を有し、旨味に欠ける葉たば
こ、再生たばこ、人工たばこ等を原料として製造される
製品たばこの香喫味を向上させる新規化合物を提供する
ことを目的とするものである。
従来、たばこの香喫味改良に有効な物質として、数多く
の化合物が知られている。
本発明者等は葉たばこの中にもともと含まれている化合
物であれば、たばこ本来の香喫味と良く調相するであろ
うと考え、多くの精油成分を葉たばこの中から単離し、
たばこの香味改良に成果をあげて来た。
これら葉たばこの中の精油成分が、たばこ香気に重要な
役割を果たす事は良く知られているが、葉たばこ中の不
揮発性成分の中にも喫煙の際にその熱分解によつてたば
この香喫味改良に有効な物質を生成する成分が存在する
であろうとの予測に基づき、かかる目的に役立つ新規化
合物を葉たばこ中の不揮発性成分から単離すべく鋭意研
究を重ねて来た。その結果、黄色種葉たばこの中からた
ばこの香喫昧改良効果のすぐれた新規化合物を単離し、
本発明をなすに至つた。本発明は、次式(1)の構造式
で表わされる化合物すなわち、ロリオライド一β−D−
グルコシド(以下[本化合物」という)ならびに該化合
物からなるたばこ用香喫味改良剤を発明の要旨とするも
のである。本化合物は、黄色種葉たばこをメタノール抽
出し、該抽出物からヘキサンに可溶な成分を除去し、次
いでクロロホルムに可溶な成分を除去して水溶性画分を
得、その水溶液をイオン交換樹脂に通して塩基性及び酸
性画分を除去して不揮発性中性部を得、これをブタノー
ルで抽出し、該溶液に以下に述べる種々のクロマトグラ
フイ一処理を行なつて本化合物を単離することができる
。次に本化合物の単離方法の一例を示す。
水分約10%に乾燥したのち刻幅1m77!に細刻した
米国バージニア産黄色種葉たばこ3kgをメタノール3
1kgに48時間室温にて浸漬抽出し、抽出液を沢過後
減圧下で濃縮する。
次いでこの抽出液を水41?に溶解し、次いでヘキサン
4kgで洗浄してヘキサン可溶部、クロロホルム2kg
で洗浄しクロロホルム可溶部を順次除去する事により分
別した水可溶部を得る。これをイオン交換樹脂カラム(
DOwexCCR−2(H+)およびAnlberli
teIR−45(0H−))に通し、塩基および酸を除
き、得られた中性水溶液をn−ブタノール3kgで抽出
した。得られたn−ブタノール可溶部を濃、縮してn−
ブタノールを揮散させたのち水200イに溶解して多孔
性樹脂カラム(DIAION即−20)に吸着させる。
次いで20%エタノール水溶液で溶出させ、これを濃縮
して残査3.5?を得る。この残査を水200dに溶解
し、チヤコールーセライト(1:1)カラムに吸着させ
たのちメタノールで溶出させ、これを濃縮して残査1.
2yを得る。これにゲルF過(BiO−Rad社BlO
gelP−2)を施して分画し、続いて高速液体クロマ
トグラフイ一(逆層、水:メタノールリアセトニトリル
8:1:1)によつて分割し、凍結乾燥を行なつて本化
合物を1.6即の白色固体として得る。本化合物のスペ
クトルデータを次に示す。
旋光度〔α〕D=−21.25次(C=0.08、Et
OH)核磁気共鳴スペクトル(Pyridine−D5
):δ(Ppm)1.09(3H,.s)、1.41(
3H,s)、1.95(3Hss)、2.15(1H1
br0ad,.dsJ−14.1Hz)、2.85(1
H,br0add,.J=14.1Hz)、3.8−4
.4(7H,m)、4.91(1H,.d,.J−7.
1Hz)、5.81(1H,.s)、赤外吸収スペクト
ル(液膜):(CTIL−1 )335011725本
化合物はβ−グルコシダーゼにより容易に加水分解を受
け、アグリコンを遊離する。
このアグリコンの質量分析スペクトルは、標品のロリオ
ライドと完全に一致する。以上のデータは、本化合物を
前述▲I)式の構造式で示されるロリオライド一β−D
−グルコシドと決定することを十分に支持するものであ
る。
本化合物は、例えば以下の方法により合成することがで
きる。すなわち、新しくつくつた炭酸銀100〜をロリ
オライド100ワ及びα−アセトブロモグルコース20
0即の塩化メチレン溶液50m1に加えて暗所下で2日
間攪拌し、▲過し、沢液を減圧下蒸発させて塩化メチレ
ンを除去し、残留する油状残査300m1をシリカゲル
カラムクロマトで分画する。該分画のうち、酢酸エチル
リヘキサン一4:6の溶液で流出する画分を高速液体ク
ロマトグラフイ一(GPC:クロロホルム)によつて分
取し、次式([[)の構造式で示されるロリオライドグ
ルコシドテトラアセテートを10.0〜の白色結晶とし
て得る。次に、ロリオライドグルコシドテトラアセテー
トのスペクトルデータを示す。
核磁気共鳴スペクトル(CDCl3):δ(Ppm)1
.24(3Hss)、1.35(3H,.s)、1.6
0(3H,.s)、2.02(12H,.s)、3.7
(1H.m)、4.2(3H.m)、4.58(1H,
.dsJ=7.4Hz)4.90−5.24(3H,.
m)、5.67(1H,.s)赤外吸収スペクトル(液
膜):(CITL−1 )1760117301138
0,1365、次いでロリオライドグルコシドテトラア
セテートをアンモニアを飽和させたメタノールで脱アセ
チル化し、凍結乾燥して本化合物が7,2即の白色固体
として得る。
本化合物はそれ自体では香気を有さない白色の固体であ
るが、たばこの香喫昧改良剤として望ましい適性を有す
る。
すなわち、香喫味に欠け、刺激を有する種々のたばこ原
料に本化合物を添加し、これらの香喫昧について評価試
験を行なつたところ、本化合物はたばこ本来の香喫味と
よく調和し、香りに丸昧をもたせ、たばこらしさが強調
され、刺激を抑え、更に、これらの効果に持続性のある
ことなど多くの優れた効果を有することが判明した。本
化合物をたばこ原料に添加する時期及び手段は特に限定
されるものではなく、他の通常使用される香料と同様に
エタノール等の有機溶剤に溶かした後、たばこ刻みに添
加して使用できその他紙巻たばこ、製造用の材料品例え
ば巻紙、糊或いはフイルタ一等に含有させることによつ
ても香喫味改良の効果をあげることができる。
又、本化合物を適用しうるたばこの種類についても特に
制限はなく、通常の葉ただこを原料として製造する紙巻
たばこ、パイプたばこ、葉巻たばこ等の他、屑たばこを
原料として製造される再生たばこ、天然の繊維或いは植
物の組織培養物を用い製造される合成たばこ等に対して
もこれらの製造工程中又は製品化された後、本化合物を
添加することにより、これらの香喫味を著しく改良する
ことができる。本化合物の添加量は極く微量で良く、た
ばこ又はたばこ製造用材料品に対し、0.0001%〜
0.1%、望ましくは0.001%〜0.01%の添加
で充分な効果が得られるので経済的にも大きな利点があ
る。なお本明細書中に記載の%はすべて重量%を示す。
実施例 1 巻き上げ直前の日本専売公社商品名「ピース]用のたば
こ刻み507に対して、前述の方法で合成した本化合物
の0.1%エタノール溶液を、たばこ刻み50yに対す
る本化合物の量が0.001%になるよう噴霧添加して
紙巻し、本化合物無添加の上記たばこ刻みの巻上品を対
照品として、これらを喫煙した時の匂い、昧について二
点識別法により比較した。
特に訓練された専門パネル20人の評価は第1表に示す
通りであつた。上表から本化合物は製品たばこの香り及
び昧を著しく改良する効果を有する事が分る。
実施例 2 屑たばこを100℃の熱水で抽出し、水溶性部と水不溶
性部とに分けた後、水不溶性部を叩解し、これにその乾
物重量の15%の針葉樹のクラフトパルプを加えた混合
物を薄紙状に成型し、この薄紙に上記の水溶性部を戻し
て作つたシート状再生たばこ刻み607に対し前述の方
法で単離した本化合物を実施例1と同様に処理して巻き
上げ、本化合物無添加の上記シート状再生たばこの裁刻
巻き上げ品を対照品として二点識別法により喫昧を比較
した。
特に訓練された専門パネル20人による評価は第2表に
示す通りであつた。
この結果、本化合物を添加したものは香り及び昧が著し
く改善されると共に刺激の抑制効果も顕著であることが
わかる。
実施例 3 たばこ刻の紙巻用糊であるカルボキシメチルセルロース
(以下CMCと略す)糊液に本化合物を0.02%にな
るよう混合したものを用いて、実施例2で製造したシー
ト状再生たばこの裁刻巻上げ品を作り、別途本化合物無
添加の糊液を用いた巻き上げ品を対照品として二点識別
法によりこれらの喫昧を比較した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式( I )で表わされる化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I )2 次式(
    I )で表わされる化合物よりなるたばこ用香喫味改良
    剤。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I )
JP9456081A 1981-06-20 1981-06-20 ロリオライド−β−D−グルコシドならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤 Expired JPS591717B2 (ja)

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JPS57212197A JPS57212197A (en) 1982-12-27
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