JPS6041080B2 - 新規なテルペン配糖体ならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤 - Google Patents

新規なテルペン配糖体ならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤

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JPS6041080B2
JPS6041080B2 JP11902380A JP11902380A JPS6041080B2 JP S6041080 B2 JPS6041080 B2 JP S6041080B2 JP 11902380 A JP11902380 A JP 11902380A JP 11902380 A JP11902380 A JP 11902380A JP S6041080 B2 JPS6041080 B2 JP S6041080B2
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Japan
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tobacco
compound
taste
aroma
flavor
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JP11902380A
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邦雄 加藤
嶺 藤森
久 児玉
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco and Salt Public Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は4−(4ーハイドロキシ−1,2−ェポキシー
2,6,6ートリメチルシクロヘキサン−1−イル)ー
ブト−3−エン−2−オール一B−○−グルコシドなら
びに該化合物よりなるたばこ用香喫味改良剤に関するも
のである。
近年、たばこの噂好は多様化の傾向を示しているが、香
喫味の豊かで軽い製品にその階好は移りつつある。
これに伴い製品たばこに配合される原料葉たばこは喫味
が軽快でニコチン及びタール含量の少し、緩和なものが
多く使用されるようになってきた。又、脱ニコチン処理
を施して製造された再生たばこ、葉たばこ以外の植物、
或いは各種の無機成分や有機成分等からなるいわゆる人
工たばこ(以下人工たばこという)等も使用されるよう
になってきている。しかし、このようなたばこ原料は一
般に香喫味が乏しく刺激を有する事が多く、旨味にも欠
ける為、更に何等かの物質を添加し香喫味を向上させる
必要がある。本発明はかかる観点から、特に香喫味に乏
しく、刺激を有し、旨味に欠ける葉たばこ、再生たばこ
、人工たばこ等を原料とするたばこの香喫味を向上させ
る新規化合物を提供することを目的とするものである。
従来たばこの香喫味改良に有効な物質として数多くの化
合物が知られている。
本発明者等はたばこの中にもともと含まげている化合物
であれば、たばこ本来の香喫味と良く調和し、効果的で
あるばかりでなく、香喫味の乏しい原料に対してもたば
こらしい香喫味を付与しその価値を高める事が可能であ
ろうと考え、多くの精油成分を葉たばこの中から単離し
たばこの香味改良に成果をあげて来た。これらたばこの
精油成分がたばこ香気に重要な役割を果たす事は良く知
られているが、たばこ中の不揮発性成分も喫煙の際にそ
の熱分解物がたばこらしい香喫味を付与するであろうと
の予測に基づき、香喫味改良に有効な新規の化合物を葉
たばこの不揮発性成分中から単離すべく鋭意研究を重ね
て来た結果、黄色種葉たばこの中から(1)の構造式で
表わされる4−(4ーハィドロキシ−1,2ーエポキシ
ー2,6,6−トリメチルシクロヘキサンー1ーイル)
ーブトー3ーヱン−2ーオール−8一D−グルコシド(
以下 本化合物という)を単離する事に成功すると共に
、本化合物がたばこの香喫味改良剤として極めて有効で
あることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち、
本発明は4一(4−ハイドロキシー1,2−エポキシ−
2,6,6ートリメチルシクロヘキサン−1ーイル)ー
ブト−3−エン−2−オール−8−D−グルコシド及び
該化合物よりなるたばこ用香喫味改良剤である。本化合
物は天然界より初めて単離れた文献未戦の新規化合物で
ある。
従ってたばこの香喫味改良剤として優れた効果を発揮す
る事については現在まで全く知られていない。本化合物
は黄色種葉たばこをメタノール抽出し、順次に抽出物か
らへキサンに可溶な成分を除去し、次いでクロロホルム
に可溶な成分を除去し、水落性画分を得、その水溶液か
ら塩基性及び酸性画分を除去するためイオン交≠熱樹脂
を用いる処理を行い不揮発性中性部を得、これをブタノ
−ルで抽出し、該溶液に種々のクロマトグラフィーを行
なって単離することがきる。
次に本化合物の単離方法の一例を示す。
すなわち乾燥した米国バージニア産黄色種葉たばこ(水
分10重量%)を1側刻幅に細刻したもの3kgをメタ
ノール31k9で4斑時間室温にて浸濃抽出し、抽出液
は炉過後減圧下で濃縮した。次いで水4夕もこ溶解し、
順次にへキサン可溶分、クロロホルム可溶分を除去する
事により分別した。水可溶分をイオン交換樹脂カラム(
DowexCCR−2(H+)およびAmberlit
eIR−45(OH−))に通し、塩基および酸を除き
、得られた中性水溶液をn−ブタノールで抽出した。得
られたn−ブタノール可溶部を濃縮してn−プタノール
を輝散させたのち水200肌に溶解して多孔性樹脂カラ
ム(DIAlONHP−20)に吸着させ、次いで20
%EtOH/日20で溶出させ、これを濃縮して残査3
.5夕を得た。この残査を水200の【に溶解し、チャ
コールーセラィト(1:1)カラムに吸着させたのちメ
タノールで溶出させ、これを濃縮して残査1.2夕を得
た。これを高速液体クロマトグラフィー(逆層、20%
MeOH/日20)によって分割し、本化合物を油状純
品として40の9得た。本化合物のスペクトルデータを
次に示す。
〔Q〕D=一1.24(C=0.135,EのH)核磁
気共鳴スペクトル(PMidine−d3)6(ppm
)1.11 (3日,S),1.15(9日,S),1
.26(3日,S),1.40(3日,d,J=6HZ
)3.8−4.5(細,m),4.87(IH,d,J
=7.3HZ),6.12(が,m),1.4‐2.6
(4日,m)ァノメリックプロトンのJ値は?.2HZ
であった。
また本化合物の構造を決定するために、ピリジン無水酢
酸で本化合物をアセチル化した。
アセチル体のスペクトルデータを次に示す。核磁気共鳴
スペクトル(CDC13):6(ppm)0.98(細
,S),1,12(細,S),1.18(細,S),1
.22(犯,d,J=7HZ),2,01,2.06(
1班,S.S)3.64(IH,m),4.16(3日
,m),4.63((IH,d,J=7.8HZ),4
.8−5.2(4日,m),5.8(2日,m)質量分
析スペクトル(7企V):m/e(%)55(21),
69(22),94(30),108(74),134
(25),168(100),190(37),331
(23),482(1.4),538(0.7),58
0(0.5>),598(0.5>)赤外吸収スペクト
ル(液膜):cの‐11760,1380,1370 また本化合物は2Nトリフロロ酢酸と封管中1時間過熱
する事により糖部分を遊離させ、続いてジチオアセター
ル化、テトラメチルシリル化を行ない、ガスクロマトグ
ラフイ一(キヤピラリー,OV−101,40の)で分
析したところ漂品のD−グルコースージチオアセタール
ーテトラメチルシリル体と保持時間が一致した。
また、本化合物は8ーグルコシダーゼにより容易に加水
分解を受け、アグリコンを遊離した。このアグリコンは
以下に示すスペクトルデータにより、3−ハイドロキシ
−5,6ーェポキシー8−ィオノールと決定した。核磁
気共鳴スペクトル(CDC13):6(ppm)0.9
9(洲,S),1.15(犯,S),1.21(が,S
),1.30(祖,d,J=7HZ),3.96(IH
,m),4.45(IH,m),5.98(餌,m)質
量分析スペクトル(7正V):m/e(%)43(10
0),81(13),829},951の,107(1
7),109く15),125(16),181(11
,20別6)続いて、本化合物のアセチル体をアンモニ
ア、メタノールで糖部分のみ脱ァセチル化し、さらに3
−グルコシターゼで加水分解し、アグリコンのモノァセ
テートを得た。
この化合物の核磁気共鳴スペクトルデータを3−ハイド
ロキシ−5,6−ヱポキシー6−ィオノールと比較して
、アセチル基がシクロヘキサソ環の3位の水酸基と結合
しており、グルコシド結合は9位の水酸基であると決定
した。以下に前記アグリコンモノアセテートのスペクト
ルデータを示す。核磁気共鳴スペクトル(CDC13)
:6(ppm)1.01 (3日,S),1.17(3
日,S),1.21(9日,S),1.31(祖,d,
J=7日2),2.03(3日,S),4.40(IH
,m),4.96(IH,m),5.88(2日,m)
質量分析スペクトル(7氏V):m/e(%)55(4
6),67(46),82(47),95(94),1
07(68),109(100),125(?9),1
52(68),208(65)以上のデータを総合し、
本化合物の構造は(1)式で示される4−(4−ハイド
ロキシ−1,2−エポキシ−2,6,6−トリメチルシ
クロヘキサン)−ブトー3ーエンー2ーオール−8−D
−グルコシドと決定した。
本化合物はそれ自体には香気を有さない無色の油状物質
であるが、‐たばこの香喫味改良剤として望ましい適性
を有する。
すなわち、香喫味に欠け、刺激を有する種々のたばこ原
料に本化合物を添加し、これらの香喫味について評価試
験を行なったところ、本化合物はたばこ本来の香喫味と
よく調和し、香りに丸味をもたせ、たばこらしごを強調
させ、刺激を抑え、更に、これらの効果に持続性のある
ことなど多くの優れた効果を有することが判明した。本
化合物をたばこ原料に添加する時期及び手段は特に限定
されるものではなく、他の通常使用される香料と同様に
エタノール等の有機溶剤に溶かした後、裁刻済みのたば
こ刻みに添加して使用でき、その他紙葉たばこ、製造用
の材料品例えば巻紙、糊或いはフィルター等に含有させ
ることによっても香喫味改良の効果をあげることができ
る。
又、本化合物を適用しうるたばこの種類についても特に
制限はなく、通常の葉たばこを原料として製造する紙巻
たばこ、パイプたばこ、葉巻たばこ等の他、屑たばこを
原料として製造する再生たばこ、天然の繊維或いは植物
の組織培養物を用い製造される合成たばこ等に対しても
これらの製造工程中又は製品化された後本化合物を添加
することにより、これらの香喫味を著しく改良すること
ができる。本化合物の添加量は極く徴量で良く、たばこ
又はたばこ製造用材料品に対し、0.0001%〜0.
1%望ましくは0.001%〜0.01%の添加で充分
な効果が得られるので経済的にも大きな利点がある。
(本明細書中に記載の%はすべて重量%を示す)実施例
1巻き上げ直前の日本専売公社商品名「チェリー」(
商標)用のたばこ刻み50外こ対して、前述の方法で単
離した本化合物の0.1%エタノール溶液をたばこ刻み
に対する本化合物の量が0.001%になるよう階霧し
て紙巻し、本化合物無添加の上記たばこ刻みの巻上品を
対照品として、これらを喫煙した時の匂い、味について
二点識別法により比較した。
特に訓練された車間パネル20人の評価は第1表に示す
通りであった。第1表 *印は危険率5%で有意差があることを示す。
表中の数字は良いと評価した人数を示す。
上表から本化合物は製品たばこの香り及び味を著しく改
良する効果を有することが分る。実施例 2 暦たばこを100o0の熱水で抽出し、水溶性部と水不
溶性部とに分けた後、水不溶性部を叩解し、これにその
乾物重量の15%の針葉樹のクラフトパルプを加えた混
合物を薄紙状に成型し、この薄紙に上記の水不顔性部を
戻して作ったシート状再生たばこ60のこ対し前述の方
法で単離した本化合物を実施例1と同様にして巻き上げ
、本化合物無添加の上記シート状再生たばこ教刻巻き上
げ品を対照品として二点識別法により喫味を比較した。
特に訓練された車間パネル20人による評価は第2表に
示す通りであった。第2表 *印は危険率5%で有意差があることを示す。
表中の数字は良いと評価した人数を示す。
この結果、本化合物を添加したものは香り及び味が著し
く改善されると共に刺激の抑制効果も顕著であることが
わかる。
実施例 3 たばこ刻みの紙巻用糊であるCMCCカルボキシメチル
セルロース)糊液に本化合物を0.02%になるよう混
合したものを用いて、実施例2で製造したシート状再生
たばこの裁刻巻上げ品を作り、別途本化合物無添加の糊
液を用いた巻き上げ品を対照品として二点識別法により
これらの喫味を比較した。
特に訓練された尊間パネル20人による評価は第3表に
示す通りであった。第3表 *印は危険率5%で有意差があることを示す。
表中の数字は良いと評価した人数を示す。
この結果本化合物はたばこ製造用材料品である巻上接着
用の糊に添加してもたばこの香り及び味を改善し、更に
CMCの刺激臭が著しく抑制されることが判明した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の構造式(I)で表わされる化合物。 ▲数式、化学式、表等があります▼ 2 次の構造式(I)で表わされる化合物よりなるたば
    こ用香喫味改良剤。 ▲数式、化学式、表等があります▼
JP11902380A 1980-08-30 1980-08-30 新規なテルペン配糖体ならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤 Expired JPS6041080B2 (ja)

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