JPH11340580A - 半導体レーザ、半導体発光素子、及び、その製造方法 - Google Patents
半導体レーザ、半導体発光素子、及び、その製造方法Info
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- JPH11340580A JPH11340580A JP21514798A JP21514798A JPH11340580A JP H11340580 A JPH11340580 A JP H11340580A JP 21514798 A JP21514798 A JP 21514798A JP 21514798 A JP21514798 A JP 21514798A JP H11340580 A JPH11340580 A JP H11340580A
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Abstract
製造方法に関し、ナイトライド系化合物半導体を用いた
短波長半導体レーザのしきい値電流密度を低減する。 【解決手段】 活性層4を厚さが3nm以上の単一の利
得層で構成すると共に、活性層4とクラッド層2,6と
の間に光ガイド層3,5を設ける。
Description
体発光素子、及び、その製造方法に関するものであり、
特に、ナイトライド系化合物半導体を用いた半導体レー
ザにおけるしきい値電流密度Jthを低減するための構成
に特徴のある短波長半導体レーザ及びその製造方法に関
するものである。
クやDVD等の光源として用いられているが、光ディス
クの記録密度はレーザ光の波長の二乗に反比例するた
め、より短い波長の半導体レーザが要請されており、現
在商品化されている最短波長の半導体レーザは630〜
650nm近傍に波長を有する赤色半導体レーザであ
り、昨年発売されたDVDに用いられている。
らなる短波長化が必要であり、例えば、光ディスクに動
画を2時間記録するためには波長が400nm近辺の青
色半導体レーザが不可欠となり、そのため、近年では次
世代光ディスク用光源として、青色領域に波長を有する
短波長半導体レーザに開発が盛んになされている。
は、II−VI族化合物半導体のZnSe系と、III-V
族化合物半導体のGaN系とが研究されており、この
内、ZnSe系は高品質の基板として実績の高いGaA
sにほぼ格子整合することから、長い間ZnSe系の方
が有利であると考えられ、世界中の研究者の大半がこの
ZnSe系の研究に従事していたという経緯があり、レ
ーザの研究に関してはZnSe系の方が先んじている。
起による室温連続発振が報告されているが、本質的に劣
化しやすい材料であることから信頼性が問題となり、未
だ実用化には至っていない。
の日亜化学によるGaN高輝度LEDの発表を境に、Z
nSe系でネックになっている信頼性に関して耐環境性
に優れるGaNが見直され、世界中で研究者の大きな増
加を見ている。
く日亜化学によりパルスレーザ発振の成功が報告されて
以来、急速に研究が進み、室温連続発振(CW発振)に
おいて、35時間の発振持続時間が報告されて以来、現
在では、加速試験で推定10000時間の発振持続時間
が報告されている。
の短波長半導体発光素子を説明するが、図31(a)は
従来の短波長半導体レーザの光軸に垂直な概略的断面図
であり、図31(b)は短波長発光ダイオードの概略的
断面図であり、また、図32はバッファ層構造の異なる
短波長半導体レーザの光軸に垂直な概略的断面図であ
る。 図31(a)参照 まず、(0001)面を主面とするサファイア基板81
1上に、GaNバッファ層812を介して、n型GaN
バッファ層813、n型In0.1 Ga0.9 N層814、
n型Al0.15Ga0.85Nクラッド層815、n型GaN
光ガイド層816、InGaNMQW活性層817、p
型Al0.2 Ga0.8 N層818、p型GaN光ガイド層
819、p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層820、及
び、p型GaNコンタクト層821をMOVPE法(有
機金属気相成長法)によってエピタキシャル成長させ
る。
aNバッファ層813の一部を露出させて、Ti/Au
からなるn側電極822を設けると共に、p型GaNコ
ンタクト層821上にはNi/Auからなるp側電極8
23を設けたのち、さらに、ドライ・エッチングを施し
て一対の平行な端面を形成し、この端面を共振器面にす
ることによってパルスレーザ発振に成功している(必要
ならば、S.Nakamura et al.,Jap
anese Journal of Applied
Physics,vol.35,p.L74,1996
参照)。
1上に、GaNバッファ層812を介して、n型GaN
層824、n型またはp型のIn0.15Ga0.85N活性層
825、及び、p型GaN層826をMOVPE法によ
ってエピタキシャル成長させる。
ドとして実用的な発光輝度を得るためには、In0.15G
a0.85N活性層825のSi濃度或いはZn濃度を1×
10 17〜1×1021cm-3にする必要があり、また、I
n0.15Ga0.85N活性層825の層厚は1〜500n
m、より好適には、10〜100nmにする必要がある
(必要ならば、特開平6−260682号公報、及び、
特開平6−260683号公報参照)。
断面図であり、まず、(0001)面を主面とするサフ
ァイア基板831上に、GaNバッファ層832を介し
て、n型GaN中間層833、n型Al0.09Ga0.91N
クラッド層834、n型GaN光ガイド層835、MQ
W活性層836、p型Al0.18Ga0.82Nオーバーフロ
ー防止層837、p型GaN光ガイド層838、p型A
l0.09Ga0.91Nクラッド層839、及び、p型GaN
コンタクト層840をMOVPE法によって順次エピタ
キシャル成長させる。
ライ・エッチングによりp型GaNコンタクト層840
及びp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層839をメサエ
ッチングすると共に、n型GaN中間層833の一部を
露出させて、n型GaN中間層833の露出部にTi/
Auからなるn側電極841を設けると共に、p型Ga
Nコンタクト層840上にはストライプ状開口を有する
SiO2 膜842を介してNi/Auからなるp側電極
843を設け、次いでドライ・エッチングを施して共振
器面となる一対の平行な端面を形成したものである。
リアストッパー層をn型層側にも設けることも提案され
ており(必要ならば、特開平10−56236号公報参
照)、この場合には、n型不純物濃度が1×1018cm
-3のSiドープのn型Al0. 15Ga0.85N層を正孔スト
ッパー層として、また、p型不純物濃度が5×1019c
m-3のMgドープのp型Al0.15Ga0.85N層を電子ス
トッパー層として活性層と光ガイド層との間に設けてお
り、その際の成長温度はGaN或いはAlGaNを成長
させる際の通常の成長温度である1100℃でる。
半導体レーザの場合、しきい値電流密度が3.6kA/
cm2 程度と、非常に大きいという問題があり、これは
基板のサファイアに劈開性がないことのほかに、GaN
系化合物半導体、即ち、ナイトライド系化合物半導体と
いう材料が、光学利得を発生するためには、本質的に大
きなキャリア密度を必要とするためである。
ザは、AlGaAs系やAlGaInP系等の閃亜鉛鉱
型結晶構造のIII-V族化合物半導体を用いているのに対
して、ナイトライド系化合物半導体は、非常に大きな禁
制帯幅を有する六方晶ウルツ鉱構造であり、閃亜鉛鉱型
結晶材料とは全く異なった物性を有しているためであ
る。
性上の大きな特徴は、六方晶であり結晶に異方性が存在
すること、禁制帯幅が大きく有効質量が大きいこと、ス
ピン軌道相互作用が小さく、価電子帯に、HH(Hea
vy Hole)、LH(Light Hole)、及
び、CHの3つのバンドが近接して存在することの三つ
が挙げられる。
ホールの有効質量が大きいことに起因する特徴として
は、 ホールの有効質量が大きいため、価電子帯の擬フェル
ミ準位EFpが上がりにくいこと、また ホールの有効質量が大きく、また、LO(縦光学)フ
ォノン散乱等が大きいため、ホールの移動度が小さいこ
と、また、 ホールの有効質量mが大きいため、温度Tにおけるホ
ールの平均速度、即ち、ホールの熱速度vp は、(m/
2)vp 2 =(3/2)kTから、vp ∝m-1/2とな
り、ホールの熱速度vp が小さいことが挙げられる。
3つのバンドが近接して存在し、その内の2つの有効質
量が大きいことにより、ホールに対する擬フェルミ準位
EFpが上がりにくいことが原因で、 反転分布を達成するために必要な伝導帯の擬フェルミ
準位EFnの上昇が従来材料よりも大きくなり、且つ、バ
リア層と井戸層、或いは、活性層と光ガイド層とを構成
するGaN/InGaN、或いは、Inx Ga1-x N/
Iny Ga1-yNのヘテロ接合における価電子帯におけ
るエネルギー不連続ΔEV と禁制帯幅の差ΔEg との
比、即ち、ΔEV /ΔEg が、従来の材料系では0.4
程度であったのに対して0.7程度と大きく、界面にお
けるバンドのオフセットが3:7で価電子帯側に偏ると
いう特徴がある。
層へのホールの注入が効率良く行われなくなり、特に、
活性層が多重量子井戸(MQW)構造である場合、ホー
ルの注入効率の悪さは量子井戸層(ウエル層)間のホー
ル密度の不均一を生むことになり、且つ、活性層で有効
に消費されない電子がp側へ溢れ出しp側光ガイド層或
いはp型クラッド層へのオーバーフロー電流となること
を、本発明者等はシミュレーションにより見出したので
この事情を図33乃至図37を参照して説明する。な
お、図33乃至図37にシミュレーションについては、
エレクトロンブロック層、即ち、オーバーフロー防止層
の設けない構成でシミュレーションしている。
すものであり、図において拡大した円内に示す様に、価
電子帯におけるホールに対する擬フェルミ準位EFpが、
活性層においてp側光ガイド層より低エネルギー側にあ
ることがわかる。
注入によって擬平衡状態に達し、活性層とp側光ガイド
層の擬フェルミ準位EFpはほぼ一致することになるが、
ナイトライド系半導体材料においては、活性層とp側光
ガイド層の擬フェルミ準位E Fpの不一致が非常に大き
く、p側光ガイド層から活性層へホールが有効に注入さ
れていないことを示している。
ーザにおけるホール電流の層位置依存性を示す図であ
り、注入されたホールがどこで再結合により消滅するか
をシミュレーションした結果を示した図であり、図から
明らかな様に、p型クラッド層より注入されたホール電
流は、活性層に達する前にp側光ガイド層で4kA/c
m2 だけ消費されている。
ない無効電流であり、しきい値電流密度Jthの増加につ
ながるものであるが、この様に、p側光ガイド層での再
結合が大きい理由は、p型クラッド層から活性層へのホ
ールの注入効率が悪いためである考えられる。
ールの注入効率の悪さは量子井戸層(ウエル層)間のホ
ール密度の不均一を生み、レーザ発振を非効率にするこ
とになるので、この事情を図35及び図36を参照して
説明する。 図35参照 図35は、図33の状態における素子膜厚方向のホール
密度分布のシミュレーション結果を示す図であり、図か
ら明らかなように、MQW活性層におけるホール密度が
p側光ガイド層に近いほど大きく、不均一になっている
ことが理解される。
電子密度分布のシミュレーション結果を示す図であり、
図から明らかなように、n側光ガイド層側から注入され
るMQW活性層における電子密度もp側光ガイド層に向
かうほど大きく不均一になっていることが理解され、こ
れは上述のホール不均一注入が原因で、電荷中性条件を
満たすために電子がホールに引き寄せられる結果であ
る。
一が起きていることによって、多重量子井戸構造中にお
ける光学利得の発生を著しく不均一にすることが予想さ
れるので、この事情を図37を参照して説明する。 図37参照 図37は、上述のナイトライド系化合物半導体を用いた
MQW半導体レーザの多重量子井戸中における光学利得
分布の説明図であり、p型クラッド層側から第1番目の
量子井戸においてはp型クラッド層からの正孔の供給が
多いため、大きな光学利得を有しているが、n型クラッ
ド層側へ向かうにつれて光学利得は減少し、n型クラッ
ド層側の2つの量子井戸においては光学利得を発生しな
いばかりか、光の損失が生じるという従来の閃亜鉛鉱型
結晶構造の半導体を用いたレーザと異なる特性となる。
た従来の半導体レーザにおいては、MQW構造が5層程
度の量子井戸層から構成される場合には、キャリアが均
一に注入されることが常識であり、光通信用長波長レー
ザでは5〜10層程度、DVD用赤色レーザでも5層程
度用いているが、光学利得は均一に発生している。
による光吸収層の発生は、二つの悪影響を与えることに
なり、第一は、光吸収層となっているn側の2つの量子
井戸層においても、図35及び図36から明らかなよう
にキャリアが高密度に存在するため、再結合電流が大き
いことを意味し、p側の3つの量子井戸層がレーザ発振
のしきい値フェルミ準位に達する電流量をn側の2つの
量子井戸層が増加させる結果となる。
層であるために、レーザ発振するために克服すべき内部
ロスが増加し、しきい値フェルミ準位EF thそのものが
上昇してしまうという悪影響が生ずることになる。
を変えて実際に作製したMQW半導体レーザの光出力−
電流特性を示す図であり、この場合、全体の光閉じ込め
を一定にするために膜厚を変化させているが、5層の量
子井戸層からなる活性層を設けたMQW半導体レーザの
方が3層の量子井戸層からなる活性層を設けたMQW半
導体レーザの場合よりしきい値電流密度Jthが高く、且
つ、レーザ発振後の効率も悪いことがわかる。
率と内部ロスで決定されるため、n側の2つの量子井戸
層が光吸収層になっていることによって、内部量子効率
及び内部ロスの両者が劣化していることが原因であると
考えられる。
は、放射光電磁場の強度分布(放射光強度分布)が、図
37に示す様に、活性層の中心位置に最大強度位置が来
るように対称構造になっており、光学利得を発生する第
1層目の量子井戸と最大強度位置とが一致していないた
め、光閉じ込めが有効に行われないという問題がある。
は、光学利得に放射光強度分布を掛けたものであり、光
学利得が大きくとも、その光学利得を発生する位置に放
射光強度分布が存在しなければ発振に寄与できないこと
になる。
布は、全層を合計しても全体の光強度の約3%程度であ
るので、図37に示すようにただでさえ小さい光分布が
最大光学利得を発生する層で大きくならないことは大き
な問題となる。
10層乃至20層のMQWレーザの場合には、量子井戸
構造全体では、光閉じ込めが充分であっても、実質的
に、光学利得を発生しているp型クラッド層側から第1
番目の量子井戸での光閉じ込めがかなり小さくなり、し
きい値電流密度Jthが増加するという問題がある。
の差ΔEg の影響の約70%が価電子帯側に現れ、伝導
帯側のエネルギー不連続ΔEC は小さくなり、電子のオ
ーバーフローが問題となるため、従来の短波長半導体レ
ーザにおいては、オーバーフロー防止層或いはキャリア
ストッパ層を設けているが、それによって、放射光強度
分布がさらにn側にずれた非対称構造となり、光学利得
の大きなp型クラッド層側から第1番目の量子井戸での
光閉じ込めがさらに小さくなり、しきい値電流密度Jth
が増加するという問題がある。
を用いたMQW半導体レーザの特性を改善するために
は、しきい値電流密度Jthを低減させることが必要にな
るが、そのためには、上述のキャリアの不均一注入を改
善することが有効となる。
半導体を用いたMQW半導体レーザの場合には、ナイト
ライド系化合物半導体に特有な問題があり、従来の閃亜
鉛鉱型結晶構造半導体の常識を適用するだけでは優れた
解決手段が見つからず、ナイトライド系化合物半導体を
用いたMQW半導体レーザに採用されている構成で、ナ
イトライド系化合物半導体には本質的ではない構成が無
いか否かを検討することが必要になる。
入効率を改善するために、p側光ガイド層をp型層とす
ることによりホール濃度を高めることが考えられるが、
この場合には、かえって、ホールの注入効率が低下する
という問題がある。即ち、ホールの注入効率が低い主た
る原因は、p側光ガイド層におけるホールの移動度が小
さいことであるが、p型ドーピングによって散乱が増え
てホールの移動度を更に低下させることになる。さら
に、p型不純物のドーピング濃度を高めても、不純物の
活性化率が小さいため、ホール濃度がなかなか上がらな
いことも問題となる。
るキャリアの不均一注入を改善するためには、多重量子
井戸構造におけるウエル層の膜厚を薄くすること、バリ
ア層の厚さを薄くすること、及び、バリア層の高さを低
く、即ち、禁制帯幅を小さくすることが有効であると考
えられる。
利得特性を大きく左右し、レーザ設計の最重要項目であ
るため、独立に変化させることは難しいという問題があ
り、また、ナイトライド系MQW青色半導体レーザにお
いて、バリア層の禁制帯幅を小さくするということは、
バリア層中のIn組成を増加することを意味することに
なるが、これは歪の増加をもたらし、結晶性が劣化する
ことになるので好ましくないので、この事情を図39を
参照して説明する。
いた場合の発光効率のIn組成比x依存性についての実
験結果を示す図であり、In組成比xが大きいほど活性
層にかかる歪がおおきくなり、発光効率が小さくなるた
め、バリア層のIn組成比xを大きくできず、したがっ
て、量子井戸構造のバリアを低くして注入効率を高める
ことができない。
閃亜鉛鉱型結晶構造半導体を用いたレーザにおいては、
膜厚が薄いと量子井戸層間の波動関数の滲み出しによる
相互作用が無視できなくなり、階段状であるはずの光学
利得分布がなまり、一定キャリア密度当たりの光学利得
が発生が低下するため、5nm以上の厚さにしており、
この構成をナイトライド系化合物半導体を用いたMQW
半導体レーザにおいてもそのまま採用している。
いたMQW半導体レーザにおいては、上述のようにキャ
リアの有効質量が大きいため、量子井戸からの波動関数
の滲み出しが少なく、且つ、バンド・ギャップの不均一
性のため階段状の光学利得分布がもともと若干なまって
おり、そのため、5nm以上の膜厚は本質的な要件では
ないとの結論に至った。
れない電子がp側へ溢れ出しp側光ガイド層或いはp型
クラッド層へのオーバーフロー電流となるとともに、p
側光ガイド層から活性層へのホールの注入効率が悪いこ
とが原因で、p側光ガイド層に溜まったホールが電子を
p側層へと引き寄せることによっても、オーバーフロー
を増加させることになる。
合界面におけるバンドのオフセットが3:7で価電子帯
側に偏り、伝導帯側のエネルギー不連続ΔEC は小さく
なるので、この点からも電子のオーバーフローが問題と
なっており、従来の短波長の半導体レーザにおいては、
オーバーフロー防止層或いはキャリアストッパ層を設け
ているが、それでも、しきい値キャリア密度Nthが高い
のでオーバーフローが起きやすいという問題があり、こ
の様にナイトライド系半導体においては、他の半導体よ
りも電子のオーバーフローが本質的な問題となる。
thは、τs を電子のライフタイム、dを活性層の厚さ、
eを素電荷、Nthをしきい値キャリア密度とした場合、 Jth=Nth・d・e/τs で表され、しきい値フェルミ準位EF thは、キャリア密
度Nに依存するフェルミ準位EF のしきい値キャリア密
度Nthにおける値、即ち、 EF th=EF (Nth) で表される。
ア密度Nの関数であるGm (modal gain:モ
ード利得)がキャビティ・ロスを上回ってレーザ発振を
開始するキャリア密度であり、しきい値キャリア密度N
thを小さくするためにはGmを大きくする必要がある。
活性層の組成及びキャリア密度等で決まる利得とする
と、 Gm =Γ・G で表されるので、活性層の厚さが薄くなり、且つ、光閉
じ込めが不十分であればGm が小さくなり、それに伴っ
てしきい値キャリア密度Nthも大きくなり、したがっ
て、しきい値フェルミ準位EF thが上がりやすくなる。
このしきい値フェルミ準位EF thも大きくなると、高エ
ネルギー状態の電子の数が多くなるので、この点からも
電子のオーバーフローが問題となる。
で、オーバーフロー防止層を設けない場合、p型クラッ
ド層への電子のオーバーフローによるリーク電流が非常
に大きいことを本発明者等はシミュレーションにより見
出したのでこの事情を図40を参照して説明する。 図40参照 図40は、In0.15Ga0.85Nからなる5層のウエル層
をIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟んだMQW構造短波
長半導体レーザにおける、電子のオーバーフロー電流の
総電流量依存性のシミュレーション結果を、AlGaN
クラッド層のAl組成を変化させて示したものであり、
クラッド層のAl組成比が0.05の場合、即ち、Al
0.05Ga0.95N層を用いた場合には、低電流領域からリ
ーク電流が増加しはじまり、20kA/cm2 の時に、
総電流量の半分以上がリークすることが分かる。
しない無効電流であり、これ自体がしきい値電流密度J
thの増加につながるばかりか発熱の原因ともなって、よ
り一層レーザ発振を困難にするものである。
Al0.05Ga0.95N層を用いた場合には、活性層との禁
制帯幅の差は500meVもあり、従来の材料系では十
分な差であるが、ナイトライド系においてはこの様にオ
ーバーフロー電流が無視できない大きさになるため、オ
ーバーフローによるリーク電流を低減するために、クラ
ッド層のAl組成比を大きくしたAl0.15Ga0.85N層
等が用いられている。
素子温度にも依存することをシミュレーションにより見
出したのでこの事情を図41を参照して説明する。 図41参照 図41は、Al0.1 Ga0.9 Nクラッド層を用いた場合
の電子のオーバーフロー電流の総電流量依存性のシミュ
レーション結果を、素子温度を変化させて示したもので
あり、図から明らかなように、素子温度が上昇すると高
電流領域でオーバーフローが増加することが分かる。
した電流がp側電極まで達して発熱して素子温度を上昇
させることになり、この素子温度の上昇によって更にオ
ーバーフロー電流が増加するという悪循環が生じ、レー
ザ発振を阻害するものと考えられる。
めに、p型Al0.15Ga0.85N層或いはAl0.18Ga
0.82N層等のオーバーフロー防止層を設けた場合、この
Al0. 15Ga0.85N層或いはAl0.18Ga0.82N層はp
側光ガイド層より屈折率が低いので、レーザ発振を得る
ために必要な光閉じ込めが大きく減少してしまう問題が
あり、且つ、ヘテロ接合界面にエネルギースパイクを形
成して正孔の注入に対するバリアとなる問題がある。
イド系化合物半導体を用いた従来のMQW半導体レーザ
において、MQW活性層836とp型GaN光ガイド層
838との間に、禁制帯幅の大きなp型Al0.18Ga
0.82Nオーバーフロー防止層837を設けた場合には、
内部ロスの増加を助長すると共にホールに対する電位障
壁を大きくし駆動電圧を上昇させるという問題があり、
また、電子親和力の差に起因する電位障壁によっても駆
動電圧が上昇するという問題があるので、この事情を図
42を参照して説明する。
ヤグラムであり、図から明らかなように、p型Al0.18
Ga0.82Nオーバーフロー防止層837の禁制帯幅が大
きいため、p型GaN光ガイド層838との間に形成さ
れる障壁、即ち、実線で示す電圧非印加時の価電子帯の
バンド端と破線で示す電圧印加時の価電子帯のバンド端
844との間のエネルギー差が大きくなり、したがっ
て、MQW活性層836へのホールの注入のための印加
電圧Vを増大させることになる。
ー防止層837の近傍における価電子帯側のバンドダイ
ヤグラムを模式的に示す図であり、図に示すように、M
QW活性層836とp型Al0.18Ga0.82Nオーバーフ
ロー防止層837との界面、及び、p型Al0.18Ga
0.82Nオーバーフロー防止層837とp型GaN光ガイ
ド層838との界面に電子親和力の差に起因してノッチ
845,846が形成され、このノッチ845,846
がホールの注入に対する電位障壁となり、ホールの注入
効率が低下することになる。
要因としては、p型クラッド層の比抵抗が高いこと、及
び、p型クラッド層における非発光寿命が短いことが挙
げられ、これらの要因は本質的なものではないため、こ
れらを改善することによってオーバーフローを低減する
ことも考えられる。
p型クラッド層が得られておらず、例えば、比抵抗に関
しては、p型クラッド層に対するドーピングが難しく、
十分でないことが原因であるが、Al組成比の増加とと
もにドーピングが一層困難になるので、オーバーフロー
を低減するためにAl組成比の大きなp型クラッド層を
使用した場合に、その比抵抗を低下させることは容易で
はない。
の結晶でも非発光寿命が1ns(ナノ秒)程度と従来材
料より短く、p型ドーピング層に至っては0.1ns以
下と考えられ、現実的には改善が難しいという問題があ
る。
品質上の特徴としては、転位密度が非常に高いことが挙
げられ、特に、成長基板としてサファイア基板を用いた
場合には、成長層と十分格子整合しないため、成長層の
結晶性が悪く、例えば、通常の転位密度は1010cm-2
に達することが報告されており、また、非発光寿命が1
ns(ナノ秒)程度と非常に速いという問題がある。
p側光ガイド層の結晶性が劣化し、非発光寿命はさらに
短く0.1ns(=100ps)程度となり、非発光性
再結合の量が増大することになり、レーザ発振のための
しきい値電流密度Jthがさらに増大することになる。
を上げることが容易ではないナイトライド系半導体にお
いて、p側光ガイド層のホール濃度を上げることによる
効果より、p型ドーピングに伴う移動度の低下や、結晶
性の劣化の方が問題になるものと考えられる。
の値は、転位密度が104 cm-2以下である従来の閃亜
鉛鉱型結晶構造半導体の約100万倍であるが、この様
なナイトライド系化合物半導体においては、転位は非発
光中心を形成しないのでデバイスの特性には影響しない
と言われており、したがって、非発光中心を低減するた
めに転位密度を低減する必要はないので、この様な高密
度の転位密度が存在したままで半導体レーザが実現され
ている。
層として通常用いられているInGaNは、上記のナイ
トライド系化合物半導体に共通する物性的特徴の他に、
従来材料と全く異なる性質を有している。即ち、InG
aNはInNとGaNとの混晶であるが、InNの禁制
帯幅が1.9eVであるのに対してGaNの禁制帯幅は
3.4eVと非常に大きく異なり、また、結晶成長温度
もInNが600℃前後であるのに対して、GaNが1
000℃前後と大きく異なっている。
晶は非常に混ざりにくいことが知られており、非混晶領
域が大きく、且つ、In組成比が0.2以下と小さい領
域においても、In組成比の増加に伴い組成分離してい
る割合が大きくなるという問題がある。
nGaN層において、200μm程度のマクロな領域で
見たフォトルミネッセンス(PL)スペクトルの半値幅
は、組成分離による結晶内不均一を反映して非常に大き
く、良い結晶でも150meVである。
半導体では薄膜化すれば大きくなるはずのPLスペクト
ルの半値幅がInGaN混晶では逆に小さくなり、この
現象が、極低温に冷却しても半値幅の変化は殆どないと
いう、従来の材料とは全く異なる性質の原因である。
ァイア基板、SiC基板、或いは、スピネル基板等の成
長基板として用いる基板の種類に依存せず、また、減圧
MOVPE法(減圧有機金属気相成長法)、常圧MOV
PE法、或いは、MBE法(分子線エピタキシャル成長
法)等の成長方法にも依存せず、さらに、六方晶或いは
立方晶等の結晶構造にも依存せずに出現するものであ
り、この様な本質的な特徴は、ある程度許容すべき、避
けられない特殊性であると考えられる。
る短波長半導体レーザや発光ダイオード(LED)にお
いては、この様な結晶内組成不均一性をそのままにして
開発が進められており、LEDでは実際にこの大きな組
成不均一性を持ったまま製品化が行われているものと考
えられる。
述の様にレーザ発振には成功しているものの、これまで
は適当な評価手段がなかったため、実際の短波長半導体
レーザにおいて、レーザ共振器全体でどの程度の組成不
均一が生じているのかは分からず、且つ、この様な組成
不均一がデバイス特性にどの様な影響を及ぼすかは知ら
れておらず、したがって、レーザ発振に必要な結晶品質
がどの程度のものであり、且つ、この様な品質の結晶を
どの様な条件で成長した場合に再現性良く得られるかは
全く未知であった。
体レーザの活性層となるInGaN混晶について、1μ
mという微小スポット径でフォトルミネッセンス(P
L)測定を行うことにより、InGaN混晶中の組成不
均一の程度を定量的に評価する手法を開発した。
QW(多重量子井戸)活性層のPLピーク波長が、結晶
内で非常に大きな分布を有することが判明したので、図
43及び図44を参照して説明する。なお、この測定を
行った従来の短波長半導体レーザの詳細については未発
表である。
10000μm2 の領域内でPLスペクトルを2μmお
きに2500点測定した場合の、各測定点におけるPL
ピーク波長とPL光強度の相関を示すものであり、39
6nm(≒3.131eV)から416nm(≒2.9
80eV)の範囲に渡って、PLピーク波長、PL光強
度ともに大きく分布し、PLピーク波長分布範囲は15
1meV、即ち、約150meVであった。
れているInGaAs系の活性層について同様の評価を
行った結果、PLピーク波長分布が5meV程度の分
布、即ち、InGaN混晶の1/30程度の分布しか持
っていなかったことが判明し、この結果からもInGa
N系が非常に特殊な材料系であり、従来の常識が通用し
ないことが分かる。
は、物性上の理由からしきい値電流密度Jthが本質的に
高い上、この様な活性層の組成不均一の大きさはレーザ
発振を達成する上で致命的な欠点となるものであり、上
述の評価からは、PLピーク波長分布が150meV以
上の場合にはレーザ発振しないという結果が得られてい
る。
00μm2 の領域内でPLスペクトルを2μmおきに2
500点測定した場合の、各測定点におけるPLピーク
波長とPL光強度の相関を示すものであり、PLピーク
波長分布範囲は400nm(≒3.100eV)から4
12nm(≒3.009eV)の範囲に渡って、91m
eV、即ち、約90meVであり、且つ、PL光強度分
布も小さいものであった。
るInGaN系半導体レーザの電流−光出力特性(I−
L特性)を示す図であり、414.3nmの波長におい
て、室温パルス発振が達成されたが、電流を増大するに
つれて明確にキンクが現れている。なお、PL波長とレ
ーザ発振波長とは互いに若干異なるものである。
体レーザに、しきい値電流密度Jthの1.1倍、1.2
倍、或いは、1.3倍の電流を流した場合の発振波長を
表すもので、電流が多くなるにしたがって多波長発振が
起こっており、この多波長発振が図44(a)における
I−L特性におけるキンクの原因となっていることが分
かる。
は、発振波長が多波長であったり、或いは、注入電流に
よって大きく変化することが知られており、これは、活
性層内における量子ドット(量子箱)化が反映している
ものと考えられていた。即ち、従来においては、多波長
発振が量子効果に起因すると考えられており(必要なら
ば、Japanese Journal of App
lied Physics,vol.35,1996,
p.217参照)、実際に、InGaN層中に量子ドッ
トが存在することが報告(必要ならば、Applied
Physics Letters,vol.70,1
997,p.981参照)されている。
に活性層内における組成不均一性に起因するPLピーク
波長の空間的分布が多波長発振の原因であると考えられ
るに至ったので、この事情を図45を参照して説明す
る。
おけるPLピーク波長のヒストグラムであり、一方、折
れ線グラフは図34に示したように実際にレーザ発振し
た半導体レーザについて光励起による発振スペクトルの
強度分布を示したもので、両者を重ね合わせると、非常
に良い一致が得られ、このことから、多波長発振はPL
ピーク波長分布、即ち、活性層内の組成不均一が原因で
あると考えられる。
電流密度Jthを増加させるばかりか、I−L特性におけ
るキンク、近視野像及び遠視野像の劣化等の光学特性の
劣化にもつながるため、光学装置用光源としてもInG
aN系半導体レーザにおいては、活性層の組成分布を抑
制することが重要になる。
ザ発振のためには150meV以下のPLピーク波長分
布、即ち、In組成比において±0.03の分布範囲内
になるように設定することが必要であることが判明し、
また、多波長発振を抑制するためには、PLピーク波長
分布を90meV以下に、即ち、In組成比において±
0.018以下にすることが必要であることが判明し、
好適には50meV以下、さらに、より好適には、20
meV以下にすることが望ましい。
体発光素子は本質的に発光ダイオードであるため、不純
物濃度或いは層厚についての記載はあるものの、半導体
レーザにした場合には、どの様な条件で効率の良い、低
しきい値電流密度でのレーザ発振が生ずるかについては
何ら示唆するところがないものである。
合物半導体を用いた短波長半導体レーザのしきい値電流
密度を低減することを目的とする。
ための手段を説明するが、図1は請求項1乃至7に関す
る原理的構成の説明図であり、また、図2は量子井戸構
造半導体レーザにおけるモード利得の電流密度の井戸層
の層数依存性を示す図である。 図1参照 (1)本発明は、ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層4を厚さが3nm以上の
単一の利得層で構成すると共に、活性層4とクラッド層
2,6との間に光ガイド層3,5を設けることを特徴と
する。
単一の利得層、即ち、量子井戸構造が形成される場合に
は単一の井戸層、形成されない場合には単一の活性層と
することによって、注入電流を有効活用することによっ
てしきい値電流密度Jthを低減することができ、また、
3nm未満の厚さでは光閉じ込め係数Γが小さくなって
しきい値電流密度Jthが大きくなるので、活性層4の厚
さを3nm以上にすることが必要である。
は、モード利得Gm がキャビティロスを上回ってレーザ
発振を開始するしきい値電流密度Jthは、Jth(1層)
<Jth(2層)<Jth(3層)<Jth(4層)<J
th(5層)となり、利得層の総層厚が同じ場合、活性層
4を単一の利得層で構成した方がしきい値電流密度Jth
を低くすることができる。
ち、障壁層との間に、光ガイド層3,5、即ち、SCH
(Separate Confinement Het
erostructure)層を設けることによって、
光閉じ込め係数Γを大きくすることができ、それによっ
てしきい値フェルミ準位EF thを下げることができるの
で、しきい値電流密度Jthが低減され、さらに、電子の
オーバーフローも少なくなり、効率が向上する。
合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層4を
厚さが3nm以上の単一の利得層で構成すると共に、活
性層4をアンドープ層としたことを特徴とする。
ことによって、不純物散乱を少なくして正孔の移動度を
高めることができ、それによって、正孔をより均一に注
入することができる。
て、アンドープ層の不純物濃度が、1.0×1017cm
-3未満であることを特徴とする。
オートドープされることがあるので、結果的な不純物濃
度としては、1.0×1017cm-3未満であれば良い。
(2)において、利得層の厚さが6nm以上であること
を特徴とする。
きい値電流密度Jthは、利得層の厚さが6nm以上の場
合に上昇するが、実際には、利得層の厚さの増加に伴っ
てモード利得Gm が増加し、しきい値フェルミ準位EF
thを下げることによってオーバーフロー電流を減少する
ことができ、それによって、トータルとしてのしきい値
電流は減少するので、利得層の厚さは6nm以上が望ま
しい。
(4)のいずれかにおいて、利得層の厚さを30nm以
下にしたことを特徴とする。
ード利得Gm は増加するが、しきい値電流密度JthはJ
th=Nth・d・e/τs に依存するので、注入された電
流を有効に活用できる利得層の厚さの上限は30nmで
あり、利得層の厚さは3〜30nmに設定すれば良い。
て、利得層の厚さを10nm未満にしたことを特徴とす
る。
きい値電流密度Jthの増加と、しきい値フェルミ準位E
F thの低下はトレードオフの関係にあるので、利得層の
厚さdは30nm以下で良いが、より好適には、10n
m未満、即ち、3nm≦d<10nmの厚さに設定する
ことが望まれる。
(6)のいずれかにおいて、利得層と光ガイド層3,5
との間にバリア層を設けて単一量子井戸構造を構成する
ことを特徴とする。
ることにより、光ガイド層3,5のバンド構造とは無関
係に利得層を井戸層とする単一量子井戸構造を構成する
ことができ、キャリアの注入効率を高めるためには、バ
リア層の禁制帯幅を光ガイド層3,5の禁制帯幅より小
さくすれば良く、キャリアの閉じ込めを重点に考える場
合には、バリア層の禁制帯幅を光ガイド層3,5の禁制
帯幅より大きくすれば良い。
合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層4を
2層の利得層を有する多重量子井戸構造で構成すること
を特徴とする。
が大きい場合には、上述の図2及び図36から明らかな
様に、利得層を2層にした場合に、しきい値電流密度J
thをより低くすることができる。
合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層4を
1層の厚さが6nm以上の2層または3層の利得層を有
する多重量子井戸構造で構成することを特徴とする。
場合には、モード利得Gm がキャビティロスを上回って
レーザ発振を開始するしきい値電流密度Jthは、 Jth(2層)<Jth(3層)≒Jth(1層)<Jth(4
層)<Jth(5層) となり、利得層の総層厚が同じ場合、利得層が2層又は
3層でなる多重量子井戸構造を構成した方がしきい値電
流密度Jthを低くすることができる。
は(9)において、利得層をアンドープ層で構成するこ
とを特徴とする。
た場合にも、利得層をアンドープ層にして、不純物散乱
を少なくして正孔の移動度を高めることが望ましく、そ
れによって、正孔をより均一に注入することができる。
(10)のいずれかにおいて、利得層4が、Alx Ga
y In1-x-y N(但し、0≦x<1,0<y≦1)で構
成されることを特徴とする。
利得層としては、GaN、InGaN、AlGaN、或
いは、AlInGaN等のナイトライド系化合物半導
体、即ち、Alx Gay In1-x-y N(但し、0≦x<
1,0<y≦1)が好適である。
半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層として多
重量子井戸構造を用いると共に、放射光強度分布の最大
位置を活性層の中心位置よりp型クラッド層側にずれて
いることを特徴とする。
性層の中心位置よりp型クラッド層側にずらすことによ
り、最大光学利得位置と放射光強度分布の最大位置とが
一致し、光閉じ込め効果が高まるので、しきい値電流密
度Jthを低減することができる。
おいて、放射光強度分布の最大位置が多重量子井戸構造
のp型クラッド層側から第1番目の量子井戸の位置に一
致していることを特徴とする。
W構造半導体レーザにおいては、最大光学利得位置は、
p型クラッド層側から第1番目の量子井戸であるので、
この量子井戸の位置に放射光強度分布の最大位置を合わ
せることが望ましい。
たは(13)において、活性層とn型クラッド層及びp
型クラッド層との間に、それぞれn側光ガイド層及びp
側光ガイド層を設けると共に、n側光ガイド層の禁制帯
幅をp側光ガイド層の禁制帯幅より大きくすることを特
徴とする。
制帯幅が大きいほど屈折率が小さくなるので、n側光ガ
イド層の禁制帯幅をp側光ガイド層の禁制帯幅より大き
くすることによって放射光強度分布はp側に移動する。
至(14)のいずれかにおいて、活性層とn型クラッド
層及びp型クラッド層との間に、それぞれn側光ガイド
層及びp側光ガイド層を設けると共に、p側光ガイド層
の層厚をn型光ガイド層の層厚より厚くすることを特徴
とする。
ド層、即ち、SCH層の厚さを非対称にすることによっ
ても形成することができ、p側光ガイド層の層厚をn側
光ガイド層の層厚より厚くすることによっても放射光強
度分布はp側に移動する。
至(15)のいずれかにおいて、n型クラッド層の禁制
帯幅をp型クラッド層の禁制帯幅より大きくすることを
特徴とする。
型クラッド層の禁制帯幅より大きくすることによって
も、放射光強度分布をp側に移動することができる。な
お、この場合、n側光ガイド層の禁制帯幅もp側光ガイ
ド層の禁制帯幅より大きくしても良いし、光ガイド層の
層厚を非対称にしても良い。
一量子井戸構造を用いると共に、活性層とp側光ガイド
層との間に広禁制帯幅層を設けたナイトライド系化合物
半導体を用いた半導体レーザにおいて、広禁制帯幅層に
起因する放射光強度分布の最大位置と活性層の中心位置
とのずれをn側層により補償することを特徴とする。
層とp側光ガイド層との間に広禁制帯幅層を設けた場合
には、広禁制帯幅層に起因して放射光強度分布の最大位
置が活性層の中心位置からn側にずれることになるが、
n側層の禁制帯幅を大きくすることによってずれを補償
することができ、それによって放射光強度分布の最大位
置と活性層の中心位置とを略一致させることができる。
おいて、n側層が少なくともn側光ガイド層であり、こ
のn側光ガイド層の禁制帯幅をp側光ガイド層の禁制帯
幅より大きくすることを特徴とする。
側光ガイド層の禁制帯幅より大きくすることによって、
放射光強度分布をp側に移動することができ、それによ
って放射光強度分布の最大位置と活性層の中心位置とを
略一致させることができる。
たは(18)において、n側層が少なくともn側光ガイ
ド層であり、このn側光ガイド層の層厚をp側光ガイド
層の層厚より薄くすることを特徴とする。
ガイド層の層厚より薄くすることによって非対称性を導
入しても良く、それによって、放射光強度分布をp側に
移動させて放射光強度分布の最大位置と活性層の中心位
置とを略一致させることができる。
至(19)のいずれかにおいて、n側層が少なくともn
型クラッド層であり、このn型クラッド層の禁制帯幅を
p型クラッド層の禁制帯幅より大きくすることを特徴と
する。
型クラッド層の禁制帯幅より大きくすることによって
も、放射光強度分布をp側に移動することができ、それ
によって放射光強度分布の最大位置と活性層の中心位置
とを略一致させることができる。なお、この場合も、n
側光ガイド層の禁制帯幅をp側光ガイド層の禁制帯幅よ
り大きくしても良いし、或いは、光ガイド層の層厚を非
対称にしても良い。
至(20)のいずれかにおいて、量子井戸構造の活性層
を構成する井戸層が、Alx Gay In1-x-y N(但
し、0≦x<1,0<y≦1)で構成されることを特徴
とする。
子井戸構造の活性層を構成する井戸層としては、Ga
N、InGaN、AlGaN、或いは、AlInGaN
等のナイトライド系化合物半導体、即ち、Alx Gay
In1-x-y N(但し、0≦x<1,0<y≦1)が好適
である。
半導体を用いた半導体レーザにおいて、p側光ガイド層
がInGaN或いはGaNのいずれかからなり、且つ、
p側光ガイド層の不純物濃度が1×1017cm-3未満で
あることを特徴とする。
未満のInGaN或いはGaNからなるp側光ガイド層
を用いることによって、p側光ガイド層におけるホール
の移動度を高めることができ、それによって、ホールの
注入効率を高めることができ、また、結晶性を改善する
ことができるので、非発光性再結合を低減し、それによ
って、しきい値電流密度Jthを低くすることができる。
おいて、p側光ガイド層がアンドープ層であることを特
徴とする。
で構成することが望ましい。
たは(23)において、p側光ガイド層におけるホール
の移動度が、2cm2 /V・s以上であることを特徴と
する。
移動度は、所要のホールの注入が得られ、且つ、現在の
時点において、レーザ発振が可能になると考えられる2
cm 2 /V・s以上とすることが必要である。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、p側光ガ
イド層の層厚をn側光ガイド層の層厚より薄くしたこと
を特徴とする。
ガイド層の層厚より薄くすることによって、p側光ガイ
ド層における非発光性再結合を低減することができ、そ
れによって、低しきい値電流密度Jthの半導体レーザを
構成することができる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、p側光ガ
イド層の層厚が0.1μm未満であることを特徴とす
る。
μm未満に、より好適には、0.08μm(80nm)
以下にすることによって、p側光ガイド層における非発
光性再結合を効果的に低減することができる。
たは(26)において、p側光ガイド層の禁制帯幅をn
側光ガイド層の禁制帯幅より大きくしたことを特徴とす
る。
側光ガイド層の禁制帯幅より大きくすることによって、
電子がp側光ガイド層側へオーバーフローするのを防止
することができる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、p側光ガ
イド層の禁制帯幅が活性層に隣接する部分で小さく、且
つ、p型クラッド層に隣接する部分で大きくなっている
ことを特徴とする。
分で小さく、且つ、p型クラッド層に隣接する部分で大
きくなっているp側光ガイド層を用いることによって、
十分な光閉じ込めを確保しつつ、電子のp型クラッド層
へのオーバーフローを防止することができ、また、活性
層へのホールの注入効率を改善することができる。
おいて、p側光ガイド層の禁制帯幅が階段的に変化して
いることを特徴とする。
る禁制帯幅の変化は、階段的変化、即ち、ステップ状の
変化であっても良く、2層、或いは、2層以上の多層構
造で構成すれば良い。
おいて、p側光ガイド層の禁制帯幅が連続的に変化して
いることを特徴とする。
における禁制帯幅の変化は、連続的変化、即ち、グレー
デッド状の変化であっても良い。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、p側光ガ
イド層の禁制帯幅が活性層に隣接する側からp型クラッ
ド層3に隣接する側に向かって連続的に小さくなってい
ることを特徴とする。
からp型クラッド層に隣接する側に向かって連続的に小
さくなっているp側光ガイド層、即ち、逆グレーデッド
状のp側光ガイド層を用いることによって、ホールの注
入に障害となるエネルギースパイクが発生することがな
く、十分なホールの注入を確保しつつ、電子のオーバー
フローを防止することができる。
至(31)のいずれかにおいて、p側光ガイド層を構成
する禁制帯幅の小さな層がInGaN或いはGaNから
なり、且つ、禁制帯幅の大きな層がAlGaNからなる
ことを特徴とする。
に防止するためには、GaN/AlGaN又はInGa
N/AlGaN界面におけるΔEC /ΔEg が大きいの
で、禁制帯幅の大きな層としてAlGaNを採用するこ
とが望ましい。
半導体を用いた半導体発光素子において、共振器内の活
性層のフォトルミネッセンス波長の分布が90meV以
下であることを特徴とする。
おいて、共振器内の活性層のフォトルミネッセンス波長
の分布が50meV以下であることを特徴とする。
多波長発振を抑制するためには、共振器内の活性層のフ
ォトルミネッセンス波長の分布が90meV以下である
ことが必要であり、より好適には、50meV以下にす
ることが望ましい。
半導体を用いた半導体発光素子において、共振器内の活
性層の転位密度を109 cm-2以下とすることを特徴と
する。
おいて、共振器内の活性層の転位密度を108 cm-2以
下とすることを特徴とする。
度は109 cm-2台、即ち、109〜1010cm-2であ
り、PLピーク波長の不均一の大きさは転位の間隔と一
致することから、共振器内の活性層の転位密度を低減す
ることによってPLピーク波長の分布を低減することが
でき、そのためには、共振器内の活性層の転位密度を1
09 cm-2以下とすることが必要であり、好適には、1
08 cm-2以下、より好適には、107 cm-2以下にす
ることが望ましい。
は、ナイトライド系化合物半導体との格子不整合が13
%程度と非常に大きなサファイアを成長基板として用い
ていたため、共振器内の活性層の転位密度は1010cm
-2程度であるが、ナイトライド系化合物半導体において
は、転位は非発光中心を形成しないのでデバイスの特性
には影響しないと言われているので、この様な転位密度
を全く問題にせずにデバイス化が進められていたが、上
述の様に、転位密度と組成不均一とが相関を示し、転位
密度が小さくなると組成不均一も小さくなるので、格子
不整合が3%と大幅に低減されるSiC基板を用いるこ
とにより、転位密度を109 cm-2以下に、少なくと
も、107 cm-2程度までは低減することができ、それ
によって、多波長発振の抑制された短波長半導体発光素
子を実現することができる。
至(36)のいずれかにおいて、活性層がInを構成要
素として含むことを特徴とする。
して含む半導体を用いた場合、特に、In組成比の比較
的大きなInGaNを用いた場合にも、上記(33)乃
至(36)の条件を満たすことによって、青色発光素
子、特に、青色半導体レーザとして好適な結晶性の良好
な活性層を得ることができる。
半導体を用いた半導体発光素子の製造方法において、活
性層を成長させる際の成長速度を0.1μm/時以上と
することを特徴とする。
活性層を成長させる際の成長速度を0.1μm/時
(0.1μm/h)以下とした場合には、PL波長分
布、即ち、PL波長の標準偏差が大きくなり、特に、成
長速度rg が0.075μm/hの場合には、InGa
N混晶のIn組成比を大きくなるとPL波長の標準偏差
が大きくなり、レーザ発振が不可能になる。
度を採用することにより、PLピーク波長分布を90m
eV以下とすることができるので、多波長発振の抑制さ
れた半導体レーザを再現性良く製造することができ、ま
た、LEDとしても波長の半値幅の狭い純度の高い青色
発光素子を実現することができる。
おいて、成長速度を0.2μm/時以上としたことを特
徴とする。
て、PLピーク波長分布をより狭くすることができ、多
波長発振の抑制が容易になる。
おいて、成長速度を0.3μm/時以上としたことを特
徴とする。
とした場合には、青色発光素子として好適なIn組成比
の比較的大きなInGaNを成長させる場合にもPL波
長の標準偏差の増大が起こらず、再現良くPLピーク波
長分布の狭い、例えば、90meV以下の活性層を成長
させることができ、且つ、PL光強度の大きな結晶性の
良好な活性層を成長させることができる。
至(40)のいずれかにおいて、基板としてSiC基板
を用いると共に、SiC基板の表面をエッチングするこ
とを特徴とする。
一によるフォトルミネッセンス波長の分布は基板の表面
欠陥密度に依存するので、格子不整合の小さなSiC基
板を用いた場合にも、その表面をエッチング、特に、ド
ライ・エッチングすることにより表面欠陥を除去するこ
とにより、転位密度の小さな活性層を再現性良く成長さ
せることができる。
至(41)のいずれかにおいて、活性層がInを構成要
素として含むことを特徴とする。
発明の製造方法は、Inを構成要素として含む活性層を
有する半導体発光素子に特に有効である。
半導体を用いた半導体レーザにおいて、p型クラッド層
を、2層の広禁制帯幅のp型半導体層の間に、狭禁制帯
幅の中間層を挟んだ多層構造で構成することを特徴とす
る。
帯幅の中間層を挟み込むことによって、この中間層にお
いてオーバーフローしてきた電子を再結合発光させ、光
として放出することによって、オーバーフロー電流に起
因する発熱を抑制することができ、それによって、オー
バーフロー電流が増加する悪循環を断ち切ることがで
き、しきい値電流密度Jthを低減することができる。
おいて、中間層6が、単層の狭禁制帯幅層で構成される
ことを特徴とする。
構成しても良く、この場合には、p型クラッド層の抵抗
を小さくするために、p型にドープすることが望まし
い。
おいて、中間層が、2層の広禁制帯幅のp型半導体層の
間の任意の位置で禁制帯幅が最低になるように禁制帯幅
が連続的に変化していることを特徴とする。
布を有する層で構成することによって、ホールのp側光
ガイド層への注入をスムーズに行うことができる。
おいて、中間層が、広禁制帯幅の層と狭禁制帯幅の層を
交互に複数層積層させた多層構造からなることを特徴と
する。
も良く、この場合には、狭禁制帯幅の層をアンドープに
することによって結晶性を改善し、狭禁制帯幅の層にお
ける発光性再結合確率を大きくすることができる。
おいて、中間層を構成する広禁制帯幅の層と狭禁制帯幅
の層との間の禁制帯幅が連続的に変化していることを特
徴とする。
層と狭禁制帯幅の層との間の禁制帯幅を連続的に変化さ
せることによって、ホールのp側光ガイド層への注入を
スムーズに行うことができる。
至(47)のいずれかにおいて、中間層の内の狭禁制帯
幅側の層の少なくとも一部をアンドープ層にしたことを
特徴とする。
の少なくとも一部をアンドープ層にすることによって結
晶性を改善し、発光性再結合確率を大きくすることがで
きる。
至(48)のいずれかにおいて、広禁制帯幅の層をAl
GaNで構成するとともに、狭禁制帯幅の層をInGa
N、GaN、或いは、AlGaNのいずれかで構成する
ことを特徴とする。
導体層及び中間層を構成する広禁制帯幅の部分をAlG
aNで構成するとともに、狭禁制帯幅の層をInGa
N、GaN、或いは、AlGaNのいずれかで構成する
ことが好適である。
半導体を用いた多重量子井戸構造半導体レーザにおい
て、多重量子井戸活性層を構成するバリア層の厚さを5
nm未満とすることを特徴とする。
おいては、ウエル層からの波動関数の滲み出しの程度が
小さいので、多重量子井戸活性層を構成するバリア層の
厚さを薄くしても光学利得の発生の低下の問題は余り大
きくならないので、バリア層の厚さを5nm未満として
キャリアの不均一注入を改善することによって、多重量
子井戸構造半導体レーザの特性を向上することができ
る。
おいて、多重量子井戸活性層を構成するバリア層が、I
n組成比が0.04以上のInGaNによって構成され
ることを特徴とする。
バリア層の厚さを薄くした場合には、歪低減の効果が生
じ、結晶性の劣化が少なくなるので、InGaNからな
るバリア層のIn組成比を0.04以上に大きくするこ
とができ、それによってバリア層の障壁の高さを低くす
ることができるので、キャリアの不均一注入をより一層
改善することができる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層の
p側に設けるエレクトロンブロック層の不純物濃度を、
1.0×1017cm-3未満とすることを特徴とする。
おいて、活性層のp側に設けるエレクトロンブロック層
をアンドープ層とすることを特徴とする。
層のp側に設けるエレクトロンブロック層を不純物濃度
が1.0×1017cm-3未満の層、特に、アンドープ層
で構成することにより、ホールが不純物により散乱され
ることがないのでホールの実効移動度が向上し、ホール
の注入効率が改善され、印加電圧Vを小さくすることが
できる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層の
p側に設けるエレクトロンブロック層のp側の領域にお
いて、禁制帯幅が徐々に変化していることを特徴とす
る。
ロンブロック層のp側の領域において、禁制帯幅を徐々
に変化させる、即ち、連続的に変化させる、或いは、階
段状に変化させることによって、エレクトロンブロック
層とp側層、即ち、p側光ガイド層或いはp型クラッド
層との間の電子親和力を徐々に変化させることができ、
それによって界面において電位障壁となるノッチの発生
を抑制することができるので、ホールの注入効率が改善
され、印加電圧Vを小さくすることができる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層の
p側に設けるエレクトロンブロック層のn側の領域にお
いて、禁制帯幅が徐々に変化していることを特徴とす
る。
ロンブロック層のn側の領域において、禁制帯幅を徐々
に変化させる、即ち、連続的に変化させる、或いは、階
段状に変化させることによって、エレクトロンブロック
層と活性層との間の電子親和力を徐々に変化させること
ができ、それによって界面において電位障壁となるノッ
チの発生を抑制することができるので、ホールの注入効
率が改善され、印加電圧Vを小さくすることができる。
化合物半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層の
p側に設けるエレクトロンブロック層のn側及びp側の
領域において、禁制帯幅が徐々に変化していることを特
徴とする。
ロンブロック層のn側及びp側の領域において、禁制帯
幅を徐々に変化させる、即ち、連続的に変化させる、或
いは、階段状に変化させることによって、エレクトロン
ブロック層と活性層との間、及び、エレクトロンブロッ
ク層とp側層との間の電子親和力を徐々に変化させるこ
とができ、それによって両方の界面において電位障壁と
なるノッチの発生を抑制することができるので、ホール
の注入効率が改善され、印加電圧Vを小さくすることが
できる。
半導体を用いた半導体レーザにおいて、活性層のp側に
設けるエレクトロンブロック層のMg濃度を7×1019
cm -3以上とすることを特徴とする。
ロンブロック層のMg濃度を7×1019cm-3以上とす
ることによって、発光スペクトルの評価から、キャリア
のオーバーフローを効果的に抑制することができる。
レクトロンブロック層の価電子帯側に深い不純物準位が
高密度に形成され、この不純物準位を介した不純物伝導
(impurity conduction、或いは、
hopping conduction)或いはトンネ
ル伝導によってホールが活性層に注入されるので、ホー
ルの注入効率が改善されるためと考えられる。
化合物半導体を用いた半導体レーザの製造方法におい
て、活性層のp側に設けるエレクトロンブロック層の成
長温度を600℃〜900℃としたことを特徴とする。
おいて、エレクトロンブロック層の成長温度を活性層の
成長温度と同じにしたことを特徴とする。
温度を、従来の成長温度である1100℃近傍より低
い、活性層の成長温度と同様の600℃〜900℃とす
ることによって、活性層における発光強度を高め、且
つ、p型光ガイド層における発光を低減することができ
る。
たは(59)において、エレクトロンブロック層のMg
濃度が7×1019cm-3以上になるようにMgをドープ
することを特徴とする。
ロンブロック層のMg濃度が7×1019cm-3以上とな
るようにMgをドープすることによって、発光スペクト
ルの評価から、キャリアのオーバーフローを効果的に抑
制することができる。
て、活性層或いは井戸層の厚さを選択することによりし
きい値電流密度Jthを低減させる本発明の第1及び第2
の実施の形態を説明する。まず、図4を参照して本発明
の第1の実施の形態の短波長半導体レーザの具体的構成
を説明する前に、図3を参照して本発明の第1の実施の
形態におけるしきい値電流密度Jthの活性層の層厚依存
性を説明する。
性層の両側に厚さ0.1μmのGaN光ガイド層を設
け、その両側にAl0.15Ga0.85Nクラッド層を設けた
場合のしきい値電流密度Jthの活性層の層厚依存性の計
算結果を示すものであり、電子のオーバーフローがない
場合の理想的な場合の計算結果である。
nm以下では、光閉じ込めが充分でなく光閉じ込め係数
Γが小さくなるので、しきい値フェルミ準位EF thが上
昇してしきい値電流密度Jthが上昇する。なお、Gthは
しきい値利得である。
・d・e/τs の関係から、しきい値電流密度Jthは上
昇するが、実際には、この材料系では電子のオーバーフ
ローが大きいので、膜厚を増加させて光閉じ込めを増加
させることでしきい値フェルミ準位EF thを下げること
ができ、それによって、電子のオーバーフローを低減す
ることができるためしきい値電流密度Jthは低減するの
で、30nm以下までは注入電流を有効に活用すること
ができ、さらに、10nm未満の厚さすることがより好
適である。
体レーザの製造工程を簡単に説明するが、まず、(00
01)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−Si
Cからなるn型SiC基板11上に、TMGa(トリメ
チルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウ
ム)、アンモニア、及び、キャリアガスとしての水素を
成長ガスとして用いたMOVPE法によって、成長圧力
を70〜760Torr、例えば、100Torrと
し、成長温度を800〜1200℃、例えば、950℃
とした状態で、厚さ50〜300nm、例えば、100
nmのAlGaNバッファ層12を成長させる。
び、キャリアガスを用いて、成長圧力を70〜760T
orr、例えば、100Torrとし、成長温度を80
0〜1200℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmのGaN中間
層13を成長させる。
ニア、ドーパントとして、SiH4、及び、キャリアガ
スとしての水素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層14を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層15を成長させる。
ム)、TMIn(トリメチルインジウム)、アンモニ
ア、及び、キャリアガスとしての窒素を用いて、成長圧
力を70〜760Torr、例えば、100Torrと
し、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃と
した状態で、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアン
ドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された厚さ3
〜30nm、例えば、8nmのアンドープIn0.15Ga
0.85N井戸層からなるSQW活性層16を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ1
0〜300nm、例えば、100nmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、5.
0×1017cm-3のp型GaN光ガイド層17を成長さ
せる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、5.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層18を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層19を
成長させる。
側電極として厚さ100nmのNi電極20を設けると
共に、p型GaNコンタクト層19上にはp側電極とし
て厚さ100nm、幅Wが10μmのNi電極21を設
け、共振器長Lが700μmとなるように素子分割する
ことによってSQW構造短波長半導体レーザが完成す
る。
いては、従来の常識に反して活性層を単一のSQW構造
にすることによって注入電流を有効に利用することがで
き、また、井戸層、即ち、利得層の厚さを8nmにする
と共に、光ガイド層を用いることにより光閉じ込め効率
を高めることによって、しきい値電流密度Jthを低減す
ることができる。
キャビティロスが小さい場合には、4nmの井戸層を2
層設けたMQW構造よりも、8nmの井戸層を設けたS
QW構造の方がしきい値電流密度Jthを低減することが
でき、また、光ガイド層がないと光閉じ込め係数Γが小
さくなり、光がクラッド層側に滲みだしてしきい値電流
密度Jthが高くなりすぎる。
いては井戸層、即ち利得層の厚さは8nmであるが、図
3に関して説明したように、3nm以上であれば良く、
好適には6nm以上が望ましく、一方、注入電流を有効
利用するためには30nm以下が好適であり、より好適
には10nm未満の範囲が望ましい。
の形態のMQW構造半導体レーザを説明する。 図5参照 まず、上記の第1の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板11上に、TMGa、TMAl、ア
ンモニア、及び、キャリアガスとしての水素を成長ガス
として用いたMOVPE法によって、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ50〜300nm、例えば、100nmのAl
GaNバッファ層12を成長させる。
び、キャリアガスを用いて、成長圧力を70〜760T
orr、例えば、100Torrとし、成長温度を80
0〜1200℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmのGaN中間
層13を成長させる。
ニア、ドーパントとして、SiH4、及び、キャリアガ
スとしてのH2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層14を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層15を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしての窒素、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を550〜900℃、例えば、700℃とした状
態で、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアンドープ
In0.05Ga0.95Nバリア層と厚さ3〜10nm、例え
ば、8nmのアンドープIn0.15Ga0.85N井戸層を交
互にアンドープIn0. 15Ga0.85N井戸層が2又は3
層、例えば、2層になるように成長させ、MQW活性層
22を形成する。
に、TMGa、アンモニア、ビスシクロペンタジエニル
マグネシウム、及び、キャリアガスとしての窒素を用い
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、930℃とした状態で、厚さ10〜300nm、例
えば、100nmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、5.0×1017cm-3
のp型GaN光ガイド層17を成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、5.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層18を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層19を
成長させる。
側電極として厚さ100nmのNi電極20を設けると
共に、p型GaNコンタクト層19上にはp側電極とし
て厚さ100nm、幅Wが10μmのNi電極21を設
け、共振器長Lが700μmとなるように素子分割する
ことによってSQW構造短波長半導体レーザが完成す
る。
いては、活性層を井戸層が2層のMQW構造で構成して
いるが、上述の図2から明らかなように、キャビティロ
スが大きい場合には、利得層の総層厚が同じであれば複
数の利得層で構成した方がしきい値電流密度Jthを低減
することができ、また、前述の図30から明らかなよう
に、井戸層を2乃至3にすることによって、注入電流を
有効に利用することができ、それによってもしきい値電
流密度Jthを低減することができる。
ては、成長基板としてSiCを用いているため、共振器
面の形成は容易であるが、上述の図6に示した従来例の
様にサファイア基板を用いた場合には、ドライ・エッチ
ングによって共振器面を形成しているためキャビティロ
スが大きくなるので、この様な場合には、第2の実施の
形態の様なMQW構造を用いることが有効となる。
いては、井戸層、即ち、利得層の一層の厚さは8nmで
あるが、図3に関して説明したように、6nm以上であ
ることが好適であり、したがって、6〜10nmの範囲
が望ましい。
を説明してきたが、本発明は実施の形態に記載した構成
に限られるものではなく、その技術思想の範囲において
各種の変更が可能であり、例えば、上記の第1及び第2
の実施の形態においては、利得層としてIn0.15Ga
0.85Nを採用しているが、必要とする波長に応じて混晶
比をAlx Gay In1-x-y N(0≦x<1、0<y≦
1)の範囲内で変えても良いものであり、且つ、それに
伴って、光ガイド層及びクラッド層の混晶比をAla G
ab In1-a-b N(0≦a≦1、0≦b≦1)の範囲内
で変えても良い。
おいては、利得層として正孔の移動度を高めるためにア
ンドープ層を用いているが、アンドープ層の場合、不可
避的に不純物がオートドープされることがあるので、結
果的な不純物濃度としては、1.0×1017cm-3未満
であれば良い。
In0.05Ga0.95Nバリア層を用いたSQW構造として
いるが、バリア層を用いずに、光ガイド層をバリア層と
して兼用しても良いものである。
おいては光ガイド層は単層構造であるが、組成の異なっ
た半導体層を用いて多層構造としても良く、また、グレ
ーデッドバンド・ギャップ層を用いても良い。
利得位置と放射強度分布の最大位置とを一致させること
によりしきい値電流密度Jthを低減させる本発明の第3
乃至第5の実施の形態を説明する。まず、図6を参照し
て本発明の第3の実施の形態のMQW構造短波長半導体
レーザを説明する。 図6参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板111上に、T
MGa、TMAl、アンモニア、及び、キャリアガスと
しての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例
えば、100nmのAlGaNバッファ層112を成長
させる。
び、キャリアガスを用いて、成長圧力を70〜760T
orr、例えば、100Torrとし、成長温度を80
0〜1200℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmのGaN中間
層113を成長させる。
ニア、ドーパントしてSiH4 、及び、キャリアガスと
してのH2 を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層
114を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を800〜1200℃、例えば、930
℃とした状態で、厚さ10〜300nm、例えば、10
0nmのアンドープAl0.05Ga0.95N光ガイド層11
5を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのア
ンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層と厚さ3〜10n
m、例えば、8nmのアンドープIn0.15Ga0.85N井
戸層を交互にアンドープIn0.15Ga0.85N井戸層が2
〜10層、例えば、5層になるように成長させ、MQW
活性層116を形成する。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ1
0〜300nm、例えば、100nmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、5.
0×1017cm-3のp型GaN光ガイド層117を成長
させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、5.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層118を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層119
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極120を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層119上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが10μmのNi電極1
21を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子
分割することによってMQW構造短波長半導体レーザが
完成する。
いては、n側光ガイド層として、p型GaN光ガイド層
117より禁制帯幅の大きなアンドープAl0.05Ga
0.95N光ガイド層115を用いているので、n側におけ
る屈折率が小さくなり、放射光強度分布はp側にずれ
て、放射光強度分布の最大位置とMQW活性層116に
おける最大利得位置とが一致する。なお、この場合、必
ずしも厳密に一致する必要はない。
置に、放射光強度分布の最大位置が位置することになる
ので、光閉じ込め効率が高まり、しきい値電流密度Jth
を低減することができる。
は、n側光ガイド層としてアンドープAl0.05Ga0.95
N光ガイド層115を用いているが、この様な組成に限
られるものではなく、適宜組成を変更しても良いもので
あり、その場合には、組成の変更に伴って最大光学利得
を発生させる位置に放射光強度分布の最大位置が来るよ
うに、その層厚を適宜調整すれば良い。
の形態のMQW構造半導体レーザを説明するが、n型ク
ラッド層及びn側光ガイド層の組成以外は、上述の第3
の実施の形態と同様である。 図7参照 まず、上記の第3の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板111上に、厚さ50〜300n
m、例えば、100nmのAlGaNバッファ層11
2、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mのGaN中間層113を成長させる。
施の形態より高めて、厚さ0.1〜2.0μm、例え
ば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.
0×1020cm-3、例えば、1.0×1018cm-3のn
型Al0.2 Ga0.8 Nクラッド層122を成長させたの
ち、TMAl及びSiH4 の供給を停止して、厚さ10
〜300nm、例えば、100nmのアンドープGaN
光ガイド層123を成長させる。
厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアンドープIn
0.05Ga0.95Nバリア層と厚さ3〜10nm、例えば、
8nmのアンドープIn0.15Ga0.85N井戸層を交互に
アンドープIn0.15Ga0.85N井戸層が2〜10層、例
えば、5層になるように成長させ、MQW活性層116
を形成する。
100nmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×
1019cm-3、例えば、5.0×1017cm-3のp型G
aN光ガイド層117、厚さ0.1〜2.0μm、例え
ば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.
0×1019cm-3、例えば、5.0×1017cm-3のp
型Al0.15Ga0.85Nクラッド層118、及び、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層119
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極120を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層119上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが10μmのNi電極1
21を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子
分割することによってMQW構造短波長半導体レーザが
完成する。
いては、光ガイド層は対称構造であるが、n型クラッド
層として、p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層118よ
り禁制帯幅の大きなn型Al0.2 Ga0.8 Nクラッド層
122を用いているので、n側における屈折率が小さく
なり、放射光強度分布はp側にずれて、放射光強度分布
の最大位置とMQW活性層116における最大利得位置
とが一致する。なお、この場合も、必ずしも厳密に一致
する必要はない。
は、n型クラッド層としてn型Al0. 2 Ga0.8 Nクラ
ッド層122を用いているが、この様な組成に限られる
ものではなく、適宜組成を変更しても良いものであり、
その場合には、組成の変更に伴って最大光学利得を発生
させる位置に放射光強度分布の最大位置が来るように、
その層厚等を適宜調整すれば良い。
称構造である必要はなく、上記第3の実施の形態のよう
に、n側光ガイド層の禁制帯幅をp側光ガイド層の禁制
帯幅より大きくしても良く、n側光ガイド層とn型クラ
ッド層の相乗効果により放射光強度分布の最大位置をp
側に移動させても良いものである。
の形態のSQW構造半導体レーザを説明するが、n側光
ガイド層の組成、活性層の構造、及び、オーバーフロー
防止層以外は、上述の第3の実施の形態と同様である。 図8参照 まず、上記の第3の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板111上に、厚さ50〜300n
m、例えば、100nmのAlGaNバッファ層11
2、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmのG
aN中間層113、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例
えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1020cm-3、例えば、1.0×1018cm-3
のn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層114を成長させ
る。
ば、100nmのアンドープAl0. 05Ga0.95N光ガイ
ド層124を成長させたのち、厚さ1〜10nm、例え
ば、5nmのアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で
挟持された厚さ3〜10nm、例えば、8nmのアンド
ープIn0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活
性層125を形成する。
nmで、不純物濃度が1.0×10 17〜1.0×1019
cm-3、例えば、5.0×1017cm-3のp型Al0.2
Ga 0.8 Nオーバーフロー防止層126を成長させる。
厚さ10〜300nm、例えば、100nmで、不純物
濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例え
ば、5.0×1017cm-3のp型GaN光ガイド層11
7、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、5.0×1017cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層118、及び、厚さ0.1〜2.0μm、
例えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、1.0×1018cm-3
のp型GaNコンタクト層119を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極120を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層119上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが10μmのNi電極1
21を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子
分割することによってSQW構造短波長半導体レーザが
完成する。
のオーバーフローを防止するために設けた広禁制帯幅の
p型Al0.2 Ga0.8 Nオーバーフロー防止層126の
存在により、放射光強度分布の最大位置がn側にずれる
ことになるが、上記の様に、n側光ガイド層として、p
型GaN光ガイド層117より禁制帯幅の大きなアンド
ープAl0.05Ga0.95N光ガイド層124を用いている
ので、p型Al0.2 Ga0.8 Nオーバーフロー防止層1
26の影響を相殺し、放射光強度分布はp側にずれて、
放射光強度分布の最大位置とSQW活性層125の中心
位置とが略一致することになる。なお、この場合も、必
ずしも厳密に一致する必要はない。
は、n側光ガイド層としてアンドープAl0.05Ga0.95
N光ガイド層124を用いているが、この様な組成に限
られるものでなく、オーバーフロー防止層の組成及び層
厚に応じて、その組成及び層厚をSQW活性層125の
中心位置に放射光強度分布の最大位置が来るように適宜
調整すれば良い。
は、n側光ガイド層によってp型Al 0.2 Ga0.8 Nオ
ーバーフロー防止層126の影響を相殺しているが、n
側クラッド層の禁制帯幅をp型クラッド層の禁制帯幅よ
り大きくすることによって相殺しても良いものである。
称構造である必要はなく、n側光ガイド層の禁制帯幅を
p側光ガイド層の禁制帯幅より大きくして、n側光ガイ
ド層とn型クラッド層の相乗効果によりp型Al0.2 G
a0.8 Nオーバーフロー防止層126の影響を相殺して
も良いものである。
を説明してきたが、本発明は、実施の形態に記載された
条件に限られるものではなく、例えば、上記の第3乃至
第5の実施の形態の説明においては、活性層としてIn
0.15Ga0.85N/In0.05Ga0.95NからなるMQW構
造或いはSQW構造を採用しているが、必要とする波長
に応じて混晶比をAlx Gay In1-x-y N(0≦x<
1、0<y≦1)の範囲内で変えても良いものであり、
且つ、それに伴って、光ガイド層及びクラッド層の混晶
比をAla Gab In1-a-b N(0≦a≦1、0≦b≦
1)の範囲内で変えても良い。
ける、p側光ガイド層とn側光ガイド層の層厚は同じで
あるが、p側光ガイド層の層厚をn側光ガイド層より厚
くしても良く、例えば、n側ガイド層よりも10〜10
0nm、例えば、50nm厚く形成して非対称光ガイド
構造にしても良く、この場合には、p側光ガイド層の組
成をn側光ガイド層の組成と同じようにしても良いもの
である。
おいては光ガイド層は単層構造であるが、組成の異なっ
た半導体層を用いて多層構造、或いは、グレーデッドバ
ンド・ギャップ構造としても良く、例えば、第5の実施
の形態の場合には、n側光ガイド層をn型クラッド層側
から厚さ100nmのアンドープGaN光ガイド層及び
厚さ20nmのアンドープAl0.2 Ga0.8 N光ガイド
層の2層構造にしても良い。
ガイド層におけるホール移動度を高めることにより或い
はp側光ガイド層における再結合確率を低減することに
よってしきい値電流密度Jthを低減させた本発明の第6
乃至第11の実施の形態を説明する。まず、図9を参照
して本発明の第6の実施の形態のSQW構造短波長半導
体レーザを説明する。 図9参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板211上に、T
MGa、TMAl、アンモニア、及び、キャリアガスと
しての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例
えば、50nmのAlGaNバッファ層212を成長さ
せる。
パント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN中間層213を成長させる。
ニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガス
としての水素を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層
214を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層215を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのア
ンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された厚さ
3〜30nm、例えば、5nmのアンドープIn0.15G
a0.85N井戸層を成長させてSQW活性層216を形成
する。
び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、1130℃とし
た状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nm
のアンドープGaN光ガイド層217を成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、2.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層218を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層219
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
は、従来の常識に反してp側光ガイド層をアンドープ層
で構成しており、不純物に起因するキャリアの散乱がな
いのでホールの移動度が向上し、それによって、ホール
の注入効率の向上が期待される。
た場合には、不純物のドープに伴う結晶の劣化もなく、
したがって、p側光ガイド層におけるレーザ発振に寄与
しない再結合を大幅に低減することができる。
流が減少するので、低しきい値電流密度の短波長半導体
レーザを作製することができ、また、無効電流に起因す
る熱の発生が抑制されるので、短波長半導体レーザの信
頼性を向上することができる。
ンドープである必要はなく、成長過程で多少の不純物が
混入したものでも良いものであり、例えば、ホールの移
動度としてレーザ発振に必要であると考えられる2cm
2 /V・s以上が得られれば良く、例えば、1×1017
cm-3以下の不純物濃度であれば良い。
実施の形態を説明する。なお、この第7の実施の形態に
おいては、p側光ガイド層の層厚以外は上記の第6の実
施の形態と全く同様であるので、製造方法に関する説明
は省略する。 図10参照 まず、上記の第6の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板211上に、厚さ50〜300n
m、例えば、50nmのAlGaNバッファ層212、
厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純
物濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×
1018cm-3のSiドープのn型GaN中間層213、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のSiドープのn型
Al0. 15Ga0.85Nクラッド層214を成長させる。
m、例えば、100nmのアンドープGaN光ガイド層
215を成長させたのち、厚さ1〜10nm、例えば、
5nmのアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持
された厚さ3〜30nm、例えば、5nmのアンドープ
In0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活性層
216を形成する。
ば、80nmのアンドープGaN光ガイド層217、厚
さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物
濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例え
ば、2.0×1017cm-3のMgドープのp型Al0.15
Ga0.85Nクラッド層218、及び、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×
1017〜1.0×1019cm-3、例えば、1.0×10
18cm-3のMgドープのp型GaNコンタクト層219
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
ガイド層の層厚tp をn側光ガイド層の層厚tn より薄
く、即ち、tp <tn としているので、p側光ガイド層
における再結合電流が減少し、それによって、無効電流
を減少することができるので、しきい値電流密度Jthを
低減することが可能になる。
nm未満(0.1μm未満)に、より好適には0.08
μm以下(80nm以下)にして薄くすることによっ
て、p側光ガイド層における再結合電流が減少し、それ
によって、無効電流を減少することができるので、しき
い値電流密度Jthを低減することが可能になる。なお、
p側光ガイド層の層厚tp が100nm未満の場合に
は、tp =tn としても良く、それによって、光ガイド
構造の非対称性を補正することができる。
ガイド層の組成は必ずしも同じである必要はなく、p側
光ガイド層の禁制帯幅がn側光ガイド層の禁制帯幅より
大きくなるように組成を設定することによって、電子の
オーバーフローを防止することができ、一方、n側光ガ
イド層の禁制帯幅がp側光ガイド層の禁制帯幅より大き
くなるように組成を設定することによって、p側光ガイ
ド層の薄層化に伴う光ガイド構造の非対称性を補正する
ことができる。
p側光ガイド層をアンドープにしているので、上述の第
6の実施の形態と同様のホール移動度の向上の効果も得
られるが、この場合には、p側光ガイド層をp型にドー
プしても良いものである。
実施の形態を説明する。なお、図11(a)は、本発明
の第8の実施の形態のSQW半導体レーザの斜視図であ
り、また、図14(b)は活性層近傍のバンド・ギャッ
プ構造、即ち、伝導帯側のエネルギーレベルを示すもの
である。また、この第8の実施の形態においても、n側
光ガイド層及びp側光ガイド層の構造以外は上記の第6
の実施の形態とほぼ同様であるので、製造方法に関する
説明は省略する。 図11(a)参照 まず、上記の第6の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板211上に、厚さ50〜300n
m、例えば、50nmのAlGaNバッファ層212、
厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純
物濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×
1018cm-3のSiドープのn型GaN中間層213、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のSiドープのn型
Al0. 15Ga0.85Nクラッド層214を成長させる。
ば、50nmのアンドープAl0.05Ga0.95N光ガイド
層222、及び、厚さ10〜100nm、例えば、50
nmのアンドープIn0.03Ga0.97N光ガイド層223
を順次成長させたのち、厚さ1〜10nm、例えば、5
nmのアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持さ
れた厚さ3〜30nm、例えば、5nmのアンドープI
n0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活性層2
16を形成する。
50nmのアンドープIn0.03Ga 0.97N光ガイド層2
24、及び、厚さ10〜100nm、例えば、50nm
で、不純物濃度が1×1017〜1×1019cm-3、例え
ば、5×1017cm-3のMgドープのp型Al0.05Ga
0.95N光ガイド層225、厚さ0.1〜2.0μm、例
えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、1.0×1017cm-3
のMgドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層21
8、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019c
m-3、例えば、1.0×1018cm-3のMgドープのp
型GaNコンタクト層219を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
p側光ガイド層が夫々禁制帯幅の異なる2層構造からな
り、且つ、クラッド層に隣接する側の禁制帯幅を大きく
しているので、p側光ガイド層を構成するp型Al0.05
Ga0.95N光ガイド層225が電子に対するオーバーフ
ロー防止層としても機能し、レーザ発振に必要な光閉じ
込めを確保しつつ、p型Al0.05Ga0.95N光ガイド層
225或いはp型クラッド層への電子のリークを低減す
ることができ、それによって、無効電流を減少すること
ができるので、しきい値電流密度Jthを低減することが
可能になる。
禁制帯幅のより大きなp側光ガイド層をp型層で構成し
ているが、上記の第6の実施の形態と同様にアンドープ
層で構成しても良く、それによって、ホールの移動度を
大きくすることができ、さらに、p側光ガイド層或いは
n側光ガイド層を3層以上の多層構造で構成しても良
く、この場合には、p側光ガイド層とn側光ガイド層の
層数は同じでなくても良い。
実施の形態を説明する。なお、図12(a)は、本発明
の第9の実施の形態のSQW半導体レーザの斜視図であ
り、また、図12(b)は活性層近傍のバンド・ギャッ
プ構造、即ち、伝導帯側のエネルギーレベルを示すもの
である。また、この第9の実施の形態は、n側光ガイド
層の構造以外は上記の第3の実施の形態と同様であるの
で、製造方法に関する説明は省略する。 図12(a)参照 まず、上記の第1の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板211上に、厚さ50〜300n
m、例えば、50nmのAlGaNバッファ層212、
厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純
物濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×
1018cm-3のSiドープのn型GaN中間層213、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のSiドープのn型
Al0. 15Ga0.85Nクラッド層214を成長させる。
ば、100nmのGaN光ガイド層226を成長させた
のち、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアンドープ
In 0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された厚さ3〜30
nm、例えば、5nmのアンドープIn0.15Ga0.85N
井戸層を成長させて、SQW活性層216を形成する。
50nmのアンドープIn0.03Ga 0.97N光ガイド層2
24、及び、厚さ10〜100nm、例えば、50nm
で、不純物濃度が1×1017〜1×1019cm-3、例え
ば、2×1017cm-3のMgドープのp型Al0.05Ga
0.95N光ガイド層225、厚さ0.1〜2.0μm、例
えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、1.0×1017cm-3
のMgドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層21
8、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019c
m-3、例えば、1.0×1018cm-3のMgドープのp
型GaNコンタクト層219を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
一層で構成しているので成膜工程を短縮することがで
き、且つ、このn側光ガイド層の組成をp側光ガイド層
の中間の禁制帯幅が得られる組成としているので、単一
層を用いても光ガイド構造の非対称性を補正することが
でき、それによって、最大光学利得を発生させる位置
に、放射光強度分布の最大位置が位置することになるの
で、しきい値電流密度Jthを低減することができる。
p型Al0.05Ga0.95N光ガイド層225が電子に対す
るオーバーフロー防止層としても機能するので、レーザ
発振に必要な光閉じ込めを確保しつつ、p型Al0.05G
a0.95N光ガイド層225或いはp型クラッド層への電
子のリークを低減することができ、それによって、無効
電流を減少することができるので、しきい値電流密度J
thを低減することが可能になる。
禁制帯幅のより大きなp側光ガイド層をp型層で構成し
ているが、上記の第6の実施の形態と同様にアンドープ
層で構成しても良く、それによって、ホールの移動度を
大きくすることができ、さらに、p側光ガイド層を3層
以上の多層構造で構成しても良い。
の実施の形態を説明する。なお、図13(a)は、本発
明の第10の実施の形態のSQW半導体レーザの斜視図
であり、また、図13(b)は活性層近傍のバンド・ギ
ャップ構造を示すものである。また、この第10の実施
の形態は、n側光ガイド層及びp側光ガイド層の構造以
外は上記の第6の実施の形態と同様であるので、製造方
法に関する説明は殆ど省略する。 図13(a)参照 まず、上記の第6の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板211上に、厚さ50〜300n
m、例えば、50nmのAlGaNバッファ層212、
厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純
物濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×
1018cm-3のSiドープのn型GaN中間層213、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のSiドープのn型
Al0. 15Ga0.85Nクラッド層214を成長させる。
l、アンモニア、及び、キャリアガスとしての水素を用
いて、成長圧力を70〜760Torr、例えば、10
0Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、1130℃とした状態で、最初、TMInを供給し
ない状態で且つTMAlを次第に減少させる様に供給
し、TMAlの供給を0とした時点で800℃まで降温
してTMInの供給を開始し、次第にその供給量を増加
させることによって、n型Al0.15Ga0.85Nクラッド
層214に接する部分の組成がAl0.05Ga0.95Nとな
り、最終的な組成がIn0.03Ga0.97Nとなる、厚さ1
0〜300nm、例えば、100nmのアンドープグレ
ーデッド光ガイド層227を成長させる。
5nmのアンドープIn0.05Ga0. 95Nバリア層で挟持
された厚さ3〜10nm、例えば、5nmのアンドープ
In 0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活性層
216を形成する。
l、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウ
ム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧
力を70〜760Torr、例えば、100Torrと
し、成長温度を800〜1200℃、例えば、800℃
とした状態で、最初、TMAlを供給しない状態で且つ
TMInを次第に減少させる様に供給し、TMInの供
給を0とした時点で1130℃に昇温してTMAlの供
給を開始し、次第にその供給量を増加させることによっ
て、SQW活性層216に接する部分の組成がIn0.03
Ga0.97Nとなり、最終的な組成がAl0.05Ga0.95N
となる、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
Mgドープのp型グレーデッド光ガイド層228を成長
させる。
えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、1.0×1017cm-3
のMgドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層21
8、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019c
m-3、例えば、1.0×1018cm-3のMgドープのp
型GaNコンタクト層219を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
組成が連続的に変化しているグレーデッドバンド・ギャ
ップ層で構成されており、p型クラッド層側の禁制帯幅
の大きな領域が電子に対するオーバーフロー防止層とし
て作用するとともに、活性層へのホールの注入効率が改
善される。
成するp型グレーデッド光ガイド層228をp型層で構
成しているが、上記の第6の実施の形態と同様にアンド
ープ層で構成しても良く、それによって、ホールの移動
度を大きくすることができ、さらに、ビスシクロペンタ
ジエニルマグネシウムの供給量を連続的に変化させるこ
とによって、活性層側をアンドープとしても良い。
ンドープグレーデッド光ガイド層227及びp型グレー
デッド光ガイド層228のクラッド層に接する部分のA
l比は0.05のAl0.05Ga0.95Nとなっているが、
クラッド層のAl比と同じ0.15のAl0.15Ga0.85
N或いはその近傍の混晶比のAlGaN層としても良い
ものであり、この様に、クラッド層に接する部分のAl
比を高めることによりホールの注入効率をより改善する
ことが可能になる。
の実施の形態を説明する。なお、図14(a)は、本発
明の第11の実施の形態のSQW半導体レーザの斜視図
であり、また、図14(b)は活性層近傍のバンド・ギ
ャップ構造、即ち、伝導帯側のエネルギーレベルを示す
ものである。また、この第11の実施の形態は、p側光
ガイド層の構造以外は上記の第9の実施の形態とほぼ同
様であるので、製造方法に関する説明はほぼ省略する。 図14(a)参照 まず、上記の第6の実施の形態と同様に、(0001)
面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiCから
なるn型SiC基板211上に、厚さ50〜300n
m、例えば、50nmのAlGaNバッファ層212、
厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純
物濃度が5×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×
1018cm-3のSiドープのn型GaN中間層213、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のSiドープのn型
Al0. 15Ga0.85Nクラッド層214を成長させる。
ば、100nmのアンドープAl0. 05Ga0.95N光ガイ
ド層229を成長させたのち、厚さ1〜10nm、例え
ば、5nmのアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で
挟持された厚さ3〜30nm、例えば、5nmのアンド
ープIn0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活
性層216を形成する。
l、アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウ
ム、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧
力を70〜760Torr、例えば、100Torrと
し、成長温度を800〜1200℃、例えば、1130
℃とした状態で、TMAlを次第に減少させる様に供給
し、SQW活性層216に接する部分の組成がAl0.20
Ga0.8ONとなり、最終的な組成がGaNとなる、厚さ
10〜300nm、例えば、100nmのMgドープの
p型逆グレーデッド光ガイド層230を成長させる。な
お、p型クラッド層に接する側の組成はInGaNとし
ても良い。
ば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.
0×1019cm-3、例えば、1.0×1017cm-3のM
gドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層218、
及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm
-3、例えば、1.0×1018cm-3のMgドープのp型
GaNコンタクト層219を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極220を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層219上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極22
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
活性層側の禁制帯幅が大きな逆グレーデッド層で構成し
ているので、このp側光ガイド層を構成する禁制帯幅の
大きな領域が電子に対するオーバーフロー防止層として
機能するので、p側光ガイド層への電子のリークを低減
することができ、それによって、p側光ガイド層におけ
る再結合を低減することができる。
ッドバンド・ギャップ構造であるので、ホールに対する
エネルギースパイクが形成されないので、従来のオーバ
ーフロー防止層と比較してホールに対するバリアになり
にくく、ホールの注入効率を低減させることがない。
層で構成しているので、光ガイド構造の非対称性を補正
するために、このn側光ガイド層の組成をp側光ガイド
層の中間の禁制帯幅が得られる組成とすることが望まし
い。
層で構成しているが、上記の第6の実施の形態と同様に
アンドープ層で構成しても良く、それによって、ホール
の移動度を大きくすることができる。
態を説明してきたが、本発明は実施の形態の構成に限ら
れるものでなく、例えば、第6乃至第11の実施の形態
においては、活性層としてIn0.15Ga0.85N/In
0.05Ga0.95NからなるSQW構造を採用しているが、
必要とする波長に応じて混晶比をAlx Gay In1-x-
y N(0≦x<1、0<y≦1)の範囲内で変えても良
いものであり、且つ、それに伴って、光ガイド層及びク
ラッド層の混晶比をAla Gab In1-a-b N(0≦a
≦1、0≦b≦1)の範囲内で変えても良い。
においては、活性層をSQW構造で構成しているもの
の、MQW構造にしても良いものであり、この場合に
は、例えば、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアン
ドープIn0.05Ga0.95Nバリア層と厚さ3〜10n
m、例えば、5nmのアンドープIn0.15Ga0.85N井
戸層を交互にアンドープIn0.15Ga0.85N井戸層が2
〜10層、例えば、5層になるように成長させることに
よって、MQW活性層を形成すれば良い。
速度を制御することにより転位密度及びPL波長分布を
低減し、それによって、しきい値電流密度Jthを低減す
る本発明の第12の実施の形態の短波長半導体レーザの
製造方法を説明する。 図15参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板311の表面を
CF4 を用いたドライ・エッチングによって0.1〜2
μm、例えば、0.2μm除去して、表面欠陥密度を低
減させたのち、TMGa、TMAl、アンモニア、及
び、キャリアガスとしての水素を成長ガスとして用いた
MOVPE法によって、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ50
〜300nm、例えば、50nmのAlGaNバッファ
層312を成長させる。
パントとして、SiH4 、及び、キャリアガスを用い
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、
例えば、0.5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、2.0×1018cm-3
のSiドープのn型GaN中間層313を成長させる。
ニア、ドーパントとして、SiH4、及び、キャリアガ
スとしての水素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッ
ド層314を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層315を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしての窒素を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、成長速度rgを0.1μm/h以上、例
えば、0.3μm/h以上の条件で、厚さ1〜10n
m、例えば、5nmのアンドープIn0.03Ga0.97Nバ
リア層と厚さ3〜10nm、例えば、8nmのアンドー
プIn0.15Ga0.85N井戸層を交互にアンドープIn
0.15Ga0.85N井戸層が2又は3層、例えば、2層にな
るように成長させ、MQW活性層316を形成する。
び、キャリアガスとしての窒素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層317を成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、2.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層318を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしての窒素を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層319
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極320を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層319上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極32
1を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってMQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
性層の成長速度として、0.1μm/h以上、特に、
0.3μm/hを採用しているが、ここで図16を参照
して活性層の結晶性と成長速度の因果関係を説明する。 図16(a)参照 図16(a)は、InGaN活性層のPL波長の標準偏
差の成長速度依存性を示す図であり、図から明らかなよ
うに、成長速度rg が0.1μm/h以下の0.075
μm/hの場合に、TMI(トリメチルインジウム)の
流量の増加と共に、PL波長の標準偏差が増大してIn
GaNの組成不均一が増加するばかりであり、400n
m以上の平均PL波長組成において、高品質のInGa
N混晶が得られないことが明らかである。
の0.3μm/hの場合には、TMIの流量が増加して
もPL波長の標準偏差が小さなままで平均PL波長が増
加し、即ち、In組成比が増加し、420nm付近では
PL波長の標準偏差が低減している。
によって組成不均一を抑制できることが分かり、少なく
とも、0.3μm/h近傍の成長速度の場合には、青色
半導体レーザとして好適な波長範囲の組成を有するIn
GaN活性層を結晶性良く成長させることが可能である
ことが分かる。
であり、図から明らかなように、成長速度が大きい方が
PL光強度が高くなっており、特に、青色半導体レーザ
として好適な長波長側において相対的に大きなPL光強
度が得られており、この事実からも成長速度が大きい方
が組成のより均一な結晶が得られることが分かる。
れば、品質の良好なSiC基板を用い、且つ、その表面
をドライ・エッチングにより除去して表面欠陥密度を低
減することにより、転位密度が109 cm-3以下で、且
つ、PLピーク波長が90meV以下のInGaN活性
層が得られ、それによって、キンクのないI−L特性が
得られることになる。
度rg が0.075μm/hの場合の結果と対比する
と、0.3μm/h以上の場合に非常に良好な活性層が
得られるものと推定され、また、少なくとも、0.2μ
m/hまでは良好な活性層が得られ、さらに、0.1μ
m/hの場合にも実用に耐え得る程度の活性層が得られ
るものと考えられる。
晶が得られると考えられていた従来常識と反するもので
あり、この点からもInを構成要素として含むナイトラ
イド系化合物半導体の特殊性は明らかである。
してきたが、第12の実施の形態の条件に限られるもの
ではなく、その技術思想の範囲において各種の変更が可
能であり、例えば、上記の第12の実施の形態において
は、井戸層としてIn0.15Ga0.85Nを採用している
が、必要とする波長に応じて混晶比をAlx Gay In
1-x-y N(0≦x<1、0<y≦1)の範囲内で変えて
も良いものであり、且つ、それに伴って、光ガイド層及
びクラッド層の混晶比をAla Gab In1-a-bN(0
≦a≦1、0≦b≦1)の範囲内で変えても良い。
おいては、活性層をMQW活性層16で構成している
が、SQW活性層を用いて良いものであり、この場合に
も成長速度を0.1μm/h以上、例えば、0.3μm
/hとした成長条件において、厚さ1〜10nm、例え
ば、5nmのアンドープIn0.03Ga0.97Nバリア層で
挟持された、厚さ3〜30nm、例えば、8nmのアン
ドープIn0.15Ga0.85N井戸層からなるSQW活性層
を成長させれば良い。
は、活性層として正孔の移動度を高めるためにアンドー
プ層を用いているが、アンドープ層の場合、不可避的に
不純物がオートドープされることがあるので、結果的な
不純物濃度としては、1.0×1017cm-3未満であれ
ば良い。
クラッド層に狭禁制帯幅領域を設け、この狭禁制帯幅領
域において発光性再結合を行わせてオーバーフロー電流
による発熱を防止することによってしきい値電流密度J
thを低減させる、本発明の第13乃至第15の実施の形
態を説明する。まず、図17を参照して本発明の第13
の実施の形態を説明する。なお、図17(a)は、本発
明の第13の実施の形態のSQW半導体レーザの斜視図
であり、また、図17(b)は活性層近傍の伝導帯側の
エネルギーレベルを示す図である。 図17(a)参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板411上に、T
MGa、TMAl、アンモニア、及び、キャリアガスと
しての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例
えば、50nmのAlGaNバッファ層412を成長さ
せる。
パント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN中間層413を成長させる。
ニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガス
としての水素を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層
414を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層415を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのア
ンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された厚さ
3〜30nm、例えば、5nmのアンドープIn0.15G
a0.85N井戸層を成長させてSQW活性層416を形成
する。
び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、1130℃とし
た状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nm
のアンドープGaN光ガイド層417を成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.05〜0.50μm、例えば、0.2μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm
-3、例えば、2.0×1017cm-3のp型Al0.15Ga
0.85Nクラッド層418を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さT
が1〜500nm、例えば、100nmで、不純物濃度
が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaN中間層419を成長
させる。
アンモニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、
及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を
70〜760Torr、例えば、100Torrとし、
成長温度を800〜1200℃、例えば、950℃とし
た状態で、厚さ0.05〜0.50μm、例えば、0.
2μmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×10
19cm-3、例えば、2.0×1017cm-3のp型Al
0.15Ga0.85Nクラッド層420を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層421
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極422を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層421上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極42
3を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってSQW構造短波長半導体レーザが完
成する。
は、p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層418,420
の間に、Al0.15Ga0.85N層より結晶性の良好で狭禁
制帯幅のp型GaN中間層419を挟み込んでいるの
で、オーバーフローしてきた電子は、このp型GaN中
間層419に効果的に滞留し、発光性再結合することに
なるので、電子がp側電極まで達して発熱の原因となる
ことがない。
オーバーフロー電流はほぼ一定のままであり、発熱によ
るオーバーフロー電流の増加という悪循環を断ち切るこ
とができ、この結果、低しきい値電流密度の短波長半導
体レーザを作製することができ、p側電極の劣化による
素子劣化も抑制されるので信頼性を向上することができ
る。
0×1018cm-3程度にドープしているので、同じ厚さ
のp型クラッド層をAl0.15Ga0.85Nで構成した場合
に比べて、p型クラッド層の抵抗をより小さくすること
ができる。
図18(a)を参照して、本発明の第14の実施の形態
を説明する。なお、この第14の実施の形態において
は、中間層の構成以外は上記の第13の実施の形態と全
く同様であるので、製造方法に関する説明は省略する。 図18(a)参照 まず、上記の第13の実施の形態と同様に、(000
1)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiC
からなるn型SiC基板上に、厚さ50〜300nm、
例えば、50nmのAlGaNバッファ層、厚さ0.1
〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5
×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm
-3のSiドープのn型GaN中間層、及び、厚さ0.1
〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm -3、例えば、1.
0×1018cm-3のSiドープのn型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層414を成長させる。
えば、100nmのアンドープGaN光ガイド層415
を成長させたのち、厚さ1〜10nm、例えば、5nm
のアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された
厚さ3〜30nm、例えば、5nmのアンドープIn
0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活性層41
6を形成する。
100nmのアンドープGaN光ガイド層417、厚さ
0.05〜0.50μm、例えば、0.2μmで、不純
物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例え
ば、2.0×1017cm-3のMgドープのp型Al0.15
Ga0.85Nクラッド層418を成長させる。
続的に変えることによって、Al組成比が中間部におい
て最低のGaNになるように連続的に変化した厚さTが
1〜500nm、例えば、100nmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のグレーデッド中間層324を成長さ
せる。
えば、0.2μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、2.0×1017cm-3
のMgドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層42
0、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019c
m-3、例えば、1.0×1018cm-3のp型GaNコン
タクト層を成長させる。
極として厚さ100nmのNi電極を設けると共に、p
型GaNコンタクト層上にはp側電極として厚さ100
nm、幅Wが3μmのNi電極を設け、共振器長Lが7
00μmとなるように素子分割することによってSQW
構造短波長半導体レーザが完成する。
層をU字状の禁制帯幅分布を有するグレーデッド中間層
424で構成しているので、ホールのp側光ガイド層へ
の注入をスムーズに行うことができる。
4の中央部の狭禁制帯幅部分をノン・ドープにしても良
く、この部分の結晶性を改善することによって、発光性
再結合の確率を高めることができる。
図18(b)を参照して、本発明の第15の実施の形態
を説明する。なお、この第15の実施の形態において
も、中間層の構成以外は上記の第13の実施の形態と全
く同様であるので、製造方法に関する説明は省略する。 図18(b)参照 まず、上記の第13の実施の形態と同様に、(000
1)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−SiC
からなるn型SiC基板上に、厚さ50〜300nm、
例えば、50nmのAlGaNバッファ層、厚さ0.1
〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5
×1017〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm
-3のSiドープのn型GaN中間層、及び、厚さ0.1
〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm -3、例えば、1.
0×1018cm-3のSiドープのn型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層414を成長させる。
えば、100nmのアンドープGaN光ガイド層415
を成長させたのち、厚さ1〜10nm、例えば、5nm
のアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層で挟持された
厚さ3〜30nm、例えば、5nmのアンドープIn
0.15Ga0.85N井戸層を成長させて、SQW活性層41
6を形成する。
100nmのアンドープGaN光ガイド層417、厚さ
0.05〜0.50μm、例えば、0.2μmで、不純
物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例え
ば、2.0×1017cm-3のMgドープのp型Al0.15
Ga0.85Nクラッド層418を成長させる。
互に連続的に増減させることによって、Al組成比がA
l0.15Ga0.85NからGaNへ連続的に変化する多層構
造からなる厚さ1〜500nm、より好適には、10〜
500nm、例えば、100nmの多層構造中間層42
5を形成する。なお、この場合の1周期の厚さtは、
0.3〜50nm、より好適には、1〜50nm、例え
ば20nmとし、組成がGaNに近い幅3nm(=30
Å)程度の狭禁制帯幅の部分をアンドープとする。
えば、0.2μmで、不純物濃度が1.0×1017〜
1.0×1019cm-3、例えば、2.0×1017cm-3
のMgドープのp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層42
0、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μ
mで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019c
m-3、例えば、1.0×1018cm-3のp型GaNコン
タクト層を成長させる。
極として厚さ100nmのNi電極を設けると共に、p
型GaNコンタクト層上にはp側電極として厚さ100
nm、幅Wが3μmのNi電極を設け、共振器長Lが7
00μmとなるように素子分割することによってSQW
構造短波長半導体レーザが完成する。
層を多層構造中間層425で構成しているので、狭禁制
帯幅の部分をアンドープにしてもp型クラッド層全体の
抵抗をそれ程増加させることはなく、アンドープにする
ことによって結晶性を高めて発光性再結合の確率を高め
ることができ、発熱をより効果的に抑制することができ
る。
は、多層構造中間層425を禁制帯幅が連続的に変化す
るように構成することによってホールの注入をスムーズ
に行うようにしているが、ステップ・ファンクション的
に変化する多層構造で構成しても良いものである。
形態を説明してきたが、本発明は実施の形態の構成に限
られるものではなく、例えば、第13乃至第15の実施
の形態においては、中間層をGaN或いは、最低の禁制
帯幅の部分がGaNになる様に構成しているが、AlG
aN或いはInGaNにしても良いものである。
態においては、活性層としてIn0. 15Ga0.85N/In
0.05Ga0.95NからなるSQW構造を採用しているが、
必要とする波長に応じて混晶比をAlx Gay In
1-x-y N(0≦x<1、0<y≦1)の範囲内で変えて
も良いものであり、且つ、それに伴って、光ガイド層及
びクラッド層の混晶比をAla Gab In1-a-b N(0
≦a≦1、0≦b≦1)の範囲内で変えても良い。
態においては、活性層をSQW構造で構成しているもの
の、MQW構造にしても良いものであり、この場合に
は、例えば、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのアン
ドープIn0.05Ga0.95Nバリア層と厚さ3〜10n
m、例えば、5nmのアンドープIn0.15Ga0.85N井
戸層を交互にアンドープIn0.15Ga0.85N井戸層が2
〜10層、例えば、5層になるように成長させることに
よって、MQW活性層を形成すれば良い。
側光ガイド層をアンドープ層で構成しているが、p型に
ドープしても良いものである。
W活性層を構成するバリア層の厚さを制御することによ
りキャリアの不均一注入を改善し、それによって、しき
い値電流密度Jthを低減させる、本発明の第16及び第
17の実施の形態を説明する。まず、図19を参照して
本発明の第16の実施の形態の短波長半導体レーザを説
明する。なお、図19(a)は、本発明の第16の実施
の形態のMQW半導体レーザの斜視図であり、また、図
19(b)は図19(a)において破線の円で示すMQ
W活性層近傍の層構造を示す拡大図である。 図19(a)及び(b)参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板511上に、T
MGa、TMAl、アンモニア、及び、キャリアガスと
しての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例
えば、50nmのAlGaNバッファ層512を成長さ
せる。
パント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN中間層513を成長させる。
ニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガス
としての水素を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85Nクラッド層
514を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層515を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、厚さ1nm〜5nm未満、例えば、3n
mのアンドープIn0.05Ga0.95Nバリア層518で分
離された厚さ3〜10nm、例えば、4nmのアンドー
プIn0.15Ga0.85Nウエル層517を2〜10層、例
えば、3層成長させてMQW活性層516を形成する。
び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、1130℃とし
た状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nm
のアンドープGaN光ガイド層519を成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、2.0×10 17cm-3のp型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層520を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層521
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極522を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層521上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極52
3を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってMQW半導体レーザが完成する。
は、MQW活性層516を構成するバリア層の厚さを5
nm未満にしているので、キャリアの注入効率が改善さ
れ、キャリアの不均一注入をなくすことができる。
の場合には、バリア層を薄くした場合には、波動関数の
滲み出しの問題が生ずるが、本発明のようなナイトライ
ド系化合物半導体の場合には、キャリアの有効質量が大
きいため波動関数の滲み出しが少なく、バリア層の厚さ
を5nm未満にしても光学利得の発生の低下は問題にな
らない。
ば十分であり、また、バリア層のIn組成比は0.04
未満でも良いが、バリア層の膜厚の低下による歪低減効
果を有効に利用するためには、バリア層の厚さを3nm
以下とし、且つ、InGaNからなるバリア層のIn組
成比を0.04以上にすることによって、結晶性の劣化
を来すことなくバリア層の禁制帯幅を小さくし、障壁の
高さを低くすることによってキャリアの注入効率をより
改善することができる。
ァイア基板を用いた本発明の第17の実施の形態のMQ
W半導体レーザを説明する。 図20参照 図20は、本発明の第17の実施の形態のMQW半導体
レーザの斜視図であり、まず、(0001)面を主面と
するサファイア基板531上に、TMGa、アンモニ
ア、及び、キャリアガスとして水素を成長ガスとして用
いたMOVPE法によって、成長圧力を70〜760T
orr、例えば、100Torrとし、500℃の成長
温度において、厚さ0.03μmのGaN低温バッファ
層532を成長させる。
パント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、1.0μmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN中間層533を成長させる。
に、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、1.0μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、
例えば、1.0×1018cm-3のn型Al0.15Ga0.85
Nクラッド層534、厚さ10〜300nm、例えば、
100nmのアンドープGaN光ガイド層535、MQ
W活性層536、厚さ10〜300nm、例えば、10
0nmのアンドープGaN光ガイド層537、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、2.
0×1017cm -3のp型Al0.15Ga0.85Nクラッド層
538、及び、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.
5μmで、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×10
19cm-3、例えば、1.0×1018cm-3のp型GaN
コンタクト層539を順次エピタキシャル成長させる。
厚さ1nm〜5nm未満、例えば、3nmのアンドープ
In0.05Ga0.95Nバリア層で分離された厚さ3〜10
nm、例えば、4nmのアンドープIn0.15Ga0.85N
ウエル層を2〜10層、例えば、3層成長させて形成す
る。
N中間層533の一部を露出させて、n側電極としてT
i電極540を設けると共に、p型GaNコンタクト層
539上にはp側電極として幅Wが3μmのNi電極5
41を設けたのち、ドライ・エッチングを施して共振器
面となる間隔Lが700μmとなる一対の平行な端面を
形成することによってMQW半導体レーザが完成する。
も、MQW活性層516を構成するバリア層の厚さを5
nm未満にしているので、キャリアの注入効率が改善さ
れ、それによってキャリアの不均一注入をなくすことが
できる。
化による歪低減効果を有効に利用するためには、バリア
層の厚さを3nm以下とし、且つ、InGaNからなる
バリア層のIn組成比を0.04以上にすることによっ
て、結晶性の劣化を来すことなくバリア層の障壁の高さ
を低くすることができ、それによってキャリアの注入効
率をより改善することができる。
形態を説明してきたが、本発明は上記の第16及び第1
7の実施の形態の構成に限られるものではなく、例え
ば、第16及び第17の実施の形態においては、多重量
子井戸活性層としてIn0.15Ga0.85N/In0.05Ga
0.95NからなるMQW構造を採用しているが、必要とす
る波長に応じて混晶比をAlx Gay In1-x-y N(0
≦x<1、0<y≦1)の範囲内で変えても良いもので
あり、且つ、それに伴って、光ガイド層及びクラッド層
の混晶比をAla Gab In1-a-b N(0≦a≦1、0
≦b≦1)の範囲内で変えても良い。
バーフロー防止層、即ち、エレクトロンブロック層をア
ンドープ層或いはグレーデッド層にすることによりホー
ルの注入効率を改善し、それによって、しきい値電流密
度Jthを低減させる、本発明の第18及び第19の実施
の形態を説明する。まず、図21を参照して本発明の第
18の実施の形態のMQW半導体レーザを説明する。 図21参照 まず、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方晶
の6H−SiCからなるn型SiC基板611上に、T
MGa、TMAl、アンモニア、及び、キャリアガスと
しての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ50〜300nm、例
えば、50nmのAlGaNバッファ層612を成長さ
せる。
パント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとして水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、920℃とした状態で、厚さ0.1〜2.
0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN中間層613を成長させる。
ニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガス
としての水素を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、950℃とした状態で、厚さ0.
1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃度が
1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1018cm-3のn型Al0.09Ga0.91Nクラッド層
614を成長させる。
び、キャリアガスとしての水素を用いて、成長圧力を7
0〜760Torr、例えば、100Torrとし、成
長温度を800〜1200℃、例えば、930℃とした
状態で、厚さ10〜300nm、例えば、100nmの
アンドープGaN光ガイド層615を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を550〜900℃、例えば、700℃
とした状態で、厚さ1nm〜10nm、例えば、5nm
のアンドープIn0.03Ga0.97Nバリア層で分離された
厚さ3〜10nm、例えば、4nmのアンドープIn
0.15Ga0.85Nウエル層を2〜10層、例えば、3層成
長させてMQW活性層616を形成する。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を800〜1200℃、例えば、950
℃とした状態で、厚さ5〜30nm、例えば、20nm
のアンドープAl0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック
層617を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、1130℃とした状態で、厚さ
10〜300nm、例えば、100nmで、不純物濃度
が1.0×1017〜5.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaN光ガイド層618を
成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、
不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、
例えば、2.0×10 17cm-3のp型Al0.09Ga0.91
Nクラッド層619を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、930℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.5μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1019cm-3、例えば、
1.0×1018cm-3のp型GaNコンタクト層620
を成長させる。
n側電極として厚さ100nmのNi電極621を設け
ると共に、p型GaNコンタクト層620上にはp側電
極として厚さ100nm、幅Wが3μmのNi電極62
2を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってMQW半導体レーザが完成する。
0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層がアンドープ層
であるので、ホール濃度が低下し、且つ、高い印加電圧
Vを必要とするが、不純物による散乱がなくなるので実
効移動度が大きくなり、したがって、従来のようにエレ
クトロンブロック層を5.0×1017cm-3〜5.0×
1019cm-3程度の不純物濃度のp型層で形成した場合
に対するホール濃度の低下分を補うことになり、総合的
にはホールの注入効率の改善効果が期待されるものであ
る。なお、GaN系半導体におけるアンドープ層の不純
物濃度は、一般的には1.0×1017cm-3未満である
ので、意図的ドープした場合にも、1.0×1017cm
-3未満であれば、アンドープ層と同様の効果が得られ
る。
p側光ガイド層は、説明を簡単にするためにp型層で構
成しているが、アンドープ層で構成しても良いものであ
り、また、n側光ガイド層はアンドープ層で構成してい
るが、n型層で構成しても良いものである。
明の第19の実施の形態のMQW半導体レーザを説明す
る。なお、図22(a)は、本発明の第19の実施の形
態のMQW半導体レーザの光軸に垂直な断面図であり、
また、図22(b)は、MQW活性層近傍のバンドダイ
ヤグラムであり、さらに、図23は効果の説明図であ
る。 図22(a)参照 まず、上記の第18実施の形態と全く同様に、n型Si
C基板611上に、AlGaNバッファ層612、n型
GaN中間層613、n型Al0.09Ga0.91Nクラッド
層614、アンドープGaN光ガイド層615、及び、
MQW活性層616を形成する。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、950℃とした状態
で、TMAlを0から徐々に連続的に増加させて厚さ1
〜20nm、例えば、10nmで、不純物濃度が1.0
×1015〜3.0×1020cm-3、例えば、1.0×1
019cm-3のp型グレーデッドAlGaN層623を成
長させ、次いで、TMAl/TMGA比率を一定にして
厚さ1〜20nm、例えば、10nmで、不純物濃度が
1.0×1015〜3.0×1020cm-3、例えば、1.
0×1019cm-3のp型Al0.18Ga0.82N層624を
成長させ、次いで、TMAl/TMGA比率を0まで連
続的に減少させて厚さ1〜20nm、例えば、10nm
で、不純物濃度が1.0×1015〜3.0×1020cm
-3、例えば、1.0×1019cm-3のp型グレーデッド
AlGaN層625を成長させ、これらのp型グレーデ
ッドAlGaN層623、p型Al0.18Ga0.82N層6
24、及び、p型グレーデッドAlGaN層625によ
って禁制帯幅がスムースに連続的に変化するp型エレク
トロンブロック層626を形成する。
同様に、p型GaN光ガイド層618、p型Al0.09G
a0.91Nクラッド層619、及び、p型GaNコンタク
ト層620を順次成長させる。
aNコンタクト層620及びp型Al0.09Ga0.91Nク
ラッド層619をメサエッチングし、n型SiC基板6
11の裏面にはn側電極として厚さ100nmのNi電
極621を設けると共に、p型GaNコンタクト層62
0上にはストライプ状開口を有するSiO2 膜627を
介してp側電極として厚さ100nmのNi電極622
を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分割
することによってMQW半導体レーザが完成する。
クトロンブロック層626を、p型グレーデッドAlG
aN層623、p型Al0.18Ga0.82N層624、及
び、p型グレーデッドAlGaN層625によって構成
しているので、禁制帯幅をスムースに連続的に変化させ
ることができると共に、電子親和力も連続的に変化させ
ることができ、それによって、n側においてはMQW活
性層616を構成するIn0.03Ga0.97Nバリア層とp
型グレーデッドAlGaN層623との間の電子親和力
の差を殆どなくすことができ、それによってIn0.03G
a0. 97Nバリア層とp型グレーデッドAlGaN層62
3との界面にホールに対する電位障壁となるノッチが形
成されることがない。
層618とp型グレーデッドAlGaN層625との間
の電子親和力の差をなくすことができ、それによってp
型GaN光ガイド層618とp型グレーデッドAlGa
N層625との界面においてもホールに対する電位障壁
となるノッチが形成されることがない。
626の両側において、ホールに対する電位障壁となる
ノッチが形成されないので、ホールの注入効率が改善さ
れ、それによって駆動電圧を低下することができる。
型グレーデッドAlGaN層625を設けた場合の効果
を説明するためのシミュレーションによる電圧−電流特
性を示す図である。図から明らかなように、p型グレー
デッドAlGaN層623及びp型グレーデッドAlG
aN層625を設けることにより、従来の様に、オーバ
ーフロー防止層、即ち、エレクトロンブロック層にグレ
ーデッド層を設けない場合に比べて、駆動電圧を低くで
きることが理解され、これは上述の様にノッチの形成を
抑制したことに起因するものである。
いては、グレーデッド層を組成が一定のp型Al0.18G
a0.82N層624の両側に設けているが、何方か一方の
みに設けても良いものであり、両方設ける場合に比べて
ホールの注入効率の改善の程度は低いものの、グレーデ
ッド層を設けない場合に比べてホールの注入効率が改善
される。
は、p型エレクトロンブロック層226の不純物濃度と
して、従来と同様に価電子帯側に不純物伝導による寄与
が顕著にならない程度の不純物濃度を採用しているが、
1.5×1019cm-3以上、より好適には、7×1019
cm-3以上の高濃度にドープしても良いものであり、こ
の場合には、不純物伝導によるホールの注入効率の改善
と、ノッチの消滅によるホールの注入効率の改善との両
方の寄与が期待される。
るp型エレクトロンブロック層626を、上記の第18
の実施の形態と同様に、アンドープ層としても良く、こ
の場合には、アンドープ化に伴うホールの実効移動度の
向上によるホールの注入効率の改善と、ノッチの消滅に
よるホールの注入効率の改善との両方の寄与が期待され
る。
変形例においても、p側光ガイド層をp型GaN光ガイ
ド層618の代わりにアンドープGaN光ガイド層を用
いて構成しても良く、また、n側光ガイド層をアンドー
プGaN光ガイド層615の代わりにn型GaN光ガイ
ド層を用いて構成しても良い。
形態を説明してきたが、本発明は上記の第18及び第1
9の実施の形態の構成に限られるものではなく、例え
ば、SiC基板ではなく従来と同様にサファイア基板を
用いても良いものであり、その場合には、まず、従来と
同様に、(0001)面を主面とするサファイア基板上
に、TMGa、アンモニア、及び、キャリアガスとして
水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によって、成
長圧力を70〜760Torr、例えば、100Tor
rとし、500℃の成長温度において、厚さ0.03μ
mのGaN低温バッファ層を成長させ、次いで、TMG
a、アンモニア、及び、キャリアガスとして水素を用い
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、950℃とした状態で、厚さ0.1〜2.0μm、
例えば、1.0μmのn型GaN中間層を成長させる。
形態の全く同様に、n型Al0.09Ga0.91Nクラッド
層、n側GaN光ガイド層、MQW活性層、エレクトロ
ンブロック層、p側GaN光ガイド層、p型GaN光ガ
イド層、p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層、及び、p
型GaNコンタクト層を順次エピタキシャル成長させ
る。なお、この場合のエレクトロンブロック層は、対応
する実施の形態に応じた構成とする。
ライ・エッチングによりp型GaN層及びp型Al0.09
Ga0.91Nクラッド層をメサエッチングすると共に、n
型GaN中間層の一部を露出させて、n型GaN中間層
の露出部にTi/Auからなるn側電極を設けると共
に、p型GaNコンタクト層上にはストライプ状開口を
有するSiO2 膜を介してNi/Auからなるp側電極
を設け、次いでドライ・エッチングを施して共振器面と
なる一対の平行な端面を形成すれば良い。
態においては、多重量子井戸活性層としてIn0.15Ga
0.85N/In0.03Ga0.97NからなるMQW構造を採用
しているが、必要とする波長に応じて混晶比をAlx G
ay In1-x-y N(0≦x<1、0<y≦1)の範囲内
で変えても良いものであり、且つ、それに伴って、光ガ
イド層及びクラッド層の混晶比をAla Gab In
1-a-b N(0≦a≦1、0≦b≦1)の範囲内で変えて
も良い。
形態においては、バリア層としてはInGaNウエル層
に対してInGaNを用いているが、InGaNの代わ
りにAlGaN或いはGaNを用いても良いものであ
り、特に、AlGaN或いはGaNを用いた場合には、
バリア層とグレーデッド層を用いたエレクトロンブロッ
ク層との界面におけるノッチを完全に消滅することがで
きる。
クトロンブロック層の不純物濃度を7×1019cm-3以
上とすると共に、エレクトロンブロック層の成長温度を
600℃〜900℃とすることによって、電子のオーバ
ーフローを防止し、それによって、しきい値電流密度を
低減させる、本発明の第20の実施の形態を説明する。
まず、図24を参照して、本発明の第20の実施の形態
の短波長半導体レーザの製造工程を説明する。 図24参照 まず、改良レイリー法によりバルク成長させた、(00
01)面、即ち、c面を主面とする六方晶の6H−Si
Cからなるキャリア濃度が4×1018cm-3のn型Si
C基板711上に、TMGa、TMAl、アンモニア、
ドーパント源としてSiH4 、及び、キャリアガスとし
ての水素を成長ガスとして用いたMOVPE法によっ
て、成長圧力を70〜760Torr、例えば、100
Torrとし、成長温度を800〜1200℃、例え
ば、1100℃とした状態で、厚さ50nm〜5μm、
例えば、350nmで、不純物濃度が不純物濃度が5×
1017〜1×1019cm-3、例えば、8×1018cm-3
のn型Al0.09Ga0.91Nバッファ層712を成長させ
る。
ニア、ドーパントとしてSiH4 、及び、キャリアガス
としての水素を用いて、成長圧力を70〜760Tor
r、例えば、100Torrとし、成長温度を800〜
1200℃、例えば、1100℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.55μmで、不純物
濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例え
ば、2.0×1018cm-3のn型Al0.09Ga0.91Nク
ラッド層713を成長させる。
パントとしてSiH4 、及び、キャリアガスとしての水
素を用いて、成長圧力を70〜760Torr、例え
ば、100Torrとし、成長温度を800〜1200
℃、例えば、1100℃とした状態で、厚さ10〜30
0nm、例えば、100nmで、不純物濃度が5×10
17〜1×1019cm-3、例えば、2×1018cm-3のn
型GaN光ガイド層714を成長させる。
ニア、及び、キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長
圧力を70〜760Torr、例えば、100Torr
とし、成長温度を600〜900℃、例えば、780℃
とした状態で、厚さ1nm〜10nm、例えば、5nm
のアンドープIn0.03Ga0.97Nバリア層で分離された
厚さ3〜10nm、例えば、4nmのアンドープIn
0.15Ga0.85Nウエル層を2〜10層、例えば、3層成
長させてMQW活性層715を形成する。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を600〜900℃、例えば、780℃とした状態
で、厚さ5〜30nm、例えば、20nmで、不純物濃
度が7×1019cm-3以上、例えば、1×1020cm-3
のp+ 型Al0.18Ga0. 82Nエレクトロンブロック層7
16を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、1100℃とした状態で、厚さ
10〜300nm、例えば、100nmで、不純物濃度
が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、
1.5×1019cm-3のp型GaN光ガイド層717を
成長させる。
ニア、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、及び、
キャリアガスとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜
760Torr、例えば、100Torrとし、成長温
度を800〜1200℃、例えば、1100℃とした状
態で、厚さ0.1〜2.0μm、例えば、0.55μm
で、不純物濃度が1.0×1017〜1.0×1020cm
-3、例えば、1.5×1019cm-3のp型Al0.09Ga
0.91Nクラッド層718を成長させる。
シクロペンタジエニルマグネシウム、及び、キャリアガ
スとしてのN2 を用いて、成長圧力を70〜760To
rr、例えば、100Torrとし、成長温度を800
〜1200℃、例えば、1100℃とした状態で、厚さ
0.1〜2.0μm、例えば、0.1μmで、不純物濃
度が1.0×1017〜1.0×1020cm-3、例えば、
1.5×1019cm-3のp型GaN第1コンタクト層7
19を成長させ、引き続いて、p型GaN第1コンタク
ト層719と同じ条件で、不純物濃度が5.0×1019
〜5.0×10 20cm-3、例えば、1.5×1020cm
-3で、厚さが5〜50nm、例えば、20nmのp+ 型
GaN第2コンタクト層720を成長させる。なお、こ
の場合の成長速度は、n型層712〜714について
は、2μm/hrとし、MQW活性層715について
は、0.3μm/hrとし、p+ 型Al0. 18Ga0.82N
エレクトロンブロック層716については、0.9μm
/hrとし、また、p型層717〜720については、
2.6μm/hrとする。
磨して、全体の厚さが100μm程度まで薄くしたの
ち、ドライ・エッチングによりp+ 型GaN第2コンタ
クト層720乃至p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層7
18をメサエッチングして、例えば、幅が4μmで高さ
が0.5μmのストライプ状メサを形成する。
Ni/Ti/Auからなるn側電極722を設けると共
に、p+ 型GaN第2コンタクト層720上には、例え
ば、幅が2μmのストライプ状開口を有するSiO2 膜
721を介してNi/Ti/Auからなるp側電極72
3を設け、共振器長Lが700μmとなるように素子分
割することによってMQW半導体レーザが完成する。な
お、ストライプの方向は〈1−100〉方向とし、劈開
面は(1−100)面とする。
ザの電流−光出力特性を測定した結果の内、最もしきい
値電流の小さかった素子の電流−光出力特性を示すもの
であり、図から明らかなように、しきい値電流の最小値
は380mAであった。また、図示しないものの、今回
測定した内での最大値は600mAで、平均は500m
Aであり、それ以前のしきい値電流である650〜16
00mA、平均値900mAに比較して大幅にしきい値
電流が低減している。
を用いた効果を確認するために、上記の半導体レーザと
同様の結晶成長工程で表面発光型LEDを作製して発光
スペクトルを測定したので、その結果を図26及び図2
8を参照して説明する。 図26(a)及び(b)参照 図26(b)は、測定のために作製した表面発光型LE
Dの概略的断面図であり、また、図26(a)は上面図
であり、(0001)面、即ち、c面を主面とする六方
晶の6H−SiCからなるキャリア濃度が4×1018c
m-3のn型SiC基板731上に、厚さが0.35μm
で、不純物濃度が不純物濃度が8×10 18cm-3のn型
Al0.09Ga0.91Nバッファ層732、厚さが0.55
μmで、不純物濃度が2.0×1018cm-3のn型Al
0.09Ga0.91Nクラッド層733、厚さ100nmで、
不純物濃度が2×1018cm-3のn型GaN光ガイド層
734、厚さが5nmのアンドープIn0.03Ga0.97N
バリア層で分離された厚さ4nmのアンドープIn0.15
Ga0.85Nウエル層を3層成長させたMQW活性層73
5、厚さが20nmのp型Al0.18Ga0.82Nエレクト
ロンブロック層736、厚さが100nmで、不純物濃
度が5.0×1019cm-3のp型GaN光ガイド層73
7、厚さが0.2μmで、不純物濃度が5.0×1019
cm-3のp型Al0.09Ga0.91Nクラッド層738、厚
さが0.1μmで、不純物濃度が5.0×1019cm-3
のp型GaN第1コンタクト層739、厚さが20nm
で、不純物濃度が1.5×1020cm-3のp+ 型GaN
第2コンタクト層740を順次堆積させる。
Ni/Ti/Auからなるn側電極741を設けるとと
もに、p+ 型GaN第2コンタクト層740の表面には
略正方形の開口部を有するSiO2 膜742を介してN
i/Auからなる半透明電極743を設け、その周囲に
Ni/Auからなるボンディングパッド744を設ける
ことによってp側電極を形成する。なお、半透明電極7
43を介して見えているp+ 型GaN第2コンタクト層
740の寸法は37μm角であり、また、素子寸法は3
00μm角である。
0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層736のMg濃
度を0〜2×1020cm-3の範囲で変化させるととも
に、p型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロック層7
36の成長温度を780℃及び1100℃の2つの温度
にして結晶成長を行った。
おいて、幅100μsで、周波数が1kHzのパルス電
流を順方向に100mA通電し、半透明電極743から
放射される光をレンズで集光したのち、グレーティング
を通して分光し、光電子増倍管により検出することによ
って測定を行った。
エレクトロンブロック層のMg濃度が5×1019cm-3
で、成長温度が1100℃の試料と、新条件であるエレ
クトロンブロック層のMg濃度が1×1020cm-3で、
成長温度が780℃の試料との測定結果を比較したもの
である。図から明らかなように、新条件において、In
GaNからなるMQW活性層735の発光中心波長であ
る400nm近傍の発光強度が格段に強くなっており、
強度比にして約10倍になっている。
363nmをピークにしたp型GaN光ガイド層737
の発光が存在するが、新条件のLEDにおいては、この
波長帯の発光がほとんど見られず、このことから、p型
GaN光ガイド層737へオーバーフローする電子が無
くなったものと考えられる。
5における発光強度のMg濃度依存性を表す図であり、
図から明らかなように、7×1019cm-3近傍を境にし
て発光強度が急激に増加し、従来条件の場合と比較する
と3桁程度増加する。また、同じMg濃度の場合には、
成長温度を780℃とした新条件の場合に、2桁程度以
上の発光強度の増加が見られる。
発光強度のMg濃度依存性を表す図であり、図から明ら
かなように、5×1019cm-3近傍を境にして発光強度
が減少するが、成長温度を780℃とした新条件の場合
には、Mg濃度を7×1019cm-3以上とした場合に、
発光がほとんど観測されなかった。
上記の第20の実施の形態の様に、p+ 型Al0.18Ga
0.82Nエレクトロンブロック層716のMg濃度を7×
10 19cm-3以上、より好適には、1×1020cm-3以
上にすることによって電子のオーバーフローを防止する
ことができ、MQW活性層715において効率良く再結
合が行われるので、しきい値電流密度Jthの低減が可能
になる。
ロンブロック層716の結晶成長温度をMQW活性層7
15と同じ範囲の600℃〜900℃、例えば、780
℃とした場合に、効果が顕著になる。なお、下限の60
0℃はInGaNの単結晶成長が可能な温度の下限であ
り、また、上限の900℃はInGaNの成長温度の実
質的な上限である。
クトロンブロック層716のMg濃度を7×1019cm
-3以上にすることにより、電子のオーバーフローがほぼ
完全に抑制される理由は不明であるが、1.0×1020
cm-3はMgが活性化する濃度限界以上の高不純物濃度
であるので、p+ 型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブ
ロック層716の価電子帯側の禁制帯に高密度の不純物
準位が形成され、この不純物準位がホールの注入効率の
改善に役立ち、その結果、電子のオーバーフローが抑制
されるとも考えられるので、この事情を図29を参照し
て説明する。
であり、p型GaN光ガイド層717におけるホール
は、不純物準位724によるトンネル伝導或いは不純物
準位724を介した不純物伝導によってMQW活性層7
15に注入されるので、ホールの注入効率が改善され、
その結果、従来においてはp型GaN光ガイド層717
に滞留したホールの電界により引き寄せられていた電子
が引き寄せられなくなるので、電子のオーバーフローが
抑制されるのではないかと考えられ、それによって、し
きい値電流密度Jth低くすることが可能になる。
aN光ガイド層717の価電子帯のバンド端が不純物準
位724に達する程度に印加電圧Vをすれば良く、図2
9と図42(a)との対比から明らかなように、従来の
MQW半導体レーザに比べて駆動電圧を低くすることが
可能になる。
導体レーザのp型エレクトロンブロック層、即ち、p型
オーバーフロー防止層におけるMg濃度が5×1019c
m-3以下であった理由について検討する。 図30(a)参照 図30(a)は、p型GaN層におけるp型キャリア濃
度、即ち、ホール濃度のMg濃度依存性を調べた図であ
り、Mg濃度が低い場合、p型キャリア濃度はMg濃度
と共に増加するが、Mg濃度が約5×1019cm-3の時
に最大になり、それ以上のMg濃度では逆に低下する。
ア濃度のMg濃度依存性は、p型AlGaN層について
も成立するものであり、したがって、p+ 型Al0.18G
a0. 82Nエレクトロンブロック層716においても、5
×1019cm-3を境としてp型キャリア濃度が低下する
と考えられる。
て、それ以上のドーパント濃度でキャリア濃度が飽和或
いは低下する現象は、他の化合物半導体においても一般
的に見られる現象であり、従来の短波長半導体レーザに
おいて、p型エレクトロンブロック層のMg濃度として
5×1019cm-3という値が用いられているのは、上述
の事情によるものと推測される。
の様に、p型エレクトロンブロック層のMg濃度を7×
1019cm-3以上とすることは、p型キャリア濃度を増
加させる手段としては全く有効ではなく、かえって不利
であるので、Mgの濃度を7×1019cm-3以上とする
ことによって電子のオーバーフローが抑制されるという
本発明者による新たな知見なしには採用し得ない構成で
ある。
ーピング濃度領域においては、過剰ドーピングによる結
晶性の低下という現象が見られることが一般的であり、
結晶性の低下に伴ってキャリアの移動度も低下するの
で、他に特段の事情がない限り過剰ドーピングは採用さ
れない手法であり、この点からも、p型エレクトロンブ
ロック層のMg濃度を7×1019cm-3以上にすること
は予測し得ないものである。
層におけるp型キャリア濃度の成長温度依存性を調べた
図であり、成長温度の上昇と共にp型キャリア濃度が増
加する。即ち、成長温度を低くするとp型キャリア濃度
は増加せず、逆に低下することが分かる。
ア濃度の成長温度依存性は、p型AlGaN層について
も成立するものであり、したがって、p型エレクトロン
ブロック層の成長温度を、本発明のように600℃〜9
00℃とするこは、600℃〜900℃、より好適には
730〜830℃、例えば、780℃とすることによっ
て電子のオーバーフローが抑制されるという本発明者に
よる新たな知見なしには採用し得ない構成である。
温度を900℃以下と低くすると、表面モホロジーが著
しく悪化するため、通常は、p型GaN層或いはp型A
lGaN層の結晶成長温度として900℃〜1200℃
の範囲、例えば、1100℃の高い温度を採用してお
り、この点からも、p型エレクトロンブロック層の結晶
成長温度を600℃〜900℃にすることは予測し得な
いものである。
してきたが、本発明は実施の形態に記載した構成に限ら
れるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、
p型エレクトロンブロック層をAl0.18Ga0.82Nで構
成しているが、この様な組成比に限られるものでなく、
他の組成比のAlGaNでも良く、さらには、活性層及
びp型クラッド層の組成に応じてAlx Gay In
1-x-y N(0<x<1、0<y<1)の範囲内で変えて
も良いものである。
の説明においては、活性層としてウエル層が3層のMQ
W活性層を用いているが、他の構成のMQW活性層、例
えば、厚さ5nmの6層のIn0.03Ga0.97Nバリア層
によって、厚さ2.5nmの5層のIn0.15Ga0.85N
ウエル層を交互に挟んだMQW活性層等を用いても良
く、さらには、SQW活性層を用いても良いものであ
る。
の説明においては、p側光ガイド層をp型層で、また、
n側光ガイド層をn型層で構成しているが、少なくとも
一方をアンドープ層で構成しても良いものである。
本構成とする発明によれば、ナイトライド系化合物半導
体からなる短波長半導体レーザの活性層を厚さ3nm以
上の単一の利得層で構成すると共に、光ガイド層を設け
る或いは利得層をアンドープ層にすることによってしき
い値電流密度Jthを低減することができ、また、キャビ
ティロスが大きい場合には、井戸層が厚さ6nm以上の
3層以下の多重量子構造とすることによってもしきい値
電流密度Jthを低減することができ、それによって低消
費電力化が可能になり、熱の発生を最小限に抑制するこ
とができるので信頼性を向上することができ、光情報記
録装置等の光源としてその高密度化に寄与するところが
大きい。
を基本構成とする発明によれば、ナイトライド系化合物
半導体からなる短波長半導体レーザにおける最大光学利
得位置と放射光強度分布の最大位置とが一致するよう
に、光ガイド層及び/又はクラッド層の禁制帯幅及び厚
さを選択しているで、光閉じ込め効果を高めてしきい値
電流密度Jthを低減することができ、それによって、低
消費電力化が可能になり、熱の発生を最小限に抑制する
ことができるので信頼性が向上し、光情報記録装置等の
光源としてその高密度化に寄与するところが大きい。
態を基本構成とする発明によれば、ナイトライド系化合
物半導体からなる短波長半導体レーザのp側光ガイド層
におけるホール移動度を高め、或いは、p側光ガイド層
における再結合確率を低減しているので、しきい値電流
密度Jthを低減することができ、それによって、低消費
電力化が可能になり、熱の発生を最小限に抑制すること
ができるので信頼性が向上し、光情報記録装置等の光源
としてその高密度化に寄与するところが大きい。
構成とする発明によれば、ナイトライド系化合物半導体
からなる半導体発光素子の活性層を成長させる場合に、
その成長速度を0.1μm/h以上、より好適には、
0.3μm/h以上とすることによって、転位密度が1
09 cm-3以下で、PL波長の標準偏差の少なく、PL
ピーク波長分布が90meV以下、より好適には、50
meV以下のInGaN活性層を再現性良く製造するこ
とができるので、青色半導体レーザの低しきい値電流密
度化が可能になり、それによって、光情報記録装置等の
光源としてその高密度化に寄与するところが大きい。
形態を基本構成とする発明によれば、ナイトライド系化
合物半導体からなる短波長半導体レーザのp型クラッド
層に狭禁制帯幅の部分を設け、この狭禁制帯幅の部分で
オーバーフローしてきた電子を発光性再結合させている
ので、オーバーフロー電流による発熱を大幅に低減する
ことができ、それによって、発熱によるオーバーフロー
電流の増加という悪循環を断ち切ることができるので、
低しきい値電流密度化が可能になり、また、電極劣化に
よる素子劣化が抑制されるので信頼性が向上し、光情報
記録装置等の光源としてその高密度化に寄与するところ
が大きい。
形態を基本構成とする発明によれば、ナイトライド系化
合物半導体からなる多重量子井戸構造半導体レーザの多
重量子井戸活性層を構成するバリア層の膜厚を5nm未
満にしているので、キャリアの不均一注入を改善し、光
学利得の不均一な発生を改善することができるので、そ
れによってしきい値電流密度Jthが低減され、低消費電
力化が可能になり、また、信頼性が向上するので、光情
報記録装置等の光源としてその高密度化に寄与するとこ
ろが大きい。
形態を基本構成とする発明によれば、ナイトライド系化
合物半導体からなる半導体レーザに挿入するエレクトロ
ンブロック層を、アンドープ層、或いは、グレーデッド
層を備えた層によって構成しているのでホールの注入効
率を改善することができ、それによってしきい値電流密
度Jthが低減されて低消費電力化が可能になり、光情報
記録装置等の光源としてその高密度化に寄与するところ
が大きい。
本構成とする発明によれば、ナイトライド系化合物半導
体からなる半導体レーザに挿入するp型エレクトロンブ
ロック層を、Mg濃度が7×1019cm-3以上の高濃度
層によって構成しているので、電子をオーバーフローを
殆ど完全に抑制することができ、それによってしきい値
電流密度Jthが低減されて低消費電力化が可能になり、
光情報記録装置等の光源としてその高密度化に寄与する
ところが大きい。
存性の説明図である。
層の層厚依存性の説明図である。
視図である。
視図である。
レーザの斜視図である。
レーザの斜視図である。
レーザの斜視図である。
ザの斜視図である。
ーザの斜視図である。
ーザの説明図である。
ーザの説明図である。
レーザの説明図である。
レーザの説明図である。
レーザの斜視図である。
長の標準偏差及びPL光強度の成長速度依存性の説明図
である。
る。
明図である。
レーザの説明図である。
レーザの斜視図である。
レーザの説明図である。
レーザの説明図である。
説明図である。
レーザの説明図である。
レーザの電流−光出力特性の説明図である。
確認するために作製した表面発光型LEDの説明図であ
る。
成条件依存性の説明図である。
度依存性の説明図である。
レーザのMQW活性層近傍のバンドダイヤグラムであ
る。
成条件依存性の説明図である。
る。
ダイヤグラムである。
るホール電流の層位置依存性の説明図である。
密度分布の説明図である。
度分布の説明図である。
学利得と放射光強度分布の説明図である。
性の説明図である。
1-x Nバリア層のIn組成比x依存性の説明図である。
の説明図である。
図である。
ラムの説明図である。
分布の説明図である。
性の説明図である。
ク波長のヒストグラムと光強度の相関の説明図である。
0.15Ga0.85Nクラッド層 539 p型GaNコンタクト層 540 Ti電極 541 Ni電極 611 n型SiC基板 612 AlGaNバッファ層 613 n型GaN中間層 614 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 615 アンドープGaN光ガイド層 616 MQW活性層 617 アンドープAl0.18Ga0.82Nエレクトロンブ
ロック層 618 p型GaN光ガイド層 619 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 620 p型GaNコンタクト層 621 Ni電極 622 Ni電極 623 p型グレーデッドAlGaN層 624 p型Al0.18Ga0.82N層 625 p型グレーデッドAlGaN層 626 p型エレクトロンブロック層 627 SiO2 膜 711 n型SiC基板 712 n型Al0.09Ga0.91Nバッファ層 713 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 714 アンドープGaN光ガイド層 715 MQW活性層 716 p+ 型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロッ
ク層 717 p型GaN光ガイド層 718 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 719 p型GaN第1コンタクト層 720 p+ 型GaN第2コンタクト層 721 SiO2 膜 722 n側電極 723 p側電極 724 不純物準位 731 n型SiC基板 732 n型Al0.09Ga0.91Nバッファ層 733 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 734 アンドープGaN光ガイド層 735 MQW活性層 736 p+ 型Al0.18Ga0.82Nエレクトロンブロッ
ク層 737 p型GaN光ガイド層 738 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 739 p型GaN第1コンタクト層 740 p+ 型GaN第2コンタクト層 741 n側電極 742 SiO2 膜 743 半透明電極 744 ボンディングパッド 811 サファイア基板 812 GaNバッファ層 813 n型GaNバッファ層 814 n型In0.1 Ga0.9 N層 815 n型Al0.15Ga0.85Nクラッド層 816 n型GaN光ガイド層 817 InGaNMQW活性層 818 p型Al0.2 Ga0.8 N層 819 p型GaN光ガイド層 820 p型Al0.15Ga0.85Nクラッド層 821 p型GaNコンタクト層 822 n側電極 823 p側電極 824 n型GaN層 825 In0.15Ga0.85N活性層 826 p型GaN層 831 サファイア基板 832 GaNバッファ層 833 n型GaN中間層 834 n型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 835 n型GaN光ガイド層 836 MQW活性層 837 p型Al0.18Ga0.82Nオーバーフロー防止層 838 p型GaN光ガイド層 839 p型Al0.09Ga0.91Nクラッド層 840 p型GaNコンタクト層 841 n側電極 842 SiO2 膜 843 p側電極 844 電圧印加時の価電子帯のバンド端 845 ノッチ 846 ノッチ
Claims (60)
- 【請求項1】 ナイトライド系化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、活性層を厚さが3nm以上の単一
の利得層で構成すると共に、前記活性層とクラッド層と
の間に光ガイド層を設けることを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項2】 ナイトライド系化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、活性層を厚さが3nm以上の単一
の利得層で構成すると共に、前記活性層をアンドープ層
としたことを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項3】 上記アンドープ層の不純物濃度が、1.
0×1017cm-3未満であることを特徴とする請求項2
記載の半導体レーザ。 - 【請求項4】 上記利得層の厚さが、6nm以上である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レー
ザ。 - 【請求項5】 上記利得層の厚さを、30nm以下にし
たことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記
載の半導体レーザ。 - 【請求項6】 上記利得層の厚さを、10nm未満にし
たことを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ。 - 【請求項7】 上記利得層と上記光ガイド層との間にバ
リア層を設け、単一量子井戸構造を構成することを特徴
とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体レ
ーザ。 - 【請求項8】 ナイトライド系化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、活性層を2層の利得層を有する多
重量子井戸構造で構成することを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項9】 ナイトライド系化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、活性層を1層の厚さが6nm以上
の2層または3層の利得層を有する多重量子井戸構造で
構成することを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項10】 上記利得層を、アンドープ層で構成す
ることを特徴とする請求項8または9に記載の半導体レ
ーザ。 - 【請求項11】 上記利得層が、Alx Gay In
1-x-y N(但し、0≦x<1,0<y≦1)で構成され
ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に
記載の半導体レーザ。 - 【請求項12】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層として多重量子井戸構造
を用いると共に、放射光強度分布の最大位置が前記活性
層の中心位置よりp型クラッド層側にずれていることを
特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項13】 上記放射光強度分布の最大位置が、上
記多重量子井戸構造のp型クラッド層側から第1番目の
量子井戸の位置に一致していることを特徴とする請求項
12記載の半導体レーザ。 - 【請求項14】 上記活性層とn型クラッド層及びp型
クラッド層との間に、それぞれn側光ガイド層及びp側
光ガイド層を設けると共に、前記n側光ガイド層の禁制
帯幅を前記p側光ガイド層の禁制帯幅より大きくするこ
とを特徴とする請求項12または13に記載の半導体レ
ーザ。 - 【請求項15】 上記活性層とn型クラッド層及びp型
クラッド層との間に、それぞれn側光ガイド層及びp側
光ガイド層を設けると共に、前記p側光ガイド層の層厚
を前記n側光ガイド層の層厚より厚くすることを特徴と
する請求項12乃至14のいずれか1項に記載の半導体
レーザ。 - 【請求項16】 上記半導体レーザのn型クラッド層の
禁制帯幅をp型クラッド層の禁制帯幅より大きくするこ
とを特徴とする請求項12乃至15のいずれか1項に記
載の半導体レーザ。 - 【請求項17】 活性層として単一量子井戸構造を用い
ると共に、前記活性層とp側光ガイド層との間に広禁制
帯幅層を設けたナイトライド系化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、前記広禁制帯幅層に起因する放射
光強度分布の最大位置と活性層の中心位置とのずれをn
側層により補償することを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項18】 上記n側層が少なくともn側光ガイド
層であり、前記n側光ガイド層の禁制帯幅を上記p側光
ガイド層の禁制帯幅より大きくすることを特徴とする請
求項17記載の半導体レーザ。 - 【請求項19】 上記n側層が少なくともn側光ガイド
層であり、前記n側光ガイド層の層厚を上記p側光ガイ
ド層の層厚より薄くすることを特徴とする請求項17ま
たは18に記載の半導体レーザ。 - 【請求項20】 上記n側層が少なくともn型クラッド
層であり、前記n型クラッド層の禁制帯幅をp型クラッ
ド層の禁制帯幅より大きくすることを特徴とする請求項
17乃至19のいずれか1項に記載の半導体レーザ。 - 【請求項21】 上記量子井戸構造の活性層を構成する
井戸層が、Alx Gay In1-x-y N(但し、0≦x<
1,0<y≦1)で構成されることを特徴とする請求項
12乃至20のいずれか1項に記載の半導体レーザ。 - 【請求項22】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p側光ガイド層がInGaN或
いはGaNのいずれかからなり、且つ、前記p側光ガイ
ド層の不純物濃度が1×1017cm-3未満であることを
特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項23】 上記p側光ガイド層が、アンドープ層
であることを特徴とする請求項22記載の半導体レー
ザ。 - 【請求項24】 上記p側光ガイド層におけるホールの
移動度が、2cm2/V・s以上であることを特徴とす
る請求項22または23に記載の半導体レーザ。 - 【請求項25】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p側光ガイド層の層厚をn側光
ガイド層の層厚より薄くしたことを特徴とする半導体レ
ーザ。 - 【請求項26】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p側光ガイド層の層厚が、0.
1μm未満であることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項27】 上記p側光ガイド層の禁制帯幅を、上
記n側光ガイド層の禁制帯幅より大きくしたことを特徴
とする請求項25または26に記載の半導体レーザ。 - 【請求項28】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p側光ガイド層の禁制帯幅が活
性層に隣接する部分で小さく、且つ、p型クラッド層に
隣接する部分で大きくなっていることを特徴とする半導
体レーザ。 - 【請求項29】 上記p側光ガイド層の禁制帯幅が、階
段的に変化していることを特徴とする請求項28記載の
半導体レーザ。 - 【請求項30】 上記p側光ガイド層の禁制帯幅が、連
続的に変化していることを特徴とする請求項28記載の
半導体レーザ。 - 【請求項31】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p側光ガイド層の禁制帯幅が活
性層に隣接する側からp型クラッド層に隣接する側に向
かって連続的に小さくなっていることを特徴とする半導
体レーザ。 - 【請求項32】 上記p側光ガイド層を構成する禁制帯
幅の小さな層がInGaN或いはGaNからなり、且
つ、禁制帯幅の大きな層がAlGaNからなることを特
徴とする請求項28乃至31のいずれか1項に記載の半
導体レーザ。 - 【請求項33】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体発光素子において、共振器内の活性層のフォトル
ミネッセンス波長の分布が90meV以下であることを
特徴とする半導体発光素子。 - 【請求項34】 上記共振器内の活性層のフォトルミネ
ッセンス波長の分布が、50meV以下であることを特
徴とする請求項33記載の半導体発光素子。 - 【請求項35】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体発光素子において、共振器内の活性層の転位密度
を109 cm-2以下とすることを特徴とする半導体発光
素子。 - 【請求項36】 上記共振器内の活性層の転位密度を、
108 cm-2以下とすることを特徴とする請求項35記
載の半導体発光素子。 - 【請求項37】 上記活性層が、Inを構成要素として
含むことを特徴とする請求項32乃至36のいずれか1
項に記載の半導体発光素子。 - 【請求項38】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体発光素子の製造方法において、活性層を成長させ
る際の成長速度を0.1μm/時以上とすることを特徴
とする半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項39】 上記成長速度を、0.2μm/時以上
としたことを特徴とする請求項38記載の半導体発光素
子の製造方法。 - 【請求項40】 上記成長速度を、0.3μm/時以上
としたことを特徴とする請求項38記載の半導体発光素
子の製造方法。 - 【請求項41】 成長基板としてSiC基板を用いると
共に、前記SiC基板の表面をエッチングしたことを特
徴とする請求項38乃至40のいずれか1項に記載の半
導体発光素子の製造方法。 - 【請求項42】 上記活性層が、Inを構成要素として
含むことを特徴とする請求項38乃至41のいずれか1
項に記載の半導体発光素子の製造方法。 - 【請求項43】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、p型クラッド層を、2層の広禁
制帯幅のp型半導体層の間に、狭禁制帯幅の中間層を挟
んだ多層構造で構成することを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項44】 上記中間層が、単層の狭禁制帯幅層で
構成されることを特徴とする請求項43記載の半導体レ
ーザ。 - 【請求項45】 上記中間層が、上記2層の広禁制帯幅
のp型半導体層の間の任意の位置で禁制帯幅が最低にな
るように禁制帯幅が連続的に変化していることを特徴と
する請求項43記載の半導体レーザ。 - 【請求項46】 上記中間層が、広禁制帯幅の層と狭禁
制帯幅の層を交互に複数層積層させた多層構造からなる
ことを特徴とする請求項43記載の半導体レーザ。 - 【請求項47】 上記中間層を構成する広禁制帯幅の層
と狭禁制帯幅の層との間の禁制帯幅が、連続的に変化し
ていることを特徴とする請求項46記載の半導体レー
ザ。 - 【請求項48】 上記中間層の内の狭禁制帯幅側の層の
少なくとも一部を、アンドープ層にしたことを特徴とす
る請求項43乃至47のいずれか1項に記載の半導体レ
ーザ。 - 【請求項49】 上記広禁制帯幅の層をAlGaNで構
成するとともに、上記狭禁制帯幅の層をInGaN、G
aN、或いは、AlGaNのいずれかで構成することを
特徴とする請求項43乃至48のいずれか1項に記載の
半導体レーザ。 - 【請求項50】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
多重量子井戸構造半導体レーザにおいて、多重量子井戸
活性層を構成するバリア層の厚さを5nm未満とするこ
とを特徴とする多重量子井戸構造半導体レーザ。 - 【請求項51】 上記多重量子井戸活性層を構成するバ
リア層が、In組成比が0.04以上のInGaNによ
って構成されることを特徴とする請求項50記載の多重
量子井戸構造半導体レーザ。 - 【請求項52】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層のp側に設けるエレクト
ロンブロック層の不純物濃度を、1.0×1017cm-3
未満とすることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項53】 上記活性層のp側に設けるエレクトロ
ンブロック層を、アンドープ層とすることを特徴とする
請求項52記載の半導体レーザ。 - 【請求項54】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層のp側に設けるエレクト
ロンブロック層のp側の領域において、禁制帯幅が徐々
に変化していることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項55】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層のp側に設けるエレクト
ロンブロック層のn側の領域において、禁制帯幅が徐々
に変化していることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項56】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層のp側に設けるエレクト
ロンブロック層のn側及びp側の領域において、禁制帯
幅が徐々に変化していることを特徴とする半導体レー
ザ。 - 【請求項57】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザにおいて、活性層のp側に設けるエレクト
ロンブロック層のMg濃度を7×1019cm -3以上とす
ることを特徴とする半導体レーザ。 - 【請求項58】 ナイトライド系化合物半導体を用いた
半導体レーザの製造方法において、活性層のp側に設け
るエレクトロンブロック層の成長温度を600℃〜90
0℃としたことを特徴とする半導体レーザの製造方法。 - 【請求項59】 上記エレクトロンブロック層の成長温
度を活性層の成長温度と同じにしたことを特徴とする請
求項58記載の半導体レーザの製造方法。 - 【請求項60】 上記エレクトロンブロック層のMg濃
度が7×1019cm -3以上になるようにMgをドープす
ることを特徴とする請求項58または59に記載の半導
体レーザの製造方法。
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JP21367297 | 1997-08-07 | ||
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JP29102097 | 1997-10-23 | ||
JP4490098 | 1998-02-26 | ||
JP9-213672 | 1998-03-24 | ||
JP10-75652 | 1998-03-24 | ||
JP9-265336 | 1998-03-24 | ||
JP7565298 | 1998-03-24 | ||
JP10-44900 | 1998-03-24 | ||
JP9-263158 | 1998-03-24 | ||
JP9-291020 | 1998-03-24 | ||
JP9-204364 | 1998-03-24 | ||
JP21514798A JPH11340580A (ja) | 1997-07-30 | 1998-07-30 | 半導体レーザ、半導体発光素子、及び、その製造方法 |
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