JPH11339835A - レドックス電池 - Google Patents
レドックス電池Info
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- JPH11339835A JPH11339835A JP10150000A JP15000098A JPH11339835A JP H11339835 A JPH11339835 A JP H11339835A JP 10150000 A JP10150000 A JP 10150000A JP 15000098 A JP15000098 A JP 15000098A JP H11339835 A JPH11339835 A JP H11339835A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 バナジウム電解液中のバナジウムイオン、特
に5価のバナジウムイオンの安定性の向上を図る。 【解決手段】液透過性の多孔性炭素電極からなる正極と
負極が隔膜により分離され、正極と負極中の正極液及び
負極液の酸化還元反応を行わせて充放電するレドックス
電池において、正極液及び負極液中のバナジウム濃度が
0.5mol/l〜8mol/l、硫酸イオン濃度が0.3mol/l〜
9mol/lであって、かつ正極液及び負極液中にヘキサメ
タリン酸ナトリウムのようなリン酸塩を存在させること
を特徴とするレドックス電池。
に5価のバナジウムイオンの安定性の向上を図る。 【解決手段】液透過性の多孔性炭素電極からなる正極と
負極が隔膜により分離され、正極と負極中の正極液及び
負極液の酸化還元反応を行わせて充放電するレドックス
電池において、正極液及び負極液中のバナジウム濃度が
0.5mol/l〜8mol/l、硫酸イオン濃度が0.3mol/l〜
9mol/lであって、かつ正極液及び負極液中にヘキサメ
タリン酸ナトリウムのようなリン酸塩を存在させること
を特徴とするレドックス電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力貯蔵用のバナジ
ウムレドックスフロー電池、殊にその電解液に関するも
のである。電力貯蔵用の電池として種々の新型電池が開
発されているが、その中に電解液流通型の電池であるレ
ドックスフロー型電池がある。レドックスフロー電池と
しては電極活物質として鉄、及びクロムを用いる鉄−ク
ロム電池が知られているが、以下のような欠点を有して
いた。 (ア)エネルギー密度が小さい。 (イ)イオン交換膜を通しての鉄イオンとクロムイオン
の混合による電解液の劣化が起こる。 (ウ)電解液成分の副反応により負極が自己放電するた
め両極の充電状態のバランスが崩れてリバランス装置が
必要になる。
ウムレドックスフロー電池、殊にその電解液に関するも
のである。電力貯蔵用の電池として種々の新型電池が開
発されているが、その中に電解液流通型の電池であるレ
ドックスフロー型電池がある。レドックスフロー電池と
しては電極活物質として鉄、及びクロムを用いる鉄−ク
ロム電池が知られているが、以下のような欠点を有して
いた。 (ア)エネルギー密度が小さい。 (イ)イオン交換膜を通しての鉄イオンとクロムイオン
の混合による電解液の劣化が起こる。 (ウ)電解液成分の副反応により負極が自己放電するた
め両極の充電状態のバランスが崩れてリバランス装置が
必要になる。
【0002】これに対し、バナジウムレドックスフロー
電池では正極液及び負極液ともにバナジウムイオンを用
いるため混合による電解液の劣化がなくリバランス装置
も不要である。また、エネルギー密度、起電力共に鉄−
クロム電池よりも高く、優れた電池性能を持つ新しいレ
ドックスフロー電池として着目されている。
電池では正極液及び負極液ともにバナジウムイオンを用
いるため混合による電解液の劣化がなくリバランス装置
も不要である。また、エネルギー密度、起電力共に鉄−
クロム電池よりも高く、優れた電池性能を持つ新しいレ
ドックスフロー電池として着目されている。
【0003】バナジウム電池では電解液としてバナジウ
ム硫酸溶液が用いられている。バナジウム電池の電解セ
ルに於ける電極反応は以下の通りである。
ム硫酸溶液が用いられている。バナジウム電池の電解セ
ルに於ける電極反応は以下の通りである。
【0004】
【化1】
【0005】充電動作の時は右方向に、放電動作の時は
逆の左方向に反応が進行する。すなわち、充電時には正
極においては電解液中の4価のバナジウムは酸化されて
5価になり、負極においては3価のバナジウムは2価へ
と還元される。このとき電気エネルギーはイオンの価数
変化により電解液中に蓄積される。上式に示したVO
2+とV2+の濃度はそのまま充電状態の活物質の濃度
を表す。そのため、電池のエネルギー密度は電解液中の
活物質であるバナジウムの濃度に依存し、蓄電容量は電
解液量の増加により増すことができる。電池の安定化、
高密度化のためには電解液中のバナジウムを高濃度で長
期間安定化させる技術が重要となる。また、電池は気候
条件等の変化に対応して幅広い(例えば、0℃〜50℃)
温度域で使用することが出来ることが求められている。
そのため、電池の使用温度域に対応した幅広い温度域で
の電解液の安定性が必要となる。
逆の左方向に反応が進行する。すなわち、充電時には正
極においては電解液中の4価のバナジウムは酸化されて
5価になり、負極においては3価のバナジウムは2価へ
と還元される。このとき電気エネルギーはイオンの価数
変化により電解液中に蓄積される。上式に示したVO
2+とV2+の濃度はそのまま充電状態の活物質の濃度
を表す。そのため、電池のエネルギー密度は電解液中の
活物質であるバナジウムの濃度に依存し、蓄電容量は電
解液量の増加により増すことができる。電池の安定化、
高密度化のためには電解液中のバナジウムを高濃度で長
期間安定化させる技術が重要となる。また、電池は気候
条件等の変化に対応して幅広い(例えば、0℃〜50℃)
温度域で使用することが出来ることが求められている。
そのため、電池の使用温度域に対応した幅広い温度域で
の電解液の安定性が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】バナジウム電池では電
解液として高濃度のバナジウム硫酸溶液が用いられてい
る。電解液の安定性はバナジウム濃度、硫酸濃度、不純
物組成、温度等の影響を受ける。バナジウム及びバナジ
ルイオンの硫酸溶液中の安定性は各価数によって異なっ
ており、V5+とV4+、V3+、V2+の安定性はメ
カニズムが異なっていると思われる。V4+、V3+、
V2+の安定性はSO4 2+あるいはHSO4 2−との
溶解度積で決まるがV5+の析出は脱水縮合による重合
反応によって起こる。例えば3価のバナジウムイオンを
例に取ると、 2V3++3SO4 2−=V2(SO4)2 溶解度積をK3とすると K3=(V3+)2(SO4 2−)3 従って、V4+、V3+、V2+の安定性は電解液中の
硫酸濃度が低く、温度が高くなるほど良くなる。
V4+、V2+の安定性も同様の機構で説明できる。
解液として高濃度のバナジウム硫酸溶液が用いられてい
る。電解液の安定性はバナジウム濃度、硫酸濃度、不純
物組成、温度等の影響を受ける。バナジウム及びバナジ
ルイオンの硫酸溶液中の安定性は各価数によって異なっ
ており、V5+とV4+、V3+、V2+の安定性はメ
カニズムが異なっていると思われる。V4+、V3+、
V2+の安定性はSO4 2+あるいはHSO4 2−との
溶解度積で決まるがV5+の析出は脱水縮合による重合
反応によって起こる。例えば3価のバナジウムイオンを
例に取ると、 2V3++3SO4 2−=V2(SO4)2 溶解度積をK3とすると K3=(V3+)2(SO4 2−)3 従って、V4+、V3+、V2+の安定性は電解液中の
硫酸濃度が低く、温度が高くなるほど良くなる。
V4+、V2+の安定性も同様の機構で説明できる。
【0007】これに対してV5+は強酸性中ではVO2
+イオンとして存在するが、温度が上昇したり、硫酸濃
度が低ければ脱水縮合反応を起こす。V5+イオンは他
の価数のバナジウムイオンと異なり硫酸濃度が低いほ
ど、温度が高いほど不安定になる。従って、V4+、V
3+、V2+の安定性向上のため硫酸濃度を下げたり、
温度を上げるとV5+は逆に析出しやすくなるという問
題がある。しかも実際には電池が大型になればなるほど
電池の反応熱で液温が上昇する傾向があるので、V5+
の析出を抑えるために温度を常温に保持する必要があっ
た。また、従来バナジウム電池では、正極及び負極電解
液中のバナジウムや硫酸の初期濃度を同一濃度にして使
用するが、充放電操作を繰り返すうちに電解液中のイオ
ンの組成バランスが徐々に崩れて正極電解液中に五酸化
バナジウムが析出するか、あるいは負極電解液中に硫酸
バナジウムが析出しやすくなっていく。特に、正極液中
への5価のバナジウム化合物の重合反応は反応を開始し
てからの沈殿生成速度が非常に速い。
+イオンとして存在するが、温度が上昇したり、硫酸濃
度が低ければ脱水縮合反応を起こす。V5+イオンは他
の価数のバナジウムイオンと異なり硫酸濃度が低いほ
ど、温度が高いほど不安定になる。従って、V4+、V
3+、V2+の安定性向上のため硫酸濃度を下げたり、
温度を上げるとV5+は逆に析出しやすくなるという問
題がある。しかも実際には電池が大型になればなるほど
電池の反応熱で液温が上昇する傾向があるので、V5+
の析出を抑えるために温度を常温に保持する必要があっ
た。また、従来バナジウム電池では、正極及び負極電解
液中のバナジウムや硫酸の初期濃度を同一濃度にして使
用するが、充放電操作を繰り返すうちに電解液中のイオ
ンの組成バランスが徐々に崩れて正極電解液中に五酸化
バナジウムが析出するか、あるいは負極電解液中に硫酸
バナジウムが析出しやすくなっていく。特に、正極液中
への5価のバナジウム化合物の重合反応は反応を開始し
てからの沈殿生成速度が非常に速い。
【0008】レドックスフロー型電池のシステム上、バ
ナジウム電池の電解液中にバナジウム化合物の析出が起
こると電池性能が低下するだけでなく、電池セル内に析
出物が詰まり、液の流れを阻害し電池の運転も不可能に
なることがある。従って、バナジウム電解液の安定化の
ためにはまずV5+の高温安定化技術が望まれている。
本発明は、バナジウム電解液中のバナジウムイオン、特
に5価のバナジウムイオンの安定性の向上を図ることを
目的とするものである。
ナジウム電池の電解液中にバナジウム化合物の析出が起
こると電池性能が低下するだけでなく、電池セル内に析
出物が詰まり、液の流れを阻害し電池の運転も不可能に
なることがある。従って、バナジウム電解液の安定化の
ためにはまずV5+の高温安定化技術が望まれている。
本発明は、バナジウム電解液中のバナジウムイオン、特
に5価のバナジウムイオンの安定性の向上を図ることを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決する
ためにバナジウム電解液中でV5+が析出する原因につ
いて研究、調査を行ってきた結果、V5+の析出は脱水
縮合による重合反応によって起こると知見するに至っ
た。V5+は強酸性中ではVO2+イオンとして存在す
るが、温度が上昇したり、硫酸濃度が低ければ脱水縮合
反応を起こすと考えられる。
ためにバナジウム電解液中でV5+が析出する原因につ
いて研究、調査を行ってきた結果、V5+の析出は脱水
縮合による重合反応によって起こると知見するに至っ
た。V5+は強酸性中ではVO2+イオンとして存在す
るが、温度が上昇したり、硫酸濃度が低ければ脱水縮合
反応を起こすと考えられる。
【0010】そこで、脱水縮合反応を防止することので
きる安定剤等のスクリーニングを数多く行った。この安
定剤はV5+の重合反応を防止することが必須である
が、同時に酸化力の非常に強いV5+により酸化されな
いことが必要である。その結果、特定の組成を有するバ
ナジウム電池用電解液中にバナジウムイオン、特に5価
のバナジウムイオンを安定化させる安定剤としてヘキサ
メタリン酸ナトリウムなどのリン酸塩類を電解液に存在
させてバナジウム化合物の沈殿生成を抑え、高温度域に
おいてのバナジウム電解液の安定性を向上させることで
上記問題点を解決したものである。
きる安定剤等のスクリーニングを数多く行った。この安
定剤はV5+の重合反応を防止することが必須である
が、同時に酸化力の非常に強いV5+により酸化されな
いことが必要である。その結果、特定の組成を有するバ
ナジウム電池用電解液中にバナジウムイオン、特に5価
のバナジウムイオンを安定化させる安定剤としてヘキサ
メタリン酸ナトリウムなどのリン酸塩類を電解液に存在
させてバナジウム化合物の沈殿生成を抑え、高温度域に
おいてのバナジウム電解液の安定性を向上させることで
上記問題点を解決したものである。
【0011】即ち、本発明は,液透過性の多孔性炭素電
極からなる正極と負極が隔膜により分離され、正極と負
極中の正極液及び負極液の酸化還元反応を行わせて充放
電するレドックス電池において、正極液及び負極液中の
バナジウム濃度が0.5mol/l〜8mol/l、硫酸イオン濃
度が0.3mol/l〜9mol/lであって、かつ正極液及び負
極液中にリン酸塩を存在させることを特徴とするレドッ
クス電池である。
極からなる正極と負極が隔膜により分離され、正極と負
極中の正極液及び負極液の酸化還元反応を行わせて充放
電するレドックス電池において、正極液及び負極液中の
バナジウム濃度が0.5mol/l〜8mol/l、硫酸イオン濃
度が0.3mol/l〜9mol/lであって、かつ正極液及び負
極液中にリン酸塩を存在させることを特徴とするレドッ
クス電池である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるリン酸塩は、オルトリン酸塩、縮合
リン酸塩を包含するが、これらに限定されない。オルト
リン酸塩としては、リン酸アンモニウムが電解液の安定
性に効果が見られた。縮合リン酸塩としては、ポリリン
酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ウルトラリ
ン酸塩のうな鎖状のもの、およびガラス状のポリリン酸
塩のような無定形のものを挙げることができる。これら
の縮合リン酸塩のうち、ヘキサメタリン酸塩、殊にヘキ
サメタリン酸ナトリウムがV5+の安定化に特に効果が
あって非常に好ましい。さらに上記リン酸塩は、V5+
の析出防止のみでなくV2+の析出防止にも効果があ
り、充電状態での電解液の安定性に大きく寄与すること
がわかった。
本発明で使用されるリン酸塩は、オルトリン酸塩、縮合
リン酸塩を包含するが、これらに限定されない。オルト
リン酸塩としては、リン酸アンモニウムが電解液の安定
性に効果が見られた。縮合リン酸塩としては、ポリリン
酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ウルトラリ
ン酸塩のうな鎖状のもの、およびガラス状のポリリン酸
塩のような無定形のものを挙げることができる。これら
の縮合リン酸塩のうち、ヘキサメタリン酸塩、殊にヘキ
サメタリン酸ナトリウムがV5+の安定化に特に効果が
あって非常に好ましい。さらに上記リン酸塩は、V5+
の析出防止のみでなくV2+の析出防止にも効果があ
り、充電状態での電解液の安定性に大きく寄与すること
がわかった。
【0013】電解液に存在させるリン酸塩の量は、バナ
ジウム1molに対して0.0003mol〜0.20molであることが好
ましく、より好ましくは0.0005mol〜0.08mol、さらに好
ましくは0.0010mol〜0.06mol、特に好ましくは0.007mol
〜0.05mol、最も好ましくは0.005mol〜0.02molである。
リン酸塩は、バナジウムのモル数に対してごく少量の添
加でも効果が見られ、添加量の増加とともにそのV5+
の沈殿生成防止効果が上昇する。ただし、リン酸塩がバ
ナジウム1モルに対して0.0003mol未満の量である場合
は、高温におけるV5+の析出防止効果はきわめて微弱
であり好ましくない。一方、リン酸塩がバナジウム1モ
ルに対して0.20molを越えて存在すると、電池の充放電
に伴うセル抵抗が増大して充放電効率が低下する。ま
た、これらの安定剤を添加した電解液を用いて充放電評
価を行い、安定剤の電池性能に与える影響を調べ、バナ
ジウム電池用電解液としての実用性に問題ないことが確
認された。
ジウム1molに対して0.0003mol〜0.20molであることが好
ましく、より好ましくは0.0005mol〜0.08mol、さらに好
ましくは0.0010mol〜0.06mol、特に好ましくは0.007mol
〜0.05mol、最も好ましくは0.005mol〜0.02molである。
リン酸塩は、バナジウムのモル数に対してごく少量の添
加でも効果が見られ、添加量の増加とともにそのV5+
の沈殿生成防止効果が上昇する。ただし、リン酸塩がバ
ナジウム1モルに対して0.0003mol未満の量である場合
は、高温におけるV5+の析出防止効果はきわめて微弱
であり好ましくない。一方、リン酸塩がバナジウム1モ
ルに対して0.20molを越えて存在すると、電池の充放電
に伴うセル抵抗が増大して充放電効率が低下する。ま
た、これらの安定剤を添加した電解液を用いて充放電評
価を行い、安定剤の電池性能に与える影響を調べ、バナ
ジウム電池用電解液としての実用性に問題ないことが確
認された。
【0014】本発明の電池に用いられる電解液は、バナ
ジウムの濃度が、0.5mol/l〜8.0mol/l、好ましくは
0.6mol/l〜6.0mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜
5.0mol/l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/
l、特に好ましくは1.2mol/l〜3.5mol/l、最も好ま
しくは1.5mol/l〜3.0mol/lの水溶液である。バナジ
ウムの濃度が、0.5mol/l未満であると電池のエネルギ
ー密度が小さくなり、8.0mol/lを越えると、電解液の
粘度が高くなり電池セルの抵抗が高くなり、かつ電力効
率も低いものとなる。
ジウムの濃度が、0.5mol/l〜8.0mol/l、好ましくは
0.6mol/l〜6.0mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜
5.0mol/l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/
l、特に好ましくは1.2mol/l〜3.5mol/l、最も好ま
しくは1.5mol/l〜3.0mol/lの水溶液である。バナジ
ウムの濃度が、0.5mol/l未満であると電池のエネルギ
ー密度が小さくなり、8.0mol/lを越えると、電解液の
粘度が高くなり電池セルの抵抗が高くなり、かつ電力効
率も低いものとなる。
【0015】電解液としてはバナジウムの硫酸水溶液が
好ましく用いられ、電解液における硫酸イオンの濃度
は、好ましくは0.5mol/l〜9.0mol/l、より好ましく
は0.8mol/l〜8.5mol/l、さらに好ましくは1.0mol/
l〜8.0mol/l、特に好ましくは1.2mol/l〜7.0mol/
l、最も好ましくは1.5mol/l〜6.0mol/lである。
好ましく用いられ、電解液における硫酸イオンの濃度
は、好ましくは0.5mol/l〜9.0mol/l、より好ましく
は0.8mol/l〜8.5mol/l、さらに好ましくは1.0mol/
l〜8.0mol/l、特に好ましくは1.2mol/l〜7.0mol/
l、最も好ましくは1.5mol/l〜6.0mol/lである。
【0016】本発明の電池は、正極電解液中では、充電
状態で4価/5価のバナジウムイオンの混合または5価
のバナジウムイオン単独の状態をとりうるが、好ましく
は充電終止状態における正極電解液中の5価のバナジウ
ムイオンの濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましく
は0.6mol/l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l
〜4.5mol/l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/
l、特に好ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ま
しくは1.5mol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
状態で4価/5価のバナジウムイオンの混合または5価
のバナジウムイオン単独の状態をとりうるが、好ましく
は充電終止状態における正極電解液中の5価のバナジウ
ムイオンの濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましく
は0.6mol/l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l
〜4.5mol/l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/
l、特に好ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ま
しくは1.5mol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
【0017】充電終止状態における正極電解液中の5価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
【0018】本発明の電池は、正極電解液中では、放電
状態で4価/5価のバナジウムイオンの混合又は4価の
バナジウムイオン単独、または4価/3価のバナジウム
イオンの混合状態をとりうるが、好ましくは放電終止状
態における正極電解液中の4価のバナジウムイオンの濃
度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは0.6mol/l
〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜4.5mol/
l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、特に好
ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましくは1.5m
ol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
状態で4価/5価のバナジウムイオンの混合又は4価の
バナジウムイオン単独、または4価/3価のバナジウム
イオンの混合状態をとりうるが、好ましくは放電終止状
態における正極電解液中の4価のバナジウムイオンの濃
度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは0.6mol/l
〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜4.5mol/
l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、特に好
ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましくは1.5m
ol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
【0019】放電終止状態における正極電解液中の4価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
【0020】放電終止状態における正極電解液中の3価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは30%以下、より好ましくは
25%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは
10%以下、最も好ましくは5%以下である。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは30%以下、より好ましくは
25%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは
10%以下、最も好ましくは5%以下である。
【0021】本発明の電池は、負極電解液中では、充電
状態で3価/2価のバナジウムイオンの混合又は2価の
バナジウムイオン単独の状態をとりうるが、好ましくは
充電終止状態における負極電解液中の2価のバナジウム
イオンの濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは
0.6mol/l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜
4.5mol/lさらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、
特に好ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましく
は1.5mol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
状態で3価/2価のバナジウムイオンの混合又は2価の
バナジウムイオン単独の状態をとりうるが、好ましくは
充電終止状態における負極電解液中の2価のバナジウム
イオンの濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは
0.6mol/l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜
4.5mol/lさらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、
特に好ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましく
は1.5mol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
【0022】充電終止状態における負極電解液中の2価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
【0023】本発明の電池は、負極電解液中では、放電
状態で3価/2価のバナジウムイオンの混合または3価
のバナジウムイオン単独、または4価/3価のバナジウ
ムイオンの混合状態をとりうるが、好ましくは放電終止
状態における負極電解液中の3価のバナジウムイオンの
濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは0.6mol/
l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜4.5mol/
l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、特に好
ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましくは1.5m
ol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
状態で3価/2価のバナジウムイオンの混合または3価
のバナジウムイオン単独、または4価/3価のバナジウ
ムイオンの混合状態をとりうるが、好ましくは放電終止
状態における負極電解液中の3価のバナジウムイオンの
濃度が、0.5mol/l〜7.5mol/l、好ましくは0.6mol/
l〜5.5mol/l、より好ましくは0.8mol/l〜4.5mol/
l、さらに好ましくは1.0mol/l〜4.0mol/l、特に好
ましくは1.2mol/l〜3.8mol/l、最も好ましくは1.5m
ol/l〜3.5mol/lの水溶液である。
【0024】放電終止状態における負極電解液中の3価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは50%〜100%、より好まし
くは60%〜99%、さらに好ましくは65%〜98%、特に好
ましくは70%〜97%、最も好ましくは75%〜96%であ
る。
【0025】放電終止状態における負極電解液中の4価
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは30%以下、より好ましくは
25%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは
10%以下、最も好ましくは5%以下である。
のバナジウムイオンの濃度の全バナジウムイオンの濃度
に対する割合は、好ましくは30%以下、より好ましくは
25%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは
10%以下、最も好ましくは5%以下である。
【0026】
【実施例】以下に好適な実施例について説明する。 実施例1〜6及び比較例1 実施例1〜6はV5+の析出を防止する安定剤として各
種リン酸塩を用いた例を示す。 ・電解液の調製 V4+:2M/SO4 2−:4Mのバナジウム電解液に安
定剤(リン酸塩)を溶解させた後、図1に示した装置を
用いてV4+→V5+へと電解酸化を行い、V5+を含
有する安定剤添加電解液を作製した。また、比較例1(R
ef.)として安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解
液も同様の方法で調整した。安定剤としてピロリン酸ナ
トリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、ニトリロトリスメチレ
ンホスホン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウムを用いた。
種リン酸塩を用いた例を示す。 ・電解液の調製 V4+:2M/SO4 2−:4Mのバナジウム電解液に安
定剤(リン酸塩)を溶解させた後、図1に示した装置を
用いてV4+→V5+へと電解酸化を行い、V5+を含
有する安定剤添加電解液を作製した。また、比較例1(R
ef.)として安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解
液も同様の方法で調整した。安定剤としてピロリン酸ナ
トリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、ニトリロトリスメチレ
ンホスホン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウムを用いた。
【0027】・V5+の静置安定性評価試験方法 以下に評価実験方法について説明する。上記方法におい
て調整した安定剤添加のV5+電解液をそれぞれ10mlサ
ンプル瓶に採取し、35℃、45℃恒温槽内で放置した。析
出物の有無を目視観察し、沈殿の生成開始までの日数を
調べた。
て調整した安定剤添加のV5+電解液をそれぞれ10mlサ
ンプル瓶に採取し、35℃、45℃恒温槽内で放置した。析
出物の有無を目視観察し、沈殿の生成開始までの日数を
調べた。
【0028】・結果 結果を表1に示す。これらの安定剤は比較例1と比べ沈
殿生成抑制の効果が見られた。
殿生成抑制の効果が見られた。
【0029】
【表1】
【0030】実施例7及び比較例2 実施例7はV5+の析出を防止する安定剤としてヘキサ
メタリン酸ナトリウム(SHMP)を用いた例を示す。
上記実施例1〜6と同様に試験用電解液のバナジウムイ
オン、及び硫酸イオン濃度を:4Mとし、高温温度域で
の安定剤の効果を調べた。
メタリン酸ナトリウム(SHMP)を用いた例を示す。
上記実施例1〜6と同様に試験用電解液のバナジウムイ
オン、及び硫酸イオン濃度を:4Mとし、高温温度域で
の安定剤の効果を調べた。
【0031】・電解液の調整 上記実施例1〜6と同様にV4+:2M/SO4 2−:4
Mのバナジウム電解液にSHMPを0.6g/l、6.1g/l及
び12g/lの濃度で溶解させた後、図1に示した装置を用
いてV4+→V5+へと電解酸化を行い、V5+を含有
する安定剤添加電解液を作製した。また、比較例2とし
て安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解液も同様
の方法で調整した。
Mのバナジウム電解液にSHMPを0.6g/l、6.1g/l及
び12g/lの濃度で溶解させた後、図1に示した装置を用
いてV4+→V5+へと電解酸化を行い、V5+を含有
する安定剤添加電解液を作製した。また、比較例2とし
て安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解液も同様
の方法で調整した。
【0032】・V5+の静置安定性評価試験方法 以下に評価実験方法について説明する。上記方法におい
て調整した安定剤添加のV5+電解液をそれぞれ10mlサ
ンプル瓶に採取し、35℃、45℃恒温槽内で放置した。析
出物の有無を目視観察し、沈殿の生成開始までの日数を
調べた。また、それぞれの電解液の6日後、14日後の全
バナジウム濃度の測定を行った。
て調整した安定剤添加のV5+電解液をそれぞれ10mlサ
ンプル瓶に採取し、35℃、45℃恒温槽内で放置した。析
出物の有無を目視観察し、沈殿の生成開始までの日数を
調べた。また、それぞれの電解液の6日後、14日後の全
バナジウム濃度の測定を行った。
【0033】・結果 結果を表2〜4に示す。添加するSHMPの量としては
0.61g/lという少量添加から沈殿抑制効果が見られ、こ
れはヘキサメタリン酸ナトリウムの平均分子量を(NaPO
3)6=611.8とした場合、バナジウムのモル濃度(2M)
に対して0.0005倍に相当する。添加量の増加とともにそ
の沈殿抑制効果は上昇する。バナジウムに対して0.005
倍以上のSHMPを添加することでV5+の析出をかな
り抑えられる。
0.61g/lという少量添加から沈殿抑制効果が見られ、こ
れはヘキサメタリン酸ナトリウムの平均分子量を(NaPO
3)6=611.8とした場合、バナジウムのモル濃度(2M)
に対して0.0005倍に相当する。添加量の増加とともにそ
の沈殿抑制効果は上昇する。バナジウムに対して0.005
倍以上のSHMPを添加することでV5+の析出をかな
り抑えられる。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】実施例8及び比較例3 実施例8はV5+の析出を防止する安定剤としてSHM
Pを用い、実際のバナジウム電池用セルを用いて連続充
放電試験を行った例を示す。試験用電解液のバナジウム
イオン、及び硫酸イオン濃度はV4+:2M/SO42
−:4Mとし、これに安定剤をバナジウムのモル量に対
して0.005倍量添加した。
Pを用い、実際のバナジウム電池用セルを用いて連続充
放電試験を行った例を示す。試験用電解液のバナジウム
イオン、及び硫酸イオン濃度はV4+:2M/SO42
−:4Mとし、これに安定剤をバナジウムのモル量に対
して0.005倍量添加した。
【0038】・電解液の調整 V4+:2M/SO4 2−:4Mのバナジウム電解液にS
HMPを6.1g/lの濃度で溶解させた。また、比較例
3として安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解液
(Ref.)も準備した。
HMPを6.1g/lの濃度で溶解させた。また、比較例
3として安定剤をいっさい添加しないバナジウム電解液
(Ref.)も準備した。
【0039】・充放電条件 図1に示した装置を用いて充放電評価を行った。電池セ
ル用のイオン交換膜としてポリスルホン系のアニオン交
換膜、電極として液透過性多孔質炭素電極を用いた。正
極液タンク、及び負極液タンクに上記方法で調整した電
解液を各80ml入れ、セル電圧1.25V〜1.65Vの範囲で連続
充放電を行った。温度は35℃一定にした。
ル用のイオン交換膜としてポリスルホン系のアニオン交
換膜、電極として液透過性多孔質炭素電極を用いた。正
極液タンク、及び負極液タンクに上記方法で調整した電
解液を各80ml入れ、セル電圧1.25V〜1.65Vの範囲で連続
充放電を行った。温度は35℃一定にした。
【0040】・試験方法 上記の方法で調整したSHMP添加電解液及び安定剤を
加えない比較電解液(Ref.)を用いて上記条件で連続充
放電を行った。それぞれ正極液中に沈殿物が析出し系内
の圧力上昇が見られた時点で充放電を終了した。それぞ
れの電池性能の比較と連続して充放電可能な最大サイク
ル数の比較を行った。
加えない比較電解液(Ref.)を用いて上記条件で連続充
放電を行った。それぞれ正極液中に沈殿物が析出し系内
の圧力上昇が見られた時点で充放電を終了した。それぞ
れの電池性能の比較と連続して充放電可能な最大サイク
ル数の比較を行った。
【0041】・結果 電解液中のバナジウムのモル数に対して0.005倍のSH
MPを添加した電解液を用いて充放電評価を行った結果
は、電池性能的には通常の添加剤を用いない電解液を用
いた充放電結果と比較してほとんど変化はないが、逆に
寿命評価においては比較電解液の約3倍の連続サイクル
寿命を示した。
MPを添加した電解液を用いて充放電評価を行った結果
は、電池性能的には通常の添加剤を用いない電解液を用
いた充放電結果と比較してほとんど変化はないが、逆に
寿命評価においては比較電解液の約3倍の連続サイクル
寿命を示した。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池を構成する単一セルの概略説明図
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 完二 茨城県稲敷郡阿見町中央8丁目3番1号 鹿島北共同発電株式会社V電池開発室内
Claims (10)
- 【請求項1】 液透過性の多孔性炭素電極からなる正極
と負極が隔膜により分離され、正極と負極中の正極液及
び負極液の酸化還元反応を行わせて充放電するレドック
ス電池において、正極液及び負極液中のバナジウム濃度
が0.5mol/l〜8mol/l、硫酸イオン濃度が0.3mol/l
〜9mol/lであって、かつ正極液及び負極液中にリン酸
塩を存在させることを特徴とするレドックス電池。 - 【請求項2】 前記リン酸塩をバナジウム1molに対して
0.0003mol〜0.20molの量存在させる請求項1記載のレド
ックス電池。 - 【請求項3】 前記リン酸塩が縮合リン酸塩である請求
項1記載のレドックス電池。 - 【請求項4】 前記リン酸塩が結晶状縮合リン酸塩又は
無定形縮合リン酸塩である請求項1記載のレドックス電
池。 - 【請求項5】 前記結晶状縮合リン酸塩が鎖状又は環状
の縮合リン酸塩である請求項1記載のレドックス電池。 - 【請求項6】 前記鎖状の縮合リン酸塩がポリリン酸
塩、メタリン酸塩、およびウルトラリン酸塩からなる群
から選ばれる請求項5記載のレドックス電池。 - 【請求項7】 前記無定形縮合リン酸塩(ガラス状縮合
リン酸塩)が長鎖状のポリリン酸塩である請求項4記載
のレドックス電池。 - 【請求項8】 前記長鎖状のガラス状ポリリン酸塩がヘ
キサメタリン酸ナトリウムある請求項7記載のレドック
ス電池。 - 【請求項9】 充電終止の正極電解液中のV6+/全V
が50〜100%である請求項1〜8記載のレドックス電
池。 - 【請求項10】 放電終止の負極電解液中のV2+/全
Vが50〜100%である請求項1〜8記載のレドックス電
池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150000A JPH11339835A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | レドックス電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10150000A JPH11339835A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | レドックス電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11339835A true JPH11339835A (ja) | 1999-12-10 |
Family
ID=15487286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10150000A Pending JPH11339835A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | レドックス電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11339835A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009093942A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Loopwing Kk | 電力貯蔵システム |
JP5281210B1 (ja) * | 2013-02-18 | 2013-09-04 | 株式会社ギャラキシー | 高濃度バナジウム電解液、その製造方法及びその製造装置 |
JP2014229520A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 電解液及びレドックスフロー電池 |
WO2016104237A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
JP2016527678A (ja) * | 2013-07-17 | 2016-09-08 | 大連融科儲能技術発展有限公司 | 全バナジウムレドックスフロー電池及びその運転方法 |
US9692061B2 (en) | 2012-10-04 | 2017-06-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Organic electrolyte solution and redox flow battery including the same |
WO2019078146A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2019-04-25 | 昭和電工株式会社 | 電解液、およびレドックスフロー電池 |
CN114243073A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-03-25 | 大连博融新材料有限公司 | 一种低温下稳定运行和存储的盐酸电解液、其制备方法及应用 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP10150000A patent/JPH11339835A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009093942A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Loopwing Kk | 電力貯蔵システム |
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WO2014125662A1 (ja) * | 2013-02-18 | 2014-08-21 | 株式会社ギャラキシー | 高濃度バナジウム電解液、その製造方法及びその製造装置 |
CN105190978A (zh) * | 2013-02-18 | 2015-12-23 | 银河股份有限公司 | 高浓度钒电解液、其制造方法及其制造装置 |
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WO2016104237A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
CN107112569A (zh) * | 2014-12-22 | 2017-08-29 | 住友电气工业株式会社 | 氧化还原液流电池 |
JPWO2016104237A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2017-09-28 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池 |
WO2019078146A1 (ja) * | 2017-10-17 | 2019-04-25 | 昭和電工株式会社 | 電解液、およびレドックスフロー電池 |
CN114243073A (zh) * | 2021-12-09 | 2022-03-25 | 大连博融新材料有限公司 | 一种低温下稳定运行和存储的盐酸电解液、其制备方法及应用 |
CN114243073B (zh) * | 2021-12-09 | 2023-11-28 | 大连融科储能集团股份有限公司 | 一种低温下稳定运行和存储的盐酸电解液、其制备方法及应用 |
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