JPH11336822A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JPH11336822A
JPH11336822A JP16146998A JP16146998A JPH11336822A JP H11336822 A JPH11336822 A JP H11336822A JP 16146998 A JP16146998 A JP 16146998A JP 16146998 A JP16146998 A JP 16146998A JP H11336822 A JPH11336822 A JP H11336822A
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rotor shaft
vane body
rotary damper
hydraulic oil
casing
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秀樹 山田
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千誉 堀場
Mitsuhiro Tabata
充広 田畑
Masaharu Oba
正晴 大庭
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KYB Corp
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/22Rotary Damper

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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリダンパのロータシャフトがスラスト
力を受けてベーン体から抜け出してしまうのを防止す
る。 【解決手段】 ロータシャフト9に対してベーン体17
をセレーション16等のキー形結合により圧入してセパ
レートブロック5を備えたケーシング4内へと納め、ベ
アリング7,8でこれらケーシング4とベーン体17を
両側から挟みつつロータシャフト9を回動自在に支持し
て、ベーン体17にけるベーン27とセパレートブロッ
ク5の間を作動油室として区画したロータリダンパにお
いて、外部入力や内部の作動油圧力等を受けてベーン体
17から一方に向い抜け出そうとするロータシャフト9
の基端側における支持部18の外径をベーン体17側に
おけるキー形結合の突部の内径よりも大きく構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回動運動を利用
して外部振動を減衰する油圧式のロータリダンパに関
し、さらに詳しくは、自動車やオートバイまたは産業車
両や特殊車両等の車体振動、或いは、その他の機器また
は装置の外部振動を減衰するロータリダンパの安全対策
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロータリダンパは、内壁面にセ
パレートブロックをもつケーシングとセレーション等の
キー形結合でロータシャフトに圧入したベーン体とで交
互に収縮および拡張を繰り返す二組の作動油室を区画
し、これら二組の作動油室間を行き来する作動油に流動
抵抗を与えて減衰トルクを発生するようにしている。
【0003】また、上記した作動油に対する流動抵抗付
与手段としては、ケーシングとベーン体との間の摺接隙
間を利用して流動抵抗を与えつつ減衰トルクを発生する
シールレスタイプのもの、或いは、二組の作動油室を相
互に連通する連絡油路中に減衰バルブを配置して減衰ト
ルクを発生する密封タイプのものなど各種の形式のもの
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら何れの
形式のロータリダンパにあっても、直線的な外部振動を
ケーシングとロータシャフト間に回動振動として伝えて
減衰作用を行うことになるので、少なくとも、これらケ
ーシングとロータシャフトの一方は、リンク等の連結機
構を介して外部振動体即ち車両であれば車輪側または車
体側に連結せざるを得ない。
【0005】加えて、ロータリダンパの作動に伴う作動
油温度の変化に関係なく減衰トルクを一定に保つ(温度
補償する)ために、ベーン体を線膨張係数の大きいアル
ミ材等で構成すると共に、ロータシャフトを含むその他
の部材をそれよりも線膨張係数の小さい鉄系の材料を用
いて構成するのが一般である。
【0006】その結果、ロータリダンパの作動によりそ
れ自体の温度が上昇して各構成部材が膨張したりする
と、ロータシャフトとベーン体との間のキー形結合によ
る圧入部分の締め代が線膨張係数の差によって小さくな
り、ロータシャフトがベーン体からずれて場合によって
は抜け出してしまうことになる。
【0007】また、抜け出さないまでも構造によっては
ロータシャフトに設けたセレーション部分でベアリング
を削ってしまい、作動油洩れが多くなって減衰特性に低
下を来したり、或いは、この状態が継続するとベアリン
グによるロータシャフトの支持強度に不足を来して、遂
には、ロータシャフトが折損するまでもなく傾いたり等
してロータリダンパの交換以外には修理不能となる恐れ
を有する。
【0008】したがって、この発明の目的は、ロータシ
ャフトに対してスラスト力が加わってもベーン体から抜
け出す方向にずれるのを確実に防止することのできるロ
ータリダンパを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記したこの発明の目的
は、ロータシャフトに対してベーン体をキー形結合によ
り圧入してセパレートブロックを備えたケーシング内へ
と納め、ベアリングでこれらケーシングとベーン体を両
側から挟みつつロータシャフトを回動自在に支持してベ
ーン体とセパレートブロックの間を作動油室として区画
したロータリダンパにおいて、外部入力や内部の作動油
圧力等を受けてベーン体から一方に向い抜け出そうとす
るロータシャフトの基端側における支持部の外径をベー
ン体側におけるキー形結合の突部の内径よりも大きく構
成することにより達成される。
【0010】何となれば、ロータシャフトの基端側にお
ける支持部の外径をベーン体側におけるキー形結合の突
部の内径よりも大きく構成したことにより、外部入力や
内部の作動油圧力等の影響を受けてベーン体から一方に
向いロータシャフトが抜け出そうとすると、当該ロータ
シャフトの基端側における支持部がベーン体側における
キー形結合の突部側面と干渉する。
【0011】その結果、ロータシャフトが抜け出そうと
する力をベーン体のキー形結合における突部の側面で受
け止め、当該ベーン体側の突部側面を抜け止めとしてロ
ータシャフトが抜け出してしまうのを阻止することにな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基いてこの
発明の実施の形態を説明するに当り、ここでは、図示す
るようにシールレスタイプのロータリダンパ1に適用し
た場合について述べる。
【0013】ロータリダンパ1は、図1と図2にみられ
るように、外郭部分を形作るハウジング2と、当該ハウ
ジング2の軸線に沿って回動自在に支架したロータ3の
二つの主要部分とで構成されている。
【0014】ハウジング2は、鋳物や鉄系燒結合金等の
摺動性に優れた耐圧強度をもつ材料を用いて円筒状に形
成し、当該ケーシング4の内周面に180度の位相差を
もたせって二つのセパレートブロック5,6(勿論、一
つ或いは三つ以上であってもよい)を形成している。
【0015】ケーシング4の両端面には、同じく鋳物や
鉄系燒結合金等の摺動性に優れた耐圧強度をもつ材料で
作った肉厚のベアリング7,8を宛てがい、これらベア
リング7,8でケーシング4を左右から挟み込みつつロ
ータシャフト9を摺接支持すると共に、それらの上を薄
肉プレス材等で成形したパッキンケース10とエンドキ
ャップ11で覆って構成してある。
【0016】また、ケーシング4とベアリング7,8と
の間には、予めスペースの大きいセパレートブロック
5,6の部分を利用して各二本づつの位置決めピン1
2,13を挿通し、これら位置決めピン12,13でケ
ーシング4とベアリング7,8の同芯を確保しつつ回転
方向へのずれをも規制している。
【0017】ベアリング7の背面外周にはシール14を
介装して他方のベアリング8との間にケーシング4を挟
んでエンドキャップ11と共にパッキンケース10の開
口端から内部に納め、かつ、パッキンケース10の開口
端を加締めることによりシール14でベアリング7とパ
ッキンケース10およびエンドキャップ11との間を油
密状態に保つようにしている。
【0018】なお、この場合において、パッキンケース
10とケーシング4およびベアリング7,8との間は接
着剤で固定し、かつ、エンドキャップ11を宛てがった
状態でパッキンケース10の開口端を加締め止めするこ
とにより、回り止めと併せて内部作動圧力により加締部
を押し開こうとする推力をも負担している。
【0019】ただし、パッキンケース10とケーシング
4は、必要とする減衰トルクが低い場合には上記した接
着剤による固着手段だけでもよいが、必要とする減衰ト
ルクが高い場合には、レーザー溶接やプラグ溶接等の溶
着手段により固着してハウジング2を一体化してやれば
よい。
【0020】さらに、パッキンケース10の外側壁に
は、ナット体等で構成した外部連結用の取付部材15を
プロジェクション溶接等の手段によって固着し、これら
取付部材15を利用してハウジング2側を外部振動体の
一方即ち車両であれば車体側に対して直接或いはリンク
等を介して結合するようにしてある。
【0021】一方、ロータ3は、ハウジング2側のベア
リング7,8によって回動自在に両持ち支持したロータ
シャフト9と、これらベアリング7,8の内壁面に摺接
してロータシャフト9にキー形結合の一種であるセレー
ション16を用いて一体的に結合したベーン体17とか
らなっている。
【0022】ロータシャフト9は、強度的に優位の鉄系
材料を用いて冷間鍛造等の塑性加工により所定の形状に
成形し、しかるのち、ベーン体17を結合するセレーシ
ョン16の部分を挟んで基端側の支持部をベーン体17
側のセレーション16の突部の内径よりも大きい外径を
もつ大径部18として、また、先端側の支持部を逆に小
さい外径をもつく小径部19として機械加工により仕上
げて作ってある。
【0023】また、ベーン体17は、鉄系材料のケーシ
ング4およびベアリング7,8に比べて線膨張係数の大
きいアルミ材で作ってあり、これらケーシング4および
ベアリング7,8と互に共働してロータリダンパ1の内
部作動油温度の高低に関係なく両者の間の摺接隙間をで
きるだけ一定に保つようにしている。
【0024】このようにして、ベーン体17をロータシ
ャフト9に対し小径部19の側からセレーション16の
突部が大径部18の側面に当る位置まで圧入し、かつ、
大径部18と小径部19をベアリング7,8で回動自在
に支持することにより、ロータシャフト9がベーン体1
7を残してベアリング8側へとずれるのを阻止するよう
にしている。
【0025】このことから、ロータシャフト9の製作に
当って、図3に示したように、外周面をベーン体17に
おけるセレーション16の突部よりも大きい外径をもつ
大径部18と小さい外径をもつ小径部19の二段に分け
て構成してやる。
【0026】そして、これら大径部18と小径部19の
境界部分から大径部18の途中へと亙ってセレーション
16の溝を穿つようにすることで、上記したロータシャ
フト9を容易に構成することが可能になる。
【0027】上記ロータシャフト9の一端は、パッキン
ケース10の側壁を貫通して外部へと延び、この外部へ
と突出した部分を取付部20として外部振動体の他方即
ち車両であれば車輪側に対し直接或いはリンク等を介し
て結合すると共に、当該ロータシャフト9の突出部分を
パッキンケース10に設けたオイルシール21で油密状
態に保っている。
【0028】また、ロータシャフト9の他端は、エンド
キャップ11の内部と対向する部分で終わっており、か
つ、ロータシャフト9の内部には、エンドキャップ11
の内部に連通して軸線方向に沿う有底の中空穴22を設
けてある。
【0029】この中空穴22の内部には、外周面にシー
ル23を有するフリーピストン24を移動可能に収装
し、このフリーピストン24によって中空穴22の内部
をエンドキャップ11の内部に連通する貯油室25と、
当該貯油室25の作動油圧力に応じて圧縮および膨張す
るガス室26とに区画している。
【0030】それに対して、セレーション16によって
ロータシャフト9へと結合したベーン体17は、ハウジ
ング2側におけるケーシング4のセパレートブロック
5,6と同数で同位相のベーン27,28を外周面に設
けて構成してある。
【0031】ベーン体17の外周面は、ケーシング4側
におけるセパレートブロック5,6の先端面と摺接する
と共に、ベーン27,28の先端面はケーシング4の内
壁面と摺接し、これらセパレートブロック5,6とベー
ン27,28とによってロータリダンパ1の内部をハウ
ジング2とロータ3との相対回動運動に伴って交互に収
縮と拡張を繰り返す作動油室29,30と作動油室3
1,32とに区画している。
【0032】しかも、これと併せて、ベアリング7,8
の内壁面には僅かな段差を設け、ハウジング2とロータ
3間のスラスト力でベーン27,28がベアリング7,
8へと強く押し付けられることがないように、当該段差
でベーン27,28との間に極微小(図1では誇張して
ある)のクリアランス33,34を設けてある。
【0033】また、ベーン27,28には、作動油室2
9,30,31,32側へと向って開くカートリッジ形
のチェックバルブ35,36,37,38をそれぞれ圧
入して固定し、かつ、チェックバルブ36,38と並列
に並べてロータリダンパ1の回動方向に応じ減衰トルク
に所定の差を与える減衰トルク比設定用のオリフィス3
9,40を設けてある。
【0034】そして、チェックバルブ35,36,3
7,38とオリフィス39,40の内方端を、ベーン2
7,28の内部に設けた油路41,42でセレーション
16の噛合部に設けた油路43,44からベアリング7
の軸受面に設けた油路45を通し、さらに、ここからエ
ンドキャップ11の内部を通してロータシャフト9内の
貯油室25へと連通したのである。
【0035】なお、ベアリング8の軸受面に対しても同
様の油路46を設けてあるが、この油路46は、収縮す
る高圧の作動油室からの洩れ油でベアリング8とオイル
シール21との間に籠った作動油圧力を拡張する低圧側
の作動油室に逃がすためのものである。
【0036】かくして、外部振動体に発生した振動は、
直接およびリンク等の連結機構を通してロータリダンパ
1のハウジング2側における取付部材15とロータ3側
におけるロータシャフト9の取付部20との間に伝えら
れる。
【0037】そのために、ロータリダンパ1のハウジン
グ2とロータ3は、外部振動体の振動に伴って軸心周り
に相対回動運動を起こし、セパレートブロック5,6と
ベーン27,28との間の作動油室29,31と作動油
室30,32を交互に収縮および拡張させる。
【0038】ここで、今、ロータリダンパ1が作動油室
29,31を収縮する方向に回動したとすると、作動油
室29,31が収縮して内部の作動油が高圧となり、反
対側の作動油室30,32は拡張して内部の作動油が低
圧となる。
【0039】その結果、高圧となった作動油室29,3
1内の作動油がベアリング7,8とベーン27,28の
間のクリアランス33,34から、また、これに加え
て、当該ベーン27,28とケーシング4、並びに、セ
パレートブロック5,6とベーン体17およびベアリン
グ7,8との間の各クリアランスから低圧となった拡張
側の作動油室30,32へと向って流れる。
【0040】そして、上記した各クリアランスの部分を
通るときの作動油の流動抵抗で減衰トルクを発生し、こ
の減衰トルクがハウジング2の取付部材15とロータシ
ャフト9の取付部20から直接およびリンク等の連結機
構を介して外部振動体に作用し、当該外部振動体に発生
した振動を減衰する。
【0041】それに対して、ロータリダンパ1が逆に作
動油室30,32を収縮する方向に回動した場合には、
当該作動油室30,32の作動油が高圧となって上記し
た各クリアランスを逆向きに流れつつ拡張する側の作動
油室29,31へと向って流動する。
【0042】しかも、これと併せて、作動油室30,3
2からロータリダンパ1の回動方向による減衰トルク比
設定用のオリフィス39,40を通してベーン27,2
8内の油路41,42へと作動油を押し出し、ここから
チェックバルブ35,37を押し開いて拡張する側の作
動油室29,31へと流出する。
【0043】これにより、上記した各クリアランスの部
分を通して流れる作動油流量は、オリフィス39,40
からチェックバルブ35,37を押し開いて流れる作動
油流量分だけ少なくなり、先の場合に比べてこの少なく
なった分だけ低い減衰トルクを発生して外部振動体の振
動を減衰する。
【0044】また、ロータリダンパ1内に封入した作動
油の温度低下や外部漏洩等によって作動油室29,3
0,31,32の内部の作動油に不足が生じた場合に
は、貯油室25内の作動油をエンドキャップ11の内部
から油路45,44,43および油路42,41からな
る経路を通してチェックバルブ35,36,37,38
を開きつつ各作動油室29,30,31,32に吸い込
み、当該作動油の不足分をアキュムレータによって補充
する。
【0045】それに対して、逆に、作動油温度の上昇で
作動油室29,30,31,32内の作動油が過剰にな
った場合には、作動油室30,32内の作動油を減衰ト
ルク比設定用のオリフィス39,40から上記の経路を
反対向きに通して貯油室25に押し出し、過剰となった
分の作動油をアキュムレータへと排除することによって
ロータリダンパ1としての減衰作用を補償する。
【0046】一方、上記において、アキュムレータのガ
ス圧力による反力は、貯油室25内の作動油を通してロ
ータシャフト9のベアリング7側即ち大径部18の端面
に作用する。
【0047】この場合、ロータシャフト9は、ベーン2
7,28をベアリング7,8で挟まれたベーン体17に
対しセレーション16によって結合されているために、
このセレーション16による結合部で上記アキュムレー
タのガス圧力による反力を受け止めるようとする。
【0048】しかし、これらロータシャフト9とベーン
体17は、前記したようにロータリダンパ1に対して温
度補償機能を付与するために線膨張係数を異にする鉄系
とアルミ系の異種の材料で両者を構成していることか
ら、内部の作動油温度が上昇すればするほどセレーショ
ン16による結合力が低下してロータシャフト9を押し
出そうとす。
【0049】その点、当該実施の形態にあっては、セレ
ーション16の部分を挟んでロータシャフト9の基端側
における支持部をベーン体17側のセレーション16の
突部の内径よりも大きい外径をもつ大径部18として、
また、先端側の支持部を逆に小さい外径をもつく小径部
19として作ってある。
【0050】これにより、ベーン体17を小径部19側
からロータシャフト9に差し込んで圧入してやれば、内
部の作動油圧力を受けてベーン体17から一方に向って
ロータシャフト9が抜け出そうとすると、当該ロータシ
ャフト9の基端側の支持部である大径部がベーン体17
側におけるセレーション16の突部側面と干渉すること
になる。
【0051】その結果、ロータシャフト9が抜け出そう
とする力をベーン体17におけるセレーション16の突
部の側面で受け止め、当該ベーン体17のセレーション
16における突部の側面を抜け止めとしてロータシャフ
ト9が抜け出してしまうのを確実に阻止することにな
る。
【0052】なお、ロータシャフト9の取付部20を通
して上記と同方向の引抜外力が加わる場合も想定できる
が、当該外力に対しても同じようにして対処し得ること
は言うまでもない。
【0053】また、これとは逆に、取付部20からロー
タシャフト9に押込力が加わったとしても、その場合の
入力の大きさは、アキュムレータ側のガス圧力による入
力に比べれば極めて小さな値であるのでロータシャフト
9を押し込むまでには至らない。
【0054】そのために、ロータシャフト9がアキュム
レータの貯油室25側へとずれることはなく、したがっ
て、ロータシャフト9に対する抜け止め対策は、図示の
ようにロータシャフト9の貯油室25側の部分にのみ設
けてやればよい。
【0055】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、外部入力や内部の作動油圧力等を受けてベーン体か
ら一方に向い抜け出そうとするロータシャフトの基端側
における支持部の外径をベーン体側におけるキー形結合
の突部の内径よりも大きく構成したことにより、ロータ
シャフトが抜け出そうとする力をベーン体のキー形結合
における突部の側面で受け止め、当該ベーン体側の突部
側面を抜け止めとしてロータシャフトが抜け出してしま
うのを確実に阻止することができる。
【0056】また、請求項2の発明によれば、ベーン体
をキー形結合により圧入するロータシャフトの外周面を
キー形結合の突部よりも大きい外径をもつ大径部と小さ
い外径をもつ小径部との二段に分けて構成し、これら大
径部と小径部の境界部分から大径部の途中へと亙ってキ
ー形結合用の溝を穿つことにより、上記の効果に加え
て、元々冷間鍛造によって成形されるロータシャフトに
対して切削等の機械加工を施さずに、即ち加工時間を何
等延長することなく成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施したロータリダンパの実施の形態
を示すもので、図2のA−A線に沿って切断した展開縦
断正面図である。
【図2】同上、ハウジングとロータの関係を示す縦断側
面図である。
【図3】ロータシャフトを取り出して縦断して示す正面
図である。
【符号の説明】
1 ロータリダンパ 2 ハウジング 3 ロータ 4 ケーシング 5,6 セパレートブロック 7,8 ベアリング 9 ロータシャフト 16 キー形結合であるセレーション 17 ベーン体 18 ロータシャフトの大径部 19 ロータシャフトの小径部 24 フリーピストン 25 貯油室 26 ガス室 27,28 ベーン 29,30,31,32 作動油室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀場 千誉 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 (72)発明者 田畑 充広 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大庭 正晴 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータシャフトに対してベーン体をキー
    形結合により圧入してセパレートブロックを備えたケー
    シング内へと納め、ベアリングでこれらケーシングとベ
    ーン体を両側から挟みつつロータシャフトを回動自在に
    支持してベーン体とセパレートブロックの間を作動油室
    として区画したロータリダンパにおいて、外部入力や内
    部の作動油圧力等を受けてベーン体から一方に向い抜け
    出そうとするロータシャフトの基端側における支持部の
    外径をベーン体側におけるキー形結合の突部の内径より
    も大きく構成したことを特徴とするロータリダンパ。
  2. 【請求項2】 ベーン体をキー形結合により圧入するロ
    ータシャフトの外周面を、キー形結合の突部よりも大き
    い外径をもつ大径部と小さい外径をもつ小径部との二段
    に分けて構成し、これら大径部と小径部の境界部分から
    大径部の途中に亙ってキー形結合用の溝を穿った請求項
    1のロータリダンパ。
JP16146998A 1998-05-26 1998-05-26 ロータリダンパ Expired - Fee Related JP3446027B2 (ja)

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WO2022264190A1 (ja) * 2021-06-14 2022-12-22 株式会社ソミックマネージメントホールディングス ロータリーダンパ及びその製造方法

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