JP3734234B2 - ロータリーダンパ - Google Patents

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    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/22Rotary Damper

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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、揺動運動を利用して車両やその他の外部振動を減衰する油圧式のロータリーダンパの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のロータリーダンパとして、本出願人は特願平8−150305号を出願している。このロータリダンパの構造を図2に示す実施形態に基づいて説明する。シャフト101は内部に中空孔を有し、当該中空孔には外面にシール105Aを装着したフリーピストン105が移動可能に収納され、シャフトの右端中空部101Bを含むタンク室104Aと、所定圧力のガスが封入され前記タンク室104Aを所定の圧力に加圧するガス室101Aとを区画している。ベーン体106は2枚のベーン106A,106Bを有するとともに、シャフト101に対してスプライン結合等の機械的結合により固定されている。
【0003】
ベーン体106を挟持する左右一対のベアリング107,108は、ベーン106A,106Bを回動可能に挟持する一方、その底面中心部においてベーン体106に結合されたシャフト101を回動可能に支持する軸受機能と、シャフト101のスラスト入力を受け持つスラストブッシュとしての機能を持つとともに、作動油室A,B,C,Dの高圧に耐えられる様に厚肉に形成されている。
ベーン体の円筒部106Cと摺接するベアリング107,108のベーン側には、スラスト入力時にベーン106A,106Bの側面がベアリング端面と直接摺動しない様に、微小段差dの突出部107A,108Aを設けている。
【0004】
突出部107A,108Aの外径は、ベーン体の円筒部106Cの外径よりやや小さく設定し、ケーシング102のセパレートブロック102A,102Bの内径と干渉しないようになっている。なお、ベアリング107,108は同一部品をベーン体106を挾んで左右対称に配置したものである。
また、ベーン106A,106Bには、伸圧減衰力比を設定するためのオリフィス106F,106Gがチェックバルブ109,112と並列に設けられている。ケーシング102には、1対のセパレートブロック102A,102Bが形成されており、位置決めピン113,114により左右1対のベアリング107,108の同芯性が確保されている。
【0005】
パッキンケース103Aには、左方のベアリング107,ケーシング102,シール115を装着した右方のベアリング108及びロアキャップ104を内側に嵌挿して支持するとともに、左方の小径部には作動油を外部に洩らさない様にシャフト101を密封するオイルシール117が組み込まれている。
ロアキャップ104は、ベアリング108を側方から支持しシール115を介して作動油を外部に洩らさない様に密封するとともに、中央部にオイルタンク室104Aを形成している。当該ロアキャップ104の右端底部には、作動油注入用孔104Bが設けてあり、作動油を注入後、スチールボール116等の密封手段によって密封される。
【0006】
前記パッキンケース103Aは、車体取付け部材103Bとは別部品として製作し、パッキンケース103Aに車体取付け部材103Bをプロジェクション溶接等により固定しパッキンケースアッセンブリ103とする。
パッキンケース103Aはその端部を内側へ折り曲げ加工(加締め部Z)することによって、前記ベアリング107,ケーシング102,ベアリング108,及びロアキャップ104を一体的に固定する。
【0007】
ケーシング102内には、ベーン体106が同芯状かつ回動自在に収納されており、ベーン体106には2枚のベーン106A,106Bが180゜の間隔をもって一体に形成されている。ケーシング102の両側には、ベアリング107,108が設けられており、ベーン体106の円筒部106Cの両側面は、ベアリングの微小段差の突出部107A,108Aと摺接し、円筒部106Cはケーシング102のセパレートブロック部102A,102Bの内周面に摺接している。ケーシング102及びベアリング107,108は鉄系焼結合金又は鋳物等の摺動性の良い材質で型成形し、シャフト101を直接回動可能に支持している。
【0008】
ベーン106A,106Bはケーシング内面102C,102Dの内側で且つセパレートブロック102A,102Bとの間に収容される一方、これらセパレートブロック102A,102Bとベーン106A,106Bとによって、ケーシング102内に作動油で満たされた4つの油室A,B,C,Dを区画している

【0009】
外部からロータリーダンパのシャフト101に揺動運動が伝わると、シャフト101と機械的に結合されたベーン体106のベーン106A,106Bがケーシング102内で揺動し、油室A,DとB,Cとが交互に拡大又は縮小される。
ベーン106A,106Bには、拡大する油室に作動油を補給するカートリッジ型チェックバルブ109,110,111,112が圧入固定されている。
この時、縮小する側の油室内の作動油が、ベーン106A,106Bとケーシング内面102C,102D間との嵌合隙間及びベーン106A,106Bの側面とベアリング107,108間の隙間、更にベーン体の円筒部106Cとセパレートブロック102A,102Bの内周面間の嵌合隙間、及びオリフィス106F,106Gからベーン内通路106D,106Eを経てチェックバルブ110,111を介して拡大する油室側へ押し出され、これら微小隙間を通る作動油の流動抵抗で所要の減衰力を発生する。
【0010】
一方、縮小する油室からシャフト側へ漏出した作動油は、ベアリングの軸支孔から膨出して設けられた油溝108Bに流入し、その一部はタンク室104Aへ還流される。油溝108Bに流入した作動油は、フリーピストン105が、ガス室101Aの圧力により付勢されているため、タンク室104Aから補給される分を含めてベーン内通路106D,106E,チェックバルブ110,111を通って拡大する油室内に補給され、キャビテーションの発生を防止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で説明した特願平8−150305号にあっては、ケーシング102を左右一対のベアリング107,108で挾持し、シャフト101を当該左右のベアリング107,108によって軸支する構造であるため、左右のベアリングとケーシング102とは夫々位置決めピン113,114により位置決めされるとしても、左右のベアリング107,108の同軸度はケーシング102を介して間接的に決められるものである。このため組立て完了後において、左右のベアリングの軸支孔間の芯ずれに起因するセリの発生する虞れがあった。
本発明は以上のような実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータリーダンパのシャフトを軸支する軸支孔間の芯ずれを小さくし、芯ずれに起因するセリの発生を防止することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の手段は、有底円筒状に形成したパッキンケース内にベーン体を収容するケーシングを嵌挿し、当該ケーシングの中心部に前記ベーン体に結合したシャフトを回動自在に挿通し、前記パッキンケースの底部に介装したオイルシールによって当該パッキンケースの内部を密閉するとともに,前記ケーシングの内周側に一体に設けたセパレートブロックと前記ベーン体とでケーシング内を複数の油室に区画したロータリーダンパにおいて、上記パッキンケースをプレス成形で薄肉かつ一体成形された筒状の小径部と、小径底部に連設した外筒部と、外筒部に連設した加締め部とで構成し、前記小径底部内にオイルシールを挿入し、前記外筒部内に同一部品からなる左右一対の有底状ケーシングを左右対称に配置しながら位置決めピンによって位置合わせのうえ嵌挿し、更に上記一対のケーシング間にベーン体を収容させ、各ケーシングの中心部の軸支孔に前記シャフトを回動自在に軸支し、外周端面にシールを装着した右側のケーシングを覆うようにして当該右側ケーシングにロアキャップを当接させ、ロアキャップの外周側面を前記加締め部で加締めさせたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係るロータリーダンパの構造を図1に示す本発明の実施形態に基づいて説明する。従来技術と同一の部部は同一の部品番号を用い、異なる部分にのみ異なる部品番号を付して説明する。また、作動及び作用効果については、従来技術と異なる部分についてのみ説明する。
本発明のロータリーダンパは、従来と同じく、有底円筒状に形成したパッキンケース103A内にベーン体6を収容するケーシング1,1’を嵌挿し、当該ケーシング1,1’の中心部に前記ベーン体6に結合したシャフト101を回動自在に挿通し、前記パッキンケース103Aの底部103Dに介装したオイルシール117によって当該パッキンケース103Aの内部を密閉するとともに、前記ケーシング1,1’の内周側に一体に設けたセパレートブロック1A,1Bと前記ベーン体6とでケーシング1,1’内を複数の油室A,B,C,Dに区画したものである。そして本発明では、上記パッキンケース103Aをプレス成形で薄肉かつ一体成形された筒状の小径底部103Dと、小径底部103Dに連設した外筒部103Eと、外筒部103Eに連設した加締め部Zとで構成し、前記小径底部103D内にオイルシール117を挿入し、前記外筒部103E内に同一部品からなる左右一対の有底状ケーシング1,1’を左右対称に配置しながら位置決めピン113によって位置合わせのうえ嵌挿し、更に上記一対のケーシング1,1’間にベーン体6を収容させ、各ケーシング1,1’の中心部の軸支孔1Gに前記シャフト101を回動自在に軸支し、外周端面にシール115を装着した右側のケーシング1’を覆うようにして当該右側ケーシング1にロアキャップ104を当接させ、ロアキャップ104の外周側面を前記加締め部Zで加締めさせたことを特徴とする。
以下更に詳しく説明する。
【0014】
シャフト101は内部に中空孔を有し、当該中空孔には外面にシール105Aを装着したフリーピストン105が移動自在に収納され、タンク室104Aと所定圧力のガスが封入され前記タンク室104Aを所定の圧力に加圧するガス室101Aとを区画している。ベーン体6は2枚のベーン6A,6Bを有するとともに、シャフト101に対してスプライン結合等の機械的結合により固定されている。
【0015】
ベーン体6を挟持する左右一対の有底状ケーシング1,1’は、ベーン6A,6Bを回動可能に挟持する一方、ベーン体6に結合されたシャフト101を回動可能に支持する軸受機能と、シャフト101のスラスト入力を受け持つスラストブッシュとしての機能を持つとともに、油室A,B,C,Dの高圧に耐えられる様に厚肉に形成されている。更に、ベーン体6の円筒部6Cと摺接する有底状ケーシング1,1’のベーン側には、スラスト入力時にベーン6A,6Bの側面が各有底状ケーシング1,1’の底面と直接摺動しない様に、微小段差dの突出部1Eを設け、この突出部1Eの厚さ分の隙間をベーン6A,6Bと各有底状ケーシング1,1’との間に形成している。突出部1Eの外径は、ベーン体の円筒部6Cの外径よりやや小さく設定し、有底状ケーシング1,1’のセパレートブロック1A,1Bの内径と干渉しないようになっている。有底状ケーシング1,1’とベーン6A,6Bは直接摺動しないので、ベーン6A,6Bの摩耗を防ぎ、隙間増大による減衰トルク低下を押えることができるため、信頼性が向上するとともに作動フリクションを低減することができる。
【0016】
同一部品をベーン体6を挾んで左右対称に配置した有底状ケーシング1,1’には、1対のセパレートブロック1A,1Bが一体に形成されており、当該1対の有底状ケーシング1,1’のセパレートブロック部に穿設された位置決め孔1Fに位置決めピン113を嵌挿し、位置合わせして結合する。両者は直接結合されるために、底面中央部の軸支孔1G間の同芯度は格段に向上する。
【0017】
パッキンケース103Aには、有底状ケーシング1,シール115を装着した有底状ケーシング1’及びロアキャップ104を内側に嵌挿して支持するとともに、左方小径部には作動油を外部に洩らさない様にシャフト101を密封するオイルシール117が組み込まれている。
ロアキャップ104は、有底状ケーシンク1’を側方から支持しシール115を介して作動油を外部に洩らさない様に密封するとともに、中央部にタンク室104Aを形成している。当該ロアキャップ104の右端底部には、作動油注入用孔104Bが設けてあり、作動油を注入後、スチールボール116等の密封手段によって密封される。
【0018】
前記パッキンケース103Aは、車体取付け部材103Bとは別部品として製作し、車体取付け部材103Bをパッキンケース103Aにプロジェクション溶接等により固定する構造としたため、パッキンケース103Aはロアキャップ104と同様、大量生産に適した鋼板からプレス成形により製作することができるとともに、高圧が加わらないこともあって薄肉化することができる。
パッキンケース103Aはその端部を内側へ折り曲げ加工(加締め部Z)することによって、前記一対の有底状ケーシング1,1’及びロアキャップ104を一体的に固定する。
【0019】
次に各部品の材質について説明する。有底状ケーシング1,1’は鉄系焼結合金又は鋳物等の摺動性の良い材質で型成形し、シャフト101を直接回動可能に支持している。加締めに関連する部品は平面合わせ構造のため、有底状ケーシング1,1’とベーン6A,6B間の適正隙間の確保が容易であるとともに、加締め加工が容易になる。
【0020】
なお、パッキンケース103Aと有底状ケーシング1,1’の固定方法は、ロータリーダンパの所要の減衰トルクが圧入により得られる結合トルクより低い場合は、圧入で十分である。減衰トルクが圧入により得られる保持トルクより高い場合は、パッキンケース103Aと変形しにくいセパレートブロック部1A,1Bの外周面とを部分的に溶融して一体化するレーザー溶接,セパレートブロック部1A,1Bの外周面に対応するパッキンケース103A側に予め穿孔しておき、穿孔部を一体的に溶接する栓溶接,パッキンケース103Aとセパレートブロック部1A,1Bの外周面との間に電流を流して、電気抵抗を利用し部分的に溶融して一体化するプロジェクション溶接、又はパッキンケース103Aと有底状ケーシング1,1’とを接着剤等により固着することより補強される。
接着剤により固着する場合は、接着剤の塗布長さを有底状ケーシング1,1’の外面円筒部の巾Lより短くしても固着強度は充分確保できるため、シール115にかからなくすることにより、シールの信頼性を向上することができる。
【0021】
左右一対の有底状ケーシング1,1’内には、ベーン体6が同芯状且つ回動自在に収納されており、ベーン体6には2枚のベーン6A,6Bが180゜の間隔をもって一体に形成されている。
ベーン体6の円筒部6Cの両側面は、有底状ケーシング1,1’の微小段差の突出部1Eと摺接し、円筒部6Cは有底状ケーシング1のセパレートブロック部1A,1Bの内周面に回動自在に嵌合している。
【0022】
ベーン6A,6Bは左右一対の有底状ケーシング1,1’の内面1C,1Dの内側で且つセパレートブロック1A,1Bとの間に収容される一方、ベーン体6と結合されたシャフト101は、有底状ケーシング1,1’の内径との間に、各々減衰力発生用の僅かな嵌合隙間をもって案内されている。これらセパレートブロック1A,1Bとベーン6A,6Bとによって、有底状ケーシング1内に作動油で満たされた4つの油室A,B,C,Dを区画している。
【0023】
本実施形態の場合、温度変化に対応して上記クリアランスによる発生減衰力をほぼ一定に自動調整できる減衰力温度補償構造とするために、有底状ケーシング1,1’は鉄系の焼結合金又は鋳物材で構成し、ベーン体6はアルミ材で構成することにより、熱膨張係数の差を利用して上記嵌合隙間を調整できるようになっている。
【0024】
次に本発明に係るロータリダンパの作動を説明する。外部からロータリーダンパのシャフト101に揺動運動が伝わると、シャフト101と機械的に結合されたベーン体6のベーン6A,6Bが左右一対の有底状ケーシング1,1’内で揺動し、油室A,DとB,Cとが交互に拡大又は縮小される。
この時、縮小する側の油室内の作動油が、ベーン6A,6Bと左右一対の有底状ケーシング1,1’の内面1C,1D間の嵌合隙間、及びベーン6A,6Bの側面と有底状ケーシング1,1’の内面底部との隙間、更にベーン体の円筒部6Cとセパレートブロック1A,1Bの内周部との嵌合隙間を通して拡大する油室側へ押し出され、これら微小隙間を通る作動油の流動抵抗で所要の減衰トルクを発生する。
【0025】
拡大する油室に作動油を補給するカートリッジ型チェックバルブ109,110,111,112は、ベーン6A,6Bに圧入固定されている。
また、ベーン6A,6Bには、伸圧減衰力比を設定するためのオリフィス6F,6Gがチェックバルブ109,112と並列に設けられている。
【0026】
一方、縮小する油室からシャフト側へ漏出した作動油は、油溝1Hに流入し、その一部はタンク室104Aへ還流される。油溝1Hへ還流した作動油は、フリーピストン105が、ガス室101Aの圧力により付勢されているため、タンク室104Aより補充される分を含めて,ベーン内通路6D,6E,109と112又は110と111のうち拡大する油室側の一対のチェックバルブを通って拡大する油室内に補給され、キャビテーションの発生を防止する。
タンク室104Aは高圧となることはないので、ロアキャップ104を薄肉鋼板からプレス成形することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明では、有底状ケーシングとセパレートブロックを一体成形する構造としたため、有底状ケーシング内面の真円度は勿論、有底状ケーシング内面部とセパレートブロック内周部の同芯度も成形型で保証されることから、真円度及び同芯度が向上する。また有底状ケーシングを一体成形後に加工するので、機械加工が容易なため大量生産に適しているうえ、巾方向の寸法のバラツキを小さくすることができる。ベーン体6を挟持する左右一対の有底状ケーシング1,1’は同一部品からなると共に左右対称に配置され且つ、位置決めピン113を介して直接結合されるため、底面中央部の軸支孔1G間の同芯度が確保しやすくなる。芯ずれが少ない当該軸支孔1Gにベーン体6に結合されたシャフト101を支持することもあって、せりが発生しにくいため作動性が向上する。
【0028】
なお、本発明の実施の形態では、厚肉に形成された左右一対の有底状ケーシング1,1’及びベーン体6により、作動時に高圧となる油室を形成するので、高圧の加わらないパッキンケース,ロアキャップを薄肉構造とすることができる。更に有底状ケーシングは、摺動性の良い鉄系焼結合金又は鋳物にするとともに、ベーンとの摺接側に微小段差の突出部を設けてベーン体の内周側円筒部に当接させ、シャフトに対してスラスト入力が加わっても、有底状ケーシングとベーンは直接摺動しない様に構成したので、ベーンの摩耗を防ぎ、隙間増大による減衰トルク低下を押えることができるため、信頼性が向上するとともに作動フリクションを低減することができる。
【0029】
また、減衰トルクが高い場合は、パッキンケース103Aが薄肉であることもあって、当該パッキンケース103Aと変形しにくいセパレートブロック部1A,1Bの外周面とを部分的に溶融して一体化するレーザー溶接,セパレートブロック部1A,1Bの外周面に対応するパッキンケース103A側に予め穿孔しておき、穿孔部を一体的に溶接する栓溶接,パッキンケース103Aとセパレートブロック部1A,1Bの外周面との間に電流を流して、電気抵抗を利用し部分的に溶融して一体化するプロジェクション溶接、又はパッキンケース103Aと有底状ケーシング1,1’とを接着剤等により固着することにより補強することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明に係るロータリーダンパのX−O−X線断面図である。
(B)実施形態に係るベーン部の横断面図である。
【図2】(A)従来技術に係るロータリーダンパのX−O−X線断面図である。
(B)有底状ケーシングの微小段差部分を示す拡大図である。
(C)従来技術に係るベーン部の横断面図である。
【符号の説明】
A,B,C,D 油室
1,1’ 有底状ケーシング
1A,1B セパレートブロック
1E 微小段差の突起部
6 ベーン体
6A,6B ベーン
6C ベーン体の円筒部
101 シャフト
103A パッキンケース
104 ロアキャップ
113 位置決めピン
115 シール
117 オイルシール

Claims (3)

  1. 有底円筒状に形成したパッキンケース内にベーン体を収容するケーシングを嵌挿し、当該ケーシングの中心部に前記ベーン体に結合したシャフトを回動自在に挿通し、前記パッキンケースの底部に介装したオイルシールによって当該パッキンケースの内部を密閉するとともに、前記ケーシングの内周側に一体に設けたセパレートブロックと前記ベーン体とでケーシング内を複数の油室に区画したロータリーダンパにおいて、上記パッキンケースをプレス成形で薄肉かつ一体成形された筒状の小径底部と、小径底部に連設した外筒部と、外筒部に連設した加締め部とで構成し、前記小径底部内にオイルシールを挿入し、前記外筒部内に同一部品からなる左右一対の有底状ケーシングを左右対称に配置しながら位置決めピンによって位置合せのうえ嵌挿し、更に上記一対のケーシング間にベーン体を収容させ、各ケーシングの中心部の軸支孔に前記シャフトを回動自在に軸支し、外周端面にシールを装着した右側のケーシングを覆うようにして当該右側ケーシングにロアキャップを当接させ、ロアキャップの外周側面を前記加締め部で加締めさせたことを特徴とするロータリーダンパ
  2. 一対の有底状ケーシングは、焼結合金又は鋳物により有底形状に成形後機械加工され、軸受け機能と油圧機能とを併有するとともに、ベーン体の円筒部に摺接する当該有底状ケーシングのベーン体側に突出部を設け、当該突出部の厚み分の隙間をベーン体のベーン側面と有底状ケーシング底面間に設けたことを特徴とする請求項1に記載のロータリーダンパ
  3. パッキンケースと有底状ケーシングとは、圧入、溶接又は接着により固定したことを特徴とする請求項1に記載のロータリーダンパ
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