JP3218416B2 - ロータリダンパのケーシング構造 - Google Patents

ロータリダンパのケーシング構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、揺動運動を利用して
外部振動を減衰するロータリダンパのケーシング構造に
関し、特に、当該ケーシングを溶接手段によって構成す
ることを可能にしたロータリダンパのケーシング構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の揺動型作動機器におけるケーシ
ング構造として、例えば、平成2年実用新案出願公開第
102036号公報にみられるように、セパレートブロ
ックをもつハウジングの両端開口面にそれぞれシールを
介装してボディとカバーをあてがう。
【0003】そして、これらハウジングとボディおよび
カバーを貫通して複数本の通しボルトを挿通し、当該通
しボルトでハウジングとボディおよびカバーを締め上げ
ることで油密構造のケーシングを構成するようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
ケ−シング構造では、シールおよび通しボルトを必要と
するので部品点数が多く、これらの部品管理に手数が掛
るばかりか重量も重くなり、また、シール溝を必要とす
るために加工性および強度の点でも不利であるという不
都合な面をもつ。
【0005】上記の不都合面を避けるためには、ハウジ
ングに対してボディとカバーを嵌着したのち、これらハ
ウジングとボディおよびカバーの結合部をシーム溶接等
の溶接手段によって結合し、それによって、ケーシング
を溶接構造として構成するようにしてやればよい。
【0006】特に、このように、ケーシングをシーム溶
接手段で構成することは、一般に、シーム溶接手段が作
業性および技術面からみて極めて効率がよい点で非常に
有効な手段である。
【0007】しかし、その反面、ケーシングを溶接構造
とするためには、ハウジングに対してボディとカバーを
嵌着したのちに溶接を施さなければならない。
【0008】そのため、ハウジングとボディおよびカバ
ー間にシール部材を施しておいて溶接することができ
ず、これらハウジングとボディおよびカバー間のシール
性は、ハウジングに対するボディとカバーの圧入による
メタルコンタクトに頼らざるを得ない。
【0009】その結果、このようなメタルコンタクトで
はどうしても多少のクリアランスの発生を防止すること
ができず、油室内に加わった高圧がこれらクリアランス
を通して溶接部に作用することになる。
【0010】このことから、特に、溶接部が大径となる
ばかりか油室内に対しても高圧が加わるのロータリダン
パにあっては、でき得る限り溶接部の肉厚を大きくした
としても、耐圧的にみてそのままでは到底適用が困難で
ある。
【0011】したがって、この発明の目的は、溶接構造
でありながら耐圧強度を十分に確保することのできるロ
ータリダンパのケーシングン構造を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため
に、この発明にあっては、ケーシングの構成に際して一
体的に接合される結合部位の内方側嵌着面に環状の圧力
逃溝を形成し、当該圧力逃溝をセパレートブロックから
ベアリングの部分を通して油室の部分を避けつつ構成し
た油通路で低圧の作動油溜室へと連通する。
【0013】そして、この状態で上記ケーシングにおけ
る結合部位を溶接により一体的に結合するようにしたの
である。
【0014】
【作用】かくして、ケーシングの構成に際して一体的に
接合される結合部位の内方側嵌着面に形成した環状の圧
力逃溝が、油室を避けつつ構成した油通路で常に低圧の
作動油溜室へと通じ、常に低圧状態に保たれることにな
る。
【0015】これにより、嵌着面のクリアランスを通し
て結合部位に作用しようとする油室内の高圧作動油は、
当該圧力逃溝により拾われて油通路から作動油溜室へと
逃げる。
【0016】したがって、油室内の高圧作動油が圧力逃
溝によりカットされて直接結合部位の溶接部分に直接作
用することがなくなるので耐圧的に楽となり、安価な溶
接構造のケーシングを使用することが可能になる。
【0017】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明を説明する。
【0018】図1および図2において、ロータリダンパ
1は、円筒状部材からなるハウジング2と、このハウジ
ング2の両端開口部に嵌着したボディ3とカバー4とで
ケーシング5を構成し、これらハウジング2とボディ3
およびカバー4とをシーム溶接手段による溶接部6a,
6bを用いて互いに結合している。
【0019】ハウジング2の内周面には、当該ハウジン
グ2とボディ3およびカバー4とに圧接して二つのセパ
レートブロック7a,7bが180度位相をずらして配
設してある。
【0020】これらセパレートブロック7a,7bは、
それらを貫通して挿入したノックピン8a,8bの両端
突出部分をボディ3に形成した嵌合穴3a,3bとカバ
ー4に形成した嵌合穴4a,4b(図では嵌合穴3a,
4aのみ示す)とにそれぞれ嵌挿することにより、ケー
シング5に対して所定位置に固定してある。
【0021】なお、この種の揺動型作動装置において従
来からよく知られているように、上記セパレートブロッ
ク7a,7bは、これらをハウジング2と一体にして構
成するようにしてもよい。
【0022】一方、ボディ3を貫通して外部からハウジ
ング2の軸心に沿いシャフト9が挿通してあり、当該シ
ャフト9をボディ3とカバー4にそれぞれ嵌着したベア
リング10,11で回動自在に支持している。
【0023】ボディ3におけるシャフト9の挿入口端部
には、ベアリング10との間にワッシャ12とスナップ
リング13とで固定してオイルシール14が設けてあ
り、このオイルシール14によってケーシング5内を油
密状態に保っている。
【0024】ケーシング5内において、シャフト9の外
周には、スプライン15を介して回転方向に規制したベ
ーン体16が嵌着してあり、このベーン体16における
ボス部16aの外周面を前記ハウジング2側に設けたセ
パレートブロック7a,7bの内周面へと摺接してあ
る。
【0025】また、シャフト9の外周には、ベーン体1
6のボス部16aに接してスナップリング17が嵌着し
てあり、このスナップリング17によってシャフト9が
外部へと抜け出るのを阻止している。
【0026】上記ベーン体16は、ボス部16aから1
80度位相をずらして外方へと延びる二枚のベーン18
a,18bを備え、これらベーン18a,18bの先端
面と両側面をハウジング2とベアリング10,11に摺
接させることによりセパレートブロック7a,7bとの
間に油室19a,19bを区画する。
【0027】ベーン18a,18bと対面するセパレー
トブロック7a,7bの両面に対して、当該セパレート
ブロック7a,7bに形成した窪み部7c,7dに沿い
クッション部材20a,20bが配設してある。
【0028】これらクッション部材20a,20bは、
ゴム等の弾力性を持つ材料で作られており、ケ−シング
5の組立時において図3にみられるように、当該クッシ
ョン部材20a,20bの両端部分を、ボディ3とカバ
ー4に形成したそれぞれの係止穴3c,4c,3d,4
d内に遊挿することによって保持されている。
【0029】かくして、外部からシャフト9に対して回
動運動が加えられると、シャフト9と共にケーシング5
内においてベーン体16が回動し、当該ベーン体16の
ベーン18a,18bによって油室19a,19bの一
方の容積を縮小すると共に他方を拡張する。
【0030】これにより、油室19a,19bの縮小さ
れた側から拡張された側に向って作動油が、摺動部分で
ありならシールを施していないベーン体16の周囲の隙
間を通して流れ、これら隙間を通る作動油の流動抵抗に
より減衰力を発生し、シャフト9の往復回動運動に抵抗
力を与えてロータリダンパとしての役目を果たす。
【0031】また、上記隙間を通る作動油の一部は、同
じく摺動部分でありながらシールレスとなっているベア
リング10,11の内面へと入り、これらベアリング1
0,11の摺接面を潤滑しつつオイルシール14にも達
してそれをも潤滑する。
【0032】上記の場合において、外部からシャフト9
に加えられる回動運動の振幅が大きくなったとすると、
ベーン18a,18bがセパレートブロック7a,7b
に当たってその動きを制限される以前にクッション部材
20a或いは20bへと当たり、当該クッション部材2
0a,20bを圧縮する。
【0033】このクッション部材20a,20bの圧縮
によってベーン18a,18bの動きは緩衝され、当該
ベーン18a,18bがセパレートブロック7a,7b
へと激しく衝突するのを防止する。
【0034】しかも、上記ベーン18a,18bによる
クッション部材20a,20bの圧縮動作が繰り返され
たとしても、これらクッション部材20a,20bは、
両端をボディ3とカバー4の係止穴3c,4c,3d,
4dによって保持されているので所定の位置から脱落し
てしまうような恐れはない。
【0035】なお、上記クッション部材20a,20b
は、この実施例の場合、円柱状に構成してあるが、角柱
状或いはそれらを中空にした中空体として構成するよう
にしてもよい。
【0036】ただし、この実施例のように、例えば、ク
ッション部材20a,20bを円柱状に構成したとする
と、ベーン18a,18bによる圧縮に伴って当該クッ
ション部材20a,20bの反発力が二次曲線的に増加
することになる。
【0037】したがって、クッション部材20a,20
bの形状は、そのときどきの使用目的に応じて選んでや
ればよい。
【0038】一方、ケ−シング5の構成に当って、各構
成部材の製作誤差や組付け誤差等により、ボディ3とカ
バー4の係止穴3c,4c,3d,4dよりもセパレー
トブロック7a,7bの窪み部7c,7dが引っ込み、
図3に点線で示すように両者の境界部分に段差fができ
る場合が考えられる。
【0039】上記において、クッション部材20a,2
0bが、係止穴3c,4c,3d,4d内に遊挿された
部分を残してベーン18a,18bによりセパレートブ
ロック7a,7bの窪み部7c,7dとの間で圧縮され
たとする。
【0040】すると、クッション部材20a,20bは
上記境界部分のところで段差fに沿い強制的に変形さ
れ、その部分に集中荷重が加わることから繰り返し圧縮
によって当該部分に亀裂が入り、遂には破断を起こして
脱落してしまう恐れが想定される。
【0041】図4は、上記のような恐れをも考慮に入れ
た場合を示すものであって、係止穴3c,4c,3d,
4dをセパレートブロック7a,7b側へと偏心した大
径の穴または長穴として構成し、これら大径の穴または
長穴で上記段差fによって発生する集中荷重を解消する
ようにしている。
【0042】また、図5は、上記のようにする代わり
に、テーパ状部分を通してクッション部材20a,20
bの両端部分を細く構成することにより支持部分の弾力
性を増すか、或いはそれと上記の偏心穴とを組み合わせ
ることで段差fによるクッション部材20a,20bへ
の影響を除去するようにしている。
【0043】一方、この種のロータリダンパ1にあって
は、油室19a,19b内に作動油を封入しておく関係
上、この封入した作動油が油温変化や外部への漏洩等に
よって過不足を起こし、ロータリダンパとしての正常な
作動を阻害する。
【0044】そこで、図示の実施例にあっては、図1に
みられるように、この作動油の過不足を補償するため
に、シャフト9の内端から軸方向に向って中空部分を形
成し、この中空部分内にフリーピストン21を摺動自在
に嵌挿して密閉したガス室22とシャフト9の内端を通
して開口する作動油溜室23とを構成している。
【0045】上記作動油溜室23の開口部分は、カバー
4とシャフト9間の隙間24から前記したシールレスの
ベアリング10,11の摺接面およびスプライン15の
部分を通して油室19a,19bへと通じ、これら油室
19a,19b内に生じた作動油の過不足を当該作動油
溜室23で補償する。
【0046】ただし、このようにして油室19a,19
b内における作動油の過不足補償を行うと、ロータリダ
ンパ1の作動時において、油室19a,19bの縮小さ
れた側からベーン体16の周囲の隙間を通して拡張され
た側へと流れる作動油の一部が作動油溜室23へと逃
げ、油室19a,19bの拡張された側の作動油量に不
足が生じてキャビテーションを起こすことになる。
【0047】したがって、当該実施例にあっては、これ
を防ぐために、ベーン体16に対してボス部16aから
ベーン18a,18bに亙って縦貫通孔25a,25b
を穿ち、かつ、これら縦貫通孔25a,25bとクロス
する横貫通孔26a,26bをベーン18a,18bに
穿設してある。
【0048】上記横貫通孔26a,26bの油室19
a,19bへの開口部分は、それぞれベーン18a,1
8bにピン27a,27bで取り付けたリードバルブ2
8a,28bで覆われている。
【0049】これにより、前記したように、作動油溜室
23へと通じるスプライン15の部分が、上記縦貫通孔
25a,25bと横貫通孔26a,26bからリードバ
ルブ28a,28bを通して油室19a,19bへと通
じ、作動油溜室23内の作動油をこれらの通路で油室1
9a,19へと補給することで上記キャビテーションの
発生を防止するようにしてある。
【0050】なお、上記ロータリダンパ1を、自動車等
のばね上とばね下間の振動を減衰するダンパとして使用
する場合には、図1にみられるように、例えば、一方の
リードバルブ28aにのみ小孔29aを設ける。
【0051】そして、油室19aの縮小時においての
み、当該油室19a内の作動油の一部を、リードバルブ
28aの小孔29aから横貫通孔26a,26bを通し
てリードバルブ28bを開きつつ油室19bに流すと共
に、横貫通孔26a,26bおよび縦貫通孔25a,2
5bを通して作動油溜室23へと流すことで、ロータリ
ダンパ1の回動方向による発生減衰力に差を与えるよう
にしてやる。
【0052】この発明の特徴部分をかたちづくるケーシ
ング5は、冒頭で述べたように、ハウジング2に対して
ボディ3とカバー4を嵌着し、それらの結合部をシーム
溶接手段による溶接部6a,6bで結合した溶接構造か
らなっている。
【0053】しかし、このように溶接構造であるがため
に、先に発明が解決しようとする課題の項で述べたよう
に耐圧性の点で問題を生じる。
【0054】そこで、この実施例にあっては、図1およ
び図6,図7とにみられるように、ハウジング2とボデ
ィ3およびカバー4間のメタルコンタクト部分に環状の
圧力逃溝30a,30bを形成し、これら圧力逃溝30
a,30bを作動油溜室23へと積極的に繋ぐことによ
り、ケーシング5を溶接構造とすることを可能にしてい
る。
【0055】すなわち、ハウジング2とボディ3間のメ
タルコンタクト部分に位置して、当該ハウジング2に対
するボディ3の圧入面に環状の圧力逃溝30aを形成
し、この圧力逃溝30aをボディ3に設けた切欠溝31
aでセパレートブロック7a,7bの端面に形成した縦
溝32aへと導いている。
【0056】同様に、ハウジング2とカバー4のメタル
コンタクト面にも、当該カバー4の圧入時のガイド兼ね
た面取りを利用して圧力逃溝30bを形成し、この圧力
逃溝30bを同じくカバー4に設けた切欠溝31bでセ
パレートブロック7a,7bの反対側端面の縦溝32b
へと導いている。
【0057】このことから分かるように、上記圧力逃溝
30a,30bは、ボディ3およびカバー4のメタルコ
ンタクト面に形成しても、或いは、それぞれの面取りを
利用して形成するようにしてもよく、また、ハウジング
2側のコンタクト面に形成してやってもよい。
【0058】セパレートブロック7a,7bの両端面に
位置して形成した上記縦溝32a,32bは、当該セパ
レートブロック7a,7bの両端面中央部分を縦に貫通
して延び、かつ、ノックピン8a,8bに形成した直径
方向の貫通孔33a,33bと、当該貫通孔33a,3
3bにクロスする軸方向の貫通孔34a,34bを通し
て互いに通じている。
【0059】なお、上記縦溝32a,32bは、例え
ば、図8の例において当該縦溝32bをカバー4に設け
てあるように、当該縦溝32a,32bをセパレートブ
ロック7a,7bの両端中央に形成することなく、ボデ
ィ3およびカバー4側に形成することも可能である。
【0060】また、上記のように、この実施例にあって
は、縦溝32a,32bをノックピン8a,8bの貫通
孔33a,33bと貫通孔34a,34bを通してセパ
レートブロック7a,7bの外周面から内周面へと導く
ようにしている。
【0061】しかし、必ずしもこのようにする必要はな
く、例えば、縦溝32a,32bの途中部分をノックピ
ン8a,8bの外周面を取り巻く環状溝として形成し、
これら環状溝によりノックピン8a,8bを避けてセパ
レートブロック7a,7bの外周面から内周面へと導く
ようにしてもよい。
【0062】そして、これら縦溝32a,32bは、セ
パレートブロック7a,7bの外周面において前記圧力
逃溝30a,30bから延びる切欠溝31a,31bへ
と通じており、また、内周面においシールレスのベアリ
ング10,11の摺接面を通してスプライン15の切欠
溝部分に連通している。
【0063】上記スプライン15の部分は、先に説明し
たように、ベアリング10,11の摺接面を通してカバ
ー4とシャフト9間の隙間24から作動油溜室23へと
通じている。
【0064】この実施例にあっては、上記の連通をさら
に確実なものとするために、ベアリング10,11の摺
接面に上記セパレートブロック7a,7b側の縦溝32
a,32bと連通する油溝35a,35bを形成してあ
る。
【0065】勿論、これら油溝35a,35bは、ボデ
ィ3とベアリング10およびカバー4とベアリング11
の嵌着部を通して形成するようにしてもよいことは言う
までもない。
【0066】かくして、ハウジング2とボディ3および
カバー4とのメタルコンタクト面に形成した環状の圧力
逃溝30a,30bは、切欠溝31a,31bとノック
ピン8a,8bを貫通するセパレートブロック7a,7
bの縦溝32a,32b、およびベアリング10,11
の油溝35a,35bからなる一連の油通路36a,3
6bを通して作動油溜室23へと通じることになる。
【0067】これにより、上記圧力逃溝30a,30b
を常時低圧に保つことで、ハウジング2とボディ3およ
びカバー4との溶接部6a,6bに油室19a,19b
内の高圧が直接作用するのを防止し、ケーシング5を溶
接構造にすることを可能にしている。
【0068】なお、これまでの実施例にあっては、ハウ
ジング2に対してボディ3とカバー4をそれぞれ溶接に
より取り付けてケーシング5を構成した非分解式のワン
ピースタイプのロータリダンパを例にとって説明してき
たが、例えば、ハウジングとボディを一体構造にしてこ
れにカバー4のみを溶接で取り付けたワンピースタイプ
のロータリダンパにもこの発明を適用し得ることは勿論
である。
【0069】すなわち、その場合には、ハウジング2と
カバー4の嵌着部側にのみ上記の圧力逃溝30bと油通
路36bを形成するようにしてやればよい。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ケー
シングの嵌着面を通して溶接部に作用しようとする油室
内の高圧作動油が圧力逃溝によりカットされ、直接溶接
部分へと作用することがなくなるので耐圧的に楽とな
り、したがって、ケーシングを安価な溶接構造にするこ
とが可能になるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を車両用ロータリダンパに適用した場
合の実施例を示す縦断正面図である。
【図2】図1におけるX−X線からの縦断側面図であ
る。
【図3】クッション部材の保持部を拡大して示す断面図
である。
【図4】同上の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図5】同上のさらに他の実施例を示す拡大断面図であ
る。
【図6】ハウジングとボディの結合部分を拡大して示す
中間省略断面図である。
【図7】ハウジングとカバーの結合部分を拡大して示す
中間省略断面図である。
【図8】同上の結合部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ロータリダンパ 2 ハウジング 3 ボディ 4 カバー 5 ケーシング 6a,6b 溶接部 7a,7b セパレートブロク 10,11 ベアリング 19a,19b 油室 23 作動油溜室 30a,32b 圧力逃溝 36a,32b 油通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの構成に際して一体的に接合
    される結合部位の内方側嵌着面に環状の圧力逃溝を形成
    し、当該圧力逃溝をセパレートブロックからベアリング
    の部分を通して油室の部分を避けつつ構成した油通路で
    低圧の作動油溜室へと連通し、かつ、この状態で上記ケ
    ーシングにおける結合部位を溶接により結合したことを
    特徴とするロータリダンパのケーシング構造。
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