JP3220709B2 - 揺動型作動機器のクッション構造 - Google Patents

揺動型作動機器のクッション構造

Info

Publication number
JP3220709B2
JP3220709B2 JP15115193A JP15115193A JP3220709B2 JP 3220709 B2 JP3220709 B2 JP 3220709B2 JP 15115193 A JP15115193 A JP 15115193A JP 15115193 A JP15115193 A JP 15115193A JP 3220709 B2 JP3220709 B2 JP 3220709B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cushion
cover
cylinder
oil
cushion member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15115193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06337031A (ja
Inventor
光博 加島
順一 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP15115193A priority Critical patent/JP3220709B2/ja
Publication of JPH06337031A publication Critical patent/JPH06337031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3220709B2 publication Critical patent/JP3220709B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、揺動運動を利用して
外部振動を減衰するロータリダンパや、外部から作動媒
体の供給を受けて揺動運動を行うロータリアクチュエー
タ等の揺動型作動機器において、当該作動機器が揺動端
に達したときに生じる衝撃を吸収するためのクッション
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の揺動型作動機器におけるクッシ
ョン構造として、例えば、平成2年実用新案出願公開第
102036号公報にみられるように、シリンダのセパ
レートブロックと対面するベーンの部分にゴム等の弾性
材料からなるクッション部材を配設する。
【0003】そして、揺動型作動機器が揺動端に達した
ときに、当該クッション部材を介してベーンの運動をセ
パレートブロックで受け止めることにより、当該ベーン
とセパレートブロックとの衝突によって生じる衝撃をク
ッション部材で吸収するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
クッション構造では、金属製のベーンの面に対してゴム
等の弾性材料からなるクッション部材を取り付ける必要
から、ベーンとクッション部材間の接着力を強固にしな
いと、セパレートブロックへの衝突時の衝撃で当該クッ
ション部材がベーンから脱落してしまう。
【0005】そうかと言って、仮令、ベーンとクッショ
ン部材間の接着力を極力強固なものにしたとしても、長
い間には度重なる衝撃によって次第にクッション部材が
剥離を起こし、遂には、クッション部材がベーンから脱
落してしまうという恐れを多分にもつ。
【0006】しかも、これによりクッション作用の喪失
だけでなく、クッション部材そのものが邪魔をして作動
機器自体が作動不良に陥る恐れがあることから、揺動型
作動機器としての信頼性に欠けるという不都合があっ
た。
【0007】したがって、この発明の目的は、組み付け
が容易でしかも脱落の恐れのない信頼性に富んだこの種
揺動型作動機器のクッション構造を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため
に、この発明にあっては、ベーンと対面するシリンダ側
のセパレートブロック面に沿ってクッション部材を配設
し、当該クッション部材の両端部分を、シリンダの両端
開口部を塞ぐボディとカバーのそれぞれの係止穴に嵌挿
して保持するようにしたのである。
【0009】
【作用】これにより、クッション部材は、貼着などの面
倒な手段を用いることなく、揺動型作動機器の組立時に
両端部分をボディとカバーの係止穴へと嵌め込むだけで
組み付けられる。
【0010】しかも、組み付け後は、ボディとカバーの
係止穴によって確固に保持されるので、長い間の度重な
る衝撃によっても脱落するような事態は生じず、常に所
期の衝撃吸収作用を保持する。
【0011】したがって、信頼性に富んだこの種揺動型
作動機器のクッション構造を提供することが可能にな
る。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明を、揺動型作
動機器であるロータリダンパに適用した場合を例にとっ
て説明する。
【0013】図1および図2において、ロータリダンパ
1は、円筒状部材からなるシリンダ2と、このシリンダ
2の両端開口部に嵌着したボディ3とカバー4とでケー
シング5を構成し、これらシリンダ2とボディ3および
カバー4とをシーム溶接手段による溶接部6a,6bを
用いて互いに結合している。
【0014】シリンダ2の内周面には、当該シリンダ2
とボディ3およびカバー4とに圧接して二つのセパレー
トブロック7a,7bが180度位相をずらして配設し
てある。
【0015】これらセパレートブロック7a,7bは、
それらを貫通して挿入したノックピン8a,8bの両端
突出部分をボディ3に形成した嵌合穴3a,3bとカバ
ー4に形成した嵌合穴4a,4b(図では嵌合穴3a,
4aのみ示す)とにそれぞれ嵌挿することにより、ケー
シング5に対して所定位置に固定してある。
【0016】なお、この種の揺動型作動装置において従
来からよく知られているように、上記セパレートブロッ
ク7a,7bは、これらをシリンダ2と一体にして構成
するようにしてもよい。
【0017】一方、ボディ3を貫通して外部からシリン
ダ2の軸心に沿いシャフト9が挿通してあり、当該シャ
フト9をボディ3とカバー4にそれぞれ嵌着したベアリ
ング10,11で回動自在に支持している。
【0018】ボディ3におけるシャフト9の挿入口端部
には、ベアリング10との間にワッシャ12とスナップ
リング13とで固定してオイルシール14が設けてあ
り、このオイルシール14によってケーシング5内を油
密状態に保っている。
【0019】ケーシング5内において、シャフト9の外
周には、スプライン15を介して回転方向に規制したベ
ーン体16が嵌着してあり、このベーン体16における
ボス部16aの外周面は、前記シリンダ2側に設けたセ
パレートブロック7a,7bの内周面へと摺接してい
る。
【0020】また、シャフト9の外周には、ベーン体1
6のボス部16aに接してスナップリング17が嵌着し
てあり、このスナップリング17によってシャフト9が
外部へと抜け出るのを阻止している。
【0021】上記ベーン体16は、ボス部16aから1
80度位相をずらして外方へと延びる二枚のベーン18
a,18bを備え、これらベーン18a,18bの先端
面と両側面をシリンダ2とベアリング10,11に摺接
させることによってセパレートブロック7a,7bとの
間に油室19a,19bを区画する。
【0022】この発明の特徴部分をかたちづくるクッシ
ョン部材20a,20bは、ベーン18a,18bと対
面するセパレートブロック7a,7bの両面に形成した
窪み部7c,7dに沿って配設してある。
【0023】これらクッション部材20a,20bは、
ゴム等の弾力性を持つ材料で作られており、ケ−シング
5の組立時において図3にみられるように、当該クッシ
ョン部材20a,20bの両端部分を、ボディ3とカバ
ー4に形成したそれぞれの係止穴3c,4c,3d,4
d内に遊挿することによって保持されている。
【0024】かくして、外部からシャフト9に対して回
動運動が加えられると、シャフト9と共にケーシング5
内においてベーン体16が回動し、当該ベーン体16の
ベーン18a,18bによって油室19a,19bの一
方の容積を縮小すると共に他方を拡張する。
【0025】これにより、油室19a,19bの縮小さ
れた側から拡張された側に向って作動油が、摺動部分で
ありならシールを施していないベーン体16の周囲の隙
間を通して流れ、これら隙間を通る作動油の流動抵抗に
より減衰力を発生し、シャフト9の往復回動運動に抵抗
力を与えてロータリダンパとしての役目を果たす。
【0026】また、上記隙間を通る作動油の一部は、同
じく摺動部分でありながらシールレスとなっているベア
リング10,11の内面へと入り、これらベアリング1
0,11の摺接面を潤滑しつつオイルシール14にも達
してそれをも潤滑する。
【0027】上記の場合において、外部からシャフト9
に加えられる回動運動の振幅が大きくなったとすると、
ベーン18a,18bがセパレートブロック7a,7b
に当たってその動きを制限される以前にクッション部材
20a或いは20bへと当たり、当該クッション部材2
0a,20bを圧縮する。
【0028】このクッション部材20a,20bの圧縮
によってベーン18a,18bの動きは緩衝され、当該
ベーン18a,18bがセパレートブロック7a,7b
へと激しく衝突するのを防止する。
【0029】しかも、上記ベーン18a,18bによる
クッション部材20a,20bの圧縮動作が繰り返され
たとしても、これらクッション部材20a,20bは、
両端をボディ3とカバー4の係止穴3c,4c,3d,
4dによって保持されているので所定の位置から脱落し
てしまうような恐れはない。
【0030】なお、上記クッション部材20a,20b
は、この実施例の場合、円柱状に構成してあるが、角柱
状或いはそれらを中空にした中空体として構成するよう
にしてもよい。
【0031】ただし、この実施例のように、例えば、ク
ッション部材20a,20bを円柱状に構成したとする
と、ベーン18a,18bによる圧縮に伴って当該クッ
ション部材20a,20bの反発力が二次曲線的に増加
することになる。
【0032】したがって、クッション部材20a,20
bの形状は、そのときどきの使用目的に応じて選んでや
ればよい。
【0033】一方、ケ−シング5の構成に当って、各構
成部材の製作誤差や組付け誤差等により、ボディ3とカ
バー4の係止穴3c,4c,3d,4dよりもセパレー
トブロック7a,7bの窪み部7c,7dが引っ込み、
図3に点線で示すように両者の境界部分に段差fができ
る場合が考えられる。
【0034】上記において、クッション部材20a,2
0bが、係止穴3c,4c,3d,4d内に遊挿された
部分を残してベーン18a,18bによりセパレートブ
ロック7a,7bの窪み部7c,7dとの間で圧縮され
たとする。
【0035】すると、クッション部材20a,20bは
上記境界部分のところで段差fに沿い強制的に変形さ
れ、その部分に集中荷重が加わることから繰り返し圧縮
によって当該部分に亀裂が入り、遂には破断を起こして
脱落してしまう恐れが想定される。
【0036】図4は、上記のような恐れをも考慮に入れ
た場合を示すものであって、係止穴3c,4c,3d,
4dをセパレートブロック7a,7b側へと偏心した大
径の穴または長穴として構成し、これら大径の穴または
長穴で上記段差fによって発生する集中荷重を解消する
ようにしている。
【0037】また、図5は、上記のようにする代わり
に、テーパ状部分を通してクッション部材20a,20
bの両端部分を細く構成することにより支持部分の弾力
性を増すか、或いはそれと上記の偏心穴とを組み合わせ
ることで段差fによるクッション部材20a,20bへ
の影響を除去するようにしている。
【0038】以上、これまでの実施例にあっては、揺動
型作動機器としてのロータリダンパを例にとって説明し
てきたが、これに対し、ケーシング5に油室19a,1
9bへと通じるポートを設け、これらポートを通して作
動油の供給・排出を行うことにより、ロータリアクチュ
エータとしても使用し得ることは明らかである。
【0039】ただし、ロータリアクチュエータとは違っ
てロータリダンパにあっては、油室19a,19b内に
作動油を封入しておく関係上、この封入した作動油が油
温変化や外部への漏洩等によって過不足を起こし、ロー
タリダンパとしての正常な作動を阻害する。
【0040】そこで、図示の実施例にあっては、図1に
みられるように、この作動油の過不足を補償するため
に、シャフト9の内端から軸方向に向って中空部分を形
成し、この中空部分内にフリーピストン21を摺動自在
に嵌挿して密閉したガス室22とシャフト9の内端を通
して開口する作動油溜室23とを構成している。
【0041】上記作動油溜室23の開口部分は、カバー
4とシャフト9間の隙間24から前記したシールレスの
ベアリング10,11の摺接面およびスプライン15の
部分を通して油室19a,19bへと通じ、これら油室
19a,19b内に生じた作動油の過不足を当該作動油
溜室23で補償する。
【0042】ただし、このようにして油室19a,19
b内における作動油の過不足補償を行うと、ロータリダ
ンパ1の作動時において、油室19a,19bの縮小さ
れた側からベーン体16の周囲の隙間を通して拡張され
た側へと流れる作動油の一部が作動油溜室23へと逃
げ、油室19a,19bの拡張された側の作動油量に不
足が生じてキャビテーションを起こすことになる。
【0043】したがって、当該実施例にあっては、これ
を防ぐために、ベーン体16に対してボス部16aから
ベーン18a,18bに亙って縦貫通孔25a,25b
を穿ち、かつ、これら縦貫通孔25a,25bとクロス
する横貫通孔26a,26bをベーン18a,18bに
穿設してある。
【0044】上記横貫通孔26a,26bの油室19
a,19bへの開口部分は、それぞれベーン18a,1
8bにピン27a,27bで取り付けたリードバルブ2
8a,28bで覆われている。
【0045】これにより、前記したように、作動油溜室
23へと通じるスプライン15の部分が、上記縦貫通孔
25a,25bと横貫通孔26a,26bからリードバ
ルブ28a,28bを通して油室19a,19bへと通
じ、作動油溜室23内の作動油をこれらの通路で油室1
9a,19へと補給することで上記キャビテーションの
発生を防止するようにしてある。
【0046】なお、上記ロータリダンパ1を、自動車等
のばね上とばね下間の振動を減衰するダンパとして使用
する場合には、図1にみられるように、例えば、一方の
リードバルブ28aにのみ小孔29aを設ける。
【0047】そして、油室19aの縮小時においての
み、当該油室19a内の作動油の一部を、リードバルブ
28aの小孔29aから横貫通孔26a,26bを通し
てリードバルブ28bを開きつつ油室19bに流すと共
に、横貫通孔26a,26bおよび縦貫通孔25a,2
5bを通して作動油溜室23へと流すことで、ロータリ
ダンパ1の回動方向による発生減衰力に差を与えるよう
にしてやる。
【0048】また、この実施例のロータリダンパ1にあ
っては、冒頭で述べたように、シリンダ2に対してボデ
ィ3とカバー4を嵌着し、それらの結合部をシーム溶接
手段による溶接部6a,6bで結合することにより、溶
接構造からなるケーシング5を構成している。
【0049】このように、ケーシング5をシーム溶接手
段で構成することは、一般に、シーム溶接手段が作業性
および技術面からみて極めて効率がよい点で非常に有効
な手段である。
【0050】しかし、その反面、ケーシング5を溶接構
造とするためには、シリンダ2にボディ3とカバー4を
嵌着した後に溶接を施さなければならない。
【0051】そのため、シリンダ2とボディ3およびカ
バー4間にシール部材を施しておいて溶接することがで
きず、これらシリンダ2とボディ3およびカバー4間の
シール性は、シリンダ2に対するボディ3とカバー4の
圧入によるメタルコンタクトに頼らざるを得ない。
【0052】その結果、このようなメタルコンタクトで
はどうしても多少のクリアランスの発生を防止すること
ができず、これらクリアランスを通して溶接部6a,6
bに油室19a,19b内の高圧が作用することにな
る。
【0053】このことから、特に、溶接部6a,6bが
大径でかつ油室19a,19bに高圧が作用するこの種
のロータリダンパ1にあっては、でき得る限り溶接部6
a,6bの肉厚を大きくしたとしても、耐圧的にみてそ
のままでは到底適用が困難である。
【0054】そこで、この実施例にあっては、図1およ
び図6,図7とにみられるように、シリンダ2とボディ
3およびカバー4間のメタルコンタクト部分に環状の圧
力逃溝30a,30bを形成し、これら圧力逃溝30
a,30bを作動油溜室23へと積極的に繋ぐことによ
り、ケーシング5を溶接構造とすることを可能にしてい
る。
【0055】すなわち、シリンダ2とボディ3間のメタ
ルコンタクト部分に位置して、当該シリンダ2に対する
ボディ3の圧入面に環状の圧力逃溝30aを形成し、こ
の圧力逃溝30aをボディ3に設けた切欠溝31aでセ
パレートブロック7a,7bの端面に形成した縦溝32
aへと導いている。
【0056】同様に、シリンダ2とカバー4のメタルコ
ンタクト部分にも、当該カバー4の圧入時のガイド兼ね
た面取りを利用して圧力逃溝30bを形成し、この圧力
逃溝30bを同じくカバー4に設けた切欠溝31bでセ
パレートブロック7a,7bの反対側端面の縦溝32b
へと導いている。
【0057】このことから分かるように、上記圧力逃溝
30a,30bは、ボディ3およびカバー4のメタルコ
ンタクト面に形成しても、或いは、それぞれの面取りを
利用して形成するようにしてもよく、また、シリンダ2
側のコンタクト面に形成してやってもよい。
【0058】セパレートブロック7a,7bの両端面に
位置して形成した上記縦溝32a,32bは、当該セパ
レートブロック7a,7bの両端面中央部分を縦に貫通
して延び、かつ、ノックピン8a,8bに形成した直径
方向の貫通孔33a,33bと、当該貫通孔33a,3
3bにクロスする軸方向の貫通孔34a,34bを通し
て互いに通じている。
【0059】なお、上記縦溝32a,32bは、例え
ば、図8の例において当該縦溝32bをカバー4に設け
てあるように、当該縦溝32a,32bをセパレートブ
ロック7a,7bの両端中央に形成することなく、ボデ
ィ3およびカバー4側に形成することも可能である。
【0060】また、上記のように、この実施例にあって
は、縦溝32a,32bをノックピン8a,8bの貫通
孔33a,33bと貫通孔34a,34bを通してセパ
レートブロック7a,7bの外周面から内周面へと導く
ようにしている。
【0061】しかし、必ずしもこのようにする必要はな
く、例えば、縦溝32a,32bの途中部分をノックピ
ン8a,8bの外周面を取り巻く環状溝として形成し、
これら環状溝によりノックピン8a,8bを避けてセパ
レートブロック7a,7bの外周面から内周面へと導く
ようにしてもよい。
【0062】そして、これら縦溝32a,32bは、セ
パレートブロック7a,7bの外周面において前記圧力
逃溝30a,30bから延びる切欠溝31a,31bへ
と通じており、また、内周面においてシールレスのベア
リング10,11の摺接面を通してスプライン15の切
欠溝部分に連通している。
【0063】上記スプライン15の部分は、先に説明し
たように、ベアリング10,11の摺接面を通してカバ
ー4とシャフト9間の隙間24から作動油溜室23へと
通じている。
【0064】この実施例にあっては、上記の連通をさら
に確実なものとするために、ベアリング10,11の摺
接面に上記セパレートブロック7a,7b側の縦溝32
a,32bと連通する油溝35a,35bを形成してあ
る。
【0065】勿論、これら油溝35a,35bは、ボデ
ィ3とベアリング10およびカバー4とベアリング11
の嵌着部を通して形成するようにしてもよいことは言う
までもない。
【0066】かくして、シリンダ2とボディ3およびカ
バー4との各メタルコンタクト面に形成した環状の圧力
逃溝30a,30bは、切欠溝31a,31bとノック
ピン8a,8bを貫通するセパレートブロック7a,7
bの縦溝32a,32b、およびベアリング10,11
の油溝35a,35bからなる一連の油通路36a,3
6bを通して作動油溜室23へと通じることになる。
【0067】これにより、上記圧力逃溝30a,30b
を常時低圧に保つことで、シリンダ2とボディ3および
カバー4との溶接部6a,6bに油室19a,19b内
の高圧が直接作用するのを防止し、ケーシング5を溶接
構造にすることを可能にしている。
【0068】なお、上記実施例にあっては、シリンダ2
に対してボディ3とカバー4をそれぞれ溶接により取り
付けてケーシング5を構成した非分解式のワンピースタ
イプのロータリダンパを例にとって説明してきたが、例
えば、シリンダとボディを一体構造にしてこれにカバー
4のみを溶接で取り付けた非分解式のワンピースタイプ
のロータリダンパにもこの発明を実施し得るのは言うま
でもない。
【0069】また、このように溶接によって非分解式に
することなく、それらをボルトで一体的に構成した分解
可能のスリーピースタイプ或いはツーピースタイプのロ
ータリダンパのもこの発明を適用し得ることは勿論であ
る。
【0070】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、クッション部材を貼着などの面倒な手段を用いず
に、揺動型作動機器の組立時に単に当該クッション部材
の両端部分をボディとカバーの係止穴へと嵌め込むだけ
で組み付けることができる。
【0071】しかも、組み付け後は、ボディとカバーの
係止穴によって確固に保持されることになるので、長い
間の度重なるベーンからの衝撃によっても脱落するよう
な事態は起らず、常に所期の衝撃吸収作用を保持するこ
とができる。
【0072】これにより、信頼性に富んだこの種揺動型
作動機器のクッション構造を提供することが可能になる
のである。
【0073】また、請求項2の発明によれば、上記に加
えて、組み付け時に上記クッション部材の両端保持部が
ボディとカバーの係止穴に対して圧縮方向に隙間をもつ
ことになるので、製作誤差や組付け誤差などがあったと
しても、圧縮時においてクッション部材の両端保持部の
境界部分に集中荷重が加わることがなく、そこから亀裂
が入るのを防止することができる。
【0074】さらに、請求項3の発明によれば、クッシ
ョン部材の両端保持部がベーンにより圧縮される部分と
比べて小径となるので、両端保持部の境界部分における
弾性力が増し、より上記の集中荷重による亀裂の発生を
阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を車両用ロータリダンパに適用した場
合の実施例を示す縦断正面図である。
【図2】図1におけるX−X線からの縦断側面図であ
る。
【図3】クッション部材の保持部を拡大して示す断面図
である。
【図4】同上の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図5】同上のさらに他の実施例を示す拡大断面図であ
る。
【図6】シリンダとボディの結合部分を拡大して示す中
間省略断面図である。
【図7】シリンダとカバーの結合部分を拡大して示す同
じく中間省略断面図である。
【図8】同上の結合部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ロータリダンパ 2 シリンダ 3 ボディ 3c,3d 係止穴 4 カバー 4c,4d 係止穴 7a,7b セパレートブロク 18a,18b ベーン 20a,20b クッション部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−173778(JP,A) 特開 平1−240392(JP,A) 実開 平2−102036(JP,U) 実開 昭48−70091(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 9/14 F15B 15/12 F15B 15/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベーンと対面するシリンダ側のセパレー
    トブロック面に沿ってクッション部材を配設し、当該ク
    ッション部材の両端部分を、シリンダの両端開口部を塞
    ぐボディとカバーのそれぞれの係止穴内に嵌挿して保持
    したことを特徴とする揺動型作動機器のクッション構
    造。
  2. 【請求項2】 上記ボディとカバーの係止穴が、クッシ
    ョン部材の両端部分に対しセパレートブロック側へと偏
    心した大径の穴または長穴として構成してある請求項1
    記載の揺動型作動機器のクッション構造。
  3. 【請求項3】 上記クッション部材の両端部分が、テー
    パを通して細く構成してある請求項1または2記載の揺
    動型作動機器のクッション構造。
JP15115193A 1993-05-28 1993-05-28 揺動型作動機器のクッション構造 Expired - Fee Related JP3220709B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15115193A JP3220709B2 (ja) 1993-05-28 1993-05-28 揺動型作動機器のクッション構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15115193A JP3220709B2 (ja) 1993-05-28 1993-05-28 揺動型作動機器のクッション構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06337031A JPH06337031A (ja) 1994-12-06
JP3220709B2 true JP3220709B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=15512478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15115193A Expired - Fee Related JP3220709B2 (ja) 1993-05-28 1993-05-28 揺動型作動機器のクッション構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3220709B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4579517B2 (ja) * 2003-09-04 2010-11-10 カヤバ工業株式会社 抜け止め構造
JP5848635B2 (ja) * 2012-03-01 2016-01-27 Kyb株式会社 ロータリダンパ
JP6797057B2 (ja) * 2017-03-29 2020-12-09 日本化薬株式会社 パラシュート展開装置
JP7445952B2 (ja) * 2019-11-21 2024-03-08 株式会社ソミックマネージメントホールディングス ロータリダンパ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06337031A (ja) 1994-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5649611A (en) Damping force control type hydraulic shock absorber
US5115892A (en) Hydraulic shock absorber with piston seal structure for enhancement of initial response
US20050133319A1 (en) Shock absorber for a motor vehicle
EP2503180A2 (en) Rotary damper
JP3220709B2 (ja) 揺動型作動機器のクッション構造
JPH10238582A (ja) 油圧緩衝器及び油圧緩衝器への作動油充填方法
GB2482855A (en) A suspension unit for use on a tracked vehicle
JP3218416B2 (ja) ロータリダンパのケーシング構造
JP2968872B2 (ja) ロータリダンパ
US20220381313A1 (en) Rotary damper
JPH08303512A (ja) ロータリダンパ
JP3407830B2 (ja) ロータリダンパ
CN114251409A (zh) 一种马鞍型橡胶液力复合节点及其装配方法
JP3438010B2 (ja) ロータリダンパ
KR20170068300A (ko) 쇽 업소버의 피스톤 어셈블리
JP3562732B2 (ja) 複筒式油圧緩衝器
JPH0547310Y2 (ja)
JPH0996330A (ja) ロータリダンパ
JP3778708B2 (ja) ロータリダンパ
JPH0712643U (ja) ロータリダンパの作動油注入機構
JP3443675B2 (ja) ロータリダンパ
JP2002168282A (ja) 油圧緩衝器
JPH08105484A (ja) ロータリダンパ
JP2004132429A (ja) 空圧緩衝器
JPH09126264A (ja) ロータリダンパ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees