JPH0996330A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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JPH0996330A
JPH0996330A JP27645895A JP27645895A JPH0996330A JP H0996330 A JPH0996330 A JP H0996330A JP 27645895 A JP27645895 A JP 27645895A JP 27645895 A JP27645895 A JP 27645895A JP H0996330 A JPH0996330 A JP H0996330A
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damping force
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Hitoshi Nitta
仁志 新田
Nobumichi Hanawa
伸道 塙
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリダンパにおいて、機械加工で構成す
る部分を極力少なくすると共に、形状および強度上の制
約を受けることなく駄肉をも減少させて軽量化および小
型化を図る。 【解決手段】 減衰力発生機構25,26と温度補償機
構51をそれぞれ作動油室21a,21b,22a,2
2bをもつハウジング1とは別体の各ガイドパイプ4,
5の中に納め、この減衰力発生機構25,26を納めた
ガイドパイプ4で連絡流路34を形成する一方、これら
ハウジング1と各ガイドパイプ4,5を二枚のサイドパ
ネル9,10により挟み込んでケーシング12を構成
し、かつ、ハウジング1内で拡張および収縮を繰り返す
両作動油室21a,21b,22a,22bとガイドパ
イプ5内に納めた温度補償機構51とをそれぞれ二枚の
サイドパネル9,10に構成した油路52,53,54
で連絡流路34に連通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回動運動を利用
して減衰作用を行うロータリダンパに関し、例えば、自
動車のサスペンションや自動二輪車における後輪サスペ
ンション用の減衰器としての使用に適するロータリダン
パの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のロータリダンパとして
は、例えば、平成7年6月20日付で公開された平成7
年特許出願公開第158680号公報にみられるような
ものが知られている。
【0003】すなわち、このものは、ハウジングに対し
て作動油室用と減衰力発生機構用および温度補償機構用
の各ボアーを軸方向に貫通して並設し、これら各ボアー
内にロータと減衰力発生機構および温度補償機構をそれ
ぞれ配設している。
【0004】これらボアーのうち、上記作動油室用のボ
アーの両端開口部は、ハウジングに取り付けた左右のサ
イドパネルで閉じられており、かつ、ボアーの内壁に設
けたセパレートブロックとロータに外周に設けたベーン
とで複数の作動油室に区画している。
【0005】また、減衰力発生機構用と温度補償機構用
の各ボアーの両端開口部は、左方のサイドパネルと減衰
力発生機構自体およびプラグとによってそれぞれ閉じら
れており、これらボアーを右方のサイドパネル側で相互
に連通することによって途中に減衰力発生機構と温度補
償機構とを備えた連絡流路を形成している。
【0006】そして、この連絡流路の両端を左方のサイ
ドパネルに構成した油路で両作動油室に連通することに
より、温度変化に伴う作動油の過不足を温度補償機構で
補いつつ、かつ、減衰力発生機構でハウジングとロータ
の相対回動運動に所定の減衰抵抗を与えるようにしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記した
従来のロータリダンパにあっては、ハウジングを一個の
ブロックとして構成し、このブロック状に構成したハウ
ジングに対して所定本数のボアーを穿ち、これらボアー
内にロータおよび減衰力発生機構並びに温度補償機構を
納めるようにしたので、各ボアーの機械加工に手数を要
して加工性の面で劣るという欠点をもつ。
【0008】しかも、これと併せて、ハウジング部分の
無駄な肉(駄肉)が多くなることから、重量的に重くな
ると共に形状的にも大きくなって取り扱いに不便をきた
すばかりか、特に、当該ロータリダンパを自動車のサス
ペンション部分に用いた場合に、走行時における燃料消
費性能(燃費)に悪影響を与えるという問題点をも有す
る。
【0009】したがって、この発明の目的は、機械加工
によって構成する部分を極力少なくすると共に、形状お
よび強度上の制約を受けることなくハウジングの駄肉を
も減少させて軽量化および小型化を図ることのできる新
規の構成を備えたロータリダンパを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、この発明
によれば、減衰力発生機構と温度補償機構をそれぞれ作
動油室をもつハウジングとは別体の各ガイドパイプの中
に納め、当該減衰力発生機構を納めたガイドパイプで連
絡流路を形成する一方、これらハウジングと各ガイドパ
イプを二枚のサイドパネルで挟み込んでケーシングを構
成し、かつ、ハウジング内で拡張および収縮を繰り返す
両作動油室とガイドパイプ内に納めた温度補償機構とを
それぞれ二枚のサイドパネルに構成した油路で減衰力発
生機構を納めたガイドパイプ内の連絡流路に連通するこ
とによって達成される。
【0011】すなわち、上記のように構成することによ
って、ハウジングには、作動油室用のボアーのみを機械
加工によって作ってやればよく、したがって、機械加工
の手数が低減して加工性の面で優れたものとすることが
できる。
【0012】しかも、これと併せて、ハウジングは、形
状および強度上の制約を受けることなく駄肉をも減少さ
せ、それによって、小型・軽量化を図ることもできるた
めに取り扱いが便利になるばかりでなく、特に、自動車
のサスペンションに用いた場合においても燃費に悪影響
を与えることがなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0014】図1および図2において、ハウジング1
は、軸線方向に貫通するボアー2を備えた円筒状の部材
として構成してある。
【0015】ボアー2の内壁面からは、軸線方向に沿い
180度の位相差をもって一体的に形成した二個のセパ
レートブロック3がそれぞれ放射方向へと向けて突出し
ている。
【0016】一方、ハウシング1と並設して、二本のガ
イドパイプ4,5がそれぞれ設けてある。
【0017】これらハウジング1とガイドパイプ4,5
は、シール6,7,8(図1および図3参照)を介装し
て左右から当てた二枚のサイドパネル9,10を四本の
ボルト11で締め付け、これらサイドパネル9,10で
挟み込むことによってケーシング12を構成している。
【0018】なお、上記において、ハウジング1とサイ
ドパネル9,10との間にはノックピン13を施し、こ
れらノックピン13でハウジング1の位置決めと併せて
回転止めをも行うと共に、ガイドパイプ4,5は、それ
ぞれサイドパネル9,10に対しインローにより嵌め込
んで位置決めを行っている。
【0019】ハウジング1におけるボアー2の中心部分
には、セパレートブロック3と対向して、同じく、軸線
方向に沿い180度の位相差をもって一体的に形成した
二枚のベーン14を備えたロータ15が回動自在に配設
してある。
【0020】上記ロータ15は、両端部分をサイドパネ
ル9,10に設けたベアリング16で回動自在に両持ち
支持されており、かつ、同じくサイドパネル9,10に
設けたオイルシール17とダストシール18で密封して
ある。
【0021】また、ベーン14には、それぞれの先端か
ら両側面に亙りベーンシール19が嵌着してあって、こ
れらベーンシール19を通してハウジング1におけるボ
アー2の内壁とサイドパネル9,10の内壁面とに摺接
し、当該接触部分を油密状態に保ちつつ摺接するように
してある。
【0022】同様に、ハウジング1側におけるセパレー
トブロック3もまた、先端から両側面に亙ってそれぞれ
介装したシール20を備え、当該シール20を介してロ
ータ15の外周面とサイドパネル9,10の内壁面とに
接し、それらの接触部分を油密状態に保っている。
【0023】かくして、ハウジング1におけるボアー2
の内部は、セパレートブロック3とベーン14とでケー
シング12とロータ15の相対回動運動に伴い、交互に
拡張および収縮を繰り返す二組の作動油室21a,21
bと作動油室22a,22bとに区画される。
【0024】上記ロータ15の両端部分は、それぞれサ
イドパネル9,10を貫通して外部へと突出し、例え
ば、図示しない車体のばね下側にリンク等を介して取り
付けられる取付部23を形作っている。
【0025】上記取付部23と対応してサイドパネル
9,10の外側面には、もう一方の取付部である取付孔
24が形成してあり、ケーシング12は、これら取付孔
24を通して例えば図示しない車体のばね上側に取り付
けられる。
【0026】図2と図3から分かるように、上方のガイ
ドパイプ4の両端内部には、外部から各サイドパネル
9,10を貫通して戻り弁付きの減衰力発生機構25,
26が対向して配設してある。
【0027】これら減衰力発生機構25,26は、構成
のうえでは同一構造になっていてサイドパネル9,10
にねじ込むことにより固定されており、かつ、この状態
において先端部分がガイドパイプ4の内部に位置すると
共に、それぞれの基端はサイドパネル9,10を通して
外部に露呈している。
【0028】この実施の形態の場合、減衰力発生機構2
5,26は、サイドパネル9,10にシール27を介装
してねじ込んだ保持杆28と、この保持杆28の外周に
固定した隔壁体29とを備えている。
【0029】隔壁体29は、外周面に介装したシール3
0を通してサイドパネル9,10とガイドパイプ4の内
部に三つの油室31,32,33に区画し、これら三つ
の油室31,32,33で連絡流路34を形作ってい
る。
【0030】保持杆28には、油室31,32をそれぞ
れ油室33に連通するバイパス油路35が設けてあり、
また、隔壁体29には、これらバイパス油路35と並行
して油室31,32をそれぞれ油室33に連通する二組
のポート36,37が設けられている。
【0031】バイパス油路35の途中は、外部から保持
杆28に対して調整杆38を進退可能に螺挿し、当該調
整杆38を回してバイパス油路35の通路面積を調整す
ることにより可変オリフィス39として構成してある。
【0032】また、ポート36の油室33側への開口端
は、当該油室33側へと向って開くチェックバルブ40
で閉じられており、かつ、ポート37の油室31,32
側への開口端は、減衰力発生バルブ41でそれぞれ閉じ
られている。
【0033】上記ガイドパイプ4に対してもう一方のガ
イドパイプ5の内部は、外周にシール42を備えた摺動
自在のフリーピストン43で左方のガス室44と右方の
油室45とに区画されている。
【0034】ガイドパイプ5の右端内部には、外部から
右方のサイドパネル10を貫通してねじ込んだ栓体46
の先端部分が臨んでおり、当該先端部分の外周面とガイ
ドパイプ5の内周面とで両者の間に環状隙間からなる絞
り47を形成している。
【0035】上記栓体46は、シール48でサイドパネ
ル10との間を油密状態に保つと共に外周面に環状溝4
9を備え、当該環状溝49が前記絞り47を通して油室
45に通じている。
【0036】また、左方のサイドパネル9には、ガス室
44に向ってガス給排バルブ50が設けてあり、これら
によって、ガイドパイプ5の内部を温度補償機構51と
して構成している。
【0037】一方、図4および図5に示されているよう
に、左方のサイドパネル9には、鋳抜きによって作った
油路52が形成してあり、右方のサイドパネル10に
は、同じく鋳抜きによって作った油路53,54がそれ
ぞれ設けられている。
【0038】サイドパネル9側の油路52は、一方で内
壁面へと開く開口52a,52bを通してハウジング1
内における作動油室21a,21bの収縮側へのストロ
ークエンド部分(図2参照)に連通し、他方では減衰力
発生機構25の周囲に設けた油室31へと通じている。
【0039】同様に、サイドパネル10側の油路53
は、一方において開口53a,53bによりハウジング
1内における作動油室22a,22bの収縮側へのスト
ロークエンド部分に連通すると共に、他方では温度補償
機構51における栓体46の周囲に形成した環状溝49
にも通じ、さらに、この環状溝49から油路54を通し
て減衰力発生機構26の周囲に設けた油室31へと通じ
ている。
【0040】かくして、ケーシング12とロータ15の
相対的な回動運動に伴って交互に拡張および収縮される
作動油室21a,21bと作動油室22a,22bは、
サイドパネル9の油路52からガイドパイプ4内の連絡
流路34により減衰力発生機構25,26を通り、さら
に、サイドパネル10側の油路54,53を通して相互
に連通されることになる。
【0041】また、これら作動油室21a,21bと作
動油室22a,22bを相互に連通する流路に対して、
ガイドパイプ5内に設けた温度補償機構51の油室45
が絞り47と環状溝49を通して連通することになる。
【0042】次に、以上のように構成したこの発明によ
るロータリダンパの作用について説明する。
【0043】ロータリダンパが外力を受けてケーシング
12とロータ15の間に相対的な回動運動が生じ、それ
に伴って、例えば、一方の組みの作動油室21a,21
bが収縮しつつ他方の組みの作動油室22a,22bが
拡張したとする。
【0044】すると、収縮した組みの作動油室21a,
21b内にあった作動油が、左方のサイドパネル9の開
口52a,52bから油路52を通して減衰力発生機構
25の周囲の油室31に押し出され、当該減衰力発生機
構25のポート36を通してチェックバルブ40を押し
開きつつガイドパイプ4内の油室33に流入する。
【0045】この油室33に流入した作動油は、さら
に、右方の減衰力発生機構26のバイパス油路35から
可変オリフィス39を通して減衰力発生機構26の周囲
の油室32に流れる。
【0046】また、上記と併せて、油室33に流入した
作動油の圧力が減衰力発生機構26における減衰力発生
バルブ41のクラッキング圧力を越えたときにのみ、ポ
ート37から当該減衰力発生バルブ41を押し開きつつ
油室32へと流れる。
【0047】そして、ここで上記したバイパス油路35
からの作動油と一緒になり、右方のサイドパネル10の
油路54から温度補償機構51における栓体46の周囲
の環状溝49および油路53と開口53a,53bを通
して拡張する組みの作動油室22a,22bへと流入
し、これら作動油室22a,22b内の作動油の不足分
を補う。
【0048】したがって、上記したロータリダンパの作
動時における減衰力特性は、作動油が減衰力発生機構2
6におけるバイパス油路35の可変オリフィス39と、
ポート37に配設した減衰力発生バルブ41を通して流
れるときの流動抵抗によって決まることになる。
【0049】また、上記とは逆に、一方の組みの作動油
室21a,21bが拡張して他方の組みの作動油室22
a,22bが収縮する方向にケーシング12とロータ1
5が相対回動運動を起したとする。
【0050】この場合には、収縮した組みの作動油室2
2a,22b内の作動油が、サイドパネル10の開口5
3a,53bから油路53、温度補償機構51における
栓体46の周囲の環状溝49、および油路54を通して
右方の減衰力発生機構26における周囲の油室32に押
し出される。
【0051】そして、当該油室32から減衰力発生機構
26のポート36を通してチェックバルブ40を押し開
きつつガイドパイプ4内の油室33へと流入する。
【0052】この油室33へと流入した作動油は、さら
に、左方の減衰力発生機構25のバイパス油路35から
可変オリフィス39を通り、当該可変オリフィス39の
流動抵抗に応じた減衰力を発生しつつ周囲の油室31に
流れる。
【0053】また、上記と併せて、油室33に流入した
作動油の圧力が減衰力発生機構25における減衰力発生
バルブ41のクラッキング圧力を越えたときにのみ、ポ
ート37から当該減衰力発生バルブ41を押し開いて減
衰力を発生しつつ油室31へと流れる。
【0054】そして、ここで上記したバイパス油路35
からの作動油と一緒になり、左方のサイドパネル9の油
路52から開口52a,52bを通して拡張する組みの
作動油室21a,21bへと流入し、これら作動油室2
1a,21b内の作動油の不足分を補う。
【0055】したがって、当該作動時におけるロータリ
ダンパの減衰力特性もまた、作動油が減衰力発生機構2
5におけるバイパス油路35の可変オリフィス39と、
ポート37に配設した減衰力発生バルブ41を通して流
れるときの流動抵抗によって決まることになる。
【0056】しかも、上記において、収縮する側の作動
油室内の作動油は、ロータリダンパの作動方向に関係な
く油室31,32,33からなる連絡流路34中の減衰
力発生機構25,26を通して拡張する組の作動油室へ
と流れる。
【0057】このことから、減衰力発生機構25,26
の減衰力発生バルブ41を使い分けることで、また、各
可変オリフィス39を独立して調整することでそれぞれ
の場合における減衰力特性を適宜に設定し得る。
【0058】ただし、上記の作動時において、作動油室
21a,21bが収縮側になったときには、温度補償機
構51における栓体46の周囲の環状溝49を通して流
れる作動油が、右方の減衰力発生機構26における可変
オリフィス39と減衰力発生バルブ41を通った後の戻
り油で殆ど圧力がないために、当該作動油が絞り47を
通して温度補償機構51の油室45に流入することはな
い。
【0059】それに対して、作動油室22a,22bが
収縮側になった場合には、左方の減衰力発生機構25の
可変オリフィス39と減衰力発生バルブ41によって発
生した作動油圧力が環状溝49に加わることになるの
で、当該圧力作動油の一部が絞り47を通して温度補償
機構51の油室45に流入しようとする。
【0060】その結果、拡張する側の作動油室21a,
21bに補給される作動油の油量がその分不足し、作動
油室21a,21b内にバキュームが生じて次にロータ
リダンパが反転したときの初期の減衰力特性を乱す恐れ
が生じる。
【0061】しかし、このような恐れは、絞り47の通
路面積を極力小さくして作動油の流動抵抗を大きくとる
ことにより温度補償機構51の油室45に流入する作動
油の流量を最小限に抑え、当該作動油の流入量を減衰力
特性に実質的な悪影響を与えない程度に制限することが
できる。
【0062】しかも、このようにして、温度補償機構5
1の油室45への作動油の流入量を最小限に抑えたとし
ても、温度変化に伴う作動油の過不足によって生じるロ
ータリダンパ内の作動油圧力の変動は、作動時の圧力変
動に比べて問題にならないほど時間的にゆっくりと生じ
るために、温度補償機構51としての本来の機能に悪影
響を与えるような事態は起らない。
【0063】以上、これまで述べてきた実施の形態にあ
っては、ハウジング1とセパレートブロック3を一体に
して構成するよにしたが、これらハウジング1とセパレ
ートブロック3は、それらを別体に構成して組み合わせ
るようにしてもよい。
【0064】すなわち、図6は、この場合の実施の形態
を先の図2と同じ断面で示したもので、ハウジングを減
衰力発生機構25,26用のガイドパイプ4と温度補償
機構51用のガイドパイプ5と併せて同じくガイドパイ
プ1aで構成している。
【0065】そして、上記ガイドパイプ1aで構成した
ハウジングの両端を、減衰力発生機構25,26と温度
補償機構51用のガイドパイプ4,5と共に左右のサイ
ドパネル9,10にシールを介してインローにより嵌め
込んでいる。
【0066】一方、セパレートブロック3aは、上記ハ
ウジングであるガイドパイプ1aから切り離して別体に
構成し、かつ、セパレートブロック3aを取り巻いて密
封用のシール20aを配設すると共に、サイドパネル
9,10との間に介装したノックピン13で所定の位置
に保持するようにしたのである。
【0067】かくして、このものによれば、減衰力発生
機構25,26用のガイドパイプ4と温度補償機構51
用のガイドパイプ5と併せてハウジングをもパイプ材で
あるガイドパイプ1aで構成し得ることから、形状およ
び強度上の制約を受けることなくさらに駄肉を減少させ
て軽量化および小型化を図ることが可能になる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、減衰力発生機構と温度補償機構をそれぞれ作動油室
をもつハウジングとは別体の各ガイドパイプの中に納
め、これら各ガイドパイプをハウジングと共に左右のサ
イドパネルで挟み込んでケーシングを構成することがで
きる。
【0069】その結果、ケーシングの形状が簡素化され
て加工性が向上するばかりか、形状および強度上の制約
を受けることなく駄肉をも減少させて容易に軽量化およ
び小型化を図ることもできる。
【0070】請求項2の発明によれば、減衰力発生機構
と温度補償機構用の各ガイドパイプと併せてハウジング
もガイドパイプで構成することができるために、さらに
形状が簡素化されて加工性がより向上するばかりか、形
状および強度上の制約を受けることなくさらに駄肉を軽
量化および小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によって構成したロータリダンパの一
実施の形態を示す縦断正面図である。
【図2】同上、図1におけるW−W線からの縦断側面図
である。
【図3】同じく、図2におけるX−X線からの縦断正面
図である。
【図4】図1におけるY−Y線からの切断面図で、左側
のサイドパネルを内壁面側からみた側面図である。
【図5】同じく、図1におけるZ−Z線からの切断面図
で、右側のサイドパネルを内壁面側からみた側面図であ
る。
【図6】この発明によるロータリダンパの他の実施の形
態を先の図2と同じ断面で示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 3 セパレートブロック 4,5,1a ガイドパイプ 9,10 サイドパネル 11 ボルト 12 ケーシング 13 ノックピン 14 ベーン 15 ロータ 21a,21b,22a,22b 作動油室 25,26 減衰力発生機構 34 連絡流路 47 絞り 51 温度補償機構 52,53,54 油路 52a,52b,53a,53b 開口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング側のセパレートブロックとロ
    ータ側のベーンの回動変位に伴って交互に拡張および収
    縮を繰り返す両作動油室を連絡流路で相互に連通し、こ
    の連絡流路の途中に減衰力発生機構を介装してハウジン
    グとロータとの相対回動運動に所定の減衰抵抗を与える
    と共に、当該連絡通路へと絞りを通して温度補償機構を
    連通することで温度変化に伴う作動油の過不足を補うよ
    うにしたロータリダンパにおいて、減衰力発生機構と温
    度補償機構をそれぞれ作動油室をもつハウジングとは別
    体の各ガイドパイプの中に納め、当該減衰力発生機構を
    納めたガイドパイプで連絡流路を形成する一方、これら
    ハウジングと各ガイドパイプを二枚のサイドパネルで挟
    み込んでケーシングを構成し、かつ、ハウジング内の両
    作動油室とガイドパイプ内の温度補償機構とをそれぞれ
    二枚のサイドパネルに構成した油路で減衰力発生機構を
    納めたガイドパイプ内の連絡流路に連通したことを特徴
    とするロータリダンパ。
  2. 【請求項2】 セパレートブロックをハウジングから分
    離して固定配置することにより、減衰力発生機構と温度
    補償用機構を納めた各ガイドパイプと併せて当該ハウジ
    ングをも同じくガイドパイプによって構成した請求項1
    のロータリダンパ。
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