JPH0949538A - ロータリダンパ - Google Patents

ロータリダンパ

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Publication number
JPH0949538A
JPH0949538A JP22109395A JP22109395A JPH0949538A JP H0949538 A JPH0949538 A JP H0949538A JP 22109395 A JP22109395 A JP 22109395A JP 22109395 A JP22109395 A JP 22109395A JP H0949538 A JPH0949538 A JP H0949538A
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JP
Japan
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hydraulic oil
vane
damping force
rotor
oil
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Application number
JP22109395A
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English (en)
Inventor
Nobumichi Hanawa
伸道 塙
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0949538A publication Critical patent/JPH0949538A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/22Rotary Damper

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリダンパにおいて、ベーンによる二組
の作動油室間のシール性能を向上させて減衰力特性の安
定化を図ると共に、ロータシャフトとベーンの加工をも
容易にする。 【解決手段】 ロータ10をロータシャフト11とベー
ン体13の二つの部分に分けて構成し、当該ベーン体1
3をボス部12に穿った貫通孔14でロータシャフト1
1に嵌着して固定すると共に、上記ボス部12から放射
方向に延びるベーン9a,9bの先端と両側面およびボ
ス部12の両側面に亙って貫通孔14にまで達するシー
ル溝15a,15bを形成し、これらシール溝15a,
15bにそれぞれベーンシール16a,16bを嵌着し
て、各ベーンシール16a,16bの両端をボス部12
におけるシール溝16a,16bの部分からロータシャ
フト11の表面へと当接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回動運動を利用
して減衰作用を行うロータリダンパに関し、例えば、自
動車のサスペンションや自動二輪車における後輪サスペ
ンション用の減衰器としての使用に適するロータリダン
パの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のロータリダンパとして
は、例えば、昭和64年特許出願公開第12152号公
報にみられるようなものが知られている。
【0003】すなわち、このものは、ケーシングの内壁
に設けた隔壁の外周面とロータシャフトから外方へと放
射状に延びる各ベーンの一方の面にそれぞれベーンシー
ルを配設し、これらベーンシールによって油密状態を保
ちつつケーシング内をロータとの相対回動運動に伴って
交互に拡張および収縮を繰り返す二組の作動油室に区画
している。
【0004】そして、これら二組の作動油室をロータシ
ャフトに穿った半径方向の油孔と中心部に設けた連絡流
路を通して相互に連通し、この連絡流路中に両効き用の
減衰力発生機構を介装して収縮側の作動油室から拡張側
の作動油室に向う作動油に流動抵抗を与え、所定の動作
方向に対して当該減衰力発生機構により減衰力を発生さ
せるようにしている。
【0005】なお、ロータシャフト内には、上記連絡流
路と軸方向に並べて温度補償用のアキュムレータを配設
し、このアキュムレータを一方の組みの作動油室へと絞
りを通して連通し、当該アキュムレータで温度変化に伴
う作動油体積の過不足を補償すると共に、絞りによる流
動抵抗でロータリダンパの作動時にアキュムレータへと
流入する作動油の流量を制限している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のロータリダンパにあっては、ケーシングの内部をロー
タのベーンで二組の作動油室に区画するに当り、当該ベ
ーンの一方の面にベーンシールを取り付けてケーシング
の内壁面との間を油密に保っている。
【0007】しかし、これとても、ロータシャフトから
一体に延びるベーンの付根部分は加工技術上からどうし
てもアール形状とならざるを得ず、このアール部を避け
るためにケーシング側のベアリングの内端面に面取りを
施してシャフト部分を回動自在に支持してやらなければ
ならない。
【0008】そのために、ロータシャフトとベアリング
の間に環状の隙間が生じるのを避けることができず、そ
うかと言って、このアール部分にまで亙ってベーンシー
ルを延ばすこともできない。
【0009】その結果、ロータリダンパの作動の際に当
該隙間を通して一方の組みの作動油室から他方の組みの
作動油室に向って作動油が洩れ、この作動油の洩れによ
り減衰力特性にバラツキが生じて常に安定した減衰力を
発生させることができないという不都合があった。
【0010】また、ロータシャフトの中央部分からは、
ベーンが一体になって放射方向に延びており、このベー
ンが邪魔になって当該ベーンを挟むロータシャフトの両
側の部分を同時加工することができない。
【0011】したがって、これらロータシャフトの両側
の部分の同軸度を確保するためには高精度の加工を必要
とし、当該加工に手数と時間が掛ってコスト高にならざ
るを得ないという問題点をも有していた。
【0012】したがって、この発明の目的は、ベーンに
よる二組の作動油室間のシール性能を向上させて減衰力
特性の安定化を図ると共に、ロータシャフトとベーンの
加工をも容易にすることのできる新規の構成を備えたロ
ータリダンパを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、この発明
によれば、ロータをロータシャフトとベーン体の二つの
部分に分けて構成し、当該ベーン体をボス部に穿った貫
通孔でロータシャフトに嵌着して固定すると共に、ボス
部から放射方向に延びるベーンの先端と両側面およびボ
ス部の側面とに亙って貫通孔にまで達するシール溝を形
成し、当該シール溝にベーンシールを嵌着することによ
って達成される。
【0014】すなわち、上記のように構成することによ
って、ロータシャフトとベーン体の接合部における隅部
形状を直角に加工することが容易となり、その結果、ケ
ーシング側のベアリングの内端面の面取りも不要となる
ので、当該部分にできる隙間を極力小さくすることがで
きる。
【0015】しかも、上記に加えて、ベーンシールの両
端をボス部からロータシャフトの表面にまで亙って配設
するができるので、ロータリダンパの作動時に当該隙間
を通して洩れる作動油の流量を殆ど零にし、常に安定し
た減衰力特性を確保することが可能になるのである。
【0016】また、ロータの製作に際して、ロータシャ
フトとベーン体をそれぞれ独立して加工し、その後に、
ベーン体をロータシャフトに嵌着してロータを構成する
ことができるので、ベーン体から左右に突出するロータ
シャフトの同軸度を高精度の加工を施すことなく容易に
確保することができることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。
【0018】図1および図2において、ロータリダンパ
のケーシング1を形作るハウジング2は、軸方向に貫通
して形成したボアー3を有する。
【0019】ボアー3の両端は、ハウジング2の両側面
にボルト4で取り付けた左右のサイドパネル5,6によ
りシール7,8を介して閉じられており、これらハウジ
ング2とサイドパネル5,6とでロータリダンパのケー
シング1を構成している。
【0020】ケーシング1におけるボアー3の中心部分
には、二枚のベーン9a,9bを備えたロータ10が回
動自在に配設してある。
【0021】上記ロータ10は、分解図として示した図
3のように、支持軸を構成するロータシャフト11と、
中心部分のボス部12から軸線方向に沿い180度位相
をずらせて外方へと放射状に延びる二枚のベーン9a,
9bを備えたベーン体13の二つの部分からなってい
る。
【0022】そして、ロータシャフト11をベーン体1
3のボス部12に穿った貫通孔14に対して冷し嵌めや
焼き嵌め等の手段により強固に結合する。
【0023】また、ベーン9a,9bには、それぞれの
先端と両側面からボス部12の側面を通して貫通孔14
にまで達するシール溝15a,15bが形成してあり、
これら各シール溝15a,15bの全体に亙ってベーン
シール16a,16bを嵌着してある。
【0024】図1および図2に戻って、ロータ10にお
けるベーン体13の部分は、ケーシング1のボアー3内
に納められており、かつ、上記ベーン9a,9bの周囲
からボス部12に亙って嵌着したベーンシール16a,
16bを介してハウジング2におけるボアー3の内壁と
サイドパネル5,6の内壁とに摺接し、これらの接触部
分を油密状態に保って摺接するようにしてある。
【0025】一方、ロータシャフト11の両端部分は、
サイドパネル5,6側に設けたベアリング17a,17
bで回動自在に両持ち支持されており、かつ、オイルシ
ール18a,18bとダストシール19a,19bで密
封してある。
【0026】ロータシャフト11は、それぞれサイドパ
ネル5,6を貫通して外部へと突出し、例えば、図示し
ない車体のばね下側にリンク等を介して取り付けられる
取付部11c,11dを形作っている。
【0027】上記取付部11c,11dと対応してサイ
ドパネル5,6の外側面には、もう一方の取付部である
取付フランジ5a,5b,6a,6b(図5,図6参
照)が形成してあり、ケーシング1は、これら取付フラ
ンジ5a,5b,6a,6bを通して例えば図示しない
車体のばね上側に取り付けられる。
【0028】ロータ10側のベーン9a,9bと対向し
てハウジング2のボアー3の内壁には、同じく軸方向に
沿い180度位相をずらせて二枚の隔壁3a,3bがそ
れぞれ形成してある。
【0029】上記隔壁3a,3bもまた、先端面から両
側面に亙ってそれぞれ介装したシール20a,20bを
備え、これらシール20a,20bを介してベーン体1
3におけるボス部12の外周面とサイドパネル5,6の
内壁とに接し、それらの接触部分を油密状態に保ってい
る。
【0030】かくして、ケーシング1におけるボアー3
の内部を、隔壁3a,3bとベーン9a,9bとでケー
シング1とロータ10の相対回動運動に伴い交互に拡張
および収縮を繰り返す二組の作動油室21a,21bと
作動油室21c,21dとに区画している。
【0031】しかも、上記において、ロータシャフト1
1とベーン体13の二つの部分に分けて構成したロータ
10は、これらロータシャフト11とベーン体13の接
合部における隅部形状を直角に加工することが容易にな
る。
【0032】このことから、ケーシング1側のベアリン
グ17a,17bの内端面の面取りが不要となり、当該
部分にできる隙間を極力小さくすることができる。
【0033】また、それに加えて、ベーンシール16
a,16bの両端をベーン体13のボス部12からロー
タシャフト11の表面に亙って配設することが可能にな
る。
【0034】したがって、これらのことが相俟ってロー
タ10の周囲からの作動油洩れを確実に阻止することに
なる。
【0035】さらに、上記したように、ロータ10を形
作るロータシャフト11とベーン体13を二つに分けて
構成したことにより、当該ベーン体13から左右に突出
するロータシャフト11の部分の同軸度を高精度の加工
を施すことなく容易に確保することもできる。
【0036】図2,図4から分かるように、上記作動油
室21a,21b,21c,21dの上方には、ハウジ
ング2を横方向に貫通して二本のボアー22,23が形
成してある。
【0037】ボアー22の両開口端は、サイドパネル
5,6の内壁面を鋳抜いて形成した窪み24,25にそ
れぞれシール26,27で油密に通じている。
【0038】一方、ボアー23の左方開口端は、サイド
パネル5に嵌着したシール28により当該サイドパネル
5の内壁面で油密に閉じられると共に、右方開口端は、
サイドパネル5の内壁面を鋳抜いて形成した窪み29に
シール30で油密に通じている。
【0039】サイドパネル5側の窪み24は、図5に示
すように、当該サイドパネル5に対して鋳抜きで形成し
た油路31と内壁面に向って開く開口31a,31bと
で作動油室21a,21bの収縮側へのストロークエン
ド部分(図2参照)に連通している。
【0040】また、サイドパネル6側の窪み25は、図
4および図6に示すように、鋳抜きで形成した油路32
を通して窪み29へと通じ、さらに、この窪み29から
同じく鋳抜きで形成した油路33と内壁面に向って開く
開口33a,33bとで各作動油室21c,21dの収
縮側へのストロークエンド部分に連通している。
【0041】なお、上記した油路33と開口33a,3
3bとによる窪み29と各作動油室21c,21dとの
連通関係については、先に述べたサイドパネル5側にお
ける窪み24と各作動油室21a,21bの連通関係と
同様であり、先の説明に基いて容易に理解できることで
あるので図示は省略する。
【0042】かくして、ケーシング1とロータ10の相
対的な回動運動に伴い交互に拡張および収縮される二組
の作動油室21a,21bと作動油室21c,21d
は、サイドパネル5の油路31と窪み24からハウジン
グ2にボアー22として構成された連絡流路34、およ
びサイドパネル6側の窪み25,油路32、並びに窪み
29と油路33を通して相互に連通されることになる。
【0043】図4に戻って、連絡流路34の内部には、
ガイドロッド35の基端鍔部をハウジング2とサイドパ
ネル6とで挟んで両効き用の減衰力発生機構36が固定
してある。
【0044】減衰力発生機構36は、上記したガイドロ
ッド35の他に、隔壁部材37と当該隔壁部材37を挟
んで両側から当てた減衰力発生バルブ38,39を備
え、これら隔壁部材37と減衰力発生バルブ38,39
をガイドロッド35に嵌挿したのちナット40で固定す
ることによって構成されている。
【0045】隔壁部材37は、外周に嵌着したシール4
1で油密状態を保ちつつ、連絡流路34内をサイドパネ
ル5の窪み24に通じる部分とサイドパネル6の窪み2
5に通じる部分との二つに区画している。
【0046】隔壁部材37には、二組のポート42,4
3がそれぞれ軸方向へと貫通して穿設してあり、この一
方の組みのポート42を減衰力発生バルブ38で閉じる
と共に、他方の組みのポート43を減衰力発生バルブ3
9で閉じている。
【0047】一方、もう一つのボアー23内には、外周
にシール44を備えたフリーピストン45を摺動自在に
挿入し、当該フリーピストン45でボアー23内を左方
のガス室46と右方の油室47とに区画している。
【0048】油室47の右端は、ハウジング2とサイド
パネル6とで挟んで固定した隔壁部材48によって隔離
されており、かつ、シール30,30aでサイドパネル
6の窪み29と隔絶している。
【0049】隔壁部材48には、油室47と窪み29を
相互に連通する油路49が穿設してあり、サイドパネル
6の外部からこの油路49へと向って流量制限用の絞り
50をもつカットバルブ51が螺挿してある。
【0050】また、左方のサイドパネル5には、ガス室
46に向ってガス給排バルブ52が設けてある。
【0051】かくして、ボアー23の内部を温度補償用
のアキュムレータ53として構成すると共に、当該アキ
ュムレータ53の油室47は、カットバルブ51の絞り
50から窪み29と油路32を通してサイドパネル6の
窪み25に連通されることになる。
【0052】さらに、アキュムレータ53の油室47
は、ハウジング2に穿った油路54により連絡流路34
を通してサイドパネル5の窪み24にも通じており、当
該油路54の途中には、連絡流路34側へと向って開く
チェックバルブ55が介装してある。
【0053】図2と図7で示すように、隔壁3a,3b
とベーン9a,9bとで区画されたボアー3内の作動油
室21a,21b,21c,21dのうち、油路31に
よって組みをなす作動油室21a,21bは、ハウジン
グ2とサイドパネル6に亙って穿設した油路56,5
7,58によりシール59で油密にサイドパネル6の油
路32にも連通している。
【0054】なお、上記油路32は、先に述べたよう
に、一方において、サイドパネル6の窪み25から連絡
流路34中の減衰力発生機構36を通してサイドパネル
5側の窪み24と油路31で作動油室21a,21bに
通じ、また、他方にあっては、サイドパネル6の窪み2
9から油路33を通して作動油室21c,21dに通じ
ている。
【0055】これにより、油路56,57,58は、上
記した減衰力発生機構36を通るメイン流路に対して当
該減衰力発生機構36を迂回しつつ作動油室21a,2
1bと作動油室21c,21dを相互に連通するバイパ
ス流路60を形成することになる。
【0056】上記バイパス流路60における油路57に
は、サイドパネル6の油路32へと向って開くチェック
バルブ61が介装してある。
【0057】そして、このバイパス流路60における油
路56へと向けてハウジング2の外部からシール62に
より油密状態を保って絞りバルブ63を螺挿し、この絞
りバルブ63の外部突出端に摘み64を取り付けて当該
バイパス流路60を流れる作動油の流量を可変制御し得
るようにし、これらによって減衰力調整機構65を構成
している。
【0058】同様に、油路33で組みをなすもう一方の
作動油室21c,21dもまた、図5と図8に示すよう
に、ハウジング2とサイドパネル5とに亙って穿設した
油路56a,57a,58aによりシール59aで油密
状態を保ちつつ油路32aを通してにサイドパネル5の
窪み24に連通している。
【0059】なお、この窪み24も、先に述べたよう
に、一方において、連絡流路34中の減衰力発生機構3
6を通してサイドパネル6側の窪み25から油路32,
窪み29および油路33で作動油室21a,21bに通
じ、また、他方にあっては、サイドパネル5の油路31
を通して作動油室21a,21bに通じている。
【0060】これにより、油路56a,57a,58a
もまた、減衰力発生機構36を通るメイン流路を迂回し
つつ作動油室21a,21bと作動油室21c,21d
を相互に連通するバイパス流路60aを形成することに
なる。
【0061】上記バイパス流路60aにおける油路57
a内にも、サイドパネル5側の油路32aへと向って開
くチェックバルブ61aが介装してある。
【0062】そして、このバイパス流路60aにおける
油路56aへと向けてハウジング2の外部からシール6
2aにより油密状態を保って絞りバルブ63aを螺挿
し、この絞りバルブ63aの外部突出端に摘み64aを
取り付け、それによって、バイパス流路60aを流れる
作動油の流量を可変制御し得る減衰力調整機構65aを
構成したのである。
【0063】次に、以上のように構成したこの発明によ
るロータリダンパの作用について説明する。
【0064】先づ、組立の終わったロータリダンパ内に
作動油を注入する際には、外部からカットバルブ51を
螺退させてアキュムレータ53における隔壁部材48の
油路49を開く。
【0065】また、これと併せて、ガス給排バルブ52
を取り外して治具を挿し込み、当該治具でフリーピスト
ン45の位置決めを行う。
【0066】次いで、この状態から図面上において図示
を省略した注油口を通してロータリダンパ内へと作動油
を注入し、ロータリダンパ内が当該作動油で満たされた
ところで注油口を閉じる。
【0067】そして、しかる後に、治具を取り外すと共
にカットバルブ51を螺入し、当該カットバルブ51で
油路49を閉じてからガス給排バルブ52を取り付け、
ガス室46へと所定圧力のガスを封入する。
【0068】これにより、上記の注油作業時において、
予め、カットバルブ51による油路49の閉鎖が解かれ
ていることから、注入された作動油が当該カットバルブ
51の絞り50で流れを阻害されることなくアキュムレ
ータ53の油室47へと速やかに行き渡り、短時間でし
かも確実に注油作業が終了する。
【0069】しかも、その後は、アキュムレータ53の
油室47がカットバルブ51の絞り50を通してサイド
パネル6の窪み29に連通し、当該絞り50による流動
抵抗で窪み29から急激に油室47へと流入しようとす
る作動油の流れに制限を加えることになる。
【0070】その結果、温度変化のような比較的ゆっく
りとした作動油の膨張および縮小に伴う体積変化に対し
ては、カットバルブ51の絞り50による流動抵抗に関
係なく作動油が窪み29と油室47の間を出入りし、ア
キュムレータ53が本来の温度補償機能を果すことにな
る。
【0071】一方、この状態での使用に際してロータリ
ダンパが外力を受け、ロータリダンパのケーシング1と
ロータ10との間に相対的な回動運動が生じて、一方の
組みの作動油室21a,21bが収縮しつつ他方の組み
の作動油室21c,21dが拡張したとする。
【0072】すると、収縮した組みの作動油室21a,
21b内にあった作動油が、サイドパネル5の開口31
a,31bから油路31を通して窪み24に押し出され
ると共に、併せてバイパス流路60から減衰力調整機構
65を通してチェックバルブ61を押し開きつつサイド
パネル6側の油路32にも押し出される。
【0073】このとき、バイパス流路60からの作動油
は、減衰力調整機構65の絞りバルブ63によって流動
抵抗を受け、当該流動抵抗に応じた減衰力を発生しつつ
油路32から窪み29,油路33および開口33a,3
3bを通して拡張する組みの作動油室21c,21dへ
と流入する。
【0074】また、サイドパネル5の窪み24に押し出
されてきた作動油は、当該作動油の圧力が減衰力発生機
構36における減衰力発生バルブ38のクラッキング圧
力を越えたときにのみ、連絡流路34から減衰力発生バ
ルブ38を押し開きつつサイドパネル6の窪み25を通
して油路32に流入する。
【0075】そして、ここで上記バイパス流路60から
の作動油と一緒になって拡張する組みの作動油室21
c,21dへと流入し、これら作動油室21c,21d
内の作動油の不足分を補う。
【0076】したがって、上記したロータリダンパの作
動時における減衰力特性は、作動油が減衰力調整機構6
5の絞りバルブ63と減衰力発生機構36における減衰
力発生バルブ38を通して流れるときの流動抵抗によっ
て決まることになる。
【0077】また、上記とは逆に、一方の組みの作動油
室21a,21bが拡張して他方の組みの作動油室21
c,21dが収縮する方向にケーシング1とロータ10
が相対回動運動を起したとする。
【0078】この場合には、収縮した組みの作動油室2
1c,21d内の作動油が、サイドパネル6の開口33
a,33bから油路33,窪み29および油路32を通
して窪み25に押し出されると共に、バイパス流路60
aから減衰力調整機構65aを通してチェックバルブ6
1aを押し開きつつサイドパネル5側の油路32aから
窪み24にも押し出される。
【0079】このとき、バイパス流路60aからの作動
油は、減衰力調整機構65aの絞りバルブ63aによっ
て流動抵抗を受け、当該流動抵抗に応じた減衰力を発生
しつつ窪み24から油路31および開口31a,31b
を通して拡張する組みの作動油室21a,21bに流入
する。
【0080】また、サイドパネル6の窪み25に押し出
されてきた作動油は、当該作動油の圧力が減衰力発生機
構36における減衰力発生バルブ39のクラッキング圧
力を越えたときにのみ、連絡流路34から減衰力発生バ
ルブ39を押し開きつつサイドパネル5の窪み24に流
入する。
【0081】そして、ここで上記バイパス流路60aか
らの作動油と一緒になって拡張する組みの作動油室21
a,21bへと流入し、これら作動油室21a,21b
内の作動油の不足分を補う。
【0082】したがって、この場合におけるロータリダ
ンパの減衰力特性は、作動油が減衰力調整機構65aの
絞りバルブ63aと減衰力発生機構36における減衰力
発生バルブ39を通して流れるときの流動抵抗によって
決まることになる。
【0083】以上のことから、ロータリダンパの作動方
向に応じて減衰力発生機構36の減衰力発生バルブ3
8,39を使い分けることで、それぞれの場合における
減衰力特性を適宜に設定し得る。
【0084】しかも、そればかりでなく、ロータリダン
パの作動方向に応じて減衰力調整機構65,65aの摘
み64,64aを選択し、外部からこれら摘み64,6
4aを操作して絞りバルブ63,63aによる流動抵抗
を調節してやることにより、上記した減衰力発生バルブ
38,39による減衰力特性をそれぞれ独立して調整す
ることもできる。
【0085】しかし、これとても、作動油の流れがサイ
ドパネル6側の窪み29を通るときにアキュムレータ5
3の影響を受けて作動油圧力に変化をきたすと、減衰力
特性が変動を起して乱れてしまうことになる。
【0086】そのために、窪み29とアキュムレータ5
3の油室47との間に絞り50を置き、アキュムレータ
53の影響を当該絞り50によりカットして、アキュム
レータ53が極力窪み29内の作動油に影響を与えない
ようにしている。
【0087】ただし、上記において、作動油室21a,
21bが収縮側になったときには、窪み29を通る作動
油の流れが絞りバルブ63と減衰力発生バルブ38とを
通ったのちの戻り油で殆ど圧力がないために、当該作動
油が絞り50を通してアキュムレータ53の油室47に
流入することはない。
【0088】それに対して、作動油室21c,21dが
収縮側になった場合には、絞りバルブ63aと減衰力発
生バルブ39を通る前の圧力作動油が窪み29に流れて
くるので、作動油の一部が絞り50によって制限を受け
るとはいえ、当該絞り50を通してアキュムレータ53
の油室47に流入することになる。
【0089】そのために、拡張する側の作動油室21
a,21bに補給される作動油の油量が不足し、作動油
室21a,21b内にバキュームが生じて次にロータリ
ダンパが反転したときの初期の減衰力特性を乱すことに
なる。
【0090】しかし、この場合にあっても、アキュムレ
ータ53の油室47内の圧力作動油が、油路54からチ
ェックバルブ55を押し開きつつそのときに戻り側とな
っている連絡流路34の部分に流入し、ここからメイン
の流れと一緒になって拡張する側の作動油室21a,2
1bに補給される。
【0091】そのために、これら作動油室21a,21
bで不足する油量をアキュムレータ53からの作動油で
充足し、当該作動油室21a,21b内にバキュームが
生じるのを阻止して、次にロータリダンパが反転したと
きの初期の減衰力特性の乱れを防止する。
【0092】なお、これまで述べてきたこの発明の実施
の形態にあっては、図3に例示するように、ロータシャ
フト11を一本のシャフトとしてベーン体13の結合部
とベアリング17a,17bによる支持部とを同一レベ
ルとして構成した。
【0093】しかし、上記のようにして構成する代わり
に、図9にみられるように、ベアリング17a,17b
による支持部66a,66bの径よりもベーン体13の
嵌合孔14に対する結合部67a,67bの径を小径に
して、それぞれの間に段付部68a,68bをもつ二本
のシャフト部分11a,11bに分けてロータシャフト
11を構成する。
【0094】そして、これらのシャフト部分11a,1
1bの結合部67,67bをベーン体13におけるボス
部12の貫通孔14にそれぞれの段付部68a,68b
の端面を当接して嵌着してやる。
【0095】このようにすれば、ベーン9a,9bにお
けるベーンシール16a,16bの端部をベアリング1
7a,17bによるロータシャフト11の支持部67
a,67bの表面を越えてその内部にまで入れることが
でき、その結果、当該部分の密封性能をさらに向上させ
ることが可能になる。
【0096】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、ロータシャフトとベーン体を二つに分けて構成した
ことにより、ロータシャフトとベーン体の接合部におけ
る隅部形状を直角に加工することが容易となり、その結
果、ケーシング側のベアリングの内端面の面取りも不要
となるので、当該部分にできる隙間を極力小さくするこ
とができる。
【0097】しかも、ベーンに対してボス部の貫通孔に
達するシール溝を形成し、当該シール溝内に亙ってシー
ルを介装したことにより、ベーンシールの両端をこれら
ボス部からロータシャフトの表面に亙って配設すること
ができ、ロータリダンパの作動時に上記隙間を通して洩
れる作動油の流量を殆ど零にして、常に安定した減衰力
特性を確保することが可能になるのである。
【0098】また、ロータの製作に際しても、ロータシ
ャフトとベーン体をそれぞれ単独で加工し、その後に、
ベーン体をロータシャフトに嵌着してロータを構成する
ことができるので、高精度の加工を施すことなくロータ
の同軸度を容易に確保することができる。
【0099】請求項2の発明によれば、段付部をもつ二
本のシャフト部分でロータシャフトを構成し、これらシ
ャフト部分をベーン体の左右から嵌着して取り付けるよ
うにしたことにより、ベーン体の周囲を密封するシール
の両端をロータシャフトの表面を越してその内部にまで
入れることができ、その結果、当該部分の密封性能をさ
らに向上させることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるロータリダンパの実施の形態を
示す縦断正面図である。
【図2】同上、図1におけるW−W線からの縦断側面図
である。
【図3】ロータを分解して示す斜視図である。
【図4】図1におけるX−X線からの横断平面図であ
る。
【図5】図1におけるY−Y線からの切断面図で、左側
のサイドパネルを内壁面側からみた側面図である。
【図6】同じく、図1におけるZ−Z線からの切断面図
で、右側のサイドパネルを内壁面側からみた側面図であ
る。
【図7】図2における減衰力調整機構の部分を縦断して
示す正面図である。
【図8】同じく、図2におけるもう一方の減衰力調整機
構の部分を縦断して示す正面図である。
【図9】この発明のさらに他の実施の形態を示すロータ
の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ハウジング 5,6 サイドパネル 10 ロータ 11 ロータシャフト 11a,11b シャフト部分 12 ボス部 13 ベーン体 14 貫通孔 15a,15b シール溝 16a,16b ベーンシール 17a,17b ベアリング 21a,21b,21c,21d 作動油室 34 連絡流路 36 両効き用の減衰力発生機構 66a,66b 支持部 67a,67b 結合部 68a,68b 段付部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングとロータの相対回動運動に伴
    って交互に拡張および収縮を繰り返す両作動油室を連絡
    流路で相互に連通し、この連絡流路の途中に作動油の流
    れに対して所定の減衰抵抗を与える減衰力発生機構を介
    装したロータリダンパにおいて、上記ロータをロータシ
    ャフトとベーン体の二つの部分に分けて構成し、当該ベ
    ーン体をボス部に穿った貫通孔でロータシャフトに嵌着
    して固定すると共に、ボス部から放射方向に延びるベー
    ンの先端と両側面およびボス部の側面とに亙って貫通孔
    にまで達するシール溝を形成し、当該シール溝にベーン
    シールを嵌着したことを特徴とするロータリダンパ。
  2. 【請求項2】 ロータシャフトをベアリングによる支持
    部の径よりもベーン体の嵌合孔に対する結合部の径を小
    径にしてそれぞれの間に段付部をもった二本のシャフト
    部分で構成し、これらシャフト部分をベーン体のボス部
    に対しそれぞれの段付部の端面を当接して嵌着した請求
    項1のロータリダンパ。
JP22109395A 1995-08-07 1995-08-07 ロータリダンパ Pending JPH0949538A (ja)

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