JPH11236457A - シュリンクフィルム及びその製造方法 - Google Patents

シュリンクフィルム及びその製造方法

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JPH11236457A
JPH11236457A JP10041948A JP4194898A JPH11236457A JP H11236457 A JPH11236457 A JP H11236457A JP 10041948 A JP10041948 A JP 10041948A JP 4194898 A JP4194898 A JP 4194898A JP H11236457 A JPH11236457 A JP H11236457A
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resin
acrylate
shrink film
rubbery polymer
meth
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Hirofumi Yamada
裕文 山田
Yoshiaki Murata
義章 村田
Eiji Sawada
栄嗣 澤田
Kosuke Arai
宏介 新居
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢、機械的強度及び剛性に優れると共に、
自然収縮抑止性に著しく優れたシュリンクフィルムを提
供する。 【解決手段】 スチレン/ブタジエンブロック共重合体
に、スチレン、メチルメタクリレート、ブチルアクリレ
ートをグラフト重合して得られる樹脂成分を溶融混練、
押出成膜し、2軸延伸した後、熱セット処理を施し、A
STM D1504に準拠する配向度が1.5〜5.0
MPaなる範囲にしたシュリンクフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム質重合体、ス
チレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルからなるゴム変性スチレン系樹脂を必須成分とし、
収縮包装及びラベル分野における収縮開始温度、収縮率
勾配等の収縮特性に優れ、また常温での収縮方向の経時
的寸法変化(自然収縮性)が改良され、更に高光沢性、
透明性、高剛性による良好な機械強度並びに包装機械適
性を有し、折曲加工時の折り曲げ部の白化(折曲白化)
に優れたシュリンクフィルム及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、収縮包装用シュリンクフィル
ムとしては、収縮性、機械強度及び透明性等の面からポ
リ塩化ビニル樹脂を素材としたシュリンクフィルムが多
用されていたが、焼却時に発生する塩化水素ガスの発生
に伴う環境問題などから、スチレン−ブタジエン共重合
体系シュリンクフィルムへ移行している。
【0003】また、近年PETボトルの登場とともに、
低温収縮性を付与し、機械物性を向上したシュリンクフ
ィルムとして、スチレン−ブタジエンブロック共重合体
にスチレン系樹脂を混合する方法や、スチレン−ブタジ
エン共重合体のスチレン含量や重合度を調整したブロッ
ク共重合体を用いたシュリンクフィルムが開発されてい
る。
【0004】例えば、特公平2−14186号公報、特
公平2−55218号公報等には、ビニル芳香族炭化水
素と共役ジエンとからなるブロック共重合体に特定の低
分子量ポリスチレンを配合したシュリンクフィルムが挙
げられている。しかし、これら何れのブロック共重合体
系シュリンクフィルムも、ゴム成分や低分子量成分によ
り、自然収縮を発生しやすく、また、延伸成膜後の透明
性に劣るものしか得られないのが実状であった。
【0005】そこで、従来より、例えば特開平8−34
861号公報には、成膜後の透明性や光沢に優れると共
に、機械的強度に優れ、かつ、低温域での収縮性や自然
収縮抑止性等の収縮特性に優れるスチレン系シュリンク
フィルムとして、ゴム質重合体と、スチレン系モノマー
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとを、前記ゴ
ム質重合体が1〜20重量%となる割合で用いてグラフ
ト重合して得られる樹脂を延伸し、シュリンクフィルム
とする技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平8
−34861号公報に記載のシュリンクフィルムは、フ
ィルムの機械的強度や剛性に優れ、かつ、フィルム表面
の光沢に優れるものの、依然として自然収縮を起こし易
いという課題を有していた。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、光沢、
機械的強度及び剛性に優れると共に、自然収縮抑止性に
著しく優れたシュリンクフィルム、及び、その製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ゴム質重合体を特
定量用い、これにスチレン系モノマーと、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルをグラフト重合して得られるグ
ラフト共重合体を必須成分として使用し、かつ、特定条
件で延伸成膜、次いで、熱セットを施し、フィルム配向
を調整することによって、光沢、剛性、自然収縮抑止性
の全てを兼備したシュリンクフィルムが得られることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、ゴム質重合体(a−1)
と、スチレン系モノマー(a−2)と、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステル(a−3)とを前記ゴム質重合体
(a−1)が1〜20重量%となる割合で用いてグラフ
ト重合して得られる樹脂(A)を必須成分とする樹脂成
分から構成され、かつ、フィルムのASTM D150
4に準拠する配向度が1.5〜5.0MPaの範囲にあ
ることを特徴とするシュリンクフィルム、及び、ゴム質
重合体(a−1)と、スチレン系モノマー(a−2)
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)と
を、前記ゴム質重合体(a−1)が1〜20重量%とな
る割合で用いてグラフト重合して得られる樹脂(A)を
必須成分とする樹脂成分を溶融混練後押出し、少なくと
も1方向に、 JIS K-7198に準拠して測定されるガラス
転移点をTgとした場合における(Tg−5℃)〜(T
g+15℃)となる温度範囲で延伸し、次いで、得られ
た延伸フィルムを(Tg−50℃)〜(Tg+10℃)
となる温度範囲で2〜80秒間晒すことを特徴とするシ
ュリンクフィルムの製造方法に関する。
【0010】本発明で用いる樹脂(A)は、ゴム質重合
体(a−1)と、スチレン系モノマー(a−2)及び
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)を必須
成分とする原料成分を、前記ゴム質重合体(a−1)が
1〜20重量%となる割合で用いてグラフト共重合して
得られる樹脂である。ゴム質重合体(a−1)が1重量
%未満では未延伸シートの延伸加工が困難になる他、シ
ュリンクフィルムの耐衝撃性が低下する。一方、20重
量%を越える場合にはゴム成分の増加に伴い、延伸加工
時フィルム表面にゴム粒子由来の凹凸が発生しやすくな
り、フィルム表面において可視光線の乱反射が生じて透
明性や光沢が低下する他、ゴム成分の増加に伴い剛性も
低下する。
【0011】本発明で用いるゴム質重合体(a−1)
は、特に限定されず常温でゴム的性質を示すゴムあるい
は熱可塑性エラストマーが挙げられる。具体的にはスチ
レンブタジエンゴム(SBR)に代表されるスチレン系
モノマーとジエン系モノマーとのブロック共重合体、ブ
タジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレン
ゴム(IR)等が挙げられる。
【0012】これらの中でも特に、透明性と耐衝撃性の
バランスや折曲白化の向上、スチレン系モノマー(a−
2)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)
との相溶性の点からスチレン系モノマーとジエン系モノ
マーのブロック共重合体、ブタジエンゴム(BR)、中
でもスチレン系モノマーとジエン系モノマーのブロック
共重合体が好ましい。
【0013】このスチレン系モノマーとジエン系モノマ
ーのブロック共重合体は、特に限定されるものではない
が、スチレン骨格含有量が30〜55重量%のものであ
ることが耐衝撃性と透明性が良好となる点から好まし
い。即ち、スチレン骨格含有量が30重量%以上におい
てはシュリンクフィルムの自然収縮抑止性、透明性、光
沢性が一層顕著なものとなる他、剛性も一層向上し包装
機械適性に優れたものとなる。また、スチレン骨格含有
量が55重量%以下の場合にはシュリンクフィルムの衝
撃強度が向上する他、折曲白化を低減できる。
【0014】ゴム質重合体(a−1)のゴム平均粒子径
は特に限定されるものではないが、0.05〜0.8μ
mのもので、好ましくは0.1〜0.4μmが衝撃強度
や透明性、光沢性、折曲白化に優れる点から好ましい。
【0015】スチレン系モノマーとジエン系モノマーの
ブロック共重合体を構成するスチレン系モノマーとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、イソブチル
スチレン、tert−ブチルスチレン、(o−、m−、
p−)ブロムスチレン、(o−、m−、p−)クロロス
チレン等が挙げられるが、透明性の点からスチレンが好
ましい。
【0016】一方、スチレン系モノマーとジエン系モノ
マーのブロック共重合体を構成するジエン系モノマーと
しては、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン等が挙げられるが、中でも透明性及び
耐衝撃性、自然収縮抑止性、折曲白化の点からブタジエ
ンが好ましい。
【0017】本発明で用いるスチレン系モノマー(a−
2)としては、前述したゴム質重合体(a−1)で用い
るスチレン系モノマーと同様のもの、即ち、スチレン、
α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、エチルスチレン、イソブチルスチレン、te
rt−ブチルスチレン、(o−、m−、p−)ブロムス
チレン、(o−、m−、p−)クロロスチレン等が挙げ
られるが、シュリンクフィルムの透明性の点からスチレ
ンが好ましい。
【0018】(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a
−3)は、本シュリンクフィルムに透明性や光沢性に極
めて優れた効果を発揮する。(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル(a−3)としては特に限定されるものでは
ないが、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等が挙げられ中で
も透明性が著しく優れる点からメタクリル酸メチルが好
ましい。
【0019】また、樹脂(A)においては、上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)として、
(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)アクリル酸エチ
ルと、グラフト成分として炭素原子数4〜8のアルキル
基でエステル結合を有するアクリル酸アルキルエステル
とを併用して重合させることにより、樹脂の自然収縮抑
止性を維持し乍ら、収縮開始温度の一層の低温化が実現
でき、低温収縮性と自然収縮抑止性の相反する性能を兼
備するのみならず、それらの性能を飛躍的に向上させた
シュリンクフィルムとなる。
【0020】ここで、炭素原子数4〜8のアルキル基で
エステル結合を有するアクリル酸アルキルエステルとし
ては、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−iso−
ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられ
るが、低収縮性を達成すると同時に自然収縮の発生も抑
えることができ、フィルムの光沢性、透明性等に極めて
優れる点からアクリル酸−n−ブチルが好ましい。
【0021】本発明で用いる樹脂(A)を製造する方法
は、特に限定されるものではなく、塊状−懸濁重合、溶
液重合又は塊状重合の何れでもよいが、撹拌式反応器と
可動部分のない複数のミキシングエレメントが内部に固
定されている管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ライ
ン中で、該管状反応器による静的な混合を行いながら連
続的に塊状重合を行う方法が、ポリマー組成を均一にコ
ントロールでき、シートの透明性と耐衝撃性が向上する
点から好ましい。
【0022】本発明のシュリンクフィルムを構成する、
上述した樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分は、該樹
脂(A)に加え、更に、ゴム質重合体(b−1)とスチ
レン系モノマー(b−2)とアクリル系モノマー(b−
3)からなり、且つ、ゴム質重合体(b−1)が30重
量%以上となる割合で用いてグラフト重合して得られる
樹脂(B)を、樹脂(A)に対して50重量%以下の割
合で含有させることが低温収縮性、自然収縮抑止性並び
に透明性、光沢、剛性を低下させることなく、更に耐衝
撃性、耐引き裂き性、耐折曲白化性を付与できる点から
好ましい。
【0023】樹脂(B)においてゴム質重合体(b−
1)が30重量%以上用いてグラフト重合させることに
より、耐衝撃性や引き裂き強度向上が飛躍的に向上する
他、折曲白化抑止効果も優れたものとなる。なかでも、
この耐衝撃性、引き裂き強度、折曲白化抑止効果と、透
明性及び光沢とのバランスが良好となる点からゴム質重
合体(b−1)を30〜90重量%、特に50〜80重
量%用いてグラフト重合させたものが好ましい。
【0024】ゴム質重合体(b−1)としては、特に限
定されず前述したゴム質重合体(a−1)と同様のもの
を用いることができるが、特に光沢性、透明性と耐衝撃
性のバランス、折曲白化向上性及び必須成分である樹脂
(A)との相溶性の点からスチレン系モノマーとジエン
系モノマーのブロック共重合体、ブタジエンゴム(B
R)、中でもスチレン系モノマーとジエン系モノマーの
ブロック共重合体が好ましい。また、ゴム質重合体(b
−1)の架橋度は特に限定されるものではないが、光
沢、透明性の点から連鎖移動剤等により架橋度を変化さ
せ耐衝撃性、耐引き裂き性を向上することができる。
【0025】スチレン系モノマー(b−2)としては、
特に限定されず前述のスチレン系モノマー(a−2)と
同様のもの、即ち、スチレン、α−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレ
ン、イソブチルスチレン、tert−ブチルスチレン、
(o−、m−、p−)ブロムスチレン、(o−、m−、
p−)クロロスチレン等が挙げられる。中でも透明性、
光沢性及び樹脂(A)との相溶性の点からスチレンが好
ましい。
【0026】アクリル系モノマー(b−3)としては、
特に限定されず(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル等のアルキルエステル類及び(メタ)アクリ
ロニトリル等が挙げられ、目的に応じて使用されるが、
特にメタクリル酸メチルが透明性、光沢性、樹脂(A)
との相溶性の点から好ましい。
【0027】さらに、樹脂(B)においては、シュリン
クフィルムの耐衝撃性、折曲白化を更に向上するため、
或いは樹脂(A)との屈折率を近づけて透明性を維持す
るため、例えば、無水マレイン酸等の不飽和脂肪酸を併
用して共重合させてもよい。
【0028】ゴム質重合体(b−1)、スチレン系モノ
マー(b−2)、アクリル系モノマー(b−3)、更に
必要に応じその他のモノマー(b−4)を原料成分とす
る樹脂(B)は、屈折率を1.520〜1.570の範
囲に調整することが好ましく、更には1.535〜1.
555の範囲に調整することが好ましい。また、樹脂
(B)のグラフト粒径は特に限定されるものではない
が、平均粒子径で0.05〜0.8μm、好ましくは
0.1〜0.4μmが樹脂(A)と混合した際の透明性
を損なわず、耐衝撃性、折曲白化を向上する。
【0029】樹脂(B)の重合形態としては、ゴム質重
合体(b−1)を核としてその周りにスチレン系モノマ
ー(b−2)及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(b−3)をグラフトさせ樹脂(A)との相溶性を向上
させたコアシェル構造を有するものが好ましく、そのグ
ラフト形態はランダム結合、ブロック結合等が挙げられ
る。
【0030】樹脂(A)に樹脂(B)を配合する場合、
透明性及び光沢とのバランスの点からその割合は上述し
たとおり樹脂(B)が50重量%以下である。なかで
も、物性バランスの点から5〜45重量%であることが
更に好ましい。樹脂の混合方法は特に限定されないが、
連続式では単軸或いは二軸押出機等、バッチ式ではバン
バリミキサー等を用いて押出成膜前に溶融混練する方法
や、二軸押出機等を用いて原料を押出成膜時に直接溶融
混練し均一に分散させる方法等が挙げられる。
【0031】このような樹脂(A)を主成分とする樹脂
成分には、目的に応じて種々の可塑剤を、8重量部以
下、好ましくは5重量部以下の範囲で添加することが可
能であるが、通常、可塑剤の添加によりE’保持率、即
ち自然収縮抑止性が低下するため、特に3重量部以下に
抑えることが好ましい。
【0032】可塑剤としては、フタル酸系、アジピン酸
系、アゼライン酸系、セバシン酸系、クエン酸系等のモ
ノエステル系可塑剤、エポキシ誘導体、末端を1価のア
ルコールもしくは1塩基酸としたポリエステル系の重合
型可塑剤等、公知慣用のものが何れも使用でき、中でも
ポリエステル系可塑剤、及びジブチルフタレート(DB
P)、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸系
可塑剤が、収縮開始温度の微調整が可能で、且つ透明性
を低下させない点から好ましい。
【0033】また、可塑剤の他に、目的に応じて滑剤、
アンチブロッキング剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び紫
外線吸収剤等の添加剤を、0.01〜20重量部、好ま
しくは0.02〜10重量部、更に好ましくは0.05
〜5重量部の範囲で添加することが好ましい。
【0034】滑剤としては、炭化水素系の流動パラフィ
ンやポリエチレンワックス、脂肪酸系の高級脂肪酸やオ
キシ脂肪酸、脂肪酸アミド、エステル系のグリセリドや
エステルワックス、脂肪族ケトン系、脂肪族アルコール
系、脂肪族と多価アルコールの部分エステル、及び複合
滑剤等が使用可能であるが、特に流動パラフィンやポリ
エチレンワックス、ジメチルポリシロキサンやメチルフ
ェニルポリシロキサン等の有機ポリシロキサン、エチレ
ンビスステアリルアマイド等のビス脂肪酸アミド、及び
アルキル燐酸エステル等のエステルワックスが透明性、
表面平滑性の点から好ましい。
【0035】他に、アンチブロッキング剤としては酸化
珪素、シリコーン微粒子、ナイロン微粒子、高密度ポリ
エチレン微粒子等が挙げられる。帯電防止剤としてはシ
ョ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、エチレンオキサイド付加物等の脂肪酸系、脂肪酸ア
ミド系、脂肪酸ケトン系、脂肪酸エステル系及びカチオ
ン系活性剤、アニオン系活性剤、両性活性剤等が挙げら
れ、酸化防止剤としてはトリエチレングリコール−ビス
−[3−(3−第三ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]等のヒンダードフェノー
ル系やトリフェニルホスファイト等の燐系、及びジラウ
リルチオジプロピネート等の硫黄系が、紫外線吸収剤と
してはヒドロキシベンゾフェノン系やヒドロキシベンゾ
トリアゾール系等が挙げられる。これらは単独或いは併
用して添加することができるが、これに制限されるもの
ではない。
【0036】これらの可塑剤及び添加剤等は、樹脂
(A)、樹脂(B)に予め添加しても、或いは樹脂
(A)と樹脂(B)とを溶融混練する際に添加しても、
或いは予め作成したマスターバッチを混合することによ
り添加してもよい。
【0037】詳述した樹脂(A)を含む樹脂成分は、動
的粘弾性測定の温度分散貯蔵弾性率(E’)における
E’(45℃)/E’(23℃)の比が、0.85〜1
の範囲にあることが、自然収縮抑止性に優れる点から好
ましい。即ち、23℃における貯蔵弾性率E’に対する
45℃にける貯蔵弾性率E’の値が、85%以上である
場合には、フィルムの常温での自然収縮率を飛躍的に低
減でき、印刷時の見当寸法変化や装着時の寸法不足、或
いはフィルム巾の狭巾化等の諸問題を改善できる。
【0038】また、前記した通り、樹脂(A)において
は、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−
3)として、(メタ)アクリル酸メチル又は(メタ)ア
クリル酸エチルと、グラフト成分として炭素原子数4〜
8のアルキル基でエステル結合を有するアクリル酸アル
キルエステルとを併用して重合させることにより、樹脂
の自然収縮抑止性を維持し乍ら、収縮開始温度の一層の
低温化が実現できる。この場合、特に、樹脂(A)を必
須成分とする樹脂成分において、動的粘弾性測定での温
度分散貯蔵弾性率の微係数(dE’/dT)が(−4.
0×10-7)〜(−4.3×10-7)[Pa/℃]の範
囲となる温度が、50〜85℃の範囲にあるものが、こ
の収縮開始温度の低温化が一層顕著なものとなる。即
ち、当該範囲において、フィルムやラベルの装着時、所
定の収縮率を得るためにフィルムに与える熱量を低減で
き、過剰加熱による被覆対象物の変形や内容物の変質を
防止することができる。なかでも、55〜75℃の範囲
が収縮開始温度の低温度化と、自然収縮抑止性とのバラ
ンスに優れたものとなり好ましい。
【0039】動的粘弾性測定での温度分散貯蔵弾性率の
微係数(dE’/dT)が(−4.0×10-7)〜(−
4.3×10-7)[Pa/℃]の範囲となる温度を、5
0〜85℃の範囲に調整する方法としては、特に制限さ
れず、例えば、可塑剤の添加によっても調整可能である
が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)と
して、炭素原子数4〜8のアルキル基でエステル結合を
形成するアクリル酸アルキルエステル(a−4)の重合
比を変更させることにより調整することが好ましい。
【0040】以上詳述した樹脂成分から構成される本発
明のシュリンクフィルムは、ASTM D1504に準
拠する配向度が1.5〜5.0MPaの範囲にある。即
ち、1.5MPa未満においては、シート表面の光沢性
に劣ったものとなり、また、5.0MPaを超える場合
には、自然収縮し易いものとなる。これらの性能バラン
スの点から2.0〜4.5kg/cm2の範囲が好ましい。こ
こで、 ASTM D1504に準拠する配向度とは2
00℃の加熱プレートで測定される値である。
【0041】既述の通り、本発明のシュリンクフィルム
は、収縮特性に優れる適度な配向を有し乍らも、優れた
光沢を有する。具体的には、光沢度が80〜130%の
範囲となる。従来の自然収縮を起こし易い高配向のシュ
リンクフィルムは、その光沢度が上記範囲を超えるもの
も存在するが、光沢度80%以上の範囲においては、目
視評価上殆ど差がない。従って、本発明のシュリンクフ
ィルムは、実用上全く問題のない光沢を発現し乍ら、収
縮特性が改善され、更に剛性や耐衝撃性といった機械的
特性も優れたものとなり、実用上、非常に有用なものと
なるのである。
【0042】以上詳述したシュリンクフィルムを製造す
る方法としては、特に限定されるものではないが、以下
に詳述する本発明の製造方法が好ましい。
【0043】即ち、詳述した樹脂(A)を必須成分とす
る樹脂成分を溶融混練後押出し、少なくとも1方向に、
JIS K-7198に準拠して測定されるガラス転移点をTg
とした場合における(Tg−5℃)〜(Tg+15℃)
となる温度範囲で延伸し、次いで、得られた延伸フィル
ムを(Tg−50℃)〜(Tg+10℃)となる温度範
囲で2〜80秒間晒すことにより、目的とするシュリン
クフィルムを得ることができる。
【0044】具体的には、詳述した各成分を予め、溶融
混練しペレット化したもの、或は、上記各成分を押出機
内に導入し溶融混練後、Tダイ、サーキュラーダイより
押出し成膜する。また、本発明のシュリンクフィルム
は、単層、多層フィルムとしてもよく、その場合、樹脂
(A)を必須成分とする樹脂成分を内層に配し、かつ、
表層として、樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分、或
は、AS樹脂、MS樹脂等を配する層構成が挙げられ
る。この様な多層構造の場合には、フィードブロック方
式やマルチマニホールド方式によって共押出により積層
される。
【0045】この押出工程における温度、即ち、押出時
における樹脂温度は、製造方法によって異なり特に限定
されるものではないが、通常、160〜250℃、中で
も200〜230℃であることが好ましい。
【0046】次いで、ダイスより押出した無延伸シート
は、エアーナイフ、タッチロール、静電ピンニング等で
均一冷却された後、少なくとも1軸方向に延伸される。
延伸方法としては、特に限定されず1軸又は2軸に、同
時或いは逐次で延伸する方法が好ましく、1軸延伸の場
合は、加熱ロールの速度差で押出方向に、或いはテンタ
ー等で押出方向と直角方向に主体的に延伸し、2軸延伸
の場合は加熱ロール間の速度差で押出方向に延伸した後
テンター等で横方向に延伸するか、テンター内で縦横同
時に延伸する。
【0047】また、サーキュラーダイより押出される1
軸延伸の場合は、バブルの膨張を抑制しドラフトにより
押出方向に、或は、ドラフトを抑制しバブルを膨張させ
円周方向に実質的に延伸し、2軸延伸の場合は、バブル
内にエアーを注入し押出方向及び円周方向に同時或は逐
次延伸させる方法が挙げられる。
【0048】本発明の製造方法において延伸倍率とは、
延伸方向における1方向の延伸倍率をいい、具体的には
2.0〜6.0倍の範囲であることが好ましい。延伸倍
率が2.0倍以上では、収縮包装時の最大収縮率が向上
して皺や弛みの防止に有効であり、一方、6.0倍以下
においては、延伸成膜性の安定性に優れ、生産性が向上
する。これらの効果のバランスに優れ、かつ、適正な配
向度が得られる点からなかでも2.5〜5.5倍、更に
は3.0〜4.5倍の範囲が好ましい。
【0049】本発明においては、この延伸工程における
温度条件が、JIS K-7198に準拠して測定されるガラス
転移点をTgとした場合における(Tg−5℃)〜(T
g+15℃)となる温度範囲である。この様な比較的低
い温度域で延伸処理することによりフィルムの剛性、光
沢及び透明性が高められる。即ち、(Tg−5℃)未満
では樹脂の軟化が不足し破断等を生じ延伸成膜が実質的
に不可能となる。一方(Tg+15℃)より高い場合
は、スーパードローを生じ延伸効果が期待できなくなる
と同時に延伸フィルム表面にゴム粒子由来の凹凸が発生
し、可視光線のフィルム表面での乱反射が起こり光沢
性、透明性の低下を招く。これらのバランスが良好とな
る点から、特に(Tg−5℃)〜(Tg+10℃)とな
る温度範囲が好ましい。
【0050】そして、得られた延伸フィルムを(Tg−
50℃)〜(Tg+10℃)となる温度範囲で2〜80
秒間晒す(以下、この工程を「熱セット」と略記す
る)。これにより高光沢、高透明性化を実現しながら、
自然収縮抑止性を飛躍的に向上させることができる。更
に、被覆対象物への被覆仕上がり(実用収縮性)も極め
て良好なものとなる。即ち、(Tg−50℃)未満では
フィルム内の残留応力が高いまま固定されるため自然収
縮性が低下すると共に、配向の均一性に劣るフィルムと
なる。一方(Tg+10℃)を越える場合は、延伸配向
の緩和が発生して収縮性能が著しく低下すると同時にゴ
ム粒子由来の凹凸による光沢性、透明性の低下が生じ
る。
【0051】この様な熱セットによってフィルムの配向
度を適切な範囲に制御でき、自然収縮抑止性が一層顕著
になる点から、温度条件は中でも(Tg−40℃)〜
(Tg+10℃)であることが更に好ましい。
【0052】熱セットを施す時間は、2〜80秒の範囲
であるが、中でも5〜60秒であることが好ましい。2
秒未満の時間ではフィルムに充分な熱セット効果を付与
できないため自然収縮抑止性に劣る。また、80秒を超
過すると配向緩和による収縮性能及び外観の低下が発生
する。
【0053】ここで、Tgとは、JIS K−7198
に準拠して測定されるガラス転移点であり、動的粘弾性
特性値である貯蔵弾性率と損失弾性率の比で示される
(tanδ)の主(α)分散領域におけるピーク値であ
る。
【0054】この様にして得られるシュリンクフィルム
は、熱収縮性包装材や熱収縮性ラベル用素材として使用
する場合には、延伸方向の最大収縮率は30〜90%で
あることが好ましい。即ち、最大収縮率が30%以上で
ある場合、皺や弛緩現象が発生することなく均一な収縮
包装ができ、実用収縮性が良好なものとなる。一方、9
0%以下である場合は、安定した延伸成膜を行うことが
可能である。これらのバランスの点から中でも50〜8
5%、特に60〜80%の範囲が好ましい。
【0055】ここで収縮率とは、フィルムをシリコンオ
イル浴中で10秒浸漬した時の、フィルムの収縮長さを
原寸長さで割った百分率(%)で表すものであり、最大
収縮率とは、収縮率が平衡に達し、フィルムの収縮率が
変化しなくなった時の収縮率を表すものである。
【0056】この様にして得られるシュリンクフィルム
は、PETボトル、ガラス瓶を始めとする各種飲料容器
用収縮ラベル、キャップシール、食品容器用収縮ラベル
等の各種の用途に使用できる。
【0057】
【実施例】以下、実施例をもって更に詳しく説明する
が、本発明の内容はこれら実施例によって何ら限定され
るものではない。
【0058】合成例1、2 樹脂(A)として、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体(スチレン/ブタジエン重量比=37.5/6
2.5)、スチレン、メタクリル酸メチル、アク
リル酸−n−ブチルを表1に示す割合で用い、管状反応
器による連続的塊状重合を行った。得られた樹脂を夫々
「樹脂A1」「樹脂A2」とする。
【0059】
【表1】
【0060】実施例1〜11 表2及び表3の配合に従い押出機にて、200〜230
℃で溶融混練(実施例2〜10は、事前に2軸混練機に
て溶融混練、ペレット化した後、押出機に導入)後、リ
ップ開度1.0mm、230℃のTダイより押出し、エ
アーナイフが配置されているキャスティングロールユニ
ットで70〜80℃まで冷却、更に複数のロールにてシ
ート温30℃に冷却して厚さ約200μmの無延伸シー
トを成膜した。この無延伸シートをテンターにて表2の
条件で連続して延伸し、延伸後のフィルム幅を保持した
まま熱セットゾーンに送り込み、表2の条件で熱セット
を施して、厚さ50μmのシュリンクフィルムを得た。
【0061】尚、樹脂(B)として使用した「MBS」
は、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチ
レン、メタクリル酸メチルから得られるMBS樹脂
(重量比://=60〜80/20〜40/10
〜30)である。
【0062】また、表2及び表3の配合に従い溶融混練
して得られたペレットについて、動的粘弾性測定を行っ
た。
【0063】動的粘弾性測定にはレオメトリクス(株)
製動的粘弾性測定装置[RSAII]を用い、振動周波数1
Hzで測定を行った。 T*:動的粘弾性測定での温度分散貯蔵弾性率(E’)
において、主分散領域においてE’の微係数が(−4.
1×10-7[Pa/℃])となる温度。
【0064】E’保持率:動的粘弾性測定での温度分散
貯蔵弾性率(E’)において、E’(45℃)/E’
(23℃)×100[%]で求められる値。
【0065】
【表2】
【0066】[表2においてアジピン酸系とは、アジピ
ン酸と分子量200以下の2価のアルコールからなるポ
リエステル系可塑剤を表し、小型2軸ニーダーにて実施
例で得られた樹脂(A)の一部と事前に練り込んで使用
したものである。また、表2及び以下の各表の記載にお
いて、「%」は「重量%」をそれぞれ示し、表2におけ
るアジピン酸系の「部」は、樹脂(A)及び樹脂(B)
の合計重量100重量部に対する使用重量を表わす。]
【0067】
【表3】
【0068】次いで、得られたシュリンクフィルムを用
いて各種試験を行った。結果を表4及び表5に示す。
尚、各測定は以下の方法に依拠し行った。
【0069】[収縮開始温度]30〜160℃の範囲に
おいて、各温度でシリコンオイル浴にフィルムを10秒
浸漬して収縮率を算出した。収縮率と温度から収縮曲線
を求め、2%収縮した温度を収縮開始温度とする。 [自然収縮性]35℃の恒温室に30日間放置した後の
収縮率。 [配向度]ASTM D1504に準拠し、200℃に
加熱された加熱プレート間にサンプルを挿入し、収縮応
力の最大値をサンプル厚みと巾で割り、最大熱収縮応力
(MPa)を求め、フィルムの配向度とした。 プレート:隔5mm、長さ50mm サンプルサイズ:巾25.4mm チャック間:65mm
【0070】[ヘイズ]JIS K−7105に準拠。 [光 沢]JIS K−7105に準拠。
【0071】[インパクト]JIS P−8134(フ
ィルムインパクト)に準拠。 [モジュラス]JIS K−7127に準拠。
【0072】[折曲白化]フィルムを180度折り曲
げ、イソプレン製ニップロールを通過した後の状態、お
よび、その後100℃5秒で収縮させた後の状態を顕微
鏡により目視観察。 ◎・・折曲、収縮後も変化なし ○・・折曲時に極微少の白化に生じるものの、収縮後白
化が消える。 △・・折曲時に白化、クレーズが発生し、収縮後も白化
が消えない。 ×・・折曲時に白化、クラックが発生し、収縮後も白化
が消えない。
【0073】[実用収縮性]1.5リットルの円筒状P
ET製ボトル(最大円周300mm)或いはガラス製瓶
(最大円周250mm)に、外径+5%の径で円筒状に
加工したフィルムを被せ、シュリンクトンネルでボトル
或いは瓶に被覆した。また、シュリンクトンネルの設定
条件は、PET製ボトルがトンネル温度100℃で通過
時間5秒、ガラス製瓶が150℃で5秒とした。観察事
項は、収縮被覆後の皺の有無及び密着性とした。密着性
は、PET製ボトルの上部小径部分(円周210mm)
とガラス瓶の小径部分(円周130mm)の円周と、各
小径部分での収縮被覆後のフィルム円周との比率とし
た。
【0074】[評価基準] 皺の有無 皺なし・・・○ 皺有り・・・×
【0075】
【0076】総合評価 ◎・・・胴体部、小径部共に皺、歪みなく完全タイトに
被覆したもの。 ○・・・小径部に多少の収縮不足があるが、実用上支障
ないもの。 △・・・小径部に収縮不足が残ったもの。 ×・・・完全に被覆できないもの。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】比較例1〜6 表6記載の組成で実施例3〜11と同様に溶融混練、表
6記載のテンターでの延伸、熱セット条件(但し、比較
例6は熱セットなし)を満足させる他は実施例1〜11
と同様にして厚さ50μmのシュリンクフィルムを得
た。次いで、得られたシュリンクフィルムを用いて各種
試験を行った。結果を表7に示す。
【0080】
【表6】
【0081】
【表7】
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、剛性、機械的強度にも
優れ、かつ、光沢性の外観が良好であると共に、自然収
縮抑止性に優れるシュリンクフィルムを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム質重合体(a−1)と、スチレン系
    モノマー(a−2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル(a−3)とを前記ゴム質重合体(a−1)が1
    〜20重量%となる割合で用いてグラフト重合して得ら
    れる樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分から構成さ
    れ、かつ、フィルムのASTM D1504に準拠する
    配向度が1.5〜5.0MPaの範囲にあることを特徴
    とするシュリンクフィルム。
  2. 【請求項2】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、動的粘弾性測定の温度分散貯蔵弾性率(E’)にお
    けるE’(45℃)/E’(23℃)の比が0.85〜
    1の範囲にある請求項1記載のシュリンクフィルム。
  3. 【請求項3】 樹脂(A)が、(メタ)アクリル酸アル
    キルエステル(a−3)として、(メタ)アクリル酸メ
    チル又は(メタ)アクリル酸エチルと、グラフト成分と
    して炭素原子数4〜8のアルキル基でエステル結合を有
    するアクリル酸アルキルエステルとを併用して重合させ
    たものである請求項1又は2記載のシュリンクフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 該樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、動的粘弾性測定での温度分散貯蔵弾性率の微係数
    (dE’/dT)が(−4.0×10-7)〜(−4.3
    ×10-7)[Pa/℃]の範囲となる温度が、50〜8
    5℃の範囲にある請求項3記載のシュリンクフィルム。
  5. 【請求項5】 ゴム質重合体(a−1)が、スチレン系
    モノマーとジエン系モノマーとのブロック共重合体であ
    る請求項1、2、3又は4記載のシュリンクフィルム。
  6. 【請求項6】 ゴム質重合体(a−1)が、そのスチレ
    ン含有率が30〜55重量%である請求項5記載のシュ
    リンクフィルム。
  7. 【請求項7】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、更に、ゴム質重合体(b−1)とスチレン系モノマ
    ー(b−2)とアクリル系モノマー(b−3)とを含ん
    でなり、かつ、ゴム質重合体(b−1)が30重量%以
    上となる割合で用いてグラフト重合して得られる樹脂
    (B)を、樹脂(A)に対して50重量%以下の割合で
    含有するものである請求項1〜6の何れか一つに記載の
    シュリンクフィルム。
  8. 【請求項8】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、更に、可塑剤又は滑剤を含有する請求項1〜7の何
    れか1つに記載のシュリンクフィルム。
  9. 【請求項9】 ゴム質重合体(a−1)と、スチレン系
    モノマー(a−2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエ
    ステル(a−3)とを、前記ゴム質重合体(a−1)が
    1〜20重量%となる割合で用いてグラフト重合して得
    られる樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分を溶融混練
    後押出し、少なくとも1方向に、 JISK-7198に準拠して
    測定されるガラス転移点をTgとした場合における(T
    g−5℃)〜(Tg+15℃)となる温度範囲で延伸
    し、次いで、得られた延伸フィルムを(Tg−50℃)
    〜(Tg+10℃)となる温度範囲で2〜80秒間晒す
    ことを特徴とするシュリンクフィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、動的粘弾性測定の温度分散貯蔵弾性率(E’)にお
    けるE’(45℃)/E’(23℃)の比が0.85〜
    1の範囲にある請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 樹脂(A)が、(メタ)アクリル酸ア
    ルキルエステル(a−3)として、(メタ)アクリル酸
    メチル又は(メタ)アクリル酸エチルと、グラフト成分
    として炭素原子数4〜8のアルキル基でエステル結合を
    有するアクリル酸アルキルエステルとを併用して重合さ
    せたものである請求項10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 該樹脂(A)を必須成分とする樹脂成
    分が、動的粘弾性測定での温度分散貯蔵弾性率の微係数
    (dE’/dT)が(−4.0×10-7)〜(−4.3
    ×10-7)[Pa/℃]の範囲となる温度が、50〜8
    5℃の範囲にある請求項11記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、更に、ゴム質重合体(b−1)とスチレン系モノマ
    ー(b−2)とアクリル系モノマー(b−3)とを含ん
    でなり、かつ、ゴム質重合体(b−1)が30重量%以
    上となる割合で用いてグラフト重合して得られる樹脂
    (B)を、樹脂(A)に対して50重量%以下の割合で
    含有するものである請求項9、10、11又は12記載
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 樹脂(A)を必須成分とする樹脂成分
    が、更に、可塑剤又は滑剤を含有する請求項9〜13の
    何れか1つに記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 延伸時の延伸倍率が2〜6倍である請
    求項9〜14の何れか1つに記載の製造方法。
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