JPH11208430A - ゴルフカート - Google Patents

ゴルフカート

Info

Publication number
JPH11208430A
JPH11208430A JP2001698A JP2001698A JPH11208430A JP H11208430 A JPH11208430 A JP H11208430A JP 2001698 A JP2001698 A JP 2001698A JP 2001698 A JP2001698 A JP 2001698A JP H11208430 A JPH11208430 A JP H11208430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
traveling
control unit
parking brake
golf cart
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4049430B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Jikiba
安弘 食場
Tomohiro Yamada
智博 山田
Tomoaki Uenishi
智明 上西
Takeya Matsushita
丈也 松下
Kazuhiro Matsuoka
和広 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP02001698A priority Critical patent/JP4049430B2/ja
Publication of JPH11208430A publication Critical patent/JPH11208430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4049430B2 publication Critical patent/JP4049430B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行中にキースイッチが誤って操作された場
合に生じる制御部の電源の遮断により駐車ブレーキが制
動動作し、該駐車ブレーキ過負荷状態となること、及び
駐車ブレーキの制動による急停車の発生を未然に防止す
る。 【解決手段】 キースイッチ11がオフ操作されたとき、
このオフ信号を遅延する遅延回路12の出力を監視し、こ
の出力がオフ状態に転換するまでの間ブレーキ40に制動
動作を行わせ、遅延回路12の出力がオフとなった時点に
おいて制御部の電源を遮断し、この遮断により動作する
駐車ブレーキの制動力が、低速状態又は停止状態にある
走行車輪に加えられるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフ場内での物
品の搬送に用いられるゴルフカートに関し、更に詳しく
は、停車時における移動防止のため、走行車輪に機械的
なブレーキ力を加える駐車ブレーキを備えるゴルフカー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場内で用いられるゴルフカート
は、無謀な運転による事故の発生を防ぐと共に、コース
上の芝生を保護することを目的として、コースに沿って
設けられた所定の走行経路(カート路)を自動走行する
ものが主流となっている。
【0003】このゴルフカートは、車体前部に配された
左右一対の検出コイルにより構成された誘導線センサ
と、車体前部の略中央に配された一つの検出コイルによ
り構成された標識センサとを備えると共に、走行速度の
変更のため、エンジン、モータ等の走行用原動機の出力
調整を行う原動機制御手段、及びブレーキによる制動力
を調節するブレーキ制御手段を備え、更に、車体の操向
のための操向手段を備えて構成されている。一方走行経
路となるカート路には、交流電流が通電された誘導線が
連続的に埋設してあり、また、速度の変更、停止等、走
行条件の変更が必要な各位置に、これらの変更を指示す
るための標識マグネットが埋設してある。
【0004】前述の如く構成されたゴルフカートは、利
用者の乗車中には、例えば、乗車位置にて操作される走
行スイッチのオンオフ操作に応じて、また非乗車中に
は、利用者により携帯されるリモコン発信器の操作によ
って発せられる操作信号の受信に応じて発進及び停止せ
しめられ、この発進から停止までの間には、前記誘導線
の周囲に形成される磁界の作用により前記誘導線センサ
の一対の検出コイルに誘起される電圧を検出し、両検出
コイルの誘起電圧の偏差を解消すべく操向手段を動作さ
せ、前記誘導線を辿る自動操向が行われる。
【0005】またこの間、前記標識マグネットの埋設位
置において標識センサの検出コイルに誘起される電圧を
検出し、この検出に応じて予め設定された走行条件を実
現すべく、原動機制御手段及びブレーキ制御手段を動作
させることにより、走行速度の変更、停止を含めた走行
条件の変更が行なわれ、この走行条件の変更と前述した
自動操向とにより、走行経路となるカート路上での自動
走行が行われる構成となっている。
【0006】さて、以上の如き自動走行を行うゴルフカ
ートは、コース上の定点(ティーグラウンド、グリーン
等)の近傍において、走行路上に予め設置された標識マ
グネット(定点標識)の検出に応じて自動停止せしめら
れるが、これらの定点以外の適宜位置での停止が必要な
場合もあり、この停止は、前述の如く、乗車状態での走
行スイッチのオフ操作、及び非乗車状態でのリモコン発
信器の停止操作によって適宜に行わせ得るようになって
いる。
【0007】しかしながら、ゴルフコースに沿って設け
られるゴルフカートの走行路は、特に、山間コースにお
いては、登坂区間、降坂区間等の傾斜地を含むことが多
く、これらの傾斜地にて停止操作がなされたとき、停止
したゴルフカートが、傾斜に沿って移動を開始して暴走
する虞れがある。そこで多くのゴルフカートにおいて
は、停止に応じた機械的な動作により走行車輪に制動力
を加える駐車ブレーキを備え、この駐車ブレーキの動作
により前記移動の虞れを回避し、走行路上の適宜位置で
の停止を安全に行い得るようにしてある。
【0008】駐車ブレーキは、例えば、走行車輪への出
力軸に取り付けたドラムと、該ドラムの内周面にばね力
により押し付けられるブレーキシューと、該ブレーキシ
ューに前記ばね力に抗する向きの力を加えるアクチュエ
ータとを備えるドラム式ブレーキ、又は前記出力軸に取
り付けたブレーキディスクと、該ブレーキディスクの一
面にばね力により押し付けられるアーマチュアと、該ア
ーマチュアの他側に周設され、前記ばね力に抗する向き
の力を加える励磁コイルとを備えるディスク式ブレーキ
として構成され、走行中には前記アクチュエータ又は励
磁コイルに通電し、ブレーキシュー又はブレーキディス
クの押し付けを解除して走行を阻害しないようにする一
方、停止時には、停止の検出に応じた制御部からの指令
により前記アクチュエータ又は励磁コイルへの通電を遮
断し、前記ブレーキシュー又はブレーキディスクを各別
のばね力により押し付け状態に復帰させて、走行車輪に
制動力を加えるようにしてある。更に、前記駐車ブレー
キとしては、出力軸の回転を電磁力により停止させる電
磁ブレーキが用いられることもある。
【0009】このように、通電遮断により機械的な制動
動作を行う駐車ブレーキを備えるのは、原動機の起動ス
イッチ(キースイッチ)がオフ操作されたとき、この操
作に伴う制御部への通電遮断により駐車ブレーキを動作
させて、例えば、非使用時における車庫格納状態におい
て制動状態を保ち、車庫内での無為な移動を防止し得る
ようにするためである。なお、駐車ブレーキによる制動
は、キースイッチのオン操作による制御部への電源供給
により解除され、その後の走行に支障を来すことはな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところがゴルフカート
は、一般的に不特定多数の乗員により使用されることか
ら、操作に慣れない乗員により、前述した自動走行中に
ゴルフカートを停止させるべく、原動機起動のためのキ
ースイッチのオフ操作がなされる場合がある。このキー
スイッチは、一般的に、前記制御部への電源供給を遮断
するスイッチを兼ねることから、前述した誤ったオフ操
作が行われた場合、原動機が停止すると共に、制御部の
電源の遮断に応じて駐車ブレーキが動作し、ゴルフカー
トの停止は実現されるが、この間、通常停止のためのブ
レーキは動作せず、前記駐車ブレーキが単独にて制動力
を発生することとなる。
【0011】駐車ブレーキの負荷容量は、停止状態を保
つことを前提として設定されており、走行中において駐
車ブレーキが動作した場合、該駐車ブレーキが過負荷状
態となり、このような動作の繰り返しにより早期に損耗
して、正規の使用状態において所望の制動力が得られな
くなるという問題があり、また駐車ブレーキによる制動
は急激に行われる結果、ゴルフカートが急停車して危険
を伴う虞れがある。
【0012】また駐車ブレーキは、前述した如く、走行
車輪への出力軸、例えば、トランスミッションの出力軸
に装備されており、前述した損耗が生じた場合、その交
換、又は調整に多大の手間を要するという難点がある。
【0013】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、乗員の誤った操作による駐車ブレーキの過負荷
状態の発生を確実に防止し、長期に亘って安定した駐車
ブレーキの動作を実現することができると共に、駐車ブ
レーキの動作による急停車を防止し、安全な停止を可能
とするゴルフカートを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
ゴルフカートは、所定の走行経路に沿った自動走行と、
乗員の操作による手動走行との切換えが可能に構成して
あり、制御部からの指令により動作し、走行車輪に制動
力を加えるブレーキと、前記制御部の電源の遮断に応じ
て機械的に動作し、走行車輪に制動力を加える駐車ブレ
ーキとを備えるゴルフカートにおいて、前記制御部は、
前記電源の遮断のためのスイッチのオフ操作に応じて前
記ブレーキに所定の動作指令を発する手段と、前記オフ
操作がなされた後、所定の時間が経過するまでの間、前
記電源の遮断を遅延する手段とを具備することを特徴と
する。
【0015】この発明においては、制御部の電源の遮断
用のスイッチ(キースイッチ)がオフ操作された後、所
定の時間が経過するまで制御部への電源供給が継続さ
れ、この間制御部は、前記スイッチのオフに応じて通常
制動のためのブレーキに動作指令を発し、該ブレーキの
動作により走行車輪に制動力を加える動作をなす。駐車
ブレーキは、前記所定の時間の経過後に生じる制御部の
電源の遮断に応じて動作し、走行車輪に制動力を加え
る。このときゴルフカートは、前記所定の時間のブレー
キの動作により、十分な低速又は停止状態にある。
【0016】更に加えて、前記電源の遮断を遅延する手
段は、前記スイッチのオフ信号に所定の遅れを付与して
前記制御部に与える遅延回路として構成してあることを
特徴とする。
【0017】この発明においては、前記スイッチのオフ
信号が、直接及び遅延回路を介して制御部に与えられ、
制御部は、直接与えられるオフ信号に応じてブレーキに
動作指令を発し、遅延回路を介して与えられるオフ信号
に応じて電源を遮断する。この電源遮断に応じて動作す
る駐車ブレーキの制動力は、低速又は停止状態にある走
行車輪に加えられる。
【0018】本発明の第2発明に係るゴルフカートは、
所定の走行経路に沿った自動走行と、乗員の操作による
手動走行との切換えが可能に構成してあり、制御部から
の指令により動作し、走行車輪に制動力を加えるブレー
キと、前記制御部の電源の遮断に応じて機械的に動作
し、走行車輪に制動力を加える駐車ブレーキと、走行速
度を検出する車速検出器とを備えるゴルフカートにおい
て、前記制御部は、前記電源の遮断のためのスイッチの
オフ操作に応じて前記ブレーキに所定の動作指令を発す
る手段と、前記オフ操作がなされた後、前記車速検出器
の検出結果が所定値以下となるまでの間、前記電源の遮
断を遅延する手段とを具備することを特徴とする。
【0019】この発明においては、制御部の電源遮断用
のスイッチ(キースイッチ)がオフ操作された後、車速
検出器により検出される走行速度が所定の速度以下とな
るまで制御部への電源供給が継続され、この間制御部
は、前記スイッチのオフに応じて通常制動のためのブレ
ーキに動作指令を発し、該ブレーキの動作により走行車
輪に制動力を加える動作をなす。駐車ブレーキは、前記
ブレーキの制動動作により低下する車速が、所定の速度
以下となった後に生じる制御部の電源の遮断に応じて動
作し、走行車輪に制動力を加える。このときゴルフカー
トは、前記所定の速度以下、即ち、十分な低速又は停止
状態にある。
【0020】また本発明の第3発明に係るゴルフカート
は、前記スイッチが、前記自動走行と手動走行との切換
えスイッチを兼ねることを特徴とする。
【0021】この発明においては、自動走行と手動走行
との切換えスイッチをキースイッチにより兼用し、構成
の簡素化を図ると共に、自動から手動、又は手動から自
動への切換えに際して過渡的に生じるキースイッチのオ
フ状態下において、制御部への電源供給を継続し、この
切換えが走行中になされたときに、駐車ブレーキが作動
して過負荷状態となることを防ぐ。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るゴル
フカートの外観を示す側面図、図2は、同じく内部の構
成を模式的に示す平面図である。
【0023】図示の如くゴルフカート1は、左右各一対
の前輪2,2及び後輪3,3により支持された車体フレ
ーム4の上部を、フロントカウル4a及びリアカウル4bに
より覆うと共に、リアカウル4bの前側に着座のための座
席5aとステップ5bとを設置して乗車部5を構成し、前記
座席5aへの着座姿勢にて操作可能な位置に突設されたス
テアリングコラム6aの上端に、操向のためのステアリン
グホイール6を取付けて構成されている。
【0024】乗車部5の上側は、フロントカウル4aから
後上方に向けて突設された左右一対のサポート7a,7a
(片側のみ図示)に支持されたルーフ板7bにより囲わ
れ、同じく前側は、前記サポート7a,7a間に架設された
風防板7cにより前方の透視が可能に囲われており、座席
5aに着座した乗員を風雨から保護するようになしてあ
る。また乗車部5の後側には、ゴルフバッグ等の大嵩な
物品を搭載し、適宜に固定可能に載置フレーム7dが突設
してあり、乗車部5の前側には、グローブ、帽子等の小
嵩の物品を収納するための小物入れ7eが取付けてある。
【0025】以上の如きゴルフカート1は、後輪3,3
を駆動輪とし、前輪2,2の操向により方向を変えて走
行する。この走行は、乗車部5の座席5aに着座した運転
者の手動操作による手動走行と、所定の走行路に沿って
後述の如く行われる自動走行とが可能に構成してある。
【0026】前輪2,2は、車体フレーム4の前部に横
架されたフロントアクスル20の両端部に略鉛直な軸回り
に揺動可能に取付けてあり、また、前記フロントアクス
ル20の後側に並設されたラック軸21の両端に、各別のナ
ックルアーム22,22を介して連結されている。ラック軸
21は、これを収納するラックハウジング23の内部におい
て図示しないピニオンに噛合しており、該ピニオンは、
前記ステアリングコラム6aの内部に枢支され、ステアリ
ングホイール6の回転に伴って回転するステアリングシ
ャフトにユニバーサルジョイント24を介して連結されて
いる。
【0027】而して、ステアリングホイール6の操作が
なされた場合、ユニバーサルジョイント24を介して前記
ピニオンが回転し、この回転がラック軸21の軸長方向の
移動に変換され、この移動によりナックルアーム22,22
が揺動し、前輪2,2は、ステアリングホイール6の操
作方向に操作量に相当する角度だけ操向される。
【0028】また、前記ラックハウジング23の中途部に
は、ステアリングモータM1 が取付けてあり、該ステア
リングモータM1 の出力端は、ラックハウジング23の内
部に延設され、図示しないピニオンを介して前記ラック
軸21に噛合させてある。
【0029】而して、ステアリングモータM1 が回転し
た場合、この回転が前記ピニオンを介してラック軸21に
伝達され、該ラック軸21の軸長方向の移動によりナック
ルアーム22,22が揺動せしめられ、前輪2,2は、ステ
アリングモータM1 の回転方向に回転量に相当する角度
だけ操向される。このステアリングモータM1 は、自動
走行中のゴルフカート1の操向手段として、車体フレー
ム4の適宜位置、図においては中央部近傍に搭載された
走行制御部10から与えられる駆動信号に応じて回転駆動
される。
【0030】駆動輪となる後輪3,3の駆動源となるエ
ンジンEは、左右の後輪3,3よりもやや前側の車体フ
レーム4上に、その出力軸を左右方向に向けて横置き固
定され、該エンジンEの出力端には、遠心クラッチ30が
付設された駆動プーリ31が嵌着されている。
【0031】また車体フレーム4には、後輪3,3の車
軸を収納するリアアクスル32の上部に位置してトランス
ミッションTが固定してある。エンジンEの出力端と同
側に突設されたトランスミッションTの入力端には、従
動プーリ33が嵌着してあり、エンジンEの出力は、駆動
プーリ31と従動プーリ33との間に巻架された伝動ベルト
34を介してトランスミッションTに伝達され、更に、該
トランスミッションTの下部に連設され、リアアクスル
32の中途部に同軸的に構成されたディファレンシャルギ
ヤD(図1参照)により分配されて、左右の後輪3,3
に伝達される。
【0032】エンジンEの外側には、スロットルモータ
2 が取付けてある。スロットルモータM2 は、その回
転によりスロットルワイヤ37を巻き取り、エンジンEに
内蔵された図示しないスロットル弁を開閉する動作をな
すものであり、該エンジンEの出力は、スロットルモー
タM2 の正逆転に応じて増減される。
【0033】スロットルモータM2 は、自動走行中にお
けるゴルフカート1の走行速度を調整すべく、前記走行
制御部10から与えられる駆動信号に応じて回転駆動され
る。この回転に応じて定まるスロットル開度は、ポテン
シオメータ等を用いてなるスロットル開度センサ50によ
り、スロットルモータM2 の回転角度を媒介として検出
され、走行制御部10に与えられている。
【0034】一方、手動走行中のゴルフカート1の速度
調整は、乗車部5のステップ5b上に突設されたアクセル
ペダルAPの踏圧操作に応じて行われる。このアクセルペ
ダルAPは、前記スロットルワイヤ37に機械的に連結され
ておらず、手動走行中の速度調整は、アクセルペダルAP
の踏み込み量を、これの枢支位置に取付けたポテンシオ
メータ等を用いてなるアクセルセンサ51により検出し、
この検出結果に基づく走行制御部10の動作により前記ス
ロットルモータM2 を駆動して、エンジンEの出力を調
整する手順により行われている。
【0035】なお、前記トランスミッションTは、前,
後進の切り換えのみを可能としたものであり、この切り
換えは、乗車部5の座席5a下部に位置してリアカウル4b
の側面に配された前後進切り換えレバー36(図1参照)
の操作により、機械的に行われる。
【0036】また左右の後輪3,3には、これら夫々に
制動力を加えるためのブレーキ40,40が付設してある。
これらのブレーキ40,40は、乗車部5のステップ5b上に
突設されたブレーキペダルBPに、図中に2点鎖線により
示すブレーキワイヤ41,41、及び図示しないリンク機構
を介して連結されている。また、ブレーキペダルBPの配
設位置の後方の車体フレーム4上には、ブレーキモータ
3 が取付けてあり、該ブレーキモータM3 の出力端
は、図示しない減速装置、及び前記ブレーキペダルBPと
共通のリンク機構を介してブレーキワイヤ41,41に連結
されている。
【0037】而してブレーキワイヤ41,41は、ブレーキ
ペダルBPの踏み込み、又はブレーキモータM3 の回転に
応じて引っ張られ、この引っ張りに応じてブレーキ40,
40が発生する制動力が後輪3,3に夫々加えられる。ブ
レーキペダルBPの踏み込みとブレーキモータM3 の回転
との干渉は、前記リンク機構により吸収されるようにな
してある。
【0038】ブレーキモータM3 は、自動走行中のゴル
フカート1を停止させるべく、また走行速度を調整すべ
く、前記走行制御部10から与えられる駆動信号に応じて
回転駆動される。この回転により後輪3,3に加わるブ
レーキ力は、ポテンシオメータ等を用いてなるブレーキ
センサ52により、ブレーキモータM3 の回転角度を媒介
として検出され、前記走行制御部10に与えられている。
【0039】エンジンEから後輪3,3に至る伝動系の
中途には、図2に示す如く、前記トランスミッションT
の一側に並設された態様にて駐車ブレーキ8が設けてあ
る。図3は、駐車ブレーキ8の動作説明図である。
【0040】図示の如く駐車ブレーキ8は、トランスミ
ッションTの回転軸に制動力を加えるべく、トランスミ
ッションTのハウジングの一側に連設されたブレーキ本
体80を備えている。図3に示す如くブレーキ本体80は、
前記回転軸と共に回転するブレーキドラム81と、一対の
ブレーキシュー82,82(片方のみ図示)とを内蔵するド
ラム式ブレーキとして構成されている。
【0041】ブレーキ本体80のトランスミッションTと
対向する側の側面には、ブレーキレバー83が取付けてあ
る。該ブレーキレバー83は、ブレーキ本体80の内側から
突設された枢軸84に、中途部を揺動自在に枢支されてお
り、該ブレーキレバー83の一端部は、連結ロッド85を介
してコイルばね86に連結され、該コイルばね86のばね力
により下向きに付勢されており、ブレーキレバー83の他
端部には、ブレーキシリンダSの出力端が下方から連結
されている。該ブレーキシリンダSは、内蔵コイルへの
通電により縮短する電磁シリンダとして構成されてお
り、ブレーキレバー83との連結端を前記コイルばね86の
付勢に抗して引き下げる動作をなす。
【0042】而して、ブレーキレバー83は、ブレーキシ
リンダSへの通電中には、該ブレーキシリンダSの連結
端の引下げにより反時計回りに揺動し、図4中に実線に
て示す第1揺動位置となり、ブレーキシリンダSへの通
電が停止された場合、前記コイルばね86のばね力により
時計回りに揺動し、図4中に破線にて示す第2揺動位置
となる。
【0043】ブレーキレバー83の枢軸84は、ブレーキ本
体80の内部に延設されており、この延設端には、図4に
示す如き矩形形状をなすカム部材88が取付けられ、一対
のブレーキシュー82,82(片側のみ図示)の間に位置さ
せてある。該カム部材88は、ブレーキレバー83の前述し
た揺動に伴う枢軸84の回転により回転位置を変え、ブレ
ーキレバー83が前記第2揺動位置にあるとき破線により
示す回転位置となり、ブレーキシュー82の一部に押し付
けられてこれを外向きに広げ、ブレーキドラム81に押し
付ける作用をなす。一方、ブレーキレバー83が前記第1
揺動位置にあるとき、カム部材88は実線により示す回転
位置となり、ブレーキシュー82は、他方のブレーキシュ
ー82(図示せず)との間に張架された戻しばね89により
内向きに引かれ、ブレーキドラム81への押し付けが解除
される。
【0044】即ち、以上の如く構成された駐車ブレーキ
8においては、ブレーキシリンダSへの通電がなされて
いないとき、ブレーキドラム81の内周にブレーキシュー
82,82が押し付けられ、トランスミッションTを介して
後輪3,3に制動力が加えられた制動状態が得られ、ま
たブレーキシリンダSへの通電中には、ブレーキシュー
82,82の押し付け解除により制動が解除されることとな
る。なお駐車ブレーキ8は、以上の如きドラム式ブレー
キに限らず、ディスク式ブレーキ、電磁ブレーキ等、他
の形式のブレーキとして構成することもでき、またその
配設位置は、図2に示す位置に限らず、エンジンEから
後輪3,3への伝動系の中途の適宜位置に設定し得る。
【0045】更にゴルフカート1の前部には、その中途
部をフロントアクスル20の略中央に枢支してセンサアー
ム60が取付けてある。該センサアーム60は、車体フレー
ム4の下側にて前輪2,2の前方に至るまで延設され左
右両側に分岐されており、両分岐端には、前輪2,2及
び後輪3,3が接地する路面に対向せしめて一対の誘導
線センサ61,61が取付けてある。センサアーム60の後端
は、ラックハウジング23内部のラック軸21に係合され、
ラック軸21と共に左右に移動するようになしてある。こ
の構成により、センサアーム60前部の誘導線センサ61,
61は、ラック軸21の移動に伴う前輪2,2の操向に追随
して、前記路面と略平行をなす面内にて左右両側に揺動
することになる。
【0046】また、ラックハウジング23のやや後側の車
体フレーム4の底面には、幅方向の中央から一側にずら
せた位置に、前輪2,2及び後輪3,3が接地する路面
に対向せしめて標識センサ62が取付けてある。
【0047】前記誘導線センサ61,61及び標識センサ62
はいずれも、周辺磁場の作用により誘起電圧を発生する
コイルであり、前者は、路面下に埋設されて交流電流が
通電される誘導線9aの周囲に形成される磁界を検出対象
とし、また後者は、路面下の所要位置に埋設されたされ
た標識マグネット9bにより形成される磁界を検出対象と
する。誘導線センサ61,61及び標識センサ62の検出結果
は、これらに誘起される電圧信号として前記走行制御部
10に与えられている。
【0048】図4は、以上の如く構成されたゴルフカー
ト1の制御系の構成を示すブロック図である。マイクロ
プロセッサを用いてなる走行制御部10の入力側には、前
記スロットル開度センサ50、アクセルセンサ51及びブレ
ーキセンサ52の検出信号が与えられている。また左右の
誘導線センサ61,61の誘起電圧は、各別の増幅器63,63
により増幅されて比較器64に与えられ、この比較器64の
出力、即ち、両センサ61,61の誘起電圧の偏差信号が走
行制御部10に与えられている。更に標識センサ62の誘起
電圧は、増幅器65により増幅され、波形整形回路66によ
り整形されて走行制御部10に与えられている。
【0049】更に走行制御部10の入力側には、乗車部5
に乗車した乗員により操作されるキースイッチ11のオン
オフ信号が与えられている。図5は、キースイッチ11の
配設態様の一例を示す斜視図である。キースイッチ11
は、これに挿入されたキーKの回転操作によりオンオフ
操作される公知のスイッチ手段であり、乗車部5の前部
に立設されたダッシュボード5c上に形成された操作盤5d
に、表示部5eと共に設けてある。
【0050】図5に示す如くキースイッチ11は、オフ位
置の外に、手動及び自動の各切換え位置を備えており、
自動走行及び手動走行を選択するための切換えスイッチ
を兼用した構成となっている。キースイッチ11に並設さ
れた表示部5eには、キースイッチ11の操作により選択さ
れた走行モードを表示する自動及び手動の表示ランプと
共に、自動走行時に機体が前記誘導線9a上に位置してい
るか否か、即ち、誘導線センサ61,61の出力が得られて
いるか否かを示す表示ランプ、各部の異常を表示するア
ラームランプ、エンジンEのオイル残量を示すオイルラ
ンプ等、走行状態を表示するための各種の表示ランプが
設けてある。
【0051】キースイッチ11は、図4に示す一対の接点
11a,11bを備えており、これらは、前記手動及び自動の
切換え位置に操作されたとき各別に閉路し、オフ位置に
切換え操作されたとき、共に開路する構成となってお
り、これらの接点 11a,11bのオンオフ信号は、走行制御
部10の入力側に直接的に与えられると共に、遅延回路12
を介して与えられている。
【0052】更に走行制御部10の入力側には、走行及び
停止を指令するための走行スイッチ13のオンオフ信号、
車体の適宜位置に搭載されたリモコン受信器14の出力信
号及びゴルフカート1の走行速度を検出する車速センサ
16の出力信号が夫々与えられている。
【0053】走行スイッチ13は、乗車部5に乗車した利
用者が発進及び停止手段として使用するものであり、ま
たリモコン受信器14は、利用者により携帯されるリモコ
ン発信器15の操作に応じて発せられる操作信号(発進信
号及び停止信号)を受信し、この受信結果を出力するも
のであり、これらからの入力に応じた走行制御部10の所
定の動作によりゴルフカート1は、走行スイッチ13のオ
ン操作又はリモコン発信器15の発進操作に応じて発進せ
しめられ、また走行スイッチ13のオフ操作、リモコン発
信器15の停止操作、又は定点停止用の標識マグネット9b
の検出に応じて停止せしめられる。
【0054】前記車速センサ16としては、トランスミッ
ションTから後輪3,3までの伝動系の適宜位置に取付
けたスリット円板と、これを挾んで配されたフォトイン
タラプタとを備え、後輪3,3の一回転当たり複数のパ
ルス信号を得て、F/V変換器により後輪3,3の回転
速度、即ち、ゴルフカート1の車速に対応する出力を得
るようにしたものを用いることができる。この車速セン
サ16の出力は、標識マグネット9bにより指定される目標
速度との比較、及び走行距離の算定に用いられている。
【0055】一方走行制御部10の出力側には、前記ステ
アリングモータM1 、スロットルモータM2 、及びブレ
ーキモータM3 が各別の駆動回路D1 ,D2 ,D3 を介
して接続されており、各モータM1 ,M2 ,M3 は、走
行制御部10から各別に与えられる駆動信号に応じて回転
駆動され、夫々の動作、即ち、前輪2,2の操向、エン
ジンEの出力調整、及び後輪3,3の制動を行う構成と
なっている。
【0056】また走行制御部10の出力側には、駐車ブレ
ーキ8のブレーキシリンダSが、通電回路S1 を介して
接続されており、ブレーキシリンダSは、走行制御部10
から出力される解除信号に応じて通電され、前述した如
く、駐車ブレーキ8の制動解除動作を行うようになして
ある。前記解除信号は、車速センサ16により検出車速が
存在する走行中には常時出力され、駐車ブレーキ8によ
る制動が走行を妨げることがないようにしてある。
【0057】一方、前記解除信号の出力停止は、走行速
度が零であるとき、及び走行制御部10への電源供給が遮
断されたときになされる。これにより走行中の一時停止
時、及びキースイッチ11をオフした完全停止時には、駐
車ブレーキ8の動作により後輪3,3に制動力が加えら
れることとなり、ゴルフカート1の無為な移動を防ぐこ
とができる。
【0058】走行制御部10は、入力側に接続されたキー
スイッチ11のオン操作、より具体的には、手動又は自動
の切換え位置への切換えに応じて電源に接続されてその
動作を開始し、キースイッチ11を構成する前記接点 11
a,11bのオンオフ状態に応じて手動走行及び自動走行の
いずれが選択されたかを認識する。
【0059】手動走行が選択されている場合、走行制御
部10は、入力側に接続されたアクセルセンサ51からの入
力に応じてアクセルペダルAPの踏込み量を認識し、この
踏込み量に応じたスロットル開度を得るべく、出力側の
スロットルモータM2 を駆動しエンジンEの出力を調整
する動作を行う。このとき、スロットル開度センサ50か
らの入力は、現状のスロットル開度を示すフィードバッ
ク信号として利用される。
【0060】手動走行中の制動は、ブレーキペダルBPの
踏込みをブレーキワイヤ41,41を介してブレーキ40,40
に伝え、後輪3,3を制動することにより行われ、また
手動走行中の操向は、ステアリングホイール6の回転を
前述した操向機構に伝え、前輪2,2を機械的に操向せ
しめて行われる。
【0061】一方、自動走行が選択されている場合、走
行制御部10は、入力側に接続された誘導線センサ61,61
及び標識センサ62の出力を取り込み、前者の出力、より
具体的には、前記比較器64が出力する両誘導線センサ6
1,61の誘起電圧の偏差信号により走行路に埋設された
誘導線9aからのずれ量を認識し、このずれ量を解消すべ
く出力側のステアリングモータM1 に駆動信号を与え、
前輪2,2を操向せしめる動作をなす。これによりゴル
フカート1は、幅方向の中央部が前記誘導線9aを辿るよ
うに自動操向される。
【0062】また走行制御部10は、標識センサ62の出力
から走行路面の適宜位置に埋設されたされた標識マグネ
ット9bにより指示される走行条件を認識し、この走行条
件を満足すべく出力側のスロットルモータM2 及びブレ
ーキモータM3 に駆動指令を発し、エンジンEの出力を
調整し、またブレーキ40,40による制動力を調整する動
作を行う。これによりゴルフカート1は、標識マグネッ
ト9bにより指示される走行条件に応じて走行路上を走行
し、また、各ホールのティーグラウンド近傍、グリーン
近傍等、ホール形態に対応させて走行路上に設定された
定点にて自動停止せしめられる。なおこの間車速センサ
16からの入力は、現状の車速を示すフィードバック信号
として利用される。
【0063】更に、自動走行中に走行制御部10は、入力
側に接続された走行スイッチ13、及びリモコン受信器14
からの入力を監視し、これらの入力に応じて出力側のス
ロットルモータM2 及びブレーキモータM3 に駆動指令
を発する動作をなす。これによりゴルフカート1は、走
行スイッチ13のオフ操作、リモコン発信器15の停止操作
に応じて適宜位置にて停止し、走行スイッチ13のオン操
作、リモコン発信器15の発進操作に応じて走行を再開す
ることとなる。この動作は、前記定点以外での停止を可
能とし、利用者の便益を図るために必要である。
【0064】走行制御部10の出力側に接続されたブレー
キシリンダSへは、駐車ブレーキ8を制動解除状態とす
る解除信号が常時出力されており、この解除信号の出力
停止は、手動走行及び自動走行の如何に拘わらずゴルフ
カート1の停止を条件としてなされ、これにより駐車ブ
レーキ8は制動動作を行う。従って、走行路上での適宜
位置にて停止せしめられたゴルフカート1は、駐車ブレ
ーキ8により後輪3,3に加えられる制動力により停止
位置を保ち、傾斜地での暴走を防ぐことができる。
【0065】また前記解除信号の出力は、キースイッチ
11のオフ操作により走行制御部10への電源の供給が遮断
された場合にも停止される。従って、キースイッチ11を
オフとして完全停止せしめられたゴルフカート1は、駐
車ブレーキ8の動作により後輪3,3に制動力が加えら
れた状態にあり、例えば、車庫内でのメインテナンス作
業中のゴルフカート1が、何らかの外力の作用により不
意に動き出す虞れがなくなり、安全な作業が可能とな
る。
【0066】一方、前記キースイッチ11は、図5に示す
如く、乗車部5に乗車した利用者により操作可能な位置
に配してある。従って、自動走行中に利用者により、ゴ
ルフカート1を停止させるべく前記キースイッチ11が誤
ってオフ操作されてしまう虞れがあり、このような操作
が行われた場合、前記解除信号の出力停止により駐車ブ
レーキ8が動作し、該駐車ブレーキ8の制動力が、回転
中の後輪3,3に加えられることとなり、駐車ブレーキ
8が過負荷状態となり、図3に示す如きドラム式ブレー
キにおいて、ブレーキドラム81とブレーキシュー82,82
との摺接面の損耗等の不都合を招来する。
【0067】本発明において走行制御部10は、キースイ
ッチ11の誤った操作による駐車ブレーキ8の過負荷状態
の発生を回避すべく、その入力側に前記遅延回路12を介
して与えられるキースイッチ11のオンオフ信号と、同じ
く直接的に与えられるオンオフ信号とを利用して、以下
の如き特徴的な動作を行う。
【0068】図6は、走行制御部10の動作内容を示すフ
ローチャートである。自動走行中及び手動走行中におい
て走行制御部10は、キースイッチ11から直接的に与えら
れるオンオフ信号を監視し(ステップ1)、オン状態に
あるとき、前記接点 11a,11bのいずれがオン状態にある
かに応じて手動又は自動走行モードを選択し(ステップ
2)、前述した夫々の動作を行う。
【0069】一方、キースイッチ11がオフ状態にあると
き、次いで、前記遅延回路12の出力のオンオフ状態を調
べ(ステップ3)、遅延回路12がオン状態を継続してい
る場合、出力側のブレーキモータM3 に駆動指令を発
し、ブレーキ40,40に所定量の制動動作を行わせ(ステ
ップ4)、その後、ステップ1に戻りキースイッチ11の
オンオフ状態を調べる。一方、ステップ3において遅延
回路12の出力がオフ状態にあると判定された場合、ステ
ップ5に進み自身への電源の供給を遮断してその動作を
終える。
【0070】前記遅延回路12は、入力側に与えられキー
スイッチ11のオンオフ信号を所定の遅延時間の経過後に
出力する回路であり、該遅延回路12の出力は、キースイ
ッチ11がオフ操作されてから所定時間の経過後にオフ状
態に転換する。従って、走行制御部10の前述した動作に
より、走行中にキースイッチ11が誤ってオフ操作された
とき、この時点から前記遅延時間が経過するまでの間、
ブレーキモータM3 に与えられる駆動指令によりブレー
キ40,40が制動動作が継続して行われ、これにより車速
が十分に低下した時点、又は完全に停止した時点におい
て、走行制御部10への電源供給が遮断されることとな
り、この遮断に応じて動作する駐車ブレーキ8の制動力
は、低速度での回転状態、又は停止状態にある後輪3,
3に加えられることとなり、該駐車ブレーキ8が過負荷
となる虞れはなく、また駐車ブレーキ8の動作による急
激な制動がなされず、ゴルフカート1が急停車する虞れ
もない。
【0071】なお、キースイッチ11のオフ状態は、手動
走行から自動走行への切換え、又は自動走行から手動走
行への切換え操作がなされた場合にも過渡的に生じる
が、このようなオフ状態は、遅延回路12の出力はオフに
転換するまで継続しないことから、ステップ1の判定に
応じてステップ2に進み、切換え後の走行モードが選択
されることとなる。なおこの場合においても、ステップ
4においてブレーキ40,40の制動動作が行われるが、前
記切換えは、通常停止状態において行われることから不
都合はなく、また前記切換えが走行中に行われたとして
も、ブレーキ40,40の制動動作は短時間にて終了するこ
とから、ゴルフカート1の走行が不安定となることはな
い。
【0072】なお、ステップ4においては、ブレーキモ
ータM3 への駆動指令と共に、スロットルモータM2
も駆動指令を発し、エンジンEの出力を減じる制御を併
せて行うようにしてもよい。また、遅延回路12に代え
て、キースイッチ11がオフ状態になったことを条件とし
て計時を開始するタイマを用い、該タイマによる所定時
間の計時終了により電源を遮断する構成としてもよい。
【0073】図7は、本発明の他の実施の形態を示す走
行制御部10の動作内容を示すフローチャートである。こ
のフローチャートにおいては、車速センサ16の出力に基
づいて走行制御部10の電源遮断の遅延処理が行われる。
即ち、走行制御部10は、キースイッチ11から与えられる
オンオフ信号を監視し(ステップ11)、オン状態にある
とき走行モードを選択し(ステップ12)、前述した夫々
の動作を行う。
【0074】一方、キースイッチ11がオフ状態にあると
き、次いで、車速センサ16の出力を取り込み(ステップ
13)、これから現状の車速Vを算出し、得られた車速V
を予め設定された下限車速V0 と比較する(ステップ1
4)。この比較の結果、現状の車速Vが下限車速V0
上回っている場合、出力側のブレーキモータM3 に駆動
指令を発し、ブレーキ40,40に所定量の制動動作を行わ
せ(ステップ15)、その後、ステップ11に戻りキースイ
ッチ11のオンオフ状態を調べる。一方、ステップ14にお
いて現状の車速Vが下限車速V0 以下であると判定され
た場合、ステップ16に進み自身への電源の供給を遮断し
てその動作を終える。
【0075】以上の動作により、走行中にキースイッチ
11が誤ってオフ操作されたとき、この時点からブレーキ
40,40による制動がなされ、この制動により低下する車
速Vが前記下限車速V0 以下になった時点において走行
制御部10への電源供給が遮断される。従って、この遮断
に応じて動作する駐車ブレーキ8の制動力は、低速度で
の回転状態にある後輪3,3に加えられることとなり、
該駐車ブレーキ8が過負荷となる虞れはない。また前記
下限車速V0 を零に設定することにより、完全な停止後
に駐車ブレーキ8の制動動作を行わせることができ、駐
車ブレーキ8の過負荷状態を確実に防止することができ
る。
【0076】なお以上の動作を行う場合、前記遅延回路
12は不要となる。また車速センサ16は、自動走行中に実
際の車速のフィードバック信号を得るために必要なもの
であり、新たなセンサの追加は不要である。
【0077】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の第1発明に係
るゴルフカートにおいては、電源遮断用のスイッチがオ
フ操作された後、ブレーキの動作により所定時間の制動
が行われた時点にて制御部の電源の遮断がなされるか
ら、走行中の誤ったオフ操作により、駐車時に走行車輪
に制動力を加えるべく設けた駐車ブレーキが過負荷状態
にて動作する虞れがなくなり、長期に亘って安定した駐
車ブレーキの動作を実現することができ、該駐車ブレー
キの煩雑な調整又は交換作業の必要回数を軽減すること
ができると共に、駐車ブレーキの動作による急停車の発
生を未然に防止することができ、安全な停止が可能とな
る。
【0078】また、電源の遮断を遅延する手段が、電源
遮断用のスイッチのオフ信号に所定の遅れを付与して前
記制御部に与える遅延回路として構成してあるから、こ
の遅延回路を追加するのみの簡素な回路構成により前述
した効果が得られる。
【0079】また本発明の第2発明に係るゴルフカート
においては、電源遮断用のスイッチがオフ操作された
後、ブレーキによる制動が行われて、この制動の結果低
下する車速が所定値以下となった時点にて制御部の電源
の遮断がなされるから、走行中の誤ったオフ操作によ
り、駐車時に走行車輪に制動力を加えるべく設けた駐車
ブレーキが過負荷状態にて動作する虞れがなくなり、長
期に亘って安定した駐車ブレーキの動作を実現すること
ができ、該駐車ブレーキの煩雑な調整又は交換作業の必
要回数を軽減することができと共に、駐車ブレーキの動
作による急停車の発生を未然に防止することができ、安
全な停止が可能となる。
【0080】更に、電源遮断用のスイッチを、自動走行
と手動走行との切換えスイッチと兼用したから、構成の
簡素化を図ることができ、また自動から手動、又は手動
から自動への切換えに際して過渡的に生じるオフ状態下
での制御部への電源供給が継続されるから、この操作に
よる駐車ブレーキの動作を未然に防止でき、該駐車ブレ
ーキが過負荷状態となることがない等、本発明は優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴルフカートの外観を示す側面図
である。
【図2】本発明に係るゴルフカートの内部構成を模式的
に示す平面図である。
【図3】駐車ブレーキの動作説明図である。
【図4】本発明に係るゴルフカートの制御系の構成を示
すブロック図である。
【図5】キースイッチの配設態様の一例を示す斜視図で
ある。
【図6】走行制御部の動作内容を示すフローチャートで
ある。
【図7】走行制御部の動作内容の他の実施の形態を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 ゴルフカート 8 駐車ブレーキ 9a 誘導線 9b 標識マグネット 10 走行制御部 11 キースイッチ 12 遅延回路 13 走行スイッチ 14 リモコン受信器 15 リモコン発信器 16 車速センサ 40 ブレーキ 50 スロットル開度センサ 51 アクセルセンサ 52 ブレーキセンサ 61 誘導線センサ 62 標識センサ E エンジン M1 ステアリングモータ M2 スロットルモータ M3 ブレーキモータ S ブレーキシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 丈也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松岡 和広 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の走行経路に沿った自動走行と、乗
    員の操作による手動走行との切換えが可能に構成してあ
    り、制御部からの指令により動作し、走行車輪に制動力
    を加えるブレーキと、前記制御部の電源の遮断に応じて
    機械的に動作し、走行車輪に制動力を加える駐車ブレー
    キとを備えるゴルフカートにおいて、前記制御部は、前
    記電源の遮断のためのスイッチのオフ操作に応じて前記
    ブレーキに所定の動作指令を発する手段と、前記オフ操
    作がなされた後、所定の時間が経過するまでの間、前記
    電源の遮断を遅延する手段とを具備することを特徴とす
    るゴルフカート。
  2. 【請求項2】 前記電源の遮断を遅延する手段は、前記
    スイッチのオンオフ信号に所定の遅れを付与して前記制
    御部に与える遅延回路として構成してある請求項1記載
    のゴルフカート。
  3. 【請求項3】 所定の走行経路に沿った自動走行と、乗
    員の操作による手動走行との切換えが可能に構成してあ
    り、制御部からの指令により動作し、走行車輪に制動力
    を加えるブレーキと、前記制御部の電源の遮断に応じて
    機械的に動作し、走行車輪に制動力を加える駐車ブレー
    キと、走行速度を検出する車速検出器とを備えるゴルフ
    カートにおいて、前記制御部は、前記電源の遮断のため
    のスイッチのオフ操作に応じて前記ブレーキに所定の動
    作指令を発する手段と、前記オフ操作がなされた後、前
    記車速検出器の検出結果が所定値以下となるまでの間、
    前記電源の遮断を遅延する手段とを具備することを特徴
    とするゴルフカート。
  4. 【請求項4】 前記スイッチは、前記自動走行と手動走
    行との切換えスイッチを兼ねる請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載のゴルフカート。
JP02001698A 1998-01-30 1998-01-30 ゴルフカート Expired - Fee Related JP4049430B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02001698A JP4049430B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ゴルフカート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02001698A JP4049430B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ゴルフカート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11208430A true JPH11208430A (ja) 1999-08-03
JP4049430B2 JP4049430B2 (ja) 2008-02-20

Family

ID=12015316

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02001698A Expired - Fee Related JP4049430B2 (ja) 1998-01-30 1998-01-30 ゴルフカート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4049430B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323470A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Atex Co Ltd 電動車の制動制御装置
JP2008114849A (ja) * 2007-12-07 2008-05-22 Yamaha Motor Co Ltd 車速制御装置
JP2012501898A (ja) * 2008-09-08 2012-01-26 ボルボ コンストラクション イクイップメント アーベー 作業機械のブレーキ・システムを作動するための方法および作業機械のためのブレーキ・システム
WO2012101801A1 (ja) * 2011-01-27 2012-08-02 トヨタ自動車株式会社 車両および車両用制御方法
JP2012218494A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車両の制御システム
JP2012235689A (ja) * 2004-10-28 2012-11-29 Textron Innovations Inc 電動乗物用のac駆動システム
JP2015080325A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 トヨタ自動車株式会社 車両
CN105172778A (zh) * 2015-08-28 2015-12-23 南车戚墅堰机车有限公司 新型停放制动自动施加电路
JP2021151435A (ja) * 2020-03-18 2021-09-30 株式会社アルゴテック キャリーケース
CN117901854A (zh) * 2024-03-06 2024-04-19 鑫发展(广东)科技有限公司 一种用于电子手刹电机的刹车控制方法及系统

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005323470A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Atex Co Ltd 電動車の制動制御装置
JP2012235689A (ja) * 2004-10-28 2012-11-29 Textron Innovations Inc 電動乗物用のac駆動システム
JP2008114849A (ja) * 2007-12-07 2008-05-22 Yamaha Motor Co Ltd 車速制御装置
JP2012501898A (ja) * 2008-09-08 2012-01-26 ボルボ コンストラクション イクイップメント アーベー 作業機械のブレーキ・システムを作動するための方法および作業機械のためのブレーキ・システム
US8960132B2 (en) 2011-01-27 2015-02-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle and control method for vehicle
WO2012101801A1 (ja) * 2011-01-27 2012-08-02 トヨタ自動車株式会社 車両および車両用制御方法
JP5700053B2 (ja) * 2011-01-27 2015-04-15 トヨタ自動車株式会社 車両および車両用制御方法
JP2012218494A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Fuji Heavy Ind Ltd ハイブリッド車両の制御システム
JP2015080325A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 トヨタ自動車株式会社 車両
CN105172778A (zh) * 2015-08-28 2015-12-23 南车戚墅堰机车有限公司 新型停放制动自动施加电路
CN105172778B (zh) * 2015-08-28 2017-11-03 南车戚墅堰机车有限公司 停放制动自动施加电路
JP2021151435A (ja) * 2020-03-18 2021-09-30 株式会社アルゴテック キャリーケース
CN117901854A (zh) * 2024-03-06 2024-04-19 鑫发展(广东)科技有限公司 一种用于电子手刹电机的刹车控制方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4049430B2 (ja) 2008-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11208430A (ja) ゴルフカート
JP3940792B2 (ja) ゴルフカートの後退時制御装置
JP3490860B2 (ja) 車両の制動制御装置
JP3920439B2 (ja) ゴルフカート
JP3008042B2 (ja) 無人搬送車
JPH07277156A (ja) 自走車両の駐車ブレーキ装置
JP2003199202A (ja) 自動走行車の速度制御装置
JPH10230843A (ja) ゴルフカート
JPH07323847A (ja) 誘導カート
JP3583920B2 (ja) ゴルフカート
JP2001265439A (ja) 自走車両の速度制御装置
JP2877685B2 (ja) 誘導カート
JP2003250943A (ja) ゴルフカート
JP3066357B2 (ja) ゴルフカート
JP2002369317A (ja) 電動車両の定速走行制御装置
JP3008043B2 (ja) 無人搬送車
JPH11216212A (ja) ゴルフカート
JP3144702B2 (ja) 無人走行車
JP2975839B2 (ja) 自走車両
JP3008045B2 (ja) 無人搬送車
JP3485790B2 (ja) ゴルフカート
JP3008041B2 (ja) 無人搬送車
JP2961671B2 (ja) 無人搬送車
JP4017455B2 (ja) ゴルフカート
JP2925925B2 (ja) ゴルフカートの誘導装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees