JP4017455B2 - ゴルフカート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の走行路を走行するゴルフカートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のゴルフカートは、搭乗者の操縦に基づいて走行される手動モードと、走行路の誘導線に沿って誘導され、マグネット情報やリモコン信号に基づいて走行される自動モードとを、切り換えスイッチにて切り換えるようになっている。自動モードで走行した場合、走行モータにより加速したり、ブレーキモータをPWM制御(パルス幅変調制御)し、ブレーキモータにてワイヤー等を介してブレーキを動作して減速したりして、走行路に埋設されたマグネットの指示速度となるように走行される。そして、前記マグネットやリモコンからの停止信号を検知した時に、ブレーキを動作して制動停止される。
【0003】
このようなゴルフカートは、その日の最初のプレーが開始される時等の使用時に、収納庫等の収納場所から出発し、プレーヤーが乗車した状態で上述の如く走行されたり、プレーヤーが乗車しない状態で上述の如く走行されたりして各ホールを走行され、プレーが終わる時等の不使用時に収納場所に収納される。
【0004】
しかしながら、ゴルフカートの電源を投入して走行を開始してしばらくの間、摩擦材(例えばディスクブレーキの場合はパッド、ドラム式ブレーキの場合はブレーキライニング)と摩擦材が押し当てられて摺動されるブレーキの摺動面(例えばディスクブレーキの場合はディスク、ドラム式ブレーキの場合はドラム)との間の摩擦抵抗が大きくばらつき、ブレーキの制動力が前記ばらつきにより所定の制動力よりも大きくなる傾向にあり、急停止となって乗り心地が悪くなっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安定して停止や減速できるゴルフカートを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段は、所定の走行路に沿って自動走行可能で、停止信号を検知した際に、ブレーキを動作するブレーキモータを動作して減速するゴルフカートにおいて、電源投入後に走行が開始されると所定の条件の動作量でブレーキモータを動作させながら指示速度で走行して、ブレーキの摩擦材を摺動面に押し当て、摩擦材と摺動面とを摺り合わせるブレーキの摺り合わせ運転を所定の期間行う制御手段を具えるものである。
【0007】
上記構成において、前記制御手段は、前記所定の期間中に、ブレーキを動作させる信号が入力された際に、前記信号に基づくブレーキの動作量に前記所定の条件の動作量を加えた状態で前記ブレーキを動作させるものである。
【0008】
また、前記制御手段は、前記所定の期間中において時間の経過または走行距離に応じて動作量を徐々に減じる条件で前記ブレーキモータを動作させるものである。
【0009】
また、前記所定の期間は、具体的には、走行を開始してからの走行時間である。
【0010】
また、前記所定の期間は、走行を開始してからの走行距離であってもよい。
【0011】
また、前記所定の期間は、走行中における期間である。
【0012】
また、前記所定の条件の動作量は、PWM制御のデューティ値である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態におけるゴルフカートを図1乃至図5に基づき説明する。
【0015】
まず、ゴルフカートにおける制御回路のブロック図を図1に、ゴルフカート本体の全体斜視図を図2に示し、全体の構成について図面に基づいて説明をする。
【0016】
1は、使用者が運転して手動走行することのできる手動モードと、使用者が乗車可能で後述する路面に埋設した誘導線49に沿って自動走行することができる自動モードとを備え、ゴルフバッグを搭載して走行するゴルフカート本体で、このゴルフカート本体1は、走行モータ17を駆動源として走行する。
【0017】
2は、メインフレーム(図示せず)に設けられ、前記本体1の前後方向に設けられた基台で、この基台2には、使用者が乗車するための座席3、操舵を行うための操舵輪となる前輪4、駆動輪となる後輪5が設けられている。
【0018】
6は、手動モード選択時に使用者が前記座席3に座って操作可能な位置に設けられ、操作によって前記前輪4を操舵するためのハンドルである。
【0019】
7は、ゴルフカート本体1の後部に斜め後方が上部に延びるように設けられゴルフバッグを搭載するための荷台である。
【0020】
8は、前記ハンドル6と前記前輪4との連結部分を覆う樹脂製のフロントカウルで、このフロントカウル8は、その中央に蓋部9を設け、この蓋部9を開口するとゴルフボールやグローブなどを入れるための小物入れになっている。
【0021】
10は、前記本体1の前部で前記フロントカウル8の上部に設けられた透明な樹脂製のフロントシールドで、このフロントシールド10上部より後方にかけて、前記座席3上部を覆う樹脂製のルーフ11が設けられている。また、前記ルーフ11の後部は前記荷台7近傍より上方に向けて設けられた2本の支柱12によって支えられている。
【0022】
次に制御回路のブロック図(図2)について説明する。
【0023】
13は、ゴルフカート本体1の走行を制御する制御回路で、この制御回路13は、マイクロコンピュータであるメインCPU14、誘導センサ処理CPU15、マグネットセンサ処理CPU16からなっており、前記メインCPU14は走行のための制御や操舵のための制御、また制動のための制御等を行うために信号を生成して出力している。前記誘導センサ処理CPU15は、後述する誘導センサ33からの信号を処理する為のマイクロコンピュータであり、またマグネットセンサ処理CPU16は、後述するマグネットセンサ32からの信号を処理する為のマイクロコンピュータである。また、前記メインCPU14は、前記誘導センサ処理CPU15、及び前記マグネットセンサ処理CPU16とシリアル通信によって接続されている。そして、このように前記制御回路13を複数のマイクロコンピュータから構成することにより、演算の処理速度が速くなるほか、部分的に破損等が生じた場合においても破損したマイクロコンピュータのみを交換するだけで良く、修理が簡単になるという効果がある。
【0024】
17は、前記後輪5を回転駆動する為の駆動源となる走行モータで、この走行モータ17は、駆動用の前記メインCPU14からの信号に基づいてモータコントローラ19にて制御される。
【0025】
18は充電器20によって一ラウンドが終了したときなどに適宜充電されるバッテリで、モータコントローラ19、走行モータ17、後述するブレーキモータ23、ハンドルモータ26、パーキングブレーキ24及びステアリングモータ25へ電力を供給すると同時に、これら以外(前記制御回路13、後述する表示部45や超音波センサ35等の検出手段)に、降圧回路21を介して電力を供給する。このバッテリ18の電力の残量は残量センサ21で検出され、検出された検出値がメインCPU14へ出力される。
【0026】
22は、前記座席3の前面に設けられ使用者のスイッチ51の切り換えによる走行モードの切換を検出する自動/手動検出手段で、この自動/手動検出手段22は、使用者によって選択された走行モードをメインCPU14に入力するようになっている。
【0027】
23は、前記前輪4及び後輪5に設けられた油圧の力によって動作する図示しないブレーキ(ここではディスクブレーキ)の制動力を調整する為のブレーキモータであり、このブレーキモータ23はメインCPU14からの信号によりPWM制御されることになる。
【0028】
24は、本体1を停車させる為の電磁ブレーキからなるパーキングブレーキで、このパーキングブレーキ24は、通電した時に制動力が解除され、非通電時にはバネの力によって制動力が付与されることになる。そして、非通電時には走行モータ17近傍の駆動系の途中に制動力が与えられ、前記後輪5を固定するように動作する。
【0029】
25は、前記メインCPU14に接続され、前記メインCPU14からの制御信号に基づいて動作するステアリングモータで、このステアリングモータ25は、自動モード選択時にはステアリングモータ25だけの駆動力で前記前輪4を操舵し、手動モード選択時にはハンドル6を操作する人的な力に加えてステアリングモータ25の力が補助的に動作する。
【0030】
26は、ハンドル6軸の途中に設けられ自動モード選択時と手動モード選択時とでハンドル6と前輪4との機械的連結を電気的に断続する為のハンドルモータで、このハンドルモータ26によって自動モードに切り替えられたときにはハンドル6が操作できないように固定され、手動モードに切り替えられたときはハンドル6の操作に伴って前輪4が操舵されるように連結するように電気的に操作される。
【0031】
27は、使用者がブレーキペダル(図示せず)を操作した時に信号が出力するように構成されるブレーキスイッチで、自動モード選択時にブレーキスイッチ27からの信号が出力すると前記メインCPU14よりブレーキモータ23が動作するよう信号が出力し、所定時間経過後にパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0032】
28は、ブレーキモータ27の動作量の動作初期を検出する為のブレーキホームスイッチであり、このスイッチ28が入っているときはブレーキは動作していない状態であることを検出する。
【0033】
29は、ブレーキモータ27の動作量の動作終了を検出する為のブレーキリミットスイッチであり、このブレーキリミットスイッチ29が動作しているときはブレーキの制動量がフルに動作していることを検出する。
【0034】
30は、ブレーキの油圧が適量であるかどうかを検出する為のブレーキオイル検出手段である。
【0035】
31は、ゴルフカート本体1に設けられゴルフカート本体1の傾斜角度を検出する傾斜センサで、この傾斜センサ31は、検出した傾斜角度を電圧値に変換しメインCPU14に入力する。そして、この値に基づいて発進時や停止時の制御を行うようになっている。
【0036】
32は、誘導線49近傍に埋設したマグネット(走行標識)の磁界を検出するマグネットセンサで、このマグネットセンサ32は、マグネットの磁極がS極であるかN極であるか等を検出し、この検出結果がマグネットセンサ処理CPU16に出力され、マグネットセンサ処理CPU16にて指示速度(高速H=8km/h、中速M=6km/h、低速L=3km/h)が算出されると共に通常停止信号、ティーグランドの位置又はグリーンのホールアウト位置であることを指示する信号等が検知される。
【0037】
33は、前記ゴルフカート本体1に設けられ、操舵される前輪4の操舵と共に左右に回動する一対の誘導センサで、この誘導センサ33は、誘導線49からの磁界を検出し、互いの誘導センサ33の検出レベルが同じになるように前輪4を操舵する。従って、前輪4が操舵されると誘導センサ33も左右に回動されるため、誘導線49が一対の誘導センサ33の中央に位置するように操舵されることになる。
【0038】
34は、ゴルフカート本体1の前部に設けられた受信機と、後部に設けられた送信機とからなる衝突防止手段としてのカートガードで、前方にあるゴルフカート本体1の送信機からの電磁波を受信し、所定の信号レベルになったときに緊急停止信号をメインCPU14へ出力する。
【0039】
35は、前方の障害物を超音波の反射によって検出する障害物検知手段としての超音波センサであり、この超音波センサ35も障害物との距離が所定の距離になったときに緊急停止信号をメインCPU14に出力する。
【0040】
メインCPU14は、マグネットセンサ32で検知される通常停止信号や、カートガード34又は超音波センサ35で検知される緊急停止信号に基づいてブレーキモータ23による制動と走行モータ27の回生制動を行う。
【0041】
36は、後輪5の回転数を検出するエンコーダであり、このエンコーダ36によって検出される信号はメインCPU14に入力され、メインCPU14にて走行速度と減速度が算出されるようになっている。また、前記エンコーダ36とは別に後輪5の回転数を検出するサブエンコーダ37も設けられており、このサブエンコーダ37の信号も前記メインCPU14に入力され、この信号に基づいて、エンコーダ36が正常に動作しているかどうかを判断したり、エンコーダ36が異常になったときにメインのエンコーダとして使用したりするために設けられている。
【0042】
38は、前記ハンドル6軸に設けられハンドル6の操作による操作トルクを検出するトルクセンサで、このトルクセンサ38はメインCPU14に接続されており、操作トルクが電気信号として入力され、このトルクの大きさに応じてステアリングモータ25が動作するようになっている。
【0043】
39は、前記ゴルフカート本体1前部に設けられたバンパー40に取り付けられ、障害物等がバンパー40に当接したときに動作するバンパースイッチで、バンパースイッチ39からの信号が入力されるとメインCPU14に非常停止信号が入力されるようになっている。そして、メインCPU14は、前記非常停止信号が入力された際に、走行モータ17の回生制動とブレーキモータ23による制動を最も強く行って停止させる。
【0044】
41は、アクセル近傍に設けられ使用者のアクセルの操作がなされているときにメインCPU14に信号出力するアクセルスイッチで、このアクセルスイッチ41は、自動走行モード選択時にアクセルスイッチ41からの信号入力によって発進するようになっている。
【0045】
42は、使用者の操作可能な位置に設けられ使用者によって進行方向を指示する前後進スイッチで、該前後進スイッチ42は、メインCPU14に接続され、前進及び後進のいずれに切り替えられているかの信号が入力されて指示された向きに走行するように走行モータ17が駆動するようになっている。
【0046】
43は、使用者の操作可能な位置に設けられ、自動モードが選択されている時に、ゴルフカート本体1の発進停止を指示するためのスタートストップスイッチで、このスタートストップスイッチ43は、操作されたときに発信信号と通常停止信号が交互にメインCPU14に入力されるようになっており、この信号入力に基づいて走行モータ17が駆動開始、駆動停止するようになっている。
【0047】
44は、ゴルフカート本体1の発進停止を遠隔操作するためのリモコンからの信号を受信するためのリモコン受信機で、このリモコン受信機44もメインCPU14に接続され、受信した信号によって走行制御されるようになっている。また、前記リモコンには、一つの操作ボタンが設けられ、操作ボタンを押圧したときに信号が出力されるようになっており、前記ゴルフカート本体1が走行中に信号が入力されると通常停止信号がメインCPU14に入力されて停止の制御がなされ、停止中に信号が入力されると発進の制御がなされるようになっている。
【0048】
45は、使用者が前記座席3に乗車したときに正面にくるような位置に設けられた表示部で、この表示部45は、バッテリ残量や選択された走行モードの表示などが表示されるようになっている。
【0049】
次に上述する構成における動作について説明する。
【0050】
前記自動手動検出手段22によって手動モードの選択が検出され、走行を開始する場合、アクセルを操作したときにアクセルからの指示値に応じた駆動力で走行モータ17が駆動する。これによって後輪5が回転して走行を始める。走行開始と同時に、パーキングブレーキ24は解除される。
【0051】
また、停止をする場合、ブレーキの操作量に応じた制動量でブレーキモータ23が動作し、エンコーダ36によって車速がゼロであることを検出したときにパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0052】
走行中の操舵については、ハンドル6の操作に応じて前輪4が操舵され、その時に同時にトルクセンサ38によってハンドル6の操作トルクが検出される。このトルクに応じて、ステアリングモータ25が駆動し、ハンドル6の操作力を補助するように駆動力が与えられる。
【0053】
次に自動モードが選択されている場合について説明をする。
【0054】
停止中にスタートストップスイッチ43が押されると、パーキングブレーキ24が解除されると共に走行モータ17が駆動を開始する。この時の走行速度は、路面に埋設されたマグネットからの速度指示信号に基づいて高速Hの場合8km/h、中速Mの場合6km/h、低速Lの場合3km/hに設定され、エンコーダ36にて走行速度を検知しながら走行モータ17の駆動とブレーキモータ23の駆動により設定速度となるように速度が調整されて走行される。そして、後述する誘導センサ33の動作によって、路面に埋設した誘導線49に沿って前輪4が操舵されて走行する。
【0055】
次に、自動モード時のステアリング部分の動作について、図3に基づき説明をする。
【0056】
46は、先端部に前記誘導センサ33を取り付けた誘導センサアームで、このアーム46は、前輪4の左右の操舵と共に回動するように連結されている。また、前記アーム46の途中にはギヤ47が設けられており、このギヤ47は、前記ステアリングモータ25の出力軸に設けられたギヤ48と結合するようになっている。
【0057】
ゴルフカート本体1の操舵においては、自動モード選択時、走行しながら一対の誘導センサ33によって路面に埋設された誘導線49からの磁界を検出し、2つの誘導センサ33の信号のレベルが同じになるように前輪4を操舵する。具体的な信号の流れについて説明すると、誘導線49から生じる磁界は、それぞれの誘導センサ33によって受信され、誘導センサ処理CPU15に入力される。そして、2つの誘導センサ33の信号レベルを比較して、左右どちらにずれているかが演算され、一対の誘導センサ33の中心が誘導線49上にくるように、メインCPU14からステアリングモータ25に信号が出力され、ステアリングモータ25の駆動によって前輪4を操舵する。前輪4を操舵することによって2つの誘導センサ33の中心に誘導線49が位置するように制御されることになる。
【0058】
次に、ブレーキの制動力のばらつきを小さくする制御を図4のフローチャートと図5に基づいて説明する。
【0059】
収納庫等の収納場所に収納されたゴルフカートを使用する場合、電源が投入されて収納場所から発車される。
【0060】
この際、電源投入時に、ブレーキ(ここではディスクブレーキ)の摩擦材(ここではパッド)とこの摩擦材が押し当てられる摺動面(ここではディスク)とが摺り合わせられる所定の期間T(ここでは、走行時間)が読み出されると共に、走行時間を計測するカウンタCが初期化される(ステップS1)。そして、エンコーダ36にて検出される走行速度により走行が開始されたかどうかが判断され(ステップS2)、走行が開始されるまで待機される。
【0061】
走行が開始されると、ブレーキモータ23を正転して図5の実線に示すようにブレーキモータ23が所定の動作量(デューティ値D0)でPWM制御されると共に、指示速度(手動運転時にはアクセルからの指示値に応じた走行速度、自動運転時にはマグネットで指示された速度)となるように走行モータ17が制御されるブレーキの摺り合わせ運転が開始される(ステップS3)。そして、ブレーキの摺り合わせ運転が開始されると所定の期間TをカウントするカウンタCがカウントダウンされる(ステップS4)。
【0062】
ステップS5において、カウンタCがカウントアップしたかどうかが判断され、カウントアップされるまで前記摺り合わせ運転が継続される。
【0063】
カウントアップされると、ブレーキモータ23を逆転してブレーキを不動作として前記摺り合わせ運転を終了する(ステップS6)。
【0064】
このように、電源投入後、走行を開始して所定の期間Tに、所定の動作量D0でブレーキを動作させながら、走行モータ17を駆動して走行するブレーキの摺り合わせ運転を行うことで、この所定の期間T、ブレーキの摩擦材を摺動面に押し当て、摩擦材と摺動面とを摺り合わせを行うことができる。これにより、所定の期間T経過後にブレーキの摩擦材と摺動面との間の摩擦抵抗のばらつきを小さくでき、ブレーキの摩擦材と摺動面との間の摩擦抵抗のばらつきを小さくでき、ブレーキの制動力のばらつきを抑制できる。したがって、所定の期間T経過後に図5の破線に示すようにブレーキペダルからの指示量やマグネットによる減速度に応じたブレーキの動作量(通常のデューティ値D1)で減速された際に、ほぼ所定の減速度で減速することができ、ブレーキの急制動による不具合を解消することができる。
【0065】
この摺り合わせ運転中にブレーキペダルやマグネットにより減速が指示された場合には、図5の一点鎖線に示すようにブレーキペダルからの指示量やマグネットによる減速度に応じたブレーキの動作量(通常のデューティ値D1)に、摺り合わせ運転中のブレーキの所定の動作量(摺り合わせ時のデューティ値D0)を加えた動作量となるようにブレーキモータ23がPWM制御される。
【0066】
この場合、指示された走行速度となるように、前記摺り合わせ運転中に走行モータのトルクが摺り合わせにより発生する制動トルクの分大きくなり、通常より大きな制動力を必要とするが、図5の一点鎖線に示すように通常のデューティ値D1に摺り合わせ時のデューティ値D0を加えたデューティ値(D0+D1)にてブレーキモータ23をPWM制御することで、走行モータ17のトルクが大きくなった分、制動トルクを大きくすることができ、制動力が不足することなく、ほぼ所定の減速度で減速できる。
【0067】
また、摺り合わせ運転の所定の期間Tを走行中にのみカウントするようにしたことで、ゴルフカートが停止し、ブレーキの摩擦材と摺動面との摺り合わせが行われない期間を除いて所定の期間Tとすることができ、前記摺り合わせを過不足なく充分に行うことができる。
【0068】
尚、上記実施の形態では、電源投入後にブレーキを動作させる所定の期間Tを、走行時間にて設定するようにしたが走行距離により設定するようにしても良い。
【0069】
また、所定の期間Tにおいてブレーキモータ23を一定の動作量(ここでは、PWM制御のデューティ値D0)としたが、ブレーキの摩擦材と摺動面との摺り合わせを、最初(図5中のT0まで)は大きな動作量(デューティ値D0)で制動し、その後、時間の経過又は走行距離が長くなるに従い図5の2点鎖線に示すように動作量を徐々に小さくするようにしても良い。
【0070】
この場合、ブレーキの摩擦材と摺動面との摺り合わせが進むにつれてブレーキの動作量を小さくできるので、前記摺り合わせの際にブレーキが必要以上に強く動作することがなく、効率よく摺り合わせを行うことができる。
【0071】
また、ブレーキモータ23の動作量をPWM制御におけるデューティ値にて変更するようにしたが、ブレーキモータのトルクによって変更する等、他の方法でブレーキモータの動作量を変更するようにしても良い。
【0072】
また、バッテリ18を電源とした走行モータ17にて走行するゴルフカートを示したが、エンジンにて走行するゴルフカートでも良い。
【0073】
また、ブレーキとしてディスクブレーキを使用する場合を示したが、これに限定されるものではなく、ドラム式のブレーキ等、摩擦材を摺動面に押し当てて摺動するものであれば良い。
【0074】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、電源投入後に、ブレーキの摩擦材と摩擦材が押し当てられる摺動面との摺り合わせが行われるようになり、ブレーキの制動力のばらつきを抑えることができ、停止処理等においてブレーキ力のばらつきによって生じる急な制動等の不具合を解消することができる。
【0075】
本発明の請求項2によれば、所定の走行速度での走行中に減速を行う際に、ブレーキの摩擦材と摩擦材が押し当てられる摺動面との摺り合わせを行うことにより、摺り合わせにて生じる制動トルクの分走行モータのトルクが大きくなっていても、走行モータのトルクが大きくなった分大きな制動力で減速でき、所定の減速度で減速することができる。
【0076】
本発明の請求項3によれば、所定の期間中において、ブレーキの摩擦材と摩擦材が押し当てられる摺動面との摺り合わせを最初は強く、摺り合わせが進むにつれて弱く動作させることで、前記摺り合わせの際にブレーキが必要以上に強く動作することがなく、効率よく行うことができる。
【0077】
本発明の請求項4によれば、走行時間にて摺り合わせを行う所定の期間を容易に設定できる。
【0078】
本発明の請求項5によれば、走行距離にて摺り合わせを行う所定の期間を容易に設定できる。
【0079】
本発明の請求項6によれば、ゴルフカートが停止し、ブレーキの摩擦材と摺動面との摺り合わせが行われない期間を除いて所定の期間とすることができ、前記摺り合わせを過不足なく充分に行うことができる。
【0080】
本発明の請求項7によれば、ブレーキの動作量をPWM制御のデューティ値にて容易に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す制御ブロック図である。
【図2】同ゴルフカート本体の全体斜視図である。
【図3】同ゴルフカート本体の要部概略図である。
【図4】同ゴルフカートのブレーキの摺り合わせを行う際のフローチャートである。
【図5】同ゴルフカートの摺り合わせ運転時のブレーキの動作量と時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
13 制御回路
17 走行モータ
23 ブレーキモータ
T 所定の期間
D0 摺り合わせ運転時のブレーキの所定の動作量

Claims (7)

  1. 所定の走行路に沿って自動走行可能で、停止信号を検知した際に、ブレーキを動作するブレーキモータを動作して減速するゴルフカートにおいて、電源投入後に走行が開始されると所定の条件の動作量でブレーキモータを動作させながら指示速度で走行して、ブレーキの摩擦材を摺動面に押し当て、摩擦材と摺動面とを摺り合わせるブレーキの摺り合わせ運転を所定の期間行う制御手段を具えたことを特徴とするゴルフカート。
  2. 前記制御手段は、前記所定の期間中に、ブレーキを動作させる信号が入力された際に、前記信号に基づくブレーキの動作量に前記所定の条件の動作量を加えた状態で前記ブレーキを動作させることを特徴とする請求項1に記載のゴルフカート。
  3. 前記制御手段は、前記所定の期間中において時間の経過または走行距離に応じて動作量を徐々に減じるように前記ブレーキモータを動作させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゴルフカート
  4. 前記所定の期間は、走行を開始してからの走行時間であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のゴルフカート。
  5. 前記所定の期間は、走行を開始してからの走行距離であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のゴルフカート。
  6. 前記所定の期間は、走行中における期間であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のゴルフカート。
  7. 前記所定の条件の動作量は、PWM制御のデューティ値であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフカート。
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