JP2004121332A - ゴルフカート - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、簡単な構成で、プレーの進行が遅れたり早まった時に、通常の運行状態になるように走行制御することが出来るゴルフカートを提供することを課題とする。
【解決手段】所定の走行路50に沿って走行するゴルフカートにおいて、走行路50に、ゴルフカートの通過時刻を記憶して記憶された時刻を後続のゴルフカートに送信する非接触ICタグ51からの時刻を受信する受信回路32aを設け、受信回路32aで受信した時刻によって、先行するゴルフカートとの間隔に応じた走行速度で後続のゴルフカートを速度制御する。
【効果】プレーの進行が遅れてたり早まった時に、プレーヤーが進行状況を意識をせずに正常な進行状況にすることができる。
【選択図】 図11
【解決手段】所定の走行路50に沿って走行するゴルフカートにおいて、走行路50に、ゴルフカートの通過時刻を記憶して記憶された時刻を後続のゴルフカートに送信する非接触ICタグ51からの時刻を受信する受信回路32aを設け、受信回路32aで受信した時刻によって、先行するゴルフカートとの間隔に応じた走行速度で後続のゴルフカートを速度制御する。
【効果】プレーの進行が遅れてたり早まった時に、プレーヤーが進行状況を意識をせずに正常な進行状況にすることができる。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の走行路を走行するゴルフカートの運行管理における走行制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のゴルフカートは、特許文献1に示す如く、現在のゴルフカートの位置を管理装置によって把握し、通常よりも遅れている場合には管理装置によって走行速度を上げるように制御され、速くなっている場合には管理装置によって走行速度を遅くするように制御することで進行を通常に維持するように制御される。
【0003】
しかしながら、上述するような構成であれば、ゴルフカートが制御装置に送信できるだけの出力の高い送信機が必要になり、また、そのための電源装置も大型になり、大掛かりな装置になってしまうといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−340502
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡単な構成で、プレーの進行が遅れたり早まった時に、通常の運行状態になるように走行制御することが出来るゴルフカートを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、所定の走行路に沿って走行するゴルフカートにおいて、前記走行路に設けられ、ゴルフカートの通過時刻を記憶して記憶された時刻を後続のゴルフカートに送信する時刻記憶手段からの時刻を受信する受信回路を設け、該受信回路で受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とを比較し、比較結果に応じて速度制御する制御回路を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、指示される所定の速度よりも速くして走行制御されることを特徴とする。
【0008】
更に、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、複数個の指示される所定の速度のうち、上限値は一定で、指示される指示速度を速くして走行制御されることを特徴とする。
【0009】
そして、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、指示される所定の速度よりも遅くして走行制御されることを特徴とする。
【0010】
また、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とが同じ値になるまでスタートスイッチを無効とすることを特徴とする。
【0011】
更に、時刻記憶手段は、非接触ICタグによって構成されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態におけるゴルフカートを図1乃至図11に基づき説明する。
【0013】
まず、ゴルフカートにおける制御回路のブロック図を図1に、ゴルフカート本体の全体斜視図を図2に示し、全体の構成について図面に基づいて説明をする。
【0014】
1は、使用者が運転して手動走行することのできる手動モードと、使用者が乗車可能で後述する走行路50に埋設した誘導線49に沿って自動走行することができる自動モードとを備え、ゴルフバッグを搭載して走行するゴルフカート本体で、このゴルフカート本体1は、走行モータ17を駆動源として走行する。
【0015】
2は、メインフレーム(図示せず)に設けられ、前記本体1の前後方向に設けられた基台で、この基台2には、使用者が乗車するための座席3、操舵を行うための操舵輪となる前輪4、駆動輪となる後輪5が設けられている。
【0016】
6は、手動モード選択時に使用者が前記座席3に座って操作可能な位置に設けられ、操作によって前記前輪4を操舵するためのハンドルである。
【0017】
7は、ゴルフカート本体1の後部に斜め後方が上部に延びるように設けられゴルフバッグを搭載するための荷台である。
【0018】
8は、前記ハンドル6と前記前輪4との連結部分を覆う樹脂製のフロントカウルで、このフロントカウル8は、その中央に蓋部9を設け、この蓋部9を開口するとゴルフボールやグローブなどを入れるための小物入れになっている。
【0019】
10は、前記本体1の前部で前記フロントカウル8の上部に設けられた透明な樹脂製のフロントシールドで、このフロントシールド10上部より後方にかけて、前記座席3上部を覆う樹脂製のルーフ11が設けられている。また、前記ルーフ11の後部は前記荷台7近傍より上方に向けて設けられた2本の支柱12によって支えられている。
【0020】
次に制御回路のブロック図(図1)について説明する。
【0021】
13は、ゴルフカート本体1の走行を制御する制御回路で、この制御回路13は、マイクロコンピュータであるメインCPU14、誘導センサ処理CPU15、非接触ICタグ情報処理CPU16からなっており、メインCPU14は走行のための制御や操舵のための制御、また制動のための制御等を行うために信号を生成して出力している。また、メインCPU14は、計時手段である時計機能を有しており、現在時刻がわかるようになっている。誘導センサ処理CPU15は、後述する誘導センサ33からの信号を処理する為のマイクロコンピュータであり、また非接触ICタグ情報処理CPU16は、後述する非接触ICタグ51から発信された制御情報を処理する為のマイクロコンピュータである。また、メインCPU14は、誘導センサ処理CPU15、及び非接触ICタグ情報処理CPU16とシリアル通信によって接続されている。そして、このように制御回路13を複数のマイクロコンピュータから構成することにより、演算の処理速度が速くなるほか、部分的に破損等が生じた場合においても破損したマイクロコンピュータのみを交換するだけで良く、修理が簡単になるという効果がある。
【0022】
17は、後輪5を回転駆動する為の駆動源となる走行モータで、この走行モータ17は、駆動用の前記メインCPU14からの信号に基づいてモータコントローラ19にて制御される。
【0023】
18は充電器20によって一ラウンドが終了したときなどに適宜充電されるバッテリで、モータコントローラ19、走行モータ17、後述するブレーキモータ23、ハンドルモータ26、パーキングブレーキ24及びステアリングモータ25へ電力を供給すると同時に、これら以外(前記制御回路13、後述する表示部45や超音波センサ35等の検出手段)に、降圧回路21を介して電力を供給する。このバッテリ18の電力の残量は残量センサ21で検出され、検出された検出値がメインCPU14へ出力される。
【0024】
22は、前記座席3の前面に設けられ使用者のスイッチ51の切り換えによる走行モードの切換を検出する自動/手動検出手段で、この自動/手動検出手段22は、使用者によって選択された走行モードをメインCPU14に入力するようになっている。
【0025】
23は、前記前輪4及び後輪5に設けられた油圧の力によって動作する図示しないブレーキ(ここではディスクブレーキ)の制動力を調整する為のブレーキモータであり、このブレーキモータ23はメインCPU14からの信号によりPWM制御されることになる。
【0026】
24は、本体1を停車させる為の電磁ブレーキからなるパーキングブレーキで、このパーキングブレーキ24は、通電した時に制動力が解除され、非通電時にはバネの力によって制動力が付与されることになる。そして、非通電時には走行モータ17近傍の駆動系の途中に制動力が与えられ、後輪5を固定するように動作する。
【0027】
25は、前記メインCPU14に接続され、前記メインCPU14からの制御信号に基づいて動作するステアリングモータで、このステアリングモータ25は、自動モード選択時にはステアリングモータ25だけの駆動力で前記前輪4を操舵し、手動モード選択時にはハンドル6を操作する人的な力に加えてステアリングモータ25の力が補助的に動作する。
【0028】
26は、ハンドル6軸の途中に設けられ自動モード選択時と手動モード選択時とでハンドル6と前輪4との機械的連結を電気的に断続する為のハンドルモータで、このハンドルモータ26によって自動モードに切り替えられたときにはハンドル6が操作できないように固定され、手動モードに切り替えられたときはハンドル6の操作に伴って前輪4が操舵されるように連結するように電気的に操作される。
【0029】
27は、使用者がブレーキペダル(図示せず)を操作した時に信号が出力するように構成されるブレーキスイッチで、自動モード選択時にブレーキスイッチ27からの信号が出力すると前記メインCPU14よりブレーキモータ23が動作するよう信号が出力し、所定時間経過後にパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0030】
28は、ブレーキモータ27の動作量の動作初期を検出する為のブレーキホームスイッチであり、このスイッチ28が入っているときはブレーキは動作していない状態であることを検出する。
【0031】
29は、ブレーキモータ27の動作量の動作終了を検出する為のブレーキリミットスイッチであり、このブレーキリミットスイッチ29が動作しているときはブレーキの制動量がフルに動作していることを検出する。
【0032】
30は、ブレーキの油圧が適量であるかどうかを検出する為のブレーキオイル検出手段である。
【0033】
31は、ゴルフカート本体1に設けられゴルフカート本体1の傾斜角度を検出する傾斜センサで、この傾斜センサ31は、検出した傾斜角度を電圧値に変換しメインCPU14に入力する。そして、この値に基づいて発進時や停止時の制御を行うようになっている。
【0034】
32aはゴルフカート本体1に設けられた受信回路で、アンテナ32bを介して後述する非接触ICタグ51の制御情報を受信し、受信した制御情報を非接触ICタグ情報処理CPU16に出力する。
【0035】
非接触ICタグ情報処理CPU16は前記制御情報に基づいて速度指示信号(高速H=10km/h、中速M=6km/h、低速L=3km/h)を検出してCPU14に出力したり、通常停止信号を検知する。更に、前方のゴルフカート本体1との距離が所定の距離以下であることを検知して停止した後、前方のゴルフカート本体1との距離が再び所定の距離以上になった時に、自動的に本ゴルフカート本体1を発進させるための追従設定の信号や自動的には発進しない追従解除信号等を検知してメインCPU14に出力したりする。また、前のゴルフカートによって刻まれた時刻情報も非接触ICタグ情報処理CPU16で検出し、メインCPU14でこの時刻情報と現在時刻とから時間の差を算出し、この結果を元に遅れているか早すぎるかを表示部45で表示する。
【0036】
32cはゴルフカート本体1に設けられた送信回路で、非接触ICタグ情報CPU16にて制御され、図6に示すように制御情報を発信させるための送信信号Aを発信する。また、ゴルフカート毎に付与された識別番号をコード化したものB、続いて現在の時刻信号Cを出力する。この様に、AからCの連続した信号を2回発信することで信号の読み取りミスを防止している。また、この送信回路32cは、前記非接触ICタグ51から入力された時刻情報と現在の時刻との差の算出結果をゴルフカートの運行管理を行う集中管理室に送信する。
【0037】
33は、前記ゴルフカート本体1に設けられ、操舵される前輪4の操舵と共に左右に回動する一対の誘導センサで、この誘導センサ33は、誘導線49から発生する電磁波を検出し、互いの誘導センサ33の検出レベルが同じになるように前輪4を操舵する。従って、前輪4が操舵されると誘導センサ33も左右に回動されるため、誘導線49が一対の誘導センサ33の中央に位置するように操舵されることになる。
【0038】
34は、ゴルフカート本体1の前部に設けられた受信機と、後部に設けられた送信機とからなる衝突防止手段としてのカートガードで、受信機にて前方にあるゴルフカート本体1の送信機からの電磁波を受信し、受信機にて受信した信号が所定の信号レベルになったときに緊急停止信号をメインCPU14へ出力する。また、送信機からは後方のゴルフカート本体1へ電磁波が発信される。
【0039】
35は、前方の障害物を超音波の反射によって検出する障害物検知手段としての超音波センサであり、この超音波センサ35も障害物との距離が所定の距離になったときに緊急停止信号をメインCPU14に出力する。
【0040】
メインCPU14は、非接触ICタグ情報処理CPU16で検知された通常停止信号や、カートガード34又は超音波センサ35で検知される緊急停止信号に基づいてブレーキモータ23による制動と走行モータ27の発電、回生制動を行う。
【0041】
36は、後輪5の回転数を検出するエンコーダであり、このエンコーダ36によって検出される信号はメインCPU14に入力され、メインCPU14にて走行速度と走行距離等が算出されるようになっている。また、前記エンコーダ36とは別に後輪5の回転数を検出するサブエンコーダ37も設けられており、このサブエンコーダ37の信号も前記メインCPU14に入力され、この信号に基づいて、エンコーダ36が正常に動作しているかどうかを判断したり、エンコーダ36が異常になったときにメインのエンコーダとして使用したりするために設けられている。
【0042】
38は、前記ハンドル6軸に設けられハンドル6の操作による操作トルクを検出するトルクセンサで、このトルクセンサ38はメインCPU14に接続されており、操作トルクが電気信号として入力され、このトルクの大きさに応じてステアリングモータ25が動作するようになっている。
【0043】
39は、前記ゴルフカート本体1前部に設けられたバンパー40に取り付けられ、障害物等がバンパー40に当接したときに動作するバンパースイッチで、バンパースイッチ39からの信号が入力されるとメインCPU14に非常停止信号が入力されるようになっている。そして、メインCPU14は、前記非常停止信号が入力された際に、走行モータ17の回生制動とブレーキモータ23による制動を最も強く行って停止させる。
【0044】
41は、アクセル近傍に設けられ使用者のアクセルの操作がなされているときにメインCPU14に信号出力するアクセルスイッチで、このアクセルスイッチ41は、自動走行モード選択時にアクセルスイッチ41からの信号入力によって発進するようになっている。
【0045】
42は、使用者の操作可能な位置に設けられ使用者によって進行方向を指示する前後進スイッチで、この前後進スイッチ42は、メインCPU14に接続され、前進及び後進のいずれに切り替えられているかの信号が入力されて指示された向きに走行するように走行モータ17が駆動するようになっている。
【0046】
43は、使用者の操作可能な位置に設けられ、自動モードが選択されている時に、ゴルフカート本体1の発進停止を指示するためのスタートストップスイッチで、このスタートストップスイッチ43は、操作されたときに発進信号と通常停止信号が交互にメインCPU14に入力されるようになっており、この信号入力に基づいて走行モータ17が駆動開始、駆動停止するようになっている。
【0047】
44は、ゴルフカート本体1の発進停止を遠隔操作するためのリモコンからの信号を受信するためのリモコン受信機で、このリモコン受信機44もメインCPU14に接続され、受信した信号によって走行制御されるようになっている。また、前記リモコンには、一つの操作ボタンが設けられ、操作ボタンを押圧したときに信号が出力されるようになっており、ゴルフカート本体1が走行中に信号が入力されると通常停止信号がメインCPU14に入力されて停止の制御がなされ、停止中に信号が入力されると発進の制御がなされるようになっている。
【0048】
45は、使用者が座席3に乗車したときに正面にくるような位置に設けられた表示部で、この表示部45は、バッテリ残量や選択された走行モードの表示、また、前方のゴルフカートに対して進行が遅れているか進んでいるかなどが表示されるようになっている。
【0049】
次に上述する構成における動作について説明する。
【0050】
前記自動手動検出手段22によって手動モードの選択が検出され、走行を開始する場合、アクセルを操作したときにアクセルからの指示値に応じた駆動力で走行モータ17が駆動する。これによって後輪5が回転して走行を始め、走行開始と同時に、パーキングブレーキ24は解除される。
【0051】
また、停止をする場合、ブレーキの操作量に応じた制動量でブレーキモータ23が動作し、エンコーダ36によって車速がゼロであることを検出したときにパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0052】
走行中の操舵については、ハンドル6の操作に応じて前輪4が操舵され、その時に同時にトルクセンサ38によってハンドル6の操作トルクが検出される。このトルクに応じて、ステアリングモータ25が駆動し、ハンドル6の操作力を補助するように駆動力が与えられる。
【0053】
次に自動モードが選択されている場合について説明をする。
【0054】
停止中にスタートストップスイッチ43が押されると、パーキングブレーキ24が解除されると共に走行モータ17が駆動を開始する。この時の走行速度は、後述する非接触ICタグ51からの速度指示信号に基づいて高速Hの場合10km/h、中速Mの場合6km/h、低速Lの場合3km/hに設定され、エンコーダ36にて走行速度を検知しながら走行モータ17の駆動とブレーキモータ23の駆動により設定速度となるように速度が調整されて走行される。そして、後述する誘導センサ33の動作によって、路面に埋設した誘導線49に沿って前輪4が操舵されて走行する。
【0055】
次に、自動モード時のステアリング部分の動作について、図3に基づき説明をする。
【0056】
46は、先端部に前記誘導センサ33を取り付けた誘導センサアームで、このアーム46は、前輪4の左右の操舵と共に回動するように連結されている。また、前記アーム46の途中にはギヤ47が設けられており、このギヤ47は、前記ステアリングモータ25の出力軸に設けられたギヤ48と結合するようになっている。
【0057】
ゴルフカート本体1の操舵においては、自動モード選択時、走行しながら一対の誘導センサ33によって路面に埋設された誘導線49からの磁界を検出し、2つの誘導センサ33の信号のレベルが同じになるように前輪4を操舵する。具体的な信号の流れについて説明すると、誘導線49から生じる磁界は、それぞれの誘導センサ33によって受信され、誘導センサ処理CPU15に入力される。そして、2つの誘導センサ33の信号レベルを比較して、左右どちらにずれているかが演算され、一対の誘導センサ33の中心が誘導線49上にくるように、メインCPU14からステアリングモータ25に信号が出力され、ステアリングモータ25の駆動によって前輪4を操舵する。前輪4を操舵することによって2つの誘導センサ33の中心に誘導線49が位置するように制御されることになる。
【0058】
次に、走行路50に埋設される走行標識としての非接触ICタグ51と非接触ICタグ51に制御情報を書き込むためのライター58について説明する。
【0059】
51はゴルフカート本体1へ制御情報を送信する非接触ICタグで、図3、図10に示すように走行路50の誘導線49近傍で、誘導線49に対して誘導センサ33が通過する位置より離れた位置に埋設されている。この非接触ICタグ51は、図4に示すように、記憶部53を有する制御部54に、受信回路55と送信回路56とが接続され、受信回路55と送信回路56にアンテナ57を接続した構成となっており、内蔵する電池52を電源として動作する。
【0060】
記憶部53には主として図9に示すような制御情報がコード化されて書き換え可能に記憶され、受信回路55はゴルフカート本体1から送信信号(図6)を受信すると共に、後述するライター58からの書き込み指示信号(図8)を受信し、制御部54へ出力する。
【0061】
ここでゴルフカート送信信号は、所定の幅のパルスAとゴルフカート毎に付与された識別番号Bと計時手段による時刻情報Cをパルスによって構成したコードによって出力され、最初に出力される所定の幅のパルスによってゴルフカートが接近してきたことを示すようになる。
【0062】
受信回路55からのゴルフカート送信信号が制御部54へ出力された場合には、制御部54は、記憶部53に記憶されたコード化した制御情報を図7に示す発信信号(ここでは、一例として走行速度3kmを指示する信号Aと先行するゴルフカートが通過した時刻情報信号Bを示す)として送信回路56からアンテナ57を介して複数回(ここでは2回)送信する。
【0063】
また、受信回路55からの書き込み指示信号(書き込み指示信号であることを示すA部と制御情報を示すB部から構成)が制御部54へ出力された場合には、制御部54は、書き込み指示信号のうちのB部を記憶部53に書き込む。
【0064】
この非接触ICタグ51は図10に示すように走行路50の各所に埋設されており、具体的には、以下に示すような制御情報が記憶されている。ここで、図中のTGはティーグランドで、Gはグリーンである。
【0065】
各ホールのティーグランドTG近傍に埋設された非接触ICタグ51bには、停止信号と速度指示信号(ここでは中速M)、そしてゴルフカートが通過した時間の時刻情報とからなる制御情報が記憶され、各ホールの中間位置に設けられた非接触ICタグ51cには、停止信号と速度指示信号(ここでは、平坦な直線区間が続くことからここでは高速Hが設定されている)とからなる制御情報が記憶されている。
【0066】
そして、グリーンG近傍に設けられた非接触ICタグ51dには、停止信号と速度指示信号(ここでは中速M)とからなる制御情報が記憶されている。
【0067】
また、見通しが良く長い直線が始まる箇所に埋設された非接触ICタグ51eには、高速Hの速度指示信号が制御情報として記憶される一方、急なカーブや急な下り坂の手前に設けられた非接触ICタグ51fには、低速Lの速度指示信号が制御情報として記憶されている。
【0068】
非接触ICタグ51gは通常の走行速度としての中速Hを指示する速度指示信号が制御情報として記憶されている。
【0069】
58は制御情報を非接触ICタグ51に書き込むためのライターで、図5に示すように電源としての電池59を内蔵し、持ち運び可能となっている。このライター58は、制御部60に入力回路61と発信スイッチ62と送信回路63と受信回路64と表示部65が接続され、送信回路63にアンテナ64が接続された構成となっている。
【0070】
入力回路61からは制御情報が図9に示すコードで入力可能となっており、入力された制御情報が制御部60に出力されると共に表示部65に表示される。そして、発信スイッチ62を押すと、制御部60は図8に示すように書き込み指示信号であることを認識させるA部と制御部60に出力された制御情報としてのB部(ここでは、走行速度3kmの場合を示す)とから書き込み指示信号を構成し、この書き込み指示信号を送信回路63からアンテナ64を介して発信する。また、受信回路64を動作することによって、埋設してある非接触ICタグ51の制御情報を読み出して制御情報の内容を表示部65によって確認することもできる。
【0071】
上記構成のゴルフカート本体1は、自動モード時、図6に示すような送信信号を所定の時間間隔で送信しながら、誘導線49からの電磁波を検知して誘導線49に沿って走行される。
【0072】
ゴルフカート本体1が走行路50の各所に埋設された非接触ICタグ51近傍に到達すると、ゴルフカート本体1の送信回路32cからの送信信号が非接触ICタグ51の受信回路55にて受信されるようになる。受信回路55にて送信信号を受信すると、非接触ICタグ51の制御部54は記憶部53に記憶された制御情報を図7に示すような発信信号として送信回路56からアンテナ57を介して発信する。この発信信号はゴルフカート本体1の受信回路32aにて受信され、この発信信号から制御情報が検知される。そして、この検知された制御情報に基づいて走行速度などが設定され、走行される。また、ティーグランドTG近傍に埋設された非接触ICタグ51bには、先行のゴルフカートが通過した時刻情報が記憶されており、後続のゴルフカートが通過した際にこの時刻情報を送信し、ゴルフカート側ではこの時刻情報と現在時刻とを比較して、所定のゴルフカートの時間間隔と通常の間隔時間である5分とを比較して、遅れていれば早く進行する旨の表示を、また、速ければもう少しゆっくり走行する旨の表示を表示部45によって表示する。
【0073】
更に、所定のゴルフカートの時間間隔である5分とを比較した際の速度制御について、図11のフローチャートについて説明をする。
【0074】
まず、非接触ICタグ51によって先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報を入力し(S1)、次にゴルフカートに設けられた計時手段による現在時刻T2を入力する(S2)。そして、これらを所定のゴルフカート間の時間間隔である5分と比較し、これに対して遅れているか、進んでいるかどうかを演算する(S3)。演算の結果、5分よりも大きい場合、即ち遅れている場合は、指示速度に時速2Kmをプラスし、例えば時速6Kmであれば指示速度を8Kmにして走行制御を行う(S6)。但し、指示速度が最高速度である時速10Kmの場合や最低速度である時速3Kmの場合には速度を変化させずに走行制御を行う(S4、S5)。
【0075】
また、先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報T1と現在時刻T2との差が5分よりも少ない場合には、指示速度から時速2Kmを減じた値を指示速度として走行を継続する(S7)。
【0076】
このように、プレーの進行が遅れている場合に指示速度を上げ、最高速度と最低速度をそのままの速度に設定することにより、安全性を保ちながらプレーの進行を向上させることが出来る。また、プレーの進行が進んでいる場合には指示速度を下げるため、プレーの進行を通常の5分に遅らせることが出来る。
【0077】
次に、他の実施の形態について、図12のフローチャートについて説明をする。
【0078】
まず、非接触ICタグ51によって先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報を入力し(S1)、次にゴルフカートに設けられた計時手段による現在時刻T2を入力する(S2)。そして、これらを所定のゴルフカート間の時間間隔である5分と比較し、これに対して遅れているか、進んでいるかどうかを演算する(S3)。演算の結果、5分よりも大きい場合、即ち遅れている場合は、指示速度に時速2Kmをプラスし、例えば時速6Kmであれば指示速度を8Kmにして走行制御を行う(S6)。但し、指示速度が最高速度である時速10Kmの場合や最低速度である時速3Kmの場合には速度を変化させずに走行制御を行う(S4、S5)。
【0079】
また、先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報T1と現在時刻T2との差が5分よりも大きくない場合には、5分であるかどうかを演算し(S7)、5分でなければS2に戻って現在時刻を再度入力して繰り返す。しかし、5分であれば通常の間隔に戻ったことを検出してスタートストップスイッチ43によるスタートの指示を受け付け、走行を開始する(S8)。
【0080】
このように、プレーの進行が遅れている場合に指示速度を上げ、最高速度と最低速度をそのままの速度に設定することにより、安全性を保ちながらプレーの進行を向上させることが出来る。また、プレーの進行が進んでいる場合にはスタートの指示を受け付けないことにより、所定の間隔を保ってから走行開始が出来るようになっている。
【0081】
本実施例においては、ゴルフカートに時計機能を持たせ、ゴルフカート送信信号に時刻情報を組み込んで送信するようにしたが、非接触ICタグ51に時間をカウントする機能をもたせ、先行するゴルフカートが通過してからの時間をカウントして、そのカウント時間を後続のゴルフカートに送信するようにしても構わない。
【0082】
本実施例においては、家電製品等に使用されるリサイクルのための識別番号等の情報を記憶する非接触ICタグ51(俗称:3Rタグ)を走行標識に利用することが望ましいが、走行路50に設けられて制御情報を発信するものであればよい。
【0083】
また、バッテリ18を電源とした走行モータ17にて走行するゴルフカートを示したが、エンジンにて走行するゴルフカートでも良い。
【0084】
また、本実施例では、計時手段をメインCPU14に設けたが、非接触ICタグ51に計時手段を設け、先行するゴルフカートが通過した時に時刻を記憶し、後続のゴルフカートが通過した時に時刻情報と共に制御信号を送信しても構わない。
【0085】
更に、本実施例では非接触ICタグ51の電源に電池52を設けたが、電池を設けず、ゴルフカートの送信信号によって、非接触ICタグ51を振動させ、そのエネルギーが送信回路56の電源になるようにしても構わない。
【0086】
【発明の効果】
本願発明によれば、先行するゴルフカートが通過した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とを比較し、比較結果に応じて速度制御するので、ゴルフカートの時間管理によってプレーヤーが間隔を気にせずにプレーの進行を調整できる等の効果を奏する。
【0087】
また、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、プレーが遅れているとして、指示される所定の速度よりも速くして走行制御されるので、プレーヤーが間隔を気にせずにプレーの進行を調整できる等の効果を奏する。
【0088】
更に、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、プレーが遅れているとして、指示速度を速くして走行制御するが、指示される所定の速度の上限値は変化させずに走行制御させるため、安全性を保ちながらプレーの進行を早めることが出来る等の効果を奏する。
【0089】
そして、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、プレーが早くなり、先行のゴルフカートとの間隔が短いとして、指示される所定の速度よりも遅くして走行制御することで、ゴルフカートの間隔を通常の間隔に広げ、打ち込みなどの安全性を向上させることが出来る等の効果を奏する。
【0090】
また、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、プレーが早くなり、先行のゴルフカートとの間隔が短いとして、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とが同じ値になるまでスタートスイッチを無効とすることで、ゴルフカートの間隔を通常の間隔に広げ、打ち込みなどの安全性を向上させることが出来る等の効果を奏する。
【0091】
更に、時刻記憶手段は、非接触ICタグによって構成されるので、電源装置も不要になり、大掛かりな装置を用いずにスムーズな運行管理を行うことが出来る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す制御ブロック図である。
【図2】同ゴルフカート本体の全体斜視図である。
【図3】同ゴルフカート本体の要部概略図である。
【図4】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグのブロック回路図である。
【図5】同4の非接触ICタグへの書き込みを行うライターのブロック回路図である。
【図6】同ゴルフカートから送信される送信信号を示す図である。
【図7】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグから発信される発信信号の一例を示す図である。
【図8】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグへの書き込み指示信号の一例を示す図である。
【図9】同ゴルフカートの制御信号を示す図である。
【図10】同ゴルフカートが走行される走行路を示す図である。
【図11】同ゴルフカートの走行制御を示すフローチャートである。
【図12】他の実施例であるゴルフカートの走行制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50 走行路
1 ゴルフカート本体
51 時刻記憶手段(非接触ICタグ)
32a 受信回路
14 制御回路(メインCPU)
43 スタートスイッチ(スタートストップスイッチ)
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の走行路を走行するゴルフカートの運行管理における走行制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のゴルフカートは、特許文献1に示す如く、現在のゴルフカートの位置を管理装置によって把握し、通常よりも遅れている場合には管理装置によって走行速度を上げるように制御され、速くなっている場合には管理装置によって走行速度を遅くするように制御することで進行を通常に維持するように制御される。
【0003】
しかしながら、上述するような構成であれば、ゴルフカートが制御装置に送信できるだけの出力の高い送信機が必要になり、また、そのための電源装置も大型になり、大掛かりな装置になってしまうといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−340502
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡単な構成で、プレーの進行が遅れたり早まった時に、通常の運行状態になるように走行制御することが出来るゴルフカートを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、所定の走行路に沿って走行するゴルフカートにおいて、前記走行路に設けられ、ゴルフカートの通過時刻を記憶して記憶された時刻を後続のゴルフカートに送信する時刻記憶手段からの時刻を受信する受信回路を設け、該受信回路で受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とを比較し、比較結果に応じて速度制御する制御回路を設けたことを特徴とする。
【0007】
また、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、指示される所定の速度よりも速くして走行制御されることを特徴とする。
【0008】
更に、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、複数個の指示される所定の速度のうち、上限値は一定で、指示される指示速度を速くして走行制御されることを特徴とする。
【0009】
そして、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、指示される所定の速度よりも遅くして走行制御されることを特徴とする。
【0010】
また、前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とが同じ値になるまでスタートスイッチを無効とすることを特徴とする。
【0011】
更に、時刻記憶手段は、非接触ICタグによって構成されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態におけるゴルフカートを図1乃至図11に基づき説明する。
【0013】
まず、ゴルフカートにおける制御回路のブロック図を図1に、ゴルフカート本体の全体斜視図を図2に示し、全体の構成について図面に基づいて説明をする。
【0014】
1は、使用者が運転して手動走行することのできる手動モードと、使用者が乗車可能で後述する走行路50に埋設した誘導線49に沿って自動走行することができる自動モードとを備え、ゴルフバッグを搭載して走行するゴルフカート本体で、このゴルフカート本体1は、走行モータ17を駆動源として走行する。
【0015】
2は、メインフレーム(図示せず)に設けられ、前記本体1の前後方向に設けられた基台で、この基台2には、使用者が乗車するための座席3、操舵を行うための操舵輪となる前輪4、駆動輪となる後輪5が設けられている。
【0016】
6は、手動モード選択時に使用者が前記座席3に座って操作可能な位置に設けられ、操作によって前記前輪4を操舵するためのハンドルである。
【0017】
7は、ゴルフカート本体1の後部に斜め後方が上部に延びるように設けられゴルフバッグを搭載するための荷台である。
【0018】
8は、前記ハンドル6と前記前輪4との連結部分を覆う樹脂製のフロントカウルで、このフロントカウル8は、その中央に蓋部9を設け、この蓋部9を開口するとゴルフボールやグローブなどを入れるための小物入れになっている。
【0019】
10は、前記本体1の前部で前記フロントカウル8の上部に設けられた透明な樹脂製のフロントシールドで、このフロントシールド10上部より後方にかけて、前記座席3上部を覆う樹脂製のルーフ11が設けられている。また、前記ルーフ11の後部は前記荷台7近傍より上方に向けて設けられた2本の支柱12によって支えられている。
【0020】
次に制御回路のブロック図(図1)について説明する。
【0021】
13は、ゴルフカート本体1の走行を制御する制御回路で、この制御回路13は、マイクロコンピュータであるメインCPU14、誘導センサ処理CPU15、非接触ICタグ情報処理CPU16からなっており、メインCPU14は走行のための制御や操舵のための制御、また制動のための制御等を行うために信号を生成して出力している。また、メインCPU14は、計時手段である時計機能を有しており、現在時刻がわかるようになっている。誘導センサ処理CPU15は、後述する誘導センサ33からの信号を処理する為のマイクロコンピュータであり、また非接触ICタグ情報処理CPU16は、後述する非接触ICタグ51から発信された制御情報を処理する為のマイクロコンピュータである。また、メインCPU14は、誘導センサ処理CPU15、及び非接触ICタグ情報処理CPU16とシリアル通信によって接続されている。そして、このように制御回路13を複数のマイクロコンピュータから構成することにより、演算の処理速度が速くなるほか、部分的に破損等が生じた場合においても破損したマイクロコンピュータのみを交換するだけで良く、修理が簡単になるという効果がある。
【0022】
17は、後輪5を回転駆動する為の駆動源となる走行モータで、この走行モータ17は、駆動用の前記メインCPU14からの信号に基づいてモータコントローラ19にて制御される。
【0023】
18は充電器20によって一ラウンドが終了したときなどに適宜充電されるバッテリで、モータコントローラ19、走行モータ17、後述するブレーキモータ23、ハンドルモータ26、パーキングブレーキ24及びステアリングモータ25へ電力を供給すると同時に、これら以外(前記制御回路13、後述する表示部45や超音波センサ35等の検出手段)に、降圧回路21を介して電力を供給する。このバッテリ18の電力の残量は残量センサ21で検出され、検出された検出値がメインCPU14へ出力される。
【0024】
22は、前記座席3の前面に設けられ使用者のスイッチ51の切り換えによる走行モードの切換を検出する自動/手動検出手段で、この自動/手動検出手段22は、使用者によって選択された走行モードをメインCPU14に入力するようになっている。
【0025】
23は、前記前輪4及び後輪5に設けられた油圧の力によって動作する図示しないブレーキ(ここではディスクブレーキ)の制動力を調整する為のブレーキモータであり、このブレーキモータ23はメインCPU14からの信号によりPWM制御されることになる。
【0026】
24は、本体1を停車させる為の電磁ブレーキからなるパーキングブレーキで、このパーキングブレーキ24は、通電した時に制動力が解除され、非通電時にはバネの力によって制動力が付与されることになる。そして、非通電時には走行モータ17近傍の駆動系の途中に制動力が与えられ、後輪5を固定するように動作する。
【0027】
25は、前記メインCPU14に接続され、前記メインCPU14からの制御信号に基づいて動作するステアリングモータで、このステアリングモータ25は、自動モード選択時にはステアリングモータ25だけの駆動力で前記前輪4を操舵し、手動モード選択時にはハンドル6を操作する人的な力に加えてステアリングモータ25の力が補助的に動作する。
【0028】
26は、ハンドル6軸の途中に設けられ自動モード選択時と手動モード選択時とでハンドル6と前輪4との機械的連結を電気的に断続する為のハンドルモータで、このハンドルモータ26によって自動モードに切り替えられたときにはハンドル6が操作できないように固定され、手動モードに切り替えられたときはハンドル6の操作に伴って前輪4が操舵されるように連結するように電気的に操作される。
【0029】
27は、使用者がブレーキペダル(図示せず)を操作した時に信号が出力するように構成されるブレーキスイッチで、自動モード選択時にブレーキスイッチ27からの信号が出力すると前記メインCPU14よりブレーキモータ23が動作するよう信号が出力し、所定時間経過後にパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0030】
28は、ブレーキモータ27の動作量の動作初期を検出する為のブレーキホームスイッチであり、このスイッチ28が入っているときはブレーキは動作していない状態であることを検出する。
【0031】
29は、ブレーキモータ27の動作量の動作終了を検出する為のブレーキリミットスイッチであり、このブレーキリミットスイッチ29が動作しているときはブレーキの制動量がフルに動作していることを検出する。
【0032】
30は、ブレーキの油圧が適量であるかどうかを検出する為のブレーキオイル検出手段である。
【0033】
31は、ゴルフカート本体1に設けられゴルフカート本体1の傾斜角度を検出する傾斜センサで、この傾斜センサ31は、検出した傾斜角度を電圧値に変換しメインCPU14に入力する。そして、この値に基づいて発進時や停止時の制御を行うようになっている。
【0034】
32aはゴルフカート本体1に設けられた受信回路で、アンテナ32bを介して後述する非接触ICタグ51の制御情報を受信し、受信した制御情報を非接触ICタグ情報処理CPU16に出力する。
【0035】
非接触ICタグ情報処理CPU16は前記制御情報に基づいて速度指示信号(高速H=10km/h、中速M=6km/h、低速L=3km/h)を検出してCPU14に出力したり、通常停止信号を検知する。更に、前方のゴルフカート本体1との距離が所定の距離以下であることを検知して停止した後、前方のゴルフカート本体1との距離が再び所定の距離以上になった時に、自動的に本ゴルフカート本体1を発進させるための追従設定の信号や自動的には発進しない追従解除信号等を検知してメインCPU14に出力したりする。また、前のゴルフカートによって刻まれた時刻情報も非接触ICタグ情報処理CPU16で検出し、メインCPU14でこの時刻情報と現在時刻とから時間の差を算出し、この結果を元に遅れているか早すぎるかを表示部45で表示する。
【0036】
32cはゴルフカート本体1に設けられた送信回路で、非接触ICタグ情報CPU16にて制御され、図6に示すように制御情報を発信させるための送信信号Aを発信する。また、ゴルフカート毎に付与された識別番号をコード化したものB、続いて現在の時刻信号Cを出力する。この様に、AからCの連続した信号を2回発信することで信号の読み取りミスを防止している。また、この送信回路32cは、前記非接触ICタグ51から入力された時刻情報と現在の時刻との差の算出結果をゴルフカートの運行管理を行う集中管理室に送信する。
【0037】
33は、前記ゴルフカート本体1に設けられ、操舵される前輪4の操舵と共に左右に回動する一対の誘導センサで、この誘導センサ33は、誘導線49から発生する電磁波を検出し、互いの誘導センサ33の検出レベルが同じになるように前輪4を操舵する。従って、前輪4が操舵されると誘導センサ33も左右に回動されるため、誘導線49が一対の誘導センサ33の中央に位置するように操舵されることになる。
【0038】
34は、ゴルフカート本体1の前部に設けられた受信機と、後部に設けられた送信機とからなる衝突防止手段としてのカートガードで、受信機にて前方にあるゴルフカート本体1の送信機からの電磁波を受信し、受信機にて受信した信号が所定の信号レベルになったときに緊急停止信号をメインCPU14へ出力する。また、送信機からは後方のゴルフカート本体1へ電磁波が発信される。
【0039】
35は、前方の障害物を超音波の反射によって検出する障害物検知手段としての超音波センサであり、この超音波センサ35も障害物との距離が所定の距離になったときに緊急停止信号をメインCPU14に出力する。
【0040】
メインCPU14は、非接触ICタグ情報処理CPU16で検知された通常停止信号や、カートガード34又は超音波センサ35で検知される緊急停止信号に基づいてブレーキモータ23による制動と走行モータ27の発電、回生制動を行う。
【0041】
36は、後輪5の回転数を検出するエンコーダであり、このエンコーダ36によって検出される信号はメインCPU14に入力され、メインCPU14にて走行速度と走行距離等が算出されるようになっている。また、前記エンコーダ36とは別に後輪5の回転数を検出するサブエンコーダ37も設けられており、このサブエンコーダ37の信号も前記メインCPU14に入力され、この信号に基づいて、エンコーダ36が正常に動作しているかどうかを判断したり、エンコーダ36が異常になったときにメインのエンコーダとして使用したりするために設けられている。
【0042】
38は、前記ハンドル6軸に設けられハンドル6の操作による操作トルクを検出するトルクセンサで、このトルクセンサ38はメインCPU14に接続されており、操作トルクが電気信号として入力され、このトルクの大きさに応じてステアリングモータ25が動作するようになっている。
【0043】
39は、前記ゴルフカート本体1前部に設けられたバンパー40に取り付けられ、障害物等がバンパー40に当接したときに動作するバンパースイッチで、バンパースイッチ39からの信号が入力されるとメインCPU14に非常停止信号が入力されるようになっている。そして、メインCPU14は、前記非常停止信号が入力された際に、走行モータ17の回生制動とブレーキモータ23による制動を最も強く行って停止させる。
【0044】
41は、アクセル近傍に設けられ使用者のアクセルの操作がなされているときにメインCPU14に信号出力するアクセルスイッチで、このアクセルスイッチ41は、自動走行モード選択時にアクセルスイッチ41からの信号入力によって発進するようになっている。
【0045】
42は、使用者の操作可能な位置に設けられ使用者によって進行方向を指示する前後進スイッチで、この前後進スイッチ42は、メインCPU14に接続され、前進及び後進のいずれに切り替えられているかの信号が入力されて指示された向きに走行するように走行モータ17が駆動するようになっている。
【0046】
43は、使用者の操作可能な位置に設けられ、自動モードが選択されている時に、ゴルフカート本体1の発進停止を指示するためのスタートストップスイッチで、このスタートストップスイッチ43は、操作されたときに発進信号と通常停止信号が交互にメインCPU14に入力されるようになっており、この信号入力に基づいて走行モータ17が駆動開始、駆動停止するようになっている。
【0047】
44は、ゴルフカート本体1の発進停止を遠隔操作するためのリモコンからの信号を受信するためのリモコン受信機で、このリモコン受信機44もメインCPU14に接続され、受信した信号によって走行制御されるようになっている。また、前記リモコンには、一つの操作ボタンが設けられ、操作ボタンを押圧したときに信号が出力されるようになっており、ゴルフカート本体1が走行中に信号が入力されると通常停止信号がメインCPU14に入力されて停止の制御がなされ、停止中に信号が入力されると発進の制御がなされるようになっている。
【0048】
45は、使用者が座席3に乗車したときに正面にくるような位置に設けられた表示部で、この表示部45は、バッテリ残量や選択された走行モードの表示、また、前方のゴルフカートに対して進行が遅れているか進んでいるかなどが表示されるようになっている。
【0049】
次に上述する構成における動作について説明する。
【0050】
前記自動手動検出手段22によって手動モードの選択が検出され、走行を開始する場合、アクセルを操作したときにアクセルからの指示値に応じた駆動力で走行モータ17が駆動する。これによって後輪5が回転して走行を始め、走行開始と同時に、パーキングブレーキ24は解除される。
【0051】
また、停止をする場合、ブレーキの操作量に応じた制動量でブレーキモータ23が動作し、エンコーダ36によって車速がゼロであることを検出したときにパーキングブレーキ24が動作するようになっている。
【0052】
走行中の操舵については、ハンドル6の操作に応じて前輪4が操舵され、その時に同時にトルクセンサ38によってハンドル6の操作トルクが検出される。このトルクに応じて、ステアリングモータ25が駆動し、ハンドル6の操作力を補助するように駆動力が与えられる。
【0053】
次に自動モードが選択されている場合について説明をする。
【0054】
停止中にスタートストップスイッチ43が押されると、パーキングブレーキ24が解除されると共に走行モータ17が駆動を開始する。この時の走行速度は、後述する非接触ICタグ51からの速度指示信号に基づいて高速Hの場合10km/h、中速Mの場合6km/h、低速Lの場合3km/hに設定され、エンコーダ36にて走行速度を検知しながら走行モータ17の駆動とブレーキモータ23の駆動により設定速度となるように速度が調整されて走行される。そして、後述する誘導センサ33の動作によって、路面に埋設した誘導線49に沿って前輪4が操舵されて走行する。
【0055】
次に、自動モード時のステアリング部分の動作について、図3に基づき説明をする。
【0056】
46は、先端部に前記誘導センサ33を取り付けた誘導センサアームで、このアーム46は、前輪4の左右の操舵と共に回動するように連結されている。また、前記アーム46の途中にはギヤ47が設けられており、このギヤ47は、前記ステアリングモータ25の出力軸に設けられたギヤ48と結合するようになっている。
【0057】
ゴルフカート本体1の操舵においては、自動モード選択時、走行しながら一対の誘導センサ33によって路面に埋設された誘導線49からの磁界を検出し、2つの誘導センサ33の信号のレベルが同じになるように前輪4を操舵する。具体的な信号の流れについて説明すると、誘導線49から生じる磁界は、それぞれの誘導センサ33によって受信され、誘導センサ処理CPU15に入力される。そして、2つの誘導センサ33の信号レベルを比較して、左右どちらにずれているかが演算され、一対の誘導センサ33の中心が誘導線49上にくるように、メインCPU14からステアリングモータ25に信号が出力され、ステアリングモータ25の駆動によって前輪4を操舵する。前輪4を操舵することによって2つの誘導センサ33の中心に誘導線49が位置するように制御されることになる。
【0058】
次に、走行路50に埋設される走行標識としての非接触ICタグ51と非接触ICタグ51に制御情報を書き込むためのライター58について説明する。
【0059】
51はゴルフカート本体1へ制御情報を送信する非接触ICタグで、図3、図10に示すように走行路50の誘導線49近傍で、誘導線49に対して誘導センサ33が通過する位置より離れた位置に埋設されている。この非接触ICタグ51は、図4に示すように、記憶部53を有する制御部54に、受信回路55と送信回路56とが接続され、受信回路55と送信回路56にアンテナ57を接続した構成となっており、内蔵する電池52を電源として動作する。
【0060】
記憶部53には主として図9に示すような制御情報がコード化されて書き換え可能に記憶され、受信回路55はゴルフカート本体1から送信信号(図6)を受信すると共に、後述するライター58からの書き込み指示信号(図8)を受信し、制御部54へ出力する。
【0061】
ここでゴルフカート送信信号は、所定の幅のパルスAとゴルフカート毎に付与された識別番号Bと計時手段による時刻情報Cをパルスによって構成したコードによって出力され、最初に出力される所定の幅のパルスによってゴルフカートが接近してきたことを示すようになる。
【0062】
受信回路55からのゴルフカート送信信号が制御部54へ出力された場合には、制御部54は、記憶部53に記憶されたコード化した制御情報を図7に示す発信信号(ここでは、一例として走行速度3kmを指示する信号Aと先行するゴルフカートが通過した時刻情報信号Bを示す)として送信回路56からアンテナ57を介して複数回(ここでは2回)送信する。
【0063】
また、受信回路55からの書き込み指示信号(書き込み指示信号であることを示すA部と制御情報を示すB部から構成)が制御部54へ出力された場合には、制御部54は、書き込み指示信号のうちのB部を記憶部53に書き込む。
【0064】
この非接触ICタグ51は図10に示すように走行路50の各所に埋設されており、具体的には、以下に示すような制御情報が記憶されている。ここで、図中のTGはティーグランドで、Gはグリーンである。
【0065】
各ホールのティーグランドTG近傍に埋設された非接触ICタグ51bには、停止信号と速度指示信号(ここでは中速M)、そしてゴルフカートが通過した時間の時刻情報とからなる制御情報が記憶され、各ホールの中間位置に設けられた非接触ICタグ51cには、停止信号と速度指示信号(ここでは、平坦な直線区間が続くことからここでは高速Hが設定されている)とからなる制御情報が記憶されている。
【0066】
そして、グリーンG近傍に設けられた非接触ICタグ51dには、停止信号と速度指示信号(ここでは中速M)とからなる制御情報が記憶されている。
【0067】
また、見通しが良く長い直線が始まる箇所に埋設された非接触ICタグ51eには、高速Hの速度指示信号が制御情報として記憶される一方、急なカーブや急な下り坂の手前に設けられた非接触ICタグ51fには、低速Lの速度指示信号が制御情報として記憶されている。
【0068】
非接触ICタグ51gは通常の走行速度としての中速Hを指示する速度指示信号が制御情報として記憶されている。
【0069】
58は制御情報を非接触ICタグ51に書き込むためのライターで、図5に示すように電源としての電池59を内蔵し、持ち運び可能となっている。このライター58は、制御部60に入力回路61と発信スイッチ62と送信回路63と受信回路64と表示部65が接続され、送信回路63にアンテナ64が接続された構成となっている。
【0070】
入力回路61からは制御情報が図9に示すコードで入力可能となっており、入力された制御情報が制御部60に出力されると共に表示部65に表示される。そして、発信スイッチ62を押すと、制御部60は図8に示すように書き込み指示信号であることを認識させるA部と制御部60に出力された制御情報としてのB部(ここでは、走行速度3kmの場合を示す)とから書き込み指示信号を構成し、この書き込み指示信号を送信回路63からアンテナ64を介して発信する。また、受信回路64を動作することによって、埋設してある非接触ICタグ51の制御情報を読み出して制御情報の内容を表示部65によって確認することもできる。
【0071】
上記構成のゴルフカート本体1は、自動モード時、図6に示すような送信信号を所定の時間間隔で送信しながら、誘導線49からの電磁波を検知して誘導線49に沿って走行される。
【0072】
ゴルフカート本体1が走行路50の各所に埋設された非接触ICタグ51近傍に到達すると、ゴルフカート本体1の送信回路32cからの送信信号が非接触ICタグ51の受信回路55にて受信されるようになる。受信回路55にて送信信号を受信すると、非接触ICタグ51の制御部54は記憶部53に記憶された制御情報を図7に示すような発信信号として送信回路56からアンテナ57を介して発信する。この発信信号はゴルフカート本体1の受信回路32aにて受信され、この発信信号から制御情報が検知される。そして、この検知された制御情報に基づいて走行速度などが設定され、走行される。また、ティーグランドTG近傍に埋設された非接触ICタグ51bには、先行のゴルフカートが通過した時刻情報が記憶されており、後続のゴルフカートが通過した際にこの時刻情報を送信し、ゴルフカート側ではこの時刻情報と現在時刻とを比較して、所定のゴルフカートの時間間隔と通常の間隔時間である5分とを比較して、遅れていれば早く進行する旨の表示を、また、速ければもう少しゆっくり走行する旨の表示を表示部45によって表示する。
【0073】
更に、所定のゴルフカートの時間間隔である5分とを比較した際の速度制御について、図11のフローチャートについて説明をする。
【0074】
まず、非接触ICタグ51によって先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報を入力し(S1)、次にゴルフカートに設けられた計時手段による現在時刻T2を入力する(S2)。そして、これらを所定のゴルフカート間の時間間隔である5分と比較し、これに対して遅れているか、進んでいるかどうかを演算する(S3)。演算の結果、5分よりも大きい場合、即ち遅れている場合は、指示速度に時速2Kmをプラスし、例えば時速6Kmであれば指示速度を8Kmにして走行制御を行う(S6)。但し、指示速度が最高速度である時速10Kmの場合や最低速度である時速3Kmの場合には速度を変化させずに走行制御を行う(S4、S5)。
【0075】
また、先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報T1と現在時刻T2との差が5分よりも少ない場合には、指示速度から時速2Kmを減じた値を指示速度として走行を継続する(S7)。
【0076】
このように、プレーの進行が遅れている場合に指示速度を上げ、最高速度と最低速度をそのままの速度に設定することにより、安全性を保ちながらプレーの進行を向上させることが出来る。また、プレーの進行が進んでいる場合には指示速度を下げるため、プレーの進行を通常の5分に遅らせることが出来る。
【0077】
次に、他の実施の形態について、図12のフローチャートについて説明をする。
【0078】
まず、非接触ICタグ51によって先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報を入力し(S1)、次にゴルフカートに設けられた計時手段による現在時刻T2を入力する(S2)。そして、これらを所定のゴルフカート間の時間間隔である5分と比較し、これに対して遅れているか、進んでいるかどうかを演算する(S3)。演算の結果、5分よりも大きい場合、即ち遅れている場合は、指示速度に時速2Kmをプラスし、例えば時速6Kmであれば指示速度を8Kmにして走行制御を行う(S6)。但し、指示速度が最高速度である時速10Kmの場合や最低速度である時速3Kmの場合には速度を変化させずに走行制御を行う(S4、S5)。
【0079】
また、先行するゴルフカートの通過時刻である時刻情報T1と現在時刻T2との差が5分よりも大きくない場合には、5分であるかどうかを演算し(S7)、5分でなければS2に戻って現在時刻を再度入力して繰り返す。しかし、5分であれば通常の間隔に戻ったことを検出してスタートストップスイッチ43によるスタートの指示を受け付け、走行を開始する(S8)。
【0080】
このように、プレーの進行が遅れている場合に指示速度を上げ、最高速度と最低速度をそのままの速度に設定することにより、安全性を保ちながらプレーの進行を向上させることが出来る。また、プレーの進行が進んでいる場合にはスタートの指示を受け付けないことにより、所定の間隔を保ってから走行開始が出来るようになっている。
【0081】
本実施例においては、ゴルフカートに時計機能を持たせ、ゴルフカート送信信号に時刻情報を組み込んで送信するようにしたが、非接触ICタグ51に時間をカウントする機能をもたせ、先行するゴルフカートが通過してからの時間をカウントして、そのカウント時間を後続のゴルフカートに送信するようにしても構わない。
【0082】
本実施例においては、家電製品等に使用されるリサイクルのための識別番号等の情報を記憶する非接触ICタグ51(俗称:3Rタグ)を走行標識に利用することが望ましいが、走行路50に設けられて制御情報を発信するものであればよい。
【0083】
また、バッテリ18を電源とした走行モータ17にて走行するゴルフカートを示したが、エンジンにて走行するゴルフカートでも良い。
【0084】
また、本実施例では、計時手段をメインCPU14に設けたが、非接触ICタグ51に計時手段を設け、先行するゴルフカートが通過した時に時刻を記憶し、後続のゴルフカートが通過した時に時刻情報と共に制御信号を送信しても構わない。
【0085】
更に、本実施例では非接触ICタグ51の電源に電池52を設けたが、電池を設けず、ゴルフカートの送信信号によって、非接触ICタグ51を振動させ、そのエネルギーが送信回路56の電源になるようにしても構わない。
【0086】
【発明の効果】
本願発明によれば、先行するゴルフカートが通過した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とを比較し、比較結果に応じて速度制御するので、ゴルフカートの時間管理によってプレーヤーが間隔を気にせずにプレーの進行を調整できる等の効果を奏する。
【0087】
また、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、プレーが遅れているとして、指示される所定の速度よりも速くして走行制御されるので、プレーヤーが間隔を気にせずにプレーの進行を調整できる等の効果を奏する。
【0088】
更に、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、プレーが遅れているとして、指示速度を速くして走行制御するが、指示される所定の速度の上限値は変化させずに走行制御させるため、安全性を保ちながらプレーの進行を早めることが出来る等の効果を奏する。
【0089】
そして、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、プレーが早くなり、先行のゴルフカートとの間隔が短いとして、指示される所定の速度よりも遅くして走行制御することで、ゴルフカートの間隔を通常の間隔に広げ、打ち込みなどの安全性を向上させることが出来る等の効果を奏する。
【0090】
また、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、プレーが早くなり、先行のゴルフカートとの間隔が短いとして、比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とが同じ値になるまでスタートスイッチを無効とすることで、ゴルフカートの間隔を通常の間隔に広げ、打ち込みなどの安全性を向上させることが出来る等の効果を奏する。
【0091】
更に、時刻記憶手段は、非接触ICタグによって構成されるので、電源装置も不要になり、大掛かりな装置を用いずにスムーズな運行管理を行うことが出来る等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す制御ブロック図である。
【図2】同ゴルフカート本体の全体斜視図である。
【図3】同ゴルフカート本体の要部概略図である。
【図4】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグのブロック回路図である。
【図5】同4の非接触ICタグへの書き込みを行うライターのブロック回路図である。
【図6】同ゴルフカートから送信される送信信号を示す図である。
【図7】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグから発信される発信信号の一例を示す図である。
【図8】同ゴルフカートの走行標識としての非接触ICタグへの書き込み指示信号の一例を示す図である。
【図9】同ゴルフカートの制御信号を示す図である。
【図10】同ゴルフカートが走行される走行路を示す図である。
【図11】同ゴルフカートの走行制御を示すフローチャートである。
【図12】他の実施例であるゴルフカートの走行制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50 走行路
1 ゴルフカート本体
51 時刻記憶手段(非接触ICタグ)
32a 受信回路
14 制御回路(メインCPU)
43 スタートスイッチ(スタートストップスイッチ)
Claims (6)
- 所定の走行路に沿って走行するゴルフカートにおいて、前記走行路に設けられ、ゴルフカートの通過時刻を記憶して記憶された時刻を後続のゴルフカートに送信する時刻記憶手段からの時刻を受信する受信回路を設け、該受信回路で受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とを比較し、比較結果に応じて速度制御する制御回路を設けたことを特徴とするゴルフカート。
- 前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、指示される所定の速度よりも速くして走行制御されることを特徴とする請求項1記載のゴルフカート。
- 前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が短いときは、複数個の指示される所定の速度のうち、上限値は一定で、指示される指示速度を速くして走行制御されることを特徴とする請求項1記載のゴルフカート。
- 前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、指示される所定の速度よりも遅くして走行制御されることを特徴とする請求項1記載のゴルフカート。
- 前記制御回路は、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差よりも所定の時間が長いときは、前記比較結果によって受信した時刻と現在の時刻との差と所定の時間とが同じ値になるまでスタートスイッチを無効とすることを特徴とする請求項1記載のゴルフカート。
- 時刻記憶手段は、非接触ICタグによって構成されていることを特徴とする請求項1記載のゴルフカート。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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JP2002286537A Pending JP2004121332A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ゴルフカート |
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002286537A patent/JP2004121332A/ja active Pending
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