JP2002345111A - 走行車両 - Google Patents

走行車両

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JP2002345111A
JP2002345111A JP2001141811A JP2001141811A JP2002345111A JP 2002345111 A JP2002345111 A JP 2002345111A JP 2001141811 A JP2001141811 A JP 2001141811A JP 2001141811 A JP2001141811 A JP 2001141811A JP 2002345111 A JP2002345111 A JP 2002345111A
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JP
Japan
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traveling
motor
vehicle
brake
electric motor
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Application number
JP2001141811A
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English (en)
Inventor
Kyoko Nomura
恭子 野村
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Abstract

(57)【要約】 【課題】発進時の走行悪化状態が予測される際は、円滑
な走行を得られない問題を解消でき、発進時において、
スムーズな走行を開始することができる走行車両を提供
する。 【解決手段】ゴルフカート1に走行用の電動モータ4
と、ゴルフカート1の傾斜角度θを検出する傾斜センサ
53、及び車速を検出するモータ回転数センサ52と、
傾斜センサ53、モータ回転数センサ52の検出結果に
応じて、電動モータ4のモータコントローラ8に対して
アクセル指令値を出力するメインコントローラ7を設け
る。メインコントローラ7は発進時の傾斜センサ53が
検出したゴルフカート1の傾斜角度θが所定角度範囲内
である場合、及びモータ回転数センサ52が発進時に、
車速を高く検出した場合の走行悪化状態が予測される場
合に、走行悪化を回避するための走行悪化解消制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータにて走
行する走行車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より電動モータにて走行する走行車
両として、例えば、電動ゴルフカートを挙げることがで
きる。この種の電動ゴルフカートは、走行用の電動モー
タが駆動回転することにより、走行し、停止時には、ブ
レーキ装置でブレーキ停止し、その停止をブレーキ装置
により保持するようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電動ゴルフカートにおいては、発進時の走行が種々の要
因により、円滑な走行を得られない問題があった。
【0004】例えば、電動ゴルフカートのブレーキ装置
は、停車状態から坂道発進する場合従来は、電動ゴルフ
カートに搭載されているコントローラがブレーキを解除
する以前に電動モータに駆動信号を出力し、電動モータ
が回転しようとする状態で、コントローラがブレーキ装
置を解除作動させるように制御信号を出力するようにし
ている。
【0005】この結果、ブレーキが効いた状態で、電動
モータが駆動されることになり、これに起因して生ずる
ガリガリ音が生じるばかりか、このときの振動が乗員に
伝わるという発進時の走行悪化に繋がっていた。このよ
うに、先に電動モータに駆動信号を出力する理由は、走
行車両が坂道に停車状態から発進する際に、仮に先にブ
レーキを解除すると、坂道の傾斜程度によっては、電動
モータが回転する以前に、すなわち走行が開始される以
前に電動ゴルフカートが坂道から自重により車輪が回転
し滑る虞があるためである。
【0006】しかし、従来は、坂道発進時においても、
滑り落ちない程度の坂道や、平地の発進時においても、
滑り落ちそうな坂道発進と同じように電動ゴルフカート
に搭載されているコントローラがブレーキを解除する以
前に電動モータに駆動信号を出力し、電動モータが回転
しようとする状態で、コントローラがブレーキ装置を解
除作動させるように制御信号を出力するようにしてい
る。このため、従来は、発進時においては、常に走行悪
化の状態があった。
【0007】又、電動ゴルフカートでは、車速センサが
使用されているが、この車速センサは、発進時におい
て、実際の車速よりも7〜25km/h大きく誤検出す
ることがあった。電動モータの制御は、例えばアクセル
ペダルのアクセル操作量に基づいて目標車速を算出し、
目標車速と前記検出された車速との偏差に基づいてPI
D制御を行いアクセル指令値として、電動モータのコン
トローラに出力することにより行っている。
【0008】このため、検出された車速が高くなると、
すなわち、誤検出すると、発進時においては電動ゴルフ
カートの走行性が悪化する問題がある。本発明の目的
は、発進時の走行悪化状態が予測される際は、円滑な走
行を得られない問題を極力回避できるようにし、発進時
において、スムーズな走行を開始することができる走行
車両を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、走行用の電動モータ
と、走行車両の走行環境及び走行状態のうち少なくとも
いずれか一方を検出する検出手段と、前記検出手段の検
出結果に応じて、電動モータに対して制御指令を出力す
るモータ制御手段を備えた走行車両において、前記モー
タ制御手段は、発進時の検出手段の検出結果に基づい
て、発進時の走行悪化状態が予測される際は、前記走行
悪化を回避するための走行悪化解消制御を行うことを特
徴とする走行車両を要旨とするものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、走
行車両は、ブレーキ装置及びブレーキ装置を制御するブ
レーキ制御手段を備え、前記検出手段は、走行車両の傾
きを検出するための傾斜センサであり、検出手段による
走行車両の傾き検出が所定角度範囲内にあることを判定
したときには、前記モータ制御手段は、走行悪化状態が
予測されるとして前記ブレーキ制御手段がブレーキ装置
のブレーキを解除した後に電動モータに走行を開始する
ための制御信号を出力することを特徴とする。
【0011】請求項3の発明は、請求項1において、前
記検出手段は、車速センサであり、モータ制御手段は、
モータの始動直後に車速センサが検出した車速の変化が
判定値以上のとき、走行悪化状態が予測されるものと
し、その場合には、走行悪化解消制御として、車速の変
化が判定値以上となる前に検出した車速に応じて電動モ
ータを制御することを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のうちいずれか1項において、走行車両は、走行ライン
上に沿って自動的に走行させる自動走行モードと、手動
操作手段の操作に基づいて走行可能な手動走行モードと
を備え、手動走行モードでは、発進後、手動操作手段の
操作にのみ応じて電動モータを制御するモータ制御手段
を備えたことを特徴とする。
【0013】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
モータ制御手段は、発進時に検出手段の検出結果に基づ
いて、発進時の走行悪化状態が予測される際は、前記走
行悪化を回避するための走行悪化解消制御を行う。
【0014】請求項2に記載の発明によれば、傾斜セン
サによる走行車両の傾き検出が所定角度範囲内にあるこ
とを検出したときには、モータ制御手段は、走行悪化状
態が予測されるとしてブレーキ装置のブレーキが解除さ
れた後に電動モータに走行を開始する制御信号を出力す
る。
【0015】この結果、ブレーキ装置のブレーキ解除前
に電動モータに走行を開始する制御信号が付与されるこ
とがないため、ブレーキが効いた状態で、電動モータが
駆動されることがなくなり、これに起因して生ずるガリ
ガリ音が生ずることがなく、発進時の走行悪化を解消す
る。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、制御手段
は、モータの始動直後に車速センサが検出した車速の変
化が判定値以上のとき、走行悪化状態が予測されるもの
とし、車速の変化が判定値以上となる前に検出した車速
に応じて電動モータを制御する。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、手動走行
モードでは、モータ制御手段は、発進後、手動操作手段
の操作にのみ応じて電動モータを制御する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を自動走行が可能な
電動ゴルフカート(以下、ゴルフカートという)に具体
化した一実施形態を図面に従って説明する。
【0019】図1はゴルフカートの電気的構成を示す電
気ブロック回路図である。図1において走行車両及びハ
イブリッド走行車両としてのゴルフカート1は、エンジ
ン発電式充電機2とバッテリ3と電動モータ4とを備え
ている。充電手段及び内燃機関発電機としてのエンジン
発電式充電機2は、内燃機関としてのガソリンエンジ
ン、同ガソリンエンジンにて駆動される発電機としての
3相交流発電機、同3相交流発電機が発電した3相交流
を所定値の直流に整流してバッテリ3を充電する3相全
波整流回路(充電手段)を備えている。本実施形態のバ
ッテリ3は、通常の自動車で使用されている定格電圧が
DC12Vのバッテリが直列に4個接続されて構成され
た定格電圧がDC48Vの第1バッテリ部と、DC12
Vのバッテリを備えた第2のバッテリ部とを備えてい
る。
【0020】走行用駆動源としての電動モータ4はモー
タコントローラ8が内蔵された直流モータ(定格電圧は
DC48V)からなり、バッテリ3のうちDC48Vの
第1バッテリ部から電力の供給を受ける。本実施形態で
は、電動モータ4は、DCブラシレスモータを使用して
いる。そして、モータコントローラ8による駆動制御に
より出力軸4aが回動され、その回転出力をミッション
5内の歯車機構に伝達可能な構成とされている。ミッシ
ョン5は歯車機構を介して駆動輪である左右一対の後輪
6を駆動する。即ち、本実施形態のゴルフカート1は、
ガソリンエンジンにて駆動される3相交流発電機で発電
された電力を3相全波整流回路によってバッテリ3の第
1及び第2バッテリ部に充電し、バッテリ3の第1バッ
テリ部から電動モータ4に電力を供給して、電動モータ
4の駆動力によりミッション5内の歯車機構を介して各
後輪6を駆動するシリーズハイブリッド方式が採用され
ている。
【0021】このゴルフカート1は自動走行モードでの
自動走行と手動走行モードでの手動走行とが選択的に可
能であり、図示しないクラブハウスを手動走行モードで
発車した後、引き続きゴルフ場内の誘導通路に設けられ
た走行ラインとしての誘導線Y(図2参照)上まで手動
走行を行い、誘導線Y上で自動走行モードに切り換え
て、以後誘導線Yに沿って自動走行が可能となってい
る。本実施形態におけるゴルフカート1の使用中とは、
ゴルフカート1が自動走行や手動走行を行っている走行
中と、ゴルフプレーを行うために自動走行や手動走行の
途中で自動或いは手動で停車している走行停止中とを含
むこととする。
【0022】即ち、ゴルフカート1の使用中とは、キー
スイッチ44(後記する)が、乗車時のキー操作によっ
て「OFF」から「ON」又は「セルフ」に切り換えら
れ、その後、自動走行モードにおいて発進/停止スイッ
チ46又はリモコン54が操作されるか、或いは手動走
行モードにおいて手動操作手段としてのアクセルペダル
13(後記する)が所定量以上踏み込まれてから、降車
時のキー操作によってキースイッチ44が「ON」又は
「セルフ」から「OFF」に切り換えられるまでの間の
ことをいう。従って、クラブハウスを出た後、ゴルフ場
内でゴルフカート1を停車させたとしてもそこでキース
イッチ44を「OFF」にしなければ、使用中が継続さ
れることになる。
【0023】一方、ゴルフ場内でゴルフカート1を停車
させて、そこでキースイッチ44を「OFF」にした場
合、その「OFF」の間は使用中には含まれず、その
後、キースイッチ44を「OFF」から「ON」又は
「セルフ」に切り換えて、その後、自動走行モードにお
いて発進/停止スイッチ46又はリモコン54を操作す
るか、或いは手動走行モードにおいてアクセルペダル1
3を所定量以上踏み込むと、再び使用中となる。前記バ
ッテリ3の第1及び第2バッテリ部は、3相全波整流回
路による充電が可能な構成とされており、本実施形態で
は、ゴルフカート1の走行中や走行停止中を含む使用中
は、3相全波整流回路にて常時充電される。
【0024】前記エンジン発電式充電機2は、キースイ
ッチ44のオン信号(「OFF」から「ON」又は「セ
ルフ」に切り換えられたときに出力される)に基づく、
メインコントローラ7からの駆動指令信号によりガソリ
ンエンジンの駆動が開始され、以後、メインコントロー
ラ7によるエンジン制御によってガソリンエンジンの駆
動が継続されるようになっている。即ち、ガソリンエン
ジンの駆動は、運転者による乗車時のキー操作及び、自
動走行モードにおける発進/停止スイッチ46又はリモ
コン54の操作(エンジン始動操作)或いは手動走行モ
ードにおけるアクセル操作(エンジン始動操作)に基づ
いて開始され、以後、コントローラによるエンジン回転
数制御によって最も効率の高い条件で行われる。
【0025】このガソリンエンジンの駆動は、運転者に
よる降車時のキー操作(エンジン停止操作)が行われる
まで継続され、運転者によるエンジン停止操作に基づい
てガソリンエンジンの駆動が停止される。従って、バッ
テリ3に対する充電は、ガソリンエンジンが駆動されて
いる間、即ち、エンジン始動操作(乗車時のキー操作及
び、発進/停止スイッチ46又はリモコン54の操作或
いはアクセル操作)が行われてからエンジン停止操作
(降車時のキー操作)が行われるまでの間、常時(走行
中、走行停止中(停車中)に関係なく)行われる。
【0026】又、ゴルフカート1は、操舵輪である左右
一対の前輪11を手動操舵するためのハンドル12、電
動モータ4のモータ回転数を変えるためのアクセルペダ
ル13、車両に制動を付与するためのブレーキペダル1
4とブレーキユニット15、ブレーキペダル14にワイ
ヤ結合されているとともにブレーキユニット15に連結
され、各後輪6、各前輪11にそれぞれ設けられたドラ
ムブレーキ16〜19を備えている。
【0027】ブレーキユニット15はブレーキ装置に相
当する。前記ブレーキユニット15は常時ブレーキ構成
となっており、図示しないブレーキバネにて前記ドラム
ブレーキ16〜19が制動側に常時付勢されている。ブ
レーキユニット15は、ブレーキモータ23、電磁クラ
ッチ24を備えている。
【0028】ブレーキモータ23は自動走行モード時に
おいて、加減速走行、制動停止に使用されるものであっ
て、正転により、前記ブレーキバネによる制動を解除
し、逆転により、前記ブレーキバネによる制動を許容す
る。電磁クラッチ24は、ブレーキモータ23及びブレ
ーキペダル14と、図示しないブレーキバネとの連結遮
断を行うためのものであり、「連結」作動された際に
は、ブレーキバネがブレーキモータ23及びブレーキペ
ダル14と連結され、「遮断」作動された際には、ブレ
ーキバネがブレーキモータ23及びブレーキペダル14
から分離され、ブレーキバネによる制動が瞬時に付与さ
れる。この電磁クラッチ24の「遮断」作動は、駐車
時、停車時及び緊急停止時に行われる。
【0029】前記アクセルペダル13には、ポテンショ
メータからなるアクセルセンサ25が設けられ、アクセ
ルセンサ25はアクセルペダル13のアクセル操作量に
比例したアクセル信号をメインコントローラ7に出力す
る。メインコントローラ7は、キースイッチ44からオ
ン信号を入力し、且つ、自動走行モードにおいて発進/
停止スイッチ46からオン信号を入力するか或いはリモ
コン54から発進信号を入力したとき、駆動指令信号を
出力する。一方、ブレーキペダル14にはブレーキスイ
ッチ27が設けられ、ブレーキスイッチ27はブレーキ
ペダル14の踏み込み操作に応じて、ブレーキ信号をメ
インコントローラ7に出力する。
【0030】前記ハンドル12はステアリング機構28
に連結されている。ステアリング機構28はラックピニ
オン式とされ、図示しないピニオンがステアリング軸3
0を介してハンドル12によって作動され、図示しない
ラックに連結されたタイロッド28aを介して各前輪1
1の転舵が可能とされている。ステアリング機構28は
操舵モータ29を備えており、操舵モータ29が回転駆
動されると、ステアリング軸30を介して各前輪11が
操舵される。尚、操舵モータ29が回転される際には、
ハンドル12は操舵切換クラッチ31によってステアリ
ング軸30から切り離され、手動操作が不能になってい
る。
【0031】又、ゴルフカート1は通常のマニュアル操
作による手動走行の他、自動走行が可能となっており、
自動走行を行うために前記メインコントローラ7は機能
する。すなわち、同メインコントローラ7により、手動
走行モード時の車速制御及び自動走行モード時の操舵制
御、車速制御、及び両モード時のモータ回転制御を可能
とする。手動走行モードの際には、メインコントローラ
7は、アクセルセンサ25からのアクセル信号に基づい
て目標車速を算出し、モータコントローラ8に目標車速
に応じたアクセル指令値を出力するようにされている。
【0032】自動走行モードの際には、メインコントロ
ーラ7は、傾斜センサ53等の検出信号に基づいてRO
Mに格納したマップを参照して目標車速を算出し、目標
車速と移動平均車速との偏差に基づいてPID制御を行
いアクセル指令値として、電動モータ4のモータコント
ローラ8に出力する。
【0033】又、メインコントローラ7は制動時におい
て、車速、負荷に応じてモータコントローラ8に回生指
令信号を出力し、モータコントローラ8はこの回生指令
信号に基づいて電動モータ4の回生制御を行う。
【0034】前記メインコントローラ7には、誘導セン
サ35a、35b、マグネットセンサ36、等のセンサ
群や、スロットルモータ39、スタータモータ40、ブ
レーキモータ23、電磁クラッチ24、操舵モータ2
9、操舵切換クラッチ31等が電気的に接続されてい
る。スロットルモータ39はリニアソレノイドにて構成
され、メインコントローラ7から出力される開度指示信
号に基づいて駆動され、エンジン発電式充電機2のガソ
リンエンジンの吸気系に設けられた図示しないスロット
ルの開度量を調整する。スタータモータ40は、メイン
コントローラ7から出力される駆動指令信号により駆動
され、エンジン発電式充電機2のガソリンエンジンを始
動する。
【0035】ブレーキモータ23は、内蔵されたドライ
バにメインコントローラ7から制動指令信号が入力され
ると、同ドライバからその信号値に対応した駆動電流が
供給され、この結果、ドラムブレーキ16〜19を駆動
し、車両を制動する。尚、ドラムブレーキ16〜19
は、自動走行モード、手動走行モードを問わず、運転者
によってブレーキペダル14が踏み込み操作されたとき
には、ワイヤ結合によって直接駆動され、その結果、車
両が制動されるようにもなっている。電磁クラッチ24
はメインコントローラ7からのオン信号(連結信号)/
オフ信号(遮断信号)に基づいて、ブレーキペダル14
及びブレーキモータ23を図示しないブレーキバネに対
して連結、或いは、遮断する。
【0036】操舵モータ29は、自動走行モード時にお
いて、内蔵したドライバにメインコントローラ7から操
舵指示信号が入力されると、同ドライバからその信号値
に応じた駆動電流が供給され、この結果、ステアリング
軸30を回動する。操舵切換クラッチ31は、メインコ
ントローラ7からのオン/オフ信号に基づいて、ハンド
ル12、ステアリング軸30の両者を連結、或いは、遮
断する。
【0037】誘導センサ35a、35bは、車両の前端
部において支持点を回動中心Oとして水平方向に回動自
在に支持されたT字状アーム32に対して、左右一対取
付けられている。T字状アーム32の基端は、ステアリ
ング軸30に連結されたタイロッド28aに揺動自在に
連結されており、ステアリング機構28の作動に応じ
て、各前輪11の転舵方向と一致するように回動する。
【0038】各誘導センサ35a、35bはそれぞれ検
出コイルから構成されて地面と対向するように配置され
ており、ゴルフ場コースの誘導通路の下方(地中)に埋
設された誘導線Y(図2参照)を磁気的に検出する。即
ち、誘導線Yには交流電流が流されており、これによっ
て発生する交番磁界を各誘導センサ35a、35bが検
出するようにされている。
【0039】そして、自動走行モード時において、誘導
センサ35a、35bは誘導通路内に埋設した誘導線Y
からの左右ずれ幅(操舵ずれ量)を感知して、そのずれ
幅の検出信号をメインコントローラ7に出力する。メイ
ンコントローラ7は操舵モータ29に対して、前記ずれ
幅の検出信号に応じた制御、即ち、誘導線Yに対する誘
導センサ35a、35bの位置が正常位置になるように
操舵制御を行う。そして、ステアリング機構28のピニ
オンを回転駆動させて各前輪11を旋回させ、この旋回
に追従して、T字状アーム32を回動させる。この結
果、メインコントローラ7は、誘導センサ35a、35
bの出力に基づき、車両が誘導線Y(誘導通路)から逸
脱しないように操舵制御することになる。
【0040】マグネットセンサ36は、地面と対向する
ように車両の所定位置に取り付けられており、前記誘導
線Yの複数箇所に設けられた停点マグネットM(図2参
照)を磁気的に検出するようになっている。停点マグネ
ットMは、自動走行モードでの走行中に、マグネットセ
ンサ36による検出によってゴルフカート1を停車させ
るためのものである。従って、停点マグネットMは、ゴ
ルフ場コースの各ホールのティーグランドT1〜T18
(図2中は、一部のみ図示)付近、グリーンG1〜G1
8(図2中は、一部のみ図示)付近等、ゴルフカート1
を停車させてプレーを行う必要がある箇所(図2では6
箇所を図示)に設けられている。前記各停点マグネット
Mは磁界を発生するものであり、マグネットセンサ36
は、それらから発生された磁界を検出することにより、
その検出した磁界に応じた出力信号をメインコントロー
ラ7に出力する。そして、各停点マグネットMからの磁
界に応じた出力信号に基づいて、ゴルフカート1が停車
されるとともに、ガソリンエンジンの駆動がそのまま継
続されるようになっている。
【0041】車両の図示しないインストルメントパネル
には、キースイッチ44、手動走行モードと自動走行モ
ードとの切換を指示するための手動操作可能な走行モー
ド切換スイッチ45、自動走行モード時において発進と
停止とを指示する発進/停止スイッチ46等の各種スイ
ッチ類、及び警告表示などを行う各種のランプ47が設
けられている。キースイッチ44は、「ON」、「OF
F」、「セルフ」に選択的に切り換え可能である。キー
スイッチ44が「ON」に設定されているときには、手
動走行モードでの手動走行又は自動走行モードでの自動
走行が可能となっている。又、キースイッチ44が「セ
ルフ」に設定されているときには、自動走行のみが可能
となっている。
【0042】走行モード切換スイッチ45にて自動走行
モードが選択されると、メインコントローラ7に自動走
行モード指示信号が入力され、メインコントローラ7は
車両の走行モードを手動走行モードから自動走行モード
に切換え、自動走行のための制御を行う。
【0043】一方、手動走行モードが選択されると、メ
インコントローラ7に手動走行モード指示信号が入力さ
れ、メインコントローラ7は車両の走行モードを自動走
行モードから手動走行モードに切換え、手動走行のため
の制御を行う。発進/停止スイッチ(スタート/ストッ
プSW)46は、走行モード切換スイッチ45が自動走
行モードに設定され、且つ、ゴルフカート1が停車中の
ときに操作されると、ゴルフカート1が発進するように
なっている。一方、発進/停止スイッチ46は、走行モ
ード切換スイッチ45が自動走行モードに設定され、且
つ、ゴルフカート1が走行中のときに操作されると、ゴ
ルフカート1が停車するようになっている。
【0044】又、車両の走行状態を検出するためのセン
サ類として、電動モータ4の出力軸4aには車速センサ
としてのモータ回転数センサ52、さらに車両の所定位
置には、車両の傾斜(平地走行、上り坂走行、下り坂走
行)を検出する傾斜センサ53等が設けられ、それぞれ
のセンサはメインコントローラ7に電気的に接続されて
いる。前記回転数センサ52、傾斜センサ53は、検出
手段に相当する。
【0045】本実施形態では、モータ回転数センサ52
は電動モータ4の出力軸に取り付けた回転検出ギアとピ
ックアップにて構成されており、ピックアップにて実車
速(以下、車速という)を検出する。この構成によっ
て、回転方向は区別がないため、回転検出ギアが回転す
ると、これを車速として検出する構成とされている。前
記車速Vは走行状態に相当する。
【0046】メインコントローラ7は、CPU(中央演
算処理装置)、自動走行及び手動走行を行うための各種
制御プログラムを格納したROM(リード・オンリー・
メモリ)、及び作業用メモリとなるRAM(ランダム・
アクセス・メモリ)とを備えており、前記各種制御プロ
グラムに基づいた前記各走行モードに応じた各種制御を
行う。
【0047】DC/DCコンバータ55は、バッテリ3
の定格電圧48Vを12Vに変換し、電動モータ4以外
の低電圧負荷(メインコントローラ7等)の電力供給源
とするためのものである。なお、DC/DCコンバータ
55を使用しないときは、第2のバッテリ部を使用す
る。
【0048】メインコントローラ7は、モータ制御手段
及びブレーキ制御手段に相当する。又、ゴルフカート1
は、リモコン54を用いた遠隔操作によって、自動走行
モード時における発進、停車等が行えるようになってい
る。即ち、リモコン54には発進スイッチ、停車スイッ
チ(いずれも図示しない)等が設けられている。そし
て、発進スイッチが操作されてオン作動すると、それに
伴う発進信号がゴルフカート1に送信され、ゴルフカー
ト1は発進する。一方、停車スイッチが操作されてオン
作動すると、それに伴う停車信号がゴルフカート1に送
信され、ゴルフカート1は停車する。前記発進信号、停
車信号等の送信信号は、ゴルフカート1の受信器56に
よって受信され、メインコントローラ7に出力される。
【0049】(作用)次に、上記のように構成したゴル
フカート1の作用について説明する。 (発進時の制御)なお、説明の便宜上、ゴルフカート1
が停止している状態から説明する。この状態にあって
は、ブレーキユニット15は電磁クラッチ24が「遮
断」されており、図示しないブレーキバネがブレーキモ
ータ23及びブレーキペダル14から分離され、図示し
ないブレーキバネにてドラムブレーキ16〜19が制動
側に常時付勢されている。
【0050】ゴルフカート1が停止状態であって、下記
の1)〜3)の操作のときには、ゴルフカート1は、発
進する。 1) 手動走行モード時 キースイッチ44が「ON」、走行モード切換スイッチ
45が手動走行モードに切換えられ、アクセルペダル1
3が所定量以上踏み込み操作されたとき 2) 自動走行モード時 キースイッチ44が「ON」又は「セルフ」、走行モー
ド切換スイッチ45が自動走行モードに切換えられ、発
進/停止スイッチ46がオン操作されたとき 3) リモコン54からの発進信号を入力した時 キースイッチ44が「ON」又は「セルフ」、走行モー
ド切換スイッチ45が自動走行モードに切換えられ、リ
モコン54から発進信号を入力したときこの発進する際
に、メインコントローラ7は、1)のアクセルペダル1
3からのアクセル信号、2)の発進/停止スイッチ46
からのオン信号、又は3)のリモコン54から発進信号
を入力したとき、図3に示す下記のプログラムを起動す
る。図3は1つの走行悪化解消制御のために実行される
プログラムのフローチャートである。
【0051】ステップ1(以下、ステップをSという)
では、傾斜センサ53からの検出信号に基づいて、算出
された傾斜角度θが所定角度|θ0|以下か否か、すな
わち、−θ0≦θ≦θ0 (θ0は>0)であるか否か
を判定する。なお、−は下り坂の場合の角度を示し、+
は上り坂の角度を示す。
【0052】本実施形態では、所定角度|θ0|は7度
としている。傾斜角度θは走行環境に相当する。なお、
この所定角度|θ0|は、ゴルフカート1の重量、実際
に乗車した人数、荷物重量や、舗装道か否かにも関係す
る。従って、この所定角度|θ0|は、上り道(坂道)
発進の場合や、下り道(坂道)発進の場合に、ブレーキ
解除後に、電動モータ4が駆動される以前に、ゴルフカ
ート1が滑り落ちない程度の角度であれば、7度に限定
するものではない。
【0053】上記の傾斜角度θが所定角度|θ0|以下
でなければ、所定角度|θ0|を越える坂道発進である
として、S2において、メインコントローラ7はモータ
コントローラ8に対してアクセル指令値を出力する。モ
ータコントローラ8はこのアクセル指令値に応じて駆動
信号を電動モータ4に出力し、電動モータ4を駆動制御
する。
【0054】次にS3において、メインコントローラ7
は電磁クラッチ24に連結信号を付与して電磁クラッチ
24を連結し、ブレーキモータ23及びブレーキペダル
14と、図示しないブレーキバネとの連結を行う。又、
メインコントローラ7にブレーキモータ23に解除信号
を付与して、ブレーキモータ23を正転させ、前記図示
しないブレーキバネによる制動を解除して、この処理ル
ーチンを終了する。
【0055】このように、所定角度|θ0|を超える際
は、電動モータ4を駆動する以前にブレーキ解除を先に
行うと、ゴルフカート1が滑り落ちる場合があるとして
処理するのである。
【0056】一方、S1において、上記の傾斜角度θが
所定角度|θ0|以下であれば、S4において、メイン
コントローラ7は電磁クラッチ24に連結信号を付与し
て電磁クラッチ24を連結し、ブレーキモータ23及び
ブレーキペダル14と、図示しないブレーキバネとの連
結を行う。又、メインコントローラ7にブレーキモータ
23に解除信号を付与して、ブレーキモータ23を正転
させ、前記図示しないブレーキバネによる制動を解除す
る。この後、S5において、メインコントローラ7はモ
ータコントローラ8に対してアクセル指令値を出力す
る。モータコントローラ8はこのアクセル指令値に応じ
て電動モータ4を駆動制御する。
【0057】このように、傾斜角度θが所定角度|θ0
|以下であれば、電動モータ4を駆動する以前にブレー
キを解除してもゴルフカート1は、走行路(誘導通路を
含む)を滑り落ちないものとして処理するのである。そ
して、この場合には、走行悪化状態を回避するように、
S4において、ブレーキの解除が行われるのを待って、
その後、メインコントローラ7はモータコントローラ8
に対してアクセル指令値を出力する。この結果、ブレー
キ解除前に、電動モータ4が駆動されることがないた
め、ガリガリ音が発生したり、発進走行にガタが生ずる
ことがなくなり、走行悪化状態が生じなくなる。
【0058】前記S1は傾斜判定手段に相当する。な
お、S2、S5において出力されるアクセル指令値は、
始動時(発進時)であるため、予めROMに格納された
初期値に基づいてPID制御を行うアクセル指令値とし
て、電動モータ4のモータコントローラ8に出力され
る。このアクセル指令値に基づいて電動モータ4が駆動
制御される。
【0059】(電動モータ4のモータ制御)次に電動モ
ータ4のモータ制御について説明する。メインコントロ
ーラ7は、1)のアクセルペダル13からのアクセル信
号、2)の発進/停止スイッチ46からのオン信号、又
は3)のリモコン54から発進信号を入力したとき、図
4のプログラムを起動し、以後、定時的に割り込み処理
する。図4は他の1つの走行悪化解消制御のために実行
されるプログラムのフローチャートである。
【0060】このプログラムが最初に起動された際に
は、メインコントローラ7は、図示しないタイマにて計
時を開始する。又、メインコントローラ7はモータ回転
数センサ52が検出した車速をRAMに記憶する。
【0061】まず、車速の誤検出が生ずるのは始動直後
だけであるため、S10において、始動直後か否かを判
定する。本実施形態では、始動時に計時を開始したタイ
マ(図示しない)のカウント値Tが判定値Tsよりも小
さいか否かを判定する。判定値Tsよりもカウント値T
が小さいと、始動直後であると判定して、S11に移行
する。S11では、モータ回転数センサ52から検出信
号に基づく車速Vを読込み、モータ回転数センサ52に
て計測したこの制御周期における前回値との偏差ΔVを
演算する。カウント値Tは、ゴルフカート1が走行を開
始してからの経過時間を意味している。又、判定値Ts
は、走行開始時において、特にモータ始動直後はブレー
キが完全に解除されていなくてモータ回転数センサ52
の回転検出ギアが振動してしまい、車速を高く検出する
ことがある時間領域に対応して設定されている。なお、
判定値Tsは、予めROMに記憶されている。
【0062】次に、S12において、車速の偏差ΔVが
大きすぎないか否かを判定する。具体的には、偏差ΔV
が判定値Vsよりも小さい否かを判定する。判定値Vs
は、実際の発進時の車速の変化において、経験上、偏差
ΔVが取り得ることはない値を排除するためのものであ
り、実験値等により求めたものであり、予めROMに記
憶されている。
【0063】S12において、偏差ΔVが判定値Vsよ
りも小さい場合には、S13に移行し、今回値の車速V
を採用し、S14において、今回値の車速Vとともに、
今回値以前の複数回分(本実施形態では、今回を含む計
5回分)の車速の移動平均を算出し、このこのルーチン
を一旦終了する。以後の他の処理ルーチンにおいて、こ
こで算出された移動平均車速を使用して、アクセル指令
値が算出され、電動モータ4の制御が行われることにな
る。
【0064】前記S12において、偏差ΔVが判定値V
s以上の場合には、誤検出の可能性があるとして、S1
5に移行し、モータ回転数センサ52にて計測したこの
制御周期における前回値(前回の制御時に採用した値)
の車速を採用し、S14に移行する。従って、S15か
らS14に移行した場合の移動平均は、今回値の車速が
採用されておらず、前回値を含む過去の複数回の車速に
よる移動平均車速を算出し、このルーチンを一旦終了す
ることになる。
【0065】なお、最初にこのS15に移行した場合に
は、初期値を前回値の車速として使用する。この場合の
初期値は、その時のカウント値に対応するように実験値
によって得られた車速であって、予めROMに格納され
ている。
【0066】(手動走行モード及び自動走行モード)次
に、手動走行モード及び自動走行モードについて説明す
る。キースイッチ44が「ON」、走行モード切換スイ
ッチ45が手動走行モードに切換えられると、手動走行
モードになる。このモードでは、発進時においては、ア
クセルペダル13が所定量以上踏み込み操作されると、
アクセルセンサ25のアクセル信号に基づいて、メイン
コントローラ7は、目標車速を算出する。そして、メイ
ンコントローラ7は算出した目標車速と、移動平均車速
との偏差を算出する。そして、メインコントローラ7
は、目標車速と移動平均車速との偏差に基づいてPID
制御を行いアクセル指令値として、電動モータ4のモー
タコントローラ8に出力する。
【0067】このように手動走行モードでは、アクセル
ペダル13のアクセル操作に応じてスムーズに加速等の
制御が行うことができる。自動走行モードでは、キース
イッチ44が「ON」又は「セルフ」、走行モード切換
スイッチ45が自動走行モードに切換えられ、発進/停
止スイッチ46がオン操作されると、自動走行モードに
なる。
【0068】このモードでは、傾斜センサ53を含む他
の図示しないセンサからの傾斜角度θ等のパラメータ
を、メインコントローラ7は、入力しこれらのパラメー
タに基づいてROMに格納したマップを参照して目標車
速を算出する。そして、メインコントローラ7は目標車
速と移動平均車速との偏差に基づいてPID制御を行い
アクセル指令値として、電動モータ4のモータコントロ
ーラ8に出力することにより行う。モータコントローラ
8は、アクセル指令値に基づいた駆動信号を電動モータ
4に出力して電動モータ4を駆動する。
【0069】従って、本実施形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、ゴルフカート1に、走行用の電
動モータ4と、ゴルフカート1(走行車両)の道路の傾
斜、すなわち、ゴルフカート1の傾斜角度θ(走行環
境)を検出する傾斜センサ53(検出手段)、及び車速
(走行状態)を検出するモータ回転数センサ52(検出
手段)と、傾斜センサ53、モータ回転数センサ52の
検出結果に応じて、電動モータ4に対してアクセル指令
値(制御指令)を出力するメインコントローラ7(モー
タ制御手段)を設けた。
【0070】そして、メインコントローラ7は、発進時
の傾斜センサ53が検出したゴルフカート1の傾斜角度
θが所定角度範囲内である場合、及びモータ回転数セン
サ52が発進時に、車速を高く検出した場合の走行悪化
状態が予測される場合に、走行悪化を回避するための走
行悪化解消制御を行うようにした。
【0071】この結果、発進時におけるゴルフカート1
の傾斜及び車速センサとしてのモータ回転数センサ52
による車速検出の誤検出に起因した発進時の走行悪化を
解消することができる。
【0072】(2)本実施形態では、ゴルフカート1
(走行車両)は、ブレーキユニット15(ブレーキ装
置)、ブレーキユニット15を制御するメインコントロ
ーラ7(ブレーキ制御手段)、ゴルフカート1の傾きを
検出する傾斜センサ53(検出手段)を備えている。そ
して、傾斜センサ53によって検出されたゴルフカート
1の傾斜角度θが所定角度|θ0|範囲以内にあること
を判定(検出)したときには、メインコントローラ7
は、走行悪化状態が予測されるとして、走行悪化解消制
御である、ブレーキユニット15のブレーキ解除を先に
行い、後に電動モータ4のモータコントローラ8に走行
を開始するためのアクセル指令値(制御信号)を出力す
るようにした。
【0073】この結果、ゴルフカート1が平地を含む所
定角度範囲内の傾斜状態の際には、発進時において、ブ
レーキ解除前に、電動モータ4が駆動されることがない
ため、ガリガリ音が発生したり、発進走行にガタが生ず
ることがなくなり、走行悪化状態が生じなくなる。
【0074】(3)本実施形態のゴルフカート1は、モ
ータ回転数センサ52(車速センサ)を備え、メインコ
ントローラ7(モータ制御手段)は、電動モータ4の始
動直後にモータ回転数センサ52が検出した車速の変化
(偏差ΔV)が判定値Vs以上のとき、走行悪化状態が
予測されるものとし、その場合には、走行悪化解消制御
として、車速の変化が判定値Vs以上となる前に検出し
た車速に応じて電動モータ4を制御するようにした。
【0075】従来は、始動時において、車速センサであ
るモータ回転数センサ52は特にモータ始動直後はブレ
ーキが完全に解除されていなくて回転検出ギアが振動し
てしまい、車速Vを高く検出することがあった。この場
合、目標車速と移動平均車速との偏差に基づいてPID
制御を行いアクセル指令値として、電動モータ4のモー
タコントローラ8に出力するが、移動平均車速Vが高く
されると、目標車速との偏差も大きくなり、その結果、
適正な走行車速が発進時に得られなくなり、走行性が悪
化する。
【0076】本実施形態によれば、車速の偏差ΔVが発
進時において、判定値Vs以上であると、前回値を採用
するため、このようなことがなくなり、発進時において
走行が悪化することがなくなる。
【0077】(4)本実施形態では、ゴルフカート1
(走行車両)は、誘導線Y(走行ライン)上に沿って自
動的に走行させる自動走行モードと、アクセルペダル1
3(手動操作手段)の操作に基づいて走行可能な手動走
行モードとを備えている。そして、メインコントローラ
7(モータ制御手段)は、手動走行モードでは、発進
後、アクセルペダル13の操作にのみ応じて電動モータ
4を制御する。
【0078】すなわち、本実施形態では、アクセルペダ
ル13のアクセルセンサ25から得られるアクセル操作
量に比例したアクセル信号をメインコントローラ7に出
力する。そして、メインコントローラ7は、このアクセ
ル信号のみに基づいて目標車速を算出し、算出した目標
車速と、車速Vとの偏差を算出する。そして、メインコ
ントローラ7は、目標車速と車速Vとの偏差に基づいて
PID制御を行いアクセル指令値として、電動モータ4
のモータコントローラ8に出力する。
【0079】この結果、ゴルフカート1は、アクセル操
作に応じてスムーズに加速等の制御が行うことができ
る。なお、前記実施形態は以下のように変更してもよ
い。
【0080】(1) 前記実施形態では、走行車両とし
てゴルフカート1に具体化したが、ゴルフカート以外の
走行車両、例えば、バギー車、ゴーカートに具体化して
もよい。
【0081】(2) 前記実施形態では、メインコント
ローラ7は、発進時の傾斜センサ53が検出したゴルフ
カート1の傾斜角度θが所定角度範囲内である場合、及
びモータ回転数センサ52が発進時に、車速を高く検出
した場合の走行悪化状態が予測される場合に、走行悪化
を回避するための走行悪化解消制御を行うようにした。
【0082】これに代えて、メインコントローラ7は、
発進時の傾斜センサ53が検出したゴルフカート1の傾
斜角度θが所定角度範囲内である場合にのみ、走行悪化
を回避するための走行悪化解消制御を行うようにしても
よい。
【0083】(3) 前記実施形態では、メインコント
ローラ7は、発進時の傾斜センサ53が検出したゴルフ
カート1の傾斜角度θが所定角度範囲内である場合、及
びモータ回転数センサ52が発進時に、車速を高く検出
した場合の走行悪化状態が予測される場合に、走行悪化
を回避するための走行悪化解消制御を行うようにした。
【0084】これに代えて、メインコントローラ7は、
モータ回転数センサ52が発進時に、車速を高く検出し
た場合の走行悪化状態が予測される場合にのみ、走行悪
化を回避するための走行悪化解消制御を行うようにして
もよい。
【0085】(4) 前記実施形態及び上記(3)で
は、メインコントローラ7は、発進時の傾斜センサ53
が検出したゴルフカート1の傾斜角度θが所定角度範囲
内である場合において、走行悪化を回避するための走行
悪化解消制御を行うようにしたが、傾斜角度が0のとき
のみにおいて、走行悪化を回避するための走行悪化解消
制御を行うようにしてもよい。
【0086】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に挙げる。 (1) 走行用の電動モータと、走行車両の走行環境を
検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じ
て、電動モータに対して制御指令を出力するモータ制御
手段を備えた走行車両において、前記制御手段は、発進
時の検出手段の検出結果に基づいて、発進時の走行悪化
状態が予測される際は、前記走行悪化を回避するための
走行悪化解消制御を行うことを特徴とする走行車両。
【0087】前記実施形態において、傾斜センサ53は
走行車両の走行環境を検出する検出手段に相当する。こ
のようにしても、発進時の走行車両の走行環境に応じ
て、走行悪化状態が予測される際は、円滑な走行を得ら
れない問題を極力回避できるようにし、発進時におい
て、スムーズな走行を開始することができる。
【0088】(2)走行用の電動モータと、走行車両の
走行状態を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結
果に応じて、電動モータに対して制御指令を出力するモ
ータ制御手段を備えた走行車両において、前記制御手段
は、発進時の検出手段の検出結果に基づいて、発進時の
走行悪化状態が予測される際は、前記走行悪化を回避す
るための走行悪化解消制御を行うことを特徴とする走行
車両。
【0089】前記実施形態において、モータ回転数セン
サ52は、走行車両の走行状態を検出する検出手段に相
当する。発進時の走行車両の走行状態に応じて、走行悪
化状態が予測される際は、円滑な走行を得られない問題
を極力回避できるようにし、発進時において、スムーズ
な走行を開始することができる。
【0090】(3) 請求項1乃至請求項4、上記
(1)及び(2)のうちいずれか1項において、走行車
両は、電動ゴルフカートであることを特徴とする走行車
両。こうすると、電動ゴルフカートにおいて、請求項1
乃至請求項4、上記(1)及び(2)のうちいずれか1
項の作用効果を実現することができる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項4の発明によれば、発進時の走行悪化状態が予測され
る際は、円滑な走行を得られない問題を極力回避できる
ようにし、発進時において、スムーズな走行を開始する
ことができる効果を奏する。
【0092】請求項2の発明によれば、ブレーキ装置の
ブレーキ解除前に電動モータに走行を開始する制御信号
が付与されることがないため、ブレーキが効いた状態
で、電動モータが駆動されることがなくなり、これに起
因して生ずるガリガリ音が生ずることがなく、発進時の
走行悪化を解消することができる。
【0093】請求項3の発明によれば、電動モータ始動
直後に車速を高く誤検出することがあっても、目標車速
と実車速との偏差が大きくならず、始動時の走行を悪化
させることはない。
【0094】請求項4の発明によれば、手動走行モード
時には手動操作によってのみ、発進直後から走行制御を
可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した電動ゴルフカートの構成を
示すブロック図。
【図2】電動ゴルフカートが走行する誘導通路を示す説
明図。
【図3】メインコントローラが実行するプログラムのフ
ローチャート。
【図4】メインコントローラが実行するプログラムのフ
ローチャート。
【符号の説明】
1…電動ゴルフカート(走行車両)、 4…電動モータ(走行用駆動源)、 7…メインコントローラ7(モータ制御手段及びブレー
キ制御手段) 13…アクセルペダル(手動操作手段)、 15…ブレーキユニット(ブレーキ装置) 52…モータ回転数センサ(検出手段及び車速セン
サ)、 53…傾斜センサ(検出手段)、 Y…誘導線(走行ライン)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用の電動モータと、走行車両の走行
    環境及び走行状態のうち少なくともいずれか一方を検出
    する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じて、電
    動モータに対して制御指令を出力するモータ制御手段を
    備えた走行車両において、 前記制御手段は、発進時の検出手段の検出結果に基づい
    て、発進時の走行悪化状態が予測される際は、前記走行
    悪化を回避するための走行悪化解消制御を行うことを特
    徴とする走行車両。
  2. 【請求項2】 走行車両は、ブレーキ装置及びブレーキ
    装置を制御するブレーキ制御手段を備え、 前記検出手段は、走行車両の傾きを検出するための傾斜
    センサであり、 検出手段による走行車両の傾き検出が所定角度範囲内に
    あることを検出したときには、前記モータ制御手段は、
    走行悪化状態が予測されるとして前記ブレーキ制御手段
    がブレーキ装置のブレーキを解除した後に電動モータに
    走行を開始するための制御信号を出力することを特徴と
    する請求項1に記載の走行車両。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、車速センサであり、モ
    ータ制御手段は、モータの始動直後に車速センサが検出
    した車速の変化が判定値以上のとき、走行悪化状態が予
    測されるものとし、その場合には、走行悪化解消制御と
    して、車速の変化が判定値以上となる前に検出した車速
    に応じて電動モータを制御することを特徴とする請求項
    1に記載の走行車両。
  4. 【請求項4】 走行車両は、走行ライン上に沿って自動
    的に走行させる自動走行モードと、手動操作手段の操作
    に基づいて走行可能な手動走行モードとを備え、手動走
    行モードでは、発進後、手動操作手段の操作にのみ応じ
    て電動モータを制御するモータ制御手段を備えたことを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に
    記載の走行車両。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010068626A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Honda Motor Co Ltd 回生制御装置
JP2012075254A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Ihi Corp 乗用型芝刈り車両及びその制御方法

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