JP5067326B2 - 電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式 - Google Patents
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Description
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴としている。
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、
電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴としている。
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴としている。
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴としている。
図6に示す乗用ゴルフカートは、バッテリ1によって駆動モータ4を動かし、トランスミッション5を介して後車輪6a、bを回転させて前進または後進させるものである。なお、図6に示す駆動モータ4、コントローラ2、操舵モータドライバ11、ブレーキモータドライバ13などに供給する電源は、すべてバッテリ1から供給される。
自動走行が可能なゴルフ場の走行路には、あらかじめ誘導線が埋設されており、該誘導線に例えば、1,500Hzの交流を流すことにより、その近傍には交流磁界が形成されている。この乗用ゴルフカートには、車両の前端部に水平略左右方向に動く略T字状のアーム34があり、該アーム34の左右2カ所には、誘導センサ16a、bが配置され、それらからの信号はコントローラ2に出力される。
このバッテリ式乗用ゴルフカートは、通常のマニュアル操作による手動走行も可能である。この場合には、操作パネル24の自動/手動モード選択スイッチ27を手動走行モードに切り換える。この状態では、ステアリングギアユニット19によって舵取り機構25と操舵モータ12との連結が解除された後、前記舵取り機構25とステアリングハンドル7とが連結される。したがって、この状態では運転者によるステアリングハンドル7の操作によって手動での操舵を行うことができる。
以下において、自動運転時における本発明に係わる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式について図1〜6を用いて詳細に説明する。
図5は、本発明に係わる走行制御装置のブロック図である。コントローラ2には、上述したマグネットセンサ17からの走行制御のデータ、傾斜センサ18からの走行路が上り坂であるか又は下り坂であるか及びその傾斜角度のデータ、手動によるアクセルペダル8の踏み込み状況のデータ及び、車速センサ20からの走行速度についてのデータがそれぞれ入力される。
バッテリ1から駆動モータ4の電機子51に流れる電流値(Ia)と、界磁コイル52に流れる電流値(If)は、駆動モータドライバ3を介して制御される(図5)。なお、駆動モータドライバ3は、駆動モータ4の電機子51に流れる電流値(Ia)と、界磁コイル52に流れる電流値(If)との関係を図3に示すように制御している。
一方、本発明品では、駆動モータドライバ3からの全電流値(Im)を、従来品の全電流値(Ib)よりも小さい値に制御するようにした。ここで、後述するように、界磁コイル52に流れる電流値(If)は従来品と同じ値とし、電機子51に流れる電流値(Ia2)を従来品よりも減少させることによって、駆動モータドライバ3からの全電流値(Im)を減少させるようにした。すなわち、電機子51に流れる電流値(Ia2)は従来品よりも減少させているために低速での走行になるものの、界磁コイル52を流れる電流値(If)は従来品と同じ値であり、駆動モータ4のトルクは同一であるために、上り坂走行路の途中でもトルク不足によって停止することもない。
3)本発明に関する走行制御方式の詳細な内容
本発明に関する電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式の一実施例について、図1及び図2を用いて詳細な説明をする。図1は、本発明に係わる走行制御方式のフローチャートであり、図2は本発明品と従来品の鉛蓄電池の放電電圧カーブの概略図である。図2は、バッテリ1として、12V−100Ah(定格容量)のモノブロック式鉛蓄電池を4個、直列に積層して、計48Vとした場合における放電末期付近での放電時における最低電圧値を示す放電カーブの概略図である。
走行制御プログラムがスタートすると、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも下回っているか否かが判断される。バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)を下回った場合には次のステップ2へ進み、制御電圧(V1)を超えている場合にはステップ12へ進む。
ステップ2では、バッテリ1の放電時の最低電圧値(Vd)を測定して記憶する。
ステップ3では、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給している全電流値(電機子電流と界磁電流の合計値:Ib=Ia+If。)を記憶する。
ステップ4では、上述した制御電圧(V1)を、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給している全電流値(Ib)で除算した値(以下において、擬似抵抗値(r)と呼ぶ。)を算出する。
ステップ5(S5)
ステップ5では、ステップ2で記憶された放電時の最低電圧値(Vd)を擬似抵抗値(r)で除算した値(以下において、供給可能電流値(Im)と呼ぶ。)を算出する。なお、供給可能電流値(Im)とは、本発明において駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給できる全電流値である(図3、下表参照。)。
ここで、Imの値は、(3)式、(4)式より明らかなように、Ibよりも小さい値になる。すなわち、バッテリ1の放電が進み最低電圧値(Vd)が低くなるほど供給可能電流値(Im)の値も小さくすることができる。バッテリ1の放電末期において、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給できる供給可能電流値(Im)を制限するためである。
ステップ6では、駆動モータドライバ3から駆動モータ4の電機子51に流す電流値(Ia2)を算出する。すなわち、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia2)を減少させて減速走行するようにした(図3下表)。
ここで、界磁コイル52に供給する界磁電流値(If)は、従来のままの一定値としているために駆動モータ4のトルクには影響がなく、ゴルフカートは減速した走行になものの、走行路途中での停止を防止することができる。
ステップ7では、車速センサ20によって、現在のゴルフカートの走行速度(km/h)を測定する。
ステップ8では、現在のゴルフカートの走行速度が一定速度(例えば、3km/h。)を超えているか否かを測定する。ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合にはステップ9へ行き、一定速度以下の場合にはステップ10へ行く。なお、ゴルフカートの走行速度が一定速度以下の場合(例えば、3km/h以下の場合。)には、安定した走行制御が難しくなるためである。
ステップ9では、上述したように電機子51に流す電流値(Ia2)を減少させて減速走行をする。なお、ゴルフカートが急激に減速すると、乗車しているゴルファーに違和感や不安感を与えるために、減速時の加速度を規定値以下(例えば、1秒間当たり、1km/h以下の加速度。)に抑えるようにした。
ステップ10では、バッテリ1放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)(例えば、42V(図2)。)を下回っているか否かが判断される。バッテリ1の放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)よりも下回っている場合にはステップ11へ進み、バッテリ1の放電時の電圧が停止電圧(VL)よりも高い場合にはステップ1へ戻る。
ステップ11では、もはや、やむおえない状況としてゴルフカートを停止させるようにした。バッテリ1として鉛蓄電池を用い、放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)よりも下回っているような深い放電をすると極端に鉛蓄電池の寿命が短くなるためである。
ステップ12に来る場合とは、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも高い場合である。例えば、バッテリ1に十分な放電容量が残存している場合や、坂道を登り切って平地での走行となり、駆動モータ4に供給する電流値が減少し、バッテリ1の放電時の電圧が回復したような場合である。
ステップ13では、コントローラ2が目標速度を設定する。ステップ14では、駆動モータドライバ3は電機子電流(Ia)と界磁電流(If)を図3の実線になるように制御して、通常走行とした後にステップ1へ戻る。したがって、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも高い場合には、コントローラ2からの目標速度に応じた通常の走行をすることができる。
5:トランスミッション、6a,b:後車輪、6c,d:前車輪、
7:ステアリングハンドル、8:アクセルペダル、9:ブレーキペダル、
10a〜d:ドラムブレーキ、11:操舵モータドライバ、12:操舵モータ、
13:ブレーキモータドライバ、14:ブレーキモータ、15:電磁クラッチブレーキ、
16a、b:誘導センサ、17:マグネットセンサ、18:傾斜センサ、
19:ステアリングギアユニット、20:車速センサ、21:ギア、22:油圧シリンダ、
23:ブレーキモータドライバスイッチ、24:操作パネル、25:舵取り機構、
27:自動/手動モード選択スイッチ、34:アーム、35:ステアリング軸、
36:障害物検出センサ、41:アクセル装置、42:アクセル踏込み量測定装置、
43:戻しバネ、44:アクセル踏込み検出スイッチ、51:電機子、52:界磁コイル
Claims (6)
- バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。 - バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、
電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。 - バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。 - バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。 - 前記電機子に流れる電流値(Ia)は、バッテリの電圧が低いほど、小さくすることを特徴とする請求項1〜4記載の電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
- 前記減速走行において、減速時の加速度を規定値以下に抑えることを特徴とする請求項1〜5記載の電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
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