JP5067326B2 - 電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式 - Google Patents

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Description

本発明は、走行路に沿って敷設されている誘導線に沿って自動操舵をしながら走行する電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式に関するものである。
誘導線に沿って所定の軌道上を走行するゴルフカートなどの自動走行車として、電磁誘導式のゴルフカートが用いられている(図6)。なお、図6に示されるようなバッテリ式乗用ゴルフカートは、騒音や排気ガスを出さずに環境にやさしいという特徴があるために国内においても需要が増加している。
電磁誘導式ゴルフカートの走行路の地中には、1ループになるように誘導線が敷設されている(図なし)。これらの電磁誘導式のゴルフカートは、誘導線に低周波の交流電流を流すことによって発生する磁界を、車両に設置したコイル等を用いた誘導センサ16a,bで検出する。そして、操舵モータ12を動かすことによって舵取り機構25を操作し、前車輪6c,dを動かして前記バッテリ式乗用ゴルフカートを走行路に沿って誘導するものであり、この方式は一般に電磁誘導式と呼ばれている(図6)。そして、誘導線のない場所、例えばゴルフコース内では、ステアリングハンドル7を用いた手動運転も可能としている。
これらの乗用ゴルフカートには駆動モータ4として、回転数、トルク及び正転・逆転の制御が容易な直流分巻モータが一般的に使用されている(図5)。そして、起伏の激しいゴルフコースや、高速走行が要求されるゴルフコースなどに応じて、直流分巻モータに供給する電機子51に供給する電流値と界磁コイル52に供給する電流値とを適切に選択して制御する電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、駆動モータ4である直流分巻モータからの回生電流によってバッテリ1を充電し、回生制動をかける方式も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許3743367号公報 特許3596389号公報
しかしながら、上述したような従来から使用されている走行制御方式では、バッテリ1の残存容量が少なくなり、徐々にその電圧が低下してきているような場合には、駆動モータ4の負荷が大きくなる上り坂走行路の途中で、ゴルフカートが停止するという問題点があった。
すなわち、駆動モータ4の出力(W)は、電圧(V)と電流(A)の積であるが、半導体素子を用いている駆動モータドライバ3から供給できる電流値(A)は限られているために、バッテリ1の電圧(V)低下によって、駆動モータ4に十分な出力(W)を供給できなくなるためである。例えば、ゴルフコースを回って、最後にクラブハウスへ戻る際に、ゴルフカートが長い上り坂走行路の途中で停止するという問題点があった。
本発明は、前記した問題点に鑑みてなされたものであって、バッテリ1の残存容量が少なくなり、電圧が低下した場合でも、走行路の途中で停止することのない電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式を提供するものである。
本発明に係わる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式では、バッテリ1の残存容量が少なくなり、電圧が低下したような場合には、駆動モータ4の界磁コイル52に供給する電流値(If)を一定に保った状態で、電機子51に供給する電流値(Ia)を減少させる。すなわち、駆動モータ4に供給する全電流値(Ib)を低減させる。そして、駆動モータ4に必要なトルクを確保しつつ、低速での走行をするようにした。
すなわち、請求項1の発明は、バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴としている。
請求項2の発明は、バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、
電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴としている。
請求項3の発明は、バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴としている。
請求項4の発明は、バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜4の発明において、前記電機子に流れる電流値(Ia)は、バッテリの電圧が低いほど、小さくすることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1〜5の発明において、前記減速走行において、減速時の加速度を規定値以下に抑えることを特徴としている。
本発明に係わる走行制御方式を用いると、バッテリ1の残存容量が少なくなり、電圧が低下したような場合でも、走行路の途中で停止することのない電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を電磁誘導式乗用ゴルフカートに用いた場合について、図面に基づいて説明する(図1〜6)。
1.バッテリ式乗用ゴルフカートの構成
図6に示す乗用ゴルフカートは、バッテリ1によって駆動モータ4を動かし、トランスミッション5を介して後車輪6a、bを回転させて前進または後進させるものである。なお、図6に示す駆動モータ4、コントローラ2、操舵モータドライバ11、ブレーキモータドライバ13などに供給する電源は、すべてバッテリ1から供給される。
手動運転時においては、前車輪6c、dを操舵するためのステアリングハンドル7、車両速度を調整するためのアクセルペダル8及び車両に制動をかけるためのブレーキペダル9で操作する。
この乗用ゴルフカートは、運転席の前方に操作パネル24が取り付けられている。操作パネル24には、自動/手動モード選択スイッチ27、発進スイッチ、停止スイッチ、前進スイッチ、後進スイッチ及び、何らかの故障を検知した場合に、それを表示する表示部と警報を鳴らすブザーなど(図なし)が装着されている。
車両の速度はトランスミッション5に取り付けられた車速センサ20により検出され、該車速センサ20からは、速度に応じたパルス電圧がコントローラ2に出力される。そして、コントローラ2により、フィードバック方式を用いたPID制御で、目標速度になるように車両速度の制御を行っている。
一方、車両の制動装置として、電磁クラッチブレーキ15、ドラムブレーキ10a〜d、駆動モータ4による回生ブレーキの3種類のブレーキを用いた。なお、ゴルフカートの走行時には、駆動モータ4の回転軸に取り付けられた電磁クラッチブレーキ15に通電することによって、該電磁クラッチブレーキ15の制動を開放している。
2.自動運転
自動走行が可能なゴルフ場の走行路には、あらかじめ誘導線が埋設されており、該誘導線に例えば、1,500Hzの交流を流すことにより、その近傍には交流磁界が形成されている。この乗用ゴルフカートには、車両の前端部に水平略左右方向に動く略T字状のアーム34があり、該アーム34の左右2カ所には、誘導センサ16a、bが配置され、それらからの信号はコントローラ2に出力される。
前記誘導センサ16a、bは、例えば、コイルを用いたものであり、前記交流磁界によって該誘導センサ16a、bに発生する起電力を検出して誘導線の位置を判断して、乗用ゴルフカートを走行路に沿って誘導するものである。すなわち、前記コントローラ2は、誘導センサ16a、bからの信号に基づいて処理をし、操舵モータドライバ11を介して操舵指示信号に対応した駆動電流を操舵モータ12に送る。操舵モータ12の回転数を、ステアリングギアユニット19で一定の減少をさせた後に、ステアリング軸35を操舵方向に回転させる。そして、ステアリング軸35を回転させることによって、舵取り機構25を介して前車輪6c、dを操舵して車両が誘導線からはずれないように走行制御をする。
なお、自動走行時において、安全上の理由からステアリングハンドル7は、ステアリングギアユニット19によりステアリング軸35から切り離されて固定された状態とし、その手動による操舵操作を不能とする。また、操舵モータ12の故障の有無を検出するために、その駆動電流をコントローラ2に出力して常に監視している。
マグネットセンサ17は、例えば、コイルを用いたものであり、地面と対向するように車両下方の所定位置に取り付けられている。一方、ゴルフ場のコースには、所定の間隔をあけて複数個の永久磁石が、N極またはS極を地表に向けた状態で埋設されている(図なし)。これらの埋設された複数個の永久磁石の上方を、マグネットセンサ17を装着した車両が通過することによって、前記マグネットセンサ17に誘導起電力が生ずる。そして、マグネットセンサ17によってそれぞれの永久磁石の磁極配列パターンを検出することにより、車両の目標速度を変更させたり、停止させたりするなどの走行制御を行うものである。
また、車両には、傾斜センサ18も取り付けられており、車両が走行している走行路の傾斜勾配状態をコントローラ2に出力する。例えば、コントローラ2では平地をゼロ、上り坂をプラス、下り坂をマイナスの符号をつけて判断し、走行路の傾斜勾配が大きいほど大きな値として算出してそれぞれの制御をする。
ゴルフカートが停止する場合には、駆動モータ4に回生制動をかけると同時に、前後の車輪6a〜dに取り付けられた油圧式のドラムブレーキ10a〜dを作動させる。ドラムブレーキ10a〜dは、油圧シリンダ22内の圧力をブレーキモータ14の回転により調整し、前後車輪6a〜6dに適正な制動をかけるものである。その後、ゴルフカートに制動がかかることによって減速し、駆動モータ4の回転数を検出する車速センサ20で検出される速度がゼロになると、コントローラ2より、電磁クラッチブレーキ15に流れる電流を遮断し、電磁クラッチブレーキ15を閉じて後車輪6a、bがロックされる。
また、自動運転時において、ゴルフプレーヤなどが車両の直前に進入したような場合には、障害物検出センサ36によってそれを検知し、コントローラ2を介して車体にブレーキがかかるようにして危険防止対策としている。
3.手動運転
このバッテリ式乗用ゴルフカートは、通常のマニュアル操作による手動走行も可能である。この場合には、操作パネル24の自動/手動モード選択スイッチ27を手動走行モードに切り換える。この状態では、ステアリングギアユニット19によって舵取り機構25と操舵モータ12との連結が解除された後、前記舵取り機構25とステアリングハンドル7とが連結される。したがって、この状態では運転者によるステアリングハンドル7の操作によって手動での操舵を行うことができる。
手動走行時には、運転者がアクセルペダル8を踏むことにより、電磁クラッチブレーキ15を開放して車体を加速する。そして、運転者がアクセルペダル8から足を離すことにより、車体に回生制動がかかり減速するようにした。
また、運転者がブレーキペダル9を踏むことにより、ドラムブレーキ10a〜dによって車体に制動をかけることができる。なお、アクセルペダルの踏み込みが無く、かつ車速センサ20で検出した車両速度がゼロであることをコントローラ2が確認したときには、電磁クラッチブレーキ15に流れる電流を遮断し、電磁クラッチブレーキ15は閉じて後車輪6a、bがロックされて駐車状態となる。
4.本発明に係わる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式
以下において、自動運転時における本発明に係わる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式について図1〜6を用いて詳細に説明する。
1)本発明に係わる走行制御装置の概要
図5は、本発明に係わる走行制御装置のブロック図である。コントローラ2には、上述したマグネットセンサ17からの走行制御のデータ、傾斜センサ18からの走行路が上り坂であるか又は下り坂であるか及びその傾斜角度のデータ、手動によるアクセルペダル8の踏み込み状況のデータ及び、車速センサ20からの走行速度についてのデータがそれぞれ入力される。
コントローラ2は、これらのデータに応じて、目標速度となるような信号を駆動モータドライバ3に出力する(図5)。駆動モータドライバ3は、駆動モータ4の電機子51に供給する電流値と、界磁コイル52に供給する電流値とを決定する。そして、車速センサ20で測定された走行速度のデータは、コントローラ2にフィードバックされて目標速度に一致するようにPID制御が行なわれる。
すなわち、駆動モータドライバ3は、コントローラ2からの指令によって、電機子51に供給する電流値を決定したり、界磁コイル52に供給する電流値を決定したりする。バッテリ1の放電容量(Ah)や、駆動モータドライバ3を構成する半導体素子の電流供給能力などから、駆動モータ4に供給できる全電流値(Ib)は限られているために、走行路や走行速度等の状態に応じて、目標速度となるように電機子51と界磁コイル52とに最適な電流値を供給するためである。
なお、後述するように、下り坂でスピードが速くなり、駆動モータ4からバッテリ1へ大きな回生電流が流れるような場合には、バッテリ1を保護するために回生制動に加えてドラムブレーキ10〜dも併用して制動をかけるようにした。大きな回生電流での充電による電解液の分解や、充電時の温度上昇によるバッテリ1の劣化を防止するためである。このような場合には、コントローラ2は、回生制動に加えて、ブレーキドライバ13、ブレーキモータ14、油圧シリンダ22を介してドラムブレーキ10〜dを作動させて、回生制動に重畳して制動をかけるようにした(図5)。
一方、手動走行時に乗車しているキャディ等の運転者が加速走行をしたいような場合には、アクセルペダル8を踏み込むことによって加速できるようにした。ここで、図4に示すように、アクセルペダル8の踏み込み量は、ポテンショメータを用いたアクセル踏込み量測定装置44によって測定してコントローラ2に出力するようにした。また、アクセルペダル8が踏み込まれたか否かの判断は、アクセルペダル踏み込み検出スイッチ44によって検出して、コントローラ2に出力するようにした(図4)。
2)駆動モータドライバ及び駆動モータ
バッテリ1から駆動モータ4の電機子51に流れる電流値(Ia)と、界磁コイル52に流れる電流値(If)は、駆動モータドライバ3を介して制御される(図5)。なお、駆動モータドライバ3は、駆動モータ4の電機子51に流れる電流値(Ia)と、界磁コイル52に流れる電流値(If)との関係を図3に示すように制御している。
従来の走行制御方式では、上述したように、駆動モータドライバ3はコントローラ2から指示される目標速度となるように、電機子51に流れる電流値(Ia)及び界磁コイル52に流れる電流値(If)を図3に示す実線になるように制御していた。例えば、上り坂において、目標速度に対して、ゴルフカートの車速センサ20で測定された速度が遅い場合には、電機子51に流れる電流値(Ia)及び界磁コイル52に流れる電流値(If)の両方を実線に沿って増加させる。一方、ゴルフカートの目標速度に対して、車速センサ20で測定された速度が早い場合には、電機子51に流れる電流値(Ia)及び界磁コイル52に流れる電流値(If)の両方を実線に沿って減少させる。
すなわち、従来品では、図3の下表に示すように、駆動モータドライバ3からの全電流値(Ib)は、実線に沿って電機子51に流れる電流値(Ia1)と界磁コイル52に流れる電流値(If)の和で算出されるように分配される。
例えば、48V−100Ah程度の容量の鉛蓄電池を用いたバッテリ1と、定格出力として10kWの駆動モータ4を用いた場合に、駆動モータドライバ3によって電機子51に流れる電流値(Ia1)として180A、界磁コイル52に流れる電流値(If)として20A、全電流値(Ib)として200Aというように制御される。なお、100Ah程度の容量のバッテリ1を用いた場合には、200A程度の放電電流に抑えないと、バッテリ1の寿命劣化を起こしやすくなるためである。
Ib = Ia1 + If (1)
一方、本発明品では、駆動モータドライバ3からの全電流値(Im)を、従来品の全電流値(Ib)よりも小さい値に制御するようにした。ここで、後述するように、界磁コイル52に流れる電流値(If)は従来品と同じ値とし、電機子51に流れる電流値(Ia2)を従来品よりも減少させることによって、駆動モータドライバ3からの全電流値(Im)を減少させるようにした。すなわち、電機子51に流れる電流値(Ia2)は従来品よりも減少させているために低速での走行になるものの、界磁コイル52を流れる電流値(If)は従来品と同じ値であり、駆動モータ4のトルクは同一であるために、上り坂走行路の途中でもトルク不足によって停止することもない。
例えば、100Ah程度の容量の鉛蓄電池を用いたバッテリ1と、定格出力として10kWの駆動モータ4を用いた場合に、電機子51に流れる電流値(Ia2)として160A、界磁コイル52に流れる電流値(If)として20A、全電流値(Ib)として180Aというように制御されるようにした。
Im = Ia2 + If (2)
3)本発明に関する走行制御方式の詳細な内容
本発明に関する電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式の一実施例について、図1及び図2を用いて詳細な説明をする。図1は、本発明に係わる走行制御方式のフローチャートであり、図2は本発明品と従来品の鉛蓄電池の放電電圧カーブの概略図である。図2は、バッテリ1として、12V−100Ah(定格容量)のモノブロック式鉛蓄電池を4個、直列に積層して、計48Vとした場合における放電末期付近での放電時における最低電圧値を示す放電カーブの概略図である。
以下の実施例では、バッテリ1の放電電圧が、44Vを下回った場合(図2において、制御電圧(V1)と示す。)と、42Vを下回った場合(図2において、停止電圧(VL)と示す。)に応じて適正な制御をするようにした。
バッテリ1の電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合(図2において、44Vを下回った場合。)には、後述するように電機子51に流れる電流値(Ia2)を減少させて減速して走行するようにした。ここで、ゴルフカートは低速での走行になるものの、界磁コイル52を流れる電流値(If)は従来品と同じ値であり、駆動モータ4のトルクに変化はないために、坂道途中での停止を防止することができる。
さらに、バッテリ1の放電が進み、停止電圧(VL)を下回った場合(図2において、42V以下の場合。)にはゴルフカートを停止させるようにした。一般的に、鉛蓄電池は深い放電をすると寿命が極端に短くなる傾向があり、それを防止するためである。
以下において、走行制御方式のフローチャートを用いて本発明に係わる詳細な説明をする(図1)。
ステップ1(S1)
走行制御プログラムがスタートすると、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも下回っているか否かが判断される。バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)を下回った場合には次のステップ2へ進み、制御電圧(V1)を超えている場合にはステップ12へ進む。
ステップ2(S2)
ステップ2では、バッテリ1の放電時の最低電圧値(Vd)を測定して記憶する。
ステップ3(S3)
ステップ3では、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給している全電流値(電機子電流と界磁電流の合計値:Ib=Ia+If。)を記憶する。
ステップ4(S4)
ステップ4では、上述した制御電圧(V1)を、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給している全電流値(Ib)で除算した値(以下において、擬似抵抗値(r)と呼ぶ。)を算出する。
r = V1 / Ib (3)
ステップ5(S5)
ステップ5では、ステップ2で記憶された放電時の最低電圧値(Vd)を擬似抵抗値(r)で除算した値(以下において、供給可能電流値(Im)と呼ぶ。)を算出する。なお、供給可能電流値(Im)とは、本発明において駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給できる全電流値である(図3、下表参照。)。
Im = Vd / r (4)
ここで、Imの値は、(3)式、(4)式より明らかなように、Ibよりも小さい値になる。すなわち、バッテリ1の放電が進み最低電圧値(Vd)が低くなるほど供給可能電流値(Im)の値も小さくすることができる。バッテリ1の放電末期において、駆動モータドライバ3から駆動モータ4に供給できる供給可能電流値(Im)を制限するためである。
ステップ6(S6)
ステップ6では、駆動モータドライバ3から駆動モータ4の電機子51に流す電流値(Ia2)を算出する。すなわち、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia2)を減少させて減速走行するようにした(図3下表)。
Ia2 = Im − If (5)
ここで、界磁コイル52に供給する界磁電流値(If)は、従来のままの一定値としているために駆動モータ4のトルクには影響がなく、ゴルフカートは減速した走行になものの、走行路途中での停止を防止することができる。
ステップ7(S7)
ステップ7では、車速センサ20によって、現在のゴルフカートの走行速度(km/h)を測定する。
ステップ8(S8)
ステップ8では、現在のゴルフカートの走行速度が一定速度(例えば、3km/h。)を超えているか否かを測定する。ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合にはステップ9へ行き、一定速度以下の場合にはステップ10へ行く。なお、ゴルフカートの走行速度が一定速度以下の場合(例えば、3km/h以下の場合。)には、安定した走行制御が難しくなるためである。
ステップ9(S9)
ステップ9では、上述したように電機子51に流す電流値(Ia2)を減少させて減速走行をする。なお、ゴルフカートが急激に減速すると、乗車しているゴルファーに違和感や不安感を与えるために、減速時の加速度を規定値以下(例えば、1秒間当たり、1km/h以下の加速度。)に抑えるようにした。
ステップ10(S10)
ステップ10では、バッテリ1放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)(例えば、42V(図2)。)を下回っているか否かが判断される。バッテリ1の放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)よりも下回っている場合にはステップ11へ進み、バッテリ1の放電時の電圧が停止電圧(VL)よりも高い場合にはステップ1へ戻る。
ステップ11(S11)
ステップ11では、もはや、やむおえない状況としてゴルフカートを停止させるようにした。バッテリ1として鉛蓄電池を用い、放電時の最低電圧値が停止電圧(VL)よりも下回っているような深い放電をすると極端に鉛蓄電池の寿命が短くなるためである。
ステップ12(S12)
ステップ12に来る場合とは、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも高い場合である。例えば、バッテリ1に十分な放電容量が残存している場合や、坂道を登り切って平地での走行となり、駆動モータ4に供給する電流値が減少し、バッテリ1の放電時の電圧が回復したような場合である。
ステップ12では、ステップ9で実行した減速走行中であるか否かが判断される。減速走行中の場合にはステップ13へ進み、減速走行中でない場合には、そのままステップ1へ戻る。
ステップ13(S13)、ステップ14(S14)
ステップ13では、コントローラ2が目標速度を設定する。ステップ14では、駆動モータドライバ3は電機子電流(Ia)と界磁電流(If)を図3の実線になるように制御して、通常走行とした後にステップ1へ戻る。したがって、バッテリ1の放電時の電圧が制御電圧(V1)よりも高い場合には、コントローラ2からの目標速度に応じた通常の走行をすることができる。
本発明に係わる走行制御方式は、誘導線に沿って自動で走行する自動走行車両において利用することができる。
本発明に係わる走行制御方式のフローチャートである。 本発明品と従来品の鉛蓄電池の放電カーブの概略図である。 本発明に係わる電機子電流(Ia)と界磁電流(If)の関係を示す概略図である。 アクセルペダルまわりの概略図である。 本発明に係わる速度制御装置のブロック図である。 電磁誘導方式の乗用ゴルフカートの概略図である。
符号の説明
1:バッテリ、2:コントローラ、3:駆動モータドライバ、4:駆動モータ、
5:トランスミッション、6a,b:後車輪、6c,d:前車輪、
7:ステアリングハンドル、8:アクセルペダル、9:ブレーキペダル、
10a〜d:ドラムブレーキ、11:操舵モータドライバ、12:操舵モータ、
13:ブレーキモータドライバ、14:ブレーキモータ、15:電磁クラッチブレーキ、
16a、b:誘導センサ、17:マグネットセンサ、18:傾斜センサ、
19:ステアリングギアユニット、20:車速センサ、21:ギア、22:油圧シリンダ、
23:ブレーキモータドライバスイッチ、24:操作パネル、25:舵取り機構、
27:自動/手動モード選択スイッチ、34:アーム、35:ステアリング軸、
36:障害物検出センサ、41:アクセル装置、42:アクセル踏込み量測定装置、
43:戻しバネ、44:アクセル踏込み検出スイッチ、51:電機子、52:界磁コイル

Claims (6)

  1. バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
    バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
  2. バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
    バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、
    電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行することを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
  3. バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
    バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回った場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
    バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
  4. バッテリを電源とし、直流分巻モータを用いる電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式において、
    バッテリの電圧が、制御電圧(V1)を下回っており、電磁誘導式ゴルフカートの走行速度が一定速度を超えている場合には、界磁コイルを流れる電流値(If)を一定値に保ちつつ、電機子に流れる電流値(Ia)を減少させて減速走行し、
    バッテリの電圧が、停止電圧(VL)を下回った場合には、停止させることを特徴とする電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
  5. 前記電機子に流れる電流値(Ia)は、バッテリの電圧が低いほど、小さくすることを特徴とする請求項1〜4記載の電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
  6. 前記減速走行において、減速時の加速度を規定値以下に抑えることを特徴とする請求項1〜5記載の電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式。
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