JP3802355B2 - 電動車の速度制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ゴルフカー等の電動車に使用され、電動車の速度制御を行う電動車の速度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気ゴルフカー等の電動車に用いる速度制御装置おいては、駆動源となる電動機の回生制動を利用して駆動輪に電気的制動力をかけるとともに、例えばドラムブレーキを用いて駆動輪及び非駆動輪に機械的制動力をかけることによって減速あるいは停止させている(実開平3−120601号及び特開平9−104333号の各公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電動車が降坂走行する際には傾斜角度が大きくなるほど回生制動の制動力が大きくなるため、電気的制動力と機械的制動力を合わせた全体の制動力の駆動輪にかかる割合が増大し、駆動輪がロックしてスリップする虞がある。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みて為されたものであり、降坂走行の減速時における駆動輪のロックを防止して走行安全性の向上を図った電動車の速度制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、通電電流検出手段の検出電流と演算手段の演算値の差分に応じた制動力を機械的制動手段により少なくとも電動車の非駆動輪にかける制動制御手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限する通電電流制限手段とを備え、通電電流制限手段により演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限したときに機械的制動及び回生制動による駆動輪の制動力に対して機械的制動による非駆動輪の制動力が相対的に増加することを特徴とし、走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に通電電流の演算値を制限することで電動機の回生制動による駆動輪の制動力が制限されるため、機械的制動及び回生制動による駆動輪の制動力に対して、機械的制動による非駆動輪の制動力が相対的に増加することになる。その結果、駆動輪の制動力が大きくなり過ぎず、ロックによる駆動輪のスリップを防止して走行安全性の向上が図れる。
【0006】
請求項2の発明は、上記目的を達成するために、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、このブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合にロック値をより小さな値に変更することを特徴とし、急な勾配の坂を降りる際には平坦な路を走行する場合や緩やかな勾配の坂を降りる場合よりも速度を充分に低下させてからブレーキ手段をロック状態とすることができ、急な勾配の坂を降りる際の駆動輪のロックによるスリップを防止して走行安全性の向上が図れる。
【0007】
請求項3の発明は、上記目的を達成するために、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、ブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くすることを特徴とし、急な勾配の坂を降りる際には平坦な路を走行する場合や緩やかな勾配の坂を降りる場合よりも速度を充分に低下させてからブレーキ手段をロック状態とすることができ、急な勾配の坂を降りる際の駆動輪のロックによるスリップを防止して走行安全性の向上が図れる。しかも、エンコーダのように電動機の回転数に基づいて走行速度を検出する速度検出手段を用いた場合、低速になるほど速度の検出に要する時間が長くなってしまうが、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合にブレーキ制御手段にて検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くするため、速度検出手段にエンコーダ等を用いた場合でもブレーキ手段をロック状態とするタイミングが遅れることがない。
【0008】
請求項4の発明は、上記目的を達成するために、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段と、通電電流の検出値に基づいて駆動輪のロックを検出するロック検出手段とを備え、ブレーキ制御手段は、ロック検出手段でロックが検出された場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くすることを特徴とし、ロック検出手段でロックを検出した場合にブレーキ手段の作動時間をロック検出手段でロックが検出されない場合よりも長くしているため、ロック検出時にはブレーキ手段の作動時間を長くすることでブレーキ手段による機械的なロックを防いで速度制御を可能とし、駆動輪の制動力を弱めてロックを解除することで駆動輪のスリップを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
まず、本実施形態の速度制御装置を備えた電動車の全体構成を図2に基づいて概説する。なお、図2は電動車の構成を示すブロック図である。
【0010】
本実施形態における電動車は、例えばゴルフ場において使用される電気ゴルフカーとして利用されるものであって、所定の誘導経路に沿う自動走行と乗員の手動操作による手動走行が可能である。この電動車には駆動源としての直流電動機(以下、「メインモータ」という)1並びにメインモータ1の電源としてメインバッテリ2が搭載されており、メインモータ1から供給される駆動力を駆動輪である後輪3a,3bに伝達するためのトランスミッション4、操舵輪である前輪3c,3dを操舵するためのハンドル5、本発明に係る速度制御装置を構成するコントローラ11、車速を変えるためのアクセルペダル7、車両に機械的制動力を加えるためのブレーキペダル8とドラムブレーキ9、車両の前後進を切り換えるためのシフトレバー10、コントローラ11やメインモータ1以外の各種モータ等に電源を供給する補機バッテリ6、外部電源によりメインバッテリ2並びに補機バッテリ6を充電する充電器28とが設けられている。
【0011】
また、電動車には、自動走行のためのステアリングモータ13、ブレーキモータ16、電磁ブレーキ18の他、誘導線センサ19a,19b,19c、定点センサ20、左右のバンパスイッチ21、追突防止センサ受信機22a並びに追突防止センサ送信機22b、左右の障害物センサ23等の各種センサ群、自動制動と手動制動を切り換えるための切換機構24、リモコン送信器25からの信号を受信してコントローラ11に入力するためのリモコン受信器26、追突防止センサ受信機22a並びに追突防止センサ送信機22bを駆動制御して追突防止信号をコントローラ11に入力する追突防止コントローラ27等が設けられている。
【0012】
コントローラ11はCPUやメモリ、入出力のインタフェース等で構成される制御部48を有し、制御部48にて所定の制御プログラムを実行することで後述する速度制御を行う。また、コントローラ11はステアリングドライバ12を備え、このステアリングドライバ12は、自動走行時にコントローラ11から出力される操舵指示信号に応じた駆動電流をステアリングモータ13に供給するものであって、ステアリングモータ13の回転はギヤ29,30を介してステアリング軸31に伝達され、ステアリング軸31が回動することによって所望のステアリング操作がなされる。なお、自動走行時には、コントローラ11からの信号によってクラッチモータリレー32aを介してクラッチモータ32bが駆動されてステアリングクラッチ32がオフされ、ハンドル5はステアリング軸31から切り離されて手動によるステアリング操作が不能となる。
【0013】
また、コントローラ11にはアクセルペダル7の操作をアクセルスイッチ34によって検知した検知信号と、アクセルペダル7の踏み込み度合をアクセルポテンショメータ35によって検出した検出信号がそれぞれ入力される。
【0014】
さらに、コントローラ11はブレーキモータ出力部15を備えており、自動走行時にコントローラ11から出力されるブレーキモータ指令電流(後述する)に応じた駆動電流をブレーキモータ出力部15からブレーキモータ16に供給させ、ブレーキモータ16によりギヤ37及び切換機構24を介して後輪3a,3b及び前輪3c,3dの各々に設けられたドラムブレーキ9を駆動して車両に機械的制動力を加える。そして、自動走行時においても、ブレーキペダル8は切換機構24を介してドラムブレーキ9に接続されており、ブレーキペダル8の踏み込み操作による制動も可能である。但し、ブレーキペダル8の踏み込み操作はブレーキスイッチ38によって検出され、その検出信号はコントローラ11に入力される。
【0015】
電磁ブレーキ18は、コントローラ11によってオン/オフ制御され、メインモータ1の回転をトランスミッション4に伝達する回動軸(図示せず)にスプライン嵌合されたディスク18aと、回動軸と非接触で、かつディスク18aに対向するようトランスミッション4の外壁等に固定された固定盤18bとで構成されている。ディスク18aは、回動軸にスプライン嵌合されていることから、回動軸と一体となって回転する一方、回動軸の軸方向に移動可能となっている。また、固定盤18bは、ディスク18aを吸引する磁界を発生する永久磁石と、この永久磁石の磁界を打ち消すようコントローラ11によって励磁される電磁石とで構成されている。すなわち、この電磁ブレーキ18は、走行中において電磁石に対する励磁がオンとされ、この磁界によって永久磁石の磁界が打ち消されることによりディスク18aに対する吸引力が無くなり、結果的に回動軸に対し制動がかからない状態(開放状態)となる。一方、電磁石に対する励磁がオフとされると、ディスク18aが永久磁石の磁力によって固定盤18bに吸着され、回動軸に対し制動がかかる状態(ロック状態)となる。
【0016】
誘導線センサ19a〜19cは、車両の前端部に水平方向に回動自在に取り付けられたT字状アーム39の中央と左右に地面と対向するように配置され、ゴルフ場のコースに沿って埋設され且つ交流電圧が印加された誘導線(図示せず)を磁気的に検出し、誘導線との距離に応じた検出信号を誘導線センサ用アンプ14で増幅してコントローラ11の制御部48に入力する。すなわち、コントローラ11の制御部48は誘導線センサ19a〜19cからの検出信号に基づいて車両位置の誘導線からの偏差量を算出し、この偏差量を「0」とするような操舵指示信号をステアリングドライバ12に対して出力することによって車両を誘導線に沿って自動走行させる。
【0017】
また、定点センサ20は、地面と対向するよう車両の所定位置に取り付けられており、ゴルフ場のコース等に所定間隔を置いて埋設された複数の永久磁石からなる定点を磁気的に検出し、その並びのパターンに対応した検出信号を定点センサ用アンプ17で増幅してコントローラ11の制御部48に対して出力することによって車両の停止/発進、加速等の速度制御を行うための情報をコントローラ11に提供するものである。
【0018】
追突防止センサ受信機22aは車両の前端部に設けられており、前方を走行する電動車の追突防止センサ送信機22bから送信される電波を受信する。追突防止コントローラ27では追突防止センサ受信機22aで受信した電波の強度に応じた検出信号をコントローラ11へ出力する。コントローラ11は、この追突防止コントローラ27からの検出信号に基づき、前方車両との距離が所定の設定値以下であるか否かを判断し、設定値以下であると判断した場合には、追突を防止すべく車両を停止させる。
【0019】
障害物センサ23は、車両の前端部の左右2箇所にそれぞれ設けられた光反射型の赤外線センサであり、車両前方に存在する障害物(人、動物等の生物を含む)との距離に応じた検出信号を出力する(但し、この検出信号のレベルは障害物との距離が短くなるにつれて大きくなる)。コントローラ11は、各々の障害物センサ23の出力をそれぞれ第1及び第2の設定値と比較し、何れか一方のセンサ出力(障害物との距離)が第1の設定値以上である場合には車両を減速させ、第1の設定値よりさらに大きい第2の設定値以上である場合には車両を停止させる。これにより、障害物との接触が回避される。
【0020】
バンパスイッチ21は、フロントバンパと車両本体との隙間の左右2箇所に設けられ、通常時はオフ状態となっているが、フロントバンパが何らかの障害物によって押圧されるとオン状態になる。コントローラ11は何れかのバンパスイッチ21がオン状態になると車両を停止させる。
【0021】
また、走行路の勾配を検出する傾斜検出部33(図1参照)が車両に取り付けられており、平地をゼロとし、上りにプラス、下りにマイナスの符号を付けて勾配が急なほど大きな値となる検出信号をコントローラ11に出力する。
【0022】
その他、車両の走行状態を検出するセンサ群として、トランスミッション4には車速を検出するためのエンコーダからなる2つの車速センサ41,42、ギヤ37にはドラムブレーキ9及び制動力伝達経路を含むブレーキ系のストロークが大きくなったためにブレーキモータ16の回転角が一定の限界値を超えたか否かを検出するブレーキリミットスイッチ44がそれぞれ設けられており、これらの検出信号はコントローラ11に入力される。なお、車速センサ41,42を2つ設けているのは、一方の車速センサが故障した場合でも速度制御を可能として車両を安全に停止させるためと、2つの車速センサ41,42の出力に位相差を持たせてその位相差によりメインモータ1の回転方向、すなわち車両の進行方向(前進と後進)を検出するためである。
【0023】
また、シフトレバー10の近傍には、シフトレバー10の操作位置(前進位置及び後進位置)を検出する前進検出スイッチ45と後進検出スイッチ46が設けられるとともに、後進時に警報を発するための警報ブザー47が設けられており、前進検出スイッチ45並びに後進検出スイッチ46の検出信号がコントローラ11に入力されている。
【0024】
ところで、運転席の近傍には操作盤40が設置されており、この操作盤40には、メインバッテリ2からメインモータ1への給電経路に挿入されたメインリレー36をオン/オフするためのメインスイッチ40aの他、手動走行と自動走行の切換を指示する自動/手動切換スイッチ40b、発進と停止を指示する発進/停止スイッチ40c等の各種スイッチ、警告表示等を行う警告灯40dや走行状態等の各種情報が表示される表示灯40e並びにメインバッテリ2の残容量を表示する残量計40fが設けられている。而して、操作盤40の自動/手動切換スイッチ40bにて自動走行が選択されると、コントローラ11は車両の走行モードを手動走行から自動走行に切り換え、後述するような自動走行のための制御を行う。
【0025】
また、リモコン送信器25は操作盤40の発進/停止スイッチ40cと同様の機能を有しており、リモコン送信器25から無線信号で送信される発進/停止の指示をリモコン受信器26で受信してコントローラ11に送ることにより、電動車の遠隔操作が可能となっている。
【0026】
さらに、車両故障やメインバッテリ2の残容量不足等によって車両が自力走行不能となった場合のために牽引スイッチ49が設けてある。すなわち、この牽引スイッチ49をオンするとコントローラ11により電磁ブレーキ18に通電されて開放状態となり、他の電動車等によって牽引が可能になる。
【0027】
次に、本実施形態における電動車の動作を概略的に説明する。まず、メインスイッチ40aがオンされると、コントローラ11の制御部48が所定の制御プログラムを実行し、自動/手動切換スイッチ40bが「自動走行」と「手動走行」の何れに切り換えられているかを判断する。仮に自動/手動切換スイッチ40bが自動走行に切り換えられているとすると、制御部48は自動走行用のルーチンを実行して、以下の自動走行制御を行う。
【0028】
制御部48はシフトレバー10が前進位置に操作されているか否か、すなわち、前進スイッチ45からオン状態を示す検出信号が入力されているか否かを判断し、前進スイッチ45がオン状態でなければ車両の停止状態を維持し、前進スイッチ45がオン状態であれば、操作盤40あるいはリモコン送信器25から発進指示があったか否かを判断する。ここで、操作盤40の発進/停止スイッチ40cあるいはリモコン送信器25の発進/停止スイッチ(図示せず)が操作されて発進指示がなされると、制御部48がクラッチモータリレー32aをオン,オフし、ステアリングクラッチ32がオフする位置にクラッチモータ32bを停止することによって、ハンドル5をステアリング軸31から切り離す。これにより、ハンドル5の操作による手動操舵が不能になるとともに、自動操舵に伴うハンドル4の回動が防止される。
【0029】
そして、制御部48はメインリレー36をオンしてメインバッテリ2からの給電経路を閉成するとともに、メインモータ1の界磁巻線及び電機子巻線(図示せず)に電圧を印加するメインモータ出力部50を制御してメインモータ1を起動する。メインモータ1の起動後、制御部48が電磁ブレーキ18に通電して開放状態とすることで駆動輪(後輪3a,3b)が回動して車両が前方へ走行する。走行開始後は、制御部48が車速センサ42の車速検出値等の各種センサ出力に基づいてメインモータ出力部50、ブレーキモータ出力部15並びに電磁ブレーキ18を制御し、車両の速度制御を行う。同時に、制御部48では誘導線センサ19a〜19cからの検出信号に基づいて車両位置の誘導線からの偏差量を算出し、この偏差量を「0」とするような操舵指示信号をステアリングドライバ12に対して出力し、ステアリングドライバ12を介してステアリングモータ13を駆動することで操舵制御を行う。このような速度制御と操舵制御により自動走行が行われる。
【0030】
一方、自動/手動切換スイッチ40bが手動走行に切り換えられている場合、制御部48が手動走行用のルーチンを実行し、クラッチモータリレー32aをオン,オフし、ステアリングクラッチ32がオンする位置でクラッチモータ32bを停止することによって、ハンドル5がステアリング軸31と接続されてハンドル5の操作による手動操舵が可能になる。そして、アクセルスイッチ34並びにアクセルポテンショメータ35によって検出されるアクセルペダル7の踏み込み量に応じて、制御部48がメインモータ1への通電を制御して車両の速度制御を行う。なお、手動走行中にアクセルペダル7から足を離す、すなわちアクセルペダル7の踏み込み量をゼロにすれば、メインモータ1に回生電流が流れて制動(回生制動)がかかる。
【0031】
次に本発明に係る速度制御装置、すなわちコントローラ11の操舵制御を除く速度制御に関わる部分について、さらに詳しく説明する。図1は本実施形態の速度制御装置(コントローラ11の速度制御に関わる部分)の概略構成を示すブロック図である。なお、図1に示す入力処理部60、指令速度演算部61、速度制御処理部62、電流制御処理部63、ブレーキモータ制御処理部64、電磁ブレーキ出力部65、並びに電流制限部66の各部は、制御部48のCPUにて制御プログラムを実行することで実現される。
【0032】
入力処理部60では、アクセルペダル7の操作をアクセルスイッチ34によって検知した検知信号、アクセルペダル7の踏み込み度合をアクセルポテンショメータ35によって検出した検出信号、定点センサ20からの検出信号、操作盤40に設けられた発進/停止スイッチ40c等の各種スイッチの操作状態を示す信号、追突防止コントローラ27からの検出信号、リモコン送信器25の受信信号、傾斜検出部33の検出信号等の信号処理を行い、これらの信号に応じて車両の設定速度を決定する。ここで、手動走行時には主にアクセルポテンショメータ35の検出信号、すなわちアクセルペダル7の踏み込み度合に応じて設定速度が決まり、自動走行時には主に定点センサ20からの検出信号、操作盤40に設けられた発進/停止スイッチ40c等の各種スイッチの操作状態を示す信号、リモコン送信器25の受信信号に応じて設定速度が決まり、各信号に応じた設定速度の値が手動走行及び自動走行毎に予め制御部48のメモリに格納されている。入力処理部60では各信号に応じた設定速度をメモリから読み出して指令速度演算部61に出力する。
【0033】
指令速度演算部61は、入力処理部60から与えられる設定速度に基づいて車両の実際の走行速度を決める指令速度を演算するものであって、例えば、停止又は一定速度で走行中に設定速度が現在の値よりも高い値(あるいは低い値)に変更された場合、現在の設定速度から変更後の設定速度に徐々に且つ滑らかに加速(あるいは減速)するように指令速度を変化させる。
【0034】
速度制御処理部62は、指令速度演算部61から与えられる指令速度と車速センサ41,42の検出信号(検出速度)とを一致させるためにメインモータ1に流す必要がある電流値を演算し、この電流値に応じたメインモータ指令電流を電流制限部66を介して電流制御処理部63、並びにブレーキモータ制御処理部64に出力する。
【0035】
電流制御処理部63は、速度制御処理部62から与えられるメインモータ指令電流と電流検出部51で検出されるメインモータ1の電流(検出電流)とを一致させるために必要となるメインモータ1への印加電圧を演算し、この印加電圧に応じた指令電圧をメインモータ出力部50に出力する。ここで、本実施形態においてはメインモータ1として直流分巻電動機を用いているが、直流分巻電動機では一般に回転速度と電機子電圧とが比例し且つ回転速度と界磁電流とが反比例することから、電機子電圧(電機子電流)及び界磁電流を調整することでメインモータ1の回転速度を制御することができる。すなわち、電機子電流を増大するとともに界磁電流を減少させることでメインモータ1の回転数を上昇させて車両を加速し、電機子電流を減少するとともに界磁電流を増大させることでメインモータ1の回転数を下降させて車両を減速する、つまり電気的制動(回生制動)をかけることができる。但し、直流分巻電動機ではトルクが電機子電流と磁束(界磁電流)の相乗積に比例するため、登板時のように速度をできるだけ落とさずに大きなトルクを得たい場合には、電機子電流と界磁電流の両方を増大させる必要がある。
【0036】
而して、速度制御処理部62からは指令速度と検出速度を一致させるためにメインモータ1の電機子巻線及び界磁巻線(何れも図示せず)にそれぞれ流す必要がある電機子電流及び界磁電流の指令値がメインモータ指令電流として出力されており、電流制御処理部63では、電流検出部51で各々検出される電機子電流の検出値及び界磁電流の検出値とメインモータ指令電流の電機子電流及び界磁電流の各指令値とを一致させるために必要となる電機子巻線への印加電圧及び界磁巻線への印加電圧に応じた指令電圧をメインモータ出力部50に出力する。メインモータ出力部50は、メインバッテリ2からメインモータ1の電機子巻線及び界磁巻線への印加電圧を電流制御処理部63から与えられる指令電圧に応じて調整する。
【0037】
一方、ブレーキモータ制御処理部64は、速度制御処理部62から与えられるメインモータ指令電流と電流検出部51で検出される検出電流とを比較し、検出電流とメインモータ指令電流との差分に応じたブレーキモータ指令電流を演算してブレーキモータ出力部15に出力する。そして、ブレーキモータ出力部15では、ブレーキモータ制御処理部64から与えられるブレーキモータ指令電流を流すのに必要な電圧を補機バッテリ6からブレーキモータ16へ印加する。ここで、ブレーキモータ制御処理部64による演算では検出電流とメインモータ指令電流との差分が大きいほどブレーキモータ指令電流の値が大きな値となり、ブレーキモータ指令電流の値が大きいほど、すなわちブレーキモータ16への印加電圧が高いほどドラムブレーキ9の駆動力が増大して大きな制動がかかるようになっている。
【0038】
また、指令速度演算部61から出力する指令速度と車速センサ41,42の検出速度が電磁ブレーキ出力部65に与えられる。電磁ブレーキ出力部65では、車両の停止時に操作盤40の発進/停止スイッチ40cから発進の指示が与えられたときに電磁石に対する励磁をオンして電磁ブレーキ18を開放状態とし、指令速度がゼロに近い所定のロック値に設定され且つ検出速度がこのロック値に略一致したときに電磁石に対する励磁をオフして電磁ブレーキ18をロック状態とする。
【0039】
ところで、車両が坂を降りる時(降坂時)に重力加速度の影響で車両の速度が指令速度よりも速くなった場合、メインモータ1が発電機として作用し、電機子電流の方向が逆転して回生電流が流れて回生制動がかかる。この場合、電機子巻線に流れる回生電流を増減することで電機子に対して回転方向と逆方向にはたらく力を調整して回生制動の制動力を可変するとともに、検出電流とメインモータ指令電流との差分に応じたブレーキモータ指令電流をブレーキモータ出力部15に与えてブレーキモータ16を駆動することでドラムブレーキ9を駆動して機械的制動をかけるのである。しかしながら、この回生制動が駆動輪である後輪3a,3bのみにかかるため、坂の勾配が大きくなって回生制動の制動力が増えると後輪3a,3bがロックしてスリップしてしまう虞がある。
【0040】
そこで本実施形態では、傾斜検出部33で検出した走行路の勾配(傾斜角度)が予め設定された閾値よりも大きい場合、速度制御処理部62から出力されて電流制御処理部63に与えられるメインモータ指示電流(電機子巻線に流す回生電流の指示値)を所定の制限値に制限することにより、回生制動による後輪3a,3bの制動力が制限される。ここで、図3のフローチャートを参照して降坂時における制御部48の処理動作を説明する。まず、速度制御処理部62が指令速度と検出速度とを一致させるためのメインモータ指令電流を演算して電流制御処理部63、並びにブレーキモータ制御処理部64に出力すると(ステップ1)、電流制限部66にて傾斜検出部33で検出した傾斜角度(下り勾配)と上記閾値が比較される(ステップ2)。電流制限部66では傾斜角度が閾値以下の場合には速度制御処理部62からのメインモータ指示電流を電流制御処理部63にスルーし、傾斜角度が閾値より大きい場合には速度制御処理部62からのメインモータ指示電流をスルーせずに所定の制限値をメインモータ指示電流として電流制御処理部63に出力する(ステップ2,4)。そして、電流制御処理部63では与えられたメインモータ指令電流と電流検出部51で検出される検出電流とを一致させるために必要となるメインモータ1への印加電圧を演算し、この印加電圧に応じた指令電圧をメインモータ出力部50に出力する(ステップ3)。一方、ブレーキモータ制御処理部64では、上述のように速度制御処理部62から与えられるメインモータ指令電流と電流検出部51で検出される検出電流とを比較し、検出電流とメインモータ指令電流との差分に応じたブレーキモータ指令電流を演算してブレーキモータ出力部15に出力する(ステップ5)。
【0041】
而して、上述のような処理を行うことにより、走行路の下り勾配を傾斜検出部33で検出した傾斜角度が所定の閾値より大きい場合には電流制限部66によってメインモータ指示電流が所定の制限値に制限され、メインモータ1の回生制動による後輪3a,3bの制動力が制限されるため、機械的制動及び回生制動による後輪3a,3bの制動力に対して、機械的制動による前輪3c,3dの制動力が相対的に増加することになる。その結果、後輪3a,3bの制動力が大きくなり過ぎず、ロックによる後輪3a,3bのスリップを防止して走行安全性の向上が図れるものである。
【0042】
(実施形態2)
図4は本実施形態の速度制御装置(コントローラ11の速度制御に関わる部分)の概略構成を示すブロック図である。但し、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
本実施形態は、傾斜検出部33で検出した走行路の勾配(傾斜角度)が予め設定された閾値(実施形態1における閾値と同じ値あるいは異なる値であってもよい)よりも大きい場合に、実施形態1で説明した電磁ブレーキ出力部65におけるロック値を、傾斜角度が閾値以下の場合よりも小さくする点に特徴がある。
【0044】
次に、図5のフローチャートを参照して降坂時における制御部48の処理動作を説明する。電磁ブレーキ出力部65にて、傾斜検出部33で検出した傾斜角度(下り勾配)と予め設定された閾値とが比較される(ステップ1)。傾斜角度が閾値以下の場合、電磁ブレーキ出力部65が電磁ブレーキ18のロック値を値Aに設定し(ステップ2)、傾斜角度が閾値より大きい場合には電磁ブレーキ出力部65が電磁ブレーキ18のロック値を値Aよりも小さい値B(B<A)に設定する(ステップ3)。
【0045】
而して、上述のような処理を行うことにより、傾斜角度が閾値よりも大きい場合に、電磁ブレーキ出力部65におけるロック値を、傾斜角度が閾値以下の場合の値Aよりも小さい値Bに変更することによって、急な勾配の坂を降りる際には平坦な路を走行する場合や緩やかな勾配の坂を降りる場合よりも速度を充分に低下させてから電磁ブレーキ18をロック状態とすることができる。その結果、急な勾配の坂を降りる際の後輪3a,3bのロックによるスリップを防止して走行安全性の向上が図れるものである。
【0046】
(実施形態3)
本実施形態は、傾斜検出部33で検出した走行路の勾配(傾斜角度)が予め設定された閾値(実施形態1における閾値と同じ値あるいは異なる値であってもよい)よりも大きい場合に、車速センサ41,42の検出速度が電磁ブレーキ出力部65におけるロック値を下回ってから電磁ブレーキ出力部65が電磁ブレーキ18をロック状態とするまでの時間(以下、「作動時間」という)を、傾斜角度が閾値以下の場合よりも長くする点に特徴がある。なお、本実施形態の構成は実施形態2と共通であるから図示は省略する。
【0047】
次に、図6のフローチャートを参照して降坂時における制御部48の処理動作を説明する。電磁ブレーキ出力部65にて、傾斜検出部33で検出した傾斜角度(下り勾配)と予め設定された閾値とが比較される(ステップ1)。傾斜角度が閾値以下の場合、電磁ブレーキ出力部65では電磁ブレーキ18の作動時間を時間T1に設定し(ステップ2)、傾斜角度が閾値より大きい場合には電磁ブレーキ18の作動時間をT1よりも長い時間T2(T1<T2)に設定する(ステップ3)。
【0048】
すなわち、車速センサ41,42にエンコーダを用いた場合、低速になるほど速度の検出に要する時間が長くなり、速度の検出信号が出力される間隔も長くなってしまうため、実施形態2のように傾斜角度に応じて電磁ブレーキ出力部65におけるロック値を変更する構成では、車両の実際の速度がロック値を下回ってからある程度の時間が経過してからでないと検出速度がロック値を下回ったことが判別できず、後輪3a,3bのロックのタイミングが遅れてしまう虞がある。それに対して本実施形態では、電磁ブレーキ出力部65にて電磁ブレーキ18の作動時間を傾斜角度が閾値以下の場合よりも長くするため、実施形態2と同様に急勾配の坂を降りる際に後輪3a,3bがロックされる速度を実質的に遅くしながら、エンコーダを用いた場合でもロックタイミングが遅れることがないものである。
【0049】
(実施形態4)
図7は本実施形態の速度制御装置(コントローラ11の速度制御に関わる部分)の概略構成を示すブロック図である。但し、実施形態1と共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0050】
本実施形態は、電流検出部51で検出する電機子電流(回生電流)に基づいて駆動輪(後輪)3a,3bのロックを検出するロック検出部67を備え、ロック検出部67でロックを検出した場合に、車速センサ41,42の検出速度が電磁ブレーキ出力部65におけるロック値を下回ってから電磁ブレーキ出力部65が電磁ブレーキ18をロック状態とするまでの作動時間を、ロック検出部67でロックが検出されない場合よりも長くする点に特徴がある。すなわち、自動走行中の降坂時や路面が濡れているような状況において、仮に駆動輪(後輪)3a,3bがロックした場合であっても、電磁ブレーキ18がロック状態にならない限り、速度制御装置によって回生制動及び機械的制動の制動力を制御することで後輪3a,3bのロックを解除可能であるから、ロック検出部67によって後輪3a,3bのロックを検出し、ロック検出時には電磁ブレーキ18の作動時間を長くすることで速度制御装置による速度制御を可能としている。
【0051】
ロック検出部67は制御部48のCPUにて制御プログラムを実行することで実現されるものであって、減速時における電流検出部51の検出電流のピーク値が、所定の閾値を超えればロック無し、この閾値を超えなければロック有りと判断し、ロック有りと判断した場合に電磁ブレーキ出力部65に対してロック検出信号を出力する。例えば、図8に示すように設定速度Vs=V0(>0)で定速走行中に車両を停止するために設定速度Vs=0に変更された場合、指令速度演算部61では設定速度Vs=0とされた時刻t=t0から車両を停止させる時刻t=t3まで指令速度Vaを徐々に低下させる。速度制御処理部62からは電機子電流を減少させるメインモータ指示電流が出力され、電流制御処理部63から与えられる指令電圧に応じてメインモータ出力部50がメインモータ1の電機子電流を減少させる。その結果、車速センサ41,42による検出速度Vbは指令速度Vaに追従するように徐々に低下するのであるが、ある時点(時刻t=t1)で電機子電流が逆転して回生制動がかかり、メインモータ1の回生電流(逆向きの電機子電流)Iが徐々に増大する。
【0052】
ところで、路面が濡れている、あるいは路面が急な下り勾配である等の路面の状態によっては後輪3a,3bがロックする場合がある。例えば、時刻t=t2の時点で後輪3a,3bがロックした場合を想定すると、後輪3a,3bのロックによって検出速度Vbが急激に低下するとともに、回生電流Ibも暫く流れた後に急激に減少する。一方、後輪3a,3bがロックしなければ、回生電流Iaはピーク値I2を超えてから減少し始めて車両が停止する直前にゼロとなる(図8参照)。このように後輪3a,3bがロックするときとロックしないときとでは、回生電流Ib,Iaのピーク値I1,I2に差が生じることになるので、2つのピーク値I1,I2の間に所定の閾値Irefを設定することにより、回生電流Iのピーク値が閾値Irefを超えるか否かによって後輪3a,3bのロックを検出することが可能である。
【0053】
上述のように本実施形態では、ロック検出部67でロックを検出した場合に電磁ブレーキ18の作動時間をロック検出部67でロックが検出されない場合よりも長くしているため、ロック検出時には電磁ブレーキ18の作動時間を長くすることで電磁ブレーキ18による機械的なロックを防いで速度制御装置による速度制御を可能とし、後輪3a,3bの制動力を弱めてロックを解除することで後輪3a,3bのスリップを防止することができる。
【0054】
【発明の効果】
請求項1の発明は、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、通電電流検出手段の検出電流と演算手段の演算値の差分に応じた制動力を機械的制動手段により少なくとも電動車の非駆動輪にかける制動制御手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限する通電電流制限手段とを備え、通電電流制限手段により演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限したときに機械的制動及び回生制動による駆動輪の制動力に対して機械的制動による非駆動輪の制動力が相対的に増加するので、走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に通電電流の演算値を制限することで電動機の回生制動による駆動輪の制動力が制限されるため、機械的制動及び回生制動による駆動輪の制動力に対して、機械的制動による非駆動輪の制動力が相対的に増加することになり、その結果、駆動輪の制動力が大きくなり過ぎず、ロックによる駆動輪のスリップを防止して走行安全性の向上が図れるという効果がある。
【0055】
請求項2の発明は、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、このブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合にロック値をより小さな値に変更するので、急な勾配の坂を降りる際には平坦な路を走行する場合や緩やかな勾配の坂を降りる場合よりも速度を充分に低下させてからブレーキ手段をロック状態とすることができ、急な勾配の坂を降りる際の駆動輪のロックによるスリップを防止して走行安全性の向上が図れるという効果がある。
【0056】
請求項3の発明は、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、ブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くするので、急な勾配の坂を降りる際には平坦な路を走行する場合や緩やかな勾配の坂を降りる場合よりも速度を充分に低下させてからブレーキ手段をロック状態とすることができ、急な勾配の坂を降りる際の駆動輪のロックによるスリップを防止して走行安全性の向上が図れ、しかも、エンコーダのように電動機の回転数に基づいて走行速度を検出する速度検出手段を用いた場合、低速になるほど速度の検出に要する時間が長くなってしまうが、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合にブレーキ制御手段にて検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くするため、速度検出手段にエンコーダ等を用いた場合でもブレーキ手段をロック状態とするタイミングが遅れることがないという効果がある。
【0057】
請求項4の発明は、電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段と、通電電流の検出値に基づいて駆動輪のロックを検出するロック検出手段とを備え、ブレーキ制御手段は、ロック検出手段でロックが検出された場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くするので、ロック検出手段でロックを検出した場合にブレーキ手段の作動時間をロック検出手段でロックが検出されない場合よりも長くしているため、ロック検出時にはブレーキ手段の作動時間を長くすることでブレーキ手段による機械的なロックを防いで速度制御を可能とし、駆動輪の制動力を弱めてロックを解除することで駆動輪のスリップを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】同上を用いた電動車の構成を示すブロック図である。
【図3】同上の動作説明用のフローチャートである。
【図4】実施形態2の概略構成を示すブロック図である。
【図5】同上の動作説明用のフローチャートである。
【図6】実施形態3の動作説明用のフローチャートである。
【図7】実施形態4の概略構成を示すブロック図である。
【図8】同上の動作説明用の波形図である。
【符号の説明】
1 メインモータ
11 コントローラ
15 ブレーキモータ出力部
16 ブレーキモータ
18 電磁ブレーキ
33 傾斜検出部
40 操作盤
41 車速センサ
42 車速センサ
48 制御部
50 メインモータ出力部
51 電流検出部
60 入力処理部
61 指令速度演算部
62 速度制御処理部
63 電流制御処理部
64 ブレーキモータ制御処理部
65 電磁ブレーキ出力部
66 電流制限部

Claims (4)

  1. 電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、通電電流検出手段の検出電流と演算手段の演算値の差分に応じた制動力を機械的制動手段により少なくとも電動車の非駆動輪にかける制動制御手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限する通電電流制限手段とを備え、通電電流制限手段により演算手段から調整手段に与えられる通電電流の演算値を制限したときに機械的制動及び回生制動による駆動輪の制動力に対して機械的制動による非駆動輪の制動力が相対的に増加することを特徴とする電動車の速度制御装置。
  2. 電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、このブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合にロック値をより小さな値に変更することを特徴とする電動車の速度制御装置。
  3. 電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動車の進行方向における走行路の傾斜を検出する傾斜検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段とを備え、ブレーキ制御手段は、傾斜検出手段で検出する走行路の下り方向の傾斜が所定の閾値よりも急な場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くすることを特徴とする電動車の速度制御装置。
  4. 電動車の駆動源となる電動機への通電を制御するとともに電動車に機械的制動をかける機械的制動手段を制御して電動車の速度を可変制御する電動車の速度制御装置において、電動車の走行速度を設定する速度設定手段と、電動機の回転数に基づいて電動車の走行速度を検出する速度検出手段と、速度設定手段で設定される設定速度に電動車の走行速度を略一致させるために必要な電動機への通電電流を演算する演算手段と、演算手段による通電電流の演算値に応じて電動機への通電電流を調整する調整手段と、電動機への通電電流を検出する通電電流検出手段と、電動機の回転を停止させるロック状態と電動機の回転を可能とする開放状態に切り換えられるブレーキ手段と、速度検出手段の検出速度が所定のロック値を下回った場合にブレーキ手段をロック状態とするブレーキ制御手段と、通電電流の検出値に基づいて駆動輪のロックを検出するロック検出手段とを備え、ブレーキ制御手段は、ロック検出手段でロックが検出された場合に検出速度がロック値を下回ってからブレーキ手段をロック状態とするまでの作動時間を長くすることを特徴とする電動車の速度制御装置。
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