JPH11165111A - 塗布膜形成方法および塗布装置 - Google Patents

塗布膜形成方法および塗布装置

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JPH11165111A
JPH11165111A JP34363797A JP34363797A JPH11165111A JP H11165111 A JPH11165111 A JP H11165111A JP 34363797 A JP34363797 A JP 34363797A JP 34363797 A JP34363797 A JP 34363797A JP H11165111 A JPH11165111 A JP H11165111A
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stage
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真一 坂野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 100P以上の高粘度の塗布液をダイを用い
て塗布する場合に、品質的に問題となる塗布膜の段差ム
ラの発生が無い塗布方法、および塗布装置を提供する。 【解決手段】 塗液の注入口と、塗液の拡散部と、塗液
を一定の厚さで押し出すためのスリット部と、スリット
部に塗布幅を調整するためのシム板を有するダイを、ス
ステージ上に固定して載置された基板に対し相対的に走
行させながら基板に塗液を塗布する塗布方法であって、
塗布前にダイの走行方向の複数箇所におけるダイとステ
ージ上に載置された基板間のギャップをギャップ測定部
により実質的に予め測定しておき、測定された測定結果
にもとづき各隣接する測定箇所間において、ダイの幅方
向の両端部を基板面に略直交する方向でそれぞれ独立に
昇降させることにより、所定ギャップに補正しながら塗
布するもので、塗布時には、前記測定結果にもとづき各
隣接する測定箇所間においてダイ進行方向移動時間とダ
イ昇降時間とを同調させて連続的にギャップを変化させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイコータを用
い、均一な塗布膜を得る方法に関し、特に、ダイと塗布
される基板とのギャップを精確に制御して塗布を行う塗
布膜形成方法と、塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラズマディスプレイパネル(以
下PDPとも記す)は、その奥行きの薄いこと、軽量で
あること、更に鮮明な表示と液晶パネルに比べ視野角が
広いことにより、種々の表示装置に利用されつつある。
一般に、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、2
枚の対向するガラス基板にそれぞれ規則的に配列した一
対の電極を設け、その間にネオン、キセノン等を主体と
するガスを封入した構造となっている。そして、これら
の電極間に電圧を印加し、電極周辺の微小なセル内で放
電を発生させることにより、各セルを発光させて表示を
行うようにしている。特に情報表示をするためには、規
則的に並んだセルを選択的に放電発光させている。
【0003】ここで、PDPの構成を、図9に示すAC
型PDPの1例を挙げて説明しておく。図9はPDP構
成斜視図であるが、分かり易くするため前面板(ガラス
基板910)、背面板(ガラス基板920)とを実際よ
り離して示してある。図9に示すように、2枚のガラス
基板910、920が互いに平行に且つ対向して配設さ
れており、両者は背面板となるガラス基板920上に互
いに平行に設けられた障壁(セル障壁とも言う)930
により、一定の間隔に保持されている。前面板となるガ
ラス基板910の背面側には、放電維持電極である透明
電極940とバス電極である金属電極950とで構成さ
れる複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って、
誘電体層960が形成されており、更にその上に保護層
(MgO層)970が形成されている。また、背面板と
なるガラス基板920の前面側には前記複合電極と直交
するように障壁930間に位置してアドレス電極980
が互いに平行に形成されており、更に障壁930の壁面
とセル底面を覆うように螢光面990が設けられてい
る。障壁930は放電空間を区画するためのもので、区
画された各放電空間をセルないし単位発光領域と言う。
このAC型PDPは面放電型であって、前面板上の複合
電極間に交流電圧を印加し、で放電させる構造である。
この場合、交流をかけているために電界の向きは周波数
に対応して変化する。そして、この放電により生じる紫
外線により螢光体990を発光させ、前面板を透過する
光を観察者が視認できるものである。なお、DC型PD
Pにあっては、電極は誘電体層で被膜されていない構造
を有する点でAC型と相違するが、その放電効果は同じ
である。また、図9に示すものは、ガラス基板920の
一面に下地層967を設けその上に誘電体層965を設
けた構造となっているが、下地層967、誘電体層96
5は必ずしも必要としない。
【0004】そして、従来、上記PDPに使用する背面
板の障壁の形成方法としては、ガラス基板上に障壁形成
材料を障壁パターン形状に、スクリーン印刷にて複数回
繰り返して重ねて印刷して所要の高さに積み上げ、乾燥
させる第1の方法(スクリンー印刷法と呼ばれる)、あ
るいは、ガラス基板上に障壁形成材料を全面に塗布した
後、塗布面上にサンドブラストに耐性を有するレジスト
を所定形状にパターニング形成し、該レジストをマスク
としてサンドブラストにより障壁形成材料を所定形状に
形成する第2の方法(サンドブラスト法と呼ばれる)が
採られていた。しかし、上記第1の方法によるPDPに
使用する障壁の形成においては、障壁としての所定の厚
さを得るには、数回〜10数回程度のペーストのスクリ
ーン印刷が必要で手間がかかる上に、印刷精度の管理が
必要となり、品質的にも満足のいくものを得ることが難
しく、現在では、第2の方法が主流となっている。
【0005】第2の方法によるPDPに使用する背面板
の障壁形成においては、通常、背面板となるガラス板面
上に図2に示すようなストレートマニホールド型Tダイ
によりペースト状の障壁形成用材料を塗布した後、ガラ
ス板上の障壁形成用材料をサンドブラストに耐性のある
マスクで覆い、ノズルからガラスビーズ等の研磨砂を高
圧空気にて吹きつけ、マスクから露出した部分を選択的
に切削して、障壁を形成していた。尚、図2(b)、図
2(c)はそれぞれ、図2(a)のB1−B2、B3−
B4における断面図であり、図2(a)中、一点鎖線は
塗液拡散部(マニホールド)の位置を示したものであ
る。
【0006】しかし、第2の方法の、PDPに使用する
背面板の障壁の形成において良い品質を得るには、障壁
形成用材料を背面板の障壁形成領域全体にわたり均一に
塗布形成することが前提となる。そして、ダイを用いて
障壁形成用材料を均一に塗布するには、脈動のない塗液
の供給、均一な吐出ダイ、ダイと基板のギャップの維持
等が重要であるが、特に大型基板を塗布する場合には基
板のソリ、厚みムラの為、ギャップの維持が難しく、塗
布時のギャップの急激な変化に伴う塗布ムラ(以降段差
ムラとも言う)が発生し、品質的にその対応が求められ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、プラズマ
ディスプレイ用背面板の障壁形成用材料の塗布を図2に
示すようなダイを用いて行う場合においては、塗布時の
ギャップの急激な変化に伴う塗布ムラ(段差ムラとも言
う)が発生し、これが品質的にも問題となっており、こ
の対応が求められていた。本発明は、これに対応するも
ので、図2に示すようなダイを用いてプラズマディスプ
レイ用背面板の障壁形成用材料の塗布する場合に、即ち
品質的に問題となる塗布膜の段差ムラの発生が無い塗布
方法、および塗布装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の塗布膜形成方法
は、塗液の注入口と、塗液の拡散部と、塗液を一定の厚
さで押し出すためのスリット部と、スリット部に塗布幅
を調整するためのシム板を有するダイを、ステージ上に
固定して載置された基板に対し相対的に走行させながら
基板に塗液を塗布する塗布方法であって、塗布前にダイ
の走行方向の複数箇所におけるダイとステージ上に載置
された基板間のギャップをギャップ測定部により実質的
に予め測定しておき、測定された測定結果にもとづき各
隣接する測定箇所間において、ダイの幅方向の両端部を
基板面に略直交する方向でそれぞれ独立に昇降させるこ
とにより、所定ギャップに補正しながら塗布するもの
で、塗布時には、前記測定結果にもとづき各隣接する測
定箇所間においてダイ進行方向移動時間とダイ昇降時間
とを同調させて連続的にギャップを変化させることを特
徴とするものである。そして、上記におけるギャップ測
定部は、ダイと実質的に一体的に固定され、且つダイ幅
方向中心位置の両側側に設けられた一対の位置検出セン
サーにより、基板面位置を測定することにより間接的に
ダイとステージ上に載置された基板間のギャップを測定
するものであることを特徴とするものである。そしてま
た、上記におけるギャップ測定部は、ダイと一体となり
塗布する基板上を往復走行できるもので、往路走行によ
り走行方向の位置に対応させてギャップを測定を測定し
た後、復路走行により測定の結果にもとづき所定ギャッ
プに補正しながら塗布を行うものであることを特徴とす
るものである。また、上記ギャップ測定部は、ダイと一
体となり塗布する基板上を走行できるもので、走行方向
のダイより前側に位置しており、走行により基板面位置
を測定しながら、測定の結果にもとづき所定ギャップに
略リアルタイムに補正しながら塗布を行うものであるこ
とを特徴とするものである。また、上記におけるステー
ジは、基板の一部ないし全面を吸着して基板を固定して
載置するものであることを特徴とするものである。そし
てまた、上記における塗布方法は、プラズマディスプレ
イ用の背面板の障壁形成用材料の塗布に適用されるもの
であることを特徴とするものである。尚、略リアルタイ
ムに補正しながら塗布するとは、ここでは、一度の走行
で、ギャップ測定部からのデータ採取と、採取されたデ
ータに基づくギャップ補正とを行いながら塗布する場合
のことを言い、ギャップ測定部からのデータ採取と所定
のギャップに補正するのに若干の時間差があるため、こ
のような表現にしている。
【0009】本発明の塗布装置は、基板を固定して載置
するためのステージと、塗液を供給する塗液供給部と、
塗液の注入口と塗液の拡散部と塗液を一定の厚さで押し
出すためのスリット部とスリット部に塗布幅を調整する
ためのシム板を有するダイとを備えて、ダイをステージ
上に固定して載置された基板に対し相対的に走行させな
がら基板に塗液を塗布する塗布装置であって、少なくと
も、ダイの走行方向の複数箇所における、ダイとステー
ジ上に載置された基板間のギャップを実質的に測定する
ためのギャップ測定部と、ギャップ測定部の測定結果に
もとづきダイの幅方向の両端部を基板面に略直交する方
向でそれぞれ独立に昇降させることによりギャップを連
続的に変更する昇降部とを備えたことを特徴とするもの
である。そして、上記において、ギャップ測定部の測定
結果にもとづき、塗布時における各隣接する測定箇所間
においてダイ進行方向移動時間とダイ昇降時間とを同調
させて連続的にギャップを変化させるための各条件を算
出する演算処理部を備えていることを特徴とするもので
ある。そして、上記におけるギャップ測定部は、ダイと
実質的に一体的に固定され、且つダイ幅方向中心位置の
両側側に設けられた一対の位置検出センサーにより、基
板面位置を測定することにより間接的にダイとステージ
上に載置された基板間のギャップを測定するものである
ことを特徴とするものである。そしてまた、上記におい
て、昇降部は、ダイと一体的に連結され、且つダイ幅の
両外側の位置に設けられた一対の移動部を、それぞれ独
立して基板方向に略直交する方向に移動させることによ
り、ダイを移動させるものであることを特徴とするもの
であり、該昇降部の移動部の駆動はステッピングモータ
にて行われることを特徴とするものである。そして、上
記におけるステージは、基板の一部ないし全面を吸着す
る吸着部を設けたものであることを特徴とするものであ
る。また、上記において、プラズマディスプレイ用の背
面板の障壁形成用材料の塗布に適用されるものであるこ
とを特徴とするものである。
【0010】尚、ここでは、ダイとステージ上に載置さ
れた基板間のギャップを実質的に測定するとは、直接的
にダイと基板間のギャップを測定する他に、ダイと基板
間のギャップを間接的に測定することも含まれる。例え
ば、ダイと一体的に連結された位置検出センサーにより
位置検出センサーと基板面との間隔(ギャップ)を測定
した場合には、測定されたデータから所定のオフセット
量を除くことにより、ダイと基板間のギャップを間接的
に得ることができる。ダイの位置制御においては、位置
検出センサーにより得られた値をこの所定のオフセット
量を除くことはかならずしも必要でないため、ここで
は、広い意味でこの所定のオフセット量を含んだ測定を
ダイとステージ上に載置された基板間のギャップ測定と
言っている。
【0011】また、ダイと実質的に一体的に固定された
位置検出センサーとは、ダイと外観的に一体的に連結さ
れたものを含め、外観的に一体的でないものでも、基板
の所定位置におけるダイと位置検出センサーとの相対的
な位置関係が所定のオフセット量をもって一定であるセ
ンサーのことを言っている。また、各隣接する測定箇所
間において、ダイ進行方向移動時間とダイ昇降時間とを
同調させて、連続的にギャップを変化させていること
は、測定箇所間において、ダイの昇降による段差ムラが
発生しない程度のダイの昇降位置変化で、ダイ進行方向
移動時間にダイの昇降位置変化量が略比例するようにし
てギャップを変化させることを言う。
【0012】
【作用】本発明の塗布膜形成方法は、このような構成に
することにより、ダイを用いてプラズマディスプレイ用
背面板の障壁形成用材料の塗布する場合等、100P以
上の高粘度の塗布液を塗布する場合において、品質的に
問題となる塗布膜の段差ムラ(膜厚差)の発生が無い塗
布が行える塗布方法の提供を可能としている。即ち、基
板のソリや厚ムラに対応して、塗布時にダイと基板面と
のギャップを精確に調整しながら塗布を行う塗布方法の
提供を可能としている。詳しくは、塗液の注入口と、塗
液の拡散部と、塗液を一定の厚さで押し出すためのスリ
ット部と、スリット部に塗布幅を調整するためのシム板
を有するダイを、スステージ上に固定して載置された基
板に対し相対的に走行させながら基板に塗液を塗布する
塗布方法であって、塗布前にダイの走行方向の複数箇所
におけるダイとステージ上に載置された基板間のギャッ
プをギャップ測定部により実質的に予め測定しておき、
測定された測定結果にもとづき各隣接する測定箇所間に
おいて、ダイの幅方向の両端部を基板面に略直交する方
向でそれぞれ独立に昇降させることにより、所定ギャッ
プに補正しながら塗布するもので、塗布時には、前記測
定結果にもとづき各隣接する測定箇所間においてダイ進
行方向移動時間とダイ昇降時間とを同調させて連続的に
ギャップを変化させることにより、これを達成してい
る。ギャップ測定部としては、ダイと実質的に一体的に
固定され、且つダイ幅方向中心位置の両側側に設けられ
た一対の位置検出センサーにより、基板面位置を測定す
ることにより間接的にダイとステージ上に載置された基
板間のギャップを求めるものが、比較的簡単に実施可能
である。具体的には、ギャップ測定部としてダイと一体
となり塗布する基板上を往復走行できるものを用い、往
路走行により基板面位置をギャップ測定部で測定した
後、復路走行によりギャップ測定部の測定結果にもとづ
き所定ギャップに補正しながら塗布を行う方法、あるい
は、ギャップ測定部としてダイと一体となり塗布する基
板上を走行できるものを用い、走行方向のダイより前側
に位置しており、走行により基板面位置を測定しなが
ら、ギャップ測定部の測定結果にもとづき所定ギャップ
に略リアルタイムに補正しながら塗布を行う方法があ
る。また、昇降する手段としては、ダイと一体的に連結
され、且つダイ幅の両外側の位置に設けられた一対の移
動部を、それぞれ独立して基板方向に略直交する方向に
移動させることにより、ダイを移動させるものが挙げら
れる。特に、プラズマディスプレイ用の背面板の障壁形
成用材料のように高粘度(100P以上)のものの塗布
には有効である。
【0013】また、本発明の塗布装置は、このような構
成にすることにより、本発明の塗布方法の実施を可能と
するもので、高粘度の塗布液においても、更には大型基
板においても、均一な塗布をすることができる。特に、
プラズマディスプレイ用の背面板の障壁形成用材料のよ
うに高粘度(100P以上)のものの塗布には有効であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の塗布膜形成方法、塗布装
置を図に基づいて説明する。図1(a)は本発明の塗布
装置の実施形態の1例を示した上面図で、図1(b)
は、図1(a)のA1−A2側からみた断面図で、図2
はダイおよび塗液供給部を示した図で、図3は本発明の
塗布膜形成方法の実施の形態の1例におけるフローを示
した概略図であり、図4は往路走行、復路走行における
状態を示した図で、図5は本発明の塗布装置の実施形態
の他の1例の特徴部のみを示した図で、図6は隣接する
各測定点間における昇降部の昇降動作を示すための図
で、図7はギャップ補正量や昇降部の補正のための移動
量の演算方法を説明するための図で、図8は位置検出セ
ンサーの1例を示した図である。尚、図1は説明を分か
り易くするために塗布部のみを示し、塗布液供給部、演
算処理部、制御部等は省略してある。また、図1(b)
中、昇降部130、130Aは分かり易くするために透
視して示してある。また、図2(b)、図2(c)は、
それぞれ図2(a)のB1−B2、B3−B4における
断面である。図1〜図7中、100、105は塗布装
置、110はダイ、111はダイのヘッド部、113は
塗液の注入口、115は拡散部、117はスリット部、
119はシム板、120はギャプ測定部、123、12
5は位置検出センサー、130は昇降部、131はZ軸
ステージ(移動部)、132はZ軸ボールネジ、133
はステッピングモータ、137は支持軸(板)、140
はホルダー(支持軸)、150はステージ(定盤)、1
53は走行レール、155は移動ステージ、160はボ
ールネジモータ、165はボールネジ、170は塗液供
給部、175は塗液供給管、180は基板である。図1
に示す塗布装置100は、PDP用の背面板の障壁形成
用材料等の100P以上の高粘度の塗液を塗布する装置
で、基板を固定して載置するステージ150と、図2に
示す塗液の注入口113と塗液の拡散部115と塗液を
一定の厚さで押し出すためのスリット部117とスリッ
ト部に塗布幅を調整するためのシム板119とを有する
ダイ(ストレートマニホールド型のTダイ)110、お
よび塗液を供給する塗液供給部170とを備えており、
ステージを静止させた状態でダイ110をステージ15
0に設けられた走行レール153に沿い走行させ、ステ
ージ150上に固定して載置された基板180に対して
ダイ150を相対的に走行させながら、基板180に塗
液を塗布する塗布装置である。そして、ダイ110の走
行方向(図1(a)の点線矢印の方向)の複数箇所にお
ける、ダイ110とステージ150上に載置された基板
180間のギャップを実質的に測定するためのギャップ
測定部120と、該ギャップ測定部120の測定結果に
もとづき、塗布時における各隣接する測定箇所間におい
て、ダイ進行方向移動時間とダイ昇降時間とを同調させ
て、連続的にギャップを変化させるための種々の条件を
算出する演算処理部(図示していない)と、演算処理部
の結果にもとづきダイ両端部を基板方向に略直交する方
向でそれぞれ独立に昇降させることにより、ギャップを
連続的に変更する昇降部130、装置全体や各部を制御
する制御部(図示していない)を備えている。図1に示
す装置100においては、位置検出センサー123、1
25は、ダイ110と一体となり塗布する基板180上
を往復走行できるもので、往路走行により基板面位置を
測定した後、復路走行により位置検出センサー123、
125の測定の結果にもとづく所定ギャップに補正しな
がら塗布を行う。また、図1に示す装置においては、載
置する基板180全面にわたるように平坦性の良いステ
ージ150に真空吸着用の溝を設け、真空吸着にて基板
180を固定して載置するものである。真空吸着の方法
としては、種々あり、これに限定されない。要は基板全
面を均一に平坦性の良いステージ150に固定できれば
良いのである。
【0015】図1に示す装置100においては、ダイ1
10と、位置検出センサー123、125とは、いずれ
もホルダー140に固定されているもので、ダイ110
と位置検出センサー123、125とは実質的に一体的
に固定されている。ダイ幅方向中心位置(P0)の両側
に位置検出センサー123、125はそれぞれ1個づつ
設けられている。ホルダー140の両端は、それぞれ独
立して駆動ができる昇降部130、130Aにより、そ
の両端においてそれぞれ独立に上下位置を変えることが
できる。昇降部130、130Aは、それぞれ、移動ス
テージ155上に一体的に固定されており、Z軸ボール
ネジ132、これに沿い移動されるZステージ131、
Z軸ボールドネジ132を回転させてZ軸ステージ13
1を移動させるステッピングモータ(モータ)133等
とからなる。そして昇降部130、130A全体は走行
レール153上を移動ステージ155の移動とともに移
動する。移動ステージ155は走行レール153に沿い
往復走行(移動)できるもので、移動ステージ155の
往復走行に伴い、昇降部130、130Aおよびホルダ
ー140、ダイ110と、位置検出センサー123、1
25とが一体となり往復走行する。
【0016】図1に示す装置100においては、演算を
容易とするため、ダイの幅方向中心P0位置からそれぞ
れほぼ等しい位置に、一対の位置検出センサー123、
125、一対の昇降部130、130Aを配置してい
る。必ずしもこのように配置しなくても良いが、位置検
出センサー123、125とダイ110との相対的な位
置関係は一定となるようにしておく。尚、ステッピング
モータ133の駆動によるダイ110の昇降速度として
は2〜50000μm/secの範囲の昇降速度を可変
で動作できるものが好ましい。
【0017】図1(a)に示すギャップ測定部120
は、ダイ110と一体的に固定され、且つダイ幅方向中
心位置の両側に設けられた一対のセンサー123、12
5により、基板180の面位置を測定し、測定された結
果に基づき、間接的に実質的にダイ110とステージ1
50上に載置された基板180間のギャップを求めるこ
とができるものである。位置検出センサー123、12
5は、それぞれ実際のダイ110と基板180面とのキ
ャップから所定のオフセット量を含む測定値を検出す
る。図1に示す装置100においては、予め塗布前に往
路走行により位置検出センサー123、125で基板面
位置を測定した後、復路走行により位置検出センサー測
定の結果にもとづく所定ギャップに補正しながら塗布を
行う。
【0018】位置検出センサー123、125として
は、図8に示す共焦点式レーザ変位計が適用できるが、
特にこの方式のものに限定はされない。図8に示す共焦
点式レーザ変位計は、簡単には、対物レンズ830を図
8の上下方向に移動させ(振動させ)、受光素子850
の強度が最大になる位置を音叉位置検出センサ等の位置
検出センサ860を用いて検出するもので、試料面89
0Sの位置変化(変位変化)に合わせ、受光素子850
の強度が最大になる位置を用いて検出するものである。
即ち、試料面890Sの位置変化を対物レンズ830の
位置移動距離としてとらえて、試料面の変位を求めるも
のである。図8においては、試料面890SがD0のと
き、対物レンズ830の位置がL0のとき受光素子85
0の光強度が最大になり、試料面890SがD1のと
き、対物レンズ830の位置がL1のとき受光素子85
0の光強度が最大になり、試料面890SがD2のと
き、対物レンズ830の位置がL2のとき受光素子85
0の光強度が最大になる。即ち、例えば、対物レンズ8
30のL0位置、試料のD0位置を基準としておけば、
レンズがL0からどれだけずれた位置にある場合には、
試料面はどれだけD0からずれるかが分かる。CCDカ
メラ880は、試料を観察するためのものである。尚、
図3中、800は変位計、810は半導体レーザ(発光
素子)、815はレーザ光、820はコリメータレン
ズ、830は対物レンズ、840、845はハーフミラ
ー、850は受光素子、855はピンホールスリット、
857はアンプ、850Sは受光素子出力、860は位
置検出センサ、867はアンプ、860Sは位置検出セ
ンサ出力、880はCCDカメラ、880SはCCDカ
メラ出力、、890は試料、890Sは試料面である。
別の方式としては、基板面へ所定の角度で光を入射さ
せ、基板面の位置変化に対応する、基板面からの反射光
(検出光)位置変化を受光素子であるCCD素子の位置
変化に対応させて、基板面の位置変化を検出する方式の
ものがある。
【0019】ダイ110としては、塗液の流動性に合っ
た内部構造のものを適用するのが適切であるが、図2に
示すようなストレートマニホールド型Tダイが汎用性が
高い。塗液拡散部(マニホールド)115は、塗布幅方
向全域に跨がり、塗液供給口111、112から塗布液
の供給を受けるもので、その断面は図1(b)に示すよ
うに、略半円状をしている。尚、断面形状はこれに限定
はされない。塗液の拡散部(マニホールド)113の断
面積Smを1〜100cm2 、スリット幅Wsを50〜
1000μm、スリット長さLsを5〜100mmとす
ることにより、幅広い塗液性質に対応可能としできる。
これは、塗布条件がある程度変化しても、Tダイの各吐
出部において、均一な塗布を可能にすることを意味し、
これにより取扱が簡単となる。ストレートマニホールド
型Tダイの各部の材質としては機械的、化学的に実用に
耐えるものであれば特に限定はされない。尚、図2に示
すように塗液の注入口113を2箇所設けてあるが、こ
れは塗布の均一性をはかるためのもので、スリット11
7の幅方向のどの位置においても塗液の注入口113か
らの距離が、スリット117の幅方向の長さの1/4以
内になるようにしている。
【0020】図4(a)は往路走行にて、基板面の位置
検出を位置検出センサー123、125にて行う際のダ
イ110と位置検出センサー123(125)の状態を
示したものであり、図4(b)復路走行にて、基板面の
塗布を第110にて行う際のダイ110と位置検出セン
サー123(125)の状態を示したものである。基板
面の位置検出においては、位置検出センサー123(1
25)と基板面との距離を大きくとれるが、塗布時には
位置検出センサー123(125)はダイ110と一体
であるため、基板面に近くなる。
【0021】次いで、本発明の塗布装置の他の1例を図
5にもとづいて説明する。図5に示す装置105におい
ては、位置検出センサー123(125)、ダイ110
とはともに、走行レール153を走る移動ステージ15
5に別位置にて固定されている。そして、一体となり塗
布する基板上を伴に走行できるもので、位置検出センサ
ー123(125)は走行進行方向においてダイより前
側に位置している。図5(a)は塗布していない場合の
状態、図5(b)は塗布しているときの状態を示してい
る。そして、走行により基板面位置を測定しながら、セ
ンサー測定の結果にもとづく所定ギャップに、略リアル
タイムに補正しながら塗布を行う。詳しくは、位置検出
センサー123(125)は、移動ステージ155に固
定されたスタンド(図示していない)により吊り固定さ
れており、ダイ110は移動ステージ155に固定され
た支持ホルダー(図1に示す装置の場合と同様)に支持
されている。支持ホルダーの両端には、図1に示す例の
装置の場合と同様に、一対のZ軸ステージ(移動部)に
固定され、それぞれ独立に昇降することができる。昇降
の駆動は図1に示す例の装置の場合と同様にモーター
(ステッピングモータ)にて行う。
【0022】次に、本発明の塗布膜形成方法の実施の形
態の1例におけるフローを図3にもとづい説明する。図
3に示すフローは図1に示す塗布装置を用いて塗布を行
った場合のものである。往路走行にさきたち、予め、ス
テッピングモータ133により位置検出センサー123
(125)の位置を下げて、基準となるステージ面等の
位置測定し、ステッピングモータ133、位置検出セン
サー123(125)のそれぞれ基準となる位置(原点
位置とも言う)を把握しておく。(S310) 次いで、位置検出センサー123、125をダイととも
に往路走行させ、各位置における基板面の位置を位置検
出センサー123、125により測定しておく。(S3
20) 測定箇所の位置と測定値とを対応つけて蓄積する。
【0023】次いで、蓄積された測定結果に基づき、一
対の位置検出センサー123、125と一対の昇降部1
30、130A、ダイ110の位置関係から、各位置に
おけるギャップ(所定のオフセット量を含む)の補正量
や昇降部のZ軸ステージ(移動部)の補正のための昇降
移動量(補正量)、昇降速度等を演算部(図示していな
い)により算出する。(S330) そして、算出結果を測定箇所の位置と対応つけて蓄積す
る。各測定箇所において、順にそれぞれダイ位置が目標
のギャップGtとなるように調整した場合、図7に示す
ように、それぞれの位置において、各位置検出センサー
の1つ前のデータとの差がGa、Gbとすると、位置検
出センサー123、125の中心に位置するダイ中央部
の必要移動量Mcは、Mc=Gt−(Ga+Gb)/2
(図7の式)となる。また、このときの昇降部13
0、130Aの両Z軸ステージ(移動部)131の必要
移動量Ma、Mbは、それぞれ図7の式、式のよう
になる。即ち、位置検出データの他に、一対の位置検出
センサー123、125間の距離Lps、一対の昇降部
130、130Aの両Z軸ステージ(移動部)131間
の距離Lzsとを考慮する必要がある。
【0024】次いで、このようにして各位置毎に、各昇
降部のZ軸ステージ(移動部)131の移動量が決めら
れた演算部の算出結果に基づき、各ステッピングモータ
133により、昇降部130、130Aの両Z軸ステー
ジ(移動部)131をそれぞれ独立に所定量だけ移動さ
せて塗布する。(S340) 昇降部130、130Aの各ステッピングモータ133
は演算部の指示に従い、それぞれ所定のパルス分だけ、
所定の速度で(所定の時間内に)Z軸ボールネジ132
を回転させて各Z軸ステージ(移動部)131を所定の
速度で移動する。別に、各位置においては予め決められ
た移動ステージの速度を確保しておくように、ボールネ
ジモーター160を制御する。次いで、隣接する各測定
点間、即ち、隣接するn−1番目の測定点Pn−1とn
番目の測定点Pnとの間における各昇降部の昇降動作を
図6を基に簡単に説明しておく。図6において、n番目
の測定点の基板180からの高さ(ステッピングモータ
パルスカウント値)をCn、n−1番目の測定点の基板
180からの高さ(ステッピングモータパルスカウント
値)をCn−1、測定点Pn−1とPn間の距離をLn
−1、昇降移動速度をSn−1、ダイの移動速度(ダイ
の走行速度)をStn−1、ステッピングモータ133
の1パルス当たりの移動量Pwとする。図6の式に示
すように、ダイがLn−1だけ移動するのに要する時間
tn−1は、Ln−1/Stn−1となる。昇降動作に
よる塗布膜の段差ムラが発生しないように、隣接するn
−1番目の測定点Pn−1とn番目の測定点Pnとの間
におけるダイの昇降動作は、Ln−1/Stn−1の時
間で距離Cn−1−Cnとを一定の速度で行う。即ち、
この測定点間の昇降速度Sn−1は、図6の式に示す
ようになる。100P〜1000P程度の高い粘度の塗
布液を用いてステージ(定盤)上に固定したガラス基板
に塗布を行う場合については、Sn−1は経験的に0.
1mm/sec以上、0.7mm/sec以下であるこ
とが必要と知られており、昇降速度を平均化することに
より、各隣接する測定点間においてダイの昇降速度が大
きくならないようにしている。塗布を行う際のギャップ
としては、スリット幅の1/10以上であることが好ま
しく、装置の上では使用する部材の精度を考慮する必要
がある。一般的なガラス基板上に塗布する場合、膜厚に
よらず、ギャップ10μm以上が好ましい。
【0025】
【実施例】更に、実際に、図1に示す構造の装置を用
い、PDPの背面板の障壁を形成するためにガラス板
に、高粘度で高いチキソ性を有する障壁形成用材料を塗
布してみた。位置検出センサー123、125間の距離
Lpsは850cm、昇降部130、130A間の距離
Lzsは1300cmで、昇降部としては昇降速度/2
〜50000μm/secの範囲で可変のものを用い
て、図3に示す塗布膜形成方法にて昇降部130、13
0Aの各Z軸ステージ(移動部)131の移動量、移動
速度を決め、補正して塗布を行った。図2に示す構造の
ストレートマニホールド型Tダイとしては、塗液拡散部
(マニホールド)の断面積Smを7.5cm2 、スリッ
ト幅Wsを500μm、スリットの長さLsを40mm
としたものを用いた。障壁形成用材料(塗布液)は、ア
ルミナ、ジルコニアなどの無機粉体、低融点ガラス粉
末、樹脂を少量含んだ原液を希釈溶剤を加え、所定粘度
値にしたものである。塗布液は、コーンプレート型で回
転数が0.1sec−1における粘度η1が891.9
P、10sec−1における粘度η2が280.6P
で、η1/η2=3.179と高いチキソ性を示すもの
である。塗布後の膜厚分布を、ガラス板に塗布された8
40mm×580mmの領域内について調べた結果、昇
降部のZ軸ステージ(移動部)の昇降動作に起因する塗
布膜の段差ムラはみられなかった。尚、全膜厚測定箇所
の膜厚の平均値は157.8μm、バラツキσ(標準偏
差)は2.5μmとして得られた。得られた膜厚分布は
実用に十分耐えるものである。
【0026】
【発明の効果】本発明は、上記のように、ダイを用いて
プラズマディスプレイ用背面板の障壁形成用材料の塗布
する場合、品質的に問題となる塗布膜の段差ムラ(膜厚
差)の発生が無い、即ち精確なギャップで塗布が行える
塗布方法の提供を可能とした。同時にそのような方法を
実施できる装置の提供を可能とした。特に、PDPの背
面板の障壁を形成する際の、100P以上の高粘度を有
する障壁形成材料の良好な塗布を可能とし、結果、良品
質のPDPの提供を実用的なものとした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置の実施の形態の1例を示した
概略図
【図2】ストレートマニホールド型Tダイを示した図
【図3】本発明の塗布膜形成方法の実施の形態の1例を
示したフロー図
【図4】往路移動、復路移動におけるダイおよび位置検
出センサーの状態を説明するための図
【図5】本発明の塗布装置の実施の形態の別の例を示し
た概略図
【図6】隣接する各測定点間におけるダイの昇降動作を
説明するための図
【図7】ギャップ補正量や昇降部の補正のための移動量
の演算方法を説明するための図
【図8】共焦点式レーザ変位計を示した図
【図9】PDP基板を説明するための図
【符号の説明】
100、105 塗布装置 110 ダイ(ストレートマニホー
ルド型Tダイ) 111 ダイのヘッド部 113 塗液の注入口 115 塗液拡散部(マニホール
ド) 117 スリット部 119 シム板 120 ギャップ測定部 123、125 位置検出センサー 130 昇降部 131 Z軸ステージ(移動部) 132 Z軸ボールネジ 133 ステッピングモータ 137 支持軸(板) 140 ホルダー(支持軸) 150 ステージ(定盤) 153 走行レール 155 移動ステージ 160 ボールネジモータ 165 ボールネジ 170 塗液供給部 175 塗液供給管 180 基板 800 変位計 810 半導体レーザ(発光素子) 815 レーザ光 820 コリメータレンズ 830 対物レンズ 840、845 ハーフミラー 850 受光素子 855 ピンホールスリット 857 アンプ 850S 受光素子出力 860 位置検出センサ 867 アンプ 870 位置検出センサ出力 880 CCDカメラ 880S CCDカメラ出力 890 試料 890S 試料面 910、920 ガラス基板 930 障壁(セル障壁) 940 透明電極 950 金属電極 960 誘電体層 965 誘電体層 967 下地層 970 保護層(MgO層) 980 アドレス電極 990 螢光体(螢光面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 11/02 H01J 11/02 Z 17/49 17/49 Z

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗液の注入口と、塗液の拡散部と、塗液
    を一定の厚さで押し出すためのスリット部と、スリット
    部に塗布幅を調整するためのシム板を有するダイを、ス
    テージ上に固定して載置された基板に対し相対的に走行
    させながら基板に塗液を塗布する塗布方法であって、塗
    布前にダイの走行方向の複数箇所におけるダイとステー
    ジ上に載置された基板間のギャップをギャップ測定部に
    より実質的に予め測定しておき、測定された測定結果に
    もとづき各隣接する測定箇所間において、ダイの幅方向
    の両端部を基板面に略直交する方向でそれぞれ独立に昇
    降させることにより、所定ギャップに補正しながら塗布
    するもので、塗布時には、前記測定結果にもとづき各隣
    接する測定箇所間においてダイ進行方向移動時間とダイ
    昇降時間とを同調させて連続的にギャップを変化させる
    ことを特徴とする塗布膜形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1におけるギャップ測定部は、ダ
    イと実質的に一体的に固定され、且つダイ幅方向中心位
    置の両側に設けられた一対の位置検出センサーにより、
    基板面位置を測定することにより間接的にダイとステー
    ジ上に載置された基板間のギャップを測定するものであ
    ることを特徴とする塗布膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2におけるギャップ測定
    部は、ダイと一体となり塗布する基板上を往復走行でき
    るもので、往路走行により走行方向の位置に対応させて
    ギャップを測定を測定した後、復路走行により測定の結
    果にもとづき所定ギャップに補正しながら塗布を行うも
    のであることを特徴とする塗布膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし2におけるギャップ測定
    部は、ダイと一体となり塗布する基板上を走行できるも
    ので、走行方向のダイより前側に位置しており、走行に
    より基板面位置を測定しながら、測定の結果にもとづき
    所定ギャップに略リアルタイムに補正しながら塗布を行
    うものであることを特徴とする塗布膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4におけるステージは、
    基板の一部ないし全面を吸着して基板を固定して載置す
    るものであることを特徴とする塗布膜形成方法。
  6. 【請求項6】 プラズマディスプレイ用の背面板の障壁
    形成用材料の塗布に適用されるものであることを特徴と
    する請求項1ないし5に記載の塗布膜形成方法。
  7. 【請求項7】 基板を固定して載置するためのステージ
    と、塗液を供給する塗液供給部と、塗液の注入口と塗液
    の拡散部と塗液を一定の厚さで押し出すためのスリット
    部とスリット部に塗布幅を調整するためのシム板を有す
    るダイとを備えて、ダイをステージ上に固定して載置さ
    れた基板に対し相対的に走行させながら基板に塗液を塗
    布する塗布装置であって、少なくとも、ダイの走行方向
    の複数箇所における、ダイとステージ上に載置された基
    板間のギャップを実質的に測定するためのギャップ測定
    部と、ギャップ測定部の測定結果にもとづきダイの幅方
    向の両端部を基板面に略直交する方向でそれぞれ独立に
    昇降させることによりギャップを連続的に変更する昇降
    部とを備えたことを特徴とする塗布装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、ギャップ測定部の測
    定結果にもとづき、塗布時における各隣接する測定箇所
    間においてダイ進行方向移動時間とダイ昇降時間とを同
    調させて連続的にギャップを変化させるための各条件を
    算出する演算処理部を備えていることを特徴とする塗布
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項7ないし8におけるギャップ測定
    部は、ダイと実質的に一体的に固定され、且つダイ幅方
    向中心位置の両側側に設けられた一対の位置検出センサ
    ーにより、基板面位置を測定することにより間接的にダ
    イとステージ上に載置された基板間のギャップを測定す
    るものであることを特徴とする塗布装置。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし9において、昇降部
    は、ダイと一体的に連結され、且つダイ幅の両外側の位
    置に設けられた一対の移動部を、それぞれ独立して基板
    方向に略直交する方向に移動させることにより、ダイを
    移動させるものであることを特徴とする塗布装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、昇降部の移動部
    の駆動はステッピングモータにて行われることを特徴と
    する塗布装置。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし11におけるステージ
    は、基板の一部ないし全面を吸着する吸着部を設けたも
    のであることを特徴とする塗布装置。
  13. 【請求項13】 プラズマディスプレイ用の背面板の障
    壁形成用材料の塗布に適用されるものであることを特徴
    とする請求項7ないし12に記載の塗布装置。
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