JPH1091017A - 像加熱装置 - Google Patents

像加熱装置

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JPH1091017A
JPH1091017A JP24192896A JP24192896A JPH1091017A JP H1091017 A JPH1091017 A JP H1091017A JP 24192896 A JP24192896 A JP 24192896A JP 24192896 A JP24192896 A JP 24192896A JP H1091017 A JPH1091017 A JP H1091017A
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heating element
heater
heating elements
heating
power
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JP24192896A
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Michihito Yamazaki
道仁 山崎
Koichi Okuda
幸一 奥田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒーターへの供給電力を大きくした時、高調
波歪みやフリッカーが発生する。 【解決手段】 複数の発熱体のうち、少なくとも2つの
発熱体への通電パターンを異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
に用いられる定着装置等の像加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成方式の一例である電子写
真方式において、記録材上に顕画像化されたトナー像の
定着は、所定の温度に制御された加熱ローラーと、弾性
層を有して前記加熱ローラーに圧接する加圧ローラーに
よって記録材を加熱、加圧しながら挟持搬送することに
より行う方式(熱ローラー方式)が一般的である。
【0003】しかしながら、最近では省電力化、及び電
源投入から画像出力までの時間短縮を実現するために、
特開昭63−313182号公報、特開平2−1578
78公報等に記されているように、少なくとも固定支持
された加熱体(ヒーター)と前記ヒーターに圧接しつつ
搬送される耐熱性フィルム(定着フィルム)とからなる
ヒーターユニットと前記ヒーターユニットに対し記録材
を密着させる加圧部材を有し、ヒーターの熱をフィルム
を介して記録材へ付与することで記録材表面に形成され
ているトナー像を加熱定着させる方式、構成の定着装置
(フィルム加熱定着方式)が提案されている。
【0004】このようなフィルム加熱定着器の一例を図
19に示し、以下に説明する。
【0005】図19において、60はヒーターユニッ
ト、65は円筒形状の耐熱フィルムであり、基層に厚さ
40〜60μmのポリイミドフィルムを用い、その外周
面(記録材及びトナー像と接触する面)に厚さ5〜20
μmのPFA及びPFA中にPTFEを分散させた離型
層が形成されたフィルムである。61は、加熱体として
のヒーターであり、記録材20の搬送方向に直交する方
向を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量のセラミック
基盤と、その表面に長手に沿って印刷された抵抗発熱体
62と、前記セラミック基盤の抵抗発熱体の露呈面とは
反対側に、接触させて設けた温度検知素子63(サーミ
スター等)を基本構成とするものである。前記ヒーター
61は、横断面半円弧桶形のフィルムガイド66(ヒー
ターステー)に発熱体62を露呈させ、かつ断熱、固定
支持されている。また、ヒーター61の温度制御は、温
度検知素子63の出力に応じてCPU101がトライア
ック55を駆動して、電源35から発熱体62に対する
通電制御を行うことにより実施される。67は、ヒータ
ー61、サーミスター63、ヒーターステー66等から
なるヒーターユニット60が、加圧ローラー7により加
圧された際に変形しないために設けられた逆U字形の補
強板金である。なお、定着フィルム65はその内周径
が、前記補強板金67を含むヒーターユニットの外周長
さより大きくなるように構成されている。加圧ローラー
7は、ヒーター103に対し、不図示の加圧手段により
総圧9〜11Kgfの圧力で加圧されている。さらに、
加圧ローラー7は記録材20の搬送方向に、不図示の駆
動系により回転駆動(反時計回り)される。これによ
り、円筒形の定着フィルム65がヒーター61の発熱体
表面に密着摺動して、フィルムガイド66の周囲を回転
する。また、この時、ヒーターとフィルム内面の摺動摩
擦を軽減するために、両者の間に耐熱性のグリスを介在
させている。
【0006】以上の構成により、フィルム65と加圧ロ
ーラー7との間に記録材20が案内され、定着ニップ部
を通過することで、記録材上のトナー像は定着される。
【0007】上述されるフィルム加熱定着方式は、従来
一般的である熱ローラー方式の定着装置に比べ、ヒータ
ー部の熱容量を数十分の一にすることが可能であり、か
つ昇温の早い発熱体を用いることが可能であるため、加
熱部分が定着可能となる温度に達するまでの時間を数秒
にすることが可能である。よって熱ローラー方式の定着
装置においては実現が困難であった所謂、オンデマンド
定着が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】フィルム式加熱定着は
熱容量が小さいために、ローラー式で一般的であったオ
ンオフ制御では温度リップルが大きくなる。このため位
相制御、あるいは波数制御等により電力を連続ないしは
多段階に可変させる手段をもち、目標温度と実温度の偏
差に応じて電力を変動させることで温度制御の精度を上
げている。
【0009】しかしながら以下のような課題がある。
【0010】(高調波歪み)交流電圧をスイッチング素
子を持つ非線形回路に入れると高調波電流が発生する。
50、60Hzの商用電圧を位相制御によりスイッチン
グすると回路の非線形性により高調波電流が発生する。
一般に商用電源の(電柱に設置されている)変圧トラン
スは50、60Hzの周波数電圧を効率よく(発熱ロス
なく)変圧するのであるが、高調波電流にたいしては変
圧効率が悪く発熱してしまう。このため、発電所は装置
が必要とする電力に加えて変圧トランスで発熱する電力
も供給しなければならずエネルギー効率が低下する。位
相制御と波数制御では波数制御の方が高調波歪みが小さ
い。これは波数制御が電源電圧が0V近傍になったとき
オンオフを行うゼロクロス制御を行っているのに対し、
位相制御は、はるかに高い電圧でオンオフを行うためで
ある。
【0011】(フリッカー)オンデマンド定着では熱容
量が小さいため、こまめに電力を変化させ温度制御の精
度を上げているが、このために従来のローラー定着より
頻繁に電力が変動する。(例えばローラー定着では熱容
量が大きいために5秒に1回程度電力を変化させれば温
度を一定値内に保てたのが、オンデマンド定着では1秒
間に数回以上電力を変動させなければ温度を一定値に保
てない)この消費電力(消費電流)の変動は電源電圧を
変化させる。特にラインインピータンスの高い電源(例
えば電柱上の変圧トランスから遠いところにあり送電線
の抵抗が大きい場合)電源電圧が頻繁にかつ大きく変動
する。このため照明がちらついたり、テレビ画面がちら
ついたりする。(以下この現象をフリッカーという)フ
リッカーは位相制御より波数制御の方が大きい。これは
位相制御では電流変動周期が100Hz以上であり人の
目ではちらつきがわからないのにたいし、波数制御は例
えば10半波をグループとして前半の数半波をオンとし
後半の数半波をオフにし10段階に電力を制御した場
合、電流変動周期が10Hzと位相制御より低く、ちら
つきが人の目で認識しやすいためである。
【0012】ヒーターの電力が大きくなるとこれら高調
波歪みやフリッカーは悪化する。これはオンオフをする
際の電流変動が大きくなるためである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、複数の抵抗発熱体を有する加熱体と、
前記加熱体と片面で接触摺動し他面で被加熱体と接触す
る耐熱性フィルムと、前記複数の抵抗体に対し電力を供
給する電力供給手段と、を有する像加熱装置において、
前記電力供給手段は、少なくとも2つの発熱体間で通電
パターンを異ならしめることにより高調波歪みとフリッ
カーを改善することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)図1、2、3、4を用いて本発明の第
1の実施の形態について説明する。
【0015】図1は本発明が適用されたレーザープリン
ターにおける定着用ヒーターの正面図およびヒーターの
温度制御を行う回路の要部を表わした図であり、図2は
抵抗発熱体に入力する電圧波形を表わした図である。図
3は本発明の像加熱装置を用いたレーザープリンターの
要部を表わす図であり、図4はヒーターを含む定着装置
の要部を示している。
【0016】図1において、600はセラミックヒータ
ー、601はセラミック基板、610、620は抵抗発
熱体である。611、621、631は電極であり、本
実施の形態において631と611、及び631と62
1間の抵抗値は20Ωとなっている。破線内はヒーター
の裏面を示しており、640はサーミスターであり、ス
ルーホールを介して表面の電極641、642に通じて
いる。100は本プリンターのCPUであり、前記電極
641、642を介してCPU100に入力されるサー
ミスターの抵抗値に応じてトライアック51、52の駆
動制御を行い、電源30から発熱体610、620に通
電する電力の制御を行う。
【0017】図3において、1は像担持体であるところ
の有機感光ドラム、2は帯電部材であるところの帯電ロ
ーラー、3はレーザー露光装置、4は現像器、5は転写
ローラー、6は本実施形態のヒーターユニット、7は加
圧ロールである。以上主要ユニットの働きにより、紙カ
セット11から給紙ローラー10により給紙された記録
材20上に周知の電子写真プロセスによる画像形成が行
われ出力される。
【0018】図4は本実施の形態のフィルム加熱定着器
の概略構成断面図である。6はヒーターユニットであ
る。600は図1において説明された加熱体としてのヒ
ーターであり、記録材20の搬送方向に直行する方向を
長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量のセラミック基板
601、抵抗発熱体610、620、サーミスター63
0等からなる。650は円筒形状の耐熱フィルムであ
る。前記ヒーター600はフィルムガイド660に発熱
体610、620を露呈させ固定支持されている。67
0はフィルムガイドを加圧するためのステーである。7
は加圧部材としての加圧ロールであり、芯金71とシリ
コンゴムからなる弾性層72およびフッ素樹脂からなる
離型層73で構成される。ヒーターユニット6は加圧ロ
ール7に対し、図中不図示の加圧手段により層圧5〜2
0kgfの圧力で加圧されている。さらに加圧ロール7
は記録材20の搬送方向に不図示の手段により回転駆動
される。これにより、円筒形の定着フィルム650がヒ
ーター600の発熱体表面に接触摺動してフィルムガイ
ド660の周囲を回動する。温度制御されたヒーターユ
ニット6と加圧ロール7のニップ部を記録材20が挾持
搬送されることで記録材20上のトナー像が定着され
る。
【0019】
【表1】
【0020】すなわち、従来はヒーターの電力を大きく
しようとする非線型回路であるスイッチング回路を通過
する電流量も増えるため高調波電流も増大しエネルギー
効率を悪化させていたものが、本実施の形態においては
もう1本の発熱体を常時発熱させることで動作中のスイ
ッチング回路を通過する電流を増すことなくヒーター電
力を増大できるので高調波電流を増大させることなくヒ
ーターの電力を大きくできる。
【0021】さらに電力制御時の電流変動を少なくでき
るためフリッカーも10Ω1本ヒーターを用いた時より
改善できる。
【0022】また、上記実施の形態においては位相角変
動に対する電力変化量が小さいので正確に位相角を制御
せずとも電力精度が高い。すなわち1本の発熱体を位相
制御するのに比べて2本の発熱体を個々に位相制御する
場合には位相角を一定量変動させてもそれに対応する電
力変動は半分となり、より正確で細かな電力制御ができ
ヒーターの温度リップルを小さくできる。
【0023】上記実施の形態においては図4に示すよう
に発熱体610がニップ上流で発熱体620がニップ下
流に位置しており、上流側の発熱体でのみ位相制御を行
い下流側の発熱体は常時ONまたは常時OFFとした
が、下流側の発熱体620でのみ位相制御を行い上流側
の発熱体610は常時ONまたは常時OFFとしてもよ
い。
【0024】また、常時ONとしている発熱体を例えば
5°と非常に小さな位相角で位相制御していても、常時
OFFとする発熱体を例えば175°と非常に大きな位
相角で位相制御したとしても同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【0025】また、発熱体610と620の抵抗値は同
じ抵抗値である必要はなく、上流または下流いずれか側
の発熱体の抵抗値を高くしても構わない。
【0026】(実施の形態2)図6に他の電圧入力波形
を示す。
【0027】ここでは図2に示した各発熱体への入力電
圧波形を半波毎に入れ替えて、各発熱体に流れる1周期
ごとの平均電流が同じになるようにしている。
【0028】すなわち、実施の形態1のように上流ない
し下流発熱体を常時ON、OFFにすると上流と下流に
流れる電流量がヒーターの通電比率によって変化し、通
紙方向のヒーターの発熱分布が変化してしまう。このた
め、例えばヒーターが同じ温度で制御され同じ電力を出
しているにもかかわらず、電源電圧が高い場合と低い場
合で上下流発熱体の電流量が異なり発熱分布が異なるこ
とで定着性が異なるといったことがある。図6の実施の
形態2においてはそれが改善できる。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】また、本発明者の検討によれば上流と下流
の発熱体間の電流差は紙がニップを通過する時間内で平
均的に同じになるのが好ましい。これは、図2に示した
入力電圧波形を紙がニップを通過する時間の半分の時間
内に入れ替えることで実現できる。それ以上長い時間で
入力電圧波形を入れ替えた場合、ヒーターの紙進行方向
の発熱分布の変動が紙上で定着むらや光沢むらとなるこ
とがある。
【0032】
【表4】
【0033】上記のように紙がニップを通過する時間に
おいて各発熱体間の通電電流差を小さくするようにする
ことで、電源電圧が異なる際にヒーターの通電比率が異
なることによって発熱分布が変化して定着性が変動する
ことがない。さらに紙上での定着むら光沢むらもない。
【0034】また、図2の入力電圧波形を数半波中に1
半波だけ入れ替えてやると各発熱体の平均電流は同じに
はならず前述の実施の形態よりは効果は落ちるが実施の
形態1よりは定着性変動はよくなることは言うまでもな
い。例えば図7では4半波に1波を入力電圧波形を入れ
替えている。
【0035】図5に図2、6、7の実施の形態での総電
流波形を示す。このように、図2、6、7いずれの実施
の形態においても総電流波形は同じであり高調波電流の
発生量も同じである。
【0036】(実施の形態3)図8に発熱体610、6
20を波数制御で制御する場合の入力電圧波形を示す。
各発熱体とも5半波を1周期とし半波毎に通電ON、O
FFを制御されている。出力100〜60%で使用され
るときは発熱体620は常時ONであり、出力0〜50
%で使用されるときには発熱体620は常時OFFとな
る。
【0037】10Ωの1本の発熱体を図9に示すように
波数制御したり、図11のように2本の20Ωの発熱体
を同じ通電パターンで通電するのに比べて、上記のよう
に20Ωの発熱体を平行に設置して一方を常時ON、ま
たはOFFとすれば10Ωヒーターの出力を得ながらも
フリッカーは20Ω1本ヒーター並みに低くなる。
【0038】
【表5】
【0039】すなわち、従来はヒーターの電力を大きく
しようとするとON、OFFの際の電流変動が大きくな
ってフリッカーが悪化していたものが、本実施の形態に
おいてはもう1本の発熱体を常時発熱させることでO
N、OFFの際の電流変動を増すことなくヒーター電力
を増大できるのでフリッカーを増大させることなくヒー
ターの電力を大きくできる。
【0040】また、上記実施の形態においては、波数制
御の周期が短くとも細かな電力制御が行え、温度リップ
ルが小さくなるという利点もある。
【0041】ヒーターの温度制御には一例を図12に示
すように、目標温度からの偏差に応じてヒーター出力を
変化させる比例制御を用いている。一般にヒーター出力
が20%間隔よりは10%間隔、10%間隔よりは5%
間隔と連続的に近いものほど温度リップルを小さくする
ことが可能となる。しかしながら、電力制御を波数制御
で行う場合は、電力レベルを20%間隔で5段階設定し
ようとすると図10に示すように波数制御の周期が5半
波であるのに対し、10%間隔で10段階持たせようと
すると図9に示すように周期は10半波というように、
電力を細かく制御しようとすると波数制御周期が長くな
り制御の応答速度が遅くなり温度リップルが大きくな
る。逆に制御の応答性を早めようとして波数制御の周期
を例えば5半波周期として短くすると電力レベルが20
%間隔と粗くなり電力の微調整が不可能となり温度リッ
プルは悪くなる。それに比べて2本の発熱体を異なる通
電パターンで個々に波数制御する場合には、波数制御の
周期が短くとも発熱体が2本あることで2倍の電力レベ
ルを設定でき制御の応答性も早く、かつ電力の微調整も
可能でありヒーターの温度リップルを小さくできる。
【0042】
【表6】
【0043】上記実施の形態においては図4に示すよう
に発熱体610がニップ上流で発熱体620がニップ下
流に位置しており、上流側の発熱体でのみ波数制御を行
い下流側の発熱体は常時ONまたは常時OFFとした
が、下流側の発熱体620でのみ波数制御を行い上流側
の発熱体610は常時ONまたは常時OFFとしてもよ
い。
【0044】また、常時ONとしている発熱体を例えば
5°と非常に小さな位相角で位相制御していても、常時
OFFとする発熱体を例えば175°と非常に大きな位
相角で位相制御したとしても同様の効果が得られること
は言うまでもない。
【0045】(実施の形態4)図13に他の電圧入力波
形を示す。
【0046】ここでは図8に示した各発熱体への入力電
圧波形を波数制御の1周期毎に入れ替えて、各発熱体に
流れる1周期ごとの平均電流が同じになるようにしてい
る。
【0047】すなわち、図8のように上流ないし下流発
熱体を常時ON、OFFにすると上流と下流に流れる電
流量がヒーターの通電比率によって変化し、通紙方向の
ヒーターの発熱分布が変化してしまう。このため、例え
ばヒーターが同じ温度で制御され同じ電力を出している
にもかかわらず、電源電圧が高い場合と低い場合で上下
流発熱体の電流量が異なり発熱分布が異なることで定着
性が異なるといったことがある。図13の実施の形態に
おいてはそれが改善できる。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】また、本発明者の検討によれば上流と下流
の発熱体間の電流差は紙がニップを通過する時間内で平
均的に同じになるのが好ましい。これは、図8に示した
入力電圧波形を紙がニップを通過する時間の半分の時間
内に入れ替えることで実現できる。図13においては入
れ替え時間である波数制御周期は紙がニップを通過する
時間の半分以下となっている。それ以上長い時間で入力
電圧波形を入れ替えた場合、ヒーターの紙進行方向の発
熱分布の変動が紙上で定着むらや光沢むらとなることが
ある。
【0051】
【表9】
【0052】また、図14においては図8において片方
の発熱体のみがOFFとなる場合を交互に入れ替えてい
る。こちらの方が図13の場合より光沢むらが発生しに
くい。
【0053】すなわち、図13においては波数制御の1
周期毎に通電パターンを入れ替えて2周期毎の各発熱体
の平均電流差をなくしているので波数制御周期の1周期
での各発熱体の平均通電電流差は大きい。例えば50%
通電時には5半波分の電流差がある。一方、図14にお
いては波数制御の1周期内における各発熱体の電流差は
1半波以内になっている。このように短時間平均の各発
熱体間の電流差が小さいため紙送り速度が速くニップ通
過時間が短くとも光沢むらが発生しにくい。
【0054】図15に図8、13、14での総電流波形
を示す。このように図8、13、14のいずれの実施の
形態においても総電流波形は同じでありフリッカーレベ
ルも同じである。
【0055】(実施の形態5)図16に示す入力電圧波
形では発熱体610は位相制御、発熱体620は3半波
を1周期とする波数制御を行っている。出力100〜5
0%の間は発熱体610は位相角0〜90°で制御さ
れ、出力0〜50%では位相角90〜180°で制御さ
れる。
【0056】本実施の形態では図2の実施の形態に比べ
て、出力83〜50%での発熱体610の通電位相角を
小さくでき、この間の発生高調波電流を小さくできる
(一般に、通電位相角の小さいものほど発生高調波電流
が少ないため)。
【0057】10Ω1本のヒーターを位相制御するより
発生高調波電流が少ないことと、10Ω1本のヒーター
を波数制御するよりフリッカーが少ないことは言うまで
もない。
【0058】また、図8の実施の形態に比べて電力を連
続的に変化させることが可能であり発熱体620の波数
制御周期も短いため、応答性が早く温度リップルを小さ
くできる。
【0059】図16において例えば発熱体620の波数
制御周期である3半波間隔で発熱体610と620の通
電パターンを交換するとヒーターの温度分布が出力値に
より変動することがなく、電源電圧が異なる際に定着性
が異なるというようなことがなくなることは先述と同様
である。
【0060】(実施の形態6)図17の実施の形態にお
いては、4半波周期の波数制御を行いかつ2半波のみが
位相角0〜90°で位相制御されている。電力を少なく
していく際に、位相制御されている部分の位相角が90
°になると位相制御されていない1半波をOFFとして
位相制御部の位相角を0°に戻していく。
【0061】図16に比べて、位相制御を行っている部
分が少ないことで発生高調波電流が少なくなっている。
さらに図16では図2に比べて出力100〜50%の範
囲でのみ高調波電流が改善されていたのに対し、図17
では出力100〜12.5%と広い範囲について、位相
制御を行っている部分が少なくなることで発生高調波電
流が少なくなっている。
【0062】(実施の形態7)図18の実施の形態にお
いては4半波周期の波数制御を行いかつ1半波でのみ位
相角0〜180°で位相制御されている。さらに各発熱
体間の電流差が4半波周期内において1半波以内になる
ようになっている。電力を少なくしていく際には、位相
制御されている部分の位相角が180°になると位相制
御されていない1半波をOFFとし、位相制御部の位相
角を0°に戻す。
【0063】図16にくらべて、位相制御を行っている
部分が少ないことで発生高調波電流が少なくなってい
る。さらに図16では図2に比べて出力100〜50%
の範囲でのみ高調波電流が改善されていたのに対し、図
17では出力100〜12.5%と広い範囲について、
位相制御を行っている部分が少なくなることで発生高調
波電流が少なくなっている。
【0064】以上、発熱体が2本の場合について説明し
てきたが、本発明が3本以上の発熱体を持つ場合におい
ても、2本発熱体と同様の効果があることは言うまでも
ない。
【0065】
【発明の効果】以上述べたように複数の抵抗発熱体を有
する加熱体と、前記加熱体と片面で接触摺動し他面で被
加熱体と接触する耐熱性フィルムと、前記複数の抵抗体
に対し電力を供給する電力供給手段と、を有する像加熱
装置において、前記電力供給手段が、少なくとも2つの
発熱体間で通電パターンを異ならしめることにより高調
波電流、フリッカーを減少できる。さらに温度リップル
も少なくできる。
【0066】また、前記電力供給手段が、少なくとも2
つの発熱体間に流れる電流の差を少なくする手段を持つ
ことにより、電源電圧が異なる際に定着性が変化するこ
とを防止でき、さらに光沢むら、定着むらを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における加熱体および加熱体の温度制御
を行う回路の要部を示す図
【図2】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図3】レーザープリンターの要部を示す図
【図4】定着装置の要部を示す図
【図5】抵抗発熱体に流れる総電流波形を示す図
【図6】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図7】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図8】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図9】比較例の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示す
【図10】比較例の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示
す図
【図11】比較例の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示
す図
【図12】加熱体温度偏差と加熱体出力の関係を示す図
【図13】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図14】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図15】抵抗発熱体に流れる総電流波形を示す図
【図16】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図17】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図18】抵抗発熱体に入力する電圧波形の例を示す図
【図19】定着装置の要部を示す図
【符号の説明】
100 CPU 30 電源 600 セラミックヒーター 601 セラミック基板 610 発熱体 620 発熱体 611 電極 621 電極 631 電極 640 サーミスター 641 電極 642 電極 51 トライアック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の抵抗発熱体を有する加熱体と、前
    記加熱体と片面で接触摺動し他面で被加熱体と接触する
    耐熱性フィルムと、前記複数の抵抗体に対し電力を供給
    する電力供給手段と、を有する像加熱装置において前記
    電力供給手段は、少なくとも2つの発熱体間で通電パタ
    ーンを異ならしめることを特徴とする像加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記電力供給手段が、少なくとも位相制
    御を用い、少なくとも2つの発熱体間で位相角が異なる
    ことを特徴とする請求項1記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記電力供給手段が、少なくとも1つの
    発熱体に対し全通電もしくは全停止とすることを特徴と
    する請求項1記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記電力供給手段は、少なくとも波数制
    御を用い、少なくとも2つの発熱体間で通電パターンが
    異なることを特徴とする請求項1記載の像加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記電力供給手段が、少なくとも2つの
    発熱体に流れる電流の差を少なくする手段を持つことを
    特徴とする請求項1記載の像加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記電力供給手段が、少なくとも2つの
    発熱体に流れる電流の差の被加熱体のニップ通過時間内
    の時間平均を少なくする手段を持つことを特徴とする請
    求項5記載の像加熱装置。
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