JPH06175535A - 像加熱装置 - Google Patents

像加熱装置

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JPH06175535A
JPH06175535A JP35035492A JP35035492A JPH06175535A JP H06175535 A JPH06175535 A JP H06175535A JP 35035492 A JP35035492 A JP 35035492A JP 35035492 A JP35035492 A JP 35035492A JP H06175535 A JPH06175535 A JP H06175535A
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temperature
heating
film
heater
heating body
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JP35035492A
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English (en)
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Koichi Okuda
幸一 奥田
Yasumasa Otsuka
康正 大塚
Akira Hayakawa
亮 早川
Daizo Fukuzawa
大三 福沢
Yoji Tomoyuki
洋二 友行
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 像加熱装置について、周辺環境の違いや、周
辺部材の温まり具合(朝一モードや連続通紙後等)等に
拘りなく、高温オフセットや定着不良を生じさせずに、
常に良好な像加熱処理を安定に実行させるようにするこ
と。 【構成】 加熱体6と、該加熱体6の温度を検知する温
度検知部材4と、該温度検知部材4の加熱体検知温度が
所定の一定温度に維持されるように加熱体6へ通電する
制御手段21〜23を有する像加熱装置において、上記
加熱体6を所定の温度に維持するための電力を検知する
手段24を有し、その検知電力に応じて加熱体の温度を
変えること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置・静電記
録装置等の画像形成装置に用いられ、記録材上の顕画像
(トナー像)を加熱して定着や表面性(艶等)の改質等
を行なう像加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加熱方式の像加熱装置としては、熱ロー
ラ方式・熱板方式・ヒートチャンバー方式・フィルム加
熱方式等、従来より種々の方式・構成のものが知られて
いる。これ等の像加熱装置は何れも加熱体を有し、装置
温度が所定の温度(所定の像定着温度等)に維持される
ように加熱体への通電が制御されて温調管理される。
【0003】上記のような従来の種々の像加熱装置のう
ちでも、特開昭63−313182号公報・特開平2−
157878号公報・特開平4−44075〜4408
3号公報等に開示のフィルム加熱方式の像加熱装置は効
果的で実用性に富む。
【0004】フィルム加熱方式の加熱装置は、薄肉の耐
熱性フィルムと、該フィルムの移動駆動手段と、該フィ
ルムを中にしてその一方面側に固定支持して配置された
一定温調される加熱体と、他方面側に該加熱体に対向し
て配置され、該加熱体に対して該フィルムを介して像加
熱すべき記録材の顕画像担持面を密着させる加圧部材を
有し、該フィルムは少なくとも像加熱実行時は該フィル
ムと加圧部材との間に搬送導入される記録材と順方向に
略同一速度で走行移動させて該走行移動フィルムを挟ん
で加熱体と加圧部材との圧接部で形成される像加熱部と
してのニップ部を通過させることにより、該記録材の顕
画像担持面を該フィルムを介して該加熱体で加熱して顕
画像を熱定着等させ、次いで像加熱部通過後のフィルム
と記録材を分離点で離間させることを基本構成とする装
置である。
【0005】このようなフィルム加熱方式の像加熱装置
は昇温の速い低熱容量の加熱体や薄膜のフィルムを用い
ることができるため、省電力化やウェイトタイム短縮化
(クイックスタート性)が可能となる。その他、従来の
他の像加熱装置のもつ種々の欠点を解消できる利点を有
し、効果的である。
【0006】フィルム加熱方式の像加熱装置における温
調制御、即ち加熱体の通電制御は、加熱体上に設けたサ
ーミスタの出力をA/D変換し、CPUに取り込み、そ
の情報をもとにトライアックにより加熱体に通電するA
C電圧を、位相制御あるいは波数制御等のパルス幅変調
をかけ、サーミスタによる加熱体の検知温度が所定の一
定温度となるように通電を制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述従
来のフィルム加熱方式の像加熱装置についていえば、加
熱体の温度を検知し、加熱体を一定温度になるように制
御しているため、フィルム上の表面温度は、例えば低温
環境下で装置が冷えているとき(朝一モード)の通紙1
枚目と、連続通紙100枚後では大幅に違ってくる。
【0008】このため、朝一モードの通紙1枚目におい
て、顕画像を記録材へ熱定着するのに必要な温度を確保
するように加熱体上の温度を高く制御すると、連続通紙
を行なったときフィルムの表面温度は上がり過ぎ、顕画
材(現像材、トナー)が溶融し、フィルム表面に付着す
るいわゆる「高温オフセット」が発生するという問題点
があった。
【0009】逆に、連続通紙後に高温オフセットを生じ
ないように加熱体上の温度を低く制御すると、装置が冷
えているときの通紙1枚目において、充分な熱量を記録
材上の顕画像に与えることが出来ず、定着不良が生じ
る。これはフィルムの厚みが厚いほど顕著となる現象で
ある。
【0010】上述のような高温オフセットや定着不良の
問題は、熱ローラ方式など他の加熱方式の像加熱装置で
も加熱体としての熱ローラ等の熱容量が小さい場合は同
様である。
【0011】そこで本発明はこのような像加熱装置につ
いて、周辺環境の違いや、周辺部材の温まり具合(朝一
モードや連続通紙後等)等に拘りなく、高温オフセット
や定着不良を生じさせずに、常に良好な像加熱処理を安
定に実行させるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする像加熱装置である。
【0013】(1)加熱体と、該加熱体の温度を検知す
る温度検知部材と、該温度検知部材の加熱体検知温度が
所定の一定温度に維持されるように加熱体へ通電する制
御手段を有する像加熱装置において、上記加熱体を所定
の温度に維持するための電力を検知する手段を有し、そ
の検知電力に応じて加熱体の温度を変えることを特徴と
する像加熱装置。
【0014】(2)顕画像を支持した記録材と共に移動
するフィルムを有し、該顕画像は該フィルムを介して前
記加熱体からの熱で加熱されることを特徴とする(1)
に記載の像加熱装置。
【0015】(3)前記加熱体は静止状態に配設され、
前記フィルムは該加熱体に摺動することを特徴とする
(2)に記載の像加熱装置。
【0016】(4)前記加熱体に対する通電開始から加
熱体の温度が前記所定の温度に達するまでの間に加熱体
の昇温速度を検知し、その昇温速度に基づき加熱体温度
を決定することを特徴とする(1)乃至(3)の何れか
に記載の像加熱装置。
【0017】
【作用】加熱体を所定の温度に維持するための電力を検
知する手段を具備させて、その検知電力に応じて加熱体
の温度を変える、即ち加熱体の温度を所定の温度に維持
するための電力が、ある電力よりも下になった場合には
加熱体の温調温度を下げていくというような制御モード
により、加熱体の表面温度を多段階に変更制御させる。
こうすることにより、周辺環境や周辺部材の温まり具合
等に関係なく、常に良好な像加熱処理が安定になされる
状態に装置が自動制御される。
【0018】
【実施例】
〈実施例1〉(図1・図2) 図1は本発明に従う像加熱装置としてのフィルム加熱方
式の像加熱装置(加熱定着装置)と、加熱体に対する通
電制御系の概略図である。
【0019】(1)装置の概略構成 1はエンドレスベルト状の耐熱性の定着フィルムであ
り、左側の駆動ローラー11と、右側の従動ローラー1
2と、この両ローラー11・12間の下方に固定支持さ
せて配設した低熱容量線状加熱体としてのヒーター6と
の、互いに並行な該3部材11・12・6間に懸回張設
してある。
【0020】従動ローラー12はエンドレスベルト状の
定着フィルム1のテンションローラーを兼ねており、定
着フィルム1は駆動ローラー11の時計方向回転駆動に
伴い時計方向に所定の周速度、即ち不図示の画像形成部
側(本実施例では記録材送りスピード(プロセス・スピ
ード)50mm/secで、A4サイズの記録材を毎分8枚出
力するレーザー・ビーム・プリンター)から搬送されて
くる未定着トナー画像Taを上面に担持した被加熱材と
しての記録材Pの搬送速度と同じ周速度をもってシワや
蛇行、速度遅れなく回動駆動される。
【0021】2は加圧部材としての、シリコーンゴム等
の離型性の良いゴム弾性層を有する加圧ローラーであ
り、前記のエンドレスベルト状定着フィルム1の下行側
フィルム部分を挟ませて前記ヒーター6の下面に対して
付勢手段により例えば総圧4〜7kgの当接圧を持って
対向圧接させてあり、記録材Pの搬送方向に順方向の反
時計方向に回転する。
【0022】回動駆動されるエンドレスベルト状の定着
フィルム1は繰り返してトナー像の加熱定着に供される
から、耐熱性・離型性・耐久性に優れ、一般的には総厚
100μm以下、好ましくは40μm未満の薄肉の単層
或は複合層フィルムを使用する。
【0023】加熱体としてのヒーター6は、本例のもの
はフィルム1の移動方向(記録材Pの搬送方向)に直交
する方向を長手とする絶縁性・高耐熱性・低熱容量のヒ
ーター基板3と、該基板面に長手に沿って印刷して形成
された通電発熱体層(抵抗発熱体)5と、該基板3の通
電発熱体層形成面側とは反対側の面に接触させて設けた
ヒーター検温素子4(サーミスタ)を基本構成とする全
体に低熱容量のものであり、該ヒーター6をヒーターホ
ルダー7に通電発熱体層形成面側を露呈させて断熱して
固定保持させてある。
【0024】ヒーター基板3は良熱伝導性のセラミック
であり、一例として厚み1mm・巾6mm・長さ240
mmのアルミナ基板である。またこれを含む複合材基板
等である。
【0025】通電発熱体層5はヒーター基板3の下面の
略中央部分に長手に沿って、例えばAg/Pd、RuO
2 、Ta2 N等の電気抵抗材料を巾1mmに塗工(印刷
など)して具備させてもので、その両端部に導通させて
設けた給電電極間に電圧が印加されて通電される。
【0026】ヒーター6の温度制御は後述するようにサ
ーミスタ4によるヒーター6の検知温度が一定となるよ
うに通電発熱体層5への通電が制御されてなされる。
【0027】サーミスタ4はどのような紙サイズ(記録
材サイズ)が通紙されても通紙部は一定温度となるよう
に常に通紙領域にあたる位置に配設されている。
【0028】ヒーター6の通電発熱体層5を形成した面
はフィルム1の摺動搬送による摩損を防止するために薄
い耐熱ガラス等の表面保護層で被覆してもよい。またヒ
ーター6の定着フィルム摺接面には潤滑剤を塗布しても
よい。
【0029】画像形成スタート信号により不図示の画像
形成部で画像形成プロセスが実行させて定着装置へ搬送
された記録材Pは入口ガイド8に案内されて、温度制御
されたヒーター6と加圧ローラー2との圧接部N(定着
ニップ部)の定着フィルム1と加圧ローラー2との間に
進入して、未定着トナー像面が記録材Pの搬送速度と同
一速度で同方向に面移動状態のフィルム1の下面に密着
してフィルム1と一緒の重なり状態でヒーター6と加圧
ローラー2との定着ニップ部Nを挟圧力を受けつつ通過
していく。
【0030】記録材Pのトナー画像担持面はフィルム面
に押圧密着状態で定着ニップ部Nを通過していく過程で
ヒーター6の熱をフィルム1を介して受け、トナー像が
高温溶融して記録材P面に軟化接着化Tbする。記録材
Pとフィルム1との分離は記録材Pが定着ニップ部Nを
通過して出た時点で行なわせている。
【0031】フィルム1と分離された記録材Pはガイド
9で案内されて不図示の排紙ローラー対へ至る間にガラ
ス転移点より高温のトナーTbの温度が自然降温(自然
冷却)してガラス転移点以下の温度になって固化Tcす
るに至り、画像定着済みの記録材Pが出力される。
【0032】(2)加熱体の通電制御 サーミスタ4の出力信号はA/Dコンバータ21を介し
てCPU22に入力される。CPU22はこの入力信号
に基づき、ACドライバー23を介して加熱体としての
ヒーター6の発熱体層5への通電電力を制御し、ヒータ
ー6の温度を所定の温度になるように温調する。
【0033】具体的にはCPU22はヒーター温度と設
定温度の差から所定の演算により位相角を算出し、その
位相角を用いてACドライバー23は位相制御を行な
い、ヒーター6の発熱体層5への通電電力を変化させ
る。
【0034】さて、装置が暖まってくると、ヒーター6
を一定温度に保つための電力は減少してくる。そこでこ
の電力を検出してやれば装置がどの程度暖まっているか
がわかる。後はその暖まり具合に応じてヒーター温度を
下げてやればフィルム温度を一定化できる。
【0035】図1の装置では電力検知回路24を用いて
ヒーター6の発熱体層5への通電電力を検出し、通電電
力が小さくなるに従い、ヒーター温度設定を表1のテー
ブルに従って下げてやることで、フィルム温度を一定に
保っている。
【0036】
【表1】 図2は本実施例装置についての、ヒーター温度、フィル
ム温度、通電電力の経時変化を模式的に示した図であ
る。通電電力の低下に応じてヒーター温度を下げること
により、フィルム温度が一定に保たれ、いかなる場合で
も定着不良や高温オフセットを発生しない。
【0037】なお、本実施例では電力と温度を対比させ
る手段として表1のテーブルを用いたが、これを演算式
で代用しても良い。
【0038】〈実施例2〉(図3・図4) 本実施例の装置はヒーター6に対する通電制御系に前述
実施例1のものにおけるような通電電力検出回路24を
特に持たず、ヒーター抵抗入力部25からのヒーター抵
抗情報と、電圧検知回路26からのAC電圧情報と、C
PU22がACドライバー23へ送る位相角等の通電割
合情報に基づき、CPU22が通電電力を図4のように
算出し、それをもとに前記表1のテーブルに従ってヒー
ター温度を変化させる。
【0039】ヒーター抵抗値情報はCPU22内にあら
かじめ持っていても良い。
【0040】〈実施例3〉(図5・図6) 装置間のヒーター抵抗ばらつきやAC電圧変動がない場
合、CPU22からの通電割合情報だけに基づいてヒー
ター温度を変えても良い。例えば図5と表2のように通
電部の位相角が小さくなるに従ってヒーター温度を下げ
ても良い。
【0041】
【表2】 なお、本実施例では位相制御を用いたので通電割合情報
は位相角となるが、図6のように200msecというよう
な一定時間を単位として前半をON、後半をOFFとい
う操作を行ない、このON/OFFのデューティ比で電
力を制御する場合には通電割合情報はデューティ比とい
うことになる。
【0042】また、温調手段としてある温度以上の時は
低めの一定電力を加え、ある程度以下の時には高めの一
定電力を加えるという2値制御を行なった場合、通電割
合情報は低めの電力の加わった時間と高めの電力が加わ
った時間の比となる。
【0043】〈実施例4〉ところで、非通紙時と通紙時
では紙(記録材)が熱をうばうためのヒーター6の消費
電力が大きく変わる。前述のアルゴリズムを通紙・非通
紙時に拘らず行なうと、非通紙時にヒーター温度が下が
り、通紙開始時にヒーター温度を上げるのが間に合わ
ず、、紙先端部で定着不良を起こすことがある。
【0044】これを防ぐためには、前述のアルゴリズム
を通紙時のみ、または非通紙時のみに作動されれば良
い。
【0045】また通紙・非通紙に応じて表3の電力−温
度テーブルを変更するようにして、ヒーター温度を一定
に保っても良い。
【0046】
【表3】 さらに通紙時は電力計測のみを行ない、ヒーター温度を
変えず、非通紙時にヒーター温度を変える様にしても良
い。通紙中にヒーター温度の変化があると、それが光沢
むらとなって画像にできることがあるが、このようにす
れば防ぐことができる。
【0047】〈実施例5〉(図7〜図10) 前述のアルゴリズムでは通紙1枚目のヒーター温度を決
めるのに、ヒーター温度を通紙前に一定時間定常状態に
して電力計測を行なう必要があった。このためファース
トプリントタイムが長くなっていた。
【0048】本実施例においては、1枚目の消費電力を
ヒーターの立ち上がり時に推定するため、ファーストプ
リントを短くすることができる。
【0049】本実施例においては前述実施例2の図3の
装置を用いた。図7は本実施例におけるヒーター温度制
御方法の全体の流れを示すフローチャート、図8は温調
モードに入った時の制御アルゴリズムを示している。
【0050】図7において、 ステップ:プリント信号が入るとCPU22にリセッ
ト信号が入力される ステップ:画像形成装置へ入力されているAC電力を
電圧検知回路26により検知する ステップ:次に、ヒーター抵抗(発熱体層抵抗)と、
入力電圧の情報により、280 〜300 (W) ヒーターに入力
されるような電力を16半波を1つのサイクルユニット
とした波数制御で行ない、120 ℃〜 140℃間でヒーター
表面の昇温速度を検知する ステップ:この昇温速度に応じてテーブルを参照し、
1枚目の温調温度と制御電力を決定する ステップ:温調モードに入る。
【0051】温調モードに入る時点では、ヒーター表面
温度を維持するのに必要な電力をあらかじめテーブルと
して持ち、波数制御する。
【0052】本実施例では立ち上がりスピードと最初の
温調温度と温調温度を維持するための電力の関係を表4
のようにし、これをテーブルとして用いた。
【0053】
【表4】 このような電力になるためにはヒーター抵抗と電圧検知
の情報をもとにCPU22が演算し、16半波を1つの
サイクルユニットとした波数制御で行なう。
【0054】例えば、電圧検知が102Vで、昇温スピ
ードが25deg/sec の場合、略170Wになるように9
/16波でヒーター表面温度180℃の温調モードに入
る。
【0055】次に連続通紙してゆくと、加圧ローラ2、
テンションローラ11、ヒーター基板3等が温まり、フ
ィルム1から熱が奪われにくくなるため、最初に用いた
波数ではその温調温度に維持できなくなる。そこでその
波数(電力)を入力としているときの傾きが5deg/sec
以上と検知すると、波数を1波下げることにより供給電
力を下げ、ヒーター表面の温調温度が維持できる電力に
なるようにしている。
【0056】しかし、このままヒーター表面を一定温
度、例えば180℃にして制御しておくと、朝一モード
状態からだと図9のように通紙中のフィルムのニップ直
後の表面温度は通紙1枚目から30枚目までで115℃
〜170℃まで移動する。
【0057】そこで本実施例では図8のアルゴリズムに
示すように、フィルムの温度を一定の巾の中に入れるた
めにヒーター6の発熱体層5への入力波数が2波減少す
る毎にヒーター表面温調温度が150℃になるまで温調
温度を10deg 下げるようにした。
【0058】このようにすると、完全に冷却された状態
から立ち上げた場合のフィルムの温度は図10のように
125℃〜145℃の間に入るようになった。従来のよ
うにヒーター表面を一定温度に温調するものでは、図9
のようにフィルム温度が朝一モードからの通紙1枚目か
ら30枚目までに55deg 近く差が生じ、冷却状態から
立ち上がった直後の定着性と高温オフセットの両方を満
足することは難しく、20枚連続通紙した後のものはオ
フセットが生じ、良好な画像を常に得ることはできなか
った。
【0059】しかし、本実施例のように所定の温調温度
を維持するために必要な電力が、ある電力よりも低くな
ると温調温度を下げてゆくというような温調制御を行な
うことで、フィルムの表面温度は20deg の範囲におさ
められ、本実施例のように135℃付近にフィルムの温
度を維持することで朝一モードの定着性と連続通紙後の
高温オフセットの両方を満足できることができた。
【0060】〈実施例6〉前述の実施例ではヒーター6
の温調時1値の電力を発熱体層5に印加し続けている
が、熱的外乱等があるとヒーター温度が所定の定着温度
と異なってくる場合がある。
【0061】そこで本実施例ではヒーター6の昇降温を
こまめに繰り返すことでヒーターを一定温度に維持す
る。
【0062】即ち、表5のようなテーブルを設けて、一
定温調中もサーミスタ4でヒーター温度を検出し、サー
ミスタ4の検知出力が所定の定着温度に対応した所定値
より低い時はヒーター6に昇温させる電力を印加し、所
定値より高い場合はヒーター6に降温させる電力を印加
する。
【0063】
【表5】 つまり、昇温速度に基づき、温調温度に維持される電力
を与える波数より少し大きな電力を与える波数H1 と、
少し小さな電力を与える波数H2 の2つの電力を決定し
ている。
【0064】そして温調モードに入るとサーミスタ検知
温度が、温調温度に対して高い温度を検知しているとき
はH2 の波数による通電を行ないヒーター6を降温さ
せ、温調温度より低い温度を検知しているときはH1
波数による通電を行ないヒーター6を昇温させる。H1
の波数を減らすための判断は図8のステップであり、
温度上昇速度が8deg/sec とした。
【0065】なお、本実施例では一定温調中のヒーター
6を降温させる際にもヒーター6の発熱体層5に電力を
加えているが、これはヒーター6の熱容量が小さいため
通電をオフすると非常に降温し、温調のリップルが大き
くなってしまうからである。
【0066】このように本実施例によればヒーター6を
小さなリップルで一定温調することができる。
【0067】〈実施例7〉(図11・図12) 図11・図12にそれぞれフィルム加熱方式の像加熱装
置の他の構成形態の概略図を示した。
【0068】図11は特開平4−44075〜4408
3号等に開示の装置である。10は横断面略半円弧樋形
のフィルム内面ガイド部材である。このガイド部材10
の外側下面の略中央部に部材長手に沿ってヒーター嵌め
込み溝を設け、この溝内にヒーター6を嵌め込んで支持
させてある。このヒーター6付のフィルム内面ガイド部
材10に対して内筒型の定着フィルム1をルーズに外嵌
させてあり、ヒーター6との間にフィルム1を挟ませて
加圧ローラー2をヒーター6に対して圧接させてある。
加圧ローラー2が回転駆動されることで円筒型の定着フ
ィルム1がヒーター6の下面に密着摺動してフィルム内
面ガイド部材10の回りを回転する。
【0069】このフィルム駆動状態においてフィルム1
と加圧ローラー2との間に記録材Pが導入されて定着ニ
ップ部Nを通過することで前記図1の装置の場合と同様
に記録材Pが定着ニップ部Nを通過する過程でヒーター
6の熱エネルギーがフィルム1を介して記録材Pに与え
られてトナー像の加熱定着がなされる。
【0070】前述図1の装置の場合は駆動時にエンドレ
スベルト状定着フィルム1に強いテンションが全周に作
用しているが、図11の装置の場合は定着ニップ部Nと
この定着ニップ部Nよりもフィルム回転方向上流側のフ
ィルム内面ガイド部材10の外面とフィルムとの接触部
領域のフィルム部分のみにテンションが作用し、残余の
大部分のフィルム部分にはテンションが作用しない(以
下、テンションフリータイプの装置という)。
【0071】このようなテンションフリータイプの装置
ではフィルム駆動時にフィルム1がヒーター6の長手方
向に移動する力(フィルム寄り力)が前述図1の装置の
場合よりも小さく、フィルムの寄り移動規制手段ないし
はフィルム寄り制御手段を簡単化することができる。例
えばフィルムの寄り移動規制手段としてはフィルム端部
を受け止めるフランジ部材のような簡単なものにするこ
とができ、フィルム寄り制御手段は省略して装置のコス
トダウンや小型化を図ることができる。
【0072】フィルム1はエンドレスベルト状に限ら
ず、図12のように送り出し軸13にロール巻に巻回し
た有端の定着フィルム1をヒーター6と加圧ローラー2
との間を経由させて巻取り軸14に係止させて送り出し
軸13側から巻取り軸14側へ記録材Pの搬送速度と同
一速度をもって走行させる構成とすることもできる。
【0073】なお、本発明は実施例に示したようなフィ
ルム加熱方式の像加熱装置に限らず、加熱体の熱容量が
小さい場合は熱ローラ方式等の像加熱装置にも適用する
ことができる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、像加熱装
置について、周辺環境の違いや、朝一モードや連続通紙
後等での周辺部材の温まり具合等に拘りなく、高温オフ
セットや定着不良を生じさせずに、常に良好な像加熱処
理を安定に実行させることが可能となり、所期の目的が
よく達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の像加熱装置の概略構成図
【図2】 ヒーター温度・フィルム温度・ヒーター通電
電力の維持変化グラフ
【図3】 実施例2の像加熱装置の概略構成図
【図4】 電力算出演算の説明図
【図5】 位相制御の説明図
【図6】 ヒーター通電方式の説明図
【図7】 実施例5の装置のアルゴリズム
【図8】 温調モードの制御アルゴリズム
【図9】 従来装置でのフィルム温度の経時変化グラフ
【図10】 実施例5の装置のフィルム温度の経時変化
グラフ
【図11】 フィルム加熱方式の像加熱装置の他の構成
形態の概略図
【図12】 フィルム加熱方式の像加熱装置の更に他の
構成形態の概略図
【符号の説明】
1 耐熱性フィルム(定着フィルム) 2 加圧ローラ 3 ヒーター基板 4 サーミスタ 5 通電発熱体層 6 ヒーターの全体符号 21 A/Dコンバータ 22 CPU 23 ACドライバー 24 電力検知回路 25 ヒーター抵抗入力部 26 電圧検知回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福沢 大三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 友行 洋二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体と、該加熱体の温度を検知する温
    度検知部材と、該温度検知部材の加熱体検知温度が所定
    の一定温度に維持されるように加熱体へ通電する制御手
    段を有する像加熱装置において、 上記加熱体を所定の温度に維持するための電力を検知す
    る手段を有し、その検知電力に応じて加熱体の温度を変
    えることを特徴とする像加熱装置。
  2. 【請求項2】 顕画像を支持した記録材と共に移動する
    フィルムを有し、該顕画像は該フィルムを介して前記加
    熱体からの熱で加熱されることを特徴とする請求項1に
    記載の像加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱体は静止状態に配設され、前記
    フィルムは該加熱体に摺動することを特徴とする請求項
    2に記載の像加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱体に対する通電開始から加熱体
    の温度が前記所定の温度に達するまでの間に加熱体の昇
    温速度を検知し、その昇温速度に基づき加熱体温度を決
    定することを特徴とする請求項1乃至同3の何れかに記
    載の像加熱装置。
JP35035492A 1992-12-02 1992-12-02 像加熱装置 Pending JPH06175535A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5701554A (en) * 1994-06-10 1997-12-23 Seiko Epson Corporation Fixing apparatus having controller for setting a target temperature and for estimating the amount of heat transferred to a pressure roller
JP2006084961A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2017055625A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 キヤノン株式会社 電力供給装置及び画像形成装置

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JP2006084961A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
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