JPH10312133A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH10312133A
JPH10312133A JP13744597A JP13744597A JPH10312133A JP H10312133 A JPH10312133 A JP H10312133A JP 13744597 A JP13744597 A JP 13744597A JP 13744597 A JP13744597 A JP 13744597A JP H10312133 A JPH10312133 A JP H10312133A
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JP
Japan
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heating element
heated
film
phase
resistance heating
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Withdrawn
Application number
JP13744597A
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English (en)
Inventor
Takahiro Uchiyama
高広 内山
Koichi Okuda
幸一 奥田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高調波歪みを押え、温度リップルを損なわず
に、出力の微調整が可能な加熱装置を提供すること。 【解決手段】抵抗発熱体の出力が整数比以下の時には、
その整数半波中の1半波のみを抵抗発熱体に対して通電
し、その1半波中で位相制御することにより電力調整し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルム加熱方式の
加熱装置、及びこの加熱装置を定着装置とする画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、上記フィルム加熱方式の加熱
装置として、耐熱性のフィルムの一面側に加熱体を、他
面側に被加熱材を密着させ、被加熱材をフィルムと共に
走行移動させることにより、加熱体の熱エネルギーをフ
ィルムを介して被加熱材に付与する方式の加熱装置が知
られている。そして、本出願人は、このような加熱装置
について、先の提案にかかる特開昭63−313182
公報,特開平2−157878号公報,特開平4−44
075〜44083号公報等に開示してきた。この利用
法としては、電子写真複写機・プリンタ・ファックス等
の画像形成装置の定着装置−すなわち、加熱溶融性の樹
脂等からなるトナーにより、目的の画像に応じて、記録
材(エレクトロジャックスシート,静電記録シート,転
写材シート,印刷紙など)の面に形成された未定着画像
を、熱と圧力を加えることにより定着させ、永久固着画
像を形成する装置としての利用がある。
【0003】また、例えば、定着、未定着にかかわらず
画像の形成された記録材の材質(特に表面)を改質し、
光沢性、耐水性、耐久性等を向上させる装置としても利
用できる。
【0004】フィルム加熱方式の加熱装置は、定着装置
に利用することにおいては、ほかの、熱ローラ方式、フ
ラッシュ加熱方式、オーブン加熱方式、熱板加熱方式な
ど種々の方式、構成のものに比べ、昇温の速い低熱容量
の発熱体や薄膜のフィルムを用いることができるため、
ヒーター部の熱容量を数十分の一にすることが可能で、
加熱部分が定着可能となる温度に達するまでの時間を数
秒にすることができる。すなわち、省電力化やウェイト
タイム短縮化(クイックスタート性向上)を図ることが
でき、熱ローラー方式の定着装置においては実現が困難
であった、所謂オンデマンド定着も可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
らフィルム式加熱定着はヒーター部の熱容量が小さいた
め、熱ローラー式で一般であった発熱体のON/OFF
制御では温度リップルが大きくなりすぎ、適正な温度制
御が行えない。
【0006】そこで、人力電圧波形の1半波内で通電割
合を変化させる位相制御によって出力制御を行う場合が
ある。図7にその位相制御の一例を示す。
【0007】しかし、このように、交流電圧をスイッチ
ング素子をもつ非線形回路にいれて制御する、位相制御
による電力調整においては、高調波電流・電圧を発生さ
せることになり、発生した高調波電流・電圧は、他の機
器に種々のトラブルを生ずる。
【0008】一般に、商用電源の変圧トランスは高調波
電流に対して変圧効率が悪いため発熱してしまい、エネ
ルギー効率が低下してしまう。
【0009】これを高調波歪みと呼ぶ。
【0010】情報機器及びその周辺機器について、高調
波電流の発生量を抑制し高調波環境の適用維持に努める
ことを目的として高調波対策ガイドラインが示されてい
るが、フィルム式加熱定着器で従来と同様に位相制御を
行なった場合には、その高調波電流値がガイドラインに
定められた許容値を越える恐れがあった。
【0011】特に、この高調波電流値はこのような加熱
装置において、位相角が180°未満付近及び360°
未満付近をとったときに大きな値をとることが分かって
いる。つまり、抵抗発熱体を最大出力に比べて小さな出
力で位相制御しようとした場合に、問題が起きる。高調
波電流の影響はますます大きくなる。
【0012】近年、画像形成装置の高速化にともないフ
ィルム式加熱定着器の最大出力を上げるために抵抗発熱
体の抵抗値を下げる傾向にあるが、そのような状況にお
いて高調波電流の影響はますます大きくなり、高調波電
流値がガイドラインの許容値を満足することは困難なも
のとなってきている。
【0013】一方、このような位相制御によるヒータ制
御方法以外の方法として、従来から波数制御によるヒー
タ制御も行なわれている。
【0014】図8にその入力電圧波形を示す。
【0015】この制御方法であれば、入力波形は非正弦
波とならないので、高調波電流・電圧は生じない。
【0016】そして、一般にヒータ出力が20%間隔よ
りは10%間隔、5%間隔と連続的に近いものほど温度
リップルを小さくすることが可能となる。
【0017】しかしながら、電力制御を波数制御で行う
場合は、電力レベルを20%間隔で5段階設定しようと
すると図8に示すように波数制御の周期が5半波である
のに対し、10%間隔で10段階もたせようとすると図
9に示すように周期は10半波というように、電力を細
かく制御しようとすると波数制御周期が長くなり制御の
応答速度が遅くなり温度リップルが大きくなる。
【0018】逆に制御の応答性を早めようとして波数制
御の周期を例えば5半波周期として短くすると電力レベ
ルが20%間隔と粗くなり出力の微調整が不可能となり
温度リップルが悪くなる。
【0019】本発明は上記の従来技術の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、高調
波歪みを押え、温度リップルを損なわずに、出力の微調
整が可能な加熱装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】抵抗発熱体を有し、固定
支持された加熱体と、該加熱体に接触摺動するフィルム
と、前記抵抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手
段と、を設け、前記電力供給手段により位相制御された
電圧を前記抵抗発熱体に印加することによって加熱体を
熱し、被加熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつ
つ、フィルムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギー
を付与する加熱装置において、電力供給手段は、抵抗発
熱体に通電する通電比率が整数比以下で足りる場合に
は、その整数個の半波中の1半波のみ通電し、その1半
波中で位相制御することを特徴とする。
【0021】これにより、位相制御であるから出力の微
調整が可能であり、且つ、1半波中の出力が50%以下
になることはなく、位相角が180度付近或は360度
付近になることがないので高調波歪みの発生を抑えるこ
とができる。
【0022】また、抵抗発熱体を有し、固定支持された
加熱体と、該加熱体に接触摺動するフィルムと、前記抵
抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手段と、を設
け、前記電力供給手段により位相制御された電圧を前記
抵抗発熱体に印加することによって加熱体を熱し、被加
熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつつ、フィル
ムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギーを付与する
加熱装置において、被加熱材の搬送速度を可変とし、電
力供給手段は、その搬送速度が所定の値以下の場合であ
って、且つ、抵抗発熱体に通電する通電比率が整数比以
下で足りる場合には、その整数個の半波中の1半波のみ
通電し、その1半波中で位相制御することを特徴とす
る。
【0023】これにより、搬送速度に合わせて制御方法
を変えるので、温度リップルを損なわずに、出力の微調
整可能とし、高調波歪みの発生を抑えることができる。
【0024】また、抵抗発熱体を有し、固定支持された
加熱体と、該加熱体に接触摺動するフィルムと、前記抵
抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手段と、を設
け、前記電力供給手段により位相制御された電圧を前記
抵抗発熱体に印加することによって加熱体を熱し、被加
熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつつ、フィル
ムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギーを付与する
加熱装置において、電力供給手段は、被加熱材が加熱体
と密着している間は、全半波において位相制御を行な
い、被加熱材が加熱体を密着していない間であって、且
つ、抵抗発熱体に通電する通電比率が整数比以下で足り
る場合には、その整数個の半波中の1半波のみ通電し、
その1半波中で位相制御することを特徴とする。
【0025】これにより、被加熱材が存在するかどうか
によって制御方法を変えるので、温度リップルを損なわ
ずに、出力の微調整可能とし、高調波歪みの発生を抑え
ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する
趣旨のものではない。
【0027】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態に係る加熱装置を図1〜図3に基づき説明する。
図1は抵抗発熱体に入力する電圧波形を表した図、図2
は加熱装置の概略構成図、図3はヒータの概略構成図で
ある。
【0028】図2において、加熱装置10には、固定支
持された加熱体2(以下ヒータと呼ぶ)と、ヒータ2に
接触摺動するフィルム3と、が設けられ、ヒータ2に
は、フィルム3を挾んで加圧ローラ4が圧接しており、
被加熱材の搬送路としてのニップ11を形成している。
【0029】フィルム3はエンドレス円筒形状の耐熱性
フィルムであり、横断面半円弧桶型のステー1に外嵌し
ている。
【0030】フィルム3は、熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるために、その膜厚を100μ
m以下、好ましくは50μm以下20μm以上に形成
し、材質としてはPTFE、PFA、FEPの単層、あ
るいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PF
A、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用
できる。
【0031】本実施の形態では、基層に厚さ40〜60
μmのポリイミドフィルムを用い、その外周面(記録材
及びトナー像と接触する面)に厚さ5〜20μmのPF
A及びPFA中にPTFEを分散させた離型層が形成さ
れたものを用いている。
【0032】エンドレスの耐熱性フィルム3の内周長
は、ヒータ2を含むステー1の外周長に対し、3mm程
大きくしてあり、従ってフィルム3はステー1に対し余
裕をもってルーズに外嵌している。またステー1にはヒ
ータ2が、抵抗発熱体9を露呈した状態で固定されてい
る。
【0033】ヒータ2は、記録材の搬送方向に直行する
方向を長手とする絶縁性、耐熱性、低熱容量のアルミナ
等でできたヒータ基板8に、Ag/Pd(銀パラジウ
ム)等の電気抵抗材料からなる発熱抵抗体9を、厚み約
10μm、幅1〜5mmにスクリーン印刷等により塗工
し、この上に保護層としてガラスやフッ素樹脂等をコー
トした構成となっている。ヒータ基板8の抵抗発熱体9
の露呈面とは反対側には、温度検知素子としてのサーミ
スタ19を設けてある。
【0034】加圧ローラ4は、円柱状の芯金5とシリコ
ンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム6およびフッ素樹脂か
らなる離型層(不図示)からなり、芯金5の端部より駆
動手段(図示せず)により駆動される。
【0035】ヒータ2は加圧ローラ4に対して、加圧手
段(不図示)により総圧5〜20kgfの圧力で加圧さ
れている。
【0036】これにより、フィルム3がヒータ2の抵抗
発熱体9表面に密着摺動して、ステー1の周囲を回転す
る。また、この時、ヒータ2とフィルム3内面の摺動摩
擦を軽減するために、両者の間に耐熱性のグリスを介在
させている。
【0037】したがって、上記フィルム3を介して形成
されるヒータ2と加圧ローラ4のニップ11部に、被加
熱材として、例えば、図のように未定着の粉体トナー像
Tを担持した記録材Pが搬送されると、記録材P上の未
定着の粉体トナー像Tは、ニップ11において熱エネル
ギーと圧力が加えられることにより溶融し、記録材P上
に定着される。
【0038】次に図3を用いて、ヒータ2について詳細
に説明する。図3(a)はヒータ2を加圧ローラ側から
見た図であり、(b)はその裏側を示す透視図である。
ヒータ2において、ヒータ基板8に印刷された抵抗発熱
体9はその両端に電極12,13を有しており、電極1
2,13間の抵抗値は10Ω程度となっている。また、
サーミスタ19はスルーホールを介して表面の電極1
4,15に通じている。
【0039】ヒーター2の温度制御は、ヒータ2上に設
けられた温度検知手段たるサーミスタ19の出力をA/
D変換して温度制御手段たるCPU20に取り込み、そ
の情報をもとにトライアック16を駆動して、電源17
から抵抗発熱体8に通電するAC電圧を、所望の値とす
ることで行う。
【0040】すなわち、サーミスタ19の検知温度が所
定の設定温度より低い場合はヒータ2が昇温するよう
に、また、高い場合は降温するように通電を制御するこ
とでヒータ2の温度を定着時に一定に保つように温調す
る。
【0041】次に本発明の特徴的部分であるヒータ2の
出力制御について説明する。
【0042】図1は本実施の形態における抵抗発熱体の
出力を示したものである(図1において、斜線部が印加
電圧を示す)。
【0043】また、本実施の形態に係る加熱装置は、プ
ロセススピードを70mm/sに設定しており、この速
度で画像を定着すべく、抵抗発熱体の出力が制御されて
いる。
【0044】図1(a)に示すように抵抗発熱体の出力
が1/2以上(ここでは75%)の際には、抵抗発熱体
8は入力電圧の全半波において位相制御(電源電圧がゼ
ロとなる点から電源を投入する位相角を変更して通電割
合を制御)が行われ電力調整される。
【0045】(b)に示すように出力が1/2〜1/3
(ここでは40%)の際には、2半波の内の1半波で位
相制御が行われ電力制御される。
【0046】(c)に示すように出力が1/3〜1/4
(ここでは30%)の際には、各3半波の内の1半波が
位相制御され、残りの2半波を非通電状態とし電力制御
される。
【0047】出力が1/4〜1/5の場合、1/5〜1
/6の場合も同様に制御する((d),(e),
(f))。
【0048】このように出力が整数比以下となった時に
その整数半波中の1半波のみを通電しその中で位相制御
することで電力を調整している。
【0049】上記構成により、抵抗発熱体が最大出力に
比べて小さい出力で制御された場合においても、通電制
御している半波での通電位相角は0°〜90°及び18
0°〜270°をとることができ、高調波電流値を小さ
くできる。
【0050】更に、通電制御する半波内において出力が
微調整可能であり、波数制御に比べて微調整した場合の
制御周期を短くすることが可能となる。
【0051】尚、図1においては、各ユニット半波中で
の位相制御する半波を1番目の半波としたが、各ユニッ
ト半波中の任意の半波で行っても同様の効果が得られ
る。
【0052】(第2の実施の形態)図4を用いて本発明
の第2の実施の形態について説明する。
【0053】上記第1の実施の形態ではプロセススピー
ドが一定(70mm/s)であったが、本実施の形態の
加熱装置においては、プロセススピートを40mm/s
と80mm/sで可変となっている。
【0054】そこで、プロセススピードの変化に伴い、
以下のように制御する。
【0055】プロセススピードが80mm/sの時は、
必要な熱量が大きいため、出力の値が100%〜30%
で調整可能であり、全波において位相制御しても高調波
電流値の影響は少ない(図4(a))。
【0056】これに対し、プロセススピード40mm/
sで画像形成した時、プロセススピード80mm/s時
に比べて記録材通紙による熱負荷が小さいため、抵抗発
熱体に通電する出力の値が小さくなる。
【0057】よって、プロセススピード40mm/sで
画像形成時において全波を位相制御した場合に、電力制
御している半波での通電位相角は180°未満付近及び
360°未満付近の値をとるため、高調波電流値が大き
な値となる。
【0058】そこで、プロセススピードが40mm/s
の時は、(b)に示すように、出力が40%程度では、
2半波の内の1半波の位相制御を行い、30%程度で
は、各3半波の内の1半波を位相制御し、20%程度で
は各4半波の内の1半波を位相制御する。
【0059】このように、プロセススピードがある程度
遅く、通電出力が整数比以下となった時にその整数半波
中の1半波のみを通電し位相制御することで電力を調整
している。
【0060】上記構成により、プロセススピード40m
m/sで画像形成された場合においても、通電制御して
いる半波での通電位相角は0°〜90°及び180°〜
150°をとることができ、許容高調波電流値を小さく
できる。また、プロセススピード40mm/sで画像形
成された場合は、プロセススピード80mm/sに比べ
低速であるため、ヒータの温度リップルによる定着性ム
ラも問題ないレベルとなる。
【0061】その他の構成及び作用については第1の実
施の形態と同一なので、その説明は省略する。
【0062】(第3の実施の形態)図5を用いて第3の
実施の形態について説明する。
【0063】図5に本実施例における抵抗発熱体への入
力電圧波形を示す。
【0064】本実施の形態においては、記録材の通紙時
と非通紙時で抵抗発熱体の電力の調整方法が異なる。
【0065】図5に示すように、通紙時(記録材が定着
のニップ部を通過している時)は、非通紙時に比べ、熱
負荷が大きく、位相角は大きな値を取らねばならない。
よって、全出力の30%未満の出力にする必要はなく、
抵抗発熱体は入力電圧の全半波において位相制御して
も、180度未満付近或は360度未満付近の位相角に
なることはないので高調波歪みの影響を考慮する必要は
ない(図5(a))。
【0066】これに対し,非通紙時(記録材が定着のニ
ップ部を通過していない時)は、通紙時に比べて熱消費
が少ないため、抵抗発熱体に通電する出力の値が小さく
なる。
【0067】よって、非通紙時において全波を位相制御
した場合に、電力制御している半波での通電位相角は1
80°未満付近及び360°未満付近の値をとるため、
高調波電流値が大きな値となる。
【0068】それを解決するため、図5(b)に示すよ
うに出力が、最大出力の1/2〜1/3(40%程度)
の出力時には2半波の内の1半波の位相制御を行い、1
/3〜1/4(30%程度)の出力時には、各3半波の
内の1半波を位相制御し、1/4〜1/5(20%程
度)の出力時には、各4半波の内の1半波を位相制御す
る。
【0069】このように、非通紙時であって通電出力が
最大出力の整数比以下となった時には、その整数半波中
1半波のみに通電し、その半波内で位相制御することに
より電力を調整している。
【0070】これにより、出力電圧の位相角は0°〜9
0°及び180°〜150°をとることができ、高調波
電流値を小さくできる。また、非通紙の場合は、ヒータ
の温度リップルが画像上の問題となることはない。
【0071】(その他の実施の形態)図6は上記実施の
形態に示したようなフィルム加熱方式の加熱装置を定着
装置として組み込んだ画像形成装置の一例(レーザビー
ムプリンタ)を示す概略構成図である。
【0072】21は像担持体であるところの有機感光ド
ラム、22は帯電部材であるところの帯電ローラ、23
はレーザ露光装置、24は現像スリーブ、現像ブレー
ド、1成分磁性トナー等からなる現像器、25はクリー
ニングブレード、26は転写ローラ、27は本発明に係
る加熱装置を含むヒータユニットである。以上の主要ユ
ニットの働きにより紙カセット28から給紙ローラ29
により給紙された転写材30の上に周知の電子写真プロ
セスによる画像形成が行われ、出力される。
【0073】このような画像形成装置に上記実施の形態
に係る加熱装置を適用すると、画像形成というプロセス
において、高調波歪みの発生を押え、温度リップルを損
なわずに出力の微調整が可能となり、効果的に転写材上
のトナー画像を定着させることができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電力供給手段は、抵抗発熱体に通電する通電比率が整数
比以下で足りる場合には、その整数個の半波中の1半波
のみに通電し、且つ、その1半波中で位相制御するの
で、高調波歪みを押え、温度リップルを損なわずに出力
の微調整が可能な加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る加熱装置の抵
抗発熱体に入力する電圧波形を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る加熱装置を示
す概略構成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る加熱装置の加
熱体を示す概略構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る加熱装置の抵
抗発熱体に入力する電圧波形を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る加熱装置の抵
抗発熱体に入力する電圧波形を示す図。
【図6】本発明の加熱装置を定着器として使用した画像
形成装置の概略構成図。
【図7】従来の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示す
図。
【図8】従来の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示す
図。
【図9】従来の抵抗発熱体に入力する電圧波形を示す
図。
【符号の説明】
1 ステー 2 ヒータ 3 フィルム 4 加圧ローラ 5 加圧ローラ芯金 6 耐熱ゴム 8 ヒータ基板 9 抵抗発熱体 10 加熱装置 19 サーミスタ 20 CPU T トナー P 記録材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗発熱体を有し、固定支持された加熱体
    と、 該加熱体に接触摺動するフィルムと、 前記抵抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手段
    と、を設け、 前記電力供給手段により位相制御された電圧を前記抵抗
    発熱体に印加することによって加熱体を熱し、 被加熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつつ、フ
    ィルムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギーを付与
    する加熱装置において、 電力供給手段は、抵抗発熱体に通電する通電比率が整数
    比以下で足りる場合には、その整数個の半波中の1半波
    のみ通電し、その1半波中で位相制御することを特徴と
    する加熱装置。
  2. 【請求項2】抵抗発熱体を有し、固定支持された加熱体
    と、 該加熱体に接触摺動するフィルムと、 前記抵抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手段
    と、を設け、 前記電力供給手段により位相制御された電圧を前記抵抗
    発熱体に印加することによって加熱体を熱し、 被加熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつつ、フ
    ィルムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギーを付与
    する加熱装置において、 被加熱材の搬送速度を可変とし、 電力供給手段は、その搬送速度が所定の値以下の場合で
    あって、且つ、抵抗発熱体に通電する通電比率が整数比
    以下で足りる場合には、その整数個の半波中の1半波の
    み通電し、その1半波中で位相制御することを特徴とす
    る加熱装置。
  3. 【請求項3】抵抗発熱体を有し、固定支持された加熱体
    と、 該加熱体に接触摺動するフィルムと、 前記抵抗発熱体に対し、電力を供給する電力供給手段
    と、を設け、 前記電力供給手段により位相制御された電圧を前記抵抗
    発熱体に印加することによって加熱体を熱し、 被加熱材をフィルムを介して加熱体に密着させつつ、フ
    ィルムと共に搬送させ、被加熱材に熱エネルギーを付与
    する加熱装置において、 電力供給手段は、 被加熱材が加熱体と密着している間は、全半波において
    位相制御を行ない、 被加熱材が加熱体を密着していない間であって、且つ、
    抵抗発熱体に通電する通電比率が整数比以下で足りる場
    合には、その整数個の半波中の1半波のみ通電し、その
    1半波中で位相制御することを特徴とする加熱装置。
  4. 【請求項4】上記請求項1乃至3のいずれか一つに記載
    の加熱装置を定着装置として備え、シート上に未定着ト
    ナー像を形成させる画像形成手段と、この未定着トナー
    像を担持したシートを前記定着装置に搬送する搬送手段
    と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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