JPH1083821A - 溶融塩型高分子電解質 - Google Patents
溶融塩型高分子電解質Info
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Abstract
定性と力学的特性が優れた新規な高分子電解質を提供す
る。 【解決手段】 1,3−ジアルキルイミダゾリウムハラ
イド、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムハライ
ド、1−ビニル−3−アルキルイミダゾリウムハライ
ド、1−ビニル−2,3−アルキルイミダゾリウムハラ
イドなどのイミダゾリウム誘導体に酸モノマー、ポリ
(ビニルスルホンアミド)、トリフルオロメタンスルホ
ンイミド等を反応させて得られる溶融塩ポリマーを必須
成分とする溶融塩型高分子電解質。
Description
なる高分子電解質に関するものであり、特に温度安定性
及び力学的特性に優れたイオン伝導性高分子電解質に係
るものである。
合物を混合したものを高温に加熱溶融させたものが知ら
れているが、一般的に無機化合物を混合した系で得られ
る溶融塩は、低融点と言われているものでも300℃程
度であり、実用電池として利用するためには、その融点
を飛躍的に低下させることが課題とされていた。
現する試みが行われており、有機化合物の塩に無機塩を
添加して得られる室温溶融塩の開発が行われてきた。例
えば、特開昭60−133669号、同60−1336
70号及び同60−136180号公報には、アルミニ
ウムハロゲン化物と1,3−ジアルキルイミダゾールハ
ライドあるいは1,2,3−トリアルキルイミダゾール
ハライドの混合物を用いた電解質が開示されている。し
かしながら、前記の化合物を用いた電解質は、室温で溶
融し高いイオン伝導性を示すものの、アルミニウムハロ
ゲン化物が、僅かな水分の混入によって分解する難点が
あり、また溶融塩の相状態が温度変化に対して不安定で
あるという問題があった。
温で高いイオン伝導性を示し、且つ温度安定性に優れた
新規な高分子電解質を提供することにある。
な事情に鑑み種々の試験を繰り返した結果、1,3ジア
ルキルイミダゾールハライド、1,2,3−トリアルキ
ルイミダゾールハライド、1−ビニル−3−アルキルイ
ミダゾリウムハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキ
ルイミダゾリウムハライド、1,3−ジアルキル−4
(5)−ビニルイミダゾリウムハライドなどから選ばれ
るイミダゾリウム誘導体に酸モノマー、ポリ(ビニルス
ルホンアミド)化合物、トリフルオロメタンスルホンイ
ミド類などを反応させて得られる溶融塩モノマーに、重
合開始剤を添加して重合させるなどして得られた溶融塩
ポリマーを電解質として用いることによって、所期の目
的を達成しうることを知見し、本発明を完遂するに至っ
た。
リマーは、三つの大さな特徴を有している。その一つ
は、非晶質であり低いガラス転移温度を有するため、室
温においても高いセグメント運動性を発現する点であ
る。高分子化合物は、一般に結晶性を示したり高いガラ
ス転移温度を持つために、運動性が小さくイオン伝導に
適切なマトリックスを得ることが困難であったが、本発
明の溶融塩ポリマーは、溶融塩を形成する際にイミダゾ
リウム誘導体のモノマー塩を用いることにより、容易に
カチオンドーピングができ、高い柔軟性を有し優れたイ
オン伝導性マトリックスになることが期待される。
ルク中で重合させることによって、極めて簡便に実施し
うる点である。また酸モノマーの重合体であるイオノマ
ーをあらかじめ調製しておき、これにイミダゾリウムを
添加し、処理することによっても合成することが可能で
ある。この際には分子量(重合度)が既知の重合体を用
いることができるので、より均質なマトリックスを合成
することができる。イオン伝導性高分子マトリックスと
して高分子化合物を用いる場合、充分に広い電位窓を確
保する必要がある。一般に微量の混合物によっても電位
窓は大幅に狭められるため、副生物の除去が不可欠であ
る。本発明における溶融塩ポリマーの合成においては、
重合開始剤として使用する化合物が電気的に不活性であ
るため、合成後の精製処理を特に必要としない。
分の混入や温度変化などの外部因子に対して、極めて安
定である点である。従来知られている塩化アルミニウム
などのアルミニウムハロゲン化物とイミダゾリウム塩か
らなる溶融塩は、化学的な安定性が甚だ劣るものであっ
たが、この発明によれば、塩化アルミニウムなどの代わ
りにイオノマーを用いていることができるので、外部因
子に対して著しく安定となり、また力学物性等は溶融塩
ポリマーの組成比を変化させたり、必要に応じて諸物性
を損なうことなく第三物質を添加することも可能なの
で、化学的特性を容易に改善しうるものである。
出発物質として使用する代表的なイミタゾリウム誘導体
は、下記の一般式で示される化合物である。
ール基、R2 は水素原子またはアルキル基、R3 は水素
原子または低級アルキル基またはビニル基、R4 及びR
5 は水素原子、低級アルキル基またはビニール基、X-
は陰イオンを表わす。
ウム誘導体としては、1,3−ジメチルイミダゾール、
1,2,3−トリメチルイミダゾール、1,3−ジメチ
ル−2−エチルイミダゾール、1−エチル−3−メチル
イミダゾール、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾ
ール、1,3−ジメチル−2−ウンデシルイミダール、
1,3−ジエチルイミダゾール、2−ジメチル−3−プ
ロピルイミダゾール、1,2,3−トリエチルイミダゾ
ール、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾール、
1,3−ジエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−
ビニルイミダゾール、1−ビニル−3−メチルイミダゾ
ール、1−ビニル−3−エチルイミダゾール、1−ビニ
ル−2,3−ジメチルイミダゾール、4(5)−ビニル
イミダゾール及び1,3−ジメチル−4(5)−ビニル
イミダゾールなどのイミダゾール化合物及びその塩が挙
げられる。
構成するモノマー類としては、スチレン誘導体を使用す
ることも可能であるが、特にアクリル酸、メタクリル酸
及びビニルスルホン酸が好適である。 前記イミダゾリ
ウム誘導体とモノマー類を反応させて溶融塩モノマーを
合成する工程は、これらを水あるいは有機溶媒中で混合
し、副生するハロゲン化水素、無機塩などを溶媒と共に
除去すればよい。溶融塩モノマーを重合して溶融塩ポリ
マーを合成する工程は、市販されている過硫酸カリウ
ム、過塩酸ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、
キュメーンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチ
ルハイドロパーオキサイドなどのラジカル重合開始剤を
溶融塩モノマー中に少量添加し、均一に分散させて加熱
すれば良い。このほかこれらの重合に際しては紫外線照
射、熱開始重合などの手法も可能である。
ム誘導体とモノマー類を反応させる工程において、アク
リル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸などとこれら
のアルカリ金属塩を併用することが可能であり、これに
よって溶融塩ポリマーのイオン伝導性を飛躍的に高める
ことができる。また、本発明の溶融塩ポリマーは、各種
の方法によって得られるが、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーを常法によ
り、重合度10〜1000の重合体とし、これに1,3
−ジアルキルイミダゾリウムハライド、1,2,3−ト
リアルキルイミダゾリウムハライドから選ばれるイミダ
ゾリウム誘導体を反応させて合成することも可能であ
り、このようにして得られた溶融塩ポリマーも室温で高
いイオン伝導性を示すものである。
ハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキルイミダゾリ
ウムハライドなどの1位にビニル基を有するアルキルイ
ミダゾリウム誘導体を用いる場合は、これらのイミダゾ
リウム誘導体とカルボン酸、スルホン酸、スルホン酸化
合物などの酸、あるいはアクリル酸、メタクリル酸、ビ
ニルスルホン酸などの酸モノマーを反応して溶融塩モノ
マーとし、これを重合して溶融塩ポリマーを生成するこ
とができる。また、これらのイミダゾリウム誘導体のモ
ノマーを重合させたポリマーと、アクリル酸、メタクリ
ル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーの重合体を反
応させて、溶融塩ポリマーを生成することができる。ま
たこれらの1−ビニルイミダゾリウムハライドあるいは
4(5)−ビニルイミダゾリウムハライドにトリフルオ
ロメタンスルホンイミドなどの有機酸あるいは無機酸の
塩を反応して溶融塩モノマーを調製し、これを重合させ
て溶融塩ポリマーとすることができる。
とトリフルオロメタンスルホニルクロリドを反応させて
得られるポリ(ビニルスルホンアミド)をアルカリ金属
塩としたイオノマーとして、イミダゾリウム誘導体と反
応させる方法によっても造ることができる。また1位に
ビニル基を有するイミダゾリウム化合物にハロゲン化ア
ルキルスルホンアミドを反応させることにより得られ
る、1モノマー単位内にイミダゾリウム構造(カチオ
ン)とスルホンアミド構造(アニオン)を有する溶融塩
モノマーとしてこれを重合させるか、あるいは4(5)
−ビニルイミダゾールにハロゲン化アルキルスルホンア
ミドを反応させて得られるジアルキルスルホンアミドビ
ニルイミダゾリウム塩からなる、1モノマー単位中に溶
融塩構造とキャリアイオン生成能を有するスルホンアミ
ド基を同時に併せ持つシングルイオン伝導体となる溶融
塩モノマーとし、これを重合させて造ることができる。
また、1−エチル−3−スルホニルエチルイミダゾリウ
ムハライドと前記ポリ(アリルアミン)を反応させるこ
とにより、溶融塩ポリマーを得ることができる。さらに
本発明の溶融塩ポリマーは、イミダゾリウム誘導体にジ
スルホニルクロリドとジアミンを反応させて得られるポ
リ(スルホンアミド)のアルカリ金属塩を反応させて調
製することができる。このようにして造った溶融塩ポリ
マーも前記と同様に室温で高いイオン伝導性を示すもの
であり、さらにその力学的特性を改善することができ
る。
導体の対アニオンとしては、ハロゲンを用いることも可
能であるが、電荷がより非局在化した形態となっている
スルホンイミド塩、スルホンアミド塩なども好適であ
る。イミダゾリウム誘導体とこれらのスルホンイミドあ
るいはスルホンアミドの塩を反応させ、イミダゾリウム
誘導体の対アニオン交換を行うことによって、さらに融
点の低い溶融塩モノマーが得られる。
する。 〔実施例1〕1−エチルイミダゾールとブロモエタンを
反応させて得た1,3−ジエチルイミダゾリウムブロマ
イド7.25gとメタクリル酸3.05gを20mlの
アセトニトリル中に添加し、室温において撹拌、溶解し
て系が均一になったことを確認したのち、室温で2時間
にわたって溶媒と生成する臭化水素を減圧下に留去し
た。さらに反応生成物にアセトン20mlを加えて、再
度減圧蒸留を行って溶媒を除き、得られた溶融塩モノマ
ーより臭化水素を取り除いた。
剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.029g(ビ
ニールモノマーユニットに対して5モル%)を添加し、
5mlのエタノールを加えてモノマー類を反応させ、得
られる溶融塩モノマーにラジカル重合開始剤を添加し、
さらに5mlのエタノールを加えて均一に分散させたの
ち、次いでこれを70℃の温度で30分間加熱して重合
させたのち、溶媒を減圧留去して下式で示される溶融塩
ポリマーを調製した。
増加して流動性を示さない無色透明のゴム状化合物とな
り、またその力学的物性から優れたフィルムとして成形
できることも確認できた。得られた溶融塩ポリマーの構
造を1H−NMRによって確認したところ、図1に示し
たとおりであり、1,3−ジエチルイミダゾリウムとメ
タクリル酸が等量系内に存在しており、イミダゾリウム
に由来するピークがシフトしていること、並びにカルボ
ン酸の−OH基に由来するピークが認められないことよ
り、1,3−ジエチルイミダゾリウムとメタクリル酸が
塩を形成していることが確認された。
ピーダンス法によるイオン伝導度測定と示差走査熱量計
による熱分析を行って解析した。本品の微小領域におけ
るイオン伝導度の温度依存性は、図2に示したとおりで
あり、30℃で1.50×10-4S/cm、50℃で
6.56×10-4S/cmという高いイオン伝導性を示
した。
したとおりであり、本品は高分子量体であるのにも関わ
らず、−76.6℃という非常に低いガラス転移温度を
示し且つ室温付近で高い運動性を示すことが認められ
た。またガラス転移点以外の明瞭な吸熱及び発熱を示す
ピークも認められず、広い温度範囲において無定形であ
るため、結晶化による物性変化がなく、温度安定性に優
れていることも確認された。
ルイミダールの代わりに1,2−ジメチルイミダールを
用い、これにブロモエタンを反応させて得られた1,2
−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムブロマイドを、
前記実施例と同様にしてメタクリル酸と反応させ、得ら
れた溶融塩モノマーにラジカル重合開始剤としてアゾビ
スイソブチロニトルを添加し、加熱重合して溶融塩ポリ
マーを造った。このようにして得た溶融塩ポリマーは、
下式で示されるもので室温では白色の結晶であり、50
℃において流動性を示さない白色のゴム状化合物となっ
た。
素インピーダンス法によるイオン伝導度測定と示差走査
熱量計による熱分析から解析した。本品のイオン伝導性
は、30℃で6.8×10-5S/cm、50℃で3.6
×10-5S/cmという高い値を示し、また示差走査熱
量計測定の結果から、本品のガラス転移温度は−70.
4℃であり、室温付近で塩構造に基づく融解ピークが認
められ、ガラス転移温度が低いため融点以上において
は、非常に高い運動性を示すことが認められた。
ル酸の単独使用に代えて、メタクリル酸とメタクリル酸
のアルカリ金属塩をモル比で2〜10%混合したものを
用いて、1,3−ジエチルイミダゾリウムブロマイドと
反応させ、以下前記実施例と同様の処理を行って溶融塩
ポリマーを合成した。メタクリル酸のアルカリ金属塩と
しては、メタクリル酸のLi塩、Na塩、K塩、Rb塩
及びCs塩の夫々を用いて試験を行った。
ンを含む溶融塩ポリマーは、いずれの重合反応の前後に
おいても粘性の増加が認められ、アルカリ金属イオンの
添加が重合反応を阻害しないことが確認された。また得
られたアルカリ金属イオンを含む溶融塩ポリマーのう
ち、カリウムイオンを含む系では白濁し、流動性を示さ
ないゴム状化合物となったが、それ以外のアルカリ金属
塩を含む系では、薄赤色で透明のゴム状化合物であっ
た。これらの試験結果から、メタクリル酸のアルカリ金
属塩を混入させた場合、実施例1において得られた溶融
塩ホモポリマーよりも硬化したものとなり、フィルム成
膜性が向上するものと認められた。
マーのイオン伝導度測定と示差走査熱量計測定による熱
分析を行った。アルカリ金属イオンとしてリチウムを用
いた場合の、系内におけるリチウムイオン濃度とイオン
伝導度の相関関係は、図4に示したとおりであった。こ
れらの溶融塩ポリマーのイオン伝導性は、アルカリ金属
イオンを含まない溶融塩ポリマーに比べて2〜10倍の
高い数値を示し、−130℃から+200℃の示差走査
熱量計による分析においても、−60〜−30℃の低い
ガラス転移温度を示した。さらにガラス転移点以外に明
瞭なピークが認められないことから、広い温度範囲にお
いて無定形性であり、温度安定性にも優れていることも
確認された。
ジカル重合によって合成したポリ(メタクリル酸)〔平
均重合度130〕2.92gを50mlの水に溶解した
後、これに実施例1と同様にして合成した1,3−ジエ
チルイミダゾリウムブロマイド6.97gを加え、80
℃の温度で2時間減圧蒸留を行った。その後さらに水を
50ml加えて減圧蒸留を行い臭化水素を除去した。こ
のようにして得られた溶融塩ポリマーは、混合前のポリ
(メタクリル酸)と比較して柔らかいゴム状化合物とな
り、実施例1において得られた化合物と類似していた。
ピーダンス法によるイオン伝導度測定と示差走査熱量計
による熱分析を行って解析した。本品の微小領域にイオ
ン伝導度の温度依存性は、30℃で1.20×10-4S
/cm、50℃で8.10×10-4S/cmという値で
あり、実施例1において得られた溶融塩ポリマーとほぼ
同等であり、酸モノマーの重合体より合成を行っても同
様の化合物が得られることが明らかとなった。
0℃という非常に低いガラス転移温度を示し、且つ室温
付近で高い運動性を示すことが認められた。イオン伝導
度測定の結果も実施例1において得られた結果と同等で
あり、ほぼ類似した化合物となっていることが確認され
た。
水溶液22gにトリフルオロメタンスルホニルクロリド
を加え、攪拌しながら1.50gの水酸化ナトリウムを
含む水溶液をゆっくりと滴下し、これを室温で1昼夜攪
拌し反応させた。反応溶液のpHが1.0になっている
ことを確認したのち、反応溶液中に析出した白色沈殿物
を遠心分離によって回収した。このようにして得られた
ポリ(アリルトリフルオロメタンスルホンアミド)0.
5gを30%のメタノールを含む水溶液50mlに溶解
し、これにスルホンアミド基に対して等モル量の水酸化
リチウム63mgを反応させ、減圧蒸留によって溶媒を
留去して下式で示されるポリ(アリルトリフルオロメタ
ンスルホンアミド)のリチウム塩を得た。
ウムブロマイド、1,2−ジメチルイミダゾリウムブロ
マイド、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム
ブロマイド及び2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリ
ウムブロマイドの夫々に、等モルのリチウムビス(トリ
フルオロメタンスルホニルイミド)〔LiTFSIと略
記する〕をアセトニトリル溶媒の存在下で反応させて、
1−エチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメ
タンスルホンイミド、1,2−ジメチルイミダゾリウム
トリフルオロメタンスルホンイミド、1,2−ジメチル
−3−エチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホ
ンイミド及び2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウ
ムトリフルオロメタンスルホンイミドを生成し、これら
を夫々前記ポリ(アリルトリフルオロメタンスルホンア
ミド)のリチウム塩のスルホンアミド基に対して等量の
割合で30%エタノール水溶液に80℃で溶解させ、4
5℃の温度で24時間減圧蒸留し、溶媒を留去して夫々
下式で示されるリチウム塩を含む溶融塩ポリマーが得ら
れた。
ンスルホニルイミド)、R1 は水素原子、メチル基また
はエチル基、R2 は水素原子またはメチル基、R3 はメ
チル基、エチル基またはプロピル基、nは2〜100を
表わす。
いずれも茶褐色のガラス状固体であり、ポリ(アリルア
ミン)からポリ(アリルトリフルオロメタンスルホンア
ミド)への反応の進行は、図5に示したIRスペクトル
におけるCF3 伸縮振動が存在することより確認し、ま
たリチウムイオンの導入は吸光分析から確認した。上記
リチウム塩を含む溶融塩ポリマーのイオン伝導度(30
℃)及びガラス転移温度を測定した結果は、下表に示し
たとおりであり、これらの化合物が室温で非常に高い運
動性を有するために高いイオン伝導度を示し、優れたイ
オン伝導体となることが明らかとなった。
ロモエタンを反応させて得られた1−ビニル−3−エチ
ルイミダゾリウムブロマイド1.88gとプロピオン酸
1.48gを20mlのアセトニトリル中に添加し、室
温において撹拌、溶解させて系が均一になったことを確
認したのち、室温で20時間にわたって溶媒と生成する
臭化水素を減圧下に留去した。さらに反応生成物にアセ
トン20mlを加え、再度減圧蒸留を行って溶媒を除
き、得られた溶融塩モノマーより臭化水素を取り除い
た。
してアゾビスイソブチロニトリル0.164g(ビニー
ルモノマーユニットに対して5モル%)を添加し、5m
lのエタノールを加えてモノマー類を反応させ、得られ
た溶融塩モノマーに、ラジカル重合開始剤を添加し、さ
らに5mlのエタノールを加えて均一に分散させた。次
いでこれを70℃の温度で30分間加熱し重合させて、
溶融塩ポリマーを調製した。その後、溶媒を減圧乾燥し
て得た溶融塩ポリマーは、下式で示されるものであり、
流動性を示さない無色透明のゴム状化合物となった。
ピーダンス法によるイオン伝導度測定と示差走査熱量計
による熱分析を行って解析した。本品のイオン伝導性
は、30℃で3.2×10-5S/cm、50℃で8.8
×10-5S/cmであり、ポリ(ビニルイミダゾリウ
ム)を用いても比較的高い運動性を保持できることが明
らかとなった。また示差走査熱量計測定の結果から、本
品のガラス転移温度は−62℃であり、またガラス転移
点以外の明瞭な吸熱及び発熱を示すピークも認められ
ず、広い温度範囲において無定形性であるため、結晶化
による物性変化がなく、温度安定性に優れていることも
確認された。
クリル酸)〔平均重合度50〕1.72gを水50ml
に溶解したのち、これに実施例1と同様の方法によって
合成した1−ビニル−3−エチルイミダゾリウムブロマ
イドの重合体であるポリ(ビニル−3−エチルイミダゾ
リウムブロマイド)〔平均重合度110〕4.06gを
添加し、室温において攪拌、溶解させて系が均一になっ
たことを確認したのち、室温で20時間にわたって溶媒
と生成する臭化水素を減圧下に留去した。さらに反応生
成物にエタノール20mlを加え、再度減圧蒸留を行い
臭化水素を完全に取り除いた。このようにして得られた
溶融塩ポリマーは、下式で示されるものであり白濁した
流動性を示さないゴム状化合物となった。
定の結果は、前記実施例と概ね同じであり、また本品は
ガラス転移点以外の明瞭な吸熱及び発熱を示すピークも
認められず、広い温度範囲において無定形性であるた
め、結晶化による物性変化がなく、温度安定性に優れて
いることも確認された。
ロモエタンを反応させて得られた1−エチル−3−ビニ
ルイミダゾリウム5.0gを50mlのアセトニトリル
に溶解し、これに等モルのリチウムビス(トリフルオロ
メタンスルホニルクロリド)(LiTFSI)を添加
し、室温において攪拌、溶解させ、系が均一になったこ
とを確認したのち、室温で2時間かけて溶媒を減圧下で
留去した。さらに反応生成物にジクロロメタン50ml
を加え、生成した沈殿物である臭化リチウムを遠心分離
により分離し、上澄みを回収した。この上澄み溶液に蒸
留水20mlを加えて激しく攪拌、しばらく静置し、有
機層であるジクロロメタン層を回収し、再度減圧蒸留を
行って溶媒を除き、ビニルイミダゾリウム誘導体にイミ
ドアニオンを配位させた溶融塩モノマーを得た。上記溶
融塩モノマーがTFSIアニオンに交換していること並
びに反応後においてビニル基が保持されていることは、
図6の1−エチル−3−ビニルイミダゾリウムクロライ
ドの1H−NMR、図7の1−エチル−3−ビニルイミ
ダゾリウムトリフルオロメタンスルホンイミドの13C
−NMRの測定結果によって確認した。
々1/100から5倍モル量のLiTFSIを添加した
のち、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリル5.74mg(ビニルモノマーユニットに対して
5モル%)を添加し、20mlのエタノールを加えて均
一に分散させた。ついで、これを65℃の温度で約3時
間加熱し重合させて、下式で示されるリチウム塩を溶解
させた溶融塩ポリマーを調製した。
基、Xは0〜500、nは2〜100を表わす。
マーは、重合前よりも粘度が増加し流動性を示さない白
色のガラス状化合物となった。得られた溶融塩ポリマー
の構造を図8に示した1−エチル−3−ビニルイミダゾ
リウムトリフルオロメタンスルホンイミドの重合前(E
VI+ TFSI- )と重合後〔Poly(EVI+ TF
SI- )〕のIRスペクトルによって確認したところ、
ビニル基に由来するピークが重合後に消失しており、そ
のほかのスペクトルはほぼ同形であることから重合反応
が確実に進行しており、この間に化合物の構造は変化し
ていないことを確認した。前記溶融塩ポリマーについ
て、複素インピーダンス法によるイオン伝導度測定と示
差走査熱量計による熱分析を行った結果、微小領域のイ
オン伝導度の温度依存性は図9に示したとおりであり、
30℃におけるイオン伝導度は1.0×10-4S/c
m、またガラス転移温度は−73.4℃であり、室温で
非常に高い流動性を有し、−150℃から200℃の広
い温度範囲でアモルファスであり、且つ極めて低いガラ
ス転移温度を有することからも、高分子側鎖における溶
融塩形成が高い運動性を発現させるために有効なものと
認められる。
の温度で脱炭酸減圧蒸留することにより4(5)−ビニ
ルイミダソールを得た。次いで、4(5)−ビニルイミ
ダソール2gをメタノール100ml中に溶解し、ブロ
モエタン80gと水酸化ナトリウム0.85gを加え、
オートクレーブ中40℃で7日間反応させた。得られた
反応溶液を50℃で減圧蒸留し、溶媒と余剰のブロモエ
タンを除去した。残渣にクロロホルム50mlを加え、
析出した白色沈殿物(NaBr)を濾過し、上澄み溶液
を回収し室温で減圧乾燥して、1,3−ジメチル−4
(5)−ビニルイミダゾリウムクロライドを合成した。
本品の1H−NMRは図10に示したとおりであり、反
応及び生成の過程でビニル基の構造が保持されているこ
とおよび2モルのハロゲン化アルキルが窒素原子に結合
していることを確認した。得られた1,3−ジメチル−
4(5)−ビニルイミダゾリウムクロライドを実施例8
と同様の方法でハロゲン化物イオンをTFSIアニオン
に交換させて、溶融塩モノマーとし前記実施例と同様ア
ゾビスイソブチロニトリルを用いて、ラジカル重合反応
を行い、下式で示される溶融塩ポリマーを得た。この方
法によって得られたポリマーは黄白色の樹脂状の化合物
であった。
基、Xは0〜500、nは2〜100を表わす。
ダンス法によるイオン伝導度測定と示査走査熱量計によ
る熱分析を行い、その運動性を解析した。本品の微小領
域のイオン伝導度の温度依存性は図11に示したとおり
であり、30℃におけるイオン伝導度は1.27×10
-7S/cmであって、これらの化合物の形状を考慮する
と非常に高い運動性を有していることが認められた。熱
分析からも−150℃から200℃の広い温度範囲でア
モルファスであり、且つガラス転移温度は−4.9℃と
低いものであり、これらのことからも高分子側鎖におけ
る溶融塩形成が高い運動性を発現させるために有用なも
のと認められた。
7gとトリフルオロメタンスルホニルクロリド12.5
gを水酸化ナトリウムを3.2g含む水100mlとア
セトン50mlの混合溶媒中で室温で12時間反応させ
た。反応溶液より溶媒を減圧蒸留によって留去し、クロ
ロホルム50mlを加え、生成する塩化ナトリウムを濾
過によって除去した。クロロホルム溶液を再び減圧蒸留
し、2−トリフルオロメタンスルホンアミドエタノール
を得た。反応生成物10gを採取し、アセトン100m
l中に溶解し、これに塩化チオニル12.0gを3分間
かけて滴下した。次いでこれに2.06gの水酸化ナト
リウムを含む水溶液10mlを滴下し、55℃で12時
間反応させた。反応溶液より溶媒を除去し、水100m
lを加え攪拌したのちに、ジエチルエーテル100ml
を加え抽出を行った。
を留去することで、1−クロロ−2−トリフルオロメタ
ンスルホンアミドエタンを得た。この反応生成物10.
0gをエタノール中に溶解し、これに水酸化ナトリウム
1.90gを溶解させた水20mlを反応させ、中和し
た。溶媒を除去してこれを1−クロロ−2−ナトリウム
トリフルオロメタンスルホンアミドエタンとした。次い
でこの化合物を10.26gとり、1−ビニルイミダゾ
リウム2.27g(イミダゾリウムに対して2倍量)と
混合し、アセトニトリル100ml中で室温、2日間反
応させ、減圧蒸留により溶媒を除去し、残渣をアセトン
中に溶解し生成する塩化ナトリウムを除去し、1−トリ
フルオロメタンスルホンアミドエチル−3−ビニルイミ
ダゾリウムを得た。これに等モルのLiTFSIを添加
し、ビニルモノマーに対して5モル%のアゾビスイソブ
チロニトリル0.15gを添加し、65℃で50mlの
エタノール中で3時間ラジカル重合し、下式で示される
溶融塩ポリマーを得た。得られたポリマーは茶褐色の樹
脂となり、重合反応が進行していることはIRスペクト
ルによるビニル基の消失により確認した。
ンスルホニルイミド)、Xは0〜500、nは2〜10
0を表わす。
ン伝導度は6.82×10-5S/cmであり、またガラ
ス転移温度は−52℃であって、室温で非常に高い運動
性を有し、優れたイオン伝導体となり得るものと認めら
れた。
オロメタンスルホンアミドエタン20gと4(5)−ビ
ニルイミダゾール2.0gをアセトンと水の1:1混合
溶媒100ml中に溶解し、ここに酸受容体として0.
85gの水酸化ナトリウムを加えて、オートクレーブ中
で7日間、50℃で反応させた。得られた反応溶液を8
0℃で4時間減圧蒸留し、溶媒を除去したのち、30m
lのアセトンを加えて完全に溶解し、これを300ml
のエーテル中に滴下し、生成する沈殿物を回収した。室
温減圧下で12時間乾燥して、1,3−ジ(トリフルオ
ロメタンスルホンアミドエチル)−4(5)−ビニルイ
ミダゾリウムクロライドを回収し、これにスルホンアミ
ド基に対して等量の水酸化リチウムを加えて水中で中和
させ、反応溶液から溶媒を減圧蒸留により除去し、反応
生成物を20mlのエタノールに溶解させて沈殿するN
aClを除去し、1,3−ジ(トリフルオロメタンスル
ホンアミドエチル)−4(5)−ビニルイミダゾリウム
リチウムを得た。次いでエタノール中で本品にビニルモ
ノマーに対し5モル%のアゾ(ビスイソブチロニトリ
ル)を加え60℃で3時間ラジカル重合した。反応溶液
より溶媒を減圧蒸留によって除去し、リチウムイオンの
みが移動することのできる下式で示される溶融塩ポリマ
ーを得た。
ン伝導度は3.20×10-6S/cmであり、ガラス転
移温度は−42℃であって、リチウムイオンのみを移動
させることができ、室温で非常に高い運動性を示すもの
と認められた。
2.1gに対して塩化2−クロロエタンスルホニル5.
0gをDMF中で12時間室温で攪拌し、反応溶液を減
圧下で濃縮し、これをエーテル中に滴下することによ
り、赤褐色の1−エチル−3−スルホニルエチルイミダ
ゾリウムクロライドを得た。この反応生成物に対して2
0gのポリ(アリルアミン)10%水溶液を添加し、2
00mlの水を加えてアミノ基に対して等量のNaOH
存在下で100℃で2日間反応させた。得られた反応溶
液に100mlのエタノールを加えて0℃で静置し、沈
殿した黄色粉末を遠心分離によって、ポリ(アリルスル
ホンアミドエチル(1−エチル)イミダゾリウム)を回
収した。得られた溶融塩ポリマーに対してLiTFSI
を添加して、下式で示される高分子電解質として得た。
(トリフルオロメタンスルホニルイミド)、nは2〜1
0000を表わす。
ン伝導度は7.26×10-6S/cm、ガラス転移温度
は−60.2℃であり、室温で優れた運動性を示すもの
であった。
ニルクロリド6.88gをジクロロメタン200mlに
溶解させ、これにエチレンジアミン3.02gとアミノ
基に対して等量の酸受容体(NaOHまたはNa2 CO
3 )を含む200ml水溶液を反応させ、界面法により
ポリ(スルホンアミド)を合成した。得られた白色の繊
維状化合物をエタノールで洗浄し、減圧下で乾燥するこ
とにより、ポリ(スルホンアミド)を得た。これを水溶
液中でLiOHと反応させることにより、リチウム塩を
得た。このようにして得られたポリ(スルホンアミドリ
チウム塩)に1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブ
ロマイド、1,2−ジメチルイミダゾリウムブロマイ
ド、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムブロ
マイド及び2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムブ
ロマイドを等量加え、30%メタノール水溶液中で混合
し、下式で示される溶融塩ポリマーを得た。
基、R2 は水素原子またはメチル基、mは2〜10、n
は2〜500を表わす。
の30℃におけるイオン伝導度及びガラス転移温度は表
2に示したとおりであり、いずれも室温で高い運動性を
有し、優れたイオン伝導体になり得るものと認められ
る。
特性を有し、室温で高いイオン伝導性を示すポリマー電
解質を提供することができる。
構造解析の結果を示す線図
依存性を示す線図
結果を示す線図
ウムイオン濃度依存性を示す線図
タンスルホンアミド)の赤外線吸収スペクトルを示す線
図
ダゾリウムクロライドの1H−NMRによる構造解析の
結果を示す線図
ダゾリウムトリフルオロメタンスルホンイミドの13C
−NMRによる構造解析の結果を示す線図
ダゾリウムトリフルオロメタンスルホンイミドの重合前
〔EVI+ TFSI- 〕と重合後〔Poly(EVI+
TFSI- )〕における赤外線吸収スペクトルを示す線
図
依存性を示す線図
(5)−イミダゾリウムの1H−NMRによる構造解析
の結果を示す線図
度依存性を示す線図
Claims (13)
- 【請求項1】 1,3−ジアルキルイミダゾリウムハラ
イド、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムハライ
ドから選ばれるイミダゾリウム誘導体とモノマー類を反
応して溶融塩モノマーとし、これを重合させて得られる
溶融塩ポリマーを必須成分として含むことを特徴とする
溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項2】 モノマー類としてアクリル酸、メタクリ
ル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーを用いた請求
項1に記載の溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項3】 モノマー類としてアクリル酸、メタクリ
ル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーとこれらのア
ルカリ金属塩を併用した請求項1に記載の溶融塩型高分
子電解質。 - 【請求項4】 1,3−ジアルキルイミダゾリウムハラ
イド、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムハライ
ドから選ばれるイミダゾリウム誘導体とアクリル酸、メ
タクリル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーの重合
体を反応させて得られる溶融塩ポリマーを必須成分とし
て含むことを特徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項5】 1,3−ジアルキルイミダゾリウムハラ
イド、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムハライ
ドから選ばれるイミダゾリウム誘導体と、ポリ(アリル
アミン)にトリフルオロメタンスルホニルクロリドを反
応させて得られるポリ(ビニルスルホンアミド)化合物
をアルカリ金属塩とした溶融塩ポリマーを必須成分とし
て含むことを特徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項6】 1−ビニル−3−アルキルイミダゾリウ
ムハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキルイミダゾ
リウムハライドから選ばれるイミダゾリウム誘導体とカ
ルボン酸、スルホン酸、スルホン酸化合物などの酸ある
いはアクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸など
の酸モノマーを反応して溶融塩モノマーとし、これを重
合させて得られる溶融塩ポリマーを必須成分として含む
ことを特徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項7】 1−ビニル−3−アルキルイミダゾリウ
ムハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキルイミダゾ
リウムハライドから選ばれるイミダゾリウム誘導体のモ
ノマーを重合させて得られるポリマーとアクリル酸、メ
タクリル酸、ビニルスルホン酸などの酸モノマーの重合
体を反応させて得られる溶融塩ポリマーを必須成分とし
て含むことを特徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項8】 1−ビニル−3−アルキルイミダゾリウ
ムハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキルイミダゾ
リウムハライドから選ばれるイミダゾリウム誘導体とト
リフルオロメタンスルホンイミドなどの塩を反応して溶
融塩モノマーとし、これを重合させて得られる溶融塩ポ
リマーを必須成分として含むことを特徴とする溶融塩型
高分子電解質。 - 【請求項9】 1,3−ジアルキル−4(5)−ビニル
イミダゾリウムハライドとトリフルオロメタンスルホン
イミドなどの塩を反応して溶融塩モノマーとし、これを
重合させて得られる溶融塩ポリマーを必須成分として含
むことを特徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項10】 1−ビニルイミダゾリウム化合物とハ
ロゲン化アルキルスルホンアミドを反応させて1モノマ
ー単位内にイミダゾリウムカチオンとスルホンアミドア
ニオンを有する溶融塩モノマーとし、これを重合させて
得られる溶融塩ポリマーを必須成分として含むことを特
徴とする溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項11】 4(5)−ビニルイミダゾールとハロ
ゲン化アルキルスルホンアミドを反応して得られる1,
3−ジアルキルスルホンアミド−4(5)−ビニルイミ
ダゾリウム塩からなる、1モノマー単位中に溶融塩構造
とキャリアイオン生成能を有するスルホンアミド基を同
時に併せ持つシングルイオン伝導体となる溶融塩モノマ
ーとし、これを重合させて得られる溶融塩ポリマーを必
須成分として含むことを特徴とする溶融塩型高分子電解
質。 - 【請求項12】 1−ハロゲン化アルキルスルホンアミ
ド−3−アルキルイミダゾリウム化合物とポリ(アリル
アミン)を反応して得られる、1モノマー単位内にイミ
ダゾリウムカチオンとスルホンアミドアニオンを有する
溶融塩ポリマーを必須成分として含むことを特徴とする
溶融塩型高分子電解質。 - 【請求項13】 ジスルホニルクロリド化合物とジアミ
ン化合物を反応させて得られるポリ(スルホンアミド)
とアルカリ金属化合物と反応させて得られる、ポリ(ス
ルホンアミド)のアルカリ金属塩と、1,3−ジアルキ
ルイミダゾリウムハライド、1,2,3−トリアルキル
イミダゾリウムハライド、1−ビニル−3−アルキルイ
ミダゾリウムハライド、1−ビニル−2,3−ジアルキ
ルイミダゾリウムハライド、1,3−ジアルキル−4
(5)−ビニルイミダゾリウムハライドから選ばれるイ
ミダゾリウムハライド化合物を反応させて得られる溶融
塩ポリマーを必須成分として含むことを特徴とする溶融
塩型高分子電解質。
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