JP2002298644A - 高分子固体電解質 - Google Patents

高分子固体電解質

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JP2002298644A
JP2002298644A JP2001093246A JP2001093246A JP2002298644A JP 2002298644 A JP2002298644 A JP 2002298644A JP 2001093246 A JP2001093246 A JP 2001093246A JP 2001093246 A JP2001093246 A JP 2001093246A JP 2002298644 A JP2002298644 A JP 2002298644A
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monomer
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acid
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Ryuji Aizawa
龍司 相澤
Minoru Aoki
稔 青木
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温でも高いイオン伝導性を示す高分子固体
電解質を提供する。 【解決手段】 炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖の
アルキレンオキサイドの構造単位及び重合性モノエチレ
ン性二重結合を有する単量体(1)ならびに酸基及び重
合性モノエチレン性二重結合を有する単量体(2)から
なる重合体であって、該酸基がカチオン性含窒素化合物
で中和されてなる重合体を含む高分子固体電解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室温で溶融塩とな
る高分子固体電解質およびこれに使用される重合体に関
するものである。特に、本発明は、低温領域で優れたイ
オン伝導性を示す高分子固体電解質およびこれに使用さ
れる重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料電池等の電解質材料として、
無機化合物を混合したものを高温に加熱溶融させたもの
が知られているが、一般的に無機化合物を混合した系で
得られる溶融塩は、低融点と言われているものでも30
0℃程度であり、実用電池として利用するためには、そ
の融点を飛躍的に低下させることが課題とされていた。
【0003】そこで、室温でも充分なイオン伝導度を発
現する試みが行われており、有機化合物の塩に無機塩を
添加して得られる室温溶融塩の開発が精力的に行われて
きた。例えば、特開昭60−133669号公報には、
アルミニウムハロゲン化物と1,3−ジアルキルイミダ
ゾールハライドあるいは1,2,3−トリアルキルイミ
ダゾールハライドの混合物を用いた電解質が;特開昭6
3−135477号公報には、アクリロイル基構造と
ポリアルキレンオキシド構造とを含有するアクリロイル
変性ポリアルキレンオキシド、無機イオン塩、及び
ポリアルキレングリコールから成る組成物を硬化させて
なるイオン伝導性固体電解質組成物が;さらにはNorihi
sa Kobayashi, Masahiro Uchiyama and Eishun Tsuchid
a, "POLY[LITHIUM METHACRYLATE-CO-OLIGO(OXYETHYLEN
E)METHACRYLATE] AS A SOLID ELECTROLYTE WITH HIGH I
ONIC CONDUCTIVITY", Solid State Ionics, 17 (1985),
pp.307-311には、アクリロイル変性ポリアルキレンオ
キシドとメタクリル酸リチウムの共重合体からなる高分
子固体電解質が、開示されている。しかしながら、特開
昭60−133669号公報に記載の化合物を用いた電
解質は、室温で溶融し高いイオン伝導性を示すものの、
アルミニウムハロゲン化物が、僅かな水分の混入によっ
て分解する難点があり、また溶融塩の相状態が温度変化
に対して不安定であるという問題があった。また、特開
昭63−135477号公報に記載される、及び
成分からなる組成物は硬化させる工程を必要とし、その
ための設備などが必要であり、経済上好ましくない上、
得られたイオン伝導性固体電解質組成物のイオン伝導
度、特に低温でのイオン伝導度が不十分であるという問
題があった。さらに、Solid State Ionics, 17 (1985),
pp.307-311に記載される高分子固体電解質もまた、イ
オン伝導度、特に低温でのイオン伝導度が十分でない
上、溶剤に不溶なため任意の形状に成形することが困難
であるという問題があった。
【0004】このため、上記問題を克服するために、
1,3−ジアルキルイミダゾールハライド、1,2,3
−トリアルキルイミダゾールハライド、1−ビニル−3
−アルキルイミダゾリウムハライド、1−ビニル−2,
3−ジアルキルイミダゾリウムハライド及び1,3−ジ
アルキル−4(5)−ビニルイミダゾリウムハライドな
どから選ばれるイミダゾリウム誘導体に酸モノマー、ポ
リ(ビニルスルホンアミド)化合物、トリフルオロメタ
ンスルホンイミド類などを反応させて得られる溶融塩モ
ノマーに、重合開始剤を添加して重合させるなどして得
られた溶融塩ポリマーを用いた、室温での高いイオン伝
導性及び優れた温度安定性を有する高分子固体電解質
が、特開平8−207927号公報及び特開平9−14
3552号公報で;1,3−ジアルキルイミダゾリウム
ハライド、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムハ
ライドから選ばれるイミダゾリウム誘導体とモノマー類
を反応して溶融塩モノマーとし、これを重合させて得ら
れる溶融塩ポリマーを必須成分として含む高分子固体電
解質が特開平10−83821号公報で;さらには、高
分子酸類、あるいは多孔性高分子固体または高分子薄膜
に負電荷を導入したポリアニオン樹脂に、イミダゾリウ
ム塩誘導体を含浸させた高分子固体電解質が特開平11
−86632号公報で、報告された。
【0005】しかしながら、上記公報に開示される高分
子固体電解質は、確かに室温(30℃付近)でのイオン
伝導性は高いものの、より低い温度、例えば、10℃以
下の低温領域でのイオン導電性は顕著に低下してしま
い、これを用いた燃料電池やリチウム2次電池などは低
温での使用が困難であるという欠点があった。この点に
ついては、従来の高分子固体電解質も、30℃でのイオ
ン伝導度(logσ、S/cm)が−3〜−4であるの
に対して、0℃では−6にまで低下し、やはり同様の問
題があった。
【0006】上述したように、イオン伝導度、特に低温
でのイオン伝導度が高くかつ製造が容易である高分子固
体電解質は、強く望まれており、様々な開発がなされて
きてはいるものの、存在してはいなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上記諸事情を鑑みてなされたものであり、低温でも
高いイオン伝導性を示す高分子固体電解質を提供するも
のである。
【0008】また、本発明の他の目的は、このような高
分子固体電解質に使用されるのに適した重合体を提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々のグ
ラフト重合体を用いて、諸目的を達成すべく鋭意検討を
行なった結果、(メタ)アクリル酸及びアルキレンオキ
サイドからなる単量体ならびに(メタ)アクリル酸また
は2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等の単量体からなる重合体を、特定のハロゲン
化含窒素化合物と反応させることによって得られる重合
体を高分子固体電解質に使用すると、得られた高分子固
体電解質は10℃以下の低温領域においてもほとんどイ
オン伝導度の低下が認められないことを発見した。上記
知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、上記諸目的は、下記(1)〜
(5)によって達成される。
【0011】(1) 炭素原子数1〜4の直鎖または分
岐鎖のアルキレンオキサイドの構造単位及び重合性モノ
エチレン性二重結合を有する単量体(1)ならびに酸基
及び重合性モノエチレン性二重結合を有する単量体
(2)からなる重合体であって、該酸基がカチオン性含
窒素化合物で中和されてなる重合体を含む高分子固体電
解質。
【0012】(2) 上記カチオン性含窒素化合物は第
4級アンモニウム塩である、前記(1)に記載の高分子
固体電解質。
【0013】(3) 上記単量体(1)は、下記式
(1):
【0014】
【化5】
【0015】ただし、R1は、水素原子、炭素原子数1
〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基または炭素原子
数6〜10のアリール基を表わし;R2は、水素原子ま
たはメチル基を表わし;R3は、水素原子、メチル基ま
たはエチル基を表わし;およびnは、式:−CH2CH
(R3)O−で示されるオキシアルキレン構造単位の平
均付加モル数を表わし、2〜500の数である、で示さ
れる単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種であ
る、前記(1)または(2)に記載の高分子固体電解
質。
【0016】(4) 上記単量体(2)は、アクリル
酸、メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸からなる群より選ばれる少なく
とも1種である、前記(1)〜(3)のいずれか一に記
載の高分子固体電解質。
【0017】(5) 下記式(2):
【0018】
【化6】
【0019】ただし、式(2)中、R1は、水素原子、
炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基ま
たは炭素原子数6〜10のアリール基を表わし;R
2は、水素原子またはメチル基を表わし;R3は、水素原
子、メチル基またはエチル基を表わし;およびnは、
式:−CH2CH(R3)O−で示されるオキシアルキレ
ン構造単位の平均付加モル数を表わし、2〜500の数
である、で示される構造単位(A)5〜95モル%、下
記式(3):
【0020】
【化7】
【0021】で示される構造単位(B)および/または
下記式(4):
【0022】
【化8】
【0023】ただし、式(3)及び(4)中、R4は、
水素原子またはメチル基を表わし;およびX+は、含窒
素化合物のカチオンを表わす、で示される構造単位
(C)95〜5モル%、ならびに他の構造単位(D)0
〜45モル%(ただし、構造単位(A)〜(D)のモル
比の合計は100モル%である)を必須の構造単位とし
て含む重合体。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0025】第一の態様によると、本発明は、炭素原子
数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキレンオキサイドの
構造単位及び重合性モノエチレン性二重結合を有する単
量体(1)ならびに酸基及び重合性モノエチレン性二重
結合を有する単量体(2)からなる重合体であって、該
酸基がカチオン性含窒素化合物で中和されてなる重合体
を含む高分子固体電解質を提供するものである。単量体
(1)及び(2)からなりかつ酸基がカチオン性含窒素
化合物で中和されてなる重合体は、10℃以下という低
温領域においても、イオン伝導性を有意に低下させずに
優れたイオン伝導性を示すため、このような重合体を含
む高分子固体電解質は、10℃以下という低温で使用さ
れても、ほとんどイオン伝導度の低下が認められない。
【0026】なお、本明細書では、酸基がカチオン性含
窒素化合物で中和される前後の重合体を明確に区別する
ために、酸基がカチオン性含窒素化合物で中和される前
の重合体を「重合体」と、および酸基がカチオン性含窒
素化合物で中和された後の重合体を「中和重合体」と、
それぞれ、称する。
【0027】本発明において、単量体(1)は、炭素原
子数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキレンオキサイド
の構造単位及び重合性モノエチレン性二重結合を有する
単量体である。具体的には、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドからなる群
より選ばれる少なくとも1種の構造単位及び重合性モノ
エチレン性二重結合を有する単量体であり、より具体的
には、上記式(1)で示される単量体が挙げられる。
【0028】上記式(1)において、R1は、水素原
子、炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル
基または炭素原子数6〜10のアリール基を表わす。こ
の際、R1が炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖のア
ルキル基を表わす際のアルキル基としては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシ
ルなどが挙げられる。また、R1が炭素原子数6〜10
のアリール基を表わす際のアリール基としては、フェニ
ル、o−、m−及びp−トリル、2,3−及び2,4−
キシリル、メシチル、o−、m−及びp−クメニル、ベ
ンジル、α−メチルベンジル、フェネチル、スチリル、
シンナミル、及びナフチルなどが挙げられる。これらの
うち、水素原子、メチル、エチル、ブチル及びフェニ
ル、より好ましくはメチル、エチル及びフェニルがR1
として好ましい。
【0029】上記式(1)において、R2は、水素原子
またはメチル基を表わす。また、R3は、水素原子(オ
キシエチレン構造単位)、メチル基(オキシプロピレン
構造単位)またはエチル基(オキシブチレン構造単位)
を表わす。これらのうち、R3は、水素原子またはメチ
ル基、特に好ましくは水素原子であることが好ましい。
さらに、nは、式:−CH2CH(R3)O−で示される
オキシアルキレン構造単位の平均付加モル数を表わし、
2〜500、好ましくは4〜100の数である。この
際、式:−CH2CH(R3)O−で示されるオキシアル
キレン構造単位は同一であってもあるいは異なっていて
もよく、およびこのオキシアルキレン構造単位が2種以
上の混合物の形態である場合には、各オキシアルキレン
構造単位の繰り返し単位はブロック状に付加していても
あるいはランダム状に付加していてもよい。nが500
を超える場合には、得られる中和重合体のイオン伝導
度、特に低温でのイオン伝導度が低くなり、好ましくな
い。
【0030】このような単量体(1)の具体例として
は、(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート;メトキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、エトキシ(ポリ)エチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、1−プロポキシ(ポリ)
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−プ
ロポキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、1−ブトキシ(ポリ)エチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、2−ブトキシ(ポリ)エチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−メチル−
1−プロポキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、2−メチル−2−プロポキシ(ポ
リ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の
アルコキシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート類;(ポリ)プロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート;メトキシ(ポリ)プロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、エトキシ(ポリ)プロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1−プロ
ポキシ(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、2−プロポキシ(ポリ)プロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、1−ブトキシ(ポリ)プ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ブ
トキシ(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、2−メチル−1−プロポキシ(ポリ)プロピ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−メチル
−2−プロポキシ(ポリ)プロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポリ)プロピレ
ングリコールモノアクリレート類;(ポリ)ブチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート;ならびにメトキシ
(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、エトキシ(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、1−プロポキシ(ポリ)ブチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、2−プロポキシ(ポ
リ)ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1
−ブトキシ(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、2−ブトキシ(ポリ)ブチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、2−メチル−1−プロポキ
シ(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、2−メチル−2−プロポキシ(ポリ)ブチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート等のアルコキシ(ポ
リ)ブチレングリコールモノアクリレート類などが挙げ
られる。これらのうち、(ポリ)エチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)エチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ(ポ
リ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシ(ポリ)ブチレングリコールモノ(メタ)
アクリレートが単量体(1)として好ましく、特にメト
キシ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ートが単量体(1)として好ましく使用される。また、
上記単量体(1)は、単独で本発明による中和重合体を
構成してもあるいは2種以上の混合物の形態で中和重合
体を構成してもよい。
【0031】本発明において、単量体(1)の重合体中
に占める割合は、得られる中和重合体及び重合体の所望
とされる特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導性、
電子導電性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学的・
電気的安定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安全・
無毒性、コスト、活物質との反応性や腐食性、特にイオ
ン伝導性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形性な
どを考慮して適宜選択され、特に制限されるものではな
いが、重合体を構成する各単量体(即ち、単量体(1)
及び(2)、ならびに他の単量体)の合計モルに対し
て、通常、5〜95モル%、好ましくは10〜70モル
%である。
【0032】本発明において、単量体(2)は、酸基及
び重合性モノエチレン性二重結合を有する単量体であ
る。本明細書において、「酸基及び重合性モノエチレン
性二重結合を有する単量体」ということばは、酸基及び
重合性モノエチレン性二重結合をその分子内に有する単
量体を意味し、その種類は特に制限されるものではな
く、例えば、カルボン酸基(−COOH)またはスルホ
ン酸基(−SO3H)を酸基として有する単量体などが
挙げられる。これらのうち、カルボン酸基を酸基として
有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシ
トラコン酸などが挙げられる。また、スルホン酸基を酸
基として有する単量体としては、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン酸エチルメ
タクリレート、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−プロ
パンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸及びビニルスルホン酸などが挙げられる。これら
のうち、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸が、特に好ましくはアクリル酸、
メタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸が、単量体(2)として使用され
る。また、上記単量体(2)は、単独で本発明による中
和重合体を構成してもあるいは2種以上の混合物の形態
で中和重合体を構成してもよい。
【0033】本発明において、単量体(2)の重合体中
に占める割合は、得られる中和重合体及び重合体の所望
とされる特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導性、
電子導電性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学的・
電気的安定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安全・
無毒性、コスト、活物質との反応性や腐食性、特にイオ
ン伝導性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形性な
どを考慮して適宜選択され、特に制限されるものではな
いが、重合体を構成する各単量体(即ち、単量体(1)
及び(2)、ならびに他の単量体)の合計モルに対し
て、通常、95〜5モル%、好ましくは90〜30モル
%である。
【0034】本発明の高分子固体電解質を構成する中和
重合体の原料である重合体は、単量体(1)及び(2)
からなることを必須とするが、これらに加えて、他の単
量体を含むものであってもよい。この際、他の単量体と
しては、得られる中和重合体及び重合体の所望とされる
特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導性、電子導電
性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学的・電気的安
定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安全・無毒性、
コスト、活物質との反応性や腐食性、特にイオン伝導
性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形性などを考
慮して適宜選択されるものである。具体的には、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、se
c−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキ
シル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデ
シル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレー
ト、及びステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレート類;ならびにスチレン、メチルスチレン、
及びエチルスチレン等のスチレン類などが挙げられる。
これらの単量体は単独で使用されてもあるいは2種以上
の混合物の形態で使用されてもよい。
【0035】本発明において、他の単量体の重合体中に
占める割合は、得られる中和重合体及び重合体の所望と
される特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導性、電
子導電性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学的・電
気的安定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安全・無
毒性、コスト、活物質との反応性や腐食性、特にイオン
伝導性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形性など
を考慮して適宜選択され、特に制限されるものではない
が、重合体を構成する各単量体(即ち、単量体(1)及
び(2)、ならびに他の単量体)の合計モルに対して、
通常、0〜45モル%、好ましくは0〜30モル%であ
る。
【0036】本発明の高分子固体電解質を構成する中和
重合体において、単量体(2)由来の酸基はカチオン性
含窒素化合物で中和されてなることを必須とする。この
際、中和重合体は、単量体(1)及び(2)からなる重
合体を予め製造した後、カチオン性含窒素化合物で重合
体内の酸基を中和することによって、または単量体
(2)中の酸基をカチオン性含窒素化合物で予め中和し
た後、中和された単量体(2)を単量体(1)と重合す
ることによって、得てもよいが、好ましくは前者の方法
が好ましく、前者の方法については以下に詳述する。
【0037】本発明において、カチオン性含窒素化合物
は、重合体内の酸基を中和して所望の中和重合体が得ら
れるものであれば特に制限されるものでなく、公知のカ
チオン性含窒素化合物が使用できる。本発明において、
「酸基がカチオン性含窒素化合物で中和される」及び
「酸基をカチオン性含窒素化合物で中和する」とは、単
量体(2)由来の酸基とカチオン性含窒素化合物との反
応により、酸基はアニオン性を、含窒素化合物はカチオ
ン性を、それぞれ、呈することを意味する。
【0038】具体的には、カチオン性含窒素化合物とし
て、第4級アンモニウムカチオンを提供できる化合物
(第4級アンモニウム塩)が挙げられる。この際、第4
級アンモニウムカチオンは、特に制限されないが、例え
ば、下記式で示される第4級アンモニウムカチオンが挙
げられる。
【0039】
【化9】
【0040】なお、上記第4級アンモニウムカチオンの
うち、環構造を有するものについては、イミダゾール
環、トリアゾール環、ピロリジン環、ピリジン環、シク
ロヘキサン環及びベンゼン環またはこれらにハロゲン原
子若しくは置換基を有する環構造がある。このような場
合に使用できる置換基としては、炭素原子数1〜10、
好ましくは1〜4のアルキル基、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル及びtert−ブチル、シクロプロ
ピル及びシクロブチルなど;ならびにハロゲン原子、例
えば、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素原子などが挙げ
られる。これらのうち、好ましくはフッ素原子が使用で
きる。
【0041】これらのうち、上記式ないしで示され
る第4級アンモニウムカチオンを提供できる化合物(第
4級アンモニウム塩)が本発明において特に好ましく使
用される。
【0042】上記式において、R5、R6、R7及びR
8は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜10の直鎖ま
たは分岐鎖のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、シクロプロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シク
ロブチル、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチ
ル、ネオペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、イソヘ
キシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ル、及びデシルなどを表わす。好ましくは、置換基「R
5」、「R6」、「R7」及び「R8」は、それぞれ独立し
て、炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル
基、即ち、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはter
t−ブチルを表わす。
【0043】このようなカチオン性含窒素化合物(第4
級アンモニウム塩)としては、N,N−ジブチルイミダ
ゾリウムブロミド、N,N−ジエチルイミダゾリウムブ
ロミド、N,N−ジプロピルイミダゾリウムブロミド、
N−エチル−N−メチルイミダゾリウムブロミド、N−
エチル−N−ブチルイミダゾリウムブロミド、N−ブチ
ル−N−プロピルイミダゾリウムブロミド、N−エチル
−N−プロピルイミダゾリウムブロミド、2,4−ジエ
チルトリアゾールブロミド、2−エチル−4−プロピル
トリアゾールブロミド、2−エチル−4−ブチルトリア
ゾールブロミド、N−エチル−N−n−プロピルイミダ
ゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミ
ド、N,N−ジブチルイミダゾリウムビス(トリフルオ
ロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチルイミダ
ゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミ
ド、N,N−ジプロピルイミダゾリウムヘキサフルオロ
ホスフェート、N−エチル−N−メチルイミダゾリウム
パークロレート、N−エチル−N−ブチルイミダゾリウ
ムテトラフルオロボレート、及びN−ブチル−N−プロ
ピルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)イミドなどが挙げられる。これらのうち、N,N−
ジブチルイミダゾリウムブロミド、N−エチル−N−n
−プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンス
ルホニル)イミド及びN,N−ジブチルイミダゾリウム
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが好まし
く使用される。なお、上記カチオン性含窒素化合物(第
4級アンモニウム塩)は、単独で使用されてもあるいは
2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
【0044】本発明において、カチオン性含窒素化合物
(第4級アンモニウム塩)は、重合体中の酸基と反応し
て、該酸基を中和するが、このカチオン性含窒素化合物
(第4級アンモニウム塩)の製造方法は、特に制限され
ず、公知の製造方法が使用でき、例えば、第3級アミン
にアルキルハライドを反応させることによって得られ
る。この反応において、第3級アミンの25℃の水溶液
におけるpKa(酸の解離定数の、底が10の負の対
数)は、好ましくは5〜12であり、より好ましくは5
〜10、最も好ましくは5〜8である。第3級アミンの
25℃の水溶液におけるpKaが5未満であると、塩基
性度が弱すぎて、置換基「X+」に十分なカチオン性を
付与できない場合がある。これに対して、第3級アミン
の25℃の水溶液におけるpKaが12を超えると、塩
基性度が強すぎて、逆にイオン伝導度、特に低温領域で
のイオン伝導度が低下する場合がある。
【0045】上記第3級アミンとアルキルハライドとの
反応に使用される第3級アミンは、所望の第4級アンモ
ニウム塩の基本構造によって適宜決定される。また、上
記反応に使用されるアルキルハライドもまた、所望の第
4級アンモニウム塩の構造のプロトン化された部位の置
換基によって適宜決定される。アルキルハライドは、例
えば、式:ABで示され、この際、Aは、炭素原子数1
〜10の直鎖または分岐鎖のアルキル、好ましくは炭素
原子数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチ
ル)を表わし、およびBは、ハロゲン原子、例えば、フ
ッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくは臭素を表わ
す。
【0046】上記第3級アミンとアルキルハライドとの
反応は、溶媒中でまたは無溶媒下で行なわれてもよい
が、反応の進行を考慮すると、溶媒中で行なわれること
が好ましい。反応を溶媒中で行なう際に使用される溶媒
としては、特に制限されず、公知の溶媒が使用される
が、原料としての第3級アミン及びアルキルハライドが
容易に溶解して反応系が均一に保たれるものが好まし
い。このような溶媒の例としては、クロロホルム、1,
2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルスルホキ
シド(DMSO)などが挙げられ、これらのうち、1,
2−ジクロロエタン及び1,1,1−トリクロロエタン
が好ましく使用される。
【0047】また、上記第3級アミンとアルキルハライ
ドとの反応条件は、反応が効率良く進行する条件であれ
ば特に制限されないが、例えば、反応温度は、通常、5
0〜200℃であり、また、反応時間は、原料の種類や
量及び他の反応条件によって異なるが、通常、2〜10
時間である。さらに、反応は、常圧下、加圧下または減
圧下で行なわれてもよいが、設備面を考慮すると、反応
を常圧下で行なうことが好ましい。
【0048】また、本発明において、酸基との反応によ
りカチオンを提供する第4級アンモニウム塩は、上記製
造方法によればハロゲン原子に限定されるが、ハロゲン
原子以外のアニオンもまた使用できる。このようなアニ
オンとしては、例えば、ビス(トリフルオロメタンスル
ホニル)イミドアニオン、ヘキサフルオロホスフェート
アニオン、パークロレートアニオン及びテトラフルオロ
ボレートアニオンなどが挙げられる。これらのアニオン
は、上記製造方法で合成されたハロゲン原子をアニオン
として含む第4級アンモニウム塩とこれらのアニオンを
含むリチウム塩を反応させることによって、第4級アン
モニウム塩中に導入することができる。
【0049】本発明の高分子固体電解質を構成する中和
重合体における重合体部分(即ち、単量体(1)及び
(2)からなりかつカチオン性含窒素化合物で中和され
る前の重合体)の重量平均分子量は、所望とされる中和
重合体の特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導性、
電子導電性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学的・
電気的安定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安全・
無毒性、コスト、活物質との反応性や腐食性、特にイオ
ン伝導性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形性な
ど、特にイオン伝導性や熱安定性を考慮して適宜選択さ
れ、特に制限されるものではないが、好ましくは1,0
00〜1,000,000、より好ましくは5,000
〜100,000である。この際、重量平均分子量が
1,000未満であると、中和重合体に十分な機械的強
度を付与できない場合がある。逆に、重量平均分子量が
1,000,000を超えると、中和重合体のイオン伝
導性が低下するばかりか、成形が困難になる場合があ
る。
【0050】また、本発明による中和重合体及び重合体
の末端は、下記に詳述される製造方法の記載から明らか
なように、水素原子である。
【0051】本発明において、上記重合体のうち、特に
上記式(2)で示される構造単位(A)(以下、単に
「構造単位(A)」とも称する)5〜95モル%、上記
式(3)で示される構造単位(B)(以下、単に「構造
単位(B)」とも称する)および/または上記式(4)
で示される構造単位(C)(以下、単に「構造単位
(C)」とも称する)95〜5モル%、ならびに他の構
造単位(D)0〜45モル%(ただし、構造単位(A)
〜(D)のモル比の合計は100モル%である)を必須
の構造単位として含む重合体は、この重合体中の酸基を
カチオン性含窒素化合物で中和すると、10℃以下とい
う低温領域においても、イオン伝導性を有意に低下させ
ない中和重合体を形成できる新規な重合体であるため、
低温での使用が要求される高分子固体電解質の材料とし
て好適である。ゆえに、このような重合体は、本発明の
第二の態様を形成するものである。
【0052】上記式(2)〜(4)において、R1
2、R3、及びnは、上記式(1)における定義と同様
であるため、ここでは説明を省略する。
【0053】上記式(3)及び(4)において、R
4は、水素原子またはメチル基を表わす。また、X+は、
含窒素化合物のカチオンを表わし、本発明において、
「X+が表わす含窒素化合物のカチオン」とは、カチオ
ン性含窒素化合物で重合体内の酸基を中和することによ
って形成されるカチオンを意味する。このような含窒素
化合物のカチオンの具体的な説明は、第4級アンモニウ
ムカチオンを有する化合物(第4級アンモニウム塩)の
項で記載されたのと同様である。すなわち、含窒素化合
物のカチオンとしては、例えば、第4級アンモニウムカ
チオンの段落(前記[化10])で例示されたカチオン
などが挙げられ、これらのうち、前記第4級アンモニウ
ムカチオンの好ましい例示(前記[化11])が含窒素
化合物のカチオンとして好ましく使用される。なお、置
換基「R5」、「R6」、「R7」及び「R8」などの定義
は、上記第4級アンモニウムカチオンで述べた定義と同
様であるため、ここでは省略する。
【0054】本発明の第二の態様の重合体は、構造単位
(A)、構造単位(B)および/または(C)、ならび
に他の構造単位(D)を特定のモル比で含むものであ
る。なお、構造単位(A)〜(D)は、その構造単位が
重合体中に占める合計の比率が下記に詳細に述べるよう
な特定の範囲内であれば、それぞれ、同一の種類の構造
単位からなるものであってもまたは異なる種類の構造単
位からなるものであってもよく、後者の場合には、構造
単位(A)〜(D)における各構造単位はブロック状で
あってもまたはランダム状であってもよい。
【0055】本発明の第二の態様において、構造単位
(A)は、本発明による上記式(1)で示される単量体
(1)に由来する構造単位である。この際、構造単位
(A)が重合体中に占める比率は、構造単位(A)〜
(D)の合計に対して、5〜95モル%、好ましくは1
0〜70モル%である。構造単位(A)の占める割合が
5モル%未満であると、得られる中和重合体の機械的強
度が不十分となり、好ましくない。逆に、構造単位
(A)の占める割合が95モル%を超えると、得られる
中和重合体のイオン伝導度が低下するため、やはり好ま
しくない。
【0056】また、構造単位(B)は、本発明による好
ましい単量体(2)の一である(メタ)アクリル酸に由
来する構造単位であり、構造単位(C)は、本発明によ
る好ましい単量体(2)の一である2−(メタ)アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸に由来する構
造単位である。この際、構造単位(B)および/または
(C)が重合体中に占める合計の比率は、構造単位
(A)〜(D)の合計に対して、95〜5モル%、好ま
しくは90〜30モル%、より好ましくは70〜40モ
ル%である。構造単位(B)および/または(C)の占
める割合が5モル%未満であると、得られる中和重合体
のイオン伝導度、特に低温でのイオン伝導度が低下する
場合がある。逆に、構造単位(B)および/または
(C)の占める割合が95モル%を超えると、得られる
中和重合体の機械的強度が不十分であり、好ましくな
い。なお、構造単位(B)及び(C)は、本発明の重合
体中に単独で存在してもあるいは共存してもよいが、構
造単位(B)及び(C)が重合体中に共存する場合に
は、構造単位(B)及び(C)は、構造単位(B)及び
(C)が重合体中に占める合計の比率が上記したような
特定の範囲内であれば、それぞれが、同一の構造単位か
らなるものであってもまたは異なる構造単位からなるも
のであってもよく、後者の場合には、構造単位(B)及
び(C)における各構造単位はブロック状であってもま
たはランダム状であってもよい。
【0057】さらに、本発明の第二の態様において、他
の構造単位(D)は、得られる中和重合体及び重合体の
所望とされる特性、例えば、イオン溶解性、イオン伝導
性、電子導電性、安定温度領域の幅(熱安定性)、化学
的・電気的安定性、成形性、機械的強度、分解電圧、安
全・無毒性、コスト、活物質との反応性や腐食性、特に
イオン伝導性、安定温度領域の幅(熱安定性)及び成形
性などを考慮して適宜選択されるものである。具体的に
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチ
ル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ドデシル(メタ)アクリレート、セチル(メ
タ)アクリレート、及びステアリル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリレート類;ならびにスチレン、メ
チルスチレン、及びエチルスチレン等のスチレン類など
の単量体から誘導される構造単位などが挙げられる。構
造単位(D)において、これらの単量体から誘導される
構造単位は、単一の構造単位からなるものであってもあ
るいは2種以上の構造単位からなるものであってもよ
く、後者の場合、構造単位(D)を構成する各構造単位
はブロック状であってもまたはランダム状であってもよ
い。
【0058】この際、構造単位(D)が重合体中に占め
る比率は、構造単位(A)〜(D)の合計に対して、0
〜45モル%、好ましくは0〜30モル%である。本発
明において、上記構造単位(A)〜(D)の重合体中に
占める比率の合計は、100モル%である。
【0059】本発明の第二の態様の重合体の重量平均分
子量は、所望とされる中和重合体の特性、例えば、イオ
ン溶解性、イオン伝導性、電子導電性、安定温度領域の
幅(熱安定性)、化学的・電気的安定性、成形性、機械
的強度、分解電圧、安全・無毒性、コスト、活物質との
反応性や腐食性、特にイオン伝導性、安定温度領域の幅
(熱安定性)及び成形性など、特にイオン伝導性及び熱
安定性を考慮して適宜選択され、特に制限されるもので
はないが、好ましくは1,000〜1,000,00
0、より好ましくは5,000〜100,000であ
る。この際、重量平均分子量が1,000未満である
と、中和重合体の機械的強度が十分でない場合がある。
逆に、重量平均分子量が1,000,000を超える
と、中和重合体のイオン伝導性が低下する上、成形性が
悪くなる場合がある。
【0060】本発明の第一の態様における中和重合体を
形成する重合体(本発明の第二の態様の重合体を含む)
の製造は、特に制限されるものではなく公知の方法を単
独でまたは適宜組合わせて使用できる。例えば、特許第
3029828号公報に記載の方法が使用できる。以下
に、本発明による重合体の製造方法に関する一実施態様
を以下に記載する。
【0061】すなわち、単量体(a)[第一の態様にお
いては単量体(1)を、第二の態様においては構造単位
(A)を与える単量体]及び単量体(b)[第一の態様
においては単量体(2)を、第二の態様においては構造
単位(B)および/または構造単位(C)を与える単量
体]、ならびに必要であれば他の単量体(c)[第二の
態様においては構造単位(D)を与える単量体]からな
る単量体成分を重合することによって、本発明による重
合体が製造される。なお、上記重合において、各単量体
(a)〜(c)は、それぞれ、所望とする重合体を構成
する構造単位によって、適宜選択され、単独で使用され
てもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよ
い。
【0062】上記実施態様において、単量体(a)は、
第一の態様においては単量体(1)に、および第二の態
様においては構造単位(A)を与える単量体に相当す
る。単量体(a)の具体例は、単量体(1)で記載され
た例示と同様である。なお、単量体(a)は、上記単量
体(1)において述べたとおり、エチレンオキシド、プ
ロピレンオキシド、及びブチレンオキシドから選ばれる
少なくとも1種のアルキレンオキシドを有するアルキレ
ンオキシド付加物であるが、この際、付加形態は、ラン
ダム付加、ブロック付加、または交互付加等のいずれで
も用いることができる。
【0063】また、上記実施態様において、単量体
(b)は、第一の態様においては単量体(2)に、およ
び第二の態様においては構造単位(B)および/または
構造単位(C)を与える単量体に相当する。単量体
(b)の具体例としては、酸基としてカルボン酸基を有
する場合には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、及びこれらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等
の(メタ)アクリル酸系単量体;マレイン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、フマル酸、及びこれらの金属塩、ア
ンモニウム塩、アミン塩等の不飽和ジカルボン酸系単量
体;ならびに無水マレイン酸、無水イタコン酸、及び無
水シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体の無水
物などが挙げられる。また、酸基としてスルホン酸基を
有する場合の単量体(b)の具体例としては、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタ
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホ
ン酸エチルメタクリレート、3−アリロキシ−2−ヒド
ロキシ−プロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン
酸、アリルスルホン酸及びビニルスルホン酸などが挙げ
られる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、及びこれらの金属塩、アンモニウ
ム塩、アミン塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メチ
ルプロパンスルホン酸が、特に好ましくは(メタ)アク
リル酸及び2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸が、単量体(b)として好ましく使用
される。
【0064】さらに、上記実施態様において、他の単量
体(c)は、第一の態様においては他の単量体に、およ
び第二の態様においては構造単位(D)を与える単量体
に相当する。単量体(c)の具体例は、第一の態様にお
ける上記他の単量体と同様である。
【0065】上記実施態様において、単量体(a)〜
(c)からなる単量体成分における各単量体の比率は、
所望とされる中和重合体及び重合体の特性、例えば、イ
オン溶解性、イオン伝導性、電子導電性、安定温度領域
の幅(熱安定性)、化学的・電気的安定性、成形性、機
械的強度、分解電圧、安全・無毒性、コスト、活物質と
の反応性や腐食性、特にイオン伝導性、安定温度領域の
幅(熱安定性)及び成形性など、特にイオン伝導性及び
熱安定性を考慮して適宜選択され、特に制限されるもの
ではないが、好ましくは、単量体(a)/単量体(b)
/単量体(c)のモル比(モル%)として表わされる際
に、5〜95/95〜5/0〜45、より好ましくは1
0〜70/90〜30/0〜30であることが好まし
い。この際、単量体(a)、単量体(b)及び単量体
(c)の合計のモル比は、100モル%である。
【0066】ここで、所望の重合体を得るには、重合開
始剤を用いて、上記単量体(a)、(b)及び(c)か
らなる単量体成分を重合させればよいが、この際、重合
は、溶媒中での重合や塊状重合等の方法により行なうこ
とができる。
【0067】溶媒中での重合は、回分式でも連続式でも
行なうことができ、その際使用される溶媒としては、
水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等の低級アルコール;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の芳香
族あるいは脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル化
合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物
などが挙げられる。原料の単量体成分および得られる中
和重合体のイオン伝導性、特に低温領域でのイオン伝導
性からは、水および炭素原子数1〜4の低級アルコール
よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることが
好ましい。この際、炭素原子数1〜4の低級アルコール
の中でもメチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等が特に有効である。
【0068】水媒体中で重合を行なう時は、重合開始剤
としてアンモニウムまたはアルカリ金属の過硫酸塩ある
いは過酸化水素等の水溶性の重合開始剤が使用される。
この際、亜硫酸水素ナトリウム、モール塩等の促進剤を
併用することもできる。また、低級アルコール、芳香族
炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル化合物あるいはケ
トン化合物を溶媒として使用する重合の場合には、ベン
ゾイルパーオキシドやラウロイルパーオキシド等のパー
オキシド;クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパ
ーオキシド;アゾビスイソブチロニトリル等の芳香族ア
ゾ化合物等が重合開始剤として用いられる。この際、ア
ミン化合物等の促進剤を併用することもできる。さら
に、水−低級アルコール混合溶剤を用いる場合には、上
記の種々の重合開始剤あるいは重合開始剤と促進剤との
組み合わせの中から適宜選択して用いることができる。
重合温度は、用いる溶媒や重合開始剤の種類により適宜
定められるが、重合は、通常、0〜120℃、好ましく
は50〜100℃の範囲内で、2〜15時間、好ましく
は2〜8時間、行なわれる。
【0069】塊状重合は、重合開始剤としてベンゾイル
パーオキシドやラウロイルパーオキシド等のパーオキシ
ド;クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキ
シド;アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合
物等を用い、通常、50〜200℃、好ましくは50〜
100℃の範囲内で、2〜15時間、好ましくは2〜8
時間、行なわれる。
【0070】また、得られる重合体の分子量の調節を目
的として、チオール系連鎖移動剤を併用することもでき
る。この際に用いられるチオール系連鎖移動剤は、式:
HS−R9−Eg(ただし、R9は、炭素原子数1または
2のアルキル基を表わし;Eは、−OH、−COOM、
−COOR10または−SO3M基を表わし;Mは、水
素、一価金属、二価金属、アンモニウム基または有機ア
ミン基を表わし;R10は、炭素原子数1〜10のアルキ
ル基を表わし;ならびにgは、1または2を表わす)で
表わされ、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセ
ロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン
酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオ
グリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オ
クチル等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用
いることができる。
【0071】このようにして得られた本発明による重合
体は、さらに重合体中の酸基がカチオン性含窒素化合物
で中和されることによって、本発明による中和重合体と
なる。従来は、単量体にカチオンを付与するための化合
物を混合した後、重合し、得られるポリマーをそのまま
電解質に使用していたのに対して、本発明では、このよ
うに酸基部分を有する重合体を予め製造した後に、この
重合体とカチオン性含窒素化合物とを反応させて、例え
ば、「−COO-+」や「−SO3 -+」を形成して、
本発明による中和重合体を得、得られた中和重合体を電
解質に使用することに特徴を有するものである。
【0072】本発明において、重合体中の酸基の中和に
使用されるカチオン性含窒素化合物は、重合体と反応し
て、目的とする中和重合体が得られるものであれば、特
に制限されるものでなく、公知のカチオン性含窒素化合
物が使用でき、上記第一の態様における定義と同様であ
るため、ここでは説明を省略する。
【0073】本発明において、カチオン性含窒素化合物
と本発明による重合体との反応は、溶媒中でまたは無溶
媒下で行なわれてもよいが、反応の進行を考慮すると、
溶媒中で行なわれることが好ましい。反応を溶媒中で行
なう際に使用される溶媒としては、特に制限されず、公
知の溶媒が使用されるが、重合体及びカチオン性含窒素
化合物が容易に溶解して反応系が均一に保たれること;
反応終了後、除去しやすい性質を有すること;および反
応中に発生するハロゲン化水素を溶解しにくいものが好
ましい。このような溶媒の例としては、クロロホルム、
ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、トルエ
ン、ジイソプロピルエーテル、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン及び酢酸
エチルなどが挙げられ、これらのうち、クロロホルム、
アセトン、アセトニトリル及びテトラヒドロフランが好
ましく使用される。
【0074】また、本発明において、重合体及びカチオ
ン性含窒素化合物との反応条件は、上記反応が効率良く
進行する条件であれば特に制限されないが、例えば、反
応温度は、通常、室温〜80℃、好ましくは室温〜40
℃であり、また、反応時間は、原料の種類や量及び他の
反応条件によって異なるが、通常、2〜50時間であ
る。さらに、反応は、常圧下、加圧下または減圧下で行
なわれてもよいが、設備面を考慮すると、反応を常圧下
で行なうことが好ましい。
【0075】このようにして得られた本発明による中和
重合体は、−10℃以下、より好ましくは−30℃以下
のガラス転移温度(本明細書では、単に「Tg」と称す
ることもある)を有するため、かなり低温領域にあって
も軟らかいエラストマー状の粘稠な状態にあり、広範な
温度範囲で、特に低温領域で、優れたイオン伝導性を示
すものである。したがって、本発明による中和重合体
は、電解質として、特にリチウム2次電池用の固体電解
質及びゲル電解質として好適に使用される。
【0076】本発明の高分子固体電解質において、本発
明による中和重合体は、一種のみを単独で使用してある
いは二種以上を混合物の形態で使用してもよい。また、
本発明による中和重合体の高分子固体電解質における含
量は、高分子固体電解質が広範な温度範囲で、特に低温
領域で、優れたイオン伝導性を示すものであれば特に制
限されないが、通常、高分子固体電解質の全質量に対し
て、30〜95質量%、好ましくは50〜90質量%で
ある。この際、中和重合体の含量が30質量%未満であ
ると、中和重合体によるイオン伝導性が十分発揮されず
好ましくなく、逆に、中和重合体の含量が95質量%を
超えると、中和重合体の添加により見合う効果の向上が
認められず、経済的に好ましくなく、また、リチウム塩
の添加量が極端に少なくなるため、やはり好ましくな
い。
【0077】また、本発明の高分子固体電解質は、下記
に詳細に説明するが、リチウム塩を含むものであるが、
本発明の高分子固体電解質を構成するリチウム塩として
は、従来の高分子固体電解質に用いられるものがいずれ
も可能であり、具体的には、LiF、LiBr、LiC
l、LiI、LiOH、LiSCN、LiBF4、Li
AsF6、LiClO4、LiHgI3、LiPF6、Li
SbF6及びLiNbF6等の無機リチウム塩;ならびに
CF3COOLi、(CF3CO)2NLi、CF3SO3
Li、C49SO3Li、C65SO3Li、C817
3Li、(CF 3SO22NLi、(C25SO22
Li、(C49SO2)(CF3SO2)NLi、(C6
5SO2)(CF3SO2)NLi、(C817SO2)(C
3SO2)NLi、(CF3CH2OSO22NLi、
(CF3CF2CH2OSO22NLi、[(CF32
HOSO22NLi、(CF3SO23CLi及び
[(CF3263−3,5]4Li等の有機リチウム
塩などが挙げられ、これらのうち、(CF3SO22
Li及び(C25SO22NLiなどのリチウム塩が本
発明の高分子固体電解質に好ましく使用される。この
際、リチウム塩は、一種のみを単独で使用してあるいは
二種以上を混合物の形態で使用してもよい。また、リチ
ウム塩の使用量は、本発明による中和重合体に対して、
通常、5〜70質量%、好ましくは10〜70質量%、
より好ましくは10〜50質量%の範囲である。この
際、リチウム塩の使用量が5質量%未満であると、解離
したリチウムイオンの数が不足し、リチウムイオン伝導
度を逆に低下させてしまい好ましくなく、逆に、リチウ
ム塩の使用量が70質量%を超えると、リチウム塩と中
和重合体の相互作用が強くなり、逆に解離したリチウム
イオンの数が減少したり、系の粘度が上昇することによ
り、イオン伝導度の低下をもたらすため、やはり好まし
くない。
【0078】本発明の高分子固体電解質に中和重合体や
リチウム塩に加えて添加できる成分としては、公知の添
加剤がそのまま同様にして使用できるが、高分子固体電
解質のイオン伝導性や機械的強度等の諸特性を向上でき
るものが好ましく、このようなものとしては、例えば、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−
ブチロラクトン、アセトニトリル、スルホラン、DMS
O、DMF、ジメトシキエタン、酢酸メチル、プロピオ
ン酸メチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネ
ート、エチルメチルカーボネート等の可塑剤;架橋アク
リル樹脂、PMMA樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコン樹脂、エポシ
キ樹脂、ナイロン、ポリスチレン樹脂、架橋ポリスチレ
ン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹
脂、架橋ポリアクリロニトリル樹脂、セルロース等から
なる有機微粒子;ならびに金属の酸化物、炭化物、窒化
物、ホウ化物等のセラミックス等からなる無機微粒子な
どが挙げられる。この際、他の添加剤を使用する際の当
該他の添加剤の含量は、上記諸特性の向上が認められる
ような量であれば特に制限されるものではなく、従来と
同様の量が使用できるが、中和重合体に対して、通常、
2〜80質量%、好ましくは5〜50質量%の範囲であ
る。
【0079】本発明の上記高分子固体電解質の製造方法
において、使用される溶剤としては、特に制限されず、
公知の溶媒が使用されるが、均一な反応系が得られるよ
うに中和重合体ならびにリチウム塩を容易に溶解でき、
かつ最終的に溶剤を容易に除去できるものであるものが
好ましい。また、微量成分の溶剤の残存が電池性能など
の劣化をきたさないように、用途目的に応じて、溶剤を
適宜選択することが望ましい。このような溶媒の例とし
ては、例えば、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタ
ン、ジオキソラン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、クロロホルム、アセトン、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、1,2−ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、ジオキサン、酢酸エチル及び
トルエンなどが挙げられ、これらのうち、テトラヒドロ
フラン、アセトン及びクロロホルムが好ましく使用され
る。
【0080】また、本発明の高分子固体電解質の製造方
法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を同様
にして使用できるが、例えば、本発明による中和重合体
及びリチウム塩を溶剤に溶解した後、該溶剤を除去する
方法が使用できる。この際、溶剤の除去方法としては、
特に制限されるものではなく、揮散除去、蒸留及び減圧
吸引などの公知の方法が同様にして使用できる。これら
のうち、揮散除去が、溶剤の除去方法として好ましく使
用できる。
【0081】本発明の高分子固体電解質は、イオン伝導
性に優れており、様々な用途に用いることができる。例
えば、リチウム2次電池の電解質として、そのまま固体
電解質であるいは適当な溶媒を吸収した形のゲル電解質
として有用である。加えて、本発明の高分子固体電解質
は、イオン電極の隔膜、アルミ電解コンデンサ等のキャ
パシター、センサーなどの電気化学デバイス用材料とし
ても有用である。
【0082】
【実施例】以下、本発明を実施例によりより具体的に説
明するが、本発明は下記実施例によって限定されるもの
ではない。
【0083】参考例1:重合体(1)の合成 温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガ
ラス製反応器に、エタノール50g、メトキシポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド
の平均モル付加数:9)37g、メタクリル酸13g、
開始剤としてアゾイソブチロジニトリル(AIBN)
2.5g及び連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオ
ン酸0.5gを仕込み、混合した。攪拌下に反応容器内
を窒素置換し、この混合物を窒素雰囲気下で65℃まで
加熱し、同温度で4時間、保持した。次に、この混合物
を75℃まで昇温し、1時間維持して、重合反応を完結
させた。反応後、重合体溶液をロータリーエバポレータ
ーで濃縮し、重量平均分子量12,000の重合体
(1)を得た。
【0084】参考例2:重合体(2)の合成 温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガ
ラス製反応器に、エタノール50g、メトキシポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド
の平均モル付加数:23)37g、メタクリル酸13
g、開始剤としてAIBN 2.5g及び連鎖移動剤と
して3−メルカプトプロピオン酸0.5gを仕込み、混
合した。攪拌下に反応容器内を窒素置換し、この混合物
を窒素雰囲気下で65℃まで加熱し、同温度で4時間、
保持した。次に、この混合物を75℃まで昇温し、1時
間維持し重合反応を完結させた。反応後、重合体溶液を
ロータリーエバポレーターで濃縮し、重量平均分子量1
2,000の重合体(2)を得た。
【0085】参考例3:重合体(3)の合成 温度計、攪拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガ
ラス製反応器に、エタノール50g、メトキシポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド
の平均モル付加数:9)37g、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸13g、開始剤としてA
IBN 2.5g及び連鎖移動剤として3−メルカプト
プロピオン酸0.5gを仕込み、混合した。攪拌下に反
応容器内を窒素置換し、この混合物を窒素雰囲気下で6
5℃まで加熱し、同温度で4時間、保持した。次に、こ
の混合物を75℃まで昇温し、1時間維持し重合反応を
完結させた。反応後、重合体溶液をロータリーエバポレ
ーターで濃縮し、重量平均分子量16,000の重合体
(3)を得た。
【0086】実施例1:中和重合体(1)の合成 還流管を取り付けた200mlの三ツ口フラスコに、参
考例1で合成した重合体(1)5g、N,N−ジブチル
イミダゾリウムプロミド7.8g及び脱水テトラヒドロ
フラン100mlを入れ、攪拌し溶解させた。溶液中に
アルゴンガスのバブリングを行ったまま、室温(20
℃)で24時間反応させた。
【0087】反応終了後、エバポレータでテトラヒドロ
フランを除去し、残渣を真空乾燥機(100℃、1mm
Hg)中で15時間かけて十分に乾燥し、中和重合体
(1)を11g得た。この中和重合体(1)を示差走査
熱量計による熱分析を行なったところ、ガラス転移温度
は−78.1℃であった。
【0088】実施例2:中和重合体(2)の合成 還流管を取り付けた200mlの三ツ口フラスコに、参
考例2で合成した重合体(2)2.5g、N,N−ジブ
チルイミダゾリウムプロミド3.9g及び脱水テトラヒ
ドロフラン100mlを入れ、攪拌し溶解させた。溶液
中にアルゴンガスのバブリングを行ったまま、室温(2
0℃)で24時間反応させた。
【0089】反応終了後、エバポレータでテトラヒドロ
フランを除去し、残渣を真空乾燥機(100℃、1mm
Hg)中で15時間かけて十分に乾燥し、中和重合体
(2)を5g得た。この中和重合体(2)を示差走査熱
量計による熱分析を行なったところ、ガラス転移温度は
−77.4℃であった。
【0090】実施例3:中和重合体(3)の合成 還流管を取り付けた200mlの三ツ口フラスコに、参
考例3で合成した重合体(3)5g、N,N−ジブチル
イミダゾリウムプロミド3.3g及び脱水テトラヒドロ
フラン100mlを入れ、攪拌し溶解させた。溶液中に
アルゴンガスのバブリングを行ったまま、室温(20
℃)で24時間反応させた。
【0091】反応終了後、エバポレータでテトラヒドロ
フランを除去し、残渣を真空乾燥機(100℃、1mm
Hg)中で15時間かけて十分に乾燥し、中和重合体
(3)を7.5g得た。この中和重合体(3)を示差走
査熱量計による熱分析を行なったところ、ガラス転移温
度は−68.2℃であった。
【0092】実施例4:高分子固体電解質(1)の合成 50mlのナスフラスコに、実施例1で得られた中和重
合体(1)0.5g、(CF3SO22NLi 0.0
84g及び脱水テトラヒドロフラン10mlを入れ、完
全に溶解させた。室温で30分間攪拌の後、テトラヒド
ロフランをエバポレーターで除去した。残渣を真空乾燥
機(80℃、1mmHg)中で12時間かけて充分乾燥
を行い、高分子固体電解質(1)を得た。この高分子固
体電解質(1)を複素インピーダンス法によりイオン伝
導度の測定を行った。その結果、30℃で6.9×10
-4S/cm、10℃で2.6×10-4S/cmという高
いイオン伝導性を示した。
【0093】実施例5:高分子固体電解質(2)の合成 50mlのナスフラスコに、実施例2で得られた中和重
合体(2)0.5g、(CF3SO22NLi 0.0
84g及び脱水テトラヒドロフラン10mlを入れ、完
全に溶解させた。室温で30分間攪拌の後、テトラヒド
ロフランをエバポレータで除去した。残渣を真空乾燥機
(80℃、1mmHg)中で12時間かけて充分乾燥を
行い、高分子固体電解質(2)を得た。この高分子固体
電解質(2)を複素インピーダンス法によりイオン伝導
度の測定を行った。その結果、30℃で1.6×10-4
S/cm、10℃で5.2×10-5S/cmという高い
イオン伝導性を示した。
【0094】実施例6:高分子固体電解質の合成(3) 50mlのナスフラスコに、実施例3で得られた中和重
合体(3)0.5g、(CF3SO22NLi 0.1
09g及び脱水テトラヒドロフラン10mlを入れ、完
全に溶解させた。室温で30分間攪拌の後、テトラヒド
ロフランをエバポレータで除去した。残渣を真空乾燥機
(80℃、1mmHg)中で12時間かけて充分乾燥を
行い、高分子固体電解質(3)を得た。この高分子固体
電解質(3)を複素インピーダンス法によりイオン伝導
度の測定を行った。その結果、30℃で3.1×10-4
S/cm、10℃で1.1×10-4S/cmという高い
イオン伝導性を示した。
【0095】
【発明の効果】上述したように、本発明は、炭素原子数
1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキレンオキサイドの構
造単位及び重合性モノエチレン性二重結合を有する単量
体(1)ならびに酸基及び重合性モノエチレン性二重結
合を有する単量体(2)からなる重合体であって、該酸
基がカチオン性含窒素化合物で中和されてなる重合体を
含む高分子固体電解質;ならびに構造単位(A)5〜9
5モル%、構造単位(B)および/または構造単位
(C)95〜5モル%、ならびに他の構造単位(D)0
〜45モル%(ただし、構造単位(A)〜(D)のモル
比の合計は100モル%である)を必須の構造単位とし
て含む重合体に関するものである。本発明による中和重
合体は、低温、特に10℃以下の低温領域でも高いイオ
ン伝導性を維持することができるため、このような中和
重合体を必須成分として含む高分子固体電解質もまた低
温領域でも高いイオン伝導性を発揮できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/02 H01M 8/10 8/10 8/14 8/14 10/40 B 10/40 H01G 9/02 311 Fターム(参考) 4J100 AJ02Q AJ09Q AL03Q AL04Q AL05Q AL08P AM21Q BA08P BA32H BA55Q BC43P BC49P CA04 HA31 HC43 JA43 5G301 CA30 CD01 5H026 AA06 CX04 EE18 HH00 HH05 5H029 AJ06 AM16 HJ02 HJ11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖の
    アルキレンオキサイドの構造単位及び重合性モノエチレ
    ン性二重結合を有する単量体(1)ならびに酸基及び重
    合性モノエチレン性二重結合を有する単量体(2)から
    なる重合体であって、該酸基がカチオン性含窒素化合物
    で中和されてなる重合体を含む高分子固体電解質。
  2. 【請求項2】 該カチオン性含窒素化合物は第4級アン
    モニウム塩である、請求項1に記載の高分子固体電解
    質。
  3. 【請求項3】 該単量体(1)は、下記式(1): 【化1】 ただし、R1は、水素原子、炭素原子数1〜6の直鎖若
    しくは分岐鎖のアルキル基または炭素原子数6〜10の
    アリール基を表わし;R2は、水素原子またはメチル基
    を表わし;R3は、水素原子、メチル基またはエチル基
    を表わし;およびnは、式:−CH2CH(R3)O−で
    示されるオキシアルキレン構造単位の平均付加モル数を
    表わし、2〜500の数である、で示される単量体から
    なる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1ま
    たは2に記載の高分子固体電解質。
  4. 【請求項4】 該単量体(2)は、アクリル酸、メタク
    リル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
    ホン酸、及び2−メタクリルアミド−2−メチルプロパ
    ンスルホン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種で
    ある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高分子固体
    電解質。
  5. 【請求項5】 下記式(2): 【化2】 ただし、式(2)中、R1は、水素原子、炭素原子数1
    〜6の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基または炭素原子
    数6〜10のアリール基を表わし;R2は、水素原子ま
    たはメチル基を表わし;R3は、水素原子、メチル基ま
    たはエチル基を表わし;およびnは、式:−CH2CH
    (R3)O−で示されるオキシアルキレン構造単位の平
    均付加モル数を表わし、2〜500の数である、で示さ
    れる構造単位(A)5〜95モル%、下記式(3): 【化3】 で示される構造単位(B)および/または下記式
    (4): 【化4】 ただし、式(3)及び(4)中、R4は、水素原子また
    はメチル基を表わし;およびX+は、含窒素化合物のカ
    チオンを表わす、で示される構造単位(C)95〜5モ
    ル%、ならびに他の構造単位(D)0〜45モル%(た
    だし、構造単位(A)〜(D)のモル比の合計は100
    モル%である)を必須の構造単位として含む重合体。
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