JPH1066532A - 無菌包装豆腐製品の製造法 - Google Patents

無菌包装豆腐製品の製造法

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JPH1066532A
JPH1066532A JP9166814A JP16681497A JPH1066532A JP H1066532 A JPH1066532 A JP H1066532A JP 9166814 A JP9166814 A JP 9166814A JP 16681497 A JP16681497 A JP 16681497A JP H1066532 A JPH1066532 A JP H1066532A
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soymilk
soy milk
cooling
coagulant
soybean
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JP9166814A
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English (en)
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In Run Aren Ruu
イン ルン アレン ルー
Yuuei Hoo Rimu
ユーエイ ホー リム
Ieou Kon Teien
イェオウ コン ティエン
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Tetra Laval Holdings and Finance SA
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Tetra Laval Holdings and Finance SA
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    • A23L11/00Pulses, i.e. fruits of leguminous plants, for production of food; Products from legumes; Preparation or treatment thereof
    • A23L11/40Pulse curds
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既知の無菌包装豆腐製品に比べて、向上し
た保存寿命を有し、かつ改良された味及び質感を有する
無菌包装豆腐製品を提供すること。 【解決手段】 大豆から豆乳を抽出する工程;該豆乳に
大豆タンパク抽出物を加える工程;該豆乳と添加大豆タ
ンパク抽出物とを、第一の2段階均一化工程において均
一化する工程;添加大豆タンパク抽出物を含む該豆乳を
超高温滅菌処理を行う工程;無菌混合プロセスにおい
て、該無菌豆乳を凝固剤と共に混合し、処理豆乳を形成
する工程;該処理豆乳を無菌的に包装する工程;及び無
菌的に包装された該豆乳をインキュベートし、無菌的に
包装された豆腐製品を形成する工程により豆腐製品を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装豆腐製品の製
造法に関する。さらに詳しくは、豆腐の製造および無菌
的包装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大豆製品、特に豆腐と呼ばれる大豆カー
ドは、料理に使用されるる高タンパク食品として最近非
常に人気が高まっている。豆腐を料理に使用する際に
は、その形が崩れないように、しっかりした(堅い)質
感(きめ)を有することが望ましい。よりしっかりした
質感を有する豆腐を製造するためには、大豆タンパク抽
出物を大豆タンパクに加える。大豆タンパク抽出物の添
加は、若干堅さを増加させるが、さらなる堅さがしばし
ば要求される。グルコノ−デルタ−ラクトン(GDL)
の食品添加物としての開発に伴い、GDLを凝固剤とし
て使用した豆腐の製造法が開発されてきた。GDLを含
む豆腐製品は、大量により容易に製造され、従来の製法
で製造された豆腐製品よりもより一層の保存安定性を有
する。しかし、豆腐製品の堅さを高める目的でGDLの
ような凝固剤を過剰に加えると、豆腐製品の味が低下す
る。豆腐製品の保存安定性を上昇させるために、包装豆
乳をレトルト滅菌処理により加熱滅菌を行ってもよい。
レトルト滅菌により製造される豆腐製品はレトルト豆腐
または新鮮な豆腐と呼ばれる。さらに豆腐製品の保存寿
命を向上させるために、豆腐製品を無菌的に包装するこ
とが望ましい。豆腐の無菌包装は、豆腐製造者にとっ
て、可能な配布範囲が増加する。豆腐の無菌包装プロセ
スは、包装する前に豆乳の超高温(UHT)処理工程を
含む。しかし、そのようなUHT処理プロセスは、非無
菌包装の豆腐または新鮮な豆腐と比較した場合に、最終
製品の味及び質感が低下する傾向にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の方法は、既知
の無菌包装豆腐製品に比べて、向上した保存寿命を有
し、かつ改良された味及び質感を有する無菌包装豆腐製
品を製造する方法である。
【0004】
【課題を解決するための手段】好ましい態様において、
プロセスは以下の工程を含む。大豆から豆乳を抽出する
工程;該豆乳に大豆タンパク抽出物を加える工程;該豆
乳と添加大豆タンパク抽出物とを、第一の2段階均一化
工程において均一化する工程;添加大豆タンパク抽出物
を含む該豆乳を超高温滅菌処理を行う工程;無菌混合プ
ロセスにおいて、該無菌豆乳を凝固剤と共に混合し、処
理豆乳を形成する工程;該処理豆乳を無菌的に包装する
工程;及び無菌的に包装された該豆乳をインキュベート
し、無菌的に包装された豆腐製品を形成する工程。
【0005】他の好ましい態様において、プロセスは以
下の工程を含む。大豆から豆乳を抽出する工程;該豆乳
に大豆タンパク抽出物を加える工程;該豆乳を60℃〜10
5 ℃の間の好ましい温度で予熱する工程;該豆乳を脱気
し、かつ均一化する工程;該豆乳を125 ℃〜145 ℃の間
の好ましい温度で2 〜65秒間加熱することにより滅菌す
る工程;最初に、滅菌された豆乳を40℃〜65℃の間の好
ましい温度に予備冷却装置内で冷却し、次に豆乳を10℃
〜30℃の間の好ましい温度に最終冷却装置内で冷却する
工程;及び凝固剤を該無菌豆乳に加え、無菌的に包装
し、及び包装された該無菌豆乳をインキュベートして無
菌的に包装された豆腐製品を形成する工程。他の好まし
い態様において、プロセスは以下の工程を含む。大豆か
ら豆乳を抽出する工程;該豆乳を、予熱、脱気、熱処理
及び冷却の各工程を含む超高温処理により滅菌する工
程; CaCl2・2H2O を水中に完全に溶解するまで混合し、
GDLを CaCl2・2H2O 溶液に加え、混合物が透明になる
まで混合して凝固剤溶液を形成する段階; 及び該凝固剤
を該無菌豆乳に加え、無菌的に包装し、及び包装された
該無菌豆乳をインキュベートして包装豆腐製品を無菌的
に形成する工程。
【0006】本発明の、無菌包装豆腐製品を製造するた
めの方法は、大豆から豆乳を抽出する工程、豆乳の超高
温処理(UHT)を行う工程、及び処理豆乳を無菌的に
包装する工程を含む。好ましい態様において、豆乳は図
1に示されるプロセスを使用して大豆から抽出される。
図1において、大豆は、次亜塩素酸塩に浸漬し、水道水
で洗浄し、次に浸漬ホッパー(じょうご状の器)10内の
水中に、3 〜15時間、好ましくは5 〜12時間、さらに好
ましくは5 〜6 時間、25℃で浸漬することにより、調製
される。または次亜塩素酸塩に浸漬する工程を省略し、
大豆を25℃の水に5 時間浸漬する、一段階浸漬工程によ
り調製してもよい。しかし、次亜塩素酸塩浸漬工程を省
略する場合には、大豆はカナダ大豆グレード1と同じ程
度に清浄でなければならない。浸漬した後、浸漬した大
豆から水を排出する。調製した大豆を次に、消泡懸濁液
及び水と混合し、第一粉砕機12に投入して大豆を粉砕し
た。適する消泡剤は、粉末形態で市販されているもので
ある。好ましい消泡剤としては、トースサプライヤート
レーディング(Tosu Suppliers Trading Co.) より販売
されている消泡剤粉末が挙げられ、92.5%グリセリン脂
肪酸エステル、4 %大豆レクチン、3 %炭酸カルシウム
及び0.5 %シリコンレジンを含む。粉末消泡剤は、懸濁
液中の大豆に、好ましくは0.5 〜1.5 %、及びより好ま
しくは0.7 〜1.0 %の割合で添加される。消泡剤は水に
不溶であるため、懸濁液は一定して攪拌しなければなら
ない。
【0007】第一粉砕機12から、大豆を第二の粉砕機14
に移動し、より細かく粉砕を行って大豆スラリーを製造
する。第一の粉砕機12はディスクミル粉砕機であること
が好ましく、一方、第二の粉砕機はコロイドミル粉砕機
であることが好ましい。しかし、ディスクミル及びコロ
イドミル粉砕機の代わりに他の型の粉砕機を使用しても
よい。大豆スラリーを次にロータリーポンプ16により第
二粉砕機14から、ホールディングホッパー(一時的保持
用じょうご状の器)18内に汲み入れ、分離を防ぐために
攪拌する。大豆スラリーを次に正置換ポンプ20を使用し
て、ホールディングホッパー18から汲み出し、調理用蒸
気を注入して蒸煮する。調理用蒸気は蒸気注入部位22か
ら直接、管内を移動中の大豆スラリー内に注入される。
スラリーを90℃〜110 ℃、好ましくは95℃〜105 ℃、及
びより好ましくは100 ℃の温度で蒸気注入により加熱す
る。スラリーを次に保持管24によりある期間保持する。
保持管24中に保持する時間は 1〜10分間、好ましくは 2
〜 6分間、及びより好ましくは約4分間である。熱処理
または蒸煮されたスラリーを次に真空ポンプ28に接続さ
れた真空容器26内で脱気する。
【0008】脱気されたスラリーを第二正置換ポンプ30
によりデカンター32内に供給し、繊維状の物質及び“お
から”と呼ばれるカード残さを除去することにより、豆
乳を大豆から抽出する。おからをホッパー36に集める。
11°ブリックス〜15°ブリックス、好ましくは13°ブリ
ックス〜14°ブリックスの間の可溶性固体内容物を含
む、抽出された豆乳を、熱交換機34内に冷却水を流すこ
とにより、3 ℃〜20℃、好ましくは5 ℃〜10℃の間の温
度に冷却する。図1のプロセスにより抽出された豆乳を
ホッパー38内に受け、豆乳をさらに処理する前にある期
間保存してもよい。または、無菌豆腐製造に迅速に使用
するために、豆乳を図2に示されるUHT処理プロセス
に直接供給する。豆乳をすぐにUHT処理プロセスに供
給する場合には熱交換機34による冷却は必要ではない。
温度及び圧力は、温度及び圧力センサーT、Pによりプ
ロセスの間モニターすることが好ましい。図1に示され
る、大豆からの豆乳抽出システムは、テトラアルビン大
豆プラント(Tetra Alwin soy plant)として知られるシ
ステムである。
【0009】例えば、図1に示される抽出プロセスにお
いて抽出された豆乳を次にUHT処理プロセスにより処
理を行う。しかし、UHT処理前に、目的の豆腐製品の
堅さに依存した適する量の添加物を添加して、豆乳を調
製してもよい。堅い(しっかりした)豆腐製品のための
豆乳の調製としては、サンプロソイ(SAMPROSOY) 90MP
のような大豆タンパク抽出物を豆乳と混合し、次に混合
物を水和(含水)させ、及び混合物をUHT処理の前に
均一化することが挙げられる。混合物の水和は、乾燥大
豆タンパク抽出物の完全な溶解を確実にするために行わ
れる。豆乳に添加される大豆タンパク抽出物は、0.5 %
〜3.0 %、好ましくは1.5 %〜2.0 %の大豆タンパク抽
出物を含む溶液状であることが好ましい。添加された大
豆抽出物を含む豆乳の均一化は二段階の均一化工程であ
ることが好ましく、第一段階は100 〜140 バール、好ま
しくは110 〜130 の圧力で行い、第二段階は10〜50バー
ル、好ましくは20〜40バールで行う。この二段階の均一
化工程は、二種類のこのような二段階均一化工程のうち
の第一番目のものである。豆乳を、UHT処理の間に、
第二番目の二段階均一化工程により処理を行う。調製さ
れた、添加大豆タンパク抽出物を含む豆乳製品を、保存
のために、熱交換機を通して冷却水流により0℃〜20
℃、好ましくは5℃〜10℃の温度に冷却してもよい。ま
たは調製した豆乳を、UHTプロセスのバッファータン
ク40に直接注入してもよく、この場合には冷却を行わな
くてもよい。
【0010】本発明のUHTプロセスを図2に示す。添
加大豆タンパク抽出物を含む調製された豆乳製品を、正
置換ポンプ44により、バッファータンク40から汲み上
げ、プレヒーター42に供給する。豆乳をプレヒーター42
内で、65℃〜100 ℃、好ましくは75℃〜90℃の温度で予
熱を行い、次に脱気容器46内で、57℃〜85℃、好ましく
は67℃〜82℃の温度において脱気する。プレヒーター
は、プレート型間接ヒーターまたは管状間接ヒーターな
どのどのような型のヒーターであってもよい。脱気され
た豆乳を次にホモジェナイザー48にポンプにより注入す
る。ホモジェナイザー48は好ましくは二段階のホモジェ
ナイザーであることが好ましく、第一段階は100 〜170
バール、好ましくは140 〜160 バールの圧力で行い、第
二段階は10〜100 バール、好ましくは20〜40バールで行
う。
【0011】均一化の後、豆乳を、メインヒーター50及
び保持管52を含む加熱装置により加熱処理を行って滅菌
する。メインヒーター50は、プレート型熱交換機のよう
な間接熱交換機である。使用可能な滅菌のための間接熱
処理としては、1 〜20秒間、130 ℃〜145 ℃に加熱する
こと、好ましくは2 〜8 秒間、134 ℃〜140 ℃に加熱す
ることが挙げられる。または、低温で長時間加熱処理を
行ってもよい。低温長時間加熱処理は、タンパクが豊富
に含有される豆乳を処理する際に、滅菌装置の汚れ付着
を低下させる。低温長時間加熱処理は、2 〜65秒間、12
5 ℃〜140 ℃で処理すること、好ましくは8 〜24秒間、
130 ℃〜135 ℃で処理することが挙げられる。豆乳の無
菌処理に適するシステムは、テトラサーモアセプティッ
クプラント(Tetra Therm Aseptic Plant)である。許容
されるUHT処理を行うために見いだされた温度及び保
持時間の組み合わせ例を以下に述べる。
【0012】温度(℃) 保持時間(秒) 125 66 130 20 135 7 140 2 145 1
【0013】熱処理後、豆乳を二段階の冷却プロセスに
より冷却することが好ましい。予備冷却熱交換機54は、
原料の豆乳または滅菌していない豆乳製品を冷媒として
使用して滅菌した豆乳を冷却してもよく、また同時に熱
交換機54は、原料豆乳を予熱することにより、前プロセ
スの効率を改良する。最終冷却熱交換気56は市販されて
いる冷却ユニットであってもよい。冷却した無菌豆乳
を、テトラアルセーフ(Tetra Alsafe) のような無菌バ
ッファータンク58に移動して、豆乳を一時的に保存して
もよい。冷却した無菌豆乳を次に、無菌充填器60に、無
菌タンク58内の空気圧によって、移動させる。凝固剤の
添加は、滅菌した凝固剤を豆乳に注入することにより行
われ、テトラアルドース(Tetra Aldose) のような適す
る無菌投与装置59により行われてもよい。投与装置59
は、フィルターを備えていることが好ましく、それによ
り凝固剤溶液内の微生物を濾過除去してもよい。本発明
のプロセスに使用する好ましい凝固剤溶液としては、
水、GDLおよび CaCl2・2H2O が挙げられる。
【0014】本発明のプロセスに使用される好ましい凝
固剤は、CaCl2 ・2H2O を 0℃〜20℃、好ましくは 0℃〜
10℃、最も好ましくは 4℃において冷却水道水と混合す
ることにより製造される。CaCl2 ・2H2O と水を、完全に
溶解するまで混合する。凝固剤GDLを次にCaCl2 ・2H2
O 溶液に添加し、完全に溶解して溶液が透明になるまで
混合する。このプロセスにより製造される凝固剤は、20
%〜30%、好ましくは25%〜35%W/V GDLを含み、1
%〜6 %、好ましくは約3 %W/V のCaCl2 ・2H2O を含
み、残りは水である。最良の結果を得るためには、凝固
剤溶液を2時間以内、好ましくは1時間以内に使用しな
ければならない。得られた、凝固剤溶液を含む無菌豆乳
を、該豆乳および該凝固剤を均一化するために、静的直
列式ミキサー57を用いてさらによく混合する。混合され
た豆乳および凝固剤を次に既知の無菌包装機械60(例え
ば、テトラブリックアセプティック/3装置(Tetra Brik
Aseptic/3), TBA/3) により包装する。該プロセスは連
続しており、前滅菌した物質の単一シートからパッケー
ジ61を形成すること、無菌豆乳および凝固剤溶液により
パッケージ61を充填すること、およびパッケージ61を無
菌条件下において密封することを含む。
【0015】無菌包装後、豆腐をパッケージ61内におい
て、下記に述べるインキュベーションプロセスにより凝
固する。インキュベーションプロセスを行うための水浴
62は図3に記載されている。豆腐の無菌パッケージ61を
水浴62内に浸す。ヒーター64により70℃〜95℃、好まし
くは80℃〜95℃の温度に加熱した温水を、循環システム
66により、30〜60分間、好ましくは40〜50分間水浴内を
循環させ、その期間内に豆腐はパッケージ61内において
凝固する。パッケージ61を次に、循環システム66を使用
して、冷却水供給機68からの冷却水を循環させることに
より、15℃〜45℃、好ましくは25℃〜35℃の温度で、水
浴内で10分〜30分、好ましくは15分〜35分間冷却する。
インキュベーションを行ってすぐに、パッケージ61の冷
却を行うことが、腐敗を防ぐために必要である。凝固
し、冷却した豆腐パッケージ61を水浴から取り除き、室
温になるまで、さらに自然冷却してもよい。
【0016】本発明の方法に従い製造された、無菌的に
包装された豆腐をさらに延長した時間室温で保存しても
よい。本発明の方法に従い包装された豆腐の保存期間
は、6〜12カ月、好ましくは8 〜10カ月である。図1〜
3に示された特定の装置は具体的な例示のために示され
ているが、これらの装置を改変してもよく、あるいは同
様に機能する他の既知の装置と置き換えてもよい。無菌
的に包装された豆腐を製造するためのプロセスの例を、
次に例示する目的でのみ示すが、本発明の範囲を限定す
るものではない。
【0017】
【実施例】
実施例1 250 kgのカナダ大豆を、100 ppm の次亜塩素酸塩に30分
間浸し、水道水で洗浄し、水道水に12時間浸して、調製
した。12時間後に排水を行い、調製した豆を、160 kg/h
r の割合で、70 kg/hrの割合で供給される消泡剤の1 %
溶液および240kg/hr の割合で供給される水と共にディ
スクミル粉砕機に供給した。使用した消泡剤は、92%グ
リセリン脂肪酸エステル、4.0 %大豆レクチン、3.0 %
炭酸カルシウムおよび0.5 %シリコンレジンを含む粉末
であった。大豆はコロイドミル内で二回目の粉砕を行い
スラリーを形成した。スラリーを蒸気の注入により100
℃で4 分間加熱を行った。このスラリーをゼロ真空によ
り脱気し、次におからを移動させて分離した。13°ブリ
ックスの可溶性固体内容物を含む得られた豆乳を、保存
のため8 ℃に冷却し、次に下記に述べるUHTプロセス
を行った。989 kgの豆乳を、55℃において、22 kg の1.
8 %大豆タンパク抽出物(SAMPROSOY 90 MP) と混合し
て、よく攪拌した。混合物を30分間水和し、次に二段階
均一化プロセスを行って、均一化を行った。第一段階を
120 バールで行い、次に第二段階を30バールで行った。
豆乳を次に、UHT処理プロセスを行う前の保存のため
に8 ℃に冷却した。
【0018】豆乳UHT処理プロセスは、85℃に予熱す
る工程、75℃において脱気する工程、150 バールにおけ
る第一均一化工程、30バールにおける第二均一化工程、
137℃、4 秒間の滅菌工程、55℃に予備冷却する工程、
および10℃への最終冷却工程を含む。無菌豆乳を次に、
28%GDL、3 % CaCl2・2H2O 、および69%水を含み、
無菌的に包装された凝固剤を添加し、パッケージを実施
例1と同じ工程に従ってインキュベートを行った。得ら
れた無菌包装を行った豆腐は、白色であり、非常に堅い
(しっかりした)質感を有し、良好な、しかし極めて微
妙に粉っぽい風味であった。無菌豆腐は、10% w/w蒸留
水中に、7.9 %タンパク、2.8 %脂肪、pH5.82および0.
2 °ブリックスの糖含有量を有していた。この無菌包装
豆腐製品の保存寿命は9 カ月であった。無菌豆腐製品の
4 ×4 ×3.5 cmの大きさの試料の堅さについて、フドー
レオメーター(Fudoh Rheometer NRM-2002J) により試験
を行った。プランジャーの面積により分断される力とし
て表されるゲル破壊点は、二つの試料についてそれぞれ
163.7 g/cm2 および169.4 gcm2であった。プランジャー
の移動距離に力を乗じたゲル強度は、二つの試料につい
てそれぞれ109.2 g/cm2 および133.0 g/cm2 であった。
【0019】実施例2 180 kgのカナダ大豆を25〜30℃において、5 時間水道水
に浸して調製した。排水を行い、調製した豆を、160 kg
/hr の割合で、90 kg/hrの割合で供給される消泡剤の0.
78%溶液および150 kg/hr の割合で供給される水と共に
ディスクミル粉砕機に供給した。使用した消泡剤は、92
%グリセリン脂肪酸エステル、4.0 %大豆レクチン、3.
0 %炭酸カルシウムおよび0.5 %シリコンレジンを含む
粉末であった。大豆は、最初にディスクミルで粉砕を行
い、コロイドミル内で二回目の粉砕を行いスラリーを形
成した。スラリーを蒸気の注入により100 ℃で4 分間加
熱を行った。このスラリーをゼロ真空により脱気し、次
におからを移動させて分離した。14°ブリックスの可溶
性固体内容物を含む、得られた豆乳を、保存のため60℃
に冷却し、次に下記に述べるUHTプロセスを行った。
【0020】200 kgの豆乳に、6.66 kg の1.8 %大豆タ
ンパク抽出物(SAMPROSOY 90 MP) を添加し、3 分間攪拌
を行って、UHTプロセスのための調製を行った。豆乳
を非常にゆっくり攪拌して水和し、次に二段階で均一化
を行った。第一段階を120 バールで行い、第二段階を30
バールで行った。次に調製した豆乳を、UHT処理の前
にバッファータンク内に保存した。UHT処理は、プレ
ート内で80℃に予熱する工程、72℃において脱気する工
程、150 バールにおける第一均一化工程、30バールにお
ける第二均一化工程、プレート内における132 ℃、15秒
間の滅菌工程、50℃に予備冷却する工程、および10℃へ
の最終冷却工程を含む。881 L/h の流速の無菌豆乳に、
19 L/hの流速の28%GDL、3 % CaCl2・2H2O 、および
69%水を含む凝固剤を添加し、静的直列ミキサーでよく
混合を行った。凝固剤を添加した無菌豆乳を次に、TBA-
3 無菌充填機により、前滅菌した250 mlのTetra Brik容
器内に無菌的に包装した。包装された豆乳を、90℃の温
水浴に45分間浸漬することよりインキュベートを行い、
続いてすぐに、30℃の流水で20分間冷却した。得られた
無菌包装を行った豆腐は、非常に堅い(しっかりした)
質感を有し、良好な風味であり、かつ、クリーミーな白
色であった。得られた無菌豆腐は、10% w/w蒸留水中
に、8.4 %タンパク、2.9 %脂肪、pH5.33および0.0 °
ブリックスの可溶性固体含有物を有していた。この無菌
包装豆腐製品の保存寿命は9 カ月であった。
【0021】無菌豆腐製品の4 ×4 ×3.5 cmの大きさの
試料の堅さについて、フドーレオメーター(Fudoh Rheom
eter NRM-2002J) により試験を行った。プランジャーの
面積により分断される力として表されるゲル破壊点は、
二つの試料についてそれぞれ253.5 g/cm2 および242.0
g/cm2 であった。プランジャーが移動した距離に力を乗
じたゲル強度は二つの試料について139.3 g/cm2 および
123.5 g/cm2 であった。本発明を、好ましい実施態様お
よび特定の例を挙げて詳細に述べたが、様々な変更を行
うことが可能であり、本発明の意図および範囲から逸脱
しない限り、等価物を使用できることは当業者に明らか
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の豆乳の調製プロセスの概略図
を示したものである。
【図2】図2は、本発明の豆乳の超高温プロセスの概略
図を示したものである。
【図3】図3は、包装豆腐のインキュベーションプロセ
スの概略図を示したものである。
フロントページの続き (72)発明者 ティエン イェオウ コン シンガポール 640825 08−416 ジュロ ング ウェスト ストリート 81 ブロッ ク 825

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無菌的に包装された豆腐製品を大豆から
    製造する方法であって、以下の工程を含む方法。大豆か
    ら豆乳を抽出する工程;該豆乳へ大豆タンパク抽出物を
    添加する工程;第一の二段階均一化プロセスにおいて該
    豆乳および添加された大豆タンパク抽出物を均一化する
    工程;添加された大豆タンパク抽出物を含む該豆乳を、
    超高温滅菌処理を行う工程;無菌混合プロセスにおいて
    該無菌豆乳と凝固剤を混合し、処理豆乳を形成する工
    程;該処理豆乳を無菌的に包装する工程;および無菌的
    に包装された該豆乳をインキュベートし、無菌的に包装
    された豆腐製品を形成する工程。
  2. 【請求項2】 添加された大豆タンパク抽出物を含む、
    均一化された該豆乳を、保存のために冷却し、予熱し、
    および第二の二段階均一化プロセスにより均一化を行
    い、次に添加された大豆タンパク抽出物を含む該豆乳を
    超高温滅菌処理する工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 該第一および第二の二段階均一化プロセ
    スが、第一段階において第一の圧力で均一化を行い、第
    二段階において第一の圧力よりも低い第二の圧力におい
    て均一化を行うことを含む、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 第一段階の均一化を100 〜170 バールの
    圧力において行い、第二段階の均一化を70バールよりも
    低い圧力において行う、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該豆乳を、125 ℃〜140 ℃で、2 〜65秒
    間加熱することにより滅菌する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 該豆乳を、130 ℃〜145 ℃で、1 〜20秒
    間加熱することにより滅菌する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 該豆乳を、プレート熱交換機内で加熱す
    ることにより滅菌する、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 該超高温滅菌プロセスは、40℃〜65℃に
    予備冷却を行う段階および10℃〜30℃の温度に最終冷却
    機内で冷却する段階を含む、二段階冷却プロセスにより
    該滅菌豆乳を冷却する工程を含む、請求項1記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 無菌的に包装された豆腐製品を大豆から
    製造する方法であって、以下の工程を含む方法。大豆か
    ら豆乳を抽出する工程;該豆乳を60℃〜105 ℃の間の温
    度に予熱する工程;該豆乳を脱気し、均一化する工程;
    該豆乳を129 ℃〜145 ℃の温度で2〜30秒間加熱するこ
    とにより滅菌する工程;滅菌された該豆乳を予備冷却機
    内で40〜65℃の温度に冷却し、次に該豆乳を最終冷却機
    内において、10℃〜30℃の温度に冷却する工程;および
    該無菌豆乳に凝固剤を添加し、無菌的に包装し、および
    無菌的に包装された該豆乳をインキュベートし、無菌的
    に包装された豆腐製品を形成する工程。
  10. 【請求項10】 大豆タンパク抽出物を該豆乳に添加
    し、及び混合物を二段階均一化プロセスにより均一化を
    行うことにより、抽出した該豆乳を超高温プロセス用に
    調製する、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 該豆乳を、プレート熱交換機内におい
    て125 ℃〜140 ℃に、2 〜65秒間加熱することにより滅
    菌する、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 該豆乳を、130 ℃〜145 ℃に、約1 〜
    20秒間加熱することにより滅菌する、請求項9記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 凝固剤を、グルコノ−デルタ−ラクト
    ンを25%より多く含む該無菌豆乳に添加する、請求項9
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 無菌包装豆腐製品を製造する方法であ
    って、以下の工程を含む方法。大豆から豆乳を抽出する
    工程;該豆乳を、予熱、脱気、熱処理及び冷却の各工程
    を含む超高温処理により滅菌する工程; CaCl2・2H2O を
    水中に完全に溶解するまで混合して凝固剤溶液を形成
    し、GDLを CaCl2・2H2O 溶液に加え、混合物が透明に
    なるまで混合する段階; 及び凝固剤を該無菌豆乳に加
    え、無菌的に包装し、及び包装された該無菌豆乳をイン
    キュベートして包装豆腐製品を無菌的に形成する工程。
  15. 【請求項15】 該無菌豆乳に添加される該凝固剤が、
    25%より多いグルコノ−デルタ−ラクトン、1 %〜6 %
    の CaCl2・2H2O 、および水を含む、請求項14記載の方
    法。
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