JPH1054979A - 液晶表示素子用基板 - Google Patents
液晶表示素子用基板Info
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- JPH1054979A JPH1054979A JP8231472A JP23147296A JPH1054979A JP H1054979 A JPH1054979 A JP H1054979A JP 8231472 A JP8231472 A JP 8231472A JP 23147296 A JP23147296 A JP 23147296A JP H1054979 A JPH1054979 A JP H1054979A
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Abstract
明電極との密着性に優れる液晶表示素子用基板の開発。 【解決手段】 グリシジル基を有するアルコキシシラン
加水分解縮合物を配合したエポキシ樹脂の硬化透明基板
からなる液晶表示素子用基板。
Description
耐熱性、透明性、透明電極との密着性等に優れて液晶セ
ルの形成などに好適な樹脂系の液晶表示素子用基板に関
する。
のガラス基板では割れやすく、かつ重いという難点があ
るため薄型で、かつ軽いという利点を有する樹脂基板が
検討されている。しかしながら、樹脂基板にはガラス基
板に比べてガスバリア性、耐熱性、ITO等の透明電極
との密着性に劣る難点があり、その克服が種々試みられ
ている。
シリカ等の無機物を蒸着する方式、シリコーン系やアク
リル系のコート膜を設ける方式が知られていた。しかし
ながら、当該無機蒸着層やコート膜を設ける製造工程が
増えることに加えて、無機物蒸着の樹脂基板ではその無
機蒸着層と樹脂基板との密着性に乏しい問題点があり、
アクリル系等のコート膜を設けた樹脂基板では耐熱性、
透明電極との密着性の向上効果が不十分である問題点が
あった。
性、耐熱性、透明性、透明電極との密着性に優れる液晶
表示素子用基板の開発を課題とする。
ルコキシシラン加水分解縮合物を配合したエポキシ樹脂
の硬化透明基板からなることを特徴とする液晶表示素子
用基板を提供するものである。
ルコキシシラン加水分解縮合物を配合して硬化処理した
透明基板により、従来の透明樹脂基板に匹敵する軽量性
や透明性等を達成しつつ、従ってガラス基板の約60%
の軽量化を達成しつつ、ガスバリア性、耐熱性、透明電
極との密着性に優れる液晶表示素子用基板を得ることが
できる。
リシジル基を有するアルコキシシラン加水分解縮合物を
配合したエポキシ樹脂の硬化透明基板からなるものであ
る。そのグリシジル基を有するアルコキシシラン加水分
解縮合物としては、例えばアルコキシシランとグリシジ
ルアルコキシシランの混合系を加水分解下に縮合させた
ものなどがあげられる。
ものを用いうる。就中、下記の一般式(A),(B),
(C)で表されるジアルコキシシランやトリアルコキシ
シランやテトラアルコキシシランの1種又は2種以上が
好ましく用いられる。
数が1〜4のアルキル基である。)
シシランの具体例としては、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポ
キシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエ
トキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシランなどの
ジアルキルジアルコキシシランがあげられる。
リエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、
メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポ
キシシランなどのモノアルキルトリアルコキシシラン
や、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラブトキシシランなど
のテトラアルコキシシランもあげられる。
ンとしても、グリシジル基を有する適宜なものを用いる
ことができ、就中、下記の一般式(D),(E),
(F)で表されるモノアルコキシシランやジアルコキシ
シランやトリアルコキシシランの1種又は2種以上が好
ましく用いうる。
1〜4のアルキル基である。)
ルアルコキシシランの具体例としては、ジメチルエトキ
シ−3−グリシドキシプロピルシラン、ジエトキシ−3
−グリシドキシプロピルメチルシラン、3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランなどがあげられる。
は、例えばアルコキシシランとグリシジルアルコキシシ
ランの混合物をアルコール系溶媒中等で加水分解下に縮
重合させて溶媒と生成水を除去するゾル・ゲル方式など
の適宜な方法で行うことができる。
リシジルアルコキシシランの配合比は適宜に決定でき、
液状の加水分解縮合物が得られる割合が好ましい。一般
には、アルコキシシラン100重量部あたり、10〜1
000重量部、就中20〜500重量部、特に40〜3
00重量部のグリシジルアルコキシシランが用いられ
る。また調製に際しては、必要に応じて加熱してもよ
く、触媒を添加してもよい。その触媒としては、硝酸や
塩酸や酢酸などの適宜な酸が好ましく用いうる。
水分解縮合物のエポキシ樹脂に対する配合割合は、ガス
バリア性や透明電極との密着性の向上、耐熱性の低下の
抑制などの点よりエポキシ樹脂100重量部あたり、5
〜500重量部、就中7〜300重量部、特に10〜1
00重量部が好ましい。
合物は、エポキシ樹脂を硬化処理する際に、その含有グ
リシジル基に基づいて硬化剤を介しエポキシ樹脂と反応
すると共に、−Si−O−Si−構造に基づく三次元的
な架橋形態を硬化物全体に形成してガスバリア性を向上
させ、Si成分に基づいて透明電極との密着性を向上さ
せる。一方、配合が過多では、ガラス転移温度を低下さ
せて耐熱性に乏しくなる。
うる。就中、本発明の目的の点より脂環式エポキシ樹脂
又はトリグリシジルイソシアヌレートが好ましく用いう
る。脂環式エポキシ樹脂及びトリグリシジルイソシアヌ
レートは、それぞれ単独で用いてもよいし、脂環式エポ
キシ樹脂の2種以上、あるいは脂環式エポキシ樹脂とト
リグリシジルイソシアヌレートを併用してもよい。脂環
式エポキシ樹脂の1種又は2種以上とトリグリシジルイ
ソシアヌレートを併用する場合、その使用比は任意であ
る。一般には、併用効果の点より前者/後者の重量比に
基づいて95/5〜5/95の併用割合とされる。
は、適宜なものを用いてよいが、好ましく用いうるもの
は下記の化学式(a)〜(g)で表されるものであり、
特に(a)のものである。
次の化学式で表される。
グリシジル基含有のアルコキシシラン加水分解縮合物と
エポキシ樹脂の混合物を硬化処理して透明基板としたも
のであるが、その硬化処理には適宜なエポキシ樹脂硬化
剤を用いうる。就中、本発明の目的の点よりは酸無水物
系硬化剤とリン系硬化触媒を用いて硬化処理したものが
好ましい。
は、無水フタル酸や3・6エンドメチレンテトラヒドロ
無水フタル酸、無水コハク酸や無水マレイン酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸やテトラヒドロ無水フタル酸、メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸やメチルテトラヒドロ無水
フタル酸の如き一官能性酸無水物、脂肪族テトラカルボ
ン酸二無水物や芳香族テトラカルボン酸二無水物、脂環
族テトラカルボン酸二無水物の如き多官能性酸無水物な
どがあげられる。
ヘキサヒドロ無水フタル酸やテトラヒドロ無水フタル
酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸やメチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸の如き無色ないし淡黄色の酸無水物が
好ましく用いうる。
用いることができ、一官能性酸無水物と多官能性酸無水
物を併用することもできる。その併用割合は任意である
が、併用効果の点よりは前者/後者の重量比に基づいて
95/5〜5/95の割合が好ましい。
の点よりグリシジル基含有のアルコキシシラン加水分解
縮合物とエポキシ樹脂の混合物系における1エポキシ当
量あたり、0.3〜2当量、就中0.5〜1.3当量が
好ましい。
のを用いてよいが、例えばアルキルホスフィン類、ホス
フィンオキサイド類、ホスホニウム塩類などが好ましく
用いられる。ちなみにアルキルホスフィン類の具体例と
しては、トリエチルホスフィンやトリ−n−プロピルホ
スフィン、トリ−n−ブチルホスフィンやトリ−n−ヘ
キシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィンやト
リシクロヘキシルホスフィン、トリベンジルホスフィン
やトリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィ
ンの如き一般式:P(R8)(R9)(R10)で表される
化合物(ただし、R8,R9,R10は同種又は異種の炭素
数1〜16の1価の炭化水素基である。)があげられ
る。
ホスフィン等のヒドロキシアルキルホスフィンやビスジ
フェニルホスフィノエタン、ビスジフェニルホスフィノ
ブタンの如き一般式:(R11)(R12)P−R13−P
(R14)(R15)で表される化合物(ただし、R11,R
12,R13,R14,R15は同種又は異種の炭素数1〜16
の1価の炭化水素基である。)などもアルキルホスフィ
ン類の例としてあげられる。
しては、トリス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフィン
オキサイド等のヒドロキシアルキルホスフィンオキサイ
ドやトリエチルホスフィンオキサイド、トリ−n−プロ
ピルホスフィンオキサイドやトリ−n−ブチルホスフィ
ンオキサイド、トリ−n−ヘキシルホスフィンオキサイ
ドやトリ−n−オクチルホスフィンオキサイド、トリフ
ェニルホスフィンオキサイドの如き一般式:(R16)
(R17)(R18)P=Oで表される化合物(ただし、R
16,R17,R18は同種又は異種の炭素数1〜16の1価
の炭化水素基である。)などがあげられる。
は、テトラエチルホスホニウムブロマイドやトリエチル
ベンジルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホ
ニウムブロマイドやテトラブチルホスホニウムクロライ
ド、テトラブチルホスホニウムヨーダイドやトリブチル
メチルホスホニウムヨーダイド、トリブチルオクチルホ
スホニウムブロマイドやトリブチルヘキサデシルホスホ
ニウムブロマイド、トリブチルアリルホスホニウムブロ
マイドやトリブチルベンジルホスホニウムクロライド、
テトラフェニルホスホニウムブロマイドやテトラブチル
ホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエー
ト、トリオクチルエチルホスホニウムブロマイドやテト
ラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムサルフェー
ト、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイドやテト
ラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリ
フェニルホスホニウムトリフェニルボレートの如き下記
の一般式で表される化合物などがあげられる。
素数1〜16の1価の炭化水素基、Xはハロゲン原子、
ジアルキルホスホロジチオエート、サルフェート又はボ
レートである。)
ビスジフェニルホスフィノフェロセンやトリブチルホス
フィンスルファイドなどがあげられる。好ましく用いう
るリン系硬化触媒は、ホスホニウム塩であり、特に下記
の化学式で表されるテトラブチルホスホニウム−o,o
−ジエチルホスホロジチオエートが好ましい。
いることができ、その配合量は、酸無水物系硬化剤10
0重量部あたり、0.2〜10重量部、就中0.5〜4
重量部が好ましい。
式やトランスファ成形方式、流延成形方式や射出成形方
式、ロール塗工成形方式やキャスティング成形方式など
の適宜な方式で基板形態に成形して硬化処理する方法な
どにより行うことができる。その際、グリシジル基を有
するアルコキシシラン加水分解縮合物やエポキシ樹脂の
種類、また硬化剤や硬化触媒の種類を適宜に選択してガ
ラス転移温度等に基づく耐熱性を所望の温度に設定する
ことができる。
要に応じて例えば染料や変性剤、変色防止剤や酸化防止
剤、紫外線吸収剤や離型剤、反応性又は非反応性の希釈
剤などの適宜な添加剤を透明性を損なわない範囲で適宜
に配合することができる。
軽量性等の点より1mm以下、就中0.5mm以下が好まし
い。かかる薄型の基板としても本発明においては満足で
きる強度を発揮する。なお硬化透明基板は、通例、単層
物として形成されるが2層又は3層以上の積層物として
形成されていてもよい。
装置、就中、液晶セルの形成に好ましく用いうるが、特
に厚さ0.4mmの場合に基づいて分光光度計による波長
550nmの光の透過率が60%以上、就中80%以上の
透明性を示すものが好ましく用いられる。なお本発明の
液晶表示素子用基板の実用に際しては、位相差板や偏光
板と接合することもでき、従って本発明の液晶表示素子
用基板は、それをベース層とする種々の機能層との重畳
物などからなる複層物として実用に供することができ
る。
示素子用基板に透明電極パターンを形成して対向配置
し、その液晶表示素子用基板間に液晶を封入する方法な
どにより行うことができる。その透明電極ないしパター
ンの形成は、例えば酸化スズ、酸化インジウム、金、白
金、パラジウムの如き透明電極形成材をスパッタリング
法等により蒸着する方式や透明導電塗料を塗布する方式
などの従来に準じた方式で行うことができる。透明電極
上に必要に応じて設けられる液晶配列用の配向膜も同様
に従来に準じた方式で行うことができる。形成する液晶
セルは、例えばTN型、STN型、TFT型、強誘電性
液晶型など任意である。
シ−3−グリシドキシプロピルシラン10部とメチルト
リエトキシシラン7部を添加して混合し、それに蒸留水
25部と0.6重量%塩酸4部を添加して24時間撹拌
したのち溶媒を除去してグリシジル基含有のアルコキシ
シラン加水分解縮合物を得、その15部を上記の化学式
(a)で表される脂環式エポキシ樹脂100部、メチル
ヘキサヒドロ無水フタル酸124部及びテトラブチルホ
スホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート1
部と混合し、その混合物を型に注入して120℃で2時
間、ついで170℃で2時間硬化処理して厚さ0.4mm
の硬化透明基板(液晶表示素子用基板)を得た。
ジメチルエトキシ−3−グリシドキシプロピルシラン9
部を用いて得たグリシジル基含有のアルコキシシラン加
水分解縮合物を使用したほかは実施例1に準じて液晶表
示素子用基板を得た。
ン8部を用いて得たグリシジル基含有のアルコキシシラ
ン加水分解縮合物を使用したほかは実施例2に準じて液
晶表示素子用基板を得た。
部と3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン9部
を用いてなるグリシジル基含有のアルコキシシラン加水
分解縮合物を使用したほかは、実施例1に準じて液晶表
示素子用基板を得た。
配合しないほかは実施例1に準じて液晶表示素子用基板
を得た。
の特性を調べた。 酸素透過係数(ガスバリア性) ASTM−D−3985によるオキシトラン法に準拠し
て酸素透過係数を調べた。
ス転移温度を調べた。
を調べた。
較例に比べてガスバリア性が優れており、従来の樹脂基
板の如く表面に機能付与層を施す必要なく、寿命や信頼
性に優れる液晶セルを形成できることがわかる。また耐
熱性にも優れて、液晶セルの製造工程における透明電極
の蒸着処理時等の熱処理などで変形しないこともわか
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 グリシジル基を有するアルコキシシラン
加水分解縮合物を配合したエポキシ樹脂の硬化透明基板
からなることを特徴とする液晶表示素子用基板。 - 【請求項2】 請求項1において、エポキシ樹脂が脂環
式エポキシ樹脂又はトリグリシジルイソシアヌレートの
一方又は両方である液晶表示素子用基板。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、硬化透明基板
が酸無水物系硬化剤とリン系硬化触媒で硬化処理したも
のである液晶表示素子用基板。
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