JPH1045000A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JPH1045000A
JPH1045000A JP21614896A JP21614896A JPH1045000A JP H1045000 A JPH1045000 A JP H1045000A JP 21614896 A JP21614896 A JP 21614896A JP 21614896 A JP21614896 A JP 21614896A JP H1045000 A JPH1045000 A JP H1045000A
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JP
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motor
battery
power
brake
clutch
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JP21614896A
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Takuya Matsumoto
拓也 松本
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バッテリ切れで負作動ブレーキが作動して
も、搬送装置を移動させられるようにする。 【解決手段】 ブレーキ12が設けられたモータ11の
出力軸と駆動輪16との連結/解除を行うクラッチ15
を設けることによって、バッテリ17のバッテリ切れ等
で演算装置18が停止し、負作動ブレーキであるブレー
キ12が作動してモータ11を制動してモータ11の出
力軸に連結された駆動輪16が回転できなくなった場合
でも、クラッチ15の操作レバーをOFF操作してモー
タ11の出力軸と駆動輪16との連結を解除して駆動輪
16を回転可能とすることで、搬送装置1を移動させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作者の操作力に
応じてモータによって駆動される搬送装置にかかり、特
に、バッテリが切れたときにも自由に動かすことのでき
る搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の搬送装置の一例として、操作者の
操作力に応じて台車の車輪を駆動させて操作者をアシス
トする搬送装置がある。上記搬送装置では、荷物が積載
される台車に、車輪を駆動するモータおよびモータを回
転させるバッテリ、モータの駆動トルクを制御する制御
装置などが搭載されている。また、操作者が搬送装置を
操作する操作部には、操作者の操作力を検出するために
力センサ(操作力検出手段)が設けられており、制御装
置は力センサからの出力信号に応じてモータに供給され
る電力を制御するようになっている。
【0003】なお、力センサとしては、例えば操作部の
変位量を検出する歪ゲージ等が使用される。また、電源
が切られているときには、安全性を確保するために搬送
装置を停止させておく必要があることから、モータに
は、電力が供給されないときに作動する負作動ブレーキ
が設けられている。
【0004】この従来の搬送装置では、例えば台車に重
い荷物が積載された場合には、操作部の力センサを強い
力で操作することによりモータの駆動トルクが増大さ
れ、また、台車に積載された荷物が比較的軽い場合に
は、操作部の力センサを軽い力で操作することによりモ
ータの駆動トルクが減少されるように制御される。この
ため、操作者の操作力は、台車に積載された荷物の重さ
に応じたモータの駆動トルクによって補助され、軽減さ
れる。また、搬送装置を使用しない場合には、電源を切
ることにより、負作動ブレーキが作動し、確実に搬送装
置の停止状態を保持する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記搬送装置は、バッ
テリ切れによって制御装置に供給される電圧が降下する
と、制御装置が停止して搬送装置の電源が切られたとき
と同じ状態になり、このとき制御装置によって制御され
ていた負ブレーキは電源が供給されていない状態とな
る。つまり、搬送装置の使用中にバッテリ切れが起きる
と、負作動ブレーキが作動してモータを制動するため、
モータの出力軸に連結された車輪が回転せず、搬送装置
を移動させることができなくなってしまう。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、バッテリが切れたときにも移動可能な搬送装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下のように構成される。請求項1に記
載の発明によれば、搬送物が積載される台車と、前記台
車の車輪を駆動するモータと、前記モータに電力を供給
するバッテリと、前記バッテリから電力が供給されない
ときに前記モータを制動する負作動ブレーキと、操作者
の操作力を検出するための操作力検出手段と、前記操作
力検出手段により検出された操作力の大きさに応じて前
記モータの駆動力を制御する制御装置とからなる搬送装
置において、前記モータの出力軸と車輪との連結/解除
を行うクラッチを設けたことを特徴とする。
【0008】したがって、上記搬送装置では、バッテリ
切れ等により負作動ブレーキが作動した場合でも、モー
タの出力軸と車輪との間に設けられたクラッチがモータ
の出力軸と車輪との連結を解除させることによって車輪
が回転可能となる。
【0009】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の搬送装置において、切替操作により前記
バッテリに前記負作動ブレーキへの電力の供給を行わせ
るか否かを切り替える電源スイッチを設け、前記クラッ
チには、前記バッテリから電力が供給されているときに
前記モータの出力軸と車輪との連結を行い、前記バッテ
リから電力が供給されないときに前記モータの出力軸と
車輪との連結を解除する正作動クラッチを用い、前記正
作動クラッチは、前記電源スイッチの切替操作に関係な
く前記バッテリより電力が供給され、前記バッテリがバ
ッテリ切れを起こし、前記バッテリより電力が供給され
なくなった場合には、前記モータの出力軸と車輪との連
結を解除することを特徴とする。
【0010】したがって、バッテリがバッテリ切れを起
こしていない状態で電源スイッチが切られたときには、
バッテリから負作動ブレーキに電力を供給しないでモー
タを制動させるが、バッテリから正作動クラッチには電
力が供給されているのでモータの出力軸と車輪との連結
は保持されている。また、バッテリがバッテリ切れを起
こしたときには、負作動ブレーキは電力が供給されない
ためモータを制動し、かつ、正作動クラッチは電力が供
給されないためモータの出力軸と車輪との連結を解除す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態の搬
送装置を添付図面に基づいて説明する。図1に示すよう
に、搬送装置1は、操作者が搬送装置1を操作する操作
部2と、荷物を収納する収納ケース3と、収納ケース3
底部に設けられた駆動ユニット4と、駆動ユニット4底
部前側に設けられた補助輪5とから大略構成される。な
お、補助輪5は、搬送装置1自体の進行方向を変えるた
めの操舵輪となっている。
【0012】図2に示すように、操作部2は、両端が一
対の支持部材6によって収納ケース3に支持されたハン
ドル7と、操作者がハンドル7を握っているか否かを検
出するためのラインセンサ8と、ハンドル7に加えられ
た力を検出するための力センサ9と、力センサ9に操作
者の操作力を伝達する操作力伝達部材10とから構成さ
れている。
【0013】一対の支持部材6は、一端が収納ケース3
に固定された円管状の受け部6aと、一端がハンドル7
に固定され、受け部6aよりも口径の小さな円管状の操
作部6bとから構成されている。そして、ハンドル7が
収納ケース3に対して図中x方向に対して変位可能とな
るように、操作部6bが摺動可能に受け部6aに挿入さ
れて取り付けられている。
【0014】一対の支持部材6のハンドル7近傍には互
いに対向するように光学式のラインセンサ8の発信部8
aと受信部8bとが設けられている。ラインセンサ8
は、光が透過すればON、光が遮断されればOFFの信
号を出力するもので、発信部8aから発信された光が受
信部8bで検出されるか否かで、発信部8aと受信部8
bをの間に光を遮断するのものがあるか否か、つまり、
操作者がハンドル7を握っているか否かを検出する。ラ
インセンサ8は、マイクロスイッチやタッチセンサのよ
うな接触式の検出装置と異なり、操作者がハンドル7を
握っていることを非接触で検出できるので、寿命が長
く、確実に操作者がハンドルを握ったことを検出するこ
とができる。
【0015】一対の支持部材6の操作部6bにおいて、
これらに取り付けられたラインセンサ8の位置よりも収
納ケース3寄りの位置には操作力伝達部材10の両端が
それぞれ接続されており、操作力伝達部材10の中央部
と収納ケース3との間には力センサ9の両側がそれぞれ
固定されている。操作力伝達部材10は、ハンドル7に
加えられた操作力を力センサ9に伝達する。力センサ9
には、歪ゲージ等が用いられ、ハンドル7の図中x方向
への引っ張り、圧縮の操作力の大きさを操作力伝達部材
10を介して検出し、その操作力の大きさに応じた電圧
に変換し、この信号を後述のアンプ19を介して後述の
演算装置18に出力する。
【0016】つぎに、図3を用いて駆動ユニット4を説
明する。駆動ユニット4内には、動力源であるモータ1
1が設けられ、モータ11にはブレーキ12が接続され
ている。モータ11の出力軸にはプーリ−ベルト機構1
3の原動側が接続されており、プーリ−ベルト機構13
の従動側には減速機14の入力軸が接続されている。減
速機14の出力軸にはクラッチ15の入力軸が接続さ
れ、クラッチ15の出力軸には駆動輪16が接続されて
いる。
【0017】モータ11にはトルク制御可能な制御用モ
ータが用いられており、後述のモータドライバ20から
のトルク指令によって動作するものである。このモータ
11のトルクはプーリ−ベルト機構13を介して減速機
14に伝達される。プーリ−ベルト機構13は、駆動ユ
ニット4内のレイアウトをコンパクトするために用いら
れており、このプーリ−ベルト機構13を用いることに
よって、モータ11と減速機14とを同軸上に設ける必
要がなくなる。
【0018】減速機14は、モータ11のトルクを減速
比に応じて増大させ、このトルクがクラッチ15を介し
て駆動輪16に伝達されることによって搬送装置1が移
動する。
【0019】クラッチ15は、減速機14と駆動輪16
とを連結/解除してモータ11の出力軸から駆動輪16
への駆動力の伝達/非伝達を行うもので、動力源のいら
ない、いわゆる機械式のクラッチが用いられる。クラッ
チ15は、操作者がクラッチ15自体に設けられた操作
レバー(図示せず)をON操作してクラッチ15を作動
状態にすることによって減速機14と駆動輪16とを連
結し、操作レバーをOFF操作してクラッチ15を非作
動状態にすることによって減速機14と駆動輪16との
連結を解除する手動のクラッチである。なお、モータ1
1の駆動力を駆動輪16に伝達するプーリ−ベルト機構
13、減速機14、クラッチ15のそれぞれの入出力軸
も含めて、モータ11の出力軸からクラッチ15の出力
軸までをモータ11の出力軸とする。
【0020】ブレーキ12は、定格電圧が印加されたと
きには作動せず、定格電圧が印加されないとき及び電圧
が定格電圧に満たないときに作動するいわゆる負作動ブ
レーキである。このブレーキ12は、後述の演算装置1
8から出力されるON/OFF信号としての電圧によっ
て作動する。すなわち、ブレーキ12は演算装置18に
よりON信号が入力された(定格電圧が印加されなくな
った)ときに非作動状態となってモータ11を制動し、
OFF信号が入力された(定格電圧が印加された)とき
に作動状態となってモータ11の制動を解除する。
【0021】また、駆動ユニット4内には、バッテリ1
7と、演算装置18と、前述の力センサ9から出力され
る信号を増幅して演算装置18に出力するアンプ19
と、モータドライバ20と、インバータ21とが配設さ
れている。バッテリ17は、搬送装置1を構成する各機
器への電力供給源であり、インバータ21に電力の供給
を行う。また、バッテリ17は、搬送装置1が使用され
ていないときには100ボルトの家庭用電源によって充
電される。
【0022】インバータ21は、モータ11、アンプ1
9、モータドライバ20、演算装置18の電源であり、
バッテリ17から供給される電圧をそれぞれの機器に応
じた電圧に定格化して出力する。モータドライバ20
は、演算装置18からの出力に応じたトルクでモータ1
1を駆動させるとともに、モータ11の回転数や、実測
トルク値を計測し、演算装置18に出力するものであ
る。
【0023】演算装置18は、搬送装置1の電源スイッ
チ(図示せず)がONされている間は、力センサ9の検
出した操作者の操作力がアンプ19を介して入力される
と、この操作力の大きさに応じてモータ11を駆動させ
るトルク指令値Mを演算し、このトルク指令値Mをモー
タドライバ20に出力し、また、モータ11の制動を行
うためにブレーキ12にON/OFF信号を出力するも
のである。なお、このON信号はブレーキ12に定格電
圧を印加しないことを示し、OFF信号はブレーキ12
に定格電圧を印加することを示している。また、演算装
置18において出入力される値はアナログ値であるが、
演算装置18内ではデジタル制御を行うため、演算装置
18はA/D変換およびD/A変換を行うA/Dコンバ
ータおよびD/Aコンバータ(図示せず)を内蔵してい
る。
【0024】つぎに、図4ないし図6を用いて、演算装
置18による制御構成を搬送装置1の動作とともに説明
する。
【0025】搬送装置1の電源スイッチ(図示せず)が
ONされると制御が開始される。S1でモータ11の電
源がONされ、S2で演算装置18、アンプ19の電源
がONされる。S3で演算装置18が初期化され、演算
装置18内の演算トルク値T、トルク指令値M、トルク
補正値βをゼロにする。S4、S5で0.1秒毎のタイ
マ割込によってモータ11、ブレーキ12の制御を行
う。なお、S4からS31までの制御が、搬送装置1の
電源スイッチがOFFされるまで繰り返される。
【0026】S6以降はモータ11、ブレーキ12の詳
細な制御構成を表している。まず、S6で演算装置18
に入力される検出値(操作力A、モータ11の回転数、
モータ11の実測トルク値M0 )を演算装置18内のA
/DコンバータでA/D変換する。S6のA/D変換の
制御構成は図6に示され、S29では力センサ9から、
アンプ19を介して入力された操作力Aが、S30では
モータドライバ20で計測したモータ11の回転数が、
S31では実際にモータ11の出力したトルクをモータ
ドライバ9で計測した実測トルク値M0 が、それぞれA
/DコンバータでA/D変換される。
【0027】つぎに、S7でラインセンサ8からの入力
がONである場合、すなわち操作者がハンドル7から手
を離したと判断した場合にはS8の処理に移行し、S8
でモータドライバ20からA/D変換されたモータ11
の回転数を読み込む。S9で駆動輪16の円周2πr
(r:駆動輪16の半径)にモータ11の回転数をかけ
て搬送装置1の進んだ距離を求め、この距離をタイマ処
理時間0.1秒で割ることによって搬送装置1の速度を
演算する。S10で搬送装置1の速度が+、−、0のい
ずれかを判断し、速度が0であればS11でブレーキ1
2にON信号を出力する。S10で速度が+であれば、
速度が0になるまで(S12)、S13、S14でトル
ク指令値M=−α(α:あらかじめ定められた減速係
数)をD/AコンバータでD/A変換してモータドライ
バ20に出力する。また、S10で速度が−であれば、
速度が0になるまで(S15)、S16、S17でトル
ク指令値M=αをD/AコンバータでD/A変換してモ
ータドライバ20に出力する。S7でラインセンサ8か
らの入力がOFFである場合、すなわち操作者がハンド
ル7を握っていると判断した場合には後述のS18の処
理に移行し、S18でブレーキ12にOFF信号を出力
する。
【0028】S7からS18までの制御構成に対応する
動作はつぎのようになる。搬送装置1の電源スイッチが
ONされた後、ラインセンサ8がON信号を出力してい
る間(S7)、つまり、操作者がハンドル7を握ってい
ない間は、ブレーキ12は作動状態にあり(S11)、
搬送装置1は停止状態を保持する。操作者がハンドル7
を握ってラインセンサ8がOFF信号を出力すると(S
7)、ブレーキ12は非作動状態となり、搬送装置1は
移動可能となる(S18)。また、搬送装置1が移動中
にラインセンサ8がON信号を出力したとき(S7)、
つまり、操作者がハンドル7から手を離したときに、搬
送装置1の速度が+、つまり、搬送装置1が前進中であ
れば(S10)、搬送装置1はトルクが−α(α:減速
係数)で減速していき(S13)、搬送装置1が停止す
ると演算装置18が搬送装置1の速度が0であると判断
して(S10)ブレーキ12を作動させ(S11)、再
びラインセンサ8がOFF信号を出力するまで、つま
り、操作者がハンドル7を握るまで搬送装置1の停止状
態が保持される。同様に、搬送装置1が移動中にライン
センサ8からON信号が出力されたとき(S7)、つま
り、操作者がハンドル7から手を離したときに、搬送装
置1の速度が−、つまり、搬送装置1が後退中であれば
(S10)、搬送装置1はトルクがα(α:減速係数)
で減速していき(S17)、搬送装置1が停止すると演
算装置18が搬送装置1の速度が0であると判断して
(S10)ブレーキ12を作動させ(S11)、再びラ
インセンサ8がOFF信号を出力するまで、つまり、操
作者がハンドル7を握るまで搬送装置1の停止状態が保
持される。
【0029】つぎに、上記S7において、ラインセンサ
8からOFF信号が出力されたと判断した場合の演算装
置18の制御について説明する。まず、演算装置18
は、S18でブレーキ12にOFF信号を出力したあ
と、S19、S20でアンプ19およびモータドライバ
20から操作力Aおよび実測トルク値M0 を読み込む。
S21でトルク指令値M(前回出力したトルク指令値)
から実測トルク値M0 を減算してトルク補正値βを演算
する。S22で操作力Aにアシスト係数Bを乗算して演
算トルク値Tを演算する。
【0030】そして、上記S22で演算した演算トルク
値Tが、S23で前進領域、非アシスト領域、後退領域
のどの領域にあるかを判断する。なお、図7は、操作者
が操作力Aでハンドル7を操作することによって、モー
タ11がトルク指令値Mによって駆動輪16を駆動する
ように制御する際の演算トルク値Tおよび操作力Aと、
トルク指令値Mとの関係を示している。
【0031】S23において演算トルク値TがT>α
(αは前進領域と判断する下限トルク値を示す。)つま
り前進領域にあると判断した場合には、モータ11に出
力するトルク指令値MをM=T−αとする(S24)。
また、S23において演算トルク値Tが−α≦T≦αつ
まり非アシスト領域にあると判断した場合には、トルク
指令値Mを0とする(S25)。非アシスト領域は、操
作力Aが小さいときに搬送装置1が操作者の予想外に大
きく移動してしまうことや、操作力Aが0であるのに力
センサ9が操作力A≠0で検出してしまったときに操作
者が操作力を加えていないときに搬送装置1が移動して
しまうことを防止するために、モータ11によって搬送
装置1を駆動させない領域として設けられている。ま
た、S23において演算トルク値TがT<−α(−αは
後退領域と判断する上限トルク値を示す。)つまり後退
領域にあると判断した場合には、トルク指令値MをM=
T+αとする(S26)。
【0032】S27では上記S21で演算したトルク補
正値βに基づいてトルク指令値Mを補正する。このと
き、トルク指令値Mのハンチング現象を防止するため、
トルク補正値βに係数a(ただし、0<a≦1)をかけ
た値をトルク指令値Mに加える(M=M+aβ)。S2
8でトルク指令値MをD/AコンバータでD/A変換し
てモータドライバ20に出力する。トルク指令値Mは、
モータ11から減速機14を介して駆動輪16へ作用す
るトルクの値であり、本実施の形態においては、演算装
置18は減速機14の減速比を考慮したトルク指令値
M’をモータドライバ20に出力する。
【0033】S18からS28までの制御構成に対する
動作は以下のようになる。ラインセンサ8からOFF信
号が出力されている間(S7)、つまり、操作者がハン
ドル7を握っている間はブレーキ12は常に非作動状態
にあり(S18)、搬送装置1は移動可能となってい
る。このとき、操作者がハンドル7に操作力Aを加える
ことにより(S19)、操作者の操作力Aに応じた演算
トルク値Tを演算される(S22)。この演算トルク値
Tが、図7に示される前進領域(T>α)にある場合
(S23)、つまり、操作力AがA>(α/B)の場合
には、搬送装置1は、操作者の操作力Aおよびモータ1
1によって発生する駆動輪16の駆動トルクM(M=T
−α)によって前進する。トルク指令値Mを演算トルク
値T−減速係数αとすることで、非アシスト領域からア
シスト領域への変換点(M=α)で、操作者が不自然な
加速感を感じることなく自然に搬送装置1を前進させる
ことができる。また、演算トルク値Tが、図7に示され
る非アシスト領域(T≦α≦T)にある場合(S2
3)、つまり、操作力Aが−(α/B)≦A≦(α/
B)の場合には、モータ11は駆動せず(M=0)、操
作者の操作力Aのみによって搬送装置1が移動すること
になる。また、演算トルク値Tが、図7に示される後退
領域(T<−α)にある場合(S23)、つまり、操作
力AがA<−(α/B)の場合には、搬送装置1は、操
作者の操作力Aおよびモータ11によって発生する駆動
輪16の駆動トルクM(M=T+α)によって後退す
る。トルク指令値Mを演算トルク値T+減速係数αとす
ることで、非アシスト領域からアシスト領域への変換点
(M=−α)で、操作者が不自然な加速感を感じること
なく自然に搬送装置1を後退させることができる。
【0034】演算装置18はトルク指令値Mを出力する
際に、S20でモータドライバ9からモータ11の出力
している実測トルク値M0 を入力して、S21で前回出
力したトルク指令値Mと比較してトルク補正値βを演算
し、S27で今回出力するトルク指令値Mにトルク補正
を行って出力する、いわゆるフィード・バック制御を行
っているため、モータ11に対して確実なトルク制御が
行える。
【0035】つぎに、バッテリ17がバッテリ切れとな
ったときの搬送装置1の動作を説明する。搬送装置1が
動作しているときにバッテリ17がバッテリ切れとなっ
たときには、演算装置18が停止し、搬送装置1の電源
スイッチが切られたのと同じ状態になる。したがって、
ブレーキ12は演算装置18からOFF信号を受け取っ
ていない状態、つまり、定格電圧が印加されていない状
態となり、負作動ブレーキであるためにブレーキ12が
作動する。つまり、バッテリ17の電圧が降下すると、
搬送装置1は自動的にブレーキ12が作動してモータ1
1を制動するため、モータ11の出力軸に連結された状
態の駆動輪16が回転せず、搬送装置1は移動不可能と
なる。
【0036】ここで、操作者がクラッチ15の操作レバ
ーをOFF操作することにより、クラッチ15が非作動
状態となってモータ11の出力軸と駆動輪16との連結
が解除され、駆動輪16が回転可能となる。
【0037】以上のように、本実施の形態の搬送装置1
では、モータ11の出力軸と駆動輪16との間にクラッ
チ15が設けられているため、バッテリ17のバッテリ
切れ等で負作動ブレーキであるブレーキ12が作動して
モータ11を制動しているときには、手動でクラッチ1
5の操作レバーをOFF操作してモータ11の出力軸と
駆動輪16との連結を解除して駆動輪16を回転可能と
することで、搬送装置1を移動させることができる。
【0038】また、本実施の形態では、クラッチ15を
減速機14と駆動輪16との間に設けているので、クラ
ッチ15を減速機14とモータ11との間に設けた場合
と異なり、クラッチ15をOFF操作して搬送装置1を
移動させる際に減速機14やプーリ−ベルト機構13を
回転させる必要がない。したがって、減速機14やプー
リ−ベルト機構13を回転させる力が不要となり、この
分、搬送装置1は小さな力で移動可能であり、操作者の
負担を軽減することができる。
【0039】なお、本実施の形態では、クラッチ15に
手動で作動/非作動の切替操作を行う機械式のクラッチ
を用いているが、このかわりに、バッテリ17から電力
が供給されているときには作動して減速機14と駆動輪
16とを連結し、バッテリ17から電力が供給されてい
ないときには作動しないで減速機14と駆動輪16との
連結を解除する正作動クラッチを用いてもよい。これに
よって、バッテリ17がバッテリ切れを起こしてブレー
キ12が作動したときには、クラッチの切替操作を手動
で行うことなく、自動的に減速機14と駆動輪16との
連結が解除される。この場合は、正作動クラッチには演
算装置18を介して電圧を印加するのではなく、例え
ば、バッテリ17から直接電力を供給し、例えば、正作
動クラッチとの間に抵抗を設けることにより、正作動ク
ラッチには作動できる最小限度の電圧を印加するように
しておけば、バッテリ17がバッテリ切れによって電圧
降下を起こしたときに、演算装置18が停止してブレー
キ12が作動すると同時かそれよりも早く正作動クラッ
チが作動を停止して減速機14と駆動輪16との連結を
解除するようにできる。これによって、ブレーキ12が
作動してしまっているときに正作動クラッチが減速機1
4と駆動輪16とを連結したままで搬送装置が移動でき
ないといったことを防止できる。なお、駆動輪16に車
輪ストッパを設けておけば、バッテリ17がバッテリ切
れを起こしたときや、バッテリ充電を行っているときに
搬送装置1を停止させておくことができる。
【0040】また、本実施の形態では、操作部2を、図
2に示されるように、操作者の操作力Aが操作力伝達部
材10を介して力センサ9に伝達される構成としている
が、図8に示されるように、ハンドル7中央部と収納ケ
ース3との間に力量検出部22を設け、この力量検出部
22内に力センサ9を配置して操作者の操作力Aを検出
するようにしてもよい。この場合、ラインセンサ8を力
量検出部22の左右それぞれに設け、ラインセンサ8、
8がともにOFFのとき、つまり、操作者が両手でハン
ドル7を握ったときにブレーキ12をOFFして搬送装
置1を移動可能にすることで、安全性を向上させること
ができる。
【0041】また、本実施の形態では、力センサ9によ
って操作者の操作力Aを検出する搬送装置1について説
明したが、これに限らず、本発明は、モータ10の回転
数と消費電流とから操作者の操作力Aを算出する搬送装
置にも適応できる。
【0042】また、本実施の形態では、プーリ−ベルト
機構13を回転伝達機構として用いているのでモータ1
1から入力された回転を等速で減速機14に出力してい
るが、入力側の回転数に対して出力側の回転数を大きく
してモータ11の回転負荷を軽減したり、入力側の回転
数に対して出力側の回転数を小さくして減速機を兼用さ
せることもできる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、負作動ブレーキが設けられた
モータの出力軸と車輪との連結/解除を行うクラッチを
設けた搬送装置であるから、バッテリ切れ等により制御
部が停止し、負作動ブレーキが作動してモータを制動
し、モータの出力軸に連結された車輪が回転できなくな
った場合でも、クラッチによりモータの出力軸と車輪と
の連結を解除することで車輪が回転可能となるため、搬
送装置を移動させることができる。
【0044】また、請求項2によれば、電源スイッチが
切られたときには、バッテリから負作動ブレーキに電力
を供給しないでモータを制動させるが、バッテリから正
作動クラッチには電力が供給されているのでモータの出
力軸と車輪との連結は保持されている。また、バッテリ
がバッテリ切れを起こしたときには、負作動ブレーキは
電力が供給されないためモータを制動し、かつ、正作動
クラッチは電力が供給されないためモータの出力軸と車
輪との連結を解除する。このため、バッテリがバッテリ
切れを起こしていない状態で電源スイッチが切られてい
るときには搬送装置を確実に停止させておくことができ
る。また、バッテリ切れのときには搬送装置を移動させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の搬送装置を示す図であ
る。
【図2】同搬送装置の操作部2を示す図である。
【図3】同搬送装置の駆動ユニット4を示す図である。
【図4】同搬送装置の制御構成を示すフローチャートで
ある。
【図5】同搬送装置の制御構成を示すフローチャートで
ある。
【図6】同搬送装置の制御構成を示すフローチャートで
ある。
【図7】同搬送装置の操作力Aとトルク指令値Mの関係
を示すグラフである。
【図8】同搬送装置の操作部2の変形例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 搬送装置 2 操作部 3 収納ケース 4 駆動ユニット 5 補助輪 6 支持部材 6a 操作側 6b 受側 7 ハンドル 8 ラインセンサ 8a 発信部 8b 受信部 9 力センサ 10 操作力伝達部材 11 モータ 12 ブレーキ(負作動ブレーキ) 13 プーリ−ベルト機構 14 減速機 15 クラッチ 16 駆動輪(車輪) 17 バッテリ 18 演算装置(制御装置) 19 アンプ 20 モータドライバ 21 インバータ 22 力量検出部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送物が積載される台車と、前記台車
    の車輪を駆動するモータと、前記モータに電力を供給す
    るバッテリと、前記バッテリから電力が供給されないと
    きに前記モータを制動する負作動ブレーキと、操作者の
    操作力を検出するための操作力検出手段と、前記操作力
    検出手段により検出された操作力の大きさに応じて前記
    モータの駆動力を制御する制御装置とからなる搬送装置
    において、 前記モータの出力軸と車輪との連結/解除を行うクラッ
    チを設けたことを特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】切替操作により前記バッテリに前記負作動
    ブレーキへの電力の供給を行わせるか否かを切り替える
    電源スイッチを設け、 前記クラッチには、前記バッテリから電力が供給されて
    いるときに前記モータの出力軸と車輪との連結を行い、
    前記バッテリから電力が供給されないときに前記モータ
    の出力軸と車輪との連結を解除する正作動クラッチを用
    い、 前記正作動クラッチは、前記電源スイッチの切替操作に
    関係なく前記バッテリより電力が供給され、前記バッテ
    リがバッテリ切れを起こし、前記バッテリより電力が供
    給されなくなった場合には、前記モータの出力軸と車輪
    との連結を解除することを特徴とする請求項1記載の搬
    送装置。
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