JPH1169515A - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JPH1169515A
JPH1169515A JP23105597A JP23105597A JPH1169515A JP H1169515 A JPH1169515 A JP H1169515A JP 23105597 A JP23105597 A JP 23105597A JP 23105597 A JP23105597 A JP 23105597A JP H1169515 A JPH1169515 A JP H1169515A
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JP
Japan
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force
driving
operating
motor
drive
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JP23105597A
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English (en)
Inventor
Takuya Matsumoto
拓也 松本
Yuji Fujinuma
勇二 藤沼
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は搬送装置を後進させる場合に安全性
を確保できることを課題とする。 【解決手段】 搬送装置1は、台車2に搭載された本体
3の後面に複数の引出し4が設けられている。本体3の
後面上部には、操作ハンドル5が横架されている。この
操作ハンドル5の左右端部には、操作力を検出する一対
の操作力検出部6a,6bが設けられている。台車2
は、底部の左右両側に一対の駆動輪7,8と一対の自在
キャスタ9,10が設けられている。搬送装置1の制御
装置は、操作力検出部6a,6bにより検出された操作
力の大きさ及び方向に応じた制御信号を生成する。ま
た、搬送装置1の制御装置は、操作力検出部6a,6b
に引く方向の力が作用したとき駆動輪7,8を後進方向
に回転駆動させるとともにアシスト力を前進のときより
も小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は搬送装置に係り、特
に操作者の押圧操作に応じて台車を駆動させてパワーア
シストするよう構成された搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、荷物等を搬送する際に操作者の
押圧操作に応じて台車を駆動させてパワーアシストする
搬送装置の開発が進められている。この種の搬送装置で
は、荷物が載置される台車に車輪を駆動するモータ及び
モータを回転させるバッテリ、モータの駆動トルクを制
御する制御装置などが搭載されている。また、操作者が
把持して搬送装置を操作する把持部には、操作者の操作
力を検出するための力センサが設けられている。そし
て、制御装置は力センサからの出力信号に応じてモータ
に供給される電圧を制御するようになっている。尚、力
センサとしては、例えば把持部の変位量を検出するトル
クセンサ、あるいは歪ゲージ等が使用される。
【0003】そのため、例えば台車に重い荷物が積載さ
れた場合には、把持部の力センサを強く押圧することに
よりモータの駆動トルクが増大されて操作者の労力が軽
減される。また、台車に積載された荷物が比較的軽い場
合には、把持部の力センサを軽い力で押圧することによ
りモータの駆動トルクが軽減されるように制御される。
このように、力センサへの押圧力を加減することによ
り、搬送装置は荷物の重量に関係なく、一定の速度で荷
物を搬送することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
たパワーアシスト機能を有する搬送装置においては、あ
らかじめ設定された倍率で駆動モータを駆動するため、
例えば操作者が押している力と同じ仕事量をモータがす
ることで、操作者の負担が半分になる。このようなバワ
ーアシスト式の搬送装置では、台車の両側に駆動輪が設
けられ、各駆動輪を駆動する駆動用モータを2台以上有
する場合、直線走行時は左右の駆動用モータの駆動トル
クが同じになるように駆動用モータを制御する。
【0005】また、例えば、飛行機内の通路や列車内の
通路などの狭い場所で搬送作業を行う場合、台車の移動
方向を変えることが難しく、比較的スペースの広い場所
まで移動して向きを変えることが多い。このような不都
合を解消する方法としては、例えば台車を旋回動作させ
るときに、左右の駆動輪のうち内輪側の駆動トルクを小
さくすることにより旋回動作を容易にする方法がある。
しかしながら、このように台車を旋回動作させるには、
それだけのスペースが必要である。
【0006】また、左右の駆動輪を逆回転させることに
より左右の駆動輪をスピンターンさせて、台車を方向転
換させる方法がある。しかしながら、狭い通路では、操
作者と搬送装置が180度方向転換して入れ代わること
がスーペス的に無理がある。また、狭い通路を移動して
いるときに方向転換する最も簡単な方法としては、搬送
装置を前進から後進に切り替えることである。従来の搬
送装置では、ハンドルを前へ押すと駆動輪が前進方向に
駆動され、ハンドルを後ろへ引くと駆動輪が後進方向に
駆動される。ところが、搬送装置のハンドルを「押す」
方向から「引く」方向に切り替えて後進操作する場合、
一般的に「引く」方向の操作と共に操作者は後ろを見な
がら後進することになる。
【0007】その際、操作者が後方へ歩く速度が前進の
ときに比べて遅いため、台車の移動が不安定になる。従
って、操作者は狭い通路で後ろを見ながら「引く」方向
の操作を行う後進操作が操作しにくかった。そこで、本
発明は上記問題を解決した搬送装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。上記請求項1の発明は、台車を走行させるた
めに操作をする操作ハンドルと、該操作ハンドルに設け
られ操作力を検出する操作力検出手段と、台車の底部に
設けられた駆動輪を駆動するモータと、前記検出手段で
検出した力の方向と大きさに応じ、前記モータの駆動力
を制御する制御手段とからなる搬送装置において、前記
制御手段は、前記操作力検出手段により検出された操作
力の作用方向が一の方向であるときには、操作力の作用
方向が他の方向であるときよりも小さい駆動力を発生さ
せるようにモータの駆動力を制御することを特徴とする
ものである。
【0009】従って、請求項1の発明によれば、操作力
検出手段により検出された操作力の作用方向が一の方向
であるときには、操作力の作用方向が他の方向であると
きよりも小さい駆動力を発生させるようにモータの駆動
力を制御するため、例えば後進させるとき前進の場合よ
りも駆動輪の駆動力が小さくなり、操作者が後ろを見な
がら台車を後進させる場合でも操作者が後方に歩く速度
に応じた速度で後進させることができ、狭い通路でも安
全に移動させることができる。
【0010】また、請求項2の発明は、前記請求項1記
載の搬送装置において、前記台車の両側に一対の駆動輪
を設け、前記操作ハンドルの左右位置に一対の操作力検
出手段を設け、前記制御手段は、前記一対の操作力検出
手段のうち少なくとも一の操作力検出手段で一の方向の
操作力を検出した場合には、前記操作力検出手段により
他の方向の操作力が検出されたときに比べ、小さい駆動
力を発生させるようにモータの駆動力を制御することを
特徴とするものである。
【0011】従って、請求項2の発明によれば、一対の
操作力検出手段のうち少なくとも一の操作力検出手段で
一の方向の操作力を検出した場合には、操作力検出手段
により他の方向の操作力が検出されたときに比べ、小さ
い駆動力を発生させるようにモータの駆動力を制御する
ため、片手で操作ハンドルを操作しながら台車を後進さ
せることができ、例えば操作者が後ろ向きになった状態
で後進操作することも可能であるので後進操作が容易に
行える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の一実施
例について説明する。尚、図1は本発明の搬送装置の一
実施例の斜視図、図2は搬送装置の駆動部の構成を説明
するための横断面図である。図1に示されるように、搬
送装置1は、台車2に搭載された本体3の後面に複数の
引出し4が設けられている。また、本体3の後面上部に
は、操作ハンドル5が横架されている。この操作ハンド
ル5の左右端部には、操作力を検出する一対の操作力検
出部6a,6bが設けられている。この操作力検出部6
a,6bは、僅かな把持力で反応する歪みゲージよりな
る力センサが操作力検出手段として設けられている。
【0013】また、台車2は、底部の左右両側に一対の
駆動輪7,8と一対の自在キャスタ9,10が設けられ
ている。さらに、台車2の駆動輪7,8と自在キャスタ
9,10との間には、駆動輪7,8を駆動する駆動部1
1が設けられている。図2に示されるように、駆動部1
1は、左側の駆動輪7を駆動する駆動モータ12と、右
側の駆動輪8を駆動する駆動モータ13とが設けられて
いる。駆動モータ12,13には、夫々回転数検出器1
4,15と電磁ブレーキ16,17が一体的に設けられ
ている。
【0014】また、駆動部11は、駆動モータ12,1
3に電圧を印加して駆動するモータドライバ18,19
と、モータドライバ18,19に操作力の大きさ及び方
向に応じた制御信号を供給する制御装置20と、電源供
給を行うバッテリ21とを有する。駆動モータ12,1
3の出力軸は、一端が駆動輪7,8に結合されると共
に、他端が回転数検出器14,15及び電磁ブレーキ1
6,17に直結されている。また、バッテリ21は、プ
ラグ付きコード(図示せず)により家庭用電源l00V
で充電される。電磁ブレーキ16,17は、電磁式のブ
レーキであり,所定の電圧(例えぱ24V)が印加され
ることによって、ブレーキがかかるよう励磁作動式にな
っている。
【0015】モータドライバ18,19は、制御装置2
0から出力された指令に応じて駆動モータ12,13の
トルク制御するものであり、制御装置20内の演算装置
が算出したトルク指令に従い左右の駆動モータ12,1
3を駆動する。尚、制御装置20内の演算装置において
入出力される値は、アナログ値であるが、演算装置内で
はデジタル制御を行う。そのため、制御装置20はA/
D変換およびD/A変換を行うA/Dコンバータ、D/
Aコンバータ(共に図示せず)を内蔵している。
【0016】また、上記電磁ブレーキ16,17は、励
磁作動のため万が一バッテリ21が所定の性能を発揮せ
ず、制御装置20が動作しない場合でも簡単に搬送装置
1を動かすことが可能である。また、自在キャスタ7,
8は、本実施例の場合、舵取りの役目をする。また、搬
送装置1は、制御装置20が動作していないときに傾斜
のある場所に一時的に停止させる場合を考えて機械的な
ブレーキ装置(図示せず)を装備している。
【0017】制御装置20のメモリには、後述するよう
に操作力検出部6a,6bにより検出された操作力の大
きさ及び方向に応じた制御信号を生成する制御プログラ
ムと、操作力が引く方向に作用したとき駆動輪7,8を
後進方向に回転駆動させるとともにアシスト力を前進の
ときよりも小さくする制御プログラムとが格納されてい
る。
【0018】すなわち、制御装置20は、作業者が操作
ハンドル5を操作したときの操作力(前後方向,旋回方
向)を操作力検出部6a,6bで検出し、この検出され
た操作力の大きさに応じた駆動トルクを演算する。そし
て、その演算結果は、モータドライバ18,19に出力
される。尚、操作力検出部6a,6bは、例えば歪みゲ
ージ(図示せず)を前後、左右の4方向に貼り付けた力
センサにより構成されている。よって、荷重変化による
ひずみゲージの微小変化は、制御装置20内に設けられ
たセンサ回路によって増幅された電圧として出力され
る。
【0019】図3は制御装置20が実行する電源投入処
理を示すPADである。図3に示されるように、搬送装
置1に設置された電源スイッチ(図示せず)がオンに操
作されて電源が入れると、ステップS1(以下「ステッ
プ」を省略する)において、駆動モータ12,13、モ
ータドライバ18,19に電源が投入される。
【0020】そして、S2では、制御装置20に電源が
投入される。続いて、S3で、各制御パラメータの初期
化を行う。その後、S4では、0.1秒毎のタイマ割り
込みを実行し、電源がオフになるまでS5で駆動モータ
12,13及び電磁ブレーキ16,17の動作制御を実
行する。図4及び図5は上記S5の処理を詳細に示した
制御フローのPADである。
【0021】図4において、制御装置20は、S11で
内蔵されているA/Dコンバータによって操作力センサ
値,速度(左右モータ回転数),左右モータトルク実効
値をA/D変換する。尚、A/D変換の処理内容につい
ては、後述する図6に示されるA/D変換の流れを示
す。次にS12で操作ハンドル5に取り付けられた操作
力検出部6a,6bの状態をチェックする。尚、本実施
例では、操作者の手が操作ハンドル5を握っていない状
態をスイッチ信号がオフの状態にあるものと判断する。
【0022】もし、S12において、操作力検出部6
a,6bがオフであるときは、S13で左右の各駆動モ
ータ12,13のモータ回転数RL ,RR を回転数検出
器14,15から読み込む。続いて、S14では、左右
の駆動輪7,8の回転速度を演算する。そして、S15
では、駆動輪7,8の回転速度の状態をチェックする。
S15において、駆動輪7,8の速度が0であるなら
ば、S16で駆動モータ12,13の出力軸に直結され
ている電磁ブレーキ16,17を作動させる。これによ
り、駆動輪7,8は制動されて静止する。尚、電磁ブレ
ーキ16,17は、搬送装置1が例えば坂道の途中にあ
ったとしてもその位置に停止させるのに十分な制動力を
持っているものとする。
【0023】しかし、上記S15において、駆動輪7,
8の回転速度が0より大であるならば、S17で駆動輪
7,8の回転速度が0になるまで、S18で駆動モータ
12,13のトルク指令値ML ,MR を減速定数αずつ
減らして装置が自然に減速されるように制御し、S19
でD/A変換する。また、上記S15において、駆動輪
7,8の速度がマイナス方向、つまり操作者が「引く」
方向(逆方向)に進んでいる場合は、S20で駆動輪
7,8の回転速度が0になるまで、S21で駆動モータ
12,13のトルク指令値ML ,MRを減速定数αずつ
増やして搬送装置1が自然に減速するように制御し、S
22でD/A変換する。
【0024】また、上記S12において、操作力検出部
6a,6bがオンであるときは、操作者のてが操作ハン
ドル5を把持しているので、「作業中」と判断する。そ
して、S23で電磁ブレーキ16,17による制動を解
除する。続いて、S24では、各駆動モータ12,13
のモータ回転数RL ,RR を回転数検出器14,15か
ら読み込む。
【0025】そして、S25では、このモータ回転数R
L ,RR から搬送速度、すなわち駆動輪7,8の回転速
度を演算する。次のS26では、操作力検出部6a,6
bで検出した左右の操作力の値XL ,XR を入力する。
続いて、S27で左右の操作力の差C=XL −XR (絶
対値)を求める。その後、図5に示すS28に移行す
る。
【0026】S28では、左右の操作力検出部6a,6
bの個体差を考慮し、この操作力の差の値Cが例えばl
kgf以下(C≦lkgf)であった場合は、現在の動
作が「直線搬送状態」とみなす。そして、「直線搬送状
態」の場合、S29に進み、左右の操作力Xを平均化す
る。続いて、S30で現在の左右の実行トルク値M
0 ,MR0 を読み込む。
【0027】次のS31では、前回の処理で算出したト
ルク指令値ML ,MR と実行トルク値ML0 ,MR0
の差(ML −ML0 )(MR −MR0 )を求める。そし
て、S32でこれらの(ML −ML0 )(MR −M
0 )を補正値βL ,βR とする。次にS33でトルク
の指令値Tを演算すると共に移動方向を判断する。ここ
で、操作者が「押す」方向を基準としてアシスト倍率係
数をBとしたとき、トルクTは次式(1)で表される。
【0028】T=X×B …(l) S33において、トルク指令値Tの値から動作状態が
「押す」方向(前進)か「引く」方向(後進)かを判断
する。ここで、T>αであるときは、動作状態が「押
す」方向(前進)であると判断し、S34に進み、左右
の駆動モータ12,13へのトルク指令値ML ,MR
T−αとする。
【0029】また、わずかな力で敏感に反応しないよう
に「不感帯域」を設けてある。すなわち、−α≦T≦α
であるときは、動作状態が中立であるので、S35に進
み、左右の駆動モータ12,13へのトルク指令値
L ,MR をゼロとする。また、T<αであるときは、
動作状態が「引く」方向(後進)であると判断し、S3
6に進み、左右の駆動モータ12,13へのトルク指令
値ML ,MR を(T×D)+αとする。この係数Dは1
以下の係数であり、本実施例ではD=0.8とする。そ
のため、この係数DをトルクTに掛けることにより、同
じ操作力で操作力検出部6a,6bに引く方向の操作力
が作用した場合、「引く」方向の駆動トルクが「押す」
方向の駆動トルクに対し80%のトルクに制限される。
この係数Dは任意の数値に設定することができ、例えば
D=0.5に設定した場合、「引く」方向の駆動トルク
が「押す」方向の駆動トルクに対し50%のトルクに制
限される。
【0030】このように、搬送装置1を後進させるとき
は、前進の場合よりも小さいトルクで駆動輪7,8が後
進方向に駆動されるため、同じ操作力でも前進の場合よ
りもゆっくりとした速度で後進することができる。よっ
て、操作者は、飛行機内や車両内の様な狭い場所でも後
方の安全を確認しながら余裕をもって搬送装置1を後進
させるできる。
【0031】搬送装置1を前進または後進させる場合、
直進性を良くするため左右の駆動モータ12,13に与
えるトルク指令値ML ,MR を同じ値にする。そのた
め、S37では、このトルク指令値ML ,MR には、先
ほど求めたトルク補正値βを加える。そして、S38で
は、このように操作力検出部6a,6bで検出された操
作力の操作方向(「引く」または「押す」)に応じて上
記のように演算された駆動モータ12,13へのトルク
指令値ML ,MR をD/A変換する。これにより、左右
の駆動輪7,8は駆動モータ12,13により同一速度
で同一方向(前進または後進方向)に駆動される。
【0032】また、上記S28において、左右の操作力
検出部6a,6bの操作力の差の値Cが例えばlkgf
以上(C>lkgf)であった場合は、操作力検出部6
a,6bにより検出された操作力差により現在の動作状
態が「旋回動作」または「転回動作」と判断された場合
は、以下のようにして旋回、転回動作を実施する。ま
た、S28では、左右の操作力検出部6a,6bで検出
された操作力の差をみているため、例えば操作力検出部
6a,6bのいずれか一方のみを片手操作することによ
り簡単に「旋回動作」または「転回動作」に操作するこ
とができる。そのため、片手で操作ハンドル5を操作し
ながら搬送装置1を後進させることができ、例えば操作
者が後ろ向きになった状態で後進操作することも可能で
あるので後進操作が容易に行える。
【0033】尚、「旋回動作」は、左右の操作力検出部
6a,6bのいずれか一方を操作することにより、左右
の駆動輪7,8の一方が前進または後進して搬送装置1
を旋回させる動作状態である。また、「転回動作」は、
左右の操作力検出部6a,6bを同時に逆方向に操作す
ることにより、左右の駆動輪7,8の一方が前進し、他
方が後進して搬送装置1を反転させる動作状態である。
【0034】まず、S39では、上記S31と同様にト
ルク指令値ML ,MR と実行トルク値ML0 ,MR0
の差(ML −ML0 )(MR −MR0 )を求めてトルク
補正値βを算出する。次のS40では、左側の駆動輪7
に対する操作力XL に前述の「直線動作」で用いたアシ
スト倍率係数Bを掛けて駆動モータ12に対する指令ト
ルクTL を演算する。続いて、S41では、右側の駆動
輪8に対する操作力XR に前述の「直線動作」で用いた
アシスト倍率係数Bを掛けて駆動モータ13に対する指
令トルクTR を演算する。
【0035】S42において、この指令トルクTL ,T
R に基づいて前述したS33と同様にトルクの指令値T
を演算すると共に移動方向を判断する。すなわち、S4
2において、トルク指令値Tの値から動作状態が「押
す」方向(前進)か「引く」方向(後進)かを判断す
る。ここで、TL >αであるときは、左側の駆動輪7の
動作状態が「押す」方向(前進)であると判断し、S4
3に進み、駆動モータ12へのトルク指令値ML をTL
−αとする。また、TR >αであるときは、右側の駆動
輪8の動作状態が「押す」方向(前進)であると判断
し、S44に進み、駆動モータ13へのトルク指令値M
R をTR −αとする。
【0036】また、わずかな力で敏感に反応しないよう
に「不感帯域」を設けてある。すなわち、−α≦T≦α
であるときは、動作状態が中立であるので、S45に進
み、左右の駆動モータ12,13へのトルク指令値
L ,MR をゼロとする。また、TL <−αであるとき
は、左側の駆動輪7の動作状態が「引く」方向(後進)
であると判断し、S46に進み、駆動モータ12へのト
ルク指令値ML をTL +αとする。また、TR <−αで
あるときは、右側の駆動輪8の動作状態が「引く」方向
(後進)であると判断し、S47に進み、駆動モータ1
3へのトルク指令値MR をTR +αとする。上記S46
およびS47において、「引く」方向(後進)の時は前
述S36と同様に前進時の指令トルクTL ,TR に係数
D(D<0.5〜0.8)を掛けて指令トルクを制限す
る。
【0037】次のS48では、左側の駆動輪7を駆動す
る駆動モータ12へのモータトルク指令値ML にトルク
補正値βを加算した値を算出する。続いて、S49で右
側の駆動輪8を駆動する駆動モータ13へのモータトル
ク指令値MR にトルク補正値βを加算した値を算出す
る。そして、S50では、このように操作力検出部6で
検出された操作力の操作方向(「引く」または「押
す」)に応じて上記のように演算された駆動モー夕1
2,13へのトルク指令値ML ,MR をD/A変換す
る。これにより、左右の駆動輪7,8は駆動モータ1
2,13により逆方向に駆動される。よって、左右の駆
動輪7と8に異なったトルクが与えられ、搬送装置1は
旋回、転回動作を行う。このように、搬送装置1を後進
させながら旋回、転回動作を行う場合、後進させる操作
力にアシスト倍率係数Bを掛けて駆動モータ12,13
の指令トルクTL,TR を求めるため、前進させる場合
よりもゆっくりと後進させながら旋回、転回動作を行う
ことができる。そのため、操作者は、飛行機内や車両内
の様な狭い場所でも安全かつ簡単に搬送装置1を旋回、
転回動作させることができる。
【0038】図6はA/D変換の処理を説明するための
PADである。上記S11において、A/D変換処理を
実行する場合、図6に示すS61に進み、左右の操作力
検出部6a,6bから入力された操作力XL ,XR をデ
ジタル値に変換する。次のS62では、回転数検出器1
4,15から入力された駆動モータ12,13の回転数
L ,RR をデジタル値に変換する。そして、S63で
は、実測トルク値ML0 ,MR0 をデジタル値に変換す
る。
【0039】図7はD/A変換の処理を説明するための
PADである。上記S19,22,38,50におい
て、D/A変換処理を実行する場合、図7に示すS71
に進み、左側の駆動モータ12へのトルク指令値ML
アナログ値に変換して出力する。次いでS72では、右
側の駆動モータ13へのトルク指令値ML をアナログ値
に変換して出力する。
【0040】尚、上記実施例において、操作者の操作力
を検出する操作力検出手段としてひずみゲージを使用す
る構成としているが、これに限らず、例えば操作力検出
部6a,6bを押した力により抵抗値が変化する導電性
ゴム等を使用した構成としてもよい。また、上記実施例
において、搬送装置1の後側に自在キャスタ9,10が
設けられ、前側に駆動輪7,8が設けられているが、こ
れとは逆に搬送装置1の前側に自在キャスタ9,10を
設け、後側に駆動輪7,8を設けた構成としてもよい。
【0041】また、上記実施例では、左右の駆動輪7,
8を個別に駆動する駆動モータ12,13のトルクを操
作力検出部6a,6bに作用した操作力の大きさに応じ
て制御する構成を一例として説明したが、これに限ら
ず、駆動モータ12,13の回転数を制御することも可
能である。この場合、駆動モータ12,13の回転駆動
力が減速機構を介して駆動輪7,8に伝達させる構成と
する必要である。
【0042】図8は本発明の変形例の斜視図である。ま
た、図9は本発明の変形例の横断面図である。図8及び
図9において、搬送装置25は、底部の四隅に4個の自
在キャスタ26〜29が設けられている。また、後輪2
8と29との中間位置には、駆動輪30が配設されてい
る。駆動輪30は、駆動ユニット31により支持されて
いる。この駆動ユニット31には、伝達ギヤ部32と、
駆動モータ33と、回転数検出器34と、電磁ブレーキ
35とが設けられている。
【0043】駆動モータ33は、モータドライバ18か
ら出力された電圧に応じたトルクを発生させる。そし
て、伝達ギヤ部32は、一対のベベルギヤを直交させた
状態で噛合するように組み合わせた構成であり、駆動モ
ータ33で発生された駆動力を駆動輪30に伝達する。
操作ハンドル5の中間位置には、一の操作力検出部6が
取り付けられている。搬送装置25では、1個の駆動輪
30を駆動させる構成であるので、駆動モータ33、モ
ータドライバ18、操作力検出部6が一つあれば良い。
そのため、操作者は、搬送装置25を前進させるときは
操作力検出部6を前へ押し、搬送装置25を後進させる
ときは操作力検出部6を手前へ引くだけで良い。
【0044】よって、搬送装置25の場合、片手操作で
簡単に前進又は後進に切り替えることができる。そのた
め、操作者は、飛行機内や車両内の様な狭い場所でも後
方の安全を確認しながら片手で搬送装置25を後進させ
ることができる。搬送装置25を旋回又は転回させる場
合は、操作ハンドル5を左右方向に回すように操作する
と共に操作力検出部6を押すことにより各自在キャスタ
26〜29の向きが変更されて前進しながら左右方向に
旋回又は転回させることができる。また、操作ハンドル
5を左右方向に回すように操作すると共に操作力検出部
6を引くことにより各自在キャスタ26〜29の向きが
変更されて後進しながら左右方向に旋回又は転回させる
ことができる。
【0045】尚、上記実施例の搬送装置は、飛行機内の
通路を移動するものとして説明したが、これに限らず、
他の狭い場所を移動して荷物等を搬送するための搬送装
置にも本発明を適用することができるのは勿論である。
【0046】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
操作力検出手段により検出された操作力の作用方向が一
の方向であるときには、操作力の作用方向が他の方向で
あるときよりも小さい駆動力を発生させるようにモータ
の駆動力を制御するため、例えば後進させるとき前進の
場合よりも駆動輪の駆動力が小さくなり、操作者が後ろ
を見ながら台車を後進させる場合でも操作者が後方に歩
く速度に応じた速度で後進させることができ、狭い通路
でも安全に移動させることができる。
【0047】また、請求項2の発明によれば、一対の操
作力検出手段のうち少なくとも一の操作力検出手段で一
の方向の操作力を検出した場合、操作力検出手段により
他の方向の操作力が検出されたときに比べ、小さい駆動
力を発生させるようにモータの駆動力を制御するため、
片手で操作ハンドルを操作しながら台車を後進させるこ
とができ、例えば操作者が後ろ向きになった状態で後方
の安全を確認しながら後進操作することも可能であるの
で後進操作がより安全且つ容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる搬送装置の一実施例の斜視図であ
る。
【図2】搬送装置の駆動部の構成を説明するための横断
面図である。
【図3】制御装置が実行する電源投入処理を示すPAD
である。
【図4】S5の処理を詳細に示した制御フローのPAD
である。
【図5】図4の処理に続いて実行される処理を詳細に示
した制御フローのPADである。
【図6】A/D変換の処理を説明するためのPADであ
る。
【図7】D/A変換の処理を説明するためのPADであ
る。
【図8】本発明の変形例の斜視図である。
【図9】本発明の変形例の横断面図である。
【符号の説明】
1,25 搬送装置 2 台車 3 本体 5 操作ハンドル 6a,6b 操作力検出部 7,8,30 駆動輪 9,10,26〜29 自在キャスタ 11 駆動部 12,13,33 駆動モータ 14,15,34 回転数検出器 16,17,35 電磁ブレーキ 18,19 モータドライバ 20 制御装置 21 バッテリ 31 駆動ユニット 32 伝達ギヤ部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、左右の駆動輪を逆回転させることに
より左右の駆動輪をスピンターンさせて、台車を方向転
換させる方法がある。しかしながら、狭い通路では、操
作者と搬送装置が180度方向転換して入れ代わること
がスペース的に無理がある。また、狭い通路を移動して
いるときに方向転換する最も簡単な方法としては、搬送
装置を前進から後進に切り替えることである。従来の搬
送装置では、ハンドルを前へ押すと駆動輪が前進方向に
駆動され、ハンドルを後ろへ引くと駆動輪が後進方向に
駆動される。ところが、搬送装置のハンドルを「押す」
方向から「引く」方向に切り替えて後進操作する場合、
一般的に「引く」方向の操作と共に操作者は後ろを見な
がら後進することになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、駆動部11は、駆動モータ12,1
3に電圧を印加して駆動するモータドライバ18,19
と、モータドライバ18,19に操作力の大きさ及び方
向に応じた制御信号を供給する制御装置20と、電源供
給を行うバッテリ21とを有する。駆動モータ12,1
3の出力軸は、一端が駆動輪7,8に結合されると共
に、他端が回転数検出器14,15及び電磁ブレーキ1
6,17に直結されている。また、バッテリ21は、プ
ラグ付きコード(図示せず)により家庭用電源l00V
で充電される。電磁ブレーキ16,17は、電磁式のブ
レーキであり,所定の電圧(例え24V)が印加され
ることによって、ブレーキがかかるよう励磁作動式にな
っている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台車を走行させるために操作をする操作
    ハンドルと、 該ハンドルに設けられ操作力を検出する操作力検出手段
    と、 台車の底部に設けられた駆動輪を駆動するモータと、 前記検出手段で検出した力の方向と大きさに応じ、前記
    モータの駆動力を制御する制御手段とからなる搬送装置
    において、 前記制御手段は、前記操作力検出手段により検出された
    操作力の作用方向が一の方向であるときには、操作力の
    作用方向が他の方向であるときよりも小さい駆動力を発
    生させるようにモータの駆動力を制御することを特徴と
    する搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の搬送装置において、 前記台車の両側に一対の駆動輪を設け、 前記操作ハンドルの左右位置に一対の操作力検出手段を
    設け、 前記制御手段は、前記一対の操作力検出手段のうち少な
    くとも一の操作力検出手段で一の方向の操作力を検出し
    た場合には、前記操作力検出手段により他の方向の操作
    力が検出されたときに比べ、小さい駆動力を発生させる
    ようにモータの駆動力を制御することを特徴とする搬送
    装置。
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