JP2007336785A - 走行装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】勾配のある路面でも静止することのできる走行装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】ステップS2で静止スイッチSWがオンのとき(ON)は、さらにステップS3で圧力センサ信号入力から、接触状態が判断される。つまりここでは、人間が搭乗しているときは接触、搭乗していないときは非接触で判断される。そして人間が搭乗しているとき(接触)は、ステップS4でタイヤ回転角変化量を読込、姿勢指令角度θadjを算出する。さらに、ステップS5で姿勢指令角度を更新し、θref=θref0+θadjとする。また、ステップS2で静止スイッチSWがオフのとき(OFF)と、ステップS3で人間が搭乗していないとき(非接触)は、ステップS6で姿勢指令角度をデフォルト値とし、θref=θref0,θadj=0とする。さらにステップS7で姿勢制御演算を行い、ステップS8でモータトルク駆動Trefを出力する。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えばそれぞれが独立に駆動される2つの車輪が平行に設けられ、2つの車輪の間で前後の安定を保つように制御されて走行される車両に使用して好適な走行装置及びその制御方法に関する。詳しくは、斜面等に駐車した際に、装置が不用意な動きを起こさないようにするものである。
従来の走行装置において、支持プラットフォームの傾きに応答して接地モジュールを移動させることにより接地モジュールに対する支持プラットフォームのバランスを維持することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
また、同軸に配された左右の駆動輪を姿勢感知センサの出力に応じて制御駆動することで前後方向のバランスの保持のための姿勢制御と走行制御とを行うものもある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、上述の技術では、いずれも傾斜路面では静止することができず、傾斜角に比例して速度を上げて走行してしまう。このため勾配路面では、人の操作により静止する必要があった。また、坂道で人が乗車しないときには、自律で姿勢を保つことができない問題もあった。
特表2004−500271号公報 特開2004−074814号公報
例えば、人間を搭乗させて二輪で走行する乗り物として、本願出願人は先に以下に述べるような走行装置を提案(特願2005−117365号)した。まず、図7A,B及び図8を用いて本願出願人が提案した同軸二輪車の一実施形態を説明する。
図7A,Bに示すように、本願出願人が先に提案した同軸二輪車10は、平行に設けられた2つの車輪11L,11Rを有し、これらの車輪11L,11Rはそれぞれ独立のモータ12L,12Rによって駆動される。また、これらのモータ12L,12Rは制御装置13によってその駆動が制御されている。そして、この制御装置13にはジャイロなどからなる姿勢センサ14が接続され、この姿勢センサ14からの検出信号に従ってモータ12L,12Rの制御に必要な駆動トルク(モータートルク)の値が算出される。
一方、車輪11L,11Rの近傍には運転者が搭乗する搭乗部の一具体例を示す分割テーブル15L,15Rが設けられる。この分割テーブル15L,15Rは互いにリンク機構(図示せず)によって所定の姿勢に保持される。また、分割テーブル15L,15Rの中間には上方に延長するハンドルレバー16が設けられ、その基部には装置全体の駆動電力源となるバッテリ17と、ロール軸角度検出器(図8参照)21が設けられる。さらにハンドルレバー16の上部には、パワースイッチ18を備える把持部19が設けられる。
そして運転者20は、図8に示すように分割テーブル15L,15Rにそれぞれの足を乗せて起立し、ハンドルレバー16の上部の把持部19を握って、パワースイッチ18及びハンドルレバー16のロール軸角度を操作する。この操作はロール軸角度検出器21で検出される。さらに分割テーブル15L,15Rに搭乗した運転者の重心位置が内蔵の圧力センサ(図示せず)で検出される。そしてこれらの検出信号と、図7に示す姿勢センサ14からの検出信号が制御装置13に供給されて同軸二輪車10の走行が制御される。
また、図9には、制御システムの構成をブロック図で示す。すなわちこの図9においては、上述の制御装置13、及びその周辺回路を含む制御システムの構成をブロック図で示したものである。
この図9において、各種スイッチ30からの操作信号が中央制御装置31に供給され、中央制御装置31で左右の回転角度指令信号θref1,θref2が形成される。これらの回転角度指令信号θref1,θref2が、それぞれモータ制御装置32L,32Rに供給される。さらにこれらのモータ制御装置32L,32Rで形成されたモータ電流Im1,Im2がそれぞれモータ12L,12Rに供給される。そしてこれらのモータ12L,12Rの回転が減速器33L,33Rを介して車輪11L,11Rに伝達される。
一方、モータ12L,12Rの回転角がそれぞれ検出器34L,34Rで検出される。この検出された回転角度信号θm1,θm2が、それぞれモータ制御装置32L,32Rに供給されると共に中央制御装置31に供給され、回転角度指令信号θref1,θref2のフィードバック制御が行われる。さらに、分割テーブル15L,15Rに内蔵の圧力センサ35と、ロール軸角度検出器(PM)21からの検出信号が姿勢センサ14を含む回路36に供給され、形成されたテーブル角度検出信号θrolが制御装置13に供給される。
さらに図10には、一輪モデルの制御装置の具体構成を模式的に示す。なお、実際の二輪車両では、テーブルのセンサは共通となる。また、図示のモデルで車輪に連結したモータ制御は各車輪で独立した制御装置により制御される。
図10において、テーブル15に内蔵された圧力センサ(図示せず)からの圧力検出信号PS1,2,3,4と、ジャイロセンサや加速度センサからなる姿勢センサ14からのテーブル角度検出信号θ0とが制御装置13内の姿勢制御部31に供給される。そしてこれらの検出信号PS1〜4及びθ0と、搭乗者等が発する外部からのテーブル姿勢指令信号θREF〔d(θREF)/dt〕とが演算され、算出された回転指令ωrefがモータ制御部32に供給される。
さらに車輪11とモータ12とは減速機33を介して接続され、モータ12には回転角検出器34が設けられる。そして、回転角検出器34からのロータ回転角度位置信号Θrが制御装置13内のモータ制御部32に供給される。これにより、上述の回転指令ωrefに応じて形成されるモータ12への駆動電流がフィードバック制御され、車輪11の駆動が安定化される。このようにして、車輪11が安定に駆動されると共に、その駆動が圧力センサ(図示せず)からの圧力検出信号PS1〜4等によって制御される。
また、図11には、システムの相互の接続関係を示す。図11において、圧力センサ35からの圧力検出信号PS1〜4と、ハンドルレバー16のロール軸角度器(ポテンショメータ)21からのロール軸角度検出信号PMが姿勢センサ回路36に供給される。この姿勢センサ回路36にはジャイロセンサ41と加速度センサ42が内蔵されている。これにより、姿勢センサ回路36からは、圧力検出信号PS1〜4とロール軸角度検出信号PM及びピッチ角ωp、ヨー角ωyaw、X,Y,Z軸の各角度信号が取り出される。
これらの圧力検出信号PS1〜4、ロール軸角度検出信号PM及びピッチ角ωp、ヨー角ωyaw、X,Y,Z軸の各角度信号が、制御装置13内の中央制御装置43に供給される。また、パワースイッチ18からの操作信号が中央制御装置43に供給される。これにより、中央制御装置43では左右の車輪の回転指令ωref1,ωref2が算出され、モータ制御部32L,32Rに供給される。また、回転各検出器34L,34Rからの信号がモータ制御部32L,32Rに供給されて、モータ12L,12Rの駆動が行われる。
さらに、バッテリ17からの電力は電源回路44に供給される。この電源回路44からの例えば24Vモータ用電源がモータ制御部32L,32Rに供給され、例えば5V制御用電源が姿勢センサ回路36と中央制御装置43に供給される。なお、電源回路44には電源スイッチ45が設けられて、各部への電源の供給が制御される。このようにして、モータ12L,12Rの駆動が行われ、これらのモータ12L,12Rにより車輪11L,11Rが駆動されて、同軸二輪車10の走行が行われる。
すなわち本発明の対象は、図7に示すような独立した車輪の夫々にモータを組込み、本体姿勢を検出してバランスを保つ制御構造としたことを特徴とする二輪車であって、この二輪車は、モータトルクを制御することにより走行制御する走行機構と制御装置を有し、ベースにはジャイロセンサと加速度センサを内蔵し、そのセンサによりベースピッチ軸角度、ヨー軸角度を制御装置で定めた安定姿勢の角度に保ち、車輪に回転トルクにより本体を前進・後退・回転走行するようモータへ駆動指令を発生してモータ制御する。
ところが、図7に示すような並行リンク構造によるロール軸回転自由度を有したことを特徴とする車両において、もしくは1輪、3輪以上の乗物にも適応する車両においては、倒立振子の原理で駆動する制御方法では勾配路面では静止することが出来ない。また、特許文献1,2に記載の技術でも傾斜路面では静止することができず、傾斜角に比例して速度を上げて走行してしまう。このため勾配路面では人の操作により静止する必要があり、さらに坂道で人が乗車しないときには自律で姿勢を保つことができない問題もあった。
この出願はこのような点に鑑みて成されたものであって、解決しようとする問題点は、従来の装置では、勾配路面では静止することが出来ない。また、特許文献1,2に記載の技術でも傾斜路面では静止することができず、傾斜角に比例して速度を上げて走行してしまう。このため勾配路面では人の操作により静止する必要があり、さらに坂道で人が乗車しないときには自律で姿勢を保つことができかったというものである。
このため本発明においては、サーボモータの制御系を倒立振子による制御と、モータ速度制御の制御系を二重に有し、ブレーキレバーによる制動と両立する制御を考案する。これにより、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。したがって本発明は、勾配のある路面でも静止することのできる走行装置及びその制御方法を提供する。
請求項1の発明によれば、サーボモータの制御系を倒立振子による制御と、モータ速度制御の制御系を二重に有し、ブレーキレバーによる制動と両立する制御を行うことによって、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。
また、請求項2の発明によれば、選択スイッチで静止モードが選択されていないときは、判定手段での搭乗者の有無の判定に関わらず、検出手段で検出された回転角度の相違値を0とする制御を行うことによって、通常の走行モードでの制御を良好に行うことができる。
請求項3の発明によれば、検出手段で検出された回転角度の相違値を0とすることにより、モータトルクτ0と車輪の転がりトルクτ1が釣合うように制御を行うことによって、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。
さらに請求項4の発明によれば、サーボモータの制御系を倒立振子による制御と、モータ速度制御の制御系を二重に有し、ブレーキレバーによる制動と両立する制御を行うことによって、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止する制御方法を実現することができる。
また、請求項5の発明によれば、静止モードが選択されていないときは、搭乗者の有無の判定に関わらず、回転角度の相違値を0とする制御を行うことによって、通常の走行モードでの制御を良好に行うことができる。
請求項6の発明によれば、回転角度の相違値を0とすることにより、モータトルクτ0と車輪の転がりトルクτ1が釣合うように制御を行うことによって、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。
これによって、従来の装置では、勾配路面では静止することが出来ない。また、特許文献1,2に記載の技術でも傾斜路面では静止することができず、傾斜角に比例して速度を上げて走行してしまう。このため勾配路面では人の操作により静止する必要があり、さらに坂道で人が乗車しないときには自律で姿勢を保つことができかったものを、本発明によればこれらの問題点を容易に解消する手段を提供することができる。
すなわち本発明の走行装置は、車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置であって、車輪を駆動するモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成する制御手段と、生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出する検出手段と、搭乗者が指令角度を入力する操作手段と、静止モードの選択スイッチと、搭乗者の有無を判定する判定手段とを有し、制御手段は、操作手段に入力される指令角度と検出手段で検出された回転角度の相違値との加算値に応じてモータトルクの算出を行い、選択スイッチで静止モードが選択され、且つ判定手段で搭乗者の無しが判定されたときは、検出手段で検出された回転角度の相違値を0とする制御を行う。
また、本発明の走行装置の制御方法は、車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置の制御方法であって、供給される回転指令に応じてモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成し、生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出し、操作手段に入力される指令角度と検出された回転角度の相違値との加算値に応じてモータトルクの算出を行い、静止モードが選択され且つ搭乗者の無しが判定されたときは、回転角度の相違値を0として制御を行う。
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1には、本発明による走行装置及びその制御方法を適用した静止姿勢制御のための構成の一実施形態をブロック図で示す。
図1において、姿勢制御演算部100には、例えば安定姿勢角度指令の値θref0の設定部101と、姿勢角度速度指令の値ωref0の設定部102を有する。そして、設定部101からの値θref0が加算器103、減算器104を通じて制御器105に供給され、係数Kpが乗算されて加算器106に供給される。また、設定部102からの値ωref0が減算器107を通じて制御器108に供給され、係数Kdpが乗算されて加算器106に供給される。これにより、加算器106からはモータトルク指令Tref[Nm]が取り出される。
さらにモータトルク指令Tref[Nm]は、利得Kampのアンプ109に供給されてモータ電流Im[A]に変換され、モータに供給される。このモータはモータ定数(Km)110で表される。これにより、モータ定数110からモータトルク出力Tm[Nm]が取り出される。このモータトルク出力Tm[Nm]は、〔1/(JmS+Dm)〕の特性を有するモータロータ(ギア、タイヤを含む)111を通じて、〔1/S〕の特性を有する演算器112、さらに減速比N:1の減速機を構成する〔1/N〕の変換器113に供給される。これにより変換機113からは、タイヤ回転角Θt[rad]が取り出される。
また、モータ定数110から取り出されるモータトルク出力Tm[Nm]は、〔1/(JsS+Ds)〕の特性を有するシステム114に供給されてシステム回転角度ωt[rad/sec]が取り出され、このシステム回転角速度ωs[rad/sec]は減算器107に供給されて値ωrefから減算される。さらにシステム回転角速度ωS〔rad/sec〕は、〔1/S〕の特性を有する演算器115に供給されてシステム回転角度θs[rad]が取り出され、このシステム回転角度θs[rad]は減算器104に供給されて値θrefから減算される。
さらに、システム回転角度θs[rad]が減算器116に供給されて、演算器112から取り出される信号から減算される。これにより、減算器116からはモータエンコーダ角度Θenc[rad]が取り出される。このモータエンコーダ角度Θenc[rad]は、〔S〕の特性を有する演算器117を通じて加算器118に供給されてシステム回転角速度ωs[rad/sec]が加算される。これにより、加算器118からはタイヤ回転角速度ωt[rad/sec]が取り出される。
このタイヤ回転角速度ωt[rad/sec]が、〔Ki/S〕の特性を有する演算器119に供給されて値θadjが形成される。そしてこの値θadjが、スイッチ120を通じて加算器103に供給され、設定部101からの安定姿勢角度指令の値θref0に加算される。
そこで、上述の静止姿勢制御のための構成について、二輪車構造の角運動量と床圧及びZMP(Zero Moment Point)におけるバランスを保つ姿勢力学を以下に説明する。
図2に示すような各力点を表す図において、第iリンクの定義した点Ω(σ、φ)まわりの角運動量は、各リンクの重心位置座標を(xi、zi)とすると〔数1〕と計算できる。
Figure 2007336785
また、全リンクの慣性力によるモーメントは
Figure 2007336785
となる。
次に、全リンクの重力によるモーメントを考えると、
Figure 2007336785
となる。
そこで、これらの和によりΩまわりのモーメントが〔数4〕で与えられる。
Figure 2007336785
さらに、車輪の質量m0の重力によるモーメントを除けば、モーメントは車輪軸まわりのモーメントとなる。これをMaとおくと、
Figure 2007336785
となる。
また、Maを用いて先ほどのΩまわりのモーメントMΩを表せば次式となる。すなわち、X0=0から次の〔数6〕になる。
Figure 2007336785
一方、図3に示すように、ZMPは床面上の点でモーメントMΩがゼロの点と定義される。車輪軸の高さh、ZMPの座標を(σzmp、−h)として〔数4〕に代入すると
Figure 2007336785
となる。
この式をσzmpについて解けば、ZMPをリンク位置、加速度および重力により表すことができる。また〔数6〕にZMPの座標を代入すると〔数8〕となる。
Figure 2007336785
ここで、〔数8〕は車輪軸まわりモーメントのつり合いの式になっている。つまりFは床反力および転がり摩擦力のベクトル、FNは床反力、FTは転がり摩擦力である。反力は実際にはタイヤ底に分布するが図では一点に作用する点として集約して表している。このように表す作用点はZMPである。
この式から車輪軸点周りのモーメントのつり合いを表すと
〔数9〕
FN*σzmp+FT*h+τ0 =0
となり、これに
Figure 2007336785
を代入すると式9は式8と同じである。
一方、車輪上の姿勢が安定する条件はσzmp=0となる式9であればよいから、τ0=−FT*hが成立すれば姿勢を保てる。よってτ0=FT=0なる条件を満たす〔数11〕の状態変数を制御することにより姿勢を安定にできる。
Figure 2007336785
以上の原理により、図4、図5に示すような勾配路面で、タイヤ接地点は図示のような位置となる。こうした接地状態で姿勢を保つには、ZMPがタイヤ接地点となる関係にあれば良い。ここで、図4、図5のように傾いた場合には、モータトルクτ0によりZMPが路面接地点となるようにすることにより姿勢を保つことができる。このようなモータ駆動トルクを図1の静止姿勢制御のための構成で発生する。
すなわち、図4のように路面勾配でタイヤ接地点が重心ベクトル上にあるとき、このシステムは静止姿勢を保つことができる。図5は実際の車両が勾配路面上で、図1の制御によりタイヤ接地点上に重心位置を制御することにより、システムはバランスして静止状態を保つことができる。
さらに、図6には、図1の構成で静止制御を行うための動作のフローチャートを示す。すなわち、図6に示す静止制御において、まずステップS1で制御パラメータを設定する。ここでは、システム重量により制御ゲインKp,Kiが設定される。次にステップS2で静止スイッチSW120がオンか否か判断される。つまり静止制御が選択されているは否か判断される。
ステップS2で静止スイッチSWがオンのとき(ON)は、さらにステップS3で圧力センサ信号入力から、接触状態が判断される。つまりここでは、人間が搭乗しているときは接触、搭乗していないときは非接触で判断される。そして人間が搭乗しているとき(接触)は、ステップS4でタイヤ回転角変化量を読込、姿勢指令角度θadjを算出する。さらに、ステップS5で姿勢指令角度を更新し、θref=θref0+θadjとする。
また、ステップS2で静止スイッチSWがオフのとき(OFF)と、ステップS3で人間が搭乗していないとき(非接触)は、ステップS6で姿勢指令角度をデフォルト値とし、θref=θref0,θadj=0とする。さらにステップS7で姿勢制御演算を行い、ステップS8でモータトルク駆動Trefを出力する。そしてステップS9で姿勢変化を行い、ステップS1に戻される。
従って、上述の実施形態において、サーボモータの制御系を倒立振子による制御と、モータ速度制御の制御系を二重に有し、ブレーキレバーによる制動と両立する制御を考案する。これにより、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。したがって本発明は、勾配のある路面でも静止することのできる走行装置及びその制御方法を提供することができる。
こうして本発明の走行装置によれば、車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置であって、車輪を駆動するモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成する制御手段と、生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出する検出手段と、搭乗者が指令角度を入力する操作手段と、静止モードの選択スイッチと、搭乗者の有無を判定する判定手段とを有し、制御手段は、操作手段に入力される指令角度と検出手段で検出された回転角度の相違値との加算値に応じてモータトルクの算出を行い、選択スイッチで静止モードが選択され、且つ判定手段で搭乗者の無しが判定されたときは、検出手段で検出された回転角度の相違値を0とする制御を行うことにより、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止することができる。
また、本発明の走行装置の制御方法によれば、車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置の制御方法であって、供給される回転指令に応じてモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成し、生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出し、操作手段に入力される指令角度と検出された回転角度の相違値との加算値に応じてモータトルクの算出を行い、静止モードが選択され且つ搭乗者の無しが判定されたときは、回転角度の相違値を0として制御を行うことにより、路面の傾きに依存することなく自律して姿勢を保ち静止する制御方法を実現することができる。
なお本発明は、上述の説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱することなく種々の変形が可能とされるものである。
本発明による走行装置及びその制御方法を適用した静止姿勢制御のための構成の一実施形態をブロック図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その動作の説明のためのフローチャート図である。 本発明の適用される走行装置の一実施形態を示す構成図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。 その説明のための図である。
符号の説明
100…姿勢制御演算部、101…安定姿勢角度指令の値θref0の設定部、102…姿勢角度速度指令の値ωref0の設定部、103,106,118…加算器、104,107,116…減算器、105,108…制御器、109…利得Kampのアンプ、110…モータ定数(Km)、111…モータロータ(ギア、タイヤを含む)、112,115,117,119…演算器、113…変換器、114…システム、120…スイッチ

Claims (6)

  1. 車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置であって、
    車輪を駆動するモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成する制御手段と、
    前記生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出する検出手段と、
    搭乗者が指令角度を入力する操作手段と、
    静止モードの選択スイッチと、
    前記搭乗者の有無を判定する判定手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記操作手段に入力される指令角度と前記検出手段で検出された回転角度の相違値との加算値に応じて前記モータトルクの算出を行い、
    前記選択スイッチで静止モードが選択され、且つ前記判定手段で搭乗者の無しが判定されたときは、前記検出手段で検出された回転角度の相違値を0とする制御を行う
    ことを特徴とする走行装置。
  2. 前記選択スイッチで静止モードが選択されていないときは、前記判定手段での搭乗者の有無の判定に関わらず、前記検出手段で検出された回転角度の相違値を0とする制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の走行装置。
  3. 前記検出手段で検出された回転角度の相違値を0とすることにより、前記モータトルクと前記車輪の転がりトルクが釣合うように制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の走行装置。
  4. 車輪の駆動を制御しながら走行を行う走行装置の制御方法であって、
    供給される回転指令に応じてモータトルクを算出してモータトルク指令信号を生成し、
    前記生成されたモータトルク指令信号によって駆動される車輪駆動系の回転角度の相違値を検出し、
    操作手段に入力される指令角度と前記検出された回転角度の相違値との加算値に応じて前記モータトルクの算出を行い、
    静止モードが選択され且つ搭乗者の無しが判定されたときは、前記回転角度の相違値を0として制御を行う
    ことを特徴とする走行装置の制御方法。
  5. 前記静止モードが選択されていないときは、前記搭乗者の有無の判定に関わらず、前記回転角度の相違値を0とする制御を行う
    ことを特徴とする請求項4記載の走行装置の制御方法。
  6. 前記回転角度の相違値を0とすることにより、前記モータトルクと前記車輪の転がりトルクが釣合うように制御を行う
    ことを特徴とする請求項4記載の走行装置の制御方法。
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