JPH10340282A - 衣服の仮想試着装置および仮想試着方法および衣服製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】現物がなくとも、着用者の体型的特徴や着用者
の特徴ある画像を利用した衣服画像にて、より実際に作
成される衣服に近い形での着用者の試着の代替を実施
し、その状態を確認することができる衣服の仮想試着装
置および方法を提供すること。 【解決手段】モデルの体型情報および衣服の仮想着用者
の体型情報の差異に基づいてモデルが衣服を着用した状
態の衣服の画像情報の各部を変形する。こうして変形し
た衣服の画像情報に対し、衣服の素材の画像をマッピン
グし合成し、合成された衣服の画像を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】 本発明は、衣服のオーダー
メイド販売等において、特に好ましくは婦人服のオーダ
ーメイドにおいて、ユーザーがデザインや素材の組み合
わせを実際に試着をせずに決定することを支援する、衣
服の仮想試着装置および仮想試着方法および衣服の製造
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、衣服のオーダーメイドにおいて衣
服の色柄や丈を決定する際、予め試着を行うことができ
ないため、最終出来上がり状態を予想することは難し
く、出来上がった後に、ユーザーのイメージしていた衣
服とは異なる場合があった。また、ユーザーがイメージ
するものと異なる衣服が仕上がることを恐れて、ユーザ
ー自身が所有しているものと大きく異なる、新しい色柄
やデザインをオーダー出来ない場合や、オーダーメイド
そのものを利用できない場合があった。

【０００３】これらは、オーダーメイドにおいては、次
の２つのことが注文前に確認できないことに起因する。

【０００４】１つは、オーダーメイドにおいては、注文
する衣服がカタログ上にしか存在しない場合、ユーザー
が衣服の試着確認をすることができない。この試着状態
を画面上にて確認する方法としては、特開平６−１８７
３９８号公報に開示されている。

【０００５】この手法は、衣服の画像をユーザの頭部の
画像に合わせて拡大縮小し、これらの画像を合成するも
のである。しかしこの方法では、ユーザー頭部の画像に
合わせて衣服の画像を拡大あるいは縮小といった変形を
しているため、衣服の素材柄も同様に拡大あるいは縮小
され、実際の衣服では面積が拡大あるいは縮小されれば
素材面積が増減するにもかかわらず、単に画像にて素材
の柄が拡大あるいは縮小されるのみとなり、実際の衣服
の素材柄とは大きく異なる状態の画像が表現できてしま
う。

【０００６】すなわち、一般に衣服の素材の柄は生地に
よって決まるので、たとえば、格子模様などは格子のピ
ッチは作成される衣服のサイズにかかわらず一定であ
る。ゆえに、大柄の体型の人の衣服には小柄の体型の人
の衣服よりも多数の格子が描かれるはずであるところ、
上記従来の技術のごとく単純に画像を拡大あるいは縮小
すると、格子ピッチも同様に拡大あるいは縮小されるの
で、どのような体型の人の衣服の場合にも同数の格子が
あるということになるので、実際に作成される衣服の様
子を示すことはできない。

【０００７】また、ユーザの顔画像が利用されユーザの
顔と衣服の色バランス等を確認することができるもの
の、ユーザの身長や肥満度といったユーザの体型的特徴
が表現されておらず、ユーザー自身が画面内にて衣服を
試着し、どのように見えるかを表現するするまでには至
っていない。

【０００８】もう１つは、ユーザーがオーダーする目的
として選んだデザインに対し、該デザインに利用されて
いる以外の各種素材や副資材について、ユーザの変更要
求があった場合に対し、この色または／および柄を変更
した後のデザインを表示することができず、ユーザが確
認することができない。

【０００９】この方法としては、特開昭５５−９３８０
８に開示されている。この手法は、入力装置から入力さ
れる素材画像のデータと、衣服の形状を規定するデータ
とに基づき、画像合成装置により入力された素材画像デ
ータを衣服の形状部分に合成し、任意の衣服の仕立て上
がり状態を、実際に仕立てることなく表示するものであ
る。しかし、実際ユーザーがオーダーメイドする際は、
着用者の体型はさまざまであり、かつ好みもまちまちで
あるため、これらに合わせるため衣服各部の丈の長さの
変更注文が多いが、この方法では丈の変更結果を画面で
確認することができず、衣服の仕立て上がりを確認する
には不十分であった。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点に鑑みてなされたもので、その第１の目的は、現物
がなくとも、着用者の体型的特徴や着用者の特徴ある画
像を利用した衣服画像にて、より実際に作成される衣服
に近い形での着用者の試着の代替を実施し、その状態を
確認することができる衣服の仮想試着装置および方法を
提供することにある。

【００１１】また、第２の目的は、衣服の丈やゆとりを
変更でき、画面上にこれらの変化の調整状態確認できる
衣服の仮想試着装置および方法を提供することにある。

【００１２】また、第３の目的は、より着用者の体型を
忠実に反映した画像を表示しうる衣服の仮想試着装置お
よび方法を提供することにある。

【００１３】また、第４の目的は、上記のごとき精度高
い仮想試着により作製すべき衣服の仕様を決定し、その
仕様に基づいて衣服を製造する方法を提供することあ
る。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、モデル
の体型情報を記憶するモデル体型情報記憶手段と、前記
モデルが衣服を着用した状態の衣服の画像情報を記憶す
るデザイン画像情報記憶手段と、衣服の仮想着用者の体
型情報を記憶する着用者体型記憶手段と、衣服の素材の
画像情報を記憶する素材の色柄画像記憶手段と、前記モ
デル体型情報記憶手段に記憶された体型情報および前記
着用者体型情報記憶手段に記憶された体型情報の対応す
る寸法の差異に基づいて前記デザイン画像情報記憶手段
に記憶されたモデルが衣服を着用した状態の画像情報の
各部を変形する体型情報変更手段と、該体型情報変更手
段により変形された画像情報に対し、前記素材の色柄画
像記憶手段に記憶された衣服の素材の画像をマッピング
し合成する素材色柄設定手段と、該素材色柄設定手段に
より合成された衣服の画像を表示する画像表示手段とを
備えてなる衣服の仮想試着装置が提供される。

【００１５】また、本発明の好ましい態様によれば、さ
らに、前記デザイン画像情報記憶手段に記憶された画像
情報中の前記モデル体型情報記憶手段に記憶されたモデ
ルの体型情報に対応する各部の位置情報を記憶する画像
位置情報記憶手段を備え、前記体型情報変更手段は、前
記画像位置情報記憶手段に記憶された各部の位置情報に
基づいて前記デザイン画像情報記憶手段に記憶されたモ
デルが衣服を着用した状態の画像情報の各部を変形する
ものである衣服の仮想試着装置が提供される。

【００１６】また、本発明の別の態様によれば、モデル
の体型情報を記憶するモデル体型情報記憶手段と、前記
モデルが衣服を着用した状態の衣服の画像情報を記憶す
るデザイン画像情報記憶手段と、該デザイン画像情報記
憶手段に記憶された画像情報中の前記モデル体型情報記
憶手段に記憶されたモデルの体型情報に対応する各部の
位置情報を記憶する画像位置情報記憶手段と、衣服の仮
想着用者の体型情報を記憶する着用者体型記憶手段と、
前記モデル体型情報記憶手段に記憶された体型情報およ
び前記着用者体型情報記憶手段に記憶された体型情報の
対応する寸法の差異ならびに前記画像位置情報記憶手段
に記憶された位置情報に基づいて前記デザイン画像情報
記憶手段に記憶されたモデルが衣服を着用した状態の画
像情報の各部を変形する体型情報変更手段と、該体型情
報変更手段により変形された衣服の画像情報を表示する
画像表示手段とを備えてなる衣服の仮想試着装置が提供
される。

【００１７】また、本発明の好ましい態様によれば、さ
らに、デザイン画像情報記憶手段に記憶された衣服の画
像の各部の形状および／または立体的な歪みの情報を記
憶する衣服の形状規定情報記憶手段を備え、かつ、前記
素材色柄設定手段は前記衣服の形状規定情報記憶手段に
記憶された衣服の形状および／または立体的歪みの情報
にもとづいて前記色柄画像記憶手段に記憶された衣服の
素材の画像をマッピングし合成するものである、衣服の
仮想試着装置が提供される。

【００１８】また、本発明の好ましい態様によれば、
前記デザイン画像情報記憶手段に記憶される画像情報
は、モデルが衣服を着用した状態の衣服の画像データお
よび該画像データから前記衣服の素材の柄に基づく情報
を除去した陰影画像データを含む衣服の仮想試着装置が
提供される。

【００１９】また、本発明の好ましい態様によれば、さ
らに、衣服着用者の体型情報の入力手段を備えてなる、
仮想試着装置が提供される。

【００２０】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記デザイン画像情報記憶手段は、衣服およびモデルの身
体の一部を含む画像情報を記憶するものである、仮想試
着装置が提供される。

【００２１】また、本発明の好ましい態様によれば、さ
らに、仮想着用者の人体の少なくとも一部の画像情報を
記憶する着用者画像記憶手段と、前記衣服の画像情報お
よび前記着用者画像記憶手段に記憶された人体の少なく
とも一部の画像情報合成する着用者情報利用手段を備え
てなる、衣服の仮想試着装置が提供される。

【００２２】また、本発明の好ましい態様によれば、さ
らに、衣服の寸法の変更の指示を受けつけ該指示と前記
衣服の画像情報に基づいて寸法が変化した衣服の画像情
報を合成する衣服の寸法変更手段を備えてなる、衣服の
仮想試着装置が提供される。

【００２３】また、本発明の別の態様によれば、モデル
の体型情報および衣服の仮想着用者の体型情報の差異に
基づいて前記モデルが衣服を着用した状態の衣服の画像
情報の各部を変形し、該変形した衣服の画像情報に対
し、衣服の素材の画像をマッピングし合成し、該合成さ
れた衣服の画像を表示する衣服の仮想試着方法が提供さ
れる。

【００２４】また、本発明の別の態様によれば、モデル
の体型情報および衣服の仮想着用者の体型情報の差異に
基づいて前記モデルが衣服を着用した状態の衣服の画像
情報の各部を変形し、該変形した衣服の画像情報に基づ
いて衣服の画像を表示する衣服の仮想試着方法であっ
て、前記衣服の画像情報の各部の変形を、前記モデルの
体型情報に含まれる各部の寸法に対応する前記画像情報
中の位置情報に基づいて行う、衣服の仮想試着方法が提
供される。

【００２５】また、本発明の好ましい態様によれば、上
記いずれかの衣服の仮想試着方法により衣服の着用者の
仮想試着を行い、その結果に基づいて衣服の仕様を決定
し、該決定した仕様に基づいて衣服を製造する、衣服の
製造方法が提供される。

【００２６】また、本発明の好ましい態様によれば、上
記いずれかの衣服の仮想試着方法の各手順をコンピュー
タを用いて実施できるようにコンピュータを動作させる
ソフトウエアを記録した記憶媒体が提供される。

【００２７】

【発明の実施の形態】以下本発明を、婦人服のイージー
オーダーに適用した実施態様例について説明する。

【００２８】図１は、本発明の一実施態様例の構成を説
明するブロック図である。本実施態様例において、（１
０１）はコンピュータ、（１０２）はキーボード、（１
０３）はマウス、（１０４）はディスプレイ、（１０
５）は撮影用カメラ、（１０６）は画像出力用プリン
タ、（１０７）はハードディスク装置、（１０８）はイ
メージスキャナ、（１０９）はテープ装置である。（１
０３）はマウスの他に、デジタイザなどのポインティン
グデバイスを利用することも可能である。（１０９）は
テープ装置の他に、フロッピディスクなどその他一般に
利用可能な汎用記憶媒体を利用することも可能である。

【００２９】ハードディスク装置（１０７）には、デザ
イン画像情報記憶手段（１１０）により、たとえば、衣
服着用状態を写真撮影した画像、さらにこれに対応した
衣服の柄および必要なら色の情報を全て消し、陰影情報
を表現できる画像が記憶されている。また、撮影モデル
の体型情報記憶手段（１１１）により、たとえば、モデ
ルの足先から膝までの長さ等、身体の各実寸法や推定実
寸法が記憶されている。素材の色柄画像情報記憶手段
（１１２）により、たとえば、実際の生地等の素材の画
像をスキャナで読みとった画像データが記憶されてい
る。また、衣服の形状規定情報記憶手段（１１３）によ
り、たとえば、デザイン画像情報記憶手段（１１０）に
記憶されているデザイン画像毎に、そのデザイン画像内
の各パーツの領域を定義する点群の画像内での座標値
や、画像内での素材の歪み状態の情報（衣服のひだなど
立体的な変形に基づく衣服素材面の歪みに基づく２次元
マッピング情報や、衣服の三次元的な形状の情報など。
本出願人による特願平9-094037号明細書や特開平3-1566
84号公報に開示されている。）、たとえば、歪み状態を
定義する点群の画像内での座標値が記憶されている。衣
服の寸法変更位置情報記憶手段である丈変更位置規定情
報記憶手段（１１４）により、たとえば、デザイン画像
内に存在するスカートの領域を定義する点群の画像内で
の座標値が記憶され、かつ、スカートの丈変更量が記憶
されている。体型特徴位置規定情報記憶手段（１１５）
により、たとえば、デザイン画像内における頭や肩や腰
や足などの身体的特徴を表現する部分の、画像内におけ
る座標値が記憶されてる。背景画像情報記憶手段（１１
６）により、たとえば、風景写真の画像データが記憶さ
れている。着用者体型記憶手段（１２８）により、たと
えば、着用者の足先から膝までの長さ等、身体の各実寸
法が記憶されている。この着用者体型記憶手段はハード
ディスク装置（１０７）に長期的に保存する必要がなけ
れば、キーボード（１０２）等から入力したデータを一
時的に記憶する汎用メモリで構成してもよい。着用者の
着用者画像記憶手段により、たとえば、着用者画像の入
力手段であるカメラ（１０５）から入力した着用者の顔
などの画像や、デザイン画像と素材画像の合成結果に、
さらに着用者の顔画像を合成した合成画像が記憶されて
いる。

【００３０】さらに、コンピュータ（１０１）、具体的
には中央演算装置および汎用揮発メモリにより提供され
る各種機能について説明する。

【００３１】デザイン画像選択支援手段（１１７）に
て、たとえば、キーワード検索によるデザインの絞り込
み検索がなされて、着用者あるいは顧客により衣服のデ
ザインが決定され、対応する衣服のデザインの画像が選
択される。素材画像選択支援手段（１１８）にて、たと
えば、デザイン画像選択支援手段（１１７）にて選択さ
れたデザイン画像に存在する衣服に適用できる生地の検
索がなされる。体型情報変更手段（１１９）にて、たと
えば、ユーザの頭や肩や腰や足などの身体的特徴を表現
する部分の測定値を入力し、デザイン画像をその測定値
に沿ったデザイン画像に変形する。着用者情報利用手段
（１２０）にて、たとえば、着用者をカメラ（１０５）
にて撮影し着用者の顔画像を取り込み、デザイン画像に
合成する機能を提供する。衣服の寸法変更手段である衣
服の丈変更手段（１２１）にて、たとえば、デザイン画
像内に存在するスカートをオペレータがＧＵＩ（マウス
等と画面のグラフィック表示機能を駆使したユーザイン
ターフェース）等を用いながら対話的に丈の長さを調整
できる機能を提供する。素材色柄設定手段（１２２）に
て、デザイン画像におけるあるパーツ領域に対しある素
材の画像をデザイン画像から作成した濃淡画像を利用し
たマッピング計算を実行し、該パーツ領域の素材色柄を
別の素材色柄に設定する機能を提供する。背景画像合成
手段（１２３）にて、たとえば、予め選択されたデザイ
ン画像に対し、オペレータが指定した背景画像を合成し
新たなデザイン画像を得る機能を提供する。色柄設定画
像の表示手段（１２４）にて、たとえば、複数合成され
たデザイン画像を同一画面上に配置し容易に比較できる
機能を提供する。色柄設定画像の印刷手段（１２５）に
て、たとえば、合成計算されたデザイン画像をディスプ
レイ（１０４）のみならず、プリンタ（１０６）に出力
しユーザに配布できる機能を提供する。商品発注手段
（１２６）にて、たとえば、合成されたデザイン画像を
基にユーザが商品を発注する際、その合成される際利用
されたデザイン画像名と素材画像名等の衣服の仕様を整
理しこれを一覧表示および／またはオンラインもしくは
オフラインでの仕様データの工場等への転送の機能を提
供する。顧客データベース登録手段（１２７）にて、た
とえば、商品発注者の氏名や住所や発注商品などをデー
タベースに登録しておき、過去の商品発注者の経歴を得
る機能を提供する。

【００３２】次に、ハードディスク装置（１０７）に記
憶されるデータの具体例について説明する。デザイン画
像情報（１１０）や、素材の色・柄画像情報（１１
２）、背景画像情報（１１６）は、ある画像フォーマッ
トを利用した記憶手段によりハードディスク装置（１０
７）に記憶されている。

【００３３】図２は、画像位置情報記憶手段である体型
特徴位置規定情報（１１５）の具体例を示す。たとえ
ば、デザイン画像情報記憶手段（１１０）にて記憶され
ている衣服に関する各画像情報毎に、撮し込まれている
モデルの足先位置（Ｈ１）・膝位置（Ｈ２）・ヒップ位
置（Ｈ３）・ウエスト位置（Ｈ４）・バスト位置（Ｈ
５）・肩位置（Ｈ６）・頭の先位置（Ｈ７）や、体の中
心軸位置（Ｗc）の画像内の位置情報、例えば画像内の
ピクセル数にて位置を特定するための情報を記憶してい
る。これらはＨ１−Ｈ２といった寸法の形で記憶されて
いてもよく本発明における位置情報に含まれる。上記情
報は本実施形態においては高さまたは幅方向の一次元情
報として記憶されており、後述する体型情報変更手段
（１１９）によるモーフィングの基本情報となる。

【００３４】さらに撮影モデルの体型情報記憶手段（１
１１）では、体型特徴位置規定情報記憶手段（１１５）
の画像位置情報により規定された画像内の各位置の間に
対応する実際の長さ情報、例えばモデルの足先から膝ま
での実測長さを記憶している。この情報とは、例えば、
身長方向を定義するデータとしては、そのモデルの足先
（あるいはかかと）位置から膝位置（Ｌ１２）・膝位置
から腰位置（Ｌ２３）・腰位置からウエスト位置（Ｌ３
４）・ウエスト位置からバスト位置（Ｌ４５）・バスト
位置から肩位置（Ｌ５６）・肩位置から頭の先位置（Ｌ
６７）までの各部分の身体軸または脚もしくは腕軸方向
の実測長さであったり、肥満度を定義するデータとして
は、頭の幅（Ｗ７）・肩幅（Ｗ６）、バスト位置の幅
（Ｗ５）・ウエスト位置の幅（Ｗ４）・ヒップ位置の幅
（Ｗ３）のそれぞれの実測幅であったりする。一般にデ
ザイン画像中のモデルは図２に示すような直立不動の姿
勢であることはまれであり、たとえば、図５に示すよう
に様々なポーズをとっていることが多い。この場合、一
般には、たとえば足の軸方向と画像中の高さ方向とが一
致しない。したがって、画像位置情報における足先から
膝までの高さＨ２−Ｈ１といった高さ方向の画像中の寸
法と実際のモデルにおいて測定しやすい足先から膝まで
の足の軸方向の長さとの比はデザイン画像中のモデルの
姿勢によって異なることになる。そこで、本実施形態に
おいては、画像位置情報と対応するモデルの体型の各部
の寸法とを各部ごとに独立に記憶しており、後述するよ
うにモデルの身体の各部の寸法と対応する着用者の身体
の各部の寸法との比および上記画像位置情報から導きだ
される画像中の寸法に基づいて画像を変形することによ
り、より着用者の体型に忠実な仮想試着画像を作成でき
るようにしている。

【００３５】図３は、衣服の形状規定情報（１１３）の
定義例を示す。デザイン画像情報記憶手段（１１０）に
て記憶されているデザイン画像情報毎に対し、撮し込ま
れている衣服の各パーツ毎に画像内のそのパーツの領域
を認識させるための複数のポイント（Ｃp）のデザイン
画像内での座標値や、それらポイントを結ぶ複数のライ
ン（Ｃs）により閉じられた領域を示す情報、さらに、
該パーツ領域内に存在する素材の画像内での平面的ゆが
みを定義するための複数ポイント（Ｍｐ）のデザイン画
像内での座標値や、それらポイントを結ぶ複数ライン
（Ｍｓ）情報である。

【００３６】衣服の丈変更位置規定情報（１１４）と
は、デザイン画像情報（１１０）の内、スカートやパン
ツ等が撮し込まれている画像に対し、スカート丈やパン
ツ丈の長さを自由に変更するため、衣服の形状定義情報
（１１３）の内、どの部分が丈変更するパーツであるか
を規定し、その画像内の位置、例えばピクセル座標を記
憶するものである。他に、シャツの袖丈などの衣服の各
部の寸法の変更のためにも同様の手段を用いてもよい。

【００３７】次に、本実施形態においてコンピュータ
（１０１）の汎用メモリに格納されている各手段につい
て具体例を説明する。

【００３８】デザイン情報選択支援手段（１１７）にお
いては、デザイン画像情報記憶手段（１１０）により、
複数の画像がハードディスク装置（１０７）に記憶され
ている情報からキーワード検索等を利用して選択的に取
り出すために、提供される支援手段である。

【００３９】素材画像選択支援手段（１１８）とは、素
材の色柄画像情報記憶手段（１１２）により、複数の画
像がハードディスク装置（１０７）に記憶されている情
報からデザイン画像に利用できる素材画像を自動的に絞
り込み検索し選択させるために提供される支援手段であ
る。

【００４０】デザイン画像選択支援手段（１１７）や素
材画像選択支援手段（１１８）の例として、いずれも本
出願人による特願平8-285409号明細書、特願平9-094037
号明細書、特願平9-106192号明細書および特願平9-1061
93号明細書等に開示されたものがある。

【００４１】体型情報変更手段（１１９）は、デザイン
画像情報記憶手段（１１０）により記憶されている複数
の画像から、デザイン画像選択支援手段（１１７）によ
り取り出されたデザイン画像に対し、体型特徴位置記憶
手段（１１５）と撮影モデルの体型情報記憶手段（１１
１）により記憶されているデータおよび着用者体型情報
記憶手段（１２８）に記憶された着用者の対応するデー
タを利用し、選択されているデザイン画像に対し、体型
特徴位置が定義されている間隔毎に、独立した画像のモ
ーフィング技術を利用してデザイン画像情報記憶手段
（１１０）より取り出された画像のモデルの体型を、仮
想着用者の体型的特徴を表現するデザイン画像に変更す
る手段を提供する。前述のように、本実施形態において
は、画像位置情報と対応するモデルの体型の各部の寸法
とを各部ごとに独立に記憶しており、モデルの身体の各
部の実測しやすい軸方向等の方向の寸法と対応する着用
者の身体の各部の寸法との比および上記画像位置情報か
ら導きだされる画像中の寸法に基づいて画像を変形す
る。たとえば、モデルの体型の足先から膝までの軸方向
の長さをＬ₁₂、着用者の対応する部位の長さをＬ₁₂’、
対応する部位のデザイン画像における高さ方向の長さを
Ｈ₁₂、デザイン画像の当該部位の変形後の画像中の高さ
をＨ₁₂’とすると、 Ｈ₁₂’＝Ｈ₁₂(Ｌ₁₂’/Ｌ₁₂’) となるようにその範囲のデザイン画像の高さ方向の寸法
をモーフィングにより変形する。幅方向にも同様の演算
を行うことになる。なお、画像位置情報としてモデルの
身体の各部の軸方向の長さに対応する画像中の位置情報
ではなく対応する部位の高さ方向および／または幅方向
の画像中の位置情報を用いるのは、画像の変形としては
すべての部位について同一の方向（たとえば、高さ方向
または幅方向）または同一の２方向（たとえば、高さ方
向および幅方向）にのみ伸縮するのが容易だからであ
る。

【００４２】着用者情報利用手段（１２０）とは、デザ
イン画像選択支援手段（１１７）により選択された衣服
に関する画像に対し、例えば着用者の顔部分の画像を合
成するため、カメラ（１０５）を用いて着用者の顔画像
を撮影したり、該撮影画像から顔と髪の毛部分のみを抽
出し合成する手段を提供する。

【００４３】衣服の丈変更手段（１２１）とは、オペレ
ータのキーボード（１０２）、あるいは、マウス（１１
３）の操作により、スカートやパンツ等の裾部分の画像
内の位置が自由に上げ下げでき、オペレータの指示に従
った位置にて裾の位置が定義できる手段を提供する。

【００４４】素材色柄設定手段（１２２）とは、デザイ
ン画像選択支援手段（１１７）と素材画像選択支援手段
（１１８）により選択された、デザイン画像と素材画像
とを、衣服の形状規定情報記憶手段（１１３）より取り
出された情報に従い、当初取り出されたデザイン画像内
に存在する各パーツの部分に対し、選択された素材画像
と予めデザイン画像から作成された濃淡画像を、素材画
像からはカラー情報を濃淡画像からは陰影情報を得なが
ら合成演算し、素材の張り付けされた合成画像を得る手
段を提供する。

【００４５】背景画像合成手段（１２３）は、背景画像
情報記憶手段（１１６）より取り出された任意の背景画
像を、デザイン画像にマスクを利用した合成手段を用
い、背景画として合成する機能を提供する。

【００４６】色柄設定画像の比較支援手段（１２４）
は、素材色柄設定手段（１２２）により色柄設定された
複数の画像を、ユーザが容易に比較できるために、ディ
スプレイ（１０４）に配置し、ユーザが容易に色柄設定
後の画像を比較検討できる手段を提供する。

【００４７】色柄設定画像の印刷手段（１２５）とは、
素材色柄設定手段（１２２）にて色柄設定された画像
を、ユーザに配布する一つの手段として印刷機能を提供
する。

【００４８】商品発注手段（１２６）とは、素材色柄設
定手段（１２２）により色柄設定された画像にて、実際
に商品注文がなされる際、デザイン画像情報記憶手段
（１１０）から選択されたデザイン画像の番号や、素材
の色・柄画像情報記憶手段（１１２）から選択された素
材画像の番号、衣服の形状規定情報記憶手段（１１３）
とにより取り出される衣服のパーツ番号等といった作成
されるべき衣服の仕様を整理し、オペレータに分かりや
すく画像の変更状況を提示しあるいは縫製工場等への製
造指示や販売データの取りまとめの手段を提供する。整
理された情報は、オンラインまたはオフラインで縫製工
場や販売店などに供給され、迅速な衣服の完成に供され
てもよい。

【００４９】顧客データベース登録手段（１２７）と
は、商品発注手段（１２６）により整理された情報と、
商品発注者の氏名や住所などとをデータベースとしに集
約し、後日の顧客管情報管理や次回の衣服作成における
採寸や撮影の手間を省くこと可能にする。

【００５０】次に、本実施態様例の動作の概要を示す。
ここでは、オペレータが全ての機能を順次操作利用する
説明を記載するが、ユーザーの要望により適宜処理を省
いても構わない、また、ユーザーの要望があれば操作順
序を変更しても差し支えない。さらに操作もオペレータ
が必ずしも介在する必要もなく、ユーザ自身が直接操作
することも差し支えない。

【００５１】第１の操作として、図１において、オペレ
ータはキーボード（１０２）、または、マウス（１０
３）を操作して、所望とするデザインが含まれているデ
ザイン画像情報記憶手段（１１０）より、オーダーしよ
うとするデザインの含まれたデザイン画像を、（１１
７）のデザイン画像選択支援手段を利用して１つあるい
は複数選択し、これをディスプレイ（１０４）に表示す
る。表示と同時に、コンピュータ（１０１）は、そのデ
ザイン画像に関する、撮影モデルの体型情報記憶手段
（１１１）より、該デザイン画像に撮し込まれているモ
デルの体型情報を取得する。さらにコンピュータ（１０
１）は、該デザイン画像の付帯情報として記憶されてい
る情報である、衣服の形状定義情報記憶手段（１１３）
と、衣服の丈変更位置規定情報記憶手段（１１２）、体
型特徴位置規定情報記憶手段（１１５）の各情報をハー
ドディスク装置（１０７）より読み込む。

【００５２】第２の操作として、オペレータは、キーボ
ード（１０２）、または、マウス（１０３）を操作し、
ユーザーの体型特徴位置の情報を入力、あるいは着用者
体型情報記憶手段（１２８）に記憶されたデータを読み
出し、第１の操作にてコンピュータ（１０１）に読み込
まれた該デザイン画像に対し、撮影モデルの体型情報記
憶手段（１１１）より取り出された、該デザイン画像に
付帯する体型情報との差を演算し、上述のごとき演算を
用いて体型情報変更手段（１１９）により画像のモーフ
ィング技術を利用し、当初のデザイン画像に撮し込まれ
ている体型とは別の、着用者の体型に近似した形態が表
現されたデザイン画像を作成する。これにより作成され
たデザイン画像をディスプレイ（１０４）に表示する。

【００５３】図４に体型情報変更手段（１１９）の実施
例を示す。デザイン画像選択支援手段（１１７）にて選
択されたデザイン画像（体型変更前デザイン画像）の各
部分実測値（Ｌ１２、Ｌ２３、Ｌ３４、Ｌ４５、Ｌ５
６、Ｌ６７）に対し、体型変更後の各部分の実測値（Ｌ
１２’、Ｌ２３’、Ｌ３４’、Ｌ４５’、Ｌ５６’、Ｌ
６７’）を与え、それぞれの部分毎の比を求め、部分毎
に独立して画像のモーフィング技術により身長方向に画
像を拡大あるいは縮小といった変形をさせ、体型変更後
のデザイン画像を新たに作成する。肥満度についても同
様に、図２にて定義されている各部分毎（Ｗ７，Ｗ６、
Ｗ５、Ｗ４、Ｗ３）の実測値と、（１１９）の体型情報
選択手段により与えられた新たな値（Ｗ７’、Ｗ６’、
Ｗ５’、Ｗ４’、Ｗ３’）の比を求め、部分毎に独立し
て画像のモーフィング技術により横幅方向に画像を拡大
あるいは縮小させ、体型変更後のデザイン画像を新たに
作成する。この画像の変更手段を身長方向と横幅方向を
合成した計算を行い、その結果を新たなデザイン画像
（体型変更後デザイン画像）とする。この際画像のモー
フィング技術によりデザイン画像が部分毎に拡大あるい
は縮小され、これに伴いデザイン画像内の生地が不自然
にゆがむこととなる。このため、体型情報変更手段（１
１９）が実施された後に、素材色柄設定手段（１２２）
を実行し、デザイン画像に撮し込まれている素材と同素
材の色柄設定を行うことにより、デザイン画像が拡大あ
るいは縮小されても、正しく色柄設定された画像を提供
できる。

【００５４】第３の操作として、オペレータは第１の操
作にて取り出したデザイン画像に対し、あるいは、第２
の操作にて体型変更を施した、体型変更後のデザイン画
像に対し、素材画像の合成を実施する。これは取り出さ
れているデザイン画像のあるパーツ部分に対し、オペレ
ータが素材画像選択支援手段（１１８）により素材の色
・柄画像情報記憶手段（１１２）から任意の素材の画像
を選択し、素材色柄設定手段（１２２）により、変更を
指示したパーツ部分の色柄を、選択した素材の画像に変
更するものである。素材色柄設定手段（１２２）では、
選択されたデザイン画像に付帯する情報として、衣服の
形状規定情報記憶手段（１１３）より、該デザイン画像
に含まれる変更を指示するパーツの輪郭情報や素材の平
面的ゆがみ情報を読み出し、これらの情報を利用しなが
ら、選択された素材画像を該デザイン画像に合成し、素
材の色柄が変更された新たなデザイン画像を作成する。
これをディスプレイ（１０４）に表示し、ユーザが視覚
的にデザイン画像と素材画像の組み合わせを確認するこ
とができる。この操作により、ユーザーは色や柄のコー
ディネイトの良否を判断することができる。

【００５５】このとき、デザイン画像の衣服の画像をあ
らかじめ着用者の体型に合わせて変形し（第２の操
作）、その後素材の画像をマッピングすると（第３の操
作）、より忠実な仮想試着画像を得ることができる。す
なわち、一般に衣服の素材の柄は生地によって決まるの
で、たとえば、格子模様などは格子のピッチは作成され
る衣服のサイズにかかわらず一定である。そこで、あら
かじめデザイン画像を体型に合わせて変形しておき、そ
の後、素材の画像をマッピングする。そのため、大柄の
体型の人の衣服には小柄の体型の人の衣服よりも多数の
格子が描かれるという現実の衣服製造に忠実な画像を得
ることができるのである。

【００５６】第４の操作として、図１におけるカメラ
（１０５）を利用しユーザーの顔画像を取り込み、着用
者の顔情報利用手段（１２０）により、取り込んだ顔画
像からユーザーの頭髪を含む顔の部分を抽出し、第１の
操作にてディスプレイ（１０４）に表示されている、あ
るいは、第２の操作にてディスプレイ（１０４）に表示
されている、あるいは、第３の操作にてディスプレイ
（１０４）の表示されている、デザイン画像のモデルの
顔部分に重ねて合成し、あたかもユーザが当該デザイン
画像の衣服を着用している状態のようなデザイン画像を
作成する。この顔合成の際、モデルの頭髪が合成する客
の画像より大きく、背景画像内にはみ出す場合など、顔
合成に不具合な状態部分は、自動あるいは手動オペレー
ションにより適宜処理をすることとなる。ここでは、顔
情報の例を記載したが、顔情報以外にも、手や足などデ
ザイン画像の中で衣服でないモデルの人体部分であれ
ば、その部分についても合成が可能である。この操作に
よりユーザは、本人の顔が表示された状態での、デザイ
ンや色柄の確認ができ、ユーザの好みに合うかどうかを
判断することができる。

【００５７】第５の操作として、デザイン画像選択支援
手段（１１７）によりデザイン画像を選択した際、同時
に衣服の丈変更位置規定情報記憶手段（１１４）より、
該デザイン画像に付帯する、衣服の丈変更位置規定情報
を読み込み、衣服の丈変更手段（１２１）により、オペ
レータは、キーボード（１０２）または、マウス（１０
３）を操作して、ディスプレイ（１０４）を見ながら衣
服の丈を、ユーザーの好みに合うように調整し、決定す
ることができる。

【００５８】図５に、衣服の丈変更たとえば、スカート
丈の実施例を示す。ここでは、図５内のスカート丈変更
前画像（スカート丈 Ｓ0）に対し、ユーザーはキーボ
ード（１０２）または、マウス（１０３）を操作し、ス
カート丈をディスプレイ（１０４）上にて変化させ、ス
カート丈変更後画像（スカート丈 Ｓ０’）を作成し、
変更後の画像をユーザが確認することができる。

【００５９】第６の操作として、オペレータはキーボー
ド（１０２）、または、マウス（１０３）を操作し、背
景画像情報記憶手段（１１６）より背景画像を最低１つ
選択する。コンピュータ（１０１）は、選択された背景
画像と、操作１、あるいは、操作２、あるいは、操作
３、あるいは、操作４、あるいは、操作６にて利用され
ているデザイン画像と、該背景画像とを合成する。この
操作により、ユーザーはこれからオーダーしようとする
衣服の着用場面を確認でき、アイテムとしての衣服選択
が可能となる。

【００６０】図６に、第１の操作にてディスプレイに表
示されたデザイン画像情報（１０８）の例を示す。この
画像情報に対し、第２から第６の操作を実施することに
より、図７に示す、着用者の顔等の身体的特徴および、
デザインや素材や背景画像の選択結果が反映された、合
成画像を作成することができる。この画像により着用者
は、実際の衣服を試着することなく、予め衣服の仕上が
り状態を確認する仮想試着を実施することができる。た
だし、この確認には、第２から第６の全ての操作をする
必要はなく、必要と思われる操作を選択的に実施しても
良い。

【００６１】その他の操作として、色柄設定画像の比較
支援手段（１２４）を利用し、前記各種操作により得ら
れたデザイン画像を複数枚、同時にディスプレイ（１０
４）に表示し、ユーザが容易に比較できる機能を提供し
たり、色柄変更画像の印刷手段（１２５）により、合成
されたデザイン画像をディスプレイ（１０４）のみでな
く、プリンタ（１０６）へ出力しユーザへ配布する。

【００６２】第７の操作として、第１から第６、およ
び、その他操作を全て、あるいは、必要な項目のみ行
い、顧客が商品を注文する際、商品発注支援手段（１２
６）は、顧客（着用者）が最終的にどのデザインを選択
し、どの素材にて色柄変更したかといった作製すべき衣
服の仕様を整理・集計する。この整理した結果を縫製工
場や販売のコントロールセンター等に送付してもよい。
この場合、電話回線等や無線を用いたオンライン伝送や
フロッピなどの記録媒体にデータを記録してオフライン
的に送付することもあり得る。上記データは、製造デー
タとして、縫製工場などに送られて、直ちに衣服の製造
が開始されうるので、オーダーから衣服の完成までの時
間を大いに短縮することができる。また、販売データと
しては、たとえば、コントロールセンターで決済や後日
の顧客データ管理に用いられる。

【００６３】さらに、顧客データベース登録手段（１２
７）として、前記集計のみならず、ユーザの氏名、及
び、住所など、ユーザ個人の情報をも同時に集約するこ
とが可能である。

【００６４】以上、本発明の婦人服のイージーオーダー
に適用した例について説明したが、これに限ることな
く、紳士服、スポーツウエア、ウエディングドレスのオ
ーダーの仮想試着による購入判断をしても良い。また、
衣服に限らず、着用者の体型等に関係して試着などをす
る可能性のあるあらゆる物品について本発明は適用可能
である。たとえば、鞄、スカーフ、手袋等のアクセサリ
などが考えられる。この操作は必ずしも店頭で行われる
必要はなく、インターネットやＣＡＴＶを利用した、通
信販売においても利用可能である。

【００６５】上述のごとく、本発明の衣服の仮想試着装
置および方法は、コンピュータとこれを動作させるプロ
グラム等により実現されている。上記のごときプログラ
ムおよび各種記憶手段のデータはフロッピーディスク、
ＣＤ−ＲＯＭ等の有形記憶媒体あるいは有線もしくは無
線のネットワーク等の伝送手段等により流通される。

【００６６】

【発明の効果】このように本発明によれば、まず第１
に、現物がなくとも、コンピュータ画面上での試着が可
能であり、あるデザインが着用者に似合うか、似合わな
いか、また、顧客の好みに合うか、合わないかの判断が
オーダー仕上がり以前に判断可能となる。それにより、
顧客がイメージしたものと異なる衣服ができあがってし
まうという問題が回避できる。

【００６７】第２に、衣服の色や柄を自由に変更でき、
かつ、オーダー仕上がり以前に予め画面にて確認ができ
ることにより、ユーザーにとって、より気に入った衣服
のオーダーが可能となり、満足度の高いオーダー衣服を
入手することが可能である。

【００６８】また、本発明によれば、顧客のイメージに
近い衣服の製造が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施態様の構成を示すブロック図で
ある。

【図２】本発明の一実施態様の体型特徴位置を規定する
例である。

【図３】本発明の一実施態様の衣服の形状を規定する例
である。

【図４】本発明の一実施態様の体型変更画像作成に関す
る画像の例である。

【図５】本発明の一実施態様のスカート丈の変更を実施
した例である。

【図６】本発明の一実施態様のデザイン画像情報の例で
ある。

【図７】本発明の一実施態様のユーザーの要求を反映さ
せた仮想試着画像の例である。

【符号の説明】

１０１ … コンピュータ １０２ … キーボード １０３ … マウス １０４ … ディスプレイ １０５ … カメラ １０６ … プリンタ １０７ … ハードディスク装置 １０８ … スキャナー １０９ … テープ装置 １１０ … デザイン画像情報記憶手段 １１１ … 撮影モデルの体型情報記憶手段 １１２ … 素材の色柄画像情報記憶手段 １１３ … 衣服の形状規定情報記憶手段 １１４ … 衣服の丈変更位置規定情報記憶手段 １１５ … 体型特徴位置規定情報記憶手段 １１６ … 背景画像情報記憶手段 １１７ … デザイン画像選択支援手段 １１８ … 素材画像選択支援手段 １１９ … 体型情報変更手段 １２０ … 客情報利用手段 １２１ … 衣服の丈変更手段 １２２ … 素材色柄設定手段 １２３ … 背景画像合成手段 １２４ … 色柄変更画像の比較支援手段 １２５ … 色柄設定画像の印刷手段 １２６ … 商品発注支援手段 １２７ … 顧客データベース登録手段 １２８ … 着用者体型記憶手段 １２９ … 着用者画像記憶手段

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モデルの体型情報を記憶するモデル体型
   情報記憶手段と、前記モデルが衣服を着用した状態の衣
   服の画像情報を記憶するデザイン画像情報記憶手段と、
   衣服の仮想着用者の体型情報を記憶する着用者体型記憶
   手段と、衣服の素材の画像情報を記憶する素材の色柄画
   像記憶手段と、前記モデル体型情報記憶手段に記憶され
   た体型情報および前記着用者体型情報記憶手段に記憶さ
   れた体型情報の対応する寸法の差異に基づいて前記デザ
   イン画像情報記憶手段に記憶されたモデルが衣服を着用
   した状態の画像情報の各部を変形する体型情報変更手段
   と、該体型情報変更手段により変形された画像情報に対
   し、前記素材の色柄画像記憶手段に記憶された衣服の素
   材の画像をマッピングし合成する素材色柄設定手段と、
   該素材色柄設定手段により合成された衣服の画像を表示
   する画像表示手段とを備えてなる衣服の仮想試着装置。
2. 【請求項２】 さらに、前記デザイン画像情報記憶手段
   に記憶された画像情報中の前記モデル体型情報記憶手段
   に記憶されたモデルの体型情報に対応する各部の位置情
   報を記憶する画像位置情報記憶手段を備え、前記体型情
   報変更手段は、前記画像位置情報記憶手段に記憶された
   各部の位置情報に基づいて前記デザイン画像情報記憶手
   段に記憶されたモデルが衣服を着用した状態の画像情報
   の各部を変形するものである請求項１に記載の衣服の仮
   想試着装置。
3. 【請求項３】 モデルの体型情報を記憶するモデル体型
   情報記憶手段と、前記モデルが衣服を着用した状態の衣
   服の画像情報を記憶するデザイン画像情報記憶手段と、
   該デザイン画像情報記憶手段に記憶された画像情報中の
   前記モデル体型情報記憶手段に記憶されたモデルの体型
   情報に対応する各部の位置情報を記憶する画像位置情報
   記憶手段と、衣服の仮想着用者の体型情報を記憶する着
   用者体型記憶手段と、前記モデル体型情報記憶手段に記
   憶された体型情報および前記着用者体型情報記憶手段に
   記憶された体型情報の対応する寸法の差異ならびに前記
   画像位置情報記憶手段に記憶された位置情報に基づいて
   前記デザイン画像情報記憶手段に記憶されたモデルが衣
   服を着用した状態の画像情報の各部を変形する体型情報
   変更手段と、該体型情報変更手段により変形された衣服
   の画像情報を表示する画像表示手段とを備えてなる衣服
   の仮想試着装置。
4. 【請求項４】 さらに、デザイン画像情報記憶手段に記
   憶された衣服の画像の各部の形状および／または立体的
   な歪みの情報を記憶する衣服の形状規定情報記憶手段を
   備え、かつ、前記素材色柄設定手段は前記衣服の形状規
   定情報記憶手段に記憶された衣服の形状および／または
   立体的歪みの情報にもとづいて前記色柄画像記憶手段に
   記憶された衣服の素材の画像をマッピングし合成するも
   のである、請求項１〜３のいずれかに記載の衣服の仮想
   試着装置。
5. 【請求項５】 前記デザイン画像情報記憶手段に記憶さ
   れる画像情報は、モデルが衣服を着用した状態の衣服の
   画像データおよび該画像データから前記衣服の素材の柄
   に基づく情報を除去した陰影画像データを含む請求項１
   〜４のいずれかに記載の衣服の仮想試着装置。
6. 【請求項６】 さらに、衣服着用者の体型情報の入力手
   段を備えてなる、請求項１〜５のいずれかに記載の仮想
   試着装置。
7. 【請求項７】 前記デザイン画像情報記憶手段は、衣服
   およびモデルの身体の一部を含む画像情報を記憶するも
   のである、請求項１〜６のいずれかに記載の仮想試着装
   置。
8. 【請求項８】 さらに、仮想着用者の人体の少なくとも
   一部の画像情報を記憶する着用者画像記憶手段と、前記
   衣服の画像情報および前記着用者画像記憶手段に記憶さ
   れた人体の少なくとも一部の画像情報合成する着用者情
   報利用手段を備えてなる、請求項１〜７のいずれかに記
   載の衣服の仮想試着装置。
9. 【請求項９】 さらに、衣服の寸法の変更の指示を受け
   つけ該指示と前記衣服の画像情報に基づいて寸法が変化
   した衣服の画像情報を合成する衣服の寸法変更手段を備
   えてなる、請求項１〜８のいずれかに記載の衣服の仮想
   試着装置。
10. 【請求項１０】 モデルの体型情報および衣服の仮想着
    用者の体型情報の差異に基づいて前記モデルが衣服を着
    用した状態の衣服の画像情報の各部を変形し、該変形し
    た衣服の画像情報に対し、衣服の素材の画像をマッピン
    グし合成し、該合成された衣服の画像を表示する衣服の
    仮想試着方法。
11. 【請求項１１】モデルの体型情報および衣服の仮想着用
    者の体型情報の差異に基づいて前記モデルが衣服を着用
    した状態の衣服の画像情報の各部を変形し、該変形した
    衣服の画像情報に基づいて衣服の画像を表示する衣服の
    仮想試着方法であって、前記衣服の画像情報の各部の変
    形を、前記モデルの体型情報に含まれる各部の寸法に対
    応する前記画像情報中の位置情報に基づいて行う、衣服
    の仮想試着方法。
12. 【請求項１２】 請求項１０または１１に記載のいずれ
    かの衣服の仮想試着方法により衣服の着用者の仮想試着
    を行い、その結果に基づいて衣服の仕様を決定し、該決
    定した仕様に基づいて衣服を製造する、衣服の製造方
    法。
13. 【請求項１３】 請求項１０または１１に記載の衣服の
    仮想試着方法の各手順をコンピュータを用いて実施でき
    るようにコンピュータを動作させるソフトウエアを記録
    した記憶媒体。