JPH10328435A - 電気かみそり - Google Patents

電気かみそり

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JPH10328435A
JPH10328435A JP14183297A JP14183297A JPH10328435A JP H10328435 A JPH10328435 A JP H10328435A JP 14183297 A JP14183297 A JP 14183297A JP 14183297 A JP14183297 A JP 14183297A JP H10328435 A JPH10328435 A JP H10328435A
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JP
Japan
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blade
outer blade
arch
slit
shaving
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JP14183297A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Hoya
善章 宝谷
Takashi Fujimoto
孝 富士本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to CN98108907A priority patent/CN1121301C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 くせ髭を速やかにカットして能率よく綺麗に
髭剃りする。 【解決手段】 電気かみそりは、アーチ状に湾曲された
網刃1Aを有すると共に、それ自体は髭剃りする肌Hに
向かって弾性的に出入りできるように装着される複数列
のアーチ外刃1と、それぞれのアーチ外刃1の内面に沿
う刃縁を有すると共に、この刃縁をアーチ外刃1の内面
に摺動させる複数のアーチ内刃3とを備える。複数列の
アーチ外刃1は、網刃1Aに多数の粗剃孔29を開口し
ている粗剃アーチ外刃1aと、網刃1Aに多数の仕上剃
孔30を開口している仕上剃アーチ外刃1bとを備え
る。粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1bは、肌
Hに押圧されない状態で、粗剃アーチ外刃1aが仕上剃
アーチ外刃1bよりも弾性的に突出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗剃孔を設けた網
刃と、仕上剃孔を設けた網刃とを備える電気かみそりに
関する
【0002】
【従来の技術】電気かみそりは、くせ髭を速やかにカッ
トできることが大切である。このことを実現するため
に、網刃に、粗剃孔と仕上剃孔を設けた電気かみそりが
開発されている。この構造の電気かみそりは、下記の公
報に記載される。 実開昭55−101570号公報 特開平03−131290号公報 特開平55−96191号公報 実開昭55−101569号公報 実開昭55−101571号公報
【0003】との公報に記載される電気かみそり
は、図1に示すように、アーチ外刃の網刃1Aに、部分
的に粗剃孔29と仕上剃孔30とを設けている。〜
の公報に記載される電気かみそりは、2連のアーチ内刃
を平行に配設し、一方のアーチ内刃の網刃には粗剃孔を
設け、他方のアーチ内刃の網刃には仕上剃孔を設けてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】くせ髭は、図2に示す
ように、湾曲して先端を肌Hに接触させている。この形
状のくせ髭Kは、網刃に設けた小さい仕上剃孔にスムー
ズに誘い込ませるのが難しい。仕上剃孔は、髭の先端を
誘い込んで短くカットするのに適するように、小さく開
口しているので、長いくせ髭Kは、速やかに誘い込ませ
ることができない。長いくせ髭Kをスムーズにカットす
るために、図1に示す従来の電気かみそりの網刃1A
は、細長い粗剃孔29を設けている。粗剃孔29は、く
せ髭を速やかに誘い込んでカットする。粗剃孔29は、
くせ髭をスムーズに誘い込みできるが、これを短くカッ
トするようには設計されない。粗剃孔29の網刃1Aで
カットされたくせ髭は、図2の鎖線で示す位置でカット
されて短くなり、先端を肌Hから突出させて、仕上剃孔
に誘い込みできる形状となる。この形状にカットされた
くせ髭Kは、仕上剃孔に誘い込まれて短く深剃りされ
る。
【0005】前述の公報に記載される電気かみそりは、
以上のように、くせ髭を粗剃孔に誘い込んでカットした
後、仕上剃孔に誘い込んで短くカットするために、網刃
に粗剃孔と仕上剃孔とを設けている。
【0006】しかしながら、前述の公報に記載される電
気かみそりは、くせ髭を速やかに能率よくカットするの
が難しい欠点がある。この電気かみそりは、くせ髭を深
剃りするために、何回も繰り返し網刃を肌に接触させて
往復運動させる必要がある。それは、粗剃孔でくせ髭を
速やかにカットするのが難しいからである。くせ髭は、
粗剃孔の網刃で、図2の鎖線位置でカットすることが、
鎖線位置でカットした後に、仕上剃孔の網刃で短くカッ
トするよりも遙かに難しい。鎖線位置でカットされたく
せ髭は、その後、速やかに仕上剃孔に誘い込まれて短く
深剃りされる。
【0007】網刃に粗剃孔と仕上剃孔を設けた従来の電
気かみそりは、粗剃孔にくせ髭を誘い込んでカットする
ことはできるが、くせ髭を能率よく短時間でカットする
ことができず、アーチ外刃を肌に沿って繰り返し往復運
動する必要があった。
【0008】本発明は、この欠点を解消することを目的
に開発されたもので、本発明の重要な目的は、くせ髭を
速やかにカットして、能率よく綺麗に髭剃りできる電気
かみそりを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の電気かみそり
は、アーチ状に湾曲された網刃1Aを有し、かつ、それ
自体は髭剃りする肌に向かって弾性的に出入りできるよ
うに装着される複数列のアーチ外刃1と、それぞれのア
ーチ外刃1の内面に沿う刃縁を有し、この刃縁をアーチ
外刃1の内面に摺動させる複数のアーチ内刃3とを備え
る。
【0010】さらに、本発明の電気かみそりは、複数列
のアーチ外刃1を、網刃1Aに粗剃孔29を開口してい
る粗剃アーチ外刃1aと、網刃に仕上剃孔30を開口し
ている仕上剃アーチ外刃1bとで構成すると共に、肌H
に押圧されていない状態では、粗剃アーチ外刃1aを仕
上剃アーチ外刃1bよりも突出させて、粗剃孔29を設
けた網刃1Aで、より能率よく、くせ髭Kをカットでき
るようにしている。すなわち、本発明の電気かみそり
は、粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1bとを同
一平面に配設するのではなくて、粗剃アーチ外刃1aを
仕上剃アーチ外刃1bよりも突出させて、粗剃アーチ外
刃1aで能率よくくせ髭Kをカットするように構成して
いる。仕上剃アーチ外刃1bよりも突出される粗剃アー
チ外刃1aは、くせ髭Kを能率よく速やかにカットす
る。粗剃アーチ外刃1aでカットされたくせ髭Kは、そ
の後に仕上剃アーチ外刃1bで短く深剃りされる。
【0011】さらに、本発明の請求項2の電気かみそり
は、アーチ外刃1の外側に、仕上剃アーチ外刃1bに隣
接して、スリット外刃2を配設すると共に、仕上剃アー
チ外刃1bをスリット外刃2よりも突出させ、仕上剃ア
ーチ外刃1bよりも粗剃アーチ外刃1aを突出させてい
る。この構造の電気かみそりは、仕上剃アーチ外刃1b
の片側にスリット外刃2が配設され、他の片側に粗剃ア
ーチ外刃1aが配設される。したがって、仕上剃アーチ
外刃1bを肌Hに沿って往復運動させるとき、一方に移
動させるときは、スリット外刃2でくせ髭Kをカットし
て仕上剃アーチ外刃1bで短くカットし、反対方向に移
動させるときは、粗剃アーチ外刃1aでくせ髭Kをカッ
トして仕上剃アーチ外刃1bで短くカットできる。
【0012】さらに、本発明の請求項3の電気かみそり
は、アーチ外刃1の両側にスリット外刃2を配設すると
共に、仕上剃アーチ外刃1bを、隣接するスリット外刃
2よりも突出させ、粗剃アーチ外刃1aを、隣接するス
リット外刃2と仕上剃アーチ外刃1bよりも突出させて
いる。この構造の電気かみそりは、粗剃アーチ外刃1a
を最も突出させているので、スリット外刃2と粗剃アー
チ外刃1aとを肌Hに当ててる状態と、スリット外刃2
と仕上剃アーチ外刃1bと粗剃アーチ外刃1aとを肌H
に当てる状態の2通りの状態で髭剃りできる。スリット
外刃2と粗剃アーチ外刃1aとを肌Hに当てる状態で使
用すると、くせ髭Kを最も確実にカットできる。スリッ
ト外刃2と仕上剃アーチ外刃1bと粗剃アーチ外刃1a
とを肌Hに当てて使用すると、くせ髭Kをカットしなが
ら深剃りできる。
【0013】さらにまた、本発明の請求項4の電気かみ
そりは、スリット外刃2の外側に、櫛4を設け、くせ髭
Kを櫛で整列してスリット外刃2への誘い込みをよく
し、くせ髭Kをさらに速やかにカットする構造としてい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための電気かみそりを例示する
ものであって、本発明は電気かみそりを下記のものに特
定しない。
【0015】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
【0016】図3と図4の分解斜視図に示す電気かみそ
りは、かみそり本体に出入り自在に装着されている2連
のアーチ外刃1と、このアーチ外刃1の両側に配設され
ているスリット外刃2と、スリット外刃2の外側とアー
チ外刃1の間に配設されている3列の櫛4と、アーチ外
刃1とスリット外刃2とを平行に配設して脱着自在に装
着している外刃ケース6と、外刃ケース6を脱着自在に
装着している外刃枠7と、アーチ外刃1の内面に押圧さ
れて摺動されるアーチ内刃3と、スリット外刃2の内面
に押圧されて摺動されるスリット内刃5と、アーチ内刃
3とスリット内刃5とが連結されている内刃台11と、
内刃台11を往復運動させる駆動機構(図示せず)とを
備える。
【0017】2連のアーチ外刃1と、2連のスリット外
刃2は、図5の分解斜視図に示すように、中間台6aを
介して、それぞれ独立して上下に移動できるように、す
なわち、出入りできるように、外刃ケース6に装着され
る。スリット外刃2は、2連のアーチ外刃1の外側に隣
接して平行に配設される。
【0018】2連のアーチ外刃1は、プラスチック製の
外刃ホルダー1Bに、網刃1Aをアーチ状に湾曲して固
定している。アーチ外刃1は、一方を粗剃アーチ外刃1
aとし、他方を仕上剃アーチ外刃1bとしている。粗剃
アーチ外刃1aの網刃1Aは、無数の粗剃孔29を開口
している。仕上剃アーチ外刃1bの網刃1Aは、無数の
仕上剃孔30を開口している。粗剃孔29は、くせ髭を
無理なく誘い込みできるように、たとえば、細長い形状
として、仕上剃孔30よりも開口面積を大きくしてい
る。仕上剃孔30は、粗剃孔29の網刃1Aでカットさ
れた髭を短くカットするために、小さい円形や多角形状
に開口されている。粗剃アーチ外刃1aの網刃1Aは、
仕上剃アーチ外刃1bの網刃1Aよりも厚い金属板であ
る。粗剃アーチ外刃1aの網刃1Aは、髭を短くカット
する必要がないが、粗剃孔29を大きく開口して十分な
強度を有するように、厚い金属板で製作される。仕上剃
アーチ外刃1bの網刃1Aは、髭を短くカットできるよ
うに、薄い金属板で製作される。
【0019】粗剃アーチ外刃1aの網刃1Aは、厚さ
を、たとえば、50〜150μm、最適には約70μm
とし、仕上剃アーチ外刃1bの網刃1Aは、たとえば、
30〜100μm、最適には約50μmとする薄い金属
板である。網刃1Aを固定する外刃ホルダー1Bは、硬
質のプラスチックを、上下に開口した長方形の角筒状に
成形したものである。
【0020】スリット外刃2は、図5に示すように、プ
ラスチック製の外刃ホルダー2Bに、スリット外刃板2
Aを固定したものである。スリット外刃板2Aは、図6
と図7に示すように、金属板に、横方向に延長して複数
の平行スリット2aを開口したものである。スリット外
刃板2Aは、上面を平面状とする矩形状に金属板を折曲
して、上面と外側のコーナー部から外側の垂直部まで延
長して平行スリット2aを開口している。図6と図7に
示すスリット外刃2は、平行スリット2aの幅を、外側
に向かって広くするテーパー状としている。この形状の
スリット外刃板2Aは、櫛のようにくせ髭Kを揃えて、
平行スリット2aによりスムーズに誘い込みできる特長
がある。
【0021】スリット外刃2の分解斜視図を図8に、外
刃ホルダー2Bの底面図を図9に示す。これらの図のス
リット外刃2は、スリット外刃板2Aを外刃ホルダー2
Bに連結している。スリット外刃板2Aは、金属板をコ
字状に折曲して、相対向する両側の下部に、外刃ホルダ
ー2Bへの連結部2bを設けている。連結部2bは、外
刃ホルダー2Bの外側に設けられた外側連結面2eに連
結される外側連結部2cと、外刃ホルダー2Bの内側に
設けられた内側連結面2fに連結される内側連結部2d
とを下方に突出して設けている。外側連結部2cはスリ
ット外刃板2Aの両端に、内側連結部2dはスリット外
刃板2Aの中央部に設けられている。
【0022】外刃ホルダー2Bは、プラスチックで角筒
状に成形されている。外刃ホルダー2Bは、両端部の両
面に外側連結面2eを、中央の内面に内側連結面2fを
成形している。図に示すスリット外刃板2Aは、外側連
結部2cと内側連結部2dとを同一平面に設けているの
で、外側連結面2eは、スリット外刃板2Aの外側連結
部2cを嵌着できるように一段低い段差形状に成形さ
れ、内側連結面2fは、内側連結部2dを嵌着して、内
側連結部2dと外刃ホルダー2Bの内面を同一平面とす
るように、内側に段差ができる形状に成形される。
【0023】外刃ホルダー2Bに連結されたスリット外
刃板2Aが抜けないように、外側連結部2cと内側連結
部2dに貫通孔2gを設け、この貫通孔2gに挿入され
る引掛凸部2hを、外刃ホルダー2Bの外側連結面2e
と内側連結面2fから突出して成形している。内側連結
部2dの貫通孔2gに挿入される内側連結面2fの引掛
凸部2hは、内側連結部2dの表面から突出しない高さ
に成形される。内側連結部2dから突出すると、往復運
動する内刃ホルダーが引っかかってスムーズに運動でき
なくなるからである。
【0024】スリット外刃板2Aの外側連結部2cと内
側連結部2dが、外刃ホルダー2Bの外側連結面2eと
内側連結面2fに連結されると、貫通孔2gに引掛凸部
2hが挿入されて、スリット外刃板2Aは外刃ホルダー
2Bの定位置に連結される。
【0025】図6と図7に示すスリット外刃板2Aは上
面を平面状としている。本発明の電気かみそりは、スリ
ット外刃板の上面を必ずしも完全な平面状とする必要は
ない。たとえば、アーチ状に湾曲されるアーチ外刃1の
曲率半径よりも大きい曲率半径に湾曲させて、ほぼ平面
形状とすることもできる。
【0026】スリット外刃板2Aの厚さは、アーチ外刃
1の網刃1Aよりも厚く、例えば、0.1〜0.5m
m、最適には、0.2〜0.3mmとして、網刃1Aの
2〜10倍、最適には約5倍とする。スリット外刃板2
Aを厚くするのは、平行スリット2aの幅を広くして、
肌Hの損傷を少なくするためである。くせ髭Kをスムー
ズに平行スリット2aに案内するためには、平行スリッ
ト2aの幅を広くする必要がある。ところが、平行スリ
ット2aを幅広にすると、ここに肌Hが圧入されやすく
なって、内面を摺動するスリット内刃5で肌Hを損傷さ
せやすくなる。この弊害を防止するために、スリット外
刃板2Aを厚くしている。厚いスリット外刃板2Aは、
肌Hを平行スリット2aに深く圧入しないかぎり、スリ
ット内刃5で肌Hを損傷させなくなる。
【0027】平行スリット2aの幅を広くして、アーチ
外刃1の網刃1Aよりも厚くしているスリット外刃板2
Aは、くせ髭Kを確実にカットして、しかも肌Hの損傷
を少なくできる。スリット外刃2のスリット外刃板2A
は、くせ髭Kを粗剃りする。粗剃りされたくせ髭Kは、
スリット外刃2に続いて肌Hに沿って移動されるアーチ
外刃1で仕上げ剃りされる。短くカットされたくせ髭K
は、アーチ外刃1でさらに短くカットされる。
【0028】粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1
bとスリット外刃2は、図5に示すように、それぞれ独
立して弾性的に出入りできるように、外刃ケース6に装
着される。粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1b
とスリット外刃2は、出入バネ16で肌に向かって弾性
的に押し出される。出入バネ16は、コイルスプリング
の押しバネで、大きなストロークで、アーチ外刃1とス
リット外刃2を肌に押圧する。
【0029】出入バネ16は、仕上剃アーチ外刃1bを
粗剃アーチ外刃1aよりも強く弾性的に押し出してい
る。粗剃アーチ外刃1aは、図10と図11に示すよう
に、仕上剃アーチ外刃1bよりも高く突出しているが、
肌に押圧されると、仕上剃アーチ外刃1bよりも軽く押
し込まれる。この構造の電気かみそりは、高く突出する
粗剃アーチ外刃1aを肌で押し込んで、粗剃アーチ外刃
1aと仕上剃アーチ外刃1bの両方を肌に接触させて、
広い面積で能率よく髭剃りできる。また、粗剃アーチ外
刃1aと仕上剃アーチ外刃1bの両方を肌に接触させる
状態で、仕上剃アーチ外刃1bを強く肌に押圧して、髭
を短く深剃りできる特長もある。
【0030】ただ、本発明の電気かみそりは、出入バネ
16で、粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1bを
同じ圧力で弾性的に押し出すこともできる。
【0031】粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1
bとスリット外刃2は、肌に接触しない状態、いいかえ
ると、押し込まれない状態では、図10と図11に示す
ように、仕上剃アーチ外刃1bを隣接するスリット外刃
2よりも突出させ、さらに、粗剃アーチ外刃1aを、仕
上剃アーチ外刃1bおよび隣接するスリット外刃2より
も突出させている。すなわち、粗剃アーチ外刃1aを最
も突出させて、粗剃アーチ外刃1aでくせ髭を速やかに
カットできるようにしている。粗剃アーチ外刃1aが仕
上剃アーチ外刃1bから突出する高さ(H1)は、仕上
剃アーチ外刃1bが隣接するスリット外刃2から突出す
る高さ(H2)よりも高く設定される。それは、スリッ
ト外刃2と仕上剃アーチ外刃1bの先端を肌に接触させ
た状態で、粗剃アーチ外刃1aをより突出させて、くせ
髭を粗剃アーチ外刃1aで速やかにカットするためであ
る。粗剃アーチ外刃1aの先端が仕上剃アーチ外刃1b
の先端から突出する高さは、たとえば2〜4mm、好ま
しくは約2.5mm、仕上剃アーチ外刃1bがスリット
外刃2から突出する高さは、1.5〜3mm、好ましく
は約2mmに設定される。
【0032】粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1
bとスリット外刃2は、鎖線で示す位置まで押し下げら
れる。このとき、出入バネ16は弾性的に圧縮される。
押し下げられた状態で、粗剃アーチ外刃1aと仕上剃ア
ーチ外刃1bとスリット外刃2の先端面は、図11に示
すように、同一平面に並ぶ。4連の外刃の先端が同一平
面に並ぶ平面は、図11において、右上がりの傾斜面と
なる。同一平面に並ぶ粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アー
チ外刃1bとスリット外刃2は、4連全ての外刃で髭を
能率よくカットできる。さらに、最も押し込まれた状態
で、4連の外刃を傾斜面に並べる電気かみそりは、肌に
直角にあてるのではなくて、多少傾斜する姿勢で接触さ
れて、4連全ての外刃で、能率よく髭剃りできる特長が
ある。
【0033】4連の外刃は、図5と図11に示すよう
に、外刃ケース6に上下に移動できるように装着されて
いる。したがって、粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ
外刃1bとスリット外刃2は、外刃ホルダー1B、2B
の両端面に上下スリット9を設けている。上下スリット
9には、外刃ケース6に装着される中間台6aの内面に
突出しているガイド突起10を案内している。
【0034】4連の外刃は、上下スリット9とガイド突
起10とを介して上下に移動できるように、中間台6a
を介して外刃ケース6に装着される。4連の外刃が、そ
れぞれ独立して上下に移動されるとき、上下スリット9
は、ガイド突起10に沿って上下に移動する。
【0035】粗剃アーチ外刃1aは、仕上剃アーチ外刃
1bよりも突出しているので、図5に示すように、粗剃
アーチ外刃1aの上下スリット9を、仕上剃アーチ外刃
1bの上下スリット9よりも上下に長く延長している。
長い上下スリット9の粗剃アーチ外刃1aは、出入バネ
16に弾性的に押されて、仕上剃アーチ外刃1bよりも
高く突出する。さらに、図10において、右側に配設さ
れるスリット外刃2は、図5に示すように、左側のスリ
ット外刃2よりも外刃ホルダー1Bの上下スリット9を
上下に長く延長して、左側のスリット外刃2よりも高く
突出している。
【0036】4連の外刃は、上下スリット9の下端を、
ガイド突起10に当接させる位置まで、出入バネ16で
弾性的に押し出される。いいかえると、上下スリット9
とガイド突起10の相対位置で、粗剃アーチ外刃1aと
上下スリット9とスリット外刃2の突出位置を調整でき
る。
【0037】4連の外刃を外刃ケース6に装着する中間
台6aは、外刃ケース6の内側に嵌着して固定される。
中間台6aは、図5に示すように、両端に位置する弾性
プレート61aと、この弾性プレート61aを連結する3本
の連結ロッド62aとからなり、全体をプラスチックで一
体成形している。弾性プレート61aは、粗剃アーチ外刃
1aと仕上剃アーチ外刃1bとスリット外刃2を連結す
るガイド突起10を内側に設けている。
【0038】弾性プレート61aは、外側の形状を、外刃
ケース6両端の内面に嵌着される形状に成形している。
弾性プレート61aの下端は、外刃ケース6の引掛凸部1
3を案内して、中間台6aが外刃ケース6から抜けない
ようにする貫通孔14を開口している。さらに、弾性プ
レート61aの上面には、出入バネ16を挿入する連結ピ
ン8を突出して設けている。
【0039】連結ロッド62aは、薄い板状に成形され、
4連の外刃の間に配設されて、弾性プレート61aの上面
の3カ所を連結している。弾性プレート61a中央の連結
ロッド62aは、両側の連結ロッド62aよりも上方に突出
して、その上面を櫛状に成形している。
【0040】外刃ケース6は、両端に位置する端部プレ
ート61と、この端部プレート61の両端を連結している側
面プレート62とからなる。端部プレート61と側面プレー
ト62からなる外刃ケース6は、プラスチックで方形状に
一体成形されている。外刃ケース6は、内側に中間台6
aを嵌着できる方形状である。側面プレート62は、上面
に櫛4を設けている。櫛4の間隔は、スリット外刃2の
平行スリット2aの間隔よりも広く成形される。くせ髭
をスムーズに間に案内するためである。さらに、図7に
示す櫛4は、先端部を外側に湾曲して突出されている。
この形状の櫛4は、傾斜させる姿勢で肌Hに接触すると
きに、突出部がくせ髭Kを効率よく整列して、スリット
外刃2に誘い込みできる特長がある。
【0041】櫛4の位置は、スリット外刃2が出入バネ
16で押し出される状態、いいかえると、スリット外刃
2が肌に押圧されない状態では、図11の実線で示すよ
うに、スリット外刃2の上面よりも下方に位置する。ス
リット外刃2が肌に押圧されて、最も押し込まれた状態
では、図の鎖線で示すように、櫛4は、上端をスリット
外刃2の上面と同一平面とする。粗剃アーチ外刃1aと
仕上剃アーチ外刃1bは、押圧された状態ではスリット
外刃2と同一平面となり、押圧されない状態ではスリッ
ト外刃2よりも突出している。このため、粗剃アーチ外
刃1aと仕上剃アーチ外刃1bとスリット外刃2は、櫛
4よりも突出する位置で出入り自在に配設されており、
粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1bとスリット
外刃2が最も押し下げられると、櫛4の先端と同一平面
となる。
【0042】外刃ケース6は、図3に示すように、外刃
枠7の上端開口部である開口窓7Cに脱着自在に装着さ
れる。外刃ケース6は、図3と図12に示すように、端
部プレート61の外側に設けている引掛片6Aを、外刃枠
7の内面に設けている凹部の引掛部7Aに引っかけて、
外刃枠7に脱着自在に装着される。引掛片6Aは、外刃
ケース6の両端面から突起して下から上に延長して設け
られている。引掛片6Aは内面に弾性金属板6Bを内蔵
して弾性変形できるようになっている。引掛片6Aは上
端の幅を広くしてT字状としている。外刃枠7は、外刃
ケース6を装着した状態で、図12の断面図に示すよう
に、引掛片6Aを引っかける位置に引掛部7Aを設けて
いる。外刃ケース6を外刃枠7に装着すると、引掛片6
Aが引掛部7Aに案内されて外刃枠7に装着される。
【0043】外刃ケース6を外刃枠7から外すために、
外刃枠7の引掛部7Aには、脱着ツマミ15を配設して
いる。脱着ツマミ15は、弾性変形するプラスチックで
全体の形状を板状に成形している。脱着ツマミ15は、
上部を弾性変形できるように、下端部を外刃枠7に固定
している。脱着ツマミ15の上部には、T字状に形成さ
れた引掛片6Aの両端を押圧する押圧ロッド15Aを一
体成形している。さらに、脱着ツマミ15は、外刃枠7
の外部に突出する押ボタン15Bを一体成形している。
押ボタン15Bは、外刃枠7の貫通孔7Bに出入りでき
るよう挿入されている。外刃ケース6を外刃枠7から外
すときに、押ボタン15Bが押される。押ボタン15B
が押されると、押圧ロッド15Aが引掛片6Aを引掛部
7Aから押し出して、外刃ケース6と外刃枠7の引っか
け状態が解除されて、外刃枠7から引き出される。
【0044】図に示す電気かみそりは、外刃枠7を脱着
自在に電気かみそりの本体に装着しているが、外刃枠は
電気かみそり本体と一体構造とすることもできる。
【0045】粗剃アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1
bの内面を摺動するアーチ内刃3と、スリット外刃2の
内面を摺動するスリット内刃5は、図13に示すよう
に、内刃台11で往復運動される。内刃台11は、2連
のアーチ内刃3を、互いに反対方向に往復運動させる。
アーチ内刃3の外側に配設される2連のスリット内刃5
も反対方向に往復運動されるように、1連のアーチ内刃
3と1連のスリット内刃5とを一体として、互いに反対
方向に振動される二つの内刃台11に連結している。
【0046】アーチ内刃3は、図3に示すように、複数
枚のアーチ金属刃3Aを平行に並べてプラスチック製の
内刃ホルダー3Bにインサートして製造されている。ア
ーチ金属刃3Aは金属板で、アーチ状に湾曲される粗剃
アーチ外刃1aと仕上剃アーチ外刃1bの内面に接触す
るように上端を湾曲形状に成形している。
【0047】スリット内刃5は、図7に示すように、櫛
形にスリットを設けたスリット金属刃5Aを備える。ス
リット金属刃5Aの上面は、スリット外刃板2Aの内面
を摺動して、スリット外刃板2Aの平行スリット2aに
誘いこまれる髭をカットする。
【0048】アーチ内刃3は、アーチ金属刃3Aをイン
サートしているプラスチック製の内刃ホルダー3Bに、
図14に示すように、一対の連結支柱3Cを一体成形し
ている。連結支柱3Cは、上下台11Aを介して内刃台
11に連結される。上下台11Aは、出入りできるよう
に内刃台11に連結されている。連結支柱3Cは、上下
台11Aに挿入されるので、外側の間隔を上下台11A
の内側間隔にほぼ等しく設計している。
【0049】さらに内刃ホルダー3Bは、内面に突出し
て係止部3Dを成形している。係止部3Dは、アーチ内
刃3を上下台11Aに連結したときに、上下台11Aか
ら簡単に外れるのを阻止する係止部材である。係止部3
Dは、平行板の形状に成形される内刃ホルダー3Bの中
央に位置して、その下端部に一体成形して設けられてい
る。さらに、係止部3Dは、上下台11Aにスムーズに
挿入して引っかけられるように、図14に示すごとく、
対向面をテーパー面とするフック状に成形されている。
係止部3Dは、アーチ内刃3を上下台11Aに連結した
ときに、上下台11Aの係止窓11aに案内されて、ア
ーチ内刃3が上下台11Aから外れるのを防止する。ア
ーチ内刃3の連結支柱3Cを、上下台11Aに挿入して
連結するとき、平行板の形状に成形された内刃ホルダー
3Bが弾性変形してその間隔が多少広がって、係止部3
Dが上下台11Aの係止窓11aに案内される。係止部
3Dが係止窓11aに案内されると、内刃ホルダー3B
の間隔は狭くなって、係止部3Dが係止窓11aに引っ
かかる。
【0050】内刃ホルダー3Bは、上下台11Aの外側
に、連結支柱3Cは上下台11Aの内側に挿入されるの
で、内刃ホルダー3Bと連結支柱3Cとの間には、上下
台11Aを挿入できる隙間を設けている。
【0051】上下台11Aは、コイルスプリングである
中央スプリング21に押されて上下に移動できるように
内刃台11の連結筒11Bに連結されている。したがっ
て、上下台11Aは、図15に示すように、中央スプリ
ング21を弾性的に押圧する状態で、内刃台11に連結
される。
【0052】上下台11Aは、上下に移動できるが抜け
ないように内刃台11に連結される。上下台11Aは、
中央スプリング21を内蔵できる角筒状に成形され、図
13に示すように、内蔵する中央スプリング21の上端
に押圧される底板11bを中間に設けている。底板11
bの下面には、中央スプリング21の上端を挿入する凸
部を成形している。
【0053】内刃台11は、図16に示すように、振動
ホルダー23を介してブレードホルダー22に連結され
る。振動ホルダー23は、両端に弾性変形できる弾性ア
ーム23Aを有し、この弾性アーム23Aの先端をブレ
ードホルダー22に連結している。弾性アーム23A
は、水平方向に振動できるように振動ホルダー23をブ
レードホルダー22に連結する。
【0054】図13と図15に示す内刃台11は、スリ
ット内刃5を振動させるプラスチック製の駆動片11C
を連結している。駆動片11Cは、内刃台11を弾性的
に挟着する挟着アーム11Dを有する。さらに、駆動片
11Cは、スリット内刃5の下端を挿入して連結する連
結凹部11Eとを有する。駆動片11Cは、振動ホルダ
ー23をブレードホルダー22に連結して、振動ホルダ
ー23とブレードホルダー22との間にパッキンゴム1
2を装着した後、内刃台11に連結される。この構造の
内刃台11は、パッキンゴム12を簡単に装着できる。
それは、パッキンゴム12を装着するときに、内刃台1
1から駆動片11Cが突出しないからである。
【0055】スリット内刃5は、駆動片11Cを介して
内刃台11で振動される。スリット内刃5は、スリット
外刃2に装着され、スリット外刃2を中間台6aに装着
して、スリット内刃5も中間台6aに装着されている。
スリット内刃5は、アーチ内刃3のように、内刃台11
に装着されない。スリット内刃5は、スリット外刃2を
介して中間台6aに装着され、スリット内刃5とスリッ
ト外刃2は、一体的に出入りできるよう装着される。
【0056】スリット内刃5とスリット外刃2の連結構
造を示す分解斜視図を図17に示す。この図のスリット
内刃5は、スリット金属刃5Aと、プラスチック製の内
刃ホルダー5Bと、板バネである刃圧バネ24とを備え
る。スリット金属刃5Aと刃圧バネ24は、内刃ホルダ
ー5Bに積層して固定されている。内刃ホルダー5B
は、全体の形状をT字状に成形して、上部側面の定位置
に、スリット金属刃5Aと刃圧バネ24を連結する複数
の凸起5Dを設けている。スリット金属刃5Aは、内刃
ホルダー5Bの凸起5Dを挿入する位置に連結孔5Eを
設けている。
【0057】刃圧バネ24は、薄い弾性金属板をプレス
成形したもので、内刃ホルダー5Bの凸起5Dを挿入す
る位置に連結孔24Aを設けて、両側にはハ字状に弾性
片24Bを突出させている。弾性片24Bは、スリット
外刃2の外刃ホルダー2Bの上面を押圧して、スリット
金属刃5Aをスリット外刃2の内面に弾性的に押圧す
る。
【0058】この図に示すスリット内刃5は、内刃ホル
ダー5Bの上部に、スリット金属刃5Aと刃圧バネ24
の連結孔5E、24Aを、凸起5Dに挿入して簡単に、
正確な位置に連結できる。この状態で、内刃ホルダー5
Bの凸起5Dの先端を加熱して押し潰すと、スリット金
属刃5Aと刃圧バネ24はより確実に内刃ホルダー5B
に連結される。スリット金属刃5Aと刃圧バネ24を連
結したT字状の内刃ホルダー5Bは、下方に延長される
ロッド部をスリット外刃2の外刃ホルダー2Bに挿入し
て、スリット外刃2に連結する。
【0059】内刃ホルダー5Bが、外刃ホルダー2Bに
挿入された後、外刃ホルダー2Bに、コ字状に折曲され
たスリット外刃板2Aを連結して、スリット内刃5を、
スリット外刃2の定位置に保持する。スリット金属刃5
Aと刃圧バネ24とを連結している内刃ホルダー5B
は、全体の厚さを、スリット外刃板2Aの内幅にほぼ等
しくして、スリット外刃2の内部で傾かないように定位
置に保持される。
【0060】アーチ内刃3とスリット内刃5とを振動さ
せる二つの内刃台11は、図4に示すように、本体ケー
ス25に内蔵される駆動機構によって互いに反対方向に
往復運動される。駆動機構は、内刃台11を連結して振
動させる振動台17と、この振動台17を往復運動させ
るモーター18と、モーター18の回転を往復運動に変
換して振動台17を往復運動させる変換機構とを備え
る。
【0061】変換機構は、モーター18の回転軸に固定
されるカム軸19と、このカム軸19の偏心軸を振動台
17に連結するコンロッド20とで構成される。カム軸
19の中心は、2本のコンロッド20を反対方向に振動
させるために、回転軸を中心として対称位置に配設され
ている。一方のコンロッド20が右に移動するとき、他
方のコンロッド20は左に移動して、内刃台11を逆方
向に往復運動させる。
【0062】この構造の駆動機構は、モーター18でカ
ム軸19を回転させ、カム軸19の偏心軸の回転運動を
コンロッド20で往復運動に変換して振動台17を往復
運動させる。振動台17の中央には、内刃台11の連結
ロッドを連結する孔が垂直に開口されている。振動台1
7の孔に内刃台11の連結ロッドを挿入して、内刃台1
1は振動台17に連結される。
【0063】振動台17は、本体ケース25の上端に設
けた開口窓25Aから外部に表出されている。開口窓2
5Aは、髭屑等が本体ケース25に侵入するのを阻止す
るために、図3と図4に示すように、パッキンゴム26
で閉塞している。パッキンゴム26は、外周を開口窓2
5Aの内周に連結し、内周を振動台17の外周に隙間な
く連結している。パッキンゴム26は、自由な変形でき
る柔軟なゴム状弾性体で、振動台17を自由に振動でき
る状態で、振動台17と開口窓25Aの間の隙間を閉塞
している。パッキンゴム26の外周を、開口窓25Aに
確実に隙間なく連結するために、パッキンゴム26の上
面に固定枠27を嵌入している。固定枠27は、プラス
チックで開口窓25Aの周縁に沿う方形状に成形されて
おり、本体ケース25の上面に設けられた段差部25B
に嵌着して固定される。段差部25Bは、固定枠27を
嵌着できる幅に成形されており、かつ、上端面から内側
に係止凸起28を突出させている。この構造は、パッキ
ンゴム26を簡単な構造で確実に開口窓25Aに固定で
きる特長がある。また、狭い領域にパッキンゴム26を
確実に固定できる特長もある。
【0064】
【発明の効果】本発明の電気かみそりは、くせ髭を速や
かにカットして、能率よく綺麗に髭剃りできる特長があ
る。それは、本発明の電気かみそりが、網刃に多数の粗
剃孔を開口している粗剃アーチ外刃と、網刃に多数の仕
上剃孔を開口している仕上剃アーチ外刃とを備えると共
に、肌に押圧されない状態で、粗剃アーチ外刃を仕上剃
アーチ外刃よりも弾性的に高く突出させているからであ
る。仕上剃アーチ外刃よりも高く突出している粗剃アー
チ外刃は、髭剃りするときに、確実に肌に接触する。と
くに、肌の凹凸、あるいは、硬い部分と柔らかい部分等
に関係なく、仕上剃アーチ外刃よりも突出する粗剃アー
チ外刃は、確実に肌に接触して、くせ髭を粗剃孔に誘い
込んで速やかにカットする。粗剃アーチ外刃でカットさ
れた髭は、仕上剃孔に誘い込まれて、さらに短く深剃り
される。本発明の電気かみそりは、先端が肌に接触する
などの形態となって、非常にカットするのが難しいくせ
髭を、高く突出する粗剃アーチ外刃で優先的にカットし
て、剃り残しをなくすると共に、髭剃り時間を著しく短
縮する。
【0065】さらに、本発明の請求項2の電気かみそり
は、アーチ外刃の外側にスリット外刃を配設し、スリッ
ト外刃と、仕上剃アーチ外刃、粗剃アーチ外刃の順番で
粗剃アーチ外刃を最も突出させている。この構造の電気
かみそりは、仕上剃アーチ外刃の両側に配設される粗剃
アーチ外刃とスリット外刃でくせ髭を確実にカットす
る。とくに、スリット外刃は、仕上剃アーチ外刃よりも
低い位置にあるが、スリットにくせ髭を速やかに誘い込
んで、確実にカットし、さらに、粗剃アーチ外刃は、仕
上剃アーチ外刃よりも突出して、粗剃孔にくせ髭を誘い
込んで速やかにカットする。このため、くせ髭は、簡単
かつ迅速に、カットされて理想的な状態で髭剃りできる
特長がある。
【0066】さらにまた、本発明の請求項3の電気かみ
そりは、アーチ外刃の両側にスリット外刃を配設し、仕
上剃アーチ外刃を、隣接するスリット外刃よりも突出さ
せ、粗剃アーチ外刃を、隣接するスリット外刃と仕上剃
アーチ外刃よりも突出させている。この構造の電気かみ
そりは、粗剃アーチ外刃を最も突出させる状態として、
粗剃アーチ外刃の片側にスリット外刃を、反対側に仕上
剃アーチ外刃とスリット外刃を配設している。このた
め、スリット外刃と粗剃アーチ外刃とを肌に当てる状態
と、スリット外刃と仕上剃アーチ外刃と粗剃アーチ外刃
とを肌に当てる状態の2通りの状態で髭剃りできる特長
がある。スリット外刃と粗剃アーチ外刃とを肌に当てる
状態で使用すると、くせ髭を簡単に、しかも確実にカッ
トできる。さらに、スリット外刃と仕上剃アーチ外刃と
粗剃アーチ外刃とを肌に当てる状態で使用すると、くせ
髭をカットしながら仕上剃アーチ外刃で深剃りできる。
すなわち、この電気かみそりは、髭の形状や用途に応じ
て2通りの状態を使い分けて極めて便利に髭剃りでき、
くせ髭を速やかに能率よく、しかも綺麗に髭剃りできる
特長がある。
【0067】さらにまた、本発明の請求項4の電気かみ
そりは、スリット外刃の外側に、櫛を設けている。この
構造の電気かみそりは、くせ髭を櫛で整列してスリット
外刃への誘い込みをよくできる。したがって、くせ髭を
さらに速やかにカットできる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電気かみそりのアーチ外刃の網刃の平面
【図2】くせ髭が湾曲して先端を肌に接触させる状態を
示す断面図
【図3】本発明の実施例の電気かみそりの分解斜視図
【図4】図3に示す電気かみそりの分解斜視図
【図5】図3に示す電気かみそりのアーチ外刃とスリッ
ト外刃と中間台と外刃ケースを分解した状態を示す分解
斜視図
【図6】図3に示す電気かみそりのアーチ外刃とスリッ
ト外刃と櫛の概略斜視図
【図7】櫛とスリット外刃が髭を平行スリットに誘い込
みしてカットする状態を示す斜視図
【図8】図5に示すスリット外刃の分解斜視図
【図9】図8に示す外刃ホルダーの底面図
【図10】アーチ外刃とスリット外刃が中間台を介して
外刃ケースに装着された状態を示す斜視図
【図11】図10に示すアーチ外刃とスリット外刃の横
断面図
【図12】外刃ケースを脱着自在に外刃枠に連結する部
分の断面図
【図13】アーチ内刃とスリット内刃を内刃台に連結す
る状態を示す一部断面側面図
【図14】アーチ内刃を内刃台に連結する状態を示す斜
視図
【図15】内刃台をブレードホルダーに連結する状態を
示す斜視図
【図16】内刃台を振動ホルダーを介してブレードホル
ダーに連結する状態を示す分解斜視図
【図17】スリット内刃の分解斜視図
【符号の説明】
1…アーチ外刃 1A…網刃 1B
…外刃ホルダー 1a…粗剃アーチ外刃 1b…仕上剃アーチ外刃 2…スリット外刃 2A…スリット外刃板 2B
…外刃ホルダー 2a…平行スリット 2b…連結部 2c…外側連結部 2d…内側連結部 2e…外側連結面 2f…内側連結面 2g…貫通孔 2h…引掛凸部 3…アーチ内刃 3A…アーチ金属刃 3B
…内刃ホルダー 3C…連結支柱 3D…係止部 4…櫛 5…スリット内刃 5A…スリット金属刃 5B
…内刃ホルダー 5D…凸起 5E…連結孔 6…外刃ケース 6A…引掛片 6B
…弾性金属板 61…端部プレート 62…側面プレート 6a…中間台 61a…弾性プレート 62a…連結ロッド 7…外刃枠 7A…引掛部 7B
…貫通孔 7C…開口窓 8…連結ピン 9…上下スリット 10…ガイド突起 11…内刃台 11A…上下台 11
B…連結筒 11C…駆動片 11D…挟着アーム 11E…連結凹部 11a…係止窓 11b…底板 12…パッキンゴム 13…引掛凸部 14…貫通孔 15…脱着ツマミ 15A…押圧ロッド 15
B…押ボタン 16…出入バネ 17…振動台 18…モーター 19…カム軸 20…コンロッド 21…中央スプリング 22…ブレードホルダー 23…振動ホルダー 23A…弾性アーム 24…刃圧バネ 24A…連結孔 24
B…弾性片 25…本体ケース 25A…開口窓 25
B…段差部 26…パッキンゴム 27…固定枠 28…係止凸起 29…粗剃孔 30…仕上剃孔 K…くせ髭 H…肌

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アーチ状に湾曲された網刃(1A)を有し、
    かつ、それ自体は髭剃りする肌(H)に向かって弾性的に
    出入りできるように装着される複数列のアーチ外刃(1)
    と、それぞれのアーチ外刃(1)の内面に沿う刃縁を有
    し、この刃縁をアーチ外刃(1)の内面に摺動させる複数
    のアーチ内刃(3)とを備える電気かみそりにおいて、 複数列のアーチ外刃(1)が、網刃(1A)に多数の粗剃孔(2
    9)を開口している粗剃アーチ外刃(1a)と、網刃(1A)に多
    数の仕上剃孔(30)を開口している仕上剃アーチ外刃(1b)
    とを備え、粗剃アーチ外刃(1a)と仕上剃アーチ外刃(1b)
    は、肌(H)に押圧されない状態で、粗剃アーチ外刃(1a)
    が仕上剃アーチ外刃(1b)よりも弾性的に突出しているよ
    うに装着されてなることを特徴とする電気かみそり。
  2. 【請求項2】 アーチ外刃(1)の外側で、仕上剃アーチ
    外刃(1b)に隣接してスリット外刃(2)を配設しており、
    仕上剃アーチ外刃(1b)をスリット外刃(2)よりも突出さ
    せ、さらに、この仕上剃アーチ外刃(1b)よりも粗剃アー
    チ外刃(1a)を突出させている請求項1に記載の電気かみ
    そり。
  3. 【請求項3】 アーチ外刃(1)の両側にスリット外刃(2)
    を配設しており、仕上剃アーチ外刃(1b)は、隣接するス
    リット外刃(2)よりも突出し、粗剃アーチ外刃(1a)は、
    隣接するスリット外刃(2)と仕上剃アーチ外刃(1b)より
    も突出している請求項2に記載の電気かみそり。
  4. 【請求項4】 スリット外刃(2)の外側に、櫛(4)を配設
    している請求項3に記載の電気かみそり。
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