JPH10310429A - 酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの製造方法 - Google Patents

酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの製造方法

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JPH10310429A
JPH10310429A JP3113598A JP3113598A JPH10310429A JP H10310429 A JPH10310429 A JP H10310429A JP 3113598 A JP3113598 A JP 3113598A JP 3113598 A JP3113598 A JP 3113598A JP H10310429 A JPH10310429 A JP H10310429A
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啓太郎 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックスレンズ、フィルム、プラ
スチックス成形品の表面に施される高屈折率ハードコー
ト剤の成分や、ガラス、セラミックスの表面処理剤、触
媒及び触媒用結合剤、各種ファインセラミックス用原
料、無機質陰イオン交換体などの用途に用いられる酸化
チタン(TiO2)−酸化ジルコニウム(ZrO2)−酸
化スズ(SnO2 )複合ゾルの製造方法を提供する。 【解決手段】 チタン塩、オキシジルコニウム塩及び金
属スズを、過酸化水素の存在下に水性媒体中で反応させ
る酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの
製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は酸化チタン(Ti
2 )−酸化ジルコニウム(ZrO2)−酸化スズ(S
nO2 )複合ゾルの製造方法に関する。本願発明で得ら
れる酸化チタン(TiO2)−酸化ジルコニウム(Zr
2)−酸化スズ(SnO2 )複合ゾルはプラスチック
スレンズ、フィルム、プラスチックス成形品の表面に施
される高屈折率ハードコート剤の成分や、ガラス、セラ
ミックスの表面処理剤、触媒及び触媒用結合剤、各種フ
ァインセラミックス用原料、無機陰イオン交換体などの
用途に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年多用されるようになってきたプラス
チックレンズの表面を改良するために、この表面に適用
されるハードコート剤の成分として高い屈折率を有する
金属酸化物のゾルが用いられている。例えば特公昭63
−37142号公報には、1〜300nmの粒子径を有
するAl、Ti、Zr、Sn、Sbから選ばれる1種以
上の金属酸化物からなる微粒子状無機物の粒子を含有さ
せた透明被覆層を有する成形体が記載されている。
【0003】特公平4−27168号公報には、粒子径
50nm以下の粒子を有する結晶性酸化チタン−酸化ス
ズゾルが開示されている。水溶性チタン化合物及び水溶
性スズ化合物と、アルカリ金属の水酸化物又はその炭酸
塩及び/又はアンモニウム化合物とを反応させ水熱処理
する方法で得られる。特公平5−29363号公報に
は、水和酸化チタン及び水和酸化セリウムの分散液に過
酸化水素を加えて、水和酸化チタン及び水和酸化セリウ
ムを溶解し、そして加熱して得られる酸化チタン−酸化
セリウム複合系ゾルが配合された化粧料が開示されてい
る。
【0004】更に、特開平2−178219号公報及び
特公平4−45453号公報には、酸化チタン−酸化鉄
複合系ゾルの製造方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特公昭63−3714
2号公報記載の1〜300nmの粒子径を有するAl、
Ti、Zr、Sn、Sb等の金属酸化物の粒子は、ハー
ドコート剤成分としてそれぞれ単独で用いてもレンズな
どのプラスチックス基材に塗布して硬化させた場合に、
得られる塗膜の耐水性が十分ではなく好ましくない。ま
た特に屈折率の高い酸化チタンをこの用途に用いる場
合、透明性との関係で一次粒子径を20nm以下、好ま
しくは15nm以下にする必要があるが、紫外線照射に
より青色に着色するという問題を有している。
【0006】特公平4−45453号公報、特開平2−
178219号公報また特公平5−29363号公報記
載のゾルを用いた場合には、酸化チタンに少量の酸化鉄
や酸化セリウムを含有させれば紫外線照射による変色を
抑制することができる。しかし着色を抑制できる程度に
添加した酸化鉄や酸化セリウムのため、それらゾル自体
が褐色や黄色を呈し、これらを使用したコート膜が着色
されるために好ましくない。
【0007】また特公平4−27168号公報記載の結
晶質酸化チタン−酸化スズゾルは複合化させるために1
00℃以上の水熱処理が不可欠となり、このため強固な
二次凝集体が生成し得られるゾルの透明性が著しく低下
するので好ましくない。本願発明は、上記問題点を克服
する事ができる酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化ス
ズ複合ゾルの製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明は、チタン塩、
オキシジルコニウム塩及び金属スズを、過酸化水素の存
在下に水性媒体中で反応させる酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合ゾルの製造方法である。更には、
本願発明は、下記(a)工程、(b)工程及び(c)工
程: (a):過酸化水素水及び金属スズを、2〜3のH22
/Snモル比に保持しつつ同時に又は交互にチタン塩及
びオキシジルコニウム塩の混合物水溶液に添加して、チ
タン成分、ジルコニウム成分及びスズ成分がTiO2
ZrO2及びSnO 2に換算して0.05〜1.0のZr
2/TiO2モル比、0.25〜10のTiO2/(Z
rO2+SnO2)モル比と、TiO2、ZrO2及びSn
2に換算した総濃度が5〜50重量%となるチタン−
ジルコニウム−スズの塩基性塩水溶液を生成する工程、 (b):(a)工程で得られたチタン−ジルコニウム−
スズの塩基性塩水溶液を0.1〜100時間かけて50
〜100℃の温度で保持して酸化チタン−酸化ジルコニ
ウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体を生成させる工
程、及び (c):(b)工程で生成した酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリー中の電
解質を除去する工程、より成る酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合水性ゾルの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明の(a)工程で使用され
るチタン塩としては四塩化チタン、硫酸チタン、硝酸チ
タン等が挙げられる。これらのチタン塩は水溶液で用い
る事が好ましい。本願発明の(a)工程で使用されるオ
キシジルコニウム塩としては、オキシ塩化ジルコニウ
ム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム
若しくはオキシ炭酸ジルコニウム等のオキシ無機酸ジル
コニウム、又はオキシ酢酸ジルコニウム等のオキシ有機
酸ジルコニウムが挙げられる。
【0010】本願発明の(a)工程で使用される金属ス
ズは粉末状又は粒状で用いることが出来る。例えばイン
ゴットを溶融し噴霧凝固させて得られるアトマイゼーシ
ョン法による金属スズ粉末や、インゴットを旋盤やヤス
リ等により切削し製造されたフレーク状金属スズ粉末を
用いる事が出来る。過酸化水素は、市販の35重量%濃
度の水溶液を所望の濃度で用いる事が出来る。
【0011】(a)工程ではチタン塩及びオキシジルコ
ニウム塩の混合水溶液に、過酸化水素水及び金属スズを
同時に又は交互に添加して、チタン−ジルコニウム−ス
ズの塩基性塩水溶液を生成する工程である。撹拌機を備
えた反応容器にチタン塩とオキシジルコニウム塩の混合
物水溶液を入れ、撹拌下に過酸化水素水と金属スズを各
々、別々の添加口から同時に又は交互に添加する。上記
の混合物水溶液は、純水中にチタン塩とオキシジルコニ
ウム塩を溶解する方法、チタン塩水溶液とオキシジルコ
ニウム塩水溶液を混合する方法、チタン塩水溶液にオキ
シジルコニウム塩を添加する方法、又はオキシジルコニ
ウム塩水溶液にチタン塩を添加する方法で得られる。
(a)工程の塩基性塩水溶液、及び以下に続く(b)工
程の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロ
イドの凝集体を含むスラリーは酸性であるため、それら
工程で使用される反応装置はガラス製反応装置やグラス
ライニング(ホウロウ)製反応装置を用いる事が好まし
い。
【0012】過酸化水素水と金属スズのH22/Snモ
ル比は2〜3に保持しつつチタン塩とオキシジルコニウ
ム塩の混合物水溶液中に添加する。より詳しくは、過酸
化水素水及び金属スズの添加すべき全重量部に対して1
/3〜1/30重量部をそれぞれ分収して、チタン塩と
オキシジルコニウム塩の混合物水溶液への過酸化水素水
の添加と、それに続く金属スズの添加そして2〜20分
間反応を行う一連の工程を、3〜30回繰り返す分割添
加の方法が挙げられる。また、過酸化水素水及び金属ス
ズの添加すべき全重量部に対して1/3〜1/30重量
部をそれぞれ分収して、チタン塩とオキシジルコニウム
塩の混合物水溶液への金属スズの添加と、それに続く過
酸化水素水の添加そして2〜20分間反応を行う一連の
工程を、3〜30回繰り返す分割添加の方法も挙げられ
る。
【0013】この時に、初めに全量の過酸化水素を酸性
のチタン塩とオキシジルコニウム塩の混合物水溶液に加
え、これに金属スズを加えると過酸化水素の大部分が反
応の初期に分解してしまい過酸化水素の量が不足し、ま
た過酸化水素の分解反応は発熱反応のため危険であり好
ましくない。H22/Snモル比が3を少し越えても反
応は可能であるが、大幅に越えることは上記理由から好
ましくない。H22/Snモル比が2未満では酸化不充
分となるため好ましくない。過酸化水素水と金属スズの
添加時間は、例えばチタン塩とオキシジルコニウム塩の
合計モル数で1モルが溶存する混合物水溶液を用いた場
合に、0.4〜10時間、好ましくは0.4〜5時間を
かけて添加することが出来る。この添加時間が0.4時
間以下では発熱反応が激しくコントロールが出来なくな
り、また未反応の金属スズが残存し易くなるため好まし
くない。また、10時間以上でも良いが経済的でないた
め好ましくない。
【0014】(a)工程において生成するチタン−ジル
コニウム−スズの塩基性塩は、チタン成分、ジルコニウ
ム成分及びスズ成分を酸化チタン(TiO2)、酸化ジ
ルコニウム(ZrO2)及び酸化スズ(SnO2)に換算
したZrO2/TiO2モル比が0.05〜1.0、好ま
しくは0.1〜0.5である。また、TiO2/(Zr
2+SnO2)モル比が0.25〜10、好ましくは
0.4〜4.0である。
【0015】TiO2/(ZrO2+SnO2)モル比が
0.25未満でもチタン−ジルコニウム−スズの塩基性
塩水溶液を作成できるが、カウンターアニオンのモル比
が低下しコロイドが生成しやすく、また屈折率も低下す
るために好ましくない。またモル比が10を越えてもチ
タン−ジルコニウム−スズの塩基性塩水溶液を作成でき
るが、これを用いて製造した酸化チタン−酸化ジルコニ
ウム−酸化スズ複合ゾルの紫外線による変色の抑制効果
が低下するために好ましくない。(a)工程のチタン−
ジルコニウム−スズの塩基性塩水溶液中の(TiO2
ZrO2+SnO 2)に換算した総濃度は5〜50重量%
が好ましい。5重量%未満でも可能であるが、効率が悪
く経済的でない。また50重量%を越える事も可能であ
るが、粘度が高く、撹拌しにくくなり、反応が不均一に
なるために好ましくない。
【0016】(a)工程において水性媒体中での、チタ
ン塩、オキシジルコニウム塩、金属スズ、及び過酸化水
素水の反応は、30〜95℃、好ましくは40〜85℃
で行われる。過酸化水素と金属スズとの反応は酸化反応
であるため発熱反応となり、また過酸化水素の分解反応
も同時に起こりこの反応も発熱反応であるため反応時の
温度コントロールには注意が必要であり、必要に応じて
冷却する事が出来る。反応温度は30℃未満でもよい
が、発熱反応であるために過剰の冷却が必要となり、反
応に時間が懸かり過ぎ、経済的でない。反応温度が95
℃以上の沸騰状態では(a)工程で粗大なコロイド粒子
が生成してしまうため好ましくない。
【0017】(b)工程では、(a)工程で得られたチ
タン−ジルコニウム−スズの塩基性塩を加水分解する事
によって、酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複
合コロイドの凝集体を得る工程である。(b)工程にお
いてチタン−ジルコニウム−スズの塩基性塩水溶液は、
酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(Zr
2)、及び酸化スズ(SnO2)に換算した総濃度(T
iO2+ZrO2+SnO2)が2〜15重量%に調製す
る事が好ましい。2重量%未満でも可能であるが、効率
が悪く経済的でない。また15重量%を越える事も可能
であるが、粘度が高く、撹拌しにくくなり、加水分解反
応が不均一になるために好ましくない。また粒子径をコ
ントロールするために予め塩基性物質を添加しpH調整
してから加水分解を行うことが出来る。上記の塩基性物
質は例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アン
モニウム、及びエチルアミン、n−プロピルアミン、イ
ソプロピルアミン等のアルキルアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン、及び第4級アンモニウ
ム水酸化物等が挙げられる。そしてpHは1〜2に調製
する事が好ましい。
【0018】(b)工程において加水分解の温度は50
〜100℃の温度が好ましい。50℃未満でもよいが加
水分解に時間が懸かりすぎるために好ましくない。10
0℃を越えて行ってもよいが、オートクレーブなどの特
殊な水熱処理装置が必要となり、また水熱処理により生
成したコロイドの二次凝集体が強固になり、得られる酸
化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの透明
性が低下するために好ましくない。
【0019】(b)工程において加水分解に要する時間
は0.1〜100時間が好ましい。0.1時間未満では
加水分解が不充分となり好ましくない。また100時間
を越えた場合は、一次粒子径が大きくなりまた強固な二
次凝集体が形成されるために好ましくない。この(b)
工程により得られる酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸
化スズ複合コロイド粒子の一次粒子径は2〜20nm
(ナノメートル)である。
【0020】(c)工程は、(b)工程で得られた酸化
チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイドの凝
集体スラリー中から過剰な電解質(主にアニオン)を除
去して、酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合
コロイド粒子を解膠させてゾルを得る工程である。過剰
な電解質を除去することにより酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合コロイド粒子が一次粒子に近い状
態で分散したゾルを得ることが出来る。この洗浄は凝集
沈降させ、上澄みをデカンテーションする方法、限外濾
過法、イオン交換法などにより行うことができるが、多
量の電解質を含む場合は限外濾過→注水→限外濾過の繰
り返しによる洗浄方法が特に好ましい。
【0021】(c)工程を経て酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合水性ゾルが得られる。この(c)
工程で得られるゾル中の酸化チタン−酸化ジルコニウム
−酸化スズ複合コロイド粒子の一次粒子径は2〜20n
mである。一次粒子径とは凝集形態にある酸化チタン−
酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイド粒子の直径で
はなく、個々に分離した時の1個の酸化チタン−酸化ジ
ルコニウム−酸化スズ複合コロイド粒子の直径であり、
電子顕微鏡によって測定することが出来る。この一次粒
子径が2nm未満であると、これを用いて製造した酸化
チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの粘度が
高くなり、耐水性も低下するので好ましくない。また一
次粒子径が20nm以上の場合は、これを用いて製造し
た酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの
透明性が低下するために好ましくない。
【0022】(d)工程として、(c)工程で得られた
酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾル
を陰イオン交換する工程を付加する事が出来る。この陰
イオン交換処理により高濃度でも安定なゾルを得ること
が出来る。(d)工程における陰イオン交換は市販の陰
イオン交換樹脂を用いることができ、陰イオン交換樹脂
は水酸基型に調整後に使用する。陰イオン交換樹脂を充
填したカラムに酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化ス
ズ複合水性ゾルを通液することにより容易に陰イオン交
換できる。通液温度は0〜60℃,通液速度は空間速度
SV1〜10時間が好ましい。(d)工程では陰イオン
交換処理の前及び/又は後に、塩基性物質を酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾルに添加して
安定性を増大させることが出来る。(d)工程において
用いられる塩基性物質としては有機塩基が好ましく例え
ば、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピル
アミンなどのアルキルアミン、トリエタノールアミンな
どのアルカノールアミン、及び第4級アンモニウム水酸
化物等が用いられる。
【0023】(d)工程で得たアルカリ性の酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルはそのままでも
安定であるが、必要に応じて限外濾過法や蒸発法により
濃縮し、高濃度で安定なゾルを得ることが出来る。
(e)工程として、(c)工程又は(d)工程で得られ
た酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾ
ルの水性媒体を有機溶媒に置換する工程を付加する事が
出来る。
【0024】(e)工程の溶媒置換の際、安定化剤とし
て少量の有機塩基及び/又は有機酸等が添加される事に
より溶媒置換を安定に行うことができる。この有機塩基
としてはエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、ジイソブチルアミン等のアルキルアミン、
トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、及び第
4級アンモニウム水酸化物等が挙げられ、有機酸として
はグリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等のオキ
シカルボン酸やフェニルフォスフォン酸等が挙げられ
る。この溶媒置換は蒸留法、限外濾過法などの通常に用
いられる方法により行うことができる。この有機溶媒と
してはメタノール、エタノール、イソプロパノール等の
低級アルコール;ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等の直鎖アミド類;N−メチル−2−
ピロリドン等の環状アミド類;エチルセロソルブ等のグ
リコールエーテル類;エチレングリコール等が挙げられ
る。
【0025】(d)工程及び(e)工程を経て得られる
ゾル中の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合
コロイド粒子の一次粒子径は、やはり2〜20nmであ
る。酸化チタン(TiO2)は、紫外線吸収能を有して
いるため耐紫外線顔料やフィラーとして各種プラスチッ
クス、繊維などに0.1〜10μm程度の粒子径のパウ
ダーが添加され、使用されている。また、光学関連用
途、例えば光学部材や透明性フィルムなどに塗布される
コ−ティング組成物にマイクロフィラーとして使用され
る酸化チタンは、一次粒子径が100nm以下、好まし
くは20nm以下のゾルとして用いられている。一次粒
子径が小さな酸化チタンは紫外線に対して非常に敏感に
なるため紫外線吸収効果が向上する反面、酸化チタンが
紫外線により部分的にTiO2→TiOへの還元反応が
起こり、濃青色に呈するという欠点を持っている。酸化
第二スズ(SnO2)も一次粒子径が100nm以下、
特に30nm以下のゾルになると紫外線により部分的に
SnO2→SnOへの還元反応が起こるため褐色あるい
は青緑色を呈するという欠点を持っている。
【0026】本願発明によって得られる酸化チタン−酸
化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルは、予めチタン塩と
オキシジルコニウム塩の混合物水溶液に、過酸化水素と
金属スズをH22/Snモル比が2〜3の範囲に保持し
つつ添加、反応させてチタン−ジルコニウム−スズの塩
基性塩水溶液を作成し、これを加水分解することより酸
化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイド水
溶液が形成される。従って、
【0027】
【化1】
【0028】という結合が生成すると考えられるため
に、紫外線照射によってもそれぞれ単独の酸化物の時、
又はそれぞれの酸化物が混合された時に比べてTiOや
SnOへの還元が著しく抑制され、ほとんど変色しなく
なる。また、本願発明で製造されたゾルは、(c)工
程、(d)工程及び(e)工程で電解質の除去、イオン
交換、溶媒置換等の操作を行った後でもTiO2粒子、
ZrO2粒子、及びSnO2粒子に分離する様な事はない
ので、原子レベルで
【0029】
【化2】
【0030】の結合が生成しているものと考えられる。
また本願発明の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化ス
ズ複合ゾルは原子レベルで均一に複合(固溶)されてい
るため、各種セラミックス用材料として用いた場合、焼
結温度の低減や、酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化
スズ系のより均一な材料特性を供与することができる。
【0031】
【実施例】
実施例1 (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
とオキシ炭酸ジルコニウム(ZrO2に換算して43.
0重量%、第一希元素化学(株)製)57.21g(Z
rO2に換算して24.6g)と水686.99gを、
3リットルのジャケット付きガラス製セパラブルフラス
コにとり塩化チタンとオキシ塩化ジルコニウムの混合物
水溶液1331.7g(TiO2に換算して12.0重
量%、ZrO2に換算して1.85重量%)を作成し
た。
【0032】この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しなが
ら60℃まで加温した後、冷却しながら35重量%濃度
の過酸化水素水(工業用)923.5gと金属スズ粉末
(山石金属(株)製、商品名AT−Sn、No.20
0)451.1gを添加した。過酸化水素水と金属スズ
の添加は、はじめに金属スズ25.0g(0.21モ
ル)を、次いで過酸化水素水51.3g(0.53モ
ル)を徐々に加えた。この反応が終了するのを待って
(5〜10分)、金属スズ25.0g(0.21モル)
を、次いで過酸化水素水51.3g(0.53モル)を
徐々に加えた。この様に金属スズの添加に続く過酸化水
素水の添加を、5〜10分の間隔を置いて合計17回繰
り返す事により、(金属スズ25.0gと過酸化水素水
51.3g)×17回の分割添加を行った後、最後に金
属スズを26.1gを次いで過酸化水素水51.4gを
添加し、トータル18回の分割添加を行った。
【0033】反応は発熱反応のため金属スズの添加によ
り80〜85℃になり反応が終了すると冷却のために6
0〜70℃に低下した。従って反応温度は60〜85℃
であった。添加時の過酸化水素水と金属スズの割合はH
22/Snモル比で2.52であった。過酸化水素水と
金属スズの添加に要した時間は2.5時間であった。な
お、反応により水が蒸発するので適量の補充を行った。
反応終了後、淡黄色透明な塩基性塩化チタン−ジルコニ
ウム−スズ複合塩水溶液2680gを得た。得られた塩
基性塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液中で
は、チタン成分は酸化チタン(TiO2)に換算した濃
度として5.96重量%、ジルコニウム成分は酸化ジル
コニウム(ZrO2)に換算した濃度として0.92重
量%、スズ成分は酸化スズ(SnO2)に換算した濃度
として21.37重量%、ZrO2/TiO2モル比は
0.1で、TiO2/(ZrO2+SnO2)モル比0.
5であった。また(Ti+Zr+Sn)/Clモル比は
1.13であった。
【0034】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液177
0.5gに28重量%アンモニア水155.4g、水8
074.1gを添加し、TiO2+ZrO2+SnO2
換算した濃度で5重量%まで希釈した。この水溶液を9
5〜98℃で12時間加水分解を行い、一次粒子径4〜
8nmの酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合
コロイドの凝集体スラリーを得た。
【0035】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体ス
ラリーを限外濾過装置にて水約20リットルを用いて濃
縮→注水→濃縮の操作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄
除去した後、解膠させて酸性の酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合水性ゾル7400gを得た。電子
顕微鏡の測定による酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸
化スズ複合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmで
あった。
【0036】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾル90
00gにイソプロピルアミン10.0gを添加した後、
陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410、オ
ルガノ(株)製)500ミリリットルを詰めたカラムに
通液し、アルカリ性の酸化チタン−酸化ジルコニウム−
酸化スズ複合水性ゾル10277gを得た。このゾルを
限外濾過装置にて、濃縮を行ない、酸化チタン−酸化ジ
ルコニウム−酸化スズ複合水性濃縮ゾル3506.4g
を得た。得られたゾルは比重1.138、粘度7.5m
Pa・s、pH10.11、電導度970μs/cm、
TiO2に換算した濃度は3.0重量%、ZrO2に換算
した濃度は0.46重量%、SnO2に換算した濃度は
10.8重量%であった。
【0037】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性
濃縮ゾル1205.3gに撹拌下、酒石酸6.85g、
ジイソプロピルアミン10.3gを添加した後、ロータ
リーエバポレーターを用いて減圧下、メタノール20リ
ットルを徐々に添加しながら水を留去する方法で水媒体
をメタノールに置換させ、酸化チタン−酸化ジルコニウ
ム−酸化スズ複合メタノールゾル563gを作成した。
得られたメタノールゾルは比重1.104、酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイド粒子の一次
粒子径は4〜8nm、粘度3.4mPa・s、pH(1
+1)7.50、電導度(1+1)1335μs/c
m、TiO2に換算した濃度は6.42重量%、ZrO2
に換算した濃度は0.98重量%、SnO2二換算した
濃度は23.1重量%、水分0.46重量%であった。
【0038】実施例2 (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
とオキシ炭酸ジルコニウム(ZrO2に換算して43.
0重量%、第一希元素化学(株)製)114.6g(Z
rO2に換算して49.2g)と水629.6gを、3
リットルのジャケット付きガラス製セパラブルフラスコ
にとり塩化チタンとオキシ塩化ジルコニウムの混合物水
溶液1331.7g(TiO2に換算して12.0重量
%、ZrO2に換算して3.7重量%)を作成した。
【0039】この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しなが
ら60℃まで加温した後、冷却しながら35重量%濃度
の過酸化水素水(工業用)358.0gと金属スズ粉末
(山石金属(株)製、商品名AT−Sn、No.20
0)190.0gを添加した。過酸化水素水と金属スズ
の添加は、はじめに過酸化水素水35.8g(0.37
モル)を、次いで金属スズ19.0g(0.16モル)
を徐々に加えた。この反応が終了するのを待って(5〜
10分)、過酸化水素水35.8g(0.37モル)
を、次いで金属スズ19.0g(0.16モル)を徐々
に加えた。この様に過酸化水素水の添加に続く金属スズ
の添加を、5〜10分の間隔を置いて合計10回繰り返
すことにより、(過酸化水素水35.8gと金属スズ1
9.0g)×10回の分割添加を行った。反応は発熱反
応のため金属スズの添加により80〜85℃になり反応
が終了すると冷却のために60〜70℃に低下した。従
って反応温度は60〜85℃であった。添加時の過酸化
水素水と金属スズの割合はH 22/Snモル比で2.3
1であった。過酸化水素水と金属スズの添加に要した時
間は2.5時間であった。なお、反応により水が蒸発す
るので適量の補充を行った。反応終了後、淡黄色透明な
塩基性塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液1
780gを得た。得られた塩基性塩化チタン−ジルコニ
ウム−スズ複合塩水溶液中では、チタン成分は酸化チタ
ン(TiO2)に換算した濃度として8.98重量%、
ジルコニウム成分は酸化ジルコニウム(ZrO2)に換
算した濃度として2.76重量%、スズ成分は酸化スズ
(SnO2)に換算した濃度として13.55重量%、
ZrO2/TiO2モル比は0.2で、TiO2/(Zr
2+SnO2)モル比1.0であった。また(Ti+Z
r+Sn)/Clモル比は0.76であった。
【0040】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液1780
gに28重量%アンモニア水259g、水6964gを
添加し、TiO2+ZrO2+SnO2で5重量%に希釈
した。この水溶液を95〜98℃で12時間加水分解を
行い、一次粒子径4〜8nmの酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリーを得
た。
【0041】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体ス
ラリーを限外濾過装置にて水約20リットルを用いて濃
縮→注水→濃縮の操作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄
除去、解膠させ、酸性の酸化チタン−酸化ジルコニウム
−酸化スズ複合水性ゾル8400gを得た。電子顕微鏡
の測定による酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ
複合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmであっ
た。
【0042】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾル90
00gにイソプロピルアミン27.0gを添加し、アル
カリ性にした後、更に限外濾過装置にて水約20リット
ルを用いて濃縮→注水→濃縮の操作を繰り返し、過剰な
電解質を洗浄除去し、アルカリ性の酸化チタン−酸化ジ
ルコニウム−酸化スズ複合水性ゾル8000gを得た。
このゾルを陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−
410、オルガノ(株)製)500ミリリットルを詰め
たカラムに通液し、電解質(アニオン)の非常に少ない
アルカリ性の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ
複合水性ゾル9050gを得た。このゾルを限外濾過装
置にて、濃縮を行ない、酸化チタン−酸化ジルコニウム
−酸化スズ複合水性濃縮ゾル3100gを得た。得られ
たゾルは比重1.140、粘度10.3mPa・s、p
H10.31、電導度1105μs/cm、TiO2
換算した濃度は5.18重量%、ZrO2に換算した濃
度は1.58重量%、SnO2に換算した濃度は7.7
7重量%であった。
【0043】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性
濃縮ゾル1180.4gに撹拌下、酒石酸6.85g、
ジイソプロピルアミン10.3gを添加した後、ロータ
リーエバポレーターを用いて減圧下、メタノール20リ
ットルを徐々に添加しながら水を留去する方法で水媒体
をメタノールに置換させ、酸化チタン−酸化ジルコニウ
ム−酸化スズ複合メタノールゾル563gを作成した。
得られたメタノールゾルは比重1.106、酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイド粒子の一次
粒子径は4〜8nm、粘度3.8mPa・s、pH(1
+1)7.85、電導度(1+1)1465μs/c
m、TiO2に換算した濃度は10.87重量%、Zr
2に換算した濃度は3.33重量%、SnO2に換算し
た濃度は16.4重量%、水分0.42重量%であっ
た。
【0044】実施例3 (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
とオキシ炭酸ジルコニウム(ZrO2に換算して43.
0重量%、第一希元素化学(株)製)57.2g(Zr
2に換算して24.6g)と水687.0gを、3リ
ットルのジャケット付きガラス製セパラブルフラスコに
とり塩化チタンとオキシ塩化ジルコニウムの混合物水溶
液1331.7g(TiO2に換算して12.0重量
%、ZrO2に換算して1.85重量%)を作成した。
この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しながら60℃まで
加温した後、冷却しながら35重量%濃度の過酸化水素
水(工業用)194.5gと金属スズ粉末(山石金属
(株)製、商品名AT−Sn、No.200)95.0
gを添加した。
【0045】過酸化水素水と金属スズの添加は、はじめ
に過酸化水素水38.9g(0.40モル)を次いで金
属スズ19.0g(0.16モル)を徐々に加えた。こ
の反応が終了するのを待って(5〜10分)、過酸化水
素水38.9gを次いで金属スズを19.0gを徐々に
加えた。この様に過酸化水素水の添加に続く金属スズの
添加を、5〜10分の間隔を置いて計5回繰り返す事に
より、(過酸化水素水38.9gと金属スズ19.0
g)×5回の分割添加を行った。
【0046】反応は発熱反応のため金属スズの添加によ
り80〜85℃になり反応が終了すると冷却のために6
0〜70℃に低下した。従って反応温度は60〜85℃
であった。添加時の過酸化水素水と金属スズの割合はH
22/Snモル比で2.50であった。過酸化水素水と
金属スズの添加に要した時間は1.0時間であった。な
お、反応により水が蒸発するので適量の補充を行った。
反応終了後、淡黄色透明な塩基性塩化チタン−ジルコニ
ウム−スズ複合塩水溶液1605gを得た。得られた塩
基性塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液中で
は、チタン成分は酸化チタン(TiO2)に換算した濃
度として9.96重量%、ジルコニウム成分は酸化ジル
コニウム(ZrO2)に換算した濃度として1.53重
量%、スズ成分は酸化スズ(SnO2)に換算した濃度
として7.51重量%、ZrO2/TiO2モル比は0.
1で、TiO2/(ZrO2+SnO2)モル比2.0で
あった。また(Ti+Zr+Sn)/Clモル比は0.
53であった。
【0047】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−ジルコニウム−スズ複合塩水溶液1605
gに28重量%濃度のアンモニア水250g、水424
4gを添加し、TiO2+ZrO2+SnO2で5重量%
まで希釈した。この水溶液を95〜98℃で12時間加
水分解を行い、一次粒子径4〜8nmの酸化チタン−酸
化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリ
ーを得た。
【0048】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体ス
ラリーを限外濾過装置にて水約20リットルを用いて濃
縮→注水→濃縮の操作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄
除去、解膠させ、酸性の酸化チタン−酸化ジルコニウム
−酸化スズ複合水性ゾル5470gを得た。電子顕微鏡
の測定による酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ
複合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmであっ
た。
【0049】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性ゾル54
70gにイソプロピルアミン6.0gを添加した後、陰
イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410、オル
ガノ(株)製)500ミリリットルを詰めたカラムに通
液し、アルカリ性の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸
化スズ複合水性ゾル6128gを得た。このゾルを限外
濾過装置にて、濃縮を行ない、酸化チタン−酸化ジルコ
ニウム−酸化スズ複合水性濃縮ゾル2098gを得た。
得られたゾルは比重1.105、粘度13.3mPa・
s、pH10.31、電導度1375μs/cm、Ti
2に換算した濃度は3.0重量%、ZrO2に換算した
濃度は0.46重量%、SnO2に換算した濃度は1
0.8重量%であった。
【0050】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合水性
濃縮ゾル1205.3gに撹拌下、酒石酸6.85g、
ジイソプロピルアミン10.3gを添加した後、ロータ
リーエバポレーターを用いて減圧下、メタノール20リ
ットルを徐々に添加しながら水を留去する方法で水媒体
をメタノールに置換させ、酸化チタン−酸化ジルコニウ
ム−酸化スズ複合メタノールゾル563gを作成した。
得られたメタノールゾルは比重1.104、酸化チタン
−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合コロイド粒子の一次
粒子径は4〜8nm、粘度3.4mPa・s、pH(1
+1)7.50、電導度(1+1)1335μs/c
m、TiO2に換算した濃度は7.49重量%、ZrO2
に換算した濃度は1.15重量%、SnO2に換算した
濃度は5.66重量%、水分0.44重量%であった。
【0051】比較例1 四塩化チタン(TiO2に換算して27.2重量%、C
l32.0重量%、住友シチックス(株)製)587.
5g(TiO2に換算して159.8g)と水260
8.5gを、3リットルのジャケット付きガラス製セパ
ラブルフラスコにとり塩化チタン水溶液3196g(T
iO2に換算して5.0重量%)を作成した。この水溶
液に28重量%濃度のアンモニア水50gをガラス製撹
拌棒で撹拌しながら添加した後、この水溶液を95℃で
10時間加水分解を行い、一次粒子径4〜8nmの酸化
チタンコロイドの凝集体を得た。この酸化チタンコロイ
ドの凝集体スラリーを5B濾紙を用いて吸引濾過を行
い、次いで水約40リットルを用いて注水洗浄し、過剰
な電解質を除去し、酸化チタンのウェットケーキ620
gを得た。得られたウェットケーキを水2576gに分
散させた後、イソプロピルアミン8.0gを添加し、ア
ルカリ性とした後、陰イオン交換樹脂(アンバーライト
IRA−410、オルガノ(株)製)200ミリリット
ルを詰めたカラムに通液し、アルカリ性の酸化チタン水
性ゾル3890gを得た。このゾルをロータリーエバポ
レーターにて減圧下、濃縮を行ない、アルカリ性酸化チ
タン水性濃縮ゾル1070gを得た。得られたゾルに撹
拌下、酒石酸12.1g、ジイソプロピルアミン26.
1gを添加した後、ロータリーエバポレーターを用いて
減圧下、メタノール25リットルを徐々に添加しながら
水を留去する方法で水媒体をメタノールに置換させ、酸
化チタンメタノールゾル775.2gを作成した。得ら
れたメタノールゾルは比重0.970、酸化チタン粒子
の一次粒子径は4〜8nm、粘度4.5mPa・s、p
H(1+1)8.98、電導度1600μs/cm、T
iO220.2重量%、水分3.4重量%であった。
【0052】参考例1(酸化チタン−酸化スズ複合ゾル
の調製) (a)工程:四塩化チタン(TiO2に換算して27.
2重量%、Cl32.0重量%、住友シチックス(株)
製)587.5g(TiO2に換算して159.8g)
と水744.2gを、3リットルのジャケット付きガラ
ス製セパラブルフラスコにとり塩化チタン水溶液133
1.7g(TiO2に換算して12.0重量%濃度)を
作成した。この水溶液をガラス製撹拌棒で撹拌しながら
50℃まで加温した後、冷却しながら35重量%濃度の
過酸化水素水(工業用)797.0gと金属スズ粉末
(山石金属(株)製、商品名AT−Sn、No.20
0)474.8gを添加した。
【0053】過酸化水素水と金属スズの添加は、はじめ
に金属スズ26.4g(0.22モル)を、次いで過酸
化水素水44.3g(0.46モル)を徐々に加えた。
この反応が終了するのを待って(5〜10分)、金属ス
ズ26.4g(0.22モル)を、次いで過酸化水素水
44.3g(0.46モル)を徐々に加えた。この様に
金属スズの添加に続く過酸化水素水の添加を、5〜10
分の間隔を置いて合計17回繰り返すことにより、(金
属スズを26.4gと過酸化水素水を44.3g)×1
7回の分割添加を行った後、最後に金属スズ26.0g
を次いで過酸化水素水43.9gを添加し、トータル1
8回の分割添加を行った。
【0054】反応は発熱反応のため金属スズの添加によ
り70〜75℃になり反応が終了すると冷却のために5
0〜60℃に低下した。従って反応温度は50〜75℃
であった。添加時の過酸化水素と金属スズの割合はH2
2/Snモル比で2.09であった。過酸化水素水と
金属スズの添加に要した時間は3.0時間であった。
尚、反応により水が蒸発するので適量の補充を行った。
反応終了後、淡黄色透明な塩基性塩化チタン−スズ複合
塩水溶液2730.9gを得た。得られた塩基性塩化チ
タン−スズ複合塩水溶液中では、チタン成分は酸化チタ
ン(TiO2)に換算した濃度として5.85重量%、
スズ成分は酸化スズ(SnO2)に換算した濃度として
22.07重量%、TiO2/SnO2に換算したモル比
0.5であった。また(Ti+Sn)/Clモル比は
1.10であった。
【0055】(b)工程:(a)工程で得られた塩基性
塩化チタン−スズ複合塩水溶液2569.7gに水11
407g、28重量%濃度のアンモニア水211gを添
加し、TiO2+SnO2に換算した濃度で5重量%まで
希釈した。この水溶液を95℃で10時間加水分解を行
い、一次粒子径4〜8nmの酸化チタン−酸化スズ複合
コロイドの凝集体スラリーを得た。
【0056】(c)工程:(b)工程で得た酸化チタン
−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリーを限外濾過装
置にて水約15リットルを用いて濃縮→注水→濃縮の操
作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄除去した後、解膠さ
せて酸性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル1583
0gを得た。電子顕微鏡で測定した酸化チタン−酸化ス
ズ複合コロイド粒子の一次粒子径は、4〜8nmであっ
た。
【0057】(d)工程:(c)工程で得た酸性の酸化
チタン−酸化スズ複合ゾル15830gにイソプロピル
アミン137gを添加してアルカリ性にした後、限外濾
過装置にて水約24リットルを用いて濃縮→注水→濃縮
の操作を繰り返し、過剰な電解質を洗浄除去してアルカ
リ性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル14602g
を得た。更に陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA
−410、オルガノ(株)製)200ミリリットルを詰
めたカラムに通液し、陰イオン含有量の少ないアルカリ
性の酸化チタン−酸化スズ複合水性ゾル15273gを
得た。このゾルをロータリーエバポレーターにて減圧下
で濃縮を行ない、アルカリ性の酸化チタン−酸化スズ複
合水性濃縮ゾル4848.9gを得た。得られたゾルは
比重1.120、粘度5.5mPa・s、pH9.9
2、電導度1230μs/cm、TiO2に換算した濃
度は3.04重量%、SnO2に換算した濃度は11.
46重量%であった。
【0058】(e)工程:(d)工程で得られたアルカ
リ性酸化チタン−酸化スズ複合水性濃縮ゾル1924.
7gに撹拌下、酒石酸12g、ジイソプロピルアミン1
8gを添加した後、ロータリーエバポレーターを用いて
減圧下にメタノール40リットルを徐々に添加しながら
水を留去する方法で水媒体をメタノールに置換させ、酸
化チタン−酸化スズ複合メタノールゾル915gを作成
した。得られたメタノールゾルは比重1.096、酸化
チタン−酸化スズ複合コロイド粒子の一次粒子径は4〜
8nm、粘度3.5mPa・s、pH(1+1)7.3
8、電導度(1+1)1305μs/cm、TiO2
換算した濃度は6.4重量%、SnO2に換算した濃度
は24.1重量%、水分0.41重量%であった。
【0059】実施例4 実施例1〜3の酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化ス
ズ複合ゾルはゾルの状態では極薄いコロイド色を呈する
が、ガラス板上で乾燥するとコロイド色を示さず、無色
透明であった。実施例1〜3と比較例1のゾルをアプリ
ケーターにてガラス板上に薄膜の状態でコーティング
し、150℃で乾燥した後、これにUV照射装置OHD
−320CM(オーク社製)で1時間紫外線を照射し、
耐光性を試験した。紫外線照射前後の被膜の色の変化を
目視で観察して耐光性を判定した。結果を下記に示す。
変化の大きいもの(すなわち淡青色となるもの)は×印
で、変化の小さいものを○印で表した。
【0060】
【表1】表1 (サンプル\評価項目) 耐光性 実施例1 ○ 実施例2 ○ 実施例3 ○比較例1 × 表1に示された結果の通り、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム及び酸化スズの単なる混合物ではなく、酸化チタン
成分、酸化ジルコニウム成分及び酸化スズ成分が原子レ
ベルで
【0061】
【化3】
【0062】の結合が生成していると考えられる本願製
法に基づくゾルは、耐光性において優れた性質を示す。 実施例5 参考例1で得られた酸化チタン−酸化スズ複合ゾルと、
実施例1で得られた酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸
化スズ複合ゾルを濃度20重量%に調製し、30ミリリ
ットルのスクリュー式サンプルビンに充填し、紫外線ラ
ンプで紫外線を30分間照射した。紫外線ランプからサ
ンプルビンまでの距離は18cmとした。照射後(5分
経過後、30分経過後、60分経過後)のゾルの色の変
化を色差計を用いてYI(イエローインデックス値)を
測定し評価した。なお、YI(イエローインデックス)
は黄色度の意味で対象物の黄色を示す指標である。紫外
線ランプはOHD−320M(ORC(株)製)を使用
した。色差計はTC−1800MKII(東京電色
(株)製)を使用し、2C光源を用い反射光にて測定し
た。YIの測定結果を以下に示す。
【0063】
【表2】 表2 YI(イエローインテ゛ックス値) UV照射前 照射後のYI値の変化 の値(フ゛ランク) 5分経過後 30分経過後 60分経過後 参考例1 33.37 −44.53 −39.54 −40.62 実施例1 30.30 25.27 32.38 34.17 酸化チタン−酸化スズ複合ゾルと、酸化チタン−酸化ジ
ルコニウム−酸化スズ複合ゾルは、紫外線照射前は共に
目視で淡黄色の液体である。
【0064】酸化チタン−酸化スズ複合ゾルは、紫外線
照射後のYI値がマイナス側(青みを帯びる方向)に大
きく変化した。この原因は酸化チタン−酸化スズ複合ゾ
ル中でTiが4価から2価に還元されたものと考えられ
る。一方、酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複
合ゾルは、紫外線照射後のYI値の変化が少なく、目視
でも色の変化はなかった。これは酸化ジルコニウム成分
の添加により、Tiの4価から2価への還元が抑制され
たものと考えられる。
【0065】
【発明の効果】本願発明によって得られる酸化チタン−
酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルは透明性が高く、
その乾燥被膜は約1.8〜2.0の屈折率を示し、また
結合強度、硬度のいずれもが高く、耐光性、耐候性、帯
電防止性、耐摩耗性、付着性なども良好である。
【0066】このゾルは、工業製品として供給されるに
充分な安定性を持っている。このゾルは樹脂エマルジョ
ン、界面活性剤やエチルシリケートなどのシラン類、シ
ランカップリング剤の部分加水分解物などと安定に混合
することが出来る。このような性質を有する本発明のゾ
ルはプラスチックスレンズ、フィルム、プラスチックス
成形品の表面上にハードコート膜を形成させて屈折率、
染色性、耐薬品性、耐水性、耐光性、耐候性、耐摩耗
性、耐擦傷性等を向上させる成分として特に有効であ
る。
【0067】本願発明のゾルは、誘電体材料、圧電体材
料、センサー材料等のセラミックス原料や触媒や耐火物
用結合剤、繊維、紙、プラスチックスなどの帯電防止
剤、無機イオン交換体、紫外線吸収用マイクロフィラ
ー、遠赤外線放射用マイクロフィラー、金属、ガラス、
セラミックスの表面処理剤などの用途に使用することが
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 根子 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン塩、オキシジルコニウム塩及び金
    属スズを、過酸化水素の存在下に水性媒体中で反応させ
    る酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化スズ複合ゾルの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 下記(a)工程、(b)工程及び(c)
    工程: (a):過酸化水素水及び金属スズを、2〜3のH22
    /Snモル比に保持しつつ同時に又は交互にチタン塩及
    びオキシジルコニウム塩の混合物水溶液に添加して、チ
    タン成分、ジルコニウム成分及びスズ成分がTiO2
    ZrO2及びSnO 2に換算して0.05〜1.0のZr
    2/TiO2モル比、0.25〜10のTiO2/(Z
    rO2+SnO2)モル比と、TiO2、ZrO2及びSn
    2に換算した総濃度が5〜50重量%となるチタン−
    ジルコニウム−スズの塩基性塩水溶液を生成する工程、 (b):(a)工程で得られたチタン−ジルコニウム−
    スズの塩基性塩水溶液を0.1〜100時間かけて50
    〜100℃の温度で保持して酸化チタン−酸化ジルコニ
    ウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体を生成させる工
    程、及び (c):(b)工程で生成した酸化チタン−酸化ジルコ
    ニウム−酸化スズ複合コロイドの凝集体スラリー中の電
    解質を除去する工程、より成る酸化チタン−酸化ジルコ
    ニウム−酸化スズ複合水性ゾルの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記(a)工程、(b)工程、(c)工
    程及び下記(d)工程: (d)工程:(c)工程で得られた酸化チタン−酸化ジ
    ルコニウム−酸化スズ複合水性ゾルを陰イオン交換する
    工程、より成る酸化チタン−酸化ジルコニウム−酸化ス
    ズ複合水性ゾルの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記(a)工程、(b)工程、(c)工
    程、(d)工程及び下記(e)工程: (e):(d)工程で得られた酸化チタン−酸化ジルコ
    ニウム−酸化スズ複合水性ゾルの水性媒体を有機溶媒に
    置換する工程、より成る酸化チタン−酸化ジルコニウム
    −酸化スズ複合オルガノゾルの製造方法。
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