JPH0980203A - 変性金属酸化物ゾル及びその製造方法 - Google Patents

変性金属酸化物ゾル及びその製造方法

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JPH0980203A
JPH0980203A JP8158842A JP15884296A JPH0980203A JP H0980203 A JPH0980203 A JP H0980203A JP 8158842 A JP8158842 A JP 8158842A JP 15884296 A JP15884296 A JP 15884296A JP H0980203 A JPH0980203 A JP H0980203A
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sol
particles
zinc
oxide
zinc stannate
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JP8158842A
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English (en)
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Yoshitane Watabe
淑胤 渡部
Keitaro Suzuki
啓太郎 鈴木
Kinya Koyama
欣也 小山
Motoko Iijima
根子 飯島
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックレンズの表面に施されるハード
コート剤成分として、又は各種樹脂の難燃助剤、繊維、
紙の難燃処理剤、紫外線吸収用マイクロフィラー、遠赤
外線放射用マイクロフィラー等の用途に使用されるゾル
を提供する。 【解決手段】 3、4又は5価の原子価の金属の酸化物
からなる粒子(A)を核として、その粒子の表面が一般
式xZnO・ySnO2 ・zH2 Oにおいてx:y:z
が1:0.83〜1.43:1.00〜5.00のモル
比で表されるスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)で被覆され
た4.5〜100nmの1次粒子径を有する変性金属酸
化物の粒子を液状媒体に分散させたゾル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は3、4又は5価の
原子価の金属の酸化物コロイド粒子の表面を、スズ酸亜
鉛水和物のコロイド粒子で被覆することによって形成さ
れた、1次粒子径4.5〜100nmの変性金属酸化物
のコロイド粒子を液状媒体に分散させたゾル及びその製
法に関する。本発明のゾルは、プラスチックレンズの表
面に施されるハードコート剤の成分として、その他種々
の用途に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年多用されるようになってきたプラス
チックレンズの表面を改良するために、この表面に適用
されるハードコート剤の成分として、高い屈折率を有す
る金属酸化物のゾルが用いられている。例えば特公昭6
3−37142号公報には、1〜300nmの粒子径を
有するAl、Ti、Zr、Sn、Sb等の金属酸化物の
粒子を含有させたハードコート剤が記載されている。
【0003】特開平3−217230号公報には、4〜
50nmの粒子径を有する原子価3、4又は5の金属の
酸化物のコロイド粒子を核として、その表面がWO3
SnO2重量比0.5〜100であって粒子径2〜7n
mの酸化タングステン−酸化第二スズ複合体のコロイド
粒子で被覆されることによって形成された粒子径4.5
〜60nmの変性金属酸化物コロイド粒子からなり、そ
してこれら全金属酸化物を2〜50重量%含む安定なゾ
ルが提案されている。
【0004】また、特開平6−24746号公報にはZ
rO2/SnO2として0.02〜1.0の重量比と4〜
50nmの粒子径を有する酸化第二スズ−酸化ジルコニ
ウム複合体コロイド粒子を核として、その表面を0.5
〜100のWO3/SnO2重量比と2〜7nmの粒子径
を有するWO3−SnO2複合体コロイド粒子で被覆した
構造の粒子からなる変性された酸化第二スズ−酸化ジル
コニウム複合体の安定なゾルが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属酸化物ゾ
ル、特にカチオン性の金属酸化物ゾルをハードコート剤
の成分として用いると、得られたハードコート剤の安定
性が充分でないのみならず、このハードコート剤の硬化
被膜の透明性、密着性、耐候性等も充分でない。また、
Sb25ゾルをハードコート剤成分として用いる場合に
は、Sb25の屈折率が1.65〜1.70程度である
から、レンズ等に使用されるプラスチック基材の屈折率
が1.6以上の時には、もはやこのSb25ゾルでは硬
化被膜の屈折率が充分に向上しない。
【0006】上記の特公昭63−37142号公報記載
の1〜300nmの粒子径を有するAl、Ti、Zr、
Sn、Sb等の金属の酸化物の粒子を含有させたハード
コート剤は、レンズ等のプラスチック基材に塗布して硬
化させた場合に、得られる塗膜の耐水性が十分ではない
ので好ましくない。上記特開平3−217230号公報
に記載の変性金属酸化物ゾルのコロイド粒子は、屈折率
が1.7以上であり、このゾルをプラスチックレンズ用
のハードコート剤の成分として用いると、要求されるハ
ードコート膜の性能、例えば、耐擦傷性、透明性、密着
性、耐水性、耐候性、などの性能をほぼ満足する事が出
来る。しかし、この変性金属酸化物コロイド粒子の核粒
子が酸化第二スズゾルの場合には、このゾルを用いて得
られたハードコート膜は紫外線を浴びたときに黄変等の
耐光性の問題がある。
【0007】また、上記特開平6−24746号公報に
記載の変性された酸化第二スズ−酸化ジルコニウム複合
体ゾルのコロイド粒子は屈折率が1.7以上であり、こ
のゾルをプラスチックレンズ用のハードコート剤の成分
として用いると要求されるハードコート膜の性能、特に
耐光性の向上が認められる。しかし、上記特開平3−2
17230号公報、及び特開平6−24746号公報に
記載のゾルを用いた塗膜は、共に核粒子の被覆に酸化タ
ングステン−酸化第二スズ複合体コロイド粒子を使用し
ているため、近年の高度な要求性能を必要とするハード
コート膜には耐水性、耐光性の点で不十分である。
【0008】本願発明は、高い屈折率、特に1.7以上
の屈折率を有し、更に耐水性に優れた金属酸化物のコロ
イド粒子の安定なゾルを提供しようとするものである。
本発明では更に、プラスチックレンズ表面に施されるハ
ードコート膜の性能向上成分として、そのハードコート
用塗料に混合して用いることが出来る金属酸化物ゾルを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明は、3、4又は
5価の原子価の金属の酸化物からなる粒子(A)を核と
して、その粒子の表面が一般式xZnO・ySnO2
zH2 Oにおいてx:y:zが1:0.83〜1.4
3:1.00〜5.00のモル比で表されるスズ酸亜鉛
水和物の粒子(B)で被覆された4.5〜100nm
(ナノメートル)の1次粒子径を有する変性金属酸化物
の粒子を液状媒体に分散させたゾルである。
【0010】ここで、1次粒子径とは凝集形態にある粒
子の直径ではなく、個々に分離した時の1個の粒子の直
径であり、電子顕微鏡によって測定する事ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明に用いられる3、4又は
5価の原子価の金属の酸化物からなる粒子(A)は、1
次粒子径が4〜50nm、好ましくは4〜30nmであ
る。上記の3、4又は5価の原子価を有する金属の酸化
物は、アルミニウム、イットリウム、アンチモン、イン
ジウム、ビスマス、チタン、ジルコニウム、スズ、セリ
ウム、テルル、ニオブ、タンタル等の金属の酸化物が挙
げられ、例えば、Al23、Y23、Sb23、In2
3、Bi23、TiO2、ZrO2、SnO2、Ce
2、TeO2、Sb25、Nb25、Ta25等が例示
される。これらの酸化物は単独で又は2種以上の混合物
として使用することが出来る。特に上記金属の酸化物
は、スズ、ジルコニウム、チタン、アンチモンの酸化物
が好ましく、これらを単独で又は2種以上の混合物とし
て使用することが出来る。2種以上の酸化物を使用する
場合は、上記の酸化物粒子が単に混ざり合った物として
使用することも、酸化物粒子が化学的に結合した構造と
することも出来る。化学的に結合した構造としては、例
えば酸化第二スズのコロイド粒子と酸化ジルコニウムの
コロイド粒子とがこれら酸化物の重量に基づいてZrO
2/SnO2として0.02〜1.0の比率に結合した構
造の複合体のコロイド粒子を上記の粒子(A)として用
いることが出来る。
【0012】上記3、4又は5価の金属の酸化物のコロ
イド粒子(A)は、公知の方法、例えば、イオン交換
法、解膠法、加水分解法、反応法等の方法により4〜5
0nm、好ましくは4〜30nmの1次粒子径を有する
コロイド粒子(A)が液状媒体に分散したゾルとして使
用することが好ましい。上記イオン交換法としては、上
記金属の酸性塩を水素型陽イオン交換樹脂で処理する方
法で、或いは、上記金属の塩基性塩を水酸基型陰イオン
交換樹脂で処理する方法が挙げられる。上記解膠法とし
ては、上記金属の酸性塩を塩基で中和するか、或いは上
記金属の塩基性塩を酸で中和させることにより得られる
ゲルを洗浄した後、酸または、塩基で解膠する方法が挙
げられる。上記加水分解法としては、上記金属のアルコ
キシドを加水分解する方法、或いは上記金属の塩基性塩
を加熱下加水分解した後、不要な酸を除去する方法が挙
げられる。上記反応法の例としては、上記金属の粉末と
酸とを反応させる方法が挙げられる。
【0013】これら金属の酸化物ゾルの媒体は、水、親
水性有機溶媒のいずれでも使用することが出来るが、水
を用いた水性ゾルが好ましい。また、これらゾルは、1
〜9のpHで安定なゾルとして使用することが出来る。
本発明の目的が達成される限り、これら金属の酸化物ゾ
ルには任意の成分、例えば、ゾルの安定化のためのアル
カリ物質、酸性物質、オキシカルボン酸等を含有するこ
とが出来る。上記の金属の酸化物ゾルは、金属酸化物の
含有量として0.5〜50重量%であるが、好ましくは
1〜30重量%である。また、本発明の安定なゾルが得
られる限り、2種以上の上記ゾルの混合物として用いる
ことができる。
【0014】本願発明に用いられる一般式xZnO・y
SnO2 ・zH2 Oにおいてx:y:zが1:0.83
〜1.43:1.00〜5.00のモル比で表されるス
ズ酸亜鉛水和物の粒子(B)は、1次粒子径が2〜20
nm、好ましくは2〜10nmである。上記の粒子中の
スズ酸亜鉛水和物は、一般式xZnO・ySnO2 ・z
2 O〔x:y:zが1:0.83〜1.43:1.0
0〜5.00〕において、ZnO:SnO2 =1:1で
ある定比組成のZnSnO3 ・zH2 O〔ZnO・Sn
2・zH2Oと表記する事もできる。zは3.00〜
5.00〕、或いはZnO:SnO2 =1:0.83〜
1.43の不定比組成のZnO・(SnO2a・zH2
O〔但し、aは0.83〜1.43、zは1.00〜
5.00〕が存在する。
【0015】上記のスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)は、
2〜20nm、好ましくは2〜10nmの1次粒子径を
有するスズ酸亜鉛水和物粒子(B)が液状媒体に分散し
たゾルとして使用する事が好ましい。この液状媒体とし
ては、水性媒体や、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール等の親水性有機溶媒が挙げられる。本願発明に
使用される上記粒子(B)が液状媒体に分散したゾルの
製造方法は、第一方法として、下記(a)、(b)及び
(c)工程; (a):亜鉛塩とスズ酸塩を、過酸化水素の存在下に水
性媒体中で反応して、0.7〜1.2のZn/Snモル
比を有するスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子が分散する
水性媒体を得る工程、 (b):(a)工程で得られたスズ酸亜鉛水和物のコロ
イド粒子が分散する水性媒体を、30〜200℃の温度
で加熱する工程、及び (c):(b)工程で得られたスズ酸亜鉛水和物のコロ
イド粒子が分散する水性媒体から電解質を除去する工
程、より成る製造方法である。
【0016】(a)工程に用いられる亜鉛塩は、水溶性
であれば如何なる無機酸或いは有機酸の亜鉛塩も使用す
る事が出来る。例えば、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜
鉛、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛等が挙げられ、これらを
1種で又は2種以上の混合物として使用する事ができ
る。しかし、上記ゾルの製造コストや排水処理の点から
塩化亜鉛、硫酸亜鉛等の無機酸の亜鉛塩が好ましく、こ
れらを1種で又は2種以上の混合物として使用する事が
できる。これらの亜鉛塩は、ZnOに換算して0.1〜
20重量%濃度の水溶液として使用する事ができる。
【0017】(a)工程に用いられるスズ酸塩は、水溶
性のスズ酸アルカリ金属塩が好ましく、例えば、スズ酸
ナトリウム(Na2 SnO3 ・3H2 O)、スズ酸カリ
ウム(K2 SnO3 ・3H2 O)が挙げられ、これらを
単独で又は混合物として使用する事が出来る。これらの
スズ酸塩は、SnO2 に換算して0.1〜20重量%濃
度の水溶液として使用することができる。
【0018】(a)工程に用いられる過酸化水素は、H
2 2 として5〜60重量%の水溶液として使用する事
が出来る。(a)工程において、過酸化水素の存在下に
0.7〜1.2のZn/Snモル比で亜鉛塩とスズ酸塩
を水性媒体中で反応させて、0.7〜1.2のZn/S
nモル比を有するスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子を得
る事が出来る。上記反応時のZn/Snモル比が0.7
未満では、酸化スズ(SnO2 )コロイド粒子が生成す
る為に好ましくなく、1.2を超える場合は、Zn(O
H)2 コロイド粒子が生成する為に好ましくない。
【0019】(a)工程において過酸化水素の存在下の
亜鉛塩とスズ酸塩の反応は、過酸化水素水を添加した亜
鉛塩水溶液と、スズ酸塩水溶液とを混合した水性媒体中
で成される事が好ましい。過酸化水素水の添加は、亜鉛
塩水溶液、又はスズ酸塩水溶液のいずれか一方又は両方
に添加する事が可能であるが、スズ酸塩水溶液がアルカ
リ性である為に、亜鉛塩水溶液に添加する事がより好ま
しい。(a)工程において、水性媒体中に存在する過酸
化水素の量は、H2 2 /Znのモル比で0.5〜2
0.0、好ましくは1.0〜18.0とする事が出来
る。過酸化水素は、亜鉛塩とスズ酸塩が反応してスズ酸
亜鉛水和物のコロイド粒子が生成する際に、コロイド粒
子の粒子径を制御する作用があり、上記H2 2 /Zn
モル比が0.5未満ではスズ酸亜鉛水和物の一部のコロ
イド粒子が1次粒子径として200nmを越えるものが
生成し、また、20.0を越えて添加する場合は、過酸
化水素が過剰となり経済的でない。
【0020】(a)工程におけるスズ酸塩水溶液と、過
酸化水素水を添加した亜鉛塩水溶液との混合は、両液を
同時に混合する方法や、何れか一方の水溶液を他方の水
溶液へ滴下する方法で行われるが、どちらの方法によっ
ても0.7〜1.2のZn/Snモル比を有するスズ酸
亜鉛水和物のコロイド粒子が得られる。しかし、凝集を
避ける為に、過酸化水素水を添加した亜鉛塩水溶液を、
スズ酸塩水溶液中に滴下する方法がより好ましい。この
滴下は、0.5〜5時間かけて、20〜80℃の温度で
行われる。ディスパー等の攪拌機械を用いて攪拌中のス
ズ酸塩水溶液中に、過酸化水素水を添加した亜鉛塩水溶
液を定量ポンプで滴下する事が好ましい。この混合によ
って水性媒体中に生成するスズ酸亜鉛水和物は、0.1
〜20重量%濃度、好ましくは1.0〜10重量%濃度
となる様に両液を混合する事が好ましい。この混合液の
pHは3〜12で好ましくは5〜9である。また必要に
応じて酸水溶液あるいはアルカリ水溶液を添加してpH
調整する事が出来る。pH3未満であると未反応の亜鉛
塩が残存するため収率が低下し、またpH12を超える
と未反応のスズ酸塩が残存するため収率が低下するので
好ましくない。
【0021】(a)工程において、水性媒体にオキシカ
ルボン酸、その塩又はそれらの混合物を、スズ酸塩中の
Snに対してモル比で1.5倍以内、好ましくは0.0
5〜1.5倍に含有する事が出来る。このオキシカルボ
ン酸や、その塩の添加により分散性や透明性の高いスズ
酸亜鉛水和物ゾルが得られる。上記のオキシカルボン酸
やその塩は水溶性であるものが用いられ、オキシカルボ
ン酸としては、例えば、グルコン酸、酒石酸、クエン酸
が挙げられ、オキシカルボン酸塩としてはグルコン酸、
酒石酸、或いはクエン酸等のアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、或いは有機塩基塩が挙げられ、アルカリ金属塩
としてはグルコン酸ナトリウム、クエン酸カリウム等
が、有機塩基塩としてはグルコン酸プロピルアミン、酒
石酸モノエタノールアミン等が挙げられる。オキシカル
ボン酸やその塩は、スズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子が
形成された後添加する事も出来るが、上記のコロイド粒
子の形成前、或いは形成中に添加する事が好ましい。上
記のオキシカルボン酸やその塩は、スズ酸塩水溶液或い
は亜鉛塩水溶液のいずれの水溶液に添加することによっ
て水性媒体中に含有させる事も可能であるが、過酸化水
素水を添加した亜鉛塩水溶液を、攪拌されたスズ酸塩水
溶液中に滴下する方法の中で、上記のオキシカルボン酸
やその塩は、スズ酸塩水溶液中に添加する方法が好まし
い。これらのオキシカルボン酸やその塩は、直接又は1
〜50重量%濃度の水溶液として、スズ酸塩水溶液に添
加する事が出来る。
【0022】(b)工程では、上記(a)工程で得られ
たスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子が分散する水性媒体
を30〜200℃、好ましくは60〜100℃の温度
で、0.1〜50時間、好ましくは1〜10時間で加熱
熟成が行われる。加熱温度が100℃を越えるときには
オートクレーブ等が必要となる。加熱熟成時間が0.1
時間以下では効果が小さく、50時間を越えても良いが
経済的でない。(b)工程で得られたスズ酸亜鉛水和物
のコロイド粒子が分散する水性媒体は、アルカリ性物質
を添加してpH9〜12のアルカリ性にすることによっ
て得られるゾルの分散性や透明性を向上させる事が出来
る。このアルカリ性物質としては、アミン、水酸化第4
級アンモニウム、アルカリ金属水酸化物等が挙げられる
が、特にアミンが好ましい。このアミンとしては、例え
ばモノエタノールアミン、イソプロピルアミン等が挙げ
られる。
【0023】(c)工程では(b)工程で得られたスズ
酸亜鉛水和物のコロイド粒子が分散する水性媒体(スズ
酸亜鉛水和物水性ゾル)から、過剰に含まれるカチオン
(アルカリ金属イオン)やアニオン(酸根)などの電解
質を、限外濾過と注水洗浄の組合せによって除去するこ
とができる。限外濾過法で電解質を除去する場合は使用
する限外濾過膜の材質から100℃以下、好ましくは室
温〜60℃で行うことが出来る。また必要であればさら
に陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂で処理し電解質
を低減しても良い。陰イオン交換樹脂は水酸基型で用い
られ、市販の陰イオン交換樹脂を用いることができ、陰
イオン交換樹脂を充填したカラムにゾルを通液する方法
により容易に陰イオンの低減ができる。通液の温度は0
〜60℃、通液は空間速度(SV)で1〜10h-1が好
ましい。陽イオン交換樹脂は水素型で用いられ、市販の
陽イオン交換樹脂を用いることが出来、陽イオン交換樹
脂の必要量を直接添加し攪拌することにより行われる。
(c)工程での過剰な電解質の除去により良好な透明性
と充分な安定性とを有する本発明のスズ酸亜鉛水和物ゾ
ルを得ることが出来る。(c)工程で得られたゾルは、
pH3〜12、好ましくはpH5〜11であり、スズ酸
亜鉛水和物を5〜20重量%濃度で含有する。そして、
得られたゾル中のスズ酸亜鉛水和物粒子は、2〜200
nmの1次粒子径を有し、且つ一般式xZnO・ySn
2 ・zH2 Oにおいてx:y:zが1:0.83〜
1.43:1.00〜5.00のモル比で表されるもの
であった。得られるゾル中のスズ酸亜鉛水和物粒子は、
螢光X線分析や、示差熱分析等の方法により亜鉛、スズ
及び結晶水の比率を確認する事が出来る。
【0024】(c)工程で得られたゾルの濃度を更に高
めたいときは、(d)工程として、少量の有機塩基や有
機酸等を安定化剤として添加して、ロータリーエバポレ
ーター、限外濾過装置等の装置により40重量%まで濃
縮することができる。使用される有機塩基としては、ア
ルキルアミン、アルカノールアミン又は第4級アンモニ
ウム水酸化物が挙げられ、例えばn−プロピルアミン、
イソプロピルアミン、ジイソブチルアミン、エチレンジ
アミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン
等が例示される。有機酸としてはグリコール酸、酒石
酸、クエン酸等のオキシカルボン酸が使用できる。上記
(c)工程あるいはその後に付加された(d)工程によ
って得られた水性ゾルの水媒体は、親水性有機溶媒で置
換する(e)工程によりオルガノゾルとする事が出来
る。この置換は蒸留法、限外濾過法等、通常の方法によ
り行うことができる。この親水性有機溶媒としてはメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、N、N’ージメチルア
セトアミド等の直鎖アミド類、N−メチルー2ーピロリ
ドン等の環状アミド類、エチルセロソルブ等のグリコー
ルエーテル類、或いはエチレングリコール等が挙げられ
る。(e)工程により得られたオルガノゾル中の粒子
は、(c)工程で得られた水性ゾル中の粒子と、同じ1
次粒子径及び成分モル比を有している。
【0025】本願発明に使用される上記粒子(B)が液
状媒体に分散したゾルの製造方法は、第二方法として、
下記(a’)、(b’)、(c’)及び(d’)工程; (a’):亜鉛酸塩とスズ酸塩を、過酸化水素の存在下
に水性媒体中で酸で中和反応して、0.7〜1.2のZ
n/Snモル比を有するスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒
子の凝集体を含有する水性媒体を得る工程、 (b’):(a’)工程で得られたスズ酸亜鉛水和物の
コロイド粒子の凝集体を含有する水性媒体を、30〜2
00℃の温度で加熱する工程、 (c’):(b’)工程で得られたスズ酸亜鉛水和物の
コロイド粒子の凝集体を含有する水性媒体から電解質を
除去する工程、及び (d’):(c’)で得られた水性媒体中のスズ酸亜鉛
水和物のコロイド粒子の凝集体を解膠する工程、より成
る製造方法である。
【0026】(a’)工程に使用される亜鉛酸塩は、水
溶性であれば如何なる亜鉛酸塩も使用する事ができる。
これらの亜鉛酸塩としては、亜鉛酸アルカリ金属塩が好
ましく、例えば、亜鉛酸ナトリウムや亜鉛酸カリウムが
挙げられる。上記の亜鉛酸アルカリ金属塩は、正塩(一
般式として、M2 O・ZnO・nH2 O、但しMはアル
カリ金属原子)では加水分解を起こし易いため、M2
/ZnOモル比が2.0以上の組成のアルカリ性水溶液
として用いることが好ましい。上記の亜鉛酸塩は、Zn
Oとして0.1〜20重量%濃度の水溶液で用いること
が好ましい。
【0027】(a’)工程に用いられるスズ酸塩として
は水溶性のスズ酸アルカリ金属塩が好ましく、例えば、
スズ酸ナトリウム(Na2 SnO3 ・3H2 O)やスズ
酸カリウム(K2 SnO3 ・3H2 O)が挙げられ、こ
れらを単独で又は混合物として使用することができる。
これらスズ酸塩は、SnO2 として0.1〜20重量%
濃度の水溶液として使用することが出来る。
【0028】(a’)工程に用いられる過酸化水素は、
2 2 として5〜60重量%の水溶液として使用する
ことができる。(a’)工程において、過酸化水素の存
在下に0.7〜1.2のZn/Snモル比で亜鉛酸塩と
スズ酸塩を混合して水性媒体中で酸で中和する事によ
り、0.7〜1.2のZn/Snモル比を有するスズ酸
亜鉛水和物のコロイド粒子から成る凝集体を得る事が出
来る。上記亜鉛酸塩とスズ酸塩の混合時のZn/Snモ
ル比が0.7未満では、酸化スズ(SnO2 )コロイド
粒子が生成する為に好ましくなく、1.2を超える場合
は、Zn(OH)2 コロイド粒子が生成する為に好まし
くない。
【0029】(a’)工程においては、0.7〜1.2
のZn/Snモル比を有するスズ酸亜鉛水和物のコロイ
ド粒子は2〜200nmの1次粒子径を有するが、これ
らの1次粒子径を持ったコロイド粒子は凝集体を形成す
る為に、これらのスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝
集体を含有する水性媒体はスラリーと言える。(a’)
工程で使用される酸は、例えば塩酸、硝酸、硫酸、スル
ファミン酸などの無機酸やギ酸、酢酸、シュウ酸などの
有機酸が挙げられるが、生産コストや排水処理の面から
無機酸が好ましい。これら酸は、0.1〜20重量%濃
度の水溶液として用いることができる。
【0030】(a’)工程において、過酸化水素の存在
下に亜鉛酸塩とスズ酸塩を酸で中和する反応は、亜鉛酸
塩とスズ酸塩を含有する水溶液と、過酸化水素水を添加
した酸水溶液とを混合した水性媒体中で成される事が好
ましい。亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液は、亜鉛
酸塩水溶液とスズ酸塩水溶液を混合して得る事が好まし
い。また、過酸化水素水は、亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有
する水溶液中、或いは酸水溶液中のどちらに添加する事
も出来るが、亜鉛酸塩水溶液とスズ酸塩水溶液の混合水
溶液がアルカリ性の為に、酸水溶液中に添加する事が好
ましい。(a’)工程の過酸化水素の存在下に亜鉛酸塩
とスズ酸塩を酸で中和する反応において、水性媒体中に
存在する過酸化水素の量が、H2 2 /Znのモル比で
0.5〜20.0、好ましくは1.0〜18とする事が
出来る。過酸化水素は、亜鉛酸塩とスズ酸塩を酸で中和
してスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を生成さ
せる際にコロイド粒子の粒子径を制御する作用があり、
上記H2 2 /Znモル比が0.5未満ではスズ酸亜鉛
水和物の一部のコロイド粒子が1次粒子径として200
nmを越えるものが生成し、また、20.0を超えて添
加する場合は経済的でない。
【0031】(a’)工程において、亜鉛酸塩とスズ酸
塩を含有する水溶液と、過酸化水素水を添加した酸水溶
液との混合は、両液を同時に混合する方法や、何れか一
方の水溶液を他方の水溶液へ滴下する方法で行われる
が、どちらの方法によっても0.7〜1.2のZn/S
nモル比を有するスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝
集体が得られる。しかし、フロック状になるのを避ける
為に、過酸化水素水を添加した酸水溶液を、亜鉛酸塩と
スズ酸塩を含有する水溶液中に滴下する方法が好まし
い。この滴下は、0.5〜5時間をかけて、20〜80
℃の温度で行われる。ディスパー等の攪拌機械を用いて
攪拌中の亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液に、過酸
化水素水を添加した酸水溶液を定量ポンプで滴下するこ
とが好ましい。この混合によって水性媒体中に生成する
スズ酸亜鉛水和物が0.1〜20重量%濃度、好ましく
は1.0〜10重量%濃度となる様に両液を混合するこ
とが好ましい。この混合液のpHは3〜12で好ましく
は5〜9である。pHが3未満であると生成したスズ酸
亜鉛水和物の一部が亜鉛塩として酸に溶解するため収率
が低下し、またpHが12を超えるとスズ酸塩と亜鉛酸
塩が一部未反応で残存するために収率が低下するので好
ましくない。
【0032】(a’)工程において、水性媒体中にオキ
シカルボン酸、その塩又はそれらの混合物を、スズ酸塩
中のSnに対してモル比で1.5倍以内、好ましくは
0.05〜1.5倍に含有する事ができる。上記のオキ
シカルボン酸やその塩の添加により分散性や透明性の高
いスズ酸亜鉛水和物ゾルが得られる。上記のオキシカル
ボン酸やその塩は、水溶性であるものが用いられ、オキ
シカルボン酸としては、例えば、グルコン酸、酒石酸、
クエン酸が挙げられ、オキシカルボン酸塩としてはグル
コン酸、酒石酸、或いはクエン酸等のアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、或いは有機塩基塩が挙げられ、アルカ
リ金属塩としては、グルコン酸ナトリウム等が、有機塩
基塩としてはグルコン酸プロピルアミン等が挙げられ
る。オキシカルボン酸やその塩は、(a’)〜(d’)
工程のいかなる段階で添加する事も可能であるが、スズ
酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体の形成前、或いは
凝集体の形成中、又は凝集体を解膠して得られたゾルに
添加することが好ましい。スズ酸亜鉛水和物のコロイド
粒子の凝集体の形成前に添加する場合は、上記のオキシ
カルボン酸やその塩は、亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する
水溶液或いは過酸化水素水を添加した酸水溶液のいずれ
の水溶液に添加することによって水性媒体中に含有させ
る事も可能であるが、過酸化水素水を添加した酸水溶液
を、攪拌された亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液に
滴下する方法の中で、上記のオキシカルボン酸やその塩
は、亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液中に添加する
方法が好ましい。これらのオキシカルボン酸やその塩
は、直接又は1〜50重量%濃度の水溶液として、亜鉛
酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液に添加する事が出来
る。
【0033】(b’)工程では、上記(a’)工程で得
られたスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を含有
する水性媒体を30〜200℃、好ましくは60〜10
0℃の温度で、0.1〜50時間、好ましくは1〜10
時間で加熱熟成が行われる。加熱温度が100℃を越え
るときにはオートクレーブ等が必要となる。加熱熟成時
間が0.1時間以下では効果が小さく、50時間を越え
ても良いが経済的でない。
【0034】(c’)工程では、上記(b’)工程で得
られたスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を含有
する水性媒体から、過剰に含まれるカチオン(アルカリ
金属イオン)やアニオン(酸根)などの電解質が除去さ
れる。この電解質の除去は、デカンテーション、遠心濾
過、限外濾過などの方法により洗浄除去される。これら
の濾過法による除去は、100℃以下、好ましくは25
〜60℃で行う事ができる。
【0035】(d’)工程では(c’)工程で得られた
過剰な電解質を洗浄除去したスズ酸亜鉛水和物コロイド
凝集体を含有する水性媒体(スラリー)をディスパー、
サンドグラインダー、アトライター、ボールミルなどの
装置で分散解膠することによりゾルを製造する事ができ
る。この時に分散助剤としては、アルカリ金属水酸化
物、アンモニア等の無機塩基やアミン類等の有機塩基等
を添加しpH調整する事により、より効率的にスズ酸亜
鉛水和物の粒子を水性媒体に分散させたゾルを製造する
事ができる。この様に得られたゾルに上記のオキシカル
ボン酸、その塩又はそれらの混合物を、スズ酸亜鉛水和
物のSnに対してモル比で1.5倍以内で添加する事が
出来る。
【0036】(d’)工程により得られたゾルは、pH
3〜12、好ましくはpH5〜11であり、スズ酸亜鉛
水和物を5〜30重量%濃度で含有する。そして、得ら
れたゾル中のスズ酸亜鉛水和物粒子は、2〜200nm
の1次粒子径を有し、且つ一般式xZnO・ySnO2
・zH2 Oにおいてx:y:zが1:0.83〜1.4
3:1.00〜5.00のモル比で表されるものであっ
た。
【0037】(d’)工程により得られたゾルは、スズ
酸亜鉛水和物ゾル中の電解質をさらに低減させるために
陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂で処理する事が出
来る。陰イオン交換樹脂は水酸基型で用いられ、市販の
陰イオン交換樹脂を用いることが出来、陰イオン交換樹
脂を充填したカラムにゾルを通液する方法等により容易
に陰イオンを除去できる。通液の温度は0〜60℃、通
液は空間速度(SV)で1〜10h-1が好ましい。また
陽イオン交換樹脂は水素型で用いられ、市販の陽イオン
交換樹脂を用いることができる。この陽イオン交換樹脂
での処理は、必要量を攪拌下のゾルに直接添加して行う
ことにより陽イオンを除去できる。(c’)工程での過
剰な電解質の除去により(d’)工程での解膠が容易に
なり、pH3〜12の良好な透明性と充分な安定性とを
有する本発明のスズ酸亜鉛水和物ゾルを得ることが出来
る。(d’)工程で得られたゾルの濃度をさらに高めた
いときは、(e’)工程として有機塩基や有機酸等の安
定化剤を添加することにより40重量%まで濃縮するこ
とができる。使用される有機塩基としては、アルキルア
ミン、アルカノールアミン又は第4級アンモニウム水酸
化物が挙げられ、例えばn−プロピルアミン、イソプロ
ピルアミン、ジイソブチルアミン、エチレンジアミン、
モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例示
される。有機酸としてはグリコール酸、酒石酸、クエン
酸等のオキシカルボン酸が使用できる。上記(d’)工
程あるいはその後に付加された(e’)工程によって得
られた水性ゾルの水性媒体は、親水性有機溶媒で置換す
る(f’)工程によりオルガノゾルとする事が出来る。
この置換は蒸留法、限外濾過法等、通常の方法により行
うことができる。この親水性有機溶媒としてはメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール
類、ジメチルホルムアミド、N、N’ージメチルアセト
アミド等の直鎖アミド類、N−メチルー2ーピロリドン
等の環状アミド類、エチルセロソルブ等のグリコールエ
ーテル類、或いはエチレングリコール等が挙げられる。
(f’)工程により得られたオルガノゾル中の粒子は、
(e’)工程で得られた水性ゾル中の粒子と、同じ1次
粒子径及び成分モル比を有している。
【0038】本願発明に使用されるスズ酸亜鉛水和物の
粒子(B)を液状媒体に分散させたゾルは、上記の第一
方法と第二方法を併用した第三方法で製造する事が出来
る。即ち、第三方法は、(a”)工程:スズ酸塩と亜鉛
酸塩を、過酸化水素の存在下に水性媒体中で酸と亜鉛塩
で中和反応して、0.7〜1.2のZn/Snモル比を
有するスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を含有
する水性媒体を得る工程、(b”)工程:(a”)工程
で得られたスズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を
含有する水性媒体を、30〜200℃の温度で加熱する
工程、(c”)工程:(b”)工程で得られたスズ酸亜
鉛水和物のコロイド粒子の凝集体を含有する水性媒体か
ら電解質を除去する工程、及び(d”)工程:(c”)
工程で得られた水性媒体中のスズ酸亜鉛水和物のコロイ
ド粒子の凝集体を解膠する工程より成る。
【0039】上記第三方法の(a”)工程において、過
酸化水素の存在下に亜鉛酸塩とスズ酸塩を酸と亜鉛塩で
中和する反応が、亜鉛酸塩とスズ酸塩を含有する水溶液
と、過酸化水素水を添加した酸と亜鉛塩の水溶液とを混
合した水性媒体中で成される事が好ましい。スズ酸亜鉛
水和物の粒子(B)を液状媒体に分散させたゾルは、亜
鉛塩とスズ酸塩を過酸化水素の存在下に水性媒体中で反
応する第一方法、又は亜鉛酸塩とスズ酸塩を過酸化水素
の存在下に水性媒体中で酸で中和反応する第二方法によ
り製造する事が出来る。過酸化水素は反応時に生成する
スズ酸亜鉛水和物コロイド粒子の粒子径を制御する事が
でき、その結果、1次粒子径として2〜200nm程度
になり、さらに2次凝集を起こしてもその凝集の程度は
弱く過剰の電解質を除去した後、容易に解膠させスズ酸
亜鉛水和物ゾルを製造することができる。これは過酸化
水素の存在によりスズ酸の表面が過酸化状態になってい
る為と推定される。
【0040】上記の第一方法によって得られるゾル中の
スズ酸亜鉛水和物粒子はX線回折測定により、エイエス
ティーエム、インデックス トウザ エックスレイ パ
ウダーデータファイル インオーガニック(ASTM、
Index to theX−ray Powder
Data File Inorganic)に記載され
ているスズ酸亜鉛水和物(ASTM No.20−14
55、ZnSnO3・3H2 O、)のピークパターンと
一致した。結晶性スズ酸亜鉛水和物のピークも示すが非
常に小さく、ほとんどは無定形スズ酸亜鉛水和物である
ことを確認した。
【0041】また、上記の第二方法によって得られるゾ
ル中のスズ酸亜鉛水和物粒子はX線回折測定により、A
STM(No.20−1455、ZnSnO3 ・3H2
O、)のピークパターンと一致し、結晶性スズ酸亜鉛水
和物のピークを示す。この第二方法で得られた粒子の結
晶性は高い。上記の第一方法、第二方法、又は第三方法
で得られる2〜200nmの1次粒子径を有するスズ酸
亜鉛水和物の粒子(B)は、本願発明では1次粒子径が
2〜20nmの範囲で好ましく用いることが出来る。
【0042】本願発明の4.5〜100nmの1次粒子
径を有する変性金属酸化物の粒子は、3、4又は5価の
原子価の金属の酸化物からなる粒子(A)の100重量
部と、一般式xZnO・ySnO2 ・zH2 Oにおいて
x:y:zが1:0.83〜1.43:1.00〜5.
00のモル比で表されるスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)
の2〜100重量部とを混合することによって得られ
る。上記の混合は、3、4又は5価の原子価の金属の酸
化物からなる粒子(A)が液状媒体に分散したゾルと、
一般式xZnO・ySnO2 ・zH2 Oにおいてx:
y:zが1:0.83〜1.43:1.00〜5.00
のモル比で表されるスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)が液
状媒体に分散したゾルを混合することにより、粒子
(A)の表面を粒子(B)で被覆した変性金属酸化物の
安定なゾルが得られる。本願発明では、3、4又は5価
の原子価の金属の酸化物からなる粒子(A)を核とし
て、その核粒子の表面をスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)
が被覆して得られた変性金属酸化物粒子は、スズ酸亜鉛
水和物の性質を有する。
【0043】上記混合では、粒子(A)のゾルは、0.
5〜50重量%濃度で、粒子(B)のゾルは、0.5〜
40重量%濃度で用いることが出来る。粒子(A)のゾ
ルと粒子(B)のゾルは、0〜100℃好ましくは20
〜60℃の温度で、0.05〜3時間好ましくは30〜
60分で混合する事が好ましい。上記の混合では粒子
(B)の粒子径は、粒子(A)の粒子径と等しいか又は
それより小さい事が好ましい。この混合によって得られ
る本願発明の変性金属酸化物粒子のゾルは、固形分とし
て2〜50重量%、好ましくは10〜40重量%濃度で
含有する。更に、必要に応じて過剰の電解質を限外濾過
法やイオン交換法等によって低減することが出来る。
【0044】上記によって得られた変性金属酸化物粒子
のゾルは、更に濃度を高めたいときは、蒸発法、限外濾
過法等の常法によって最大50重量%まで濃縮する事が
出来る。本願発明では、3、4又は5価の原子価の金属
の酸化物からなる粒子(A)のゾルの存在下にスズ酸亜
鉛水和物の粒子(B)の生成反応を行うことにより、粒
子(A)を核としてその表面を粒子(B)で被覆した本
願発明の変性金属酸化物粒子のゾルを得ることが出来
る。
【0045】本願発明によって得られたゾル中の変性金
属酸化物の粒子は、電子顕微鏡による観測で4.5〜1
00nmの1次粒子径を有する。変性金属酸化物粒子の
ゾルは、3〜12のpHを有する。このpH範囲に調整
するためには、粒子(A)のゾルと粒子(B)のゾルを
混合した後、或いは変性金属酸化物ゾルの濃縮を行った
後、アミンやオキシカルボン酸を添加してpH調整する
事が好ましい。得られた変性金属酸化物粒子のゾルが水
性ゾルである場合は、水性媒体を蒸留法や限外濾過法に
より親水性有機溶媒に置換することが出来る。この親水
性有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等の低級アルコール、ジメチルホルムアミド、N、
N’−ジメチルアセトアミド等の直鎖アミド類、N−メ
チル−2−ピロリドン等の環状アミド類、エチルセロソ
ルブ等のグリコールエーテル類、エチレングリコール等
が挙げられる。
【0046】スズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子によって
表面が被覆され変性された3、4又は5価金属の酸化物
のコロイド粒子は、その乾燥物が水に対して溶解或いは
解膠することがない為、耐水性に非常に優れている。ま
た、スズ酸亜鉛水和物粒子は耐光性に優れている為に、
このスズ酸亜鉛水和物粒子をハードコート剤の成分とし
て基材に塗布して硬化させたときに、得られる塗膜は紫
外線等を浴びても変色が起こらず耐光性に優れている。
【0047】変性金属酸化物の水性ゾルは、その水性媒
体を有機溶媒で置換することによって変性金属酸化物の
オルガノゾルとした場合でも、変性金属酸化物ゾルは
3、4又は5価の原子価の金属の酸化物から成る粒子
(A)と、スズ酸亜鉛水和物の粒子(B)に分離するこ
となく、上記粒子(A)の表面を粒子(B)で被覆した
構造を有することから、粒子(A)と粒子(B)は化学
的な結合によって結びつけられているものと考えられ
る。
【0048】3、4又は5価金属の酸化物からなるコロ
イド粒子(A)のゾルと、スズ酸亜鉛水和物のコロイド
粒子(B)のゾルとを混合するときに、上記金属の酸化
物100重量部に対して、スズ酸亜鉛水和物が2重量部
より少ないと安定なゾルが得られない。このことは、ス
ズ酸亜鉛水和物のコロイド粒子の量が不足するときに
は、このコロイド粒子による金属酸化物コロイド粒子を
核としてその表面の被覆が不十分となり、生成コロイド
粒子の凝集が起こりやすく、生成ゾルは不安定となり、
またハードコート剤の成分として基材に塗布して硬化さ
せたときに、得られる塗膜の耐水性や耐光性が不十分と
なる。したがって、混合すべきスズ酸亜鉛水和物の量は
3、4又は5価金属の酸化物コロイド粒子の全表面を覆
う量より少なくてもよいが、安定な変性金属酸化物コロ
イド粒子のゾルを安定な生成せしめるに必要な最小量以
上の量である。この表面被覆に用いられる量を超える量
のスズ酸亜鉛水和物コロイド粒子が上記混合に用いられ
たときには得られたゾルは、スズ酸亜鉛水和物コロイド
粒子のゾルと生じた変性金属酸化物コロイド粒子のゾル
との安定な混合ゾルにすぎない。
【0049】好ましくは、金属酸化物コロイド粒子をそ
の表面被覆によって変性するには、用いられるスズ酸亜
鉛水和物コロイド粒子の量は、3、4又は5価金属の酸
化物の粒子100重量部に対して、100重量部以下が
よい。本発明による変性金属酸化物の好ましい水性ゾル
はpH3〜12を有し、pHが3より低いと変性金属酸
化物コロイド粒子を覆っているスズ酸亜鉛水和物が液中
に溶解し安くなり好ましくない。またpHが12をこえ
ても変性金属酸化物コロイド粒子を覆っているスズ酸亜
鉛水和物が液中に溶解し安くなり好ましくない。
【0050】更に、変性金属酸化物コロイド粒子のゾル
は、3、4又は5価金属の酸化物と、ZnOとSnO2
に換算したスズ酸亜鉛水和物の合計濃度が50重量%を
超えるときにもこのようなゾルは不安定となりやすい。
工業製品として好ましい濃度は10〜40重量%程度で
ある。上記3、4又は5価金属の酸化物ゾルとスズ酸亜
鉛水和物ゾルを混合するときにこれらゾル中の金属酸化
物濃度、スズ酸亜鉛水和物濃度のいずれも50重量%を
超えるゾルを用いる場合は、上記混合の際に著しい増粘
やゲル化が起こる場合があるので好ましくない。むし
ろ、この用いられるゾルの濃度は低いほうがよいが、濃
度が低すぎると混合によって得られたゾルを濃縮する際
に除去すべき液量が増大するので好ましくない。また、
混合の際に100℃以上の温度で行うと増粘する場合が
あるので好ましくない。
【0051】本願発明において、3、4又は5価金属の
酸化物を、Snの酸化物、Zrの酸化物、Tiの酸化
物、Sbの酸化物又はこれらの混合物とすることによっ
て、核になる粒子(A)のゾルは、SnO2ゾル、Zr
2ゾル、TiO2ゾル、Sb25ゾルとなり、これらの
ゾルは安定性、コロイド粒子の大きさの点で十分なゾル
である。更に、これらのゾルを用いて変性金属酸化物コ
ロイド粒子としても安定性は十分に高く、この変性金属
酸化物コロイド粒子をハードコート剤成分として基材に
塗布し、硬化させた物は高い屈折率を有する物であっ
た。
【0052】本願発明の変性金属酸化物ゾルは、3、4
又は5価の原子価の金属の酸化物粒子(A)のゾルと、
スズ酸亜鉛水和物粒子(B)のゾルを別々に製造して両
者を混合する方法と、上記粒子(A)のゾル中で粒子
(B)のゾルを製造する方法によって得られ、以下の実
施例に具体例を詳述する。しかし、本願発明は以下の実
施例に限定される物ではない。
【0053】
【実施例】
実施例1 本発明の変性金属酸化物ゾルの製造に用いられるスズ酸
亜鉛水和物ゾルを調製した。水1945.7gにスズ酸
ナトリウム(Na2SnO3・3H2O、昭和化工(株)
製、SnO2 として55重量%含有する)147.0g
を溶解しスズ酸ナトリウム水溶液(SnO2 として3.
3重量%含有する)を作成し、その中へグルコン酸水溶
液(藤沢薬品工業(株)製、含有量50重量%)63.
0gを添加しスズ酸ナトリウム/グルコン酸混合水溶液
2155.7gを調製した。別に水1302.8gに塩
化亜鉛(ZnCl2)65.9gを溶解し塩化亜鉛水溶
液を作成し、その中に35重量%の過酸化水素水750
gを添加し塩化亜鉛/過酸化水素混合水溶液2118.
7gを調製した。
【0054】(a)工程: 上記で調製した塩化亜鉛水
溶液/過酸化水素混合水溶液を定量ポンプを用いてディ
スパー攪拌下、スズ酸ナトリウム/グルコン酸混合水溶
液に約1時間で添加し反応させスズ酸亜鉛水和物コロイ
ド液を得た。このものはオキシカルボン酸/SnO2
ル比0.30、H226.13重量%、ZnO/SnO
2モル比0.90、ZnO+SnO2に換算して2.8重
量%の組成であった。
【0055】(b)工程: (a)工程で得られたスズ
酸亜鉛水和物コロイド液を92℃で5時間加熱熟成を行
い、冷却後イソプロピルアミン25.0gを加えディス
パーで8時間攪拌し、スズ酸亜鉛水和物コロイド液43
06.9gを得た。このもののpHは9.28、電導度
24.7ms/cm、ZnO+SnO2に換算して2.
78重量%であった。
【0056】(c)工程: (b)工程で得られたスズ
酸亜鉛水和物コロイド液中の過剰の電解質を限外濾過法
により水30リットルを用いて注水洗浄除去し、スズ酸
亜鉛水和物ゾル2792gを得た。このゾル中のスズ酸
亜鉛水和物の粒子は、透過型電子顕微鏡による観察で1
次粒子径は5nmであり、ZnO/SnO2モル比は
0.85であった。そしてxZnO・ySnO2 ・zH
2 Oにおいてx:y:zが1:1.18:3.40のモ
ル比であった。このもののpHは10.42、電導度3
77μs/cmであった。このゾルを陰イオン交換樹脂
(アンバーライトIRA−410、水酸基型にて使用)
を充填したカラムに通すことにより、さらに陰イオンを
除去した。このゾルはpH11.05、電導度289μ
s/cmであった。さらに陽イオン交換樹脂(アンバー
ライトIR−120B、水素型にて使用)100ミリリ
ットルを添加攪拌し、陽イオンを除去した。陽イオン交
換樹脂を分離し4077gのゾルを得た。得られたゾル
はpH7.98、電導度98.6μs/cm、ZnO+
SnO2に換算して2.69重量%含有していた。この
ものの110℃乾燥品のX線回折測定では無定形スズ酸
亜鉛水和物であった。
【0057】実施例2 本発明の変性金属酸化物ゾルの製造に用いられるスズ酸
亜鉛水和物ゾルを調製した。水2188.4gに水酸化
ナトリウム1422.8gを溶解させ、その中に酸化亜
鉛368.8gを溶解させ亜鉛酸ナトリウム水溶液を4
004.2g調整した。このものはZnOとして9.2
1重量%、Na2Oとして25.61重量%、Na2O/
ZnOモル比は3.65であった。
【0058】水7872gに上記の亜鉛酸ナトリウム水
溶液1001.2gとスズ酸ナトリウム(Na2SnO3
・3H2O、昭和化工(株)製、SnO2として55重量
%含有する)326.8gを溶解し亜鉛酸ナトリウム、
スズ酸ナトリウム混合水溶液9200g(ZnOとして
1.00重量%、SnO2 として1.95重量%含有
し、ZnO/SnO2モル比0.95)を作成した。別
に水5519.4gに35重量%塩酸1116.6gを
溶解し、その中に35重量%の過酸化水素水1764.
0gを添加し塩酸/過酸化水素混合水溶液8400gを
調製した。
【0059】(a’)工程: 上記で調製した塩酸/過
酸化水素混合水溶液を定量ポンプを用いてディスパー攪
拌下、亜鉛酸ナトリウム/スズ酸ナトリウム混合水溶液
に約1時間で添加し反応させスズ酸亜鉛水和物コロイド
凝集体スラリー液を得た。このものはH223.51重
量%、ZnO/SnO2モル比0.95であった。 (b’)工程: (a’)工程で得られたスズ酸亜鉛水
和物コロイド凝集体スラリー液に5重量%塩酸140g
添加しpHを7.13に調整後を90℃で4時間加熱熟
成を行なった。このもののpHは10.55、電導度5
3ms/cm、ZnO+SnO2に換算して1.55重
量%であった。
【0060】(c’)工程: (b’)工程で得られた
スズ酸亜鉛水和物コロイド凝集体スラリー液に5重量%
塩酸50g添加しpH6.80に調整した後、過剰の電
解質をデカンテーション及び限外濾過法により水40リ
ットルをもちいて注水洗浄除去した。得られたスズ酸亜
鉛水和物凝集体スラリーは1788gで、pH8.9
3、電導度162μs/cmであった。
【0061】(d’)工程: (c’)工程で得られた
スラリー1434gに水750gと15重量%の水酸化
カリウム水溶液14.6gを添加しpHを11.6に調
整した後、ガラスビーズ(1.0〜1.2mmφ)を充
填したアトライターで24時間湿式分散解膠させ、スズ
酸亜鉛水和物ゾル2860gを得た。得られたゾルのp
Hは11.25、電導度1210μs/cmであった。
このゾル中のスズ酸亜鉛水和物の粒子は、透過型電子顕
微鏡による観察で1次粒子径は5〜10nmであり、Z
nO/SnO2モル比は0.95であった。そしてxZ
nO・ySnO2・zH2 Oにおいてx:y:zが1:
1.05:3.10のモル比であった。得られたゾルに
攪拌下、クエン酸5.4g及び陽イオン交換樹脂(IR
−120B)40ミリリットルを添加し1時間攪拌後、
樹脂を分離し、スズ酸亜鉛水和物ゾル3050gを得
た。得られたゾルはpH6.86、電導度188μs/
cm、ZnO+SnO2に換算して8.65重量%含有
し、ZnO/SnO2モル比0.95であった。このも
のの110℃乾燥品は、X線回折測定ではASTM N
o.20−1455、ZnSnO3・3H2Oのピークパ
ターンと一致した。
【0062】実施例3 本発明の変性金属酸化物ゾルの製造に用いられる酸化第
二スズ水性ゾルを調製した。金属スズ粉末と塩酸水溶液
と過酸化水素水溶液との反応により酸化第二スズの水性
ゾルを得た。得られたゾルは、比重1.420、pH
0.40、攪拌直後の粘度32c.p.、SnO2含有
量33.0重量%、HCl含有量2.56重量%、電子
顕微鏡により観察された紡錘状コロイド粒子径10nm
以下、BET法による粒子の比表面積120m2/g、
この比表面積からの換算した粒子径7.2nm、米国コ
ールター社製N4装置による動的光散乱法粒子径107
nmであった。この淡黄色透明という性状の酸化第二ス
ズ水性ゾル2000gを水18000gに分散させて、
希釈ゾルを得た。
【0063】次いでこの希釈ゾル全量にイソプロピルア
ミン8.0gを添加した後、得られた液を水酸基型陰イ
オン交換樹脂充填のカラムに通すことにより、アルカリ
性の酸化第二スズ水性ゾル20625gを得た。このア
ルカリ性の酸化第二スズ水性ゾルは安定であり、コロイ
ド色を呈しているが、透明性が非常に高く、比重1.0
32、pH9.80、粘度1.3c.p.、SnO2
量3.20重量%、イソプロピルアミン含量0.039
重量%であった。
【0064】実施例4 本発明の変性金属酸化物ゾルの製造に用いられる酸化ジ
ルコニウム水性ゾルが調製された。オキシ塩化ジルコニ
ウム水溶液を加水分解することにより、透明性の高い安
定な酸化ジルコニウム水性ゾルを得た。このゾルは、比
重1.177、pH3.85、粘度5.6c.p.、Z
rO2含有量22.1重量%、透過型電子顕微鏡による
粒子径は5nmであった。
【0065】実施例5 実施例1で作製したスズ酸亜鉛水和物ゾル(pH7.9
8、ZnO+SnO2に換算して2.69重量%含有す
る)1115gに、実施例3で作製したアルカリ性酸化
第二スズゾル(pH9.80、SnO2含有量3.20
重量%)3125gを強攪拌下に添加することにより安
定な低濃度の変性酸化第二スズ水性ゾル4240gを得
た。このゾルを分画分子量5万の限外濾過膜の限外濾過
装置により濃縮し、高濃度の変性酸化第二スズ水性ゾル
1019gを得た。このゾルはSnO2に対するZnS
nO3の割合が30重量%、ZnO+SnO2に換算した
全金属酸化物を11.8重量%含有していた。このゾル
に攪拌下、クエン酸6g、ジイソブチルアミン9gを添
加した後、ロータリーエバポレーターにて減圧下、メタ
ノール30リットルを少しずつ加えながら水を留去する
ことにより、水性ゾルの水をメタノールで置換した変性
酸化第二スズのメタノールゾル484.8gを得た。こ
のゾルは比重0.997、粘度11.1c.p、pH
7.40(水との等重量混合物)、ZnO+SnO2
換算した全金属酸化物を24.8重量%含有し、水の含
有量は0.40重量%であった。透過型電子顕微鏡によ
る観察で粒子径は15〜20nmであった。その透過型
電子顕微鏡写真を図1に示した。
【0066】実施例6 実施例2で作製したスズ酸亜鉛水和物ゾル(pH6.8
6、ZnO+SnO2に換算して8.65重量%含有す
る)693.6gに、水1306.4gを加え3.0重
量%に希釈したものに、実施例3で作製したアルカリ性
酸化第二スズゾル(pH9.80、SnO2含有量3.
20重量%)6250gを強攪拌下に添加することによ
り安定な低濃度の変性酸化第二スズ水性ゾル8250g
を得た。このゾルを分画分子量5万の限外濾過膜の限外
濾過装置により濃縮し、高濃度の変性酸化第二スズ水性
ゾル2000gを得た。このゾルはSnO2に対するZ
nSnO3の割合が30重量%、ZnO+SnO2に換算
した全金属酸化物を11.6重量%含有していた。この
ゾルに攪拌下、クエン酸6g、ジイソブチルアミン9g
を添加した後、ロータリーエバポレーターにて減圧下、
メタノール60リットルを少しずつ加えながら水を留去
することにより、水性ゾルの水をメタノールで置換した
変性酸化第二スズのメタノールゾル1281.8gを得
た。このゾルは比重0.916、粘度21.1c.
p.、pH7.81(水との等重量混合物)、ZnO+
SnO2に換算した全金属酸化物を18.1重量%含有
し、水分の含有量は0.32重量%であった。透過型電
子顕微鏡による観察で粒子径は15〜20nmであっ
た。
【0067】実施例7 実施例3で作製したアルカリ性SnO2ゾル12500
g(SnO2として400.0g含有する)にスズ酸ソ
ーダ水溶液538.8g(SnO2として80.8g含
有する)およびグルコン酸ソーダ52.8gを添加し、
混合液Aを作製する。別に水958gに塩化亜鉛65.
7g(ZnOとして39.2g含有する)と10%HC
l水溶液80.0gおよび35%H22水溶液750g
を添加し、混合液Bを作製する。この混合液Bを上記混
合液Aに強攪拌下で90分で添加し、30分攪拌を行な
い酸化第二スズをスズ酸亜鉛水和物コロイドで被覆し、
さらに攪拌下、90℃、4hr加熱熟成を行い、冷却後
イソプロピルアミンにてpHを10前後に調整し、低濃
度の変性酸化第二スズ水性ゾルを得た。このゾルを分画
分子量5万の限外濾過膜の限外濾過装置により過剰な電
解質を注水除去した後、濃縮し、高濃度の変性酸化第二
スズ水性ゾル2658gを得た。このゾルはSnO2
対するZnSnO3の割合が30重量%、ZnO+Sn
2に換算した全金属酸化物濃度が18.0重量%であ
った。このゾルに攪拌下、クエン酸19.1g及び、ジ
イソブチルアミン28.7gを添加後、ロータリーエバ
ポレーターにて減圧下、メタノール130リットルを少
しずつ加えながら水を留去することにより、水性ゾルの
水をメタノールで置換した変性酸化第二スズメタノール
ゾル1913gを得た。このゾルは比重1.000、粘
度12.0c.p.、pH7.50(水との等重量混合
物)、ZnO+SnO2に換算した全金属酸化物を2
5.0重量%含有し、水分の含有量は0.31重量%で
あった。透過型電子顕微鏡による観察で粒子径は15〜
20nmであった。その透過型電子顕微鏡写真を図2に
示した。
【0068】実施例8 実施例4で作製した酸化ジルコニウムゾル683.3g
(ZrO2として151g含有する)に水を加え、Zr
2濃度を4重量%に希釈した後、スズ酸ソーダ水溶液
196.1g(SnO2として29.4g含有する)お
よびグルコン酸ソーダ19.2gを添加し、混合液Aを
作製する。別に水388gに塩化亜鉛26.6g(Zn
Oとして15.9g含有する)と10%HCl水溶液3
2.4gおよび35%H22水溶液304.2gを添加
し、混合液Bを作製する。この混合液Bを上記混合液A
に強攪拌下で90分で添加し、30分攪拌を行ない酸化
ジルコニウムをスズ酸亜鉛水和物コロイドで被覆し、さ
らに攪拌下、90℃、4hr加熱熟成を行い、冷却後イ
ソプロピルアミンにてpHを10前後に調整し、低濃度
の変性酸化ジルコニウム水性ゾルを得た。このゾルを分
画分子量5万の限外濾過膜の限外濾過装置により過剰な
電解質を注水除去し、さらに陰イオン交換樹脂(アンバ
ーライトIRA−410)を詰めたカラムに通液した
後、クエン酸3.9g、ジイソブチルアミン5.8gを
添加しロータリーエバポレーターにて減圧下、濃縮し、
高濃度の変性酸化ジルコニウム水性ゾル495.2gを
得た。このゾルは比重1.472、粘度8.5c.
p.、pH6.47、ZrO2に対するZnSnO3の割
合が30重量%、ZnO+SnO2+ZrO2に換算した
全金属酸化物を37.5重量%含有するものであった。
このゾル304gをロータリーエバポレーターにて減圧
下、メタノール6リットルを少しずつ加えながら水を留
去することにより、水性ゾルの水をメタノールで置換し
た変性酸化ジルコニウムメタノールゾル272gを得
た。このゾルは比重1.110、粘度2.7c.p.p
H7.35(水との等重量混合物)、ZnO+SnO2
+ZrO2に換算した全金属酸化物を30.6重量%含
有し、水分の含有量は0.36重量%であった。透過型
電子顕微鏡による観察で粒子径は10〜20nmであっ
た。その透過型電子顕微鏡写真を図3に示した。
【0069】比較例 実施例1で作製したスズ酸亜鉛水和物ゾル55.8gに
水500gを加えて希釈ゾルとし、これに実施例3で作
製したアルカリ性酸化第二スズゾル3125gを強攪拌
下に添加し低濃度の変性酸化第二スズ水性ゾル368
0.8gを得た。このゾルを分画分子量5万の限外濾過
膜の限外濾過装置により濃縮したところ、著しく増粘し
高濃度化出来なかった。この変性酸化第二スズ水性ゾル
はSnO2に対するZnSnO3の割合が1.5重量%で
あった。またこの増粘したゾルに攪拌下、クエン酸5
g、ジイソブチルアミン7.5gを添加した後、ロータ
リーエバポレーターにて減圧下、メタノールを少しずつ
加えながら水を留去することにより、水性ゾルの水をメ
タノールで置換しようとしたところ、置換途中で凝集し
てしまい変性酸化第二スズメタノールゾルが作製できな
かった。
【0070】
【発明の効果】本発明によって得られるスズ酸亜鉛水和
物のコロイド粒子によって表面被覆された3、4又は5
価金属の酸化物のコロイド粒子のゾルは、1次粒子径が
4.5〜100nmであり、透明性が高く、その乾燥被
膜は約1.7〜2.2の屈折率を示し、耐水性、耐光
性、耐候性に優れ、帯電防止性、耐摩耗性、付着性など
も良好である。
【0071】3、4又は5価の金属の酸化物のコロイド
粒子、例えば、SnO2粒子、ZrO2粒子、TiO2
子、Sb25粒子、或いはSnO2粒子とZrO2粒子を
複合させた粒子を含有したハードコート剤では塗布して
硬化後に得られる塗膜の耐水性が低い。しかし、上記の
3、4又は5価の金属の酸化物のコロイド粒子をスズ酸
亜鉛水和物のコロイド粒子で被覆して得られる本願発明
の変性金属酸化物粒子を含有させたハードコート剤で
は、上記と同様に塗布して硬化後に得られる塗膜の耐水
性が向上することを見いだした。
【0072】本願発明のゾルは工業製品として供給され
るに充分な安定性を示し、樹脂エマルジョン、モダアク
リル樹脂やシランカップリング剤の部分加水分解物など
と安定に混合することが出来る。このような性質を有す
る本発明のゾルは、プラスチックスレンズ、フィルムな
どのプラスチックス成形品の表面上にハードコート膜を
形成させるための屈折率、染色性、耐薬品性、耐水性、
耐光性、耐候性、耐摩耗性等の向上成分として特に有効
である。
【0073】本発明のゾルは、ハロゲン含有ビニル樹脂
やモダアクリル樹脂などの難燃助剤、繊維、紙などの難
燃処理剤、紫外線吸収用マイクロフィラー、遠赤外線放
射用マイクロフィラーなどの用途に使用することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5で作製された変性酸化スズメタノー
ルゾルの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真で倍率は
20万倍である。
【図2】 実施例7で作製された変性酸化スズメタノー
ルゾルの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真で倍率は
20万倍である。
【図3】 実施例8で作製された変性酸化ジルコニウム
メタノールゾルの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真
で倍率は20万倍である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C01G 25/02 C01G 25/02 30/00 30/00 G02C 7/04 G02C 7/04 (72)発明者 飯島 根子 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3、4又は5価の原子価の金属の酸化物
    からなる粒子(A)を核として、その粒子の表面が一般
    式xZnO・ySnO2 ・zH2 Oにおいてx:y:z
    が1:0.83〜1.43:1.00〜5.00のモル
    比で表されるスズ酸亜鉛水和物の粒子(B)で被覆され
    た4.5〜100nmの1次粒子径を有する変性金属酸
    化物の粒子を液状媒体に分散させたゾル。
  2. 【請求項2】 3、4又は5価の原子価の金属の酸化物
    からなる粒子(A)の1次粒子径が、4〜50nmであ
    る請求項1に記載のゾル。
  3. 【請求項3】 スズ酸亜鉛水和物の粒子(B)の1次粒
    子径が、2〜20nmである請求項1又は請求項2に記
    載のゾル。
  4. 【請求項4】 3、4又は5価の原子価の金属の酸化物
    が、Snの酸化物、Zrの酸化物、Tiの酸化物、Sb
    の酸化物又はこれらの混合物である請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載のゾル。
  5. 【請求項5】 変性金属酸化物の粒子が、3、4又は5
    価の原子価の金属の酸化物からなる粒子(A)の100
    重量部と、一般式xZnO・ySnO2 ・zH2 Oにお
    いてx:y:zが1:0.83〜1.43:1.00〜
    5.00のモル比で表されるスズ酸亜鉛水和物の粒子
    (B)の2〜100重量部とを混合する請求項1乃至請
    求項4のいずれか1項に記載のゾルの製造方法。
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