JPH10291107A - チャック - Google Patents

チャック

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JPH10291107A
JPH10291107A JP9141342A JP14134297A JPH10291107A JP H10291107 A JPH10291107 A JP H10291107A JP 9141342 A JP9141342 A JP 9141342A JP 14134297 A JP14134297 A JP 14134297A JP H10291107 A JPH10291107 A JP H10291107A
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chuck
cylinder
flange
chuck cylinder
ring
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政一 松本
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Nikken Kosakusho Works Ltd
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/117Retention by friction only, e.g. using springs, resilient sleeves, tapers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B31/00Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
    • B23B31/02Chucks
    • B23B31/10Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
    • B23B31/12Chucks with simultaneously-acting jaws, whether or not also individually adjustable
    • B23B31/20Longitudinally-split sleeves, e.g. collet chucks
    • B23B31/201Characterized by features relating primarily to remote control of the gripping means
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    • Y10T279/17957Friction grip
    • Y10T279/17965Drill type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T409/00Gear cutting, milling, or planing
    • Y10T409/30Milling
    • Y10T409/30952Milling with cutter holder

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャック筒の縮径方向への弾性変形を大きな
締付力を要することなくチャック筒の略全長に亘り容易
にし、かつチャック筒を長くすることなくその有効掴持
長を拡大する。 【解決手段】 シャンク部101、シャンク部101の
大径側に形成したフランジ102、フランジ102の反
シャンク部側端面から延設したチャック筒103とを有
するホルダー体10と、チャック筒103の外周の回転
可能にかつチャック筒の軸方向に移動可能に係合された
締付筒50と、チャック筒103と締付筒50間に全周
に亘り配設された多数のニードルローラ40とを備え、
締付筒50の回転によりニードルローラを自転させつつ
螺旋公転してチャック筒を縮径または復元させるチャッ
クで、フランジ102の反シャンク部側端面にチャック
筒103のフランジ102との連接基部に位置してフラ
ンジ102の厚み方向に延在する所定深さの溝104を
リング状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドリル等の切削工
具を掴持するチャックに関し、特にホルダー本体のチャ
ック筒の外周にニードルローラを介して嵌合される締付
筒を締め付け方向に回転することによりチャック筒を縮
径させて目的工具を緊密に掴持するチャックに関するの
もである。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9により従来のチャックにつ
いて説明する。図8は工具掴持用チャックの断面図、図
9は工具掴持用チャックを分解して示す各構成部材の斜
視図である。図8及び図9において、工具掴持用のチャ
ックは、ホルダー体1を有し、このホルダー体1は、図
示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシ
ャンク部1Aと、このテーパシャンク部1Aの大径側端
部に形成した把持用のフランジ1Bと、このフランジ1
Bの反テーパシャンク部側の端面からテーパシャンク部
1Bと反対の方向に該テーパシャンク部1Aの軸線と一
致して延設され、外周面にフランジ1Bから先端に行く
に従い径が小さくなるテーパ面1Caが形成されたチャ
ック筒1Cとから構成されている。
【0003】2はチャック筒1Cの外周に遊嵌されるロ
ーラ保持筒であり、このローラ保持筒2は、チャック筒
1Cのテーパ面1Caとほぼ同様なテーパ角度で先端に
行くに従い径が小さくなる筒体から形成されている。ま
た、このローラ保持筒2は、チャック筒1Cの先端部外
周に設けた止めリング3によってチャック筒1Cから抜
け落ちないように保持されている。また、ローラ保持筒
2には、該ローラ保持筒2の軸線に対して円周方向に所
定の角度傾斜させて嵌め込んだ多数のニードルローラ4
が全面にわたり数段に配設されている。また、各ニード
ルローラ4はローラ保持筒2の肉厚寸法より大きい径に
形成され、これにより、ローラ保持筒2の内周面側へ突
出する各ニードルローラ4をチャック筒1Cのテーパ面
1Caに当接させ、ローラ保持筒2の外周面側へ突出す
る各ニードルローラ4を後述する締付筒5の内周面に当
接させる構成になっている。締付筒5は、チャック筒1
Cを縮径させて目的の工具を緊密に掴持するものであっ
て、チャック筒1Cの外周にローラ保持筒2で保持され
たニードルローラ4を介して嵌合される。この締付筒5
の内周面は、フランジ1Bと対向する端から先端に行く
に従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されてい
る。また、締付筒5のフランジ1B側の基端部内周に
は、シール兼用の抜け止めリング6が装着されており、
このシール兼用の抜け止めリング6はチャック筒1Cの
外周面に当接することによりシール機能を発揮し、ま
た、ローラ保持筒2の端面に当接することで締付筒5の
チャック筒1Cからの抜け落ちを防止している。
【0004】前記のように構成された従来のチャックに
おいて、工具7を掴持する場合は、工具7のシャンク7
Aにスプリングコレット8を嵌合し、このスプリングコ
レット8ごと工具7のシャンク7Aをチャック筒1Cの
円筒穴内に挿入する。かかる状態で、締付筒5を時計回
り方向に回転すると、締付筒5のテーパ付き円筒面と当
接する各ニードルローラ4は自身の軸線に直角な方向に
自転しながらチャック筒1Cの外周面を螺旋状に公転転
動するため、ローラ保持筒2はチャック筒1Cの先端側
からフランジ1Bの方向へニードルローラ4の公転に伴
い回転しつつ移動し、同時に締付筒5もフランジ1Bの
方向へ移動する。これにより、締付筒5のテーパ付き円
筒面とチャック筒1Cの外周テーパ面間の間隔が減少す
るため、締付筒5は各ニードルローラ4を介してチャッ
ク筒1Cを外周から内周方向へ全周面から強圧し縮径さ
せる。その結果、チャック筒1Cの円筒穴内に挿入され
た工具7のシャンクはスプリングコレット8を介して締
め付けられ、掴持される。また、締め付け状態にある締
付筒5を前記とは逆の反時計回り方向に回転すると、ロ
ーラ保持筒2がチャック筒1Cの先端側へ移動するとと
もに締付筒5も同一方向に移動する。このため、縮径さ
れていたチャック筒1Cは元の径に復元し、工具7への
掴持力が解除される結果、工具7の抜き取り、あるいは
交換が可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のチャ
ックにおけるチャック筒1Cは、フランジ1Bの反テー
パシャンク部側端面からテーパシャンク部1Bと反対の
方向に延設される構造になっているので、フランジ1B
に連接するチャック筒1Cの基部に隣接する領域部分1
Caの縮径方向の弾性変形剛性が該領域部分1Ca以外
の他の領域部分の縮径方向の弾性変形剛性に比べて相当
に高くなっている。このため、締付筒5を締め付け方向
に回転してチャック筒1Cを縮径させても前記領域部分
1Caの縮径率は他の領域部分の縮径率に比べて極端に
低い。このことを図2を参照して説明する。
【0006】図2(A)は、チャック筒とその締め付け
時の縮径内径寸法の変化を表すグラフであり、同図
(B)は従来におけるチャック筒1Cを示している。図
2(B)に示す従来のチャック筒1Cを締付筒5で締め
付けてチャック筒1Cの開口端からフランジ1Bまでの
各点P1〜P12における縮径内径寸法の変化をグラフ
に表すと、図2(A)の曲線62に示すようになる。こ
の曲線62から明らかなように、点P2〜P9の範囲に
おける縮径内径寸法の変化割合は比較的大きく安定して
いるが、点P10〜P12の範囲に相当する領域部分1
Caにおける縮径内径寸法の変化割合は極端に低下し、
その変化割合はフランジ1Bに近接する程大きくなる。
【0007】このようになる理由は、点P10〜P12
の範囲に相当する領域部分1Caの縮径方向の弾性変形
剛性がフランジ1Bに近接する程大きくなるため、この
領域部分1Caに対向する締付筒5の部分が拡径方向に
弾性変形してしまうからである。この結果、領域部分1
Caの掴持力が低下し、チャック筒1Cに挿入された工
具7のシャンクを全長に亘り均一な掴持力で掴持するこ
とができなくなってしまうほか、チャック筒1Cの工具
に対する有効掴持長L1が短くなつてしまう。特に、こ
のような有効掴持長L1の短い状態で掴持した工具で重
切削加工を行うと、工具がチャック筒1Cの先端側を支
点にした振れ運動が発生し、これにより、掴持力の低い
領域部分1Caに対応する工具シャンクの外周面とチャ
ック筒1Cの内面との間に摩擦が生じ、工具シャンクの
外周面及びチャック筒1Cの内面を損傷してしまうとい
う問題がある。
【0008】また、締付筒5のフランジ1B側端面がホ
ルダー体1のフランジ1Bに当接するまで締付筒5を締
め付ければ、領域部分1Caにおける縮径内径寸法の変
化割合をある程度大きくできるが、その反面、締付筒5
に対して大きな締付力が必要になるほか、領域部分1C
aに対応するニードルローラへの荷重が必要以上に大き
くなり、最悪の場合はニードルローラの表面及びこれに
接するチャック筒の外周面、締付筒の内周面を損傷し、
工具の掴持力に支障を来す問題があった。更に、チャッ
ク筒1Cの工具に対する有効掴持長L1を十分に確保し
ようとすると、チャック筒1Cが長くなり、ホルダー体
1の工具長L2も長くなって、チャックが大型し重量化
するという問題があった。本発明は、前記事情に鑑みて
なされたもので、チャック筒の縮径方向への弾性変形を
チャック筒の略全長に亘り容易にでき、かつチャック筒
を長くすることなくその有効掴持長を拡大できるチャッ
クを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、工作
機械スピンドルに挿着されるシャンク部、このシャンク
部の一端部に形成した把持用のフランジ、このフランジ
の反シャンク部側の端面からシャンク部と反対の方向に
該シャンク部の軸線と一致して延設され、外周面に前記
フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面
が形成されたチャック筒を有するホルダー体と、前記チ
ャック筒の外周の回転可能にかつチャック筒の軸方向に
移動可能に係合され、内周面に前記フランジから先端に
行くに従い径が小さくなるテーパ面を有する締付筒と、
前記チャック筒の外周面と前記締付筒の内周面間に全周
に亘り配設され、前記チャック筒及び締付筒の軸線に対
して周方向に適宜の角度傾斜させた多数のニードルロー
ラとを備え、前記締付筒の回転により前記ニードルロー
ラを自転させつつ螺旋公転して前記チャック筒を縮径ま
たは復元させるチャックにおいて、前記フランジの反シ
ャンク部側の端面に前記チャック筒の前記フランジとの
連接基部に位置して前記フランジの厚み方向に延在する
所定深さの溝を前記チャック筒の円周方向に沿って形成
したことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、請求項1記載のチャッ
クにおいて、前記チャック筒の内壁面に該内壁面の全長
に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数の溝をチャッ
ク筒の周方向に所定間隔離して形成したことを特徴とす
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1記載のチャッ
クにおいて、前記チャック筒を構成する壁部内に該壁部
のほぼ全長に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数の
穴をチャック筒の周方向に所定間隔離して形成したこと
を特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項1記載のチャッ
クにおいて、前記チャック筒を構成する壁部内に該壁部
のほぼ全長に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数の
穴をチャック筒の周方向に所定間隔離して形成するとと
もに、前記チャック筒に前記各穴に対応して該穴からチ
ャック筒の内壁面に開口する複数のスリットを形成した
ことを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項1ないし4の何
れか1項に記載のチャックにおいて、前記チャック筒の
先端部外周面に弾性を有する金属製環状側板の内周部を
固定し、前記環状側板の外周端部を前記締付筒の内周面
に押圧係合させたことを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項1ないし4の何
れか1項に記載のチャックにおいて、前記フランジの厚
み方向に延在する所定深さの溝を前記チャック筒の円周
方向に沿いリング状に形成したことを特徴とする。
【0015】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
6の何れか1項に記載のチャックにおいて、前記フラン
ジの反シャンク部側の端面に設けた溝に弾性変形するO
リングを嵌合させ、前記締付筒のフランジ側端部の内周
部に弾性金属板製の抜け止めリングの外周部を固定し、
抜け止めリングの内周部に前記ローラ保持筒のフランジ
側端を支持させ、締付筒の回転により、前記Oリングを
圧縮させて前記溝の底と抜け止めリングとに押し付ける
ようにしたことを特徴とする。
【0016】請求項8の発明は、請求項7の記載のチャ
ックにおいて、Oリングと抜け止めリングとの間に前記
チャック筒に嵌めた環状金属板からなるスペーサを介在
させ、締付筒の回転により前記Oリングを圧縮させて、
前記溝の底にOリングを押し付けるとともに前記抜け止
めリングに前記スペーサを介してOリングを押し付ける
ようにしたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明にかかる第1の実施
の形態を示すチャックの断面図である。図1において、
工具掴持用のチャックは、ホルダー体10を有し、この
ホルダー体10は、図示省略した工作機械のスピンドル
に挿着されるテーパシャンク部101と、このテーパシ
ャンク部101の大径側端部に形成した把持用のフラン
ジ102と、このフランジ102の反テーパシャンク部
側の端面102aからテーパシャンク部101と反対の
方向に該テーパシャンク部101の軸線と一致して延設
され、外周面にフランジ102から先端に行くに従い径
が小さくなるテーパ面103aが形成されたチャック筒
103とから構成される。また、フランジ102の反テ
ーパシャンク部側の端面102aには、チャック筒10
3のフランジ102との連接基部に位置してフランジ1
02の厚み方向に延在する所定深さ(3〜5mm程度)の
溝104がチャック筒103の円周方向に沿いリング状
に形成されており、このリング状の溝104によりチャ
ック筒103の長さを、ホルダー体10の工具長L3を
変えることなしにフランジ102側へ延長した構造にす
る。これにより、チャック筒103のフランジ102に
近接する領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒10
3の他の領域の縮径方向への弾性変形とほぼ同様にする
ものであり、これが本実施形態の特徴部分である。
【0018】20はチャック筒103の外周に遊嵌され
るローラ保持筒であり、このローラ保持筒20は、チャ
ック筒103のテーパ面103aとほぼ同様なテーパ角
度で先端に行くに従い径が小さくなる筒体から形成され
ている。また、このローラ保持筒20は、チャック筒1
03の先端部外周に設けた止めリング30によってチャ
ック筒103から抜け落ちないように保持されている。
また、ローラ保持筒20には、該ローラ保持筒20の軸
線に対して円周方向に所定の角度傾斜させて嵌め込んだ
ニードルローラ40が図9に示す場合と同様に円周方向
に多数配設され、このニードルローラ40群はチャック
筒20の長手方向に複数段、例えば、図9に示す場合よ
り1段少ない3段に形成されている。また、各ニードル
ローラ40はローラ保持筒20の肉厚寸法より大きい径
に形成され、これにより、ローラ保持筒20の内周面側
へ突出する各ニードルローラ40をチャック筒103の
テーパ面103aに当接させ、ローラ保持筒20の外周
面側へ突出する各ニードルローラ40を後述する締付筒
50の内周面に当接させる構成になっている。
【0019】締付筒50は、チャック筒103を縮径さ
せて目的の工具を緊密に掴持するものであって、チャッ
ク筒103の外周にローラ保持筒20で保持されたニー
ドルローラ40を介して嵌合される。この締付筒50の
内周面は、フランジ102と対向する端部から先端に行
くに従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されて
いる。また、締付筒50のフランジ102側の基端部内
周には、シール兼用の抜け止めリング67が装着されて
おり、このシール兼用の抜け止めリング67はチャック
筒103の外周面に当接することによりシール機能を発
揮し、また、ローラ保持筒20の端面に当接することで
締付筒50のチャック筒103からの抜け落ちを防止し
ている。
【0020】前記のように構成された第1の実施形態に
かかるチャックにおいて、工具7を掴持する場合は、工
具7のシャンク7Aにスプリングコレット8を嵌合し、
このスプリングコレット8ごと工具7のシャンク7Aを
チャック筒103の円筒穴内に挿入する。かかる状態
で、締付筒50を時計回り方向に回転すると、締付筒5
0のテーパ付き円筒面と当接する各ニードルローラ40
は自身の軸線に直角な方向に自転しながらチャック筒1
03の外周面を螺旋状に公転転動するため、ローラ保持
筒20はチャック筒103の先端側からフランジ102
の方向へニードルローラ40の公転に伴い回転しつつ移
動し、同時に締付筒50もフランジ102の方向へ移動
する。これにより、締付筒50のテーパ付き円筒面とチ
ャック筒103の外周テーパ面間の間隔が減少するた
め、締付筒50は各ニードルローラ40を介してチャッ
ク筒103を外周から内周方向へ全周面から強圧し縮径
させることになる。その結果、チャック筒103の円筒
穴内に挿入された工具7のシャンクはスプリングコレッ
ト8を介して締め付けられ、掴持される。また、締め付
け状態にある締付筒50を前記とは逆の反時計回り方向
に回転すると、ローラ保持筒20がチャック筒103の
先端側へ移動すると共に締付筒50も同一方向に移動す
る。このため、縮径されていたチャック筒103は元の
径に復元し、工具7への掴持力が解除される結果、工具
7の抜き取り、あるいは交換が可能になる。
【0021】次に、第1の実施の形態におけるチャック
のチャック筒とその締め付け時の縮径内径寸法の変化に
ついて、図2を参照して説明する。図2(A)は、チャ
ック筒とその締め付け時の縮径内径寸法の変化を表すグ
ラフであり、同図(C)は第1の実施の形態におけるチ
ャック筒103を示している。図2(C)に示すよう
に、チャック筒103の長さは、リング状の溝104に
より、ホルダー体10の工具長L4を拡大することなし
にフランジ102側へ延長した構造になっているため、
このチャック筒103を締付筒50で締め付けてチャッ
ク筒103の開口端からフランジ102までの各点P1
〜P12における縮径内径寸法の変化をグラフに表す
と、図2(A)の曲線61に示す結果が得られた。この
曲線61から明らかなように、点P2から点P11の範
囲まで縮径内径寸法の変化割合は比較的大きく、安定し
ていることが分かる。即ち、工具7のシャンクに対して
有効かつ強力に掴持力を発揮し得るチャック筒103の
有効掴持長L4は、図2(C)に示すように、フランジ
102に連接するチャック筒103の基部から開口先端
付近に至るまで拡大され、従来におけるチャック筒1C
の有効掴持長L1より大幅に拡大することができる。
【0022】従って、このような本発明の第1の実施の
形態によれば、フランジ102の反テーパシャンク部側
端面に、チャック筒103のフランジ102との連接基
部に位置してフランジ102の厚み方向に延在する所定
深さの溝104をチャック筒103の円周方向に沿いリ
ング状に形成し、このリング状の溝104によりチャッ
ク筒103の長さを、ホルダー体10の工具長L4を拡
大することなしにフランジ102側へ延長した構造にし
たので、チャック筒103のフランジ102に近接する
基部領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒103の
他の領域の縮径方向への弾性変形とほぼ同様にすること
ができる。これに伴い、工具7のシャンクに対して有効
かつ強力に掴持力を発揮し得るチャック筒103の有効
掴持長L3をフランジ102に連接するチャック筒10
3の基部から開口先端付近に至るまで拡大できるととも
に、チャック筒103のフランジ102との連接基部領
域も縮径方向へ弾性変形し易くなり、締付筒50のフラ
ンジ102側端面がホルダー体10のフランジ102に
当接するまで、従来のように大きな締付力を要すること
なく締付筒50を容易に締め付けることができ、この連
接基部領域における工具シャンクへの掴持力も十分に発
揮することができる。また、チャック筒103とフラン
ジ102との連接基部領域における工具シャンクへの掴
持力を大きくできることにより、重切削加工を行って
も、工具がチャック筒103の先端側を支点にした振れ
運動を起こしたりするのを防止でき、かつ工具シャンク
の外周面とチャック筒103の内面との間が摩擦して工
具シャンクの外周面及びチャック筒103の内面を損傷
するのを未然に防止できる。
【0023】また、チャック筒103の有効掴持長L4
の拡大と、締付筒50のフランジ102側端面がホルダ
ー体10のフランジ102に当接するまで締付筒50を
締め付けることができることにより、チャック筒103
の長さを従来のものより短くでき、これに伴い、ホルダ
ー体10の工具長L3を短くでき、チャックの軽量化及
び小型化が可能になる。
【0024】なお、前記実施形態において、フランジ1
02の反テーパシャンク部側の端面102aには、チャ
ック筒103のフランジ102との連接基部に位置して
フランジ102の厚み方向に延在する所定深さ(3〜5
mm程度)の溝104がチャック筒103の円周方向に沿
いリング状に形成された構成としたが、連続したリング
溝に限定することなく、円周方向に沿った部分的な溝に
よる不連続の溝としてもほぼ同様の効果が期待できる。
【0025】次に、図3(A)及び(B)により本発明
の第2の実施の形態について説明する。この図3におい
て、図1と同一の構成要素には同一符号を付してその構
成説明を省略し、図1と異なる部分を重点に述べる。こ
の第2の実施の形態において、特徴とする点は、チャッ
ク筒103の実質的な長さ拡大用のリング状溝104を
フランジ102の端面に形成することに加えて、チャッ
ク筒103の内壁面に該内壁面の全長に亘りチャック筒
103の軸線方向に伸びる複数の溝60をチャック筒1
03の周方向に等間隔に形成したところにある。
【0026】第2の実施の形態におけるチャックでは、
チャック筒103の内壁面に複数の溝60を形成したこ
とにより、締付筒50によるチャック筒103の縮径方
向への弾性変形を更に容易にする。そして、図2(C)
に示す点P2からP11の範囲における縮径内径寸法の
変化割合が更に大きくなり、かつ、その範囲の変化割合
を図2(A)の示す曲線61より均一化し得る。従っ
て、チャック筒103の縮径方向への弾性変形が大きな
締付力を要することなくチャック筒の略全長に亘りし易
くなり、かつチャック筒を長くすることなくその有効掴
持長を拡大できるとともに、締付筒50の薄肉化が可能
になる。また、チャック筒103の内壁面に溝60を形
成することにより、チャック筒103内に挿入された工
具が締め付けられた時に、工具に付着するオイルの逃げ
を容易にする。
【0027】次に、図4(A)及び(B)により本発明
の第3の実施の形態について説明する。この図4におい
て、図1と同一の構成要素には同一符号を付してその構
成説明を省略し、図1と異なる部分を重点に述べる。こ
の第3の実施の形態において、特徴とする点は、チャッ
ク筒103の実質的な長さ拡大用のリング状溝104を
フランジ102の端面に形成することに加えて、チャッ
ク筒103を構成する壁部内に該壁部のほぼ全長に亘り
チャック筒103の軸線方向に伸びる複数の穴70をチ
ャック筒103の周方向に等間隔に形成したところにあ
る。
【0028】第3の実施の形態におけるチャックでは、
チャック筒103を構成する壁部内に複数の穴70を形
成したことにより、締付筒50によるチャック筒103
の縮径方向への弾性変形を更にし易くする。そして、図
2(C)に示す点P2からP11の範囲における縮径内
径寸法の変化割合が更に大きくなり、かつ、その範囲の
変化割合を図2(A)の示す曲線61より均一化し得
る。従って、チャック筒103の縮径方向への弾性変形
が大きな締付力を要することなくチャック筒103の略
全長に亘りし易くなり、かつチャック筒を長くすること
なくその有効掴持長を拡大できるとともに、締付筒50
の薄肉化が可能になる。
【0029】次に、図5(A)及び(B)により本発明
の第4の実施の形態について説明する。この図5におい
て、図1と同一の構成要素には同一符号を付してその構
成説明を省略し、図1と異なる部分を重点に述べる。こ
の第4の実施の形態において、特徴とする点は、チャッ
ク筒103の実質的な長さ拡大用のリング状溝104を
フランジ102の端面に形成することに加えて、チャッ
ク筒103を構成する壁部内に該壁部のほぼ全長に亘り
チャック筒103の軸線方向に伸びる複数の穴70をチ
ャック筒103の周方向に等間隔に形成するとともに、
チャック筒103には、前記各穴70に対応して穴70
からチャック筒103の内壁面に開口する複数のスリッ
ト80を形成したところにある。
【0030】第4の実施の形態におけるチャックでは、
チャック筒103を構成する壁部内に複数の穴70を形
成し、更に該穴70からチャック筒103の内方に連通
するスリット80を形成したことにより、締付筒50に
よるチャック筒103の縮径方向への弾性変形を更にし
易くする。そして、図2(C)に示す点P2からP11
の範囲における縮径内径寸法の変化割合が更に大きくな
り、かつ、その範囲の変化割合を図2(A)の示す曲線
61より更に均一化し得る。従って、チャック筒103
の縮径方向への弾性変形が大きな締付力を要することな
くチャック筒103の略全長に亘りし易くなり、かつチ
ャック筒を長くすることなくその有効掴持長を拡大でき
るとともに、締付筒50の薄肉化が可能になる。また、
スリット80を形成することにより、チャック筒103
内に挿入された工具が締め付けられた時に、工具に付着
するオイルの逃げを容易にする。
【0031】次に、図6(A)及び(B)により本発明
の第5の実施の形態について説明する。この図6におい
て、図1と同一の構成要素には同一符号を付してその構
成説明を省略し、図1と異なる部分を重点に述べる。こ
の第5の実施の形態において、特徴とする点は、チャッ
ク筒103の実質的な長さ拡大用のリング状溝104を
フランジ102の端面に形成することに加えて、チャッ
ク筒103の先端部の外周部に先端方向に開く環状段部
90を形成するとともに、この環状段部90に隣接して
環状溝91を形成し、環状段部90に弾性を有する金属
製の環状側板92の内周部を係合し、環状溝91には止
めリング93を嵌着することにより、環状側板92をチ
ャック筒103から脱落しないように保持し、この環状
側板92の外周端部を締付筒50の内周面に係合させた
ところにある。
【0032】前記のように構成された第5の実施の形態
において、工具7を掴持する場合は、工具7のシャンク
7Aをチャック筒103の円筒穴内に挿入し、締付筒5
0を時計回り方向に回転させる。すると、締付筒50の
テーパ付き円筒面と当接する各ニードルローラ40は自
身の軸線に直角な方向に自転しながらチャック筒103
の外周面を螺旋状に公転転動するため、ローラ保持筒2
0はチャック筒103の先端側からフランジ102の方
向へニードルローラ40の公転に伴い回転しつつ移動
し、同時に締付筒50もフランジ102の方向へ移動す
る。これにより、締付筒50は各ニードルローラ40を
介してチャック筒103を外周から内周方向へ縮径する
ことにより、工具7のシャンクを掴持する。一方、環状
側板92は、その外周端部が締付筒50の先端側テーパ
内周面と圧接してチャック筒103方向に押圧されるこ
とにより、チャック筒103の先端部を縮径する。これ
により、チャック筒103の先端部分にも工具シャンク
に対する強力な掴持力を発揮させる。従って、第5の実
施の形態によれば、チャック筒103のフランジ連接基
部から先端部分まで工具シャンクに対して強力な掴持力
を発揮させることができ、工具の掴持を更に確実にでき
る。
【0033】次に、図7により本発明の第6の実施の形
態について説明する。この図7において、図1と同一の
構成要素には同一符号を付してその構成説明を省略し、
図1と異なる部分を重点に述べる。この第6の実施の形
態において、特徴とする点は、締付筒50のフランジ1
02側の基端部内周に設けた環状凹溝51に抜け止めリ
ング67の外周部を嵌合して固定させ、チャック筒10
3の外周に当接または近接させ、抜け止めリング67に
ローラ保持筒20のフランジ102側端を当接させてあ
る。前記抜け止めリング67は、ステンレスなどの弾性
を有する金属製とし、1個所に切り離し部を形成したC
字状のスナップリングである。また、フランジ102の
反シャンク部側の端面に形成したリング状の溝104に
は弾性変形可能な合成樹脂または合成ゴムのOリング6
8を嵌合させ、このOリング68と抜け止めリング67
との間に環状のスペーサ69をチャック筒103に嵌め
て介在させ、Oリング68を溝104の底に支持すると
ともにスペーサ69に支持し、スペーサ69を抜け止め
リング67に当接させてある。なお、Oリング68はフ
ッ素樹脂などの合成樹脂や合成ゴムを用い、スペーサは
ステンレスなどの環状金属板を用いている。
【0034】前記のように構成された第6の実施形態に
おいて、工具7を掴持する場合には、工具7のシャンク
7Aをチャック筒103の円筒穴内に挿入し、締付筒5
0を時計回り方向に回転させると、各ニードルローラ4
0が自転しつつチャック筒103の外周面を螺旋状に公
転し、ローラ保持筒20がチャック筒103の先端側か
らフランジ102の方向へ移動し、同時に締付筒50も
フランジ102の方向へ移動し、これらにより、締付筒
50が各ニードルローラ40を介してチャック筒40を
外周から内周方向へ縮径することで、工具7のシャンク
を掴持する。そして、締付筒50のフランジ102の方
向への移動により、同方向に抜け止めリング67も移動
し、スペーサ69を介しOリング68を弾性変形させて
圧縮させた状態で、溝104の底と抜け止めリング67
とに押し付けるようにする。従って、第6の実施の形態
にかかるチャックを用い、これに掴持した工具7によっ
て加工を行う際にびびりなどの振動をOリング68で吸
収でき、良好な切削加工ができ、また、ごみや加工時の
切削液がフランジ102の先端面と締付筒50のフラン
ジ102側端面との間からニードルローラ40部へ侵入
すること、およびごみがフランジ102の溝104に侵
入することを確実に防止できる。
【0035】第6の実施の形態において、スペーサ69
を省略し、溝104に嵌めたOリング68を抜け止めリ
ング67に直接押し付けるようにし、構成を簡単にして
もよい。なお、第6の実施の形態にかかるチャックのフ
ランジとは、ホルダー体10のテーパシャンク部101
からチャック筒103末端まで、すなわち締付筒50の
端面が当接する面までえある。また、第6の実施の形態
にかかるチャックは、スペーサ69の有無の何れであっ
ても、第5の実施の形態の特徴とする点を組み合わせて
用いることが好ましい。
【0036】なお、前記実施の形態では、工具7のシャ
ンクをスプリングコレット8を介してチャック筒103
に挿入して掴持する場合について説明したが、本発明は
これに限らず、工具7のシャンク7Aを直接チャック筒
103に挿入して掴持する方式でもよい。また、ホルダ
ー体10のシャンク部101はテーパ付きのものに限ら
ず、ストレートシャンク構成のホルダー体にも適用でき
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、ホルダー体のフランジの反シャンク部側の端面
に、チャック筒のフランジとの連接基部に位置してフラ
ンジの厚み方向に延在する所定深さの溝をチャック筒の
円周方向に沿い形成し、前記溝によりチャック筒の長さ
を、ホルダー体の工具長を拡大することなしにフランジ
側へ延長できる構造にしたので、チャック筒のフランジ
に近接する基部領域の縮径方向への弾性変形をチャック
筒の他の領域の縮径方向への弾性変形とほぼ同様にする
ことができる。これにより、チャック筒を長くすること
なくその有効掴持長を拡大できるとともに、チャック筒
の縮径方向への弾性変形がし易くなり、大きな締付力を
要することなく締付筒のフランジ側端面がホルダー体の
フランジに当接するまで締付筒を容易に締め付けること
ができる。また、チャック筒の連接基部領域における工
具シャンクへの掴持力を大きくできることにより、重切
削加工を行っても、工具がチャック筒の先端側を支点に
した振れ運動を起こしたりするのを防止できる。また、
チャック筒の有効掴持長の拡大と、締付筒のフランジ側
の端面がホルダー体のフランジに当接するまで締付筒を
締め付けることができることにより、チャック筒の長さ
を従来のものより短くでき、これに伴い、ホルダー体の
工具長を短くでき、チャックを軽量化及び小型化でき
る。
【0038】請求項2の発明によれば、チャック筒の長
さ拡大用の溝に加えて、チャック筒の内壁面にチャック
筒の軸線方向に伸びる複数の溝を形成したことにより、
締付筒によるチャック筒の縮径方向への弾性変形が更に
容易になり、かつチャック筒を長くすることなくその有
効掴持長を拡大できるとともに、締付筒の薄肉化が可能
になる。また、チャック筒の内壁面に溝を形成すること
により、チャック筒内に挿入された工具が締め付けられ
た時に、工具に付着するオイルを容易に逃がすことがで
きる。
【0039】請求項3または4の発明によれば、また、
本発明によれば、チャック筒の長さ拡大用の溝に加え
て、チャック筒を構成する壁部内にチャック筒の軸線方
向に伸びる複数の穴を形成し、または前記各穴からチャ
ック筒の内壁面に開口するスリットを形成したことによ
り、締付筒によるチャック筒の縮径方向への弾性変形を
更にし易くなり、チャック筒の略全長に亘り縮径内径寸
法の弾性変形の変化割合を均一化し得るほか、締付筒の
薄肉化が可能になる。
【0040】請求項5の発明によれば、チャック筒の長
さ拡大用の溝に加えて、チャック筒の先端部外周部に弾
性を有する金属製の環状側板の内周部を固定し、前記環
状側板の外周端部を前記締付筒の内周面に押圧係合させ
ることにより、チャック筒のフランジ連接基部から先端
部分まで工具シャンクに対して強力な掴持力を発揮させ
ることができ、工具の掴持を更に確実にできる。
【0041】請求項6の発明によれば、チャック筒の長
さ拡大用の溝を円周方向に沿ったリング状溝としたこと
で、チャック筒の縮径方向への弾性変形が更に容易にな
り、ホルダー体の工具長を短くしても強力な掴持力を発
揮させることが更に確実にできる。
【0042】請求項7の発明によれば、チャック筒の長
さ拡大用の溝にOリングを嵌合させ、締付筒のフランジ
側端部に固定した抜け止めリングによって保持筒のフラ
ンジ側端を支持させ、締付筒の回転によて、Oリングを
圧縮させて前記溝の底と抜け止めリングとに押し付ける
ようにしたので、工具によって加工を行う際にびびりな
どの振動をOリングで吸収でき、良好な切削加工がで
き、また、ごみや加工時の切削液がフランジの先端面と
締付筒のフランジ側端面との間からニードルローラ部へ
侵入すること、およびごみがフランジ溝に侵入すること
を確実に防止できる。
【0043】請求項8の発明によれば、請求項7の発明
において、Oリングと抜け止めリングとの間に環状金属
板のスペーサを介在させたので、C字状の抜け止めリン
グを用いても、このリングの開口部に弾性変形したOリ
ングの一部が喰い込むことがなく、安定した振動の吸
収、ごみ、切削液のニードル部への侵入防止ができ、更
にOリングの疲労防止にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の実施の形態を示すチャッ
クの断面図である。
【図2】本発明の実施の形態及び従来におけるチャック
のチャック筒とその締め付け時の縮径内径寸法の変化を
示す説明図で、(A)はチャック筒とその締め付け時の
縮径内径寸法の変化を表すグラフ、(B)は従来におけ
るチャック筒の説明図、(C)は本発明におけるチャッ
ク筒の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示すもので、
(A)はチャックの断面図、(B)はチャック筒の横断
面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示すもので、
(A)はチャックの断面図、(B)はチャック筒の横断
面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示すもので、
(A)はチャックの断面図、(B)はチャック筒の横断
面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態を示すもので、
(A)はチャックの断面図、(B)は要部の拡大横断面
図である。
【図7】本発明にかかる第6の実施の形態を示すチャッ
クの断面図である。
【図8】従来におけるチャックの断面図である。
【図9】従来におけるチャックの各構成部材を分解して
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ホルダー体 101 テーパシャンク部 102 フランジ 103 チャック筒 104 リング状溝 20 ローラ保持筒 40 ニードルローラ 50 締付筒 51 環状凹溝 60 溝 67 抜け止めリング 68 Oリング 69 スペーサ 70 穴 80 スリット 91 環状溝 92 環状側板 93 止めリング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械スピンドルに挿着されるシャン
    ク部、このシャンク部の一端部に形成した把持用のフラ
    ンジ、このフランジの反シャンク部側の端面からシャン
    ク部と反対の方向に該シャンク部の軸線と一致して延設
    され、外周面に前記フランジから先端に行くに従い径が
    小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒を有するホ
    ルダー体と、前記チャック筒の外周の回転可能にかつチ
    ャック筒の軸方向に移動可能に係合され、内周面に前記
    フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面
    を有する締付筒と、前記チャック筒の外周面と前記締付
    筒の内周面間に全周に亘り配設され、前記チャック筒及
    び締付筒の軸線に対して周方向に適宜の角度傾斜させた
    多数のニードルローラとを備え、前記締付筒の回転によ
    り前記ニードルローラを自転させつつ螺旋公転して前記
    チャック筒を縮径または復元させるチャックにおいて、
    前記フランジの反シャンク部側の端面に前記チャック筒
    の前記フランジとの連接基部に位置して前記フランジの
    厚み方向に延在する所定深さの溝を前記チャック筒の円
    周方向に沿って形成したことを特徴とするチャック。
  2. 【請求項2】 前記チャック筒の内壁面に該内壁面の全
    長に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数の溝をチャ
    ック筒の周方向に所定間隔離して形成したことを特徴と
    する請求項1記載のチャック。
  3. 【請求項3】 前記チャック筒を構成する壁部内に該壁
    部のほぼ全長に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数
    の穴をチャック筒の周方向に所定間隔離して形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載のチャック。
  4. 【請求項4】 前記チャック筒を構成する壁部内に該壁
    部のほぼ全長に亘りチャック筒の軸線方向に伸びる複数
    の穴をチャック筒の周方向に所定間隔離して形成すると
    ともに、前記チャック筒に前記各穴に対応して該穴から
    チャック筒の内壁面に開口する複数のスリットを形成し
    たことを特徴とする請求項1記載のチャック。
  5. 【請求項5】 前記チャック筒の先端部の外周部に弾性
    を有する金属製環状側板の内周部を固定し、前記環状側
    板の外周端部を前記締付筒の内周面に押圧係合させたこ
    とを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の
    チャック。
  6. 【請求項6】 前記フランジの厚み方向に延在する所定
    深さの溝を前記チャック筒の円周方向に沿いリング状に
    形成したことを特徴とする請求項1ないし4の何れか1
    項に記載のチャック。
  7. 【請求項7】 前記フランジの反シャンク部側の端面に
    設けた溝に弾性変形するOリングを嵌合させ、前記締付
    筒のフランジ側端部の内周部に弾性金属板製の抜け止め
    リングの外周部を固定し、抜け止めリングの内周部に前
    記ローラ保持筒のフランジ側端を支持させ、締付筒の回
    転により、前記Oリングを圧縮させて前記溝の底と抜け
    止めリングとに押し付けるようにしたことを特徴とする
    請求項1ないし6の何れか1項に記載のチャック。
  8. 【請求項8】 Oリングと抜け止めリングとの間に前記
    チャック筒に嵌めた環状金属板からなるスペーサを介在
    させ、締付筒の回転により前記Oリングを圧縮させて、
    前記溝の底にOリングを押し付けるとともに前記抜け止
    めリングに前記スペーサを介してOリングを押し付ける
    ようにしたことを特徴とする請求項7記載のチャック。
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