JPH039925Y2 - - Google Patents
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- JPH039925Y2 JPH039925Y2 JP1986186500U JP18650086U JPH039925Y2 JP H039925 Y2 JPH039925 Y2 JP H039925Y2 JP 1986186500 U JP1986186500 U JP 1986186500U JP 18650086 U JP18650086 U JP 18650086U JP H039925 Y2 JPH039925 Y2 JP H039925Y2
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- JP
- Japan
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- chuck
- tube
- cylinder
- tip
- groove
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Links
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 8
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims description 5
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims 2
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 5
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 3
- 230000001595 contractor effect Effects 0.000 description 3
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
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- 229920002379 silicone rubber Polymers 0.000 description 1
- 239000004945 silicone rubber Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B31/00—Chucks; Expansion mandrels; Adaptations thereof for remote control
- B23B31/02—Chucks
- B23B31/10—Chucks characterised by the retaining or gripping devices or their immediate operating means
- B23B31/117—Retention by friction only, e.g. using springs, resilient sleeves, tapers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Gripping On Spindles (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(考案の利用分野)
本考案は、ドリルやエンドミル等の工具を掴持
するためのチヤツクに関するもので、特にチヤツ
ク本体の先端側に、外周面を先細テーパ状となし
たチヤツク筒が突設され、且つこのチヤツク筒
に、先細テーパ状の内周面を有する締付用回転筒
が外嵌されると共に、この締付用回転筒とチヤツ
ク筒との間に、チヤツク筒の外周面に対し螺旋状
に公転する多数のニードルローラが介装されたチ
ヤツクに関する。
するためのチヤツクに関するもので、特にチヤツ
ク本体の先端側に、外周面を先細テーパ状となし
たチヤツク筒が突設され、且つこのチヤツク筒
に、先細テーパ状の内周面を有する締付用回転筒
が外嵌されると共に、この締付用回転筒とチヤツ
ク筒との間に、チヤツク筒の外周面に対し螺旋状
に公転する多数のニードルローラが介装されたチ
ヤツクに関する。
(従来技術)
この種のチヤツクにおいて、チヤツク筒の内周
面に、その先端面から軸線方向に向く多数の凹部
を周方向に間隔をおいて配列されたものが提案さ
れており、締付用回転筒を回転せしめることによ
つてチヤツク筒を、特に凹部の肉薄部によつて収
縮せしめ、これによつてチヤツク筒に嵌合された
切削工具を掴持せしめるようにしている。
面に、その先端面から軸線方向に向く多数の凹部
を周方向に間隔をおいて配列されたものが提案さ
れており、締付用回転筒を回転せしめることによ
つてチヤツク筒を、特に凹部の肉薄部によつて収
縮せしめ、これによつてチヤツク筒に嵌合された
切削工具を掴持せしめるようにしている。
しかしながらこのようにチヤツク筒の内周面に
単に凹部を設けるだけでは、矢張り肉厚部(凹部
を含めて)の抵抗を受けて充分な把持力、特にニ
ードルローラの負荷しない先端部の把持力が不充
分であり、これがためエンドミルのように強力な
切削抵抗を受ける工具を振動なく掴持するにはそ
の把持力が不足する難点があつた。
単に凹部を設けるだけでは、矢張り肉厚部(凹部
を含めて)の抵抗を受けて充分な把持力、特にニ
ードルローラの負荷しない先端部の把持力が不充
分であり、これがためエンドミルのように強力な
切削抵抗を受ける工具を振動なく掴持するにはそ
の把持力が不足する難点があつた。
(考案が解決しようとする問題点)
上述のようにチヤツク筒の締付力が不充分なの
は、矢張りチヤツク筒自体の肉厚部の抵抗を受け
るからであり、したがつて本考案はこの肉厚部の
抵抗を受けないないような構成にすることによつ
て従来技術に内在する難点を克服しようとするも
のである。
は、矢張りチヤツク筒自体の肉厚部の抵抗を受け
るからであり、したがつて本考案はこの肉厚部の
抵抗を受けないないような構成にすることによつ
て従来技術に内在する難点を克服しようとするも
のである。
(問題点を解決するための手段)
上記問題点を解決するために、本考案は、チヤ
ツク本体1の先端側に、外周面を先細テーパ状と
なしたチヤツク筒2が突設され、且つこのチヤツ
ク筒に、先細テーパ状の内周面を有する締付用回
転筒3が外嵌されると共に、この締付用回転筒3
とチヤツク筒2との間に、チヤツク筒2の外周面
に対し螺旋状に公転する多数のニードルローラ4
が介装されたチヤツクにおいて、上記チヤツク筒
2に、その先端面2aから略軸線方向に向き、且
つニードルローラ4の転動に支障をきたさない長
さの内外周両側にわたつて貫通する割り溝5が周
方向に複数列をもつて配設されると共に、ニード
ルローラが直接転動する部分には外周側に貫通す
ることのない軸線方向に向くチヤツク溝10が同
じく周方向に複数列をもつて配設されてなる構成
を採用するものである。
ツク本体1の先端側に、外周面を先細テーパ状と
なしたチヤツク筒2が突設され、且つこのチヤツ
ク筒に、先細テーパ状の内周面を有する締付用回
転筒3が外嵌されると共に、この締付用回転筒3
とチヤツク筒2との間に、チヤツク筒2の外周面
に対し螺旋状に公転する多数のニードルローラ4
が介装されたチヤツクにおいて、上記チヤツク筒
2に、その先端面2aから略軸線方向に向き、且
つニードルローラ4の転動に支障をきたさない長
さの内外周両側にわたつて貫通する割り溝5が周
方向に複数列をもつて配設されると共に、ニード
ルローラが直接転動する部分には外周側に貫通す
ることのない軸線方向に向くチヤツク溝10が同
じく周方向に複数列をもつて配設されてなる構成
を採用するものである。
またその実施態様として、上記割り溝5に軟質
弾性部材11を充填してなるものである。
弾性部材11を充填してなるものである。
(実施例)
第1図および第2図において、チヤツク本体1
は、マシニングセンタなどの主軸ヘツド(図示せ
ず)に着脱可能に装着されるテーパシヤンク部6
と、このテーパシヤンク部6の径大側端部に同心
状に一体連設されたチヤツク位置決め用フランジ
部7と、このフランジ部7から当該チヤツク本体
1の先端側に同心状に一体突設されたチヤツク筒
2とからなり、チヤツク筒2は掴持すべき工具の
ストレートシヤンク部またはストレートコレツト
に対応するストレート状の内周面2bと先端部に
向かつて先細テーパ状に形成された外周面2cと
を備えている。3はチヤツク筒2に外嵌される締
付用回転筒で、チヤツク筒2のテーパ状外周面2
cに対応するよう先細テーパ状に形成された内周
面3aを有し、この回転筒3とチヤツク筒2との
間に、チヤツク筒4の外周面に対し螺旋状に公転
する多数のニードルローラ4…が介装されてい
る。
は、マシニングセンタなどの主軸ヘツド(図示せ
ず)に着脱可能に装着されるテーパシヤンク部6
と、このテーパシヤンク部6の径大側端部に同心
状に一体連設されたチヤツク位置決め用フランジ
部7と、このフランジ部7から当該チヤツク本体
1の先端側に同心状に一体突設されたチヤツク筒
2とからなり、チヤツク筒2は掴持すべき工具の
ストレートシヤンク部またはストレートコレツト
に対応するストレート状の内周面2bと先端部に
向かつて先細テーパ状に形成された外周面2cと
を備えている。3はチヤツク筒2に外嵌される締
付用回転筒で、チヤツク筒2のテーパ状外周面2
cに対応するよう先細テーパ状に形成された内周
面3aを有し、この回転筒3とチヤツク筒2との
間に、チヤツク筒4の外周面に対し螺旋状に公転
する多数のニードルローラ4…が介装されてい
る。
そしてチヤツク筒2にはその先端面2aから軸
線方向に向き、且つニードルローラ4の転動に支
障をきたさない長さlの内外周両側にわたつて貫
通する割り溝5、具体的には第1図に示すように
チヤツク筒2を弛緩させた位置においてニードル
ローラ4の先端部分4′が割り溝5に重ならない
か、あるいは重なつてもチヤツク筒2の締付け作
動によつて上記先端部分4′が割り溝5から離れ
る位置付近までの軸線方向長さlのスリツト状の
割り溝5が周方向に45゜の位相差をもつて等間隔
に配列されている。この場合、割り溝5ができる
だけニードルローラ4に重ならないよう、なおか
つ割り溝5の長さを長く取るため、第1図に示す
ようにその基端面2dをテーパ状に設けることが
好ましく、また割り溝5には切削くずや塵埃の侵
入を防止するためにシリコンゴムなどの軟質弾性
部材11を第3図に示すように充填するものとす
る。
線方向に向き、且つニードルローラ4の転動に支
障をきたさない長さlの内外周両側にわたつて貫
通する割り溝5、具体的には第1図に示すように
チヤツク筒2を弛緩させた位置においてニードル
ローラ4の先端部分4′が割り溝5に重ならない
か、あるいは重なつてもチヤツク筒2の締付け作
動によつて上記先端部分4′が割り溝5から離れ
る位置付近までの軸線方向長さlのスリツト状の
割り溝5が周方向に45゜の位相差をもつて等間隔
に配列されている。この場合、割り溝5ができる
だけニードルローラ4に重ならないよう、なおか
つ割り溝5の長さを長く取るため、第1図に示す
ようにその基端面2dをテーパ状に設けることが
好ましく、また割り溝5には切削くずや塵埃の侵
入を防止するためにシリコンゴムなどの軟質弾性
部材11を第3図に示すように充填するものとす
る。
更に各割り溝5の後端部にはこれに連続してチ
ヤツク筒2の基端部付近まで達するチヤツク溝1
0が形成される。このチヤツク溝10はチヤツク
筒2の内周側には開口貫通してもよいが、外周側
には貫通しないように形成され、具体的には第3
図及び第4図に示すようにチヤツク筒内周面に開
口して貫通するスリツト10aとこれに連続する
深孔部10bとからなる軸線方向に延びるチヤツ
ク溝10を周方向に複数列配列し、チヤツク筒2
が弾性変形しやすいように筒肉厚に変化をもたせ
るようにしてある。なおチヤツク溝10は割り溝
5と連続して同一線上に設けても、周方向に交互
に設けるようにしてもよい。後者の場合はチヤツ
ク溝10はチヤツク筒2の先端面2aまで設けて
もよい。
ヤツク筒2の基端部付近まで達するチヤツク溝1
0が形成される。このチヤツク溝10はチヤツク
筒2の内周側には開口貫通してもよいが、外周側
には貫通しないように形成され、具体的には第3
図及び第4図に示すようにチヤツク筒内周面に開
口して貫通するスリツト10aとこれに連続する
深孔部10bとからなる軸線方向に延びるチヤツ
ク溝10を周方向に複数列配列し、チヤツク筒2
が弾性変形しやすいように筒肉厚に変化をもたせ
るようにしてある。なおチヤツク溝10は割り溝
5と連続して同一線上に設けても、周方向に交互
に設けるようにしてもよい。後者の場合はチヤツ
ク溝10はチヤツク筒2の先端面2aまで設けて
もよい。
なお、上記ニードルローラ4…は、当然にリテ
ーナ8に保持されていると共に、チヤツク筒2の
テーパ状外周面2cに設定される母線に対し各ロ
ーラ4軸心が適当に傾斜するように配設されてお
り、しかしてチヤツク筒2に対して自転しつつ螺
旋方向に公転して乗り上げ動作をすることにより
チヤツク筒2を弾性変形させて収縮させ、工具を
掴持するようになつている。
ーナ8に保持されていると共に、チヤツク筒2の
テーパ状外周面2cに設定される母線に対し各ロ
ーラ4軸心が適当に傾斜するように配設されてお
り、しかしてチヤツク筒2に対して自転しつつ螺
旋方向に公転して乗り上げ動作をすることにより
チヤツク筒2を弾性変形させて収縮させ、工具を
掴持するようになつている。
第1図中9はチヤツク筒2内に挿入される工具
の内端の位置規制を行うストツパーを示してい
る。
の内端の位置規制を行うストツパーを示してい
る。
そして本考案においては、チヤツク筒2に、そ
の先端面2aから軸線方向に割り溝5が周方向に
複数列をもつて配設されているため、締付用回転
筒3を回転させニードルローラ4を介してチヤツ
ク筒2を締付けることによつてニードルローラ4
の押圧力が直接負荷する部分はチヤツク筒2に形
成したチヤツク溝10に対応する内薄部分の収縮
または弾性変形によつて、またニードルローラ4
の押圧力が直接負荷しない先端部付近は該押圧力
の影響を受けて上記割り溝5の溝幅dを収縮さ
せ、チヤツク筒先端部分の開口径を径小化させる
ことになる。この場合、チヤツク筒2自体の肉厚
が厚いほどチヤツク筒先端部分へのニードルロー
ラ4の押圧力の影響が大きく、これによつて上記
割り溝5の溝幅dへの収縮作用が大きく働き、工
具に対する掴持力(チヤツク力)を高めることが
できる。
の先端面2aから軸線方向に割り溝5が周方向に
複数列をもつて配設されているため、締付用回転
筒3を回転させニードルローラ4を介してチヤツ
ク筒2を締付けることによつてニードルローラ4
の押圧力が直接負荷する部分はチヤツク筒2に形
成したチヤツク溝10に対応する内薄部分の収縮
または弾性変形によつて、またニードルローラ4
の押圧力が直接負荷しない先端部付近は該押圧力
の影響を受けて上記割り溝5の溝幅dを収縮さ
せ、チヤツク筒先端部分の開口径を径小化させる
ことになる。この場合、チヤツク筒2自体の肉厚
が厚いほどチヤツク筒先端部分へのニードルロー
ラ4の押圧力の影響が大きく、これによつて上記
割り溝5の溝幅dへの収縮作用が大きく働き、工
具に対する掴持力(チヤツク力)を高めることが
できる。
なおチヤツク溝10の断面形状は前記実施例に
限定されることはなく、第5図に示すようにチヤ
ツク溝10の断面をU字状に、また第6図に示す
ようにコ字状に、あるいは第7図に示すように深
孔状に形成してチヤツク筒2の筒肉厚に変化をも
たせるようにしてもよい。
限定されることはなく、第5図に示すようにチヤ
ツク溝10の断面をU字状に、また第6図に示す
ようにコ字状に、あるいは第7図に示すように深
孔状に形成してチヤツク筒2の筒肉厚に変化をも
たせるようにしてもよい。
更にまた第8図に示すように、チヤツク筒20
を、チヤツク本体1に一体に延設された内筒20
aと、この内筒とは、別体のものでこの内筒の外
周面に焼ばめ方法またはボルト21によつて嵌合
されチヤツク本体1に一体的に固着された外筒2
0bとからなるものとし、内外筒にわたつてその
先端部に上述の割り溝5を設けると共に、内筒2
0aにその軸方向略全域または途中部までスリツ
ト状のチヤツク溝22を周方向等間隔に設けたチ
ヤツク筒30であつてもよい。
を、チヤツク本体1に一体に延設された内筒20
aと、この内筒とは、別体のものでこの内筒の外
周面に焼ばめ方法またはボルト21によつて嵌合
されチヤツク本体1に一体的に固着された外筒2
0bとからなるものとし、内外筒にわたつてその
先端部に上述の割り溝5を設けると共に、内筒2
0aにその軸方向略全域または途中部までスリツ
ト状のチヤツク溝22を周方向等間隔に設けたチ
ヤツク筒30であつてもよい。
更にまた第9図に示すように、チヤツク本体1
の中央部にチヤツク溝10を有するチヤツク筒4
0を一体に突設すると共に、チヤツク筒40の外
周側に所要の間隔41を設けてチヤツク筒40と
同軸に規制リング42をチヤツク本体1に複数個
のボルト・ナツト43等によつて一体的に突設
し、このチヤツク筒40と規制リング42との間
の空隙41に締付用回転筒3をその内外周に介装
した螺旋状に公転するニードルローラ4,44に
よつて回転自在に嵌合した構造のチヤツクにおい
て、チヤツク筒40の先端部に上述の割り溝5を
設けたものであつてもよい。
の中央部にチヤツク溝10を有するチヤツク筒4
0を一体に突設すると共に、チヤツク筒40の外
周側に所要の間隔41を設けてチヤツク筒40と
同軸に規制リング42をチヤツク本体1に複数個
のボルト・ナツト43等によつて一体的に突設
し、このチヤツク筒40と規制リング42との間
の空隙41に締付用回転筒3をその内外周に介装
した螺旋状に公転するニードルローラ4,44に
よつて回転自在に嵌合した構造のチヤツクにおい
て、チヤツク筒40の先端部に上述の割り溝5を
設けたものであつてもよい。
更にまた割り溝5はチヤツク筒2の軸線方向に
必ずしも正確に設ける必要がなく、第10図に示
すようにチヤツク筒2の軸線に対し若干傾斜した
角度、例えば左右に30゜程度の傾斜角αの範囲内
に割り溝5が設けられてもその作用になんら変わ
ることがない。
必ずしも正確に設ける必要がなく、第10図に示
すようにチヤツク筒2の軸線に対し若干傾斜した
角度、例えば左右に30゜程度の傾斜角αの範囲内
に割り溝5が設けられてもその作用になんら変わ
ることがない。
なおまた第11図に示すように、チヤツク筒2
にストレートコレツト12を介在させて切削工具
13を把持する場合、特に切削工具13が小径で
シヤンク長が短い場合には、チヤツク筒2のうち
ニードルローラ4の押圧力を直接に受ける部分よ
りもその先端部分(割り溝5の形成されている部
分)の把持力がコレツト12の工具把持力に直接
的に影響を及ぼすことになるが、この点本考案に
よればチヤツク筒先端部分の矢印Pで示す大きな
収縮力によつてコレツトの工具把持力を格段に向
上せしめ、切削工具を強力に把持することができ
る。
にストレートコレツト12を介在させて切削工具
13を把持する場合、特に切削工具13が小径で
シヤンク長が短い場合には、チヤツク筒2のうち
ニードルローラ4の押圧力を直接に受ける部分よ
りもその先端部分(割り溝5の形成されている部
分)の把持力がコレツト12の工具把持力に直接
的に影響を及ぼすことになるが、この点本考案に
よればチヤツク筒先端部分の矢印Pで示す大きな
収縮力によつてコレツトの工具把持力を格段に向
上せしめ、切削工具を強力に把持することができ
る。
第12図に示すグラフは、本件出願人が過去に
提案した実開昭58−143107号の構造のチヤツク
(即ち第4図に示すようなスリツト10aと深孔
部10bとからなるチヤツク溝10をチヤツク筒
の先端面から軸方向全域に、且つ周方向に複数列
に配列したもの)Bと、本考案の一実施例である
第3図及び第4図で示す上記チヤツク溝10のう
ちチヤツク筒2の先端面2aから軸方向に所要長
さの割り溝5を設けたものAと、のチヤツク筒内
径の収縮量の比較データを示すものである。なお
この比較データはチヤツク筒2のチヤツク長67
mm、内径32mm、割り溝5の長さ9mmのもとで、操
作用回転筒3の軸方向移動量を6.7mmとした通常
の使用状態で実験されたものである(但し切削工
具は把持されていない)。
提案した実開昭58−143107号の構造のチヤツク
(即ち第4図に示すようなスリツト10aと深孔
部10bとからなるチヤツク溝10をチヤツク筒
の先端面から軸方向全域に、且つ周方向に複数列
に配列したもの)Bと、本考案の一実施例である
第3図及び第4図で示す上記チヤツク溝10のう
ちチヤツク筒2の先端面2aから軸方向に所要長
さの割り溝5を設けたものAと、のチヤツク筒内
径の収縮量の比較データを示すものである。なお
この比較データはチヤツク筒2のチヤツク長67
mm、内径32mm、割り溝5の長さ9mmのもとで、操
作用回転筒3の軸方向移動量を6.7mmとした通常
の使用状態で実験されたものである(但し切削工
具は把持されていない)。
この比較データから明らかなように、本考案実
施品Aと上記従来品Bとは、チヤツク筒の基端部
から先端部寄り中程までは両者の収縮量はほぼ同
じであるが、これより先端部にかけて従来品Bは
収縮量が減少するのに対し、本考案実施品Aは更
に収縮量が増大することが読み取れる。特に第1
1図に示すようにストレートコレツト12を使用
する場合には、チヤツク筒2とコレツト12との
間の間隙誤差d1と、コレツト12と切削工具13
との間の間隙誤差d2との合計の間隙量(d1+d2)
を吸収して切削工具13を把持しなければならな
いが、一般にこの間隙量(d1+d2)は最大30〜
45μmであり、したがつてチヤツク筒2による把
持力はこの間隙量を吸収した後に、初めて生まれ
ることになる。
施品Aと上記従来品Bとは、チヤツク筒の基端部
から先端部寄り中程までは両者の収縮量はほぼ同
じであるが、これより先端部にかけて従来品Bは
収縮量が減少するのに対し、本考案実施品Aは更
に収縮量が増大することが読み取れる。特に第1
1図に示すようにストレートコレツト12を使用
する場合には、チヤツク筒2とコレツト12との
間の間隙誤差d1と、コレツト12と切削工具13
との間の間隙誤差d2との合計の間隙量(d1+d2)
を吸収して切削工具13を把持しなければならな
いが、一般にこの間隙量(d1+d2)は最大30〜
45μmであり、したがつてチヤツク筒2による把
持力はこの間隙量を吸収した後に、初めて生まれ
ることになる。
この点従来品Bによれば、第12図のグラフに
示すようにその先端部分の収縮量が50〜80μmで
あるから上記間隙量を差し引いた収縮量、即ち把
持力を発揮させるための収縮量は5〜45μmと非
常に少なく、したがつて大きな把持力を期待する
ことができない。これに対し本考案実施品Aによ
ればその先端部分の収縮量は145〜130μmという
非常な大きな値になつており、このため90〜
100μmという大きな収縮量が工具把持力を発揮
させるために使用されるものであり、したがつて
従来品に比べて格段に高い把持力を期待すること
ができる。
示すようにその先端部分の収縮量が50〜80μmで
あるから上記間隙量を差し引いた収縮量、即ち把
持力を発揮させるための収縮量は5〜45μmと非
常に少なく、したがつて大きな把持力を期待する
ことができない。これに対し本考案実施品Aによ
ればその先端部分の収縮量は145〜130μmという
非常な大きな値になつており、このため90〜
100μmという大きな収縮量が工具把持力を発揮
させるために使用されるものであり、したがつて
従来品に比べて格段に高い把持力を期待すること
ができる。
第13図は、上記従来品Bと本考案実施品Aと
にめそれぞれ直接に切削工具を把持させたときの
チヤツク筒先端部の把持トルクを測定した比較デ
ータを示すもので、このデータによればチヤツク
筒先端から軸方向に2mmの位置においてはA−B
=約4N.m(0.408Kgf.m)、4mmの位置において
は約12N.m(1.224Kg.m)、6mmの位置において
は約40N.m(4.08Kg.m)の把持トルク差があ
り、本考案実施品Aは従来品Bに比べて特にチヤ
ツク筒先端部(先端から軸方向に10mmの位置まで
の部分)に大きな把持トルクを有することが分か
る。
にめそれぞれ直接に切削工具を把持させたときの
チヤツク筒先端部の把持トルクを測定した比較デ
ータを示すもので、このデータによればチヤツク
筒先端から軸方向に2mmの位置においてはA−B
=約4N.m(0.408Kgf.m)、4mmの位置において
は約12N.m(1.224Kg.m)、6mmの位置において
は約40N.m(4.08Kg.m)の把持トルク差があ
り、本考案実施品Aは従来品Bに比べて特にチヤ
ツク筒先端部(先端から軸方向に10mmの位置まで
の部分)に大きな把持トルクを有することが分か
る。
(作用及び効果)
本考案によれば、ニードルローラの押圧力を直
接に受けるチヤツク筒中央部はチヤツク溝に対応
する肉薄部の変形または収縮によつて良好に収縮
作用を発揮すると共に、ニードルローラの押圧力
の直接の受けないチヤツク筒先端部は、この部分
に形成された割り溝が筒内外周両側にわたつて貫
通した空隙となつており、チヤツク筒肉厚部の抵
抗をなんら受けることがないため、収縮作用が良
好に働き、チヤツク筒先端部の開口径が容易に径
小化して工具を強力に掴持することができる。
接に受けるチヤツク筒中央部はチヤツク溝に対応
する肉薄部の変形または収縮によつて良好に収縮
作用を発揮すると共に、ニードルローラの押圧力
の直接の受けないチヤツク筒先端部は、この部分
に形成された割り溝が筒内外周両側にわたつて貫
通した空隙となつており、チヤツク筒肉厚部の抵
抗をなんら受けることがないため、収縮作用が良
好に働き、チヤツク筒先端部の開口径が容易に径
小化して工具を強力に掴持することができる。
またチヤツク筒の肉厚が厚くてもチヤツク筒中
央部はこれに形成されたチヤツク溝によつて良好
に収縮すると共に、チヤツク筒の肉厚が厚いほど
ニードルローラの押圧力の影響がチヤツク筒先端
部に及び、その収縮力をより強力化することがで
き、なおかつチヤツク筒の先端部を除く大半部分
は周方向に連続した一体構造であるからチヤツク
筒の剛性は高く、エンドミルなど重切削用工具を
直接に、またコレツトを介して掴持する場合、振
動することなくより強力に把持することができ
る。
央部はこれに形成されたチヤツク溝によつて良好
に収縮すると共に、チヤツク筒の肉厚が厚いほど
ニードルローラの押圧力の影響がチヤツク筒先端
部に及び、その収縮力をより強力化することがで
き、なおかつチヤツク筒の先端部を除く大半部分
は周方向に連続した一体構造であるからチヤツク
筒の剛性は高く、エンドミルなど重切削用工具を
直接に、またコレツトを介して掴持する場合、振
動することなくより強力に把持することができ
る。
更には、チヤツク筒に軸線方向に設けられる割
り溝は、その長さがニードルローラの転動に支障
をきたさない程度に形成されているため、ニード
ルローラの転動時に割り溝に嵌り込むことがなく
締付用回転筒の締付け操作を容易迅速に行うこと
ができると共に、チヤツク筒そのものの構造が従
来と同様に簡単である。
り溝は、その長さがニードルローラの転動に支障
をきたさない程度に形成されているため、ニード
ルローラの転動時に割り溝に嵌り込むことがなく
締付用回転筒の締付け操作を容易迅速に行うこと
ができると共に、チヤツク筒そのものの構造が従
来と同様に簡単である。
第1図は本考案の一実施例を示す一部縦断正面
図、第2図は第1図における−線断面図、第
3図は同他の実施例の要部を示す一部縦断正面
図、第4図は第3図における−線断面図、第
5図〜第7図は同他の実施例における縦断正面
図、第8図〜第11図は同他の実施例における要
部の一部縦断側面図、第12図は本考案の一実施
品と従来品とのチヤツク筒の収縮量の比較データ
を示すグラフ、第13図は同把持トルクの比較デ
ータを示すグラフである。 1……チヤツク本体、2,20,30,40…
…チヤツク筒、2a……その先端面、3……締付
用回転筒、4……ニードルローラ、5……割り
溝、10……チヤツク溝、11……軟質弾性部
材。
図、第2図は第1図における−線断面図、第
3図は同他の実施例の要部を示す一部縦断正面
図、第4図は第3図における−線断面図、第
5図〜第7図は同他の実施例における縦断正面
図、第8図〜第11図は同他の実施例における要
部の一部縦断側面図、第12図は本考案の一実施
品と従来品とのチヤツク筒の収縮量の比較データ
を示すグラフ、第13図は同把持トルクの比較デ
ータを示すグラフである。 1……チヤツク本体、2,20,30,40…
…チヤツク筒、2a……その先端面、3……締付
用回転筒、4……ニードルローラ、5……割り
溝、10……チヤツク溝、11……軟質弾性部
材。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 1 チヤツク本体の先端側に、外周面を先細テー
パ状となしたチヤツク筒が突設され、且つこの
チヤツク筒に、先細テーパ状の内周面を有する
締付用回転筒が外嵌されると共に、この締付用
回転筒とチヤツク筒との間に、チヤツク筒の外
周面に対し螺旋状に公転する多数のニードルロ
ーラが介装されたチヤツクにおいて、上記チヤ
ツク筒に、その先端面から略軸線方向に向き、
且つニードルローラの転動に支障をきたさない
長さの内外周両側にわたつて貫通する割り溝が
周方向に複数列をもつて配設されると共に、ニ
ードルローラが直接転動する部分には外周側に
貫通することのない軸線方向に向くチヤツク溝
が同じく周方向に複数列をもつて配設されてな
るチヤツク。 2 前記割り溝に軟質弾性部材を充填してなる実
用新案登録請求の範囲第1項記載のチヤツク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986186500U JPH039925Y2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-12-03 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15414686 | 1986-10-07 | ||
JP1986186500U JPH039925Y2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-12-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6442808U JPS6442808U (ja) | 1989-03-14 |
JPH039925Y2 true JPH039925Y2 (ja) | 1991-03-12 |
Family
ID=31719055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986186500U Expired JPH039925Y2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-12-03 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH039925Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0329053Y2 (ja) * | 1987-05-29 | 1991-06-21 | ||
JP3563562B2 (ja) * | 1997-02-24 | 2004-09-08 | 株式会社日研工作所 | チャック |
JP4523806B2 (ja) * | 2004-07-16 | 2010-08-11 | エヌティーツール株式会社 | 保持具 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5264078A (en) * | 1975-11-20 | 1977-05-27 | Toyomoto Hiromitsu | Chuck |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH039924Y2 (ja) * | 1985-05-22 | 1991-03-12 |
-
1986
- 1986-12-03 JP JP1986186500U patent/JPH039925Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5264078A (en) * | 1975-11-20 | 1977-05-27 | Toyomoto Hiromitsu | Chuck |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6442808U (ja) | 1989-03-14 |
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