JP3040905U - チャック - Google Patents

チャック

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JP3040905U
JP3040905U JP1997001036U JP103697U JP3040905U JP 3040905 U JP3040905 U JP 3040905U JP 1997001036 U JP1997001036 U JP 1997001036U JP 103697 U JP103697 U JP 103697U JP 3040905 U JP3040905 U JP 3040905U
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chuck
flange
chuck cylinder
tightening
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政一 松本
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株式会社日研工作所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チャック筒の縮径方向への弾性変形をチャッ
ク筒の略全長に亘り容易にし、かつチャック筒を長くす
ることなくその有効掴持長を拡大する。 【解決手段】 シャンク部101、フランジ102及び
チャック筒103とを有するホルダー体10と、チャッ
ク筒103の外周の回転可能にかつチャック筒の軸方向
に移動可能に係合された締付筒50と、チャック筒10
3と締付筒50間に全周に亘り配設された多数のニード
ルローラ40とを備え、締付筒50の回転によりニード
ルローラを自転させつつ螺旋公転してチャック筒を縮径
または復元させるチャックにおいて、フランジ102の
反シャンク部側の端面102aにチャック筒103のフ
ランジ102との連接基部に位置してフランジ102の
厚み方向に延在する所定深さの溝104をリング状に形
成し、更にチャック筒103の内周面に軸線方向に伸び
る溝105を複数形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ドリル等の切削工具を掴持するチャックに関し、特にホルダー本体 のチャック筒の外周にニードルローラを介して嵌合される締付筒を締め付け方向 に回転することによりチャック筒を縮径させて目的工具を緊密に掴持するチャッ クに関するのもである。
【0002】
【従来の技術】
図4及び図5により従来のチャックについて説明する。図4は工具掴持用チャ ックの断面図、図5は工具掴持用チャックを分解して示す各構成部材の斜視図で ある。 図4及び図5において、工具掴持用のチャックは、ホルダー体1を有し、この ホルダー体1は、図示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシャン ク部1Aと、このテーパシャンク部1Aの大径側端部に形成した把持用のフラン ジ1Bと、このフランジ1Bの反テーパシャンク部側の端面1Baからテーパシ ャンク部1Aと反対の方向に該テーパシャンク部1Aの軸線と一致して延設され 、外周面にフランジ1Bから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面1Caが 形成されたチャック筒1Cとから構成されている。
【0003】 2はチャック筒1Cの外周に遊嵌されるローラ保持筒であり、このローラ保持 筒2は、チャック筒1Cのテーパ面1Caとほぼ同様なテーパ角度で先端に行く に従い径が小さくなる筒体から形成されている。また、このローラ保持筒2は、 チャック筒1Cの先端部外周に設けた止めリング3によってチャック筒1Cから 抜け落ちないように保持されている。 また、ローラ保持筒2には、該ローラ保持筒2の軸線に対して円周方向に所定 の角度傾斜させて嵌め込んだ多数のニードルローラ4が全面にわたり数段に配設 されている。また、各ニードルローラ4はローラ保持筒2の肉厚寸法より大きい 径に形成され、これにより、ローラ保持筒2の内周面側へ突出する各ニードルロ ーラ4をチャック筒1Cのテーパ面1Caに当接させ、ローラ保持筒2の外周面 側へ突出する各ニードルローラ4を後述する締付筒5の内周面に当接させる構成 になっている。 締付筒5は、チャック筒1Cを縮径させて目的の工具を緊密に掴持するもので あって、チャック筒1Cの外周にローラ保持筒2で保持されたニードルローラ4 を介して嵌合される。この締付筒5の内周面は、フランジ1Bと対向する端から 先端に行くに従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されている。また、締 付筒5のフランジ1B側の内端面には、シール兼用の抜け止めリング6が装着さ れており、このシール兼用の抜け止めリング6はチャック筒1Cの外周面に当接 することによりシール機能を発揮し、また、ローラ保持筒2の端面に当接するこ とで締付筒5のチャック筒1Cからの抜け落ちを防止している。
【0004】 上記のように構成された従来のチャックにおいて、工具7を掴持する場合は、 工具7のシャンク7Aにスプリングコレット8を嵌合し、このスプリングコレッ ト8ごと工具7のシャンク7Aをチャック筒1Cの円筒穴内に挿入する。かかる 状態で、締付筒5を時計回り方向に回転すると、締付筒5のテーパ付き円筒面と 当接する各ニードルローラ4は自身の軸線に直角な方向に自転しながらチャック 筒1Cの外周面を螺旋状に公転転動するため、ローラ保持筒2はチャック筒1C の先端側からフランジ1Bの方向へニードルローラ4の公転に伴い回転しつつ移 動し、同時に締付筒5もフランジ1Bの方向へ移動する。これにより、締付筒5 のテーパ付き円筒面とチャック筒1Cの外周テーパ面間の間隔が減少するため、 締付筒5は各ニードルローラ4を介してチャック筒1Cを外周から内周方向へ全 周面から強圧し縮径させる。その結果、チャック筒1Cの円筒穴内に挿入された 工具7のシャンクはスプリングコレット8を介して締め付けられ、掴持される。 また、締め付け状態にある締付筒5を上記とは逆の反時計回り方向に回転する と、ローラ保持筒2がチャック筒1Cの先端側へ移動すると共に締付筒5も同一 方向に移動する。このため、縮径されていたチャック筒1Cは元の径に復元し、 工具7への掴持力が解除される結果、工具7の抜き取り、あるいは交換が可能に なる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来のチャックにおけるチャック筒1Cは、フランジ1Bの反テー パシャンク部側の端面からテーパシャンク部1Bと反対の方向に延設される構造 になっているので、フランジ1Bに連接するチャック筒1Cの基部に隣接する領 域部分1Caの縮径方向の弾性変形剛性が該領域部分1Ca以外の他の領域部分 の縮径方向の弾性変形剛性に比べて相当に高くなっている。このため、締付筒5 を締め付け方向に回転してチャック筒1Cを縮径させても上記領域部分1Caの 縮径率は他の領域部分の縮径率に比べて極端に低い。このことを図3を参照して 説明する。
【0006】 図3(A)は、チャック筒とその締め付け時の縮径内径寸法の変化を表すグラ フであり、同図(B)は従来におけるチャック筒1Cを示している。 図3(B)に示す従来のチャック筒1Cを締付筒5で締め付けてチャック筒1 Cの開口端からフランジ1Bまでの各点P1〜P12における縮径内径寸法の変 化をグラフに表すと、図3(A)の曲線62に示すようになる。この曲線62か ら明らかなように、点P2〜P9の範囲における縮径内径寸法の変化割合は比較 的大きく安定しているが、点P10〜P12の範囲に相当する領域部分1Caに おける縮径内径寸法の変化割合は極端に低下し、その変化割合はフランジ1Bに 近接する程大きくなる。 このようになる理由は、点P10〜P12の範囲に相当する領域部分1Caの 縮径方向の弾性変形剛性がフランジ1Bに近接する程大きくなるため、この領域 部分1Caに対向する締付筒5の部分が拡径方向に弾性変形してしまうからであ る。この結果、領域部分1Caの掴持力が低下し、チャック筒1Cに挿入された 工具7のシャンクを全長に亘り均一な掴持力で掴持することができなくなってし い、チャック筒1Cの工具に対する有効掴持長L1も短くなつてしまう。 特に、このような有効掴持長L1の短い状態で掴持した工具で重切削加工を行 うと、工具がチャック筒1Cの先端側を支点にした振れ運動が発生し、これによ り、掴持力の低い領域部分1Caに対応する工具シャンクの外周面とチャック筒 1Cの内面との間に摩擦が生じ、工具シャンクの外周面及びチャック筒1Cの内 面を損傷してしまうという問題がある。
【0007】 また、締付筒5のフランジ1B側端面がホルダー体1のフランジ1Bに当接す るまで締付筒5を締め付ければ、領域部分1Caにおける縮径内径寸法の変化割 合をある程度大きくできるが、その反面、締付筒5に対して大きな締付力が必要 になるほか、領域部分1Caに対応するニードルローラへの荷重が必要以上に大 きくなり、最悪の場合はニードルローラの表面及びこれに接するチャック筒の外 周面、締付筒の内周面を損傷し、工具の掴持力に支障を来す問題があった。 更に、チャック筒1Cの工具に対する有効掴持長L1を十分に確保しようとす ると、チャック筒1Cが長くなり、ホルダー体1の工具長L2も長くなって、チ ャックが大型し重量化するという問題があった。 本考案は前記事情に鑑みてなされたもので、チャック筒の縮径方向への弾性変 形をチャック筒の略全長に亘り容易にでき、かつチャック筒を長くすることなく その有効掴持長を拡大できるチャックを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案は、工作機械スピンドルに挿着されるシャン ク部、このシャンク部の一端部に形成した把持用のフランジ、このフランジの反 シャンク部側の端面からシャンク部と反対の方向に該シャンク部の軸線と一致し て延設され、外周面に前記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ 面が形成されたチャック筒とを有するホルダー体と、前記チャック筒の外周の回 転可能にかつチャック筒の軸方向に移動可能に係合され、内周面に前記フランジ から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面を有する締付筒と、前記チャック 筒の外周面と前記締付筒の内周面間に全周に亘り配設され、前記チャック筒及び 締付筒の軸線に対して周方向に適宜の角度傾斜させた多数のニードルローラとを 備え、前記締付筒の回転により前記ニードルローラを自転させつつ螺旋公転して 前記チャック筒を縮径または復元させるチャックにおいて、前記フランジの反シ ャンク部側の端面に前記チャック筒の前記フランジとの連接基部に位置して前記 フランジの厚み方向に延在する所定深さの溝を前記チャック筒の円周方向に沿い リング状に形成し、更に前記チャック筒の内壁面に該内壁面の全長に亘りチャッ ク筒の軸線方向に伸びる複数の溝をチャック筒の周方向に所定間隔離して形成し たことを特徴とする。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。 図1は本考案にかかる実施の形態を示すチャックの断面図、図2はチャック筒 の横断面図である。 図1及び図2において、工具掴持用のチャックは、ホルダー体10を有し、こ のホルダー体10は、図示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシ ャンク部101と、このテーパシャンク部101の大径側端部に形成した把持用 のフランジ102と、このフランジ102の反テーパシャンク部側の端面102 aからテーパシャンク部101と反対の方向に該テーパシャンク部101の軸線 と一致して延設され、外周面にフランジ102から先端に行くに従い径が小さく なるテーパ面103aが形成されたチャック筒103とから構成される。
【0010】 また、フランジ102の反テーパシャンク部側の端面102aには、チャック 筒103のフランジ102との連接基部に位置してフランジ102の厚み方向に 延在する所定深さ(3〜5mm程度)の溝104がチャック筒103の円周方向に 沿いリング状に形成されており、このリング状の溝104によりチャック筒10 3の長さを、ホルダー体10の工具長L2を変えることなしにフランジ102側 へ延長した構造にする。これにより、チャック筒103のフランジ102に近接 する領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒103の他の領域の縮径方向への 弾性変形とほぼ同様にするものである。このリング状溝104が本実施の形態に おける特徴部分の1つである。 更に、チャック筒103の内壁面には、該内壁面の全長に亘りチャック筒10 3の軸線方向に伸びる複数の溝105がチャック筒103の周方向に等間隔に形 成されている。この溝105が本実施の形態における他の特徴部分である。
【0011】 20はチャック筒103の外周に遊嵌され、チャック筒103の外形より大き い内径を有するローラ保持筒であり、このローラ保持筒20は、チャック筒10 3のテーパ面103aとほぼ同様なテーパ角度で先端に行くに従い径が小さくな る筒体から形成されている。また、このローラ保持筒20は、チャック筒103 の先端部外周に設けた止めリング30によってチャック筒103から抜け落ちな いように保持されている。 また、ローラ保持筒20には、該ローラ保持筒20の軸線に対して円周方向に 所定の角度傾斜させて嵌め込んだニードルローラ40が図8に示す場合と同様に 円周方向に多数配設され、このニードルローラ40群はチャック筒20の長手方 向に複数段、例えば、図5に示す場合より1段少ない3段に形成されている。ま た、各ニードルローラ40はローラ保持筒20の肉厚寸法より大きい径に形成さ れ、これにより、ローラ保持筒20の内周面側へ突出する各ニードルローラ40 をチャック筒103のテーパ面103aに当接させ、ローラ保持筒20の外周面 側へ突出する各ニードルローラ40を後述する締付筒50の内周面に当接させる 構成になっている。
【0012】 締付筒50は、チャック筒103を縮径させて目的の工具を緊密に掴持するも のであって、チャック筒103の外周にローラ保持筒20で保持されたニードル ローラ40を介して嵌合される。この締付筒50の内周面は、フランジ102と 対向する端部から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成され ている。また、締付筒50のフランジ102側の内端面には、シール兼用の抜け 止めリング60が装着されており、このシール兼用の抜け止めリング60はチャ ック筒103の外周面に当接することによりシール機能を発揮し、また、ローラ 保持筒20の端面に当接することで締付筒50のチャック筒103からの抜け落 ちを防止している。
【0013】 上記のように構成された本実施の形態にかかるチャックにおいて、工具7を掴 持する場合は、工具7のシャンク7Aにスプリングコレット8を嵌合し、このス プリングコレット8ごと工具7のシャンク7Aをチャック筒103の円筒穴内に 挿入する。かかる状態で、締付筒50を時計回り方向に回転すると、締付筒50 のテーパ付き円筒面と当接する各ニードルローラ40は自身の軸線に直角な方向 に自転しながらチャック筒103の外周面を螺旋状に公転転動するため、ローラ 保持筒20はチャック筒103の先端側からフランジ102の方向へニードルロ ーラ40の公転に伴い回転しつつ移動し、同時に締付筒50もフランジ102の 方向へ移動する。これにより、締付筒50のテーパ付き円筒面とチャック筒10 3の外周テーパ面間の間隔が減少するため、締付筒50は各ニードルローラ40 を介してチャック筒103を外周から内周方向へ全周面から強圧し縮径させるこ とになる。その結果、チャック筒103の円筒穴内に挿入された工具7のシャン クはスプリングコレット8を介して締め付けられ、掴持される。 また、締め付け状態にある締付筒50を上記とは逆の反時計回り方向に回転す ると、ローラ保持筒20がチャック筒103の先端側へ移動すると共に締付筒5 0も同一方向に移動する。このため、縮径されていたチャック筒103は元の径 に復元し、工具7への掴持力が解除される結果、工具7の抜き取り、あるいは交 換が可能になる。
【0014】 次に、本実施の形態におけるチャックのチャック筒とその締め付け時の縮径内 径寸法の変化について、図3を参照して説明する。図3(A)は、チャック筒と その締め付け時の縮径内径寸法の変化を表すグラフであり、同図(C)は本実施 の形態におけるチャック筒103を示している。 図3(C)に示すように、フランジ102のチャック筒103との連接基部に リング状の溝104を形成することにより、チャック筒103の長さを、ホルダ ー体10の工具長L4を拡大することなしにフランジ102側へ延長できる構造 にし、しかもチャック筒103の内壁面には溝105が形成されているため、チ ャック筒103のフランジ102との連接基部領域を含めたチャック筒103全 体の縮径方向の弾性変形剛性が従来のチャック筒に比較して低くなっている。 従って、このチャック筒103を締付筒50で締め付けてチャック筒103の 開口端からフランジ102までの各点P1〜P12における縮径内径寸法の変化 をグラフに表すと、図3(A)の曲線61に示す結果が得られた。 この曲線61から明らかなように、点P2から点P11の範囲まで縮径内径寸 法の変化割合は比較的大きく、安定していることが分かる。即ち、工具7のシャ ンクに対して有効かつ強力に掴持力を発揮し得るチャック筒103の有効掴持長 L4は、図3(C)に示すように、フランジ102に連接するチャック筒103 の基部から開口先端付近に至るまで拡大され、従来におけるチャック筒1Cの有 効掴持長L1より大幅に拡大することができる。
【0015】 従って、このような本考案の実施の形態によれば、フランジ102の反テーパ シャンク部側の端面に、チャック筒103のフランジ102との連接基部に位置 してフランジ102の厚み方向に延在する所定深さの溝104をチャック筒10 3の円周方向に沿いリング状に形成し、このリング状の溝104によりチャック 筒103の長さを、ホルダー体10の工具長L3を拡大することなしにフランジ 102側へ延長できる構造にしたので、チャック筒103のフランジ102に近 接する基部領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒103の他の領域の縮径方 向への弾性変形とほぼ同様にすることができるとともに、更にチャック筒103 の内周面に軸方向に伸びる溝105を複数形成することにより、チャック筒10 3の縮径方向への弾性変形がチャック筒の略全長に亘りし易くなる。 これに伴い、工具7のシャンクに対して有効かつ強力に掴持力を発揮し得るチ ャック筒103の有効掴持長L4をフランジ102に連接するチャック筒103 の基部から開口先端付近に至るまで拡大できるとともに、締付筒50のフランジ 102側の端面がホルダー体10のフランジ102に当接するまで、従来のよう に大きな締付力を要することなく締付筒50を容易に締め付けることができ、チ ャック筒103のフランジ102との連接基部領域における工具シャンクへの掴 持力も十分に発揮することができる。
【0016】 また、チャック筒103のフランジ102との連接基部領域における工具シャ ンクへの掴持力を大きくできることにより、重切削加工を行っても、工具がチャ ック筒103の先端側を支点にした振れ運動を起こしたりするのを防止でき、か つ工具シャンクの外周面とチャック筒103の内面との間が摩擦して工具シャン クの外周面及びチャック筒103の内面を損傷するのを未然に防止できる。 更に、チャック筒103の有効掴持長L4の拡大と、締付筒50のフランジ1 02側端面がホルダー体10のフランジ102に当接するまで締付筒50を締め 付けることができることにより、チャック筒103の長さを従来のものより短く でき、これに伴い、ホルダー体10の工具長L3を短くでき、チャックの軽量化 及び小型化が可能になる。
【0017】 なお、上記実施の形態では、工具7のシャンクをスプリンコレットを介してチ ャック筒103に挿入して掴持する場合について説明したが、本考案はこれに限 らず、工具7のシャンクを直接チャック筒103に挿入して掴持する方式でもよ い。 また、ホルダー体10のシャンク部101はテーパ付きのものに限らず、スト レートシャンク構成のホルダー体にも適用できる。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、ホルダー体のフランジの反シャンク部側 の端面に、チャック筒のフランジとの連接基部に位置してフランジの厚み方向に 延在する所定深さの溝をチャック筒の円周方向に沿いリング状に形成し、このリ ング状の溝によりチャック筒の長さを、ホルダー体の工具長を拡大することなし にフランジ側へ延長できる構造にしたので、チャック筒のフランジに近接する基 部領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒の他の領域の縮径方向への弾性変形 とほぼ同様にすることができるとともに、チャック筒の内壁面に軸方向に伸びる 溝を複数形成することにより、チャック筒103の縮径方向への弾性変形がチャ ック筒の略全長に亘りし易くなる。 これにより、チャック筒を長くすることなくその有効掴持長を拡大できるとと もに、大きな締付力を要することなく、締付筒のフランジ側の端面がホルダー体 のフランジに当接するまで締付筒を容易に締め付けることができる。また、チャ ック筒の連接基部領域における工具シャンクへの掴持力を大きくできことにより 、重切削加工を行っても、工具がチャック筒の先端側を支点にした振れ運動を起 こしたりするのを防止できる。 更に、チャック筒の有効掴持長の拡大と、締付筒のフランジ側端面がホルダー 体のフランジに当接するまで締付筒を締め付けることができることにより、チャ ック筒の長さを従来のものより短くでき、これに伴い、ホルダー体の工具長を短 くでき、チャックを軽量化及び小型化できる。
【0019】 また、本考案によれば、チャック筒の長さ拡大用のリング状溝に加えて、チャ ック筒の内壁面に複数の溝を形成したことにより、締付筒によるチャック筒の縮 径方向への弾性変形が更に容易になるため、締付筒の薄肉化が可能になり、チャ ック筒内に挿入された工具が締め付けられた時に、工具に付着するオイルを容易 に逃がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる実施の形態を示すチャックの断
面図である。
【図2】本考案の実施の形態におけるチャック筒の横断
面図である。
【図3】本考案の実施の形態及び従来におけるチャック
のチャック筒とその締め付け時の縮径内径寸法の変化を
示す説明図で、(A)はチャック筒とその締め付け時の
縮径内径寸法の変化を表すグラフ、(B)は従来におけ
るチャック筒の説明図、(C)は本考案におけるチャッ
ク筒の説明図である。
【図4】従来におけるチャックの断面図である。
【図5】従来におけるチャックの各構成部材を分解して
示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ホルダー体 101 テーパシャンク部 102 フランジ 103 チャック筒 104 リング状溝 105 溝 20 ローラ保持筒 40 ニードルローラ 50 締付筒

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械スピンドルに挿着されるシャン
    ク部、このシャンク部の一端部に形成した把持用のフラ
    ンジ、このフランジの反シャンク部側の端面からシャン
    ク部と反対の方向に該シャンク部の軸線と一致して延設
    され、外周面に前記フランジから先端に行くに従い径が
    小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒とを有する
    ホルダー体と、前記チャック筒の外周の回転可能にかつ
    チャック筒の軸方向に移動可能に係合され、内周面に前
    記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ
    面を有する締付筒と、前記チャック筒の外周面と前記締
    付筒の内周面間に全周に亘り配設され、前記チャック筒
    及び締付筒の軸線に対して周方向に適宜の角度傾斜させ
    た多数のニードルローラとを備え、前記締付筒の回転に
    より前記ニードルローラを自転させつつ螺旋公転して前
    記チャック筒を縮径または復元させるチャックにおい
    て、前記フランジの反シャンク部側の端面に前記チャッ
    ク筒の前記フランジとの連接基部に位置して前記フラン
    ジの厚み方向に延在する所定深さの溝を前記チャック筒
    の円周方向に沿いリング状に形成し、更に前記チャック
    筒の内壁面に該内壁面の全長に亘りチャック筒の軸線方
    向に伸びる複数の溝をチャック筒の周方向に所定間隔離
    して形成したことを特徴とするチャック。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3390640B2 (ja) 1997-09-26 2003-03-24 大昭和精機株式会社 チャック

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JP3390640B2 (ja) 1997-09-26 2003-03-24 大昭和精機株式会社 チャック

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