JP3997189B2 - チャック - Google Patents
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Description
図12において、工具掴持用のチャックは、ホルダー本体1を有し、このホルダー本体1は、図示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシャンク部1Aと、このテーパシャンク部1Aの大径側端部に形成した把持用のフランジ1Bと、このフランジ1Bの反テーパシャンク部側の端面からテーパシャンク部1Bと反対の方向に該テーパシャンク部1Aの軸線と一致して延設され、外周面にフランジ1Bから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面1Caが形成されたチャック筒1Cとから構成されている。
また、ローラ保持筒2には、該ローラ保持筒2の軸線に対して円周方向に所定の角度傾斜させて嵌め込んだ多数のニードルローラ4が全面にわたり数段に配設されている。また、各ニードルローラ4はローラ保持筒2の肉厚寸法より大きい径に形成され、これにより、ローラ保持筒2の内周面側へ突出する各ニードルローラ4をチャック筒1Cのテーパ面1Caに当接させ、ローラ保持筒2の外周面側へ突出する各ニードルローラ4を後述する締付筒5の内周面に当接させる構成になっている。
締付筒5は、チャック筒1Cを縮径させて目的の工具を緊密に掴持するものであって、チャック筒1Cの外周にローラ保持筒2で保持されたニードルローラ4を介して嵌合される。この締付筒5の内周面は、フランジ1Bと対向する端から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ付き円筒面に構成されている。また、締付筒5のフランジ1B側の基端部内周には、シール兼用の抜け止めリング6が装着されており、このシール兼用の抜け止めリング6はチャック筒1Cの外周面に当接することによりシール機能を発揮し、また、ローラ保持筒2の端面に当接することで締付筒5のチャック筒1Cからの抜け落ちを防止している。
また、前記締付筒の締めすぎがあっても、締付筒の端面がスラスト部材によりすべり、締付筒のねじれ現象が吸収されてチャック筒にねじれ圧力を伝達しないようになっているため、工具によって加工を行う際の振れ振動、或いはびびりなどの振動を防止して、良好な切削加工ができ加工精度が向上する。
図1において、工具掴持用のチャックは、ホルダー本体10を有し、このホルダー本体10は、図示省略した工作機械のスピンドルに挿着されるテーパシャンク部11と、このテーパシャンク部11の大径側端部に形成した把持用のフランジ12と、このフランジ12の反テーパシャンク部側の端面12aからテーパシャンク部11と反対の方向に該テーパシャンク部11の軸線と一致して延設され、外周面にフランジ12から先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面13aが形成されたチャック筒13とから構成される。
また、ローラ保持筒14には、該ローラ保持筒14の軸線に対して円周方向に所定の角度傾斜させて嵌め込んだニードルローラ16が円周方向に多数配設され、このニードルローラ16群はチャック筒14の長手方向に複数段に形成されている。また、各ニードルローラ16はローラ保持筒14の肉厚寸法より大きい径に形成され、これにより、ローラ保持筒14の内周面側へ突出する各ニードルローラ16をチャック筒13のテーパ面13aに当接させ、ローラ保持筒14の外周面側へ突出する各ニードルローラ16を後述する締付筒17の内周面に当接させる構成になっている。
この図4に示す第2実施例では、上述の第1実施例とほぼ同様の構成であり、第1実施例と異なる部分は、フランジ12の反シャンク部側の端面12aに、チャック筒13のフランジ12との連接基部の近傍にフランジ12の厚み方向に延在する所定深さ(2〜5mm程度)の溝22がチャック筒13の円周方向に沿いリング状に形成されており、このリング状の溝22によりチャック筒13の長さを、ホルダー本体10の工具長L1を変えることなしにフランジ12側へ延長した構造にした点にある。
これにより、チャック筒13のフランジ12に近接する領域の縮径方向への弾性変形をチャック筒13の他領域の縮径方向への弾性変形とほぼ同様にするものである。
その他の構成は図1に記載した第1実施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
また、チャック筒13とフランジ12との連接基部領域における工具シャンク20Aヘの掴持力を大きくできることにより、重切削加工を行っても、工具20がチャック筒13の先端側を支点にした振れ運動を起こしたりするのを防止でき、かつ工具シャンク20Aの外周面とチャック筒13の内面との間が摩擦して工具シャンク20Aの外周面及びチャック筒13の内面を損傷するのを未然に防止できる。
この図6において、図1〜図5と同一の構成要素には同一符号を付してその構成説明を省略し、図1〜図5と異なる部分を重点に述べる。
この第2実施の形態において、特徴とする点は、チャック筒13の実質的な長さ拡大用のリング状溝22をフランジ12の端面近傍に形成することに加えて、スラスト部材19の軸方向への移動或いはガタツキを防止するスラスト部材用ホルダー23を設けた点にある。
更に、この第3実施例にあっては、前記締付筒17の前記スラスト部材19と接合する端面17aには、突出部17bが形成され、前記スラスト部材19の外周面側と接合する外周当たりとなるようになっている。
この第4の実施の形態において、特徴とする点は、チャック筒13の形状が、フランジ12の基端部から反シャンク側に延びる太径部13bから段差部13cを介して縮径されたもので、この縮径されたチャック筒13の外周にニードルローラ16を介して締付筒17が装着されたものである。
そして、前記段差部13cにはチャック筒13の外周面をフランジ側に延ばしたリング状の溝22が形成され、該溝22内には、前記スラスト部材23を保持したスラスト部材用ホルダー24の他端が嵌合され、弾性を有する緩衝部材によって軸方向の移動が規制されるようになっている。更にこの実施例では反シャンク部側に延びる太径部13bの外周と締付筒17の外周面が面一となるよう構成されている。
なお、上記以外の構成は、前述の実施例とほぼ同一なので、その説明を省略する。
11 テーパシャンク部
12 フランジ
12a フランジ側端面
13 チャック筒
14 ローラ保持筒
15 抜け止めリング
16 ニードルローラ
17 締付筒
17a 締付筒端面
19 スラスト部材
20 工具
21 スプリングコレット
22 リング状溝
23 スラスト部材用ホルダー
24 緩衝部材
Claims (5)
- 工作機械スピンドルに挿着されるシャンク部、このシャンク部の一端部に形成した把持用のフランジ、このフランジの反シャンク部側端面からシャンク部と反対の方向に該シャンク部の軸線と一致して延設され、外周面に前記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒とを有するホルダー体と、前記チャック筒の外周に回転可能にかつチャック筒の軸方向に移動可能に係合され、内周面に前記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面を有する締付筒と、前記チャック筒の外周面と前記締付筒の内周面間に全局に亘り配設され、前記チャック筒及び締付筒の軸線に対して周方向に適宜の角度傾斜させた多数のニードルローラとを備え、前記締付筒を回転することにより前記ニードルローラを自転させつつ螺旋公転して前記チャック筒を縮径または復元させるチャックにおいて、
前記フランジの反シャンク部側の端面とこれに対応する前記締付筒の対応端面との間にスラスト部材を配設してなり、前記スラスト部材は、平面中央部にチャック筒が貫通可能な開口を有する扁平状に形成されると共に、前記フランジの厚み方向側に延在する所定深さの溝内に一端部が収容されるリング状のスラスト部材用ホルダーに保持されるようになっていることを特徴とするチャック。 - 工作機械スピンドルに挿着されるシャンク部、このシャンク部の一端部に形成した把持用のフランジ、このフランジの反シャンク部側端面からシャンク部と反対の方向に該シャンク部の軸線と一致して延設され、外周面に前記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面が形成されたチャック筒とを有するホルダー体と、前記チャック筒の外周に回転可能にかつチャック筒の軸方向に移動可能に係合され、内周面に前記フランジから先端に行くに従い径が小さくなるテーパ面を有する締付筒と、前記チャック筒の外周面と前記締付筒の内周面間に全局に亘り配設され、前記チャック筒及び締付筒の軸線に対して周方向に適宜の角度傾斜させた多数のニードルローラとを備え、前記締付筒を回転することにより前記ニードルローラを自転させつつ螺旋公転して前記チャック筒を縮径または復元させるチャックにおいて、
前記チャック筒13の形状を、前記フランジの基端部から反シャンク側に延びる太径部から段差部を介して縮径して形成し、前記段差部とこれに対応する前記締付筒の対応端面との間にスラスト部材を配設してなり、前記スラスト部材は、平面中央部にチャック筒が貫通可能な開口を有する扁平状に形成すると共に、前記チャック筒の外周面をフランジ側に延ばしたリング状の溝を形成し、該溝内には、前記スラスト部材を保持したスラスト部材用ホルダーの他端が嵌合されるようになっていることを特徴とするチャック。 - 前記スラスト部材と接合する前記締付筒の端面は、突出部に形成された外周面側と接合する外周当たりとなっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のチャック。
- 前記溝内に一端部が収容された前記スラスト部材用のホルダーは、前記溝内に嵌合した弾性を有する緩衝部材によって軸方向の移動が規制されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のチャック。
- 前記スラスト部材の表面には接合時における摩擦抵抗を低減する表面処理を施してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のチャック。
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