JPH10259311A - アゾ化合物及びそれを含有する染料系偏光膜 - Google Patents

アゾ化合物及びそれを含有する染料系偏光膜

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JPH10259311A
JPH10259311A JP6638097A JP6638097A JPH10259311A JP H10259311 A JPH10259311 A JP H10259311A JP 6638097 A JP6638097 A JP 6638097A JP 6638097 A JP6638097 A JP 6638097A JP H10259311 A JPH10259311 A JP H10259311A
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JP
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polarizing film
azo compound
group
dye
formula
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JP6638097A
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Kazuya Ogino
和哉 荻野
Shigetoshi Hayashi
成年 林
Kaneo Yokoyama
加根生 横山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染料、特に偏光膜用の染料として有用なアゾ
化合物、及び当該化合物を含有する染料系偏光膜を提供
する。 【解決手段】遊離酸の形で、下式(I) 【化1】 (式中、Q1はスルホ基もしくはカルボキシ基で少なく
とも1つ置換されたフェニル基、または少なくとも1つ
のスルホ基で置換されたナフチル基を表し、R1及びR2
は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基又はアミノ
基を表す。)で示されるアゾ化合物、及び当該アゾ化合
物を偏光膜基材に含有してなる染料系偏光膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は染料、特に偏光膜用
の染料として有用なアゾ化合物及びそれを含有してなる
染料系偏光膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】偏光膜としては、延伸配向したポリビニ
ルアルコール又はその誘導体のフィルムなどの偏光膜基
材に、偏光素子としてのヨウ素や二色性染料を含有せし
めて製造されるものや、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩
酸又はポリビニルアルコール系フィルムの脱水によりポ
リエンを生成配向せしめたフィルムなどが公知である。
これらのうち、ヨウ素系偏光膜は、初期偏光性能には優
れるものの、熱に対する耐久性及び水に対する耐久性が
劣るため、高温且つ高湿の状態ではその性能が低下する
という問題がある。熱に対する耐久性及び水に対する耐
久性を向上させるために、ホルマリン又はホウ酸を含む
水溶液で処理したり、また透湿度の低い高分子フィルム
を保護膜として用いる方法などが考えられているが、未
だ十分とはいえない。一方、偏光素子として二色性染料
を用いた染料系偏光膜は、ヨウ素系偏光膜に比べて熱及
び水に対する耐久性に優れるものの、一般に初期偏光性
能が劣る。また、高分子フィルムに2種類以上の二色性
染料を吸着配向させてなる中性色の偏光膜において、2
枚の偏光膜をその配向方向が直交するように重ねた状態
(直交位)で、可視領域の波長範囲における特定波長の
色漏れがあると、偏光膜を液晶パネルに装着したとき、
暗状態において液晶表示の色相が変わってしまうことが
ある。そこで偏光膜を液晶表示装置に装着したとき、暗
状態において特定波長の色漏れによる液晶表示の変色を
防止するためには、高分子フィルムに2種類以上の二色
性染料を吸着配向させてなる中性色の偏光膜において、
可視領域特に400〜700nmの波長領域における直
交位の透過率(直交透過率)を一様に低くしなければな
らない。したがって高分子フィルムに2種類以上の二色
性染料を吸着配向させてなる中性色の偏光膜の製造にあ
っては各波長をカバーする染料の性能と選択が重要であ
る。偏光膜の製造に用いられる染料としては、例えば、
特開平3−12606号公報に、下記式(4)の水溶性ア
ゾ化合物が記載されている。
【0003】
【化5】
【0004】(式中、Aはメチル基を持つこともあるベ
ンゼン環又はナフタリン環を、Rはアミノ基、メチルア
ミノ基、エチルアミノ基又はフェニルアミノ基をそれぞ
れ表す。)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のアゾ化合物を含有してなる偏光膜は、色相等の観点
から、需要家のニーズを十分に満足させるに至っていな
い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特に偏光
膜用の染料として用いた場合に、偏光性能に優れ、しか
も、高温且つ高湿条件下での耐久性にも優れる化合物
を、又、高分子フィルムに2種類以上の二色性染料を吸
着配向させて、中性色の偏光膜を製造する場合に、比較
的長波長の領域(500〜700nm)をカバーする染
料として好適な化合物を提供すべく鋭意検討した結果、
特定のアゾ化合物が有効であることを見出して、本発明
を完成するに至った。即ち、本発明は、遊離酸の形で表
すと、下式(I)
【0007】
【化6】
【0008】(式中、Q1はスルホ基もしくはカルボキ
シ基で少なくとも1つ置換されたフェニル基、または少
なくとも1つのスルホ基で置換されたナフチル基を表
し、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキ
シ基またはアミノ基を表す。)で示されるアゾ化合物、
及び、当該アゾ化合物を偏光膜基材に含有してなる染料
系偏光膜を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】式(I)において、Q1で表され
るフェニル基としては、例えば、下式(1)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R3及びR4は、一方がスルホ基ま
たはカルボキシ基を表し、他方が水素原子、ヒドロキシ
基、C1 〜C4 のアルキル基、C1 〜C4 のアルコ
キシ基、スルホ基またはカルボキシ基を表す。)で示さ
れるフェニル基が挙げられる。中でもQ1が、遊離酸の
形で表すと、下式(3)
【0012】
【化8】
【0013】で示される基が好ましい。式(I)におい
て、Q1で示されるナフチル基としては、遊離酸の形で
表すと、下式(2)
【0014】
【化9】
【0015】(式中、R5、R6及びR7はそれぞれ独
立に水素原子、ヒドロキシ基またはスルホ基を表すが、
R5、R6及びR7の中、少なくとも1つはスルホ基を
表す。)で示されるナフチル基が例示され、中でもスル
ホ基を2個有するナフチル基が好ましい。式(I)にお
いて、好ましいR1及びR2としては、いずれも水素原子
であるか、または、いずれか一方がヒドロキシ基もしく
はアミノ基であり、他方が水素原子を表す場合が挙げら
れる。より好ましいR1およびR2としては、R1及び
R2の一方がヒドロキシ基であり、他方が水素原子であ
る場合が挙げられる。
【0016】式(I)で示されるアゾ化合物は、例えば
以下に述べる方法によって製造することができる。即
ち、下式(II)
【0017】Q1−NH2(II)
【0018】(式中、Q1は前記の意味を表す。)で示
される化合物を公知の方法によりジアゾ化し、次いで下
式(III)
【0019】
【化10】
【0020】で示される化合物とカップリングさせて、
下式(IV)
【0021】
【化11】
【0022】(式中、Q1は前記の意味を表す。)で示
される化合物を得る。次いで得られた式(IV)で示さ
れる化合物を公知の方法によりジアゾ化し、当該ジアゾ
化物を前記式(III)で示される化合物とカップリン
グさせて、下式(V)
【0023】
【化12】
【0024】(式中、Q1は前記の意味を表す。)で示
される化合物を得る。次いで、上記の式(V)で示され
る化合物をジアゾ化して、当該ジアゾ化物を下式(V
I)
【0025】
【化13】
【0026】(式中、R1及びR2は前記の意味を表
す。)で示される化合物とカップリングさせることによ
り、式(I)で示されるアゾ化合物を得ることができ
る。
【0027】式(II)で示される化合物としては、例
えば、 1−アミノベンゼン−2−、3−または4−スルホン
酸、 1−アミノベンゼン−2、4−ジスルホン酸、 1−アミノベンゼン−2、5−ジスルホン酸、 1−アミノ−2−、3−または4−安息香酸、 5−アミノイソフタル酸 4−アミノイソフタル酸 2−アミノ−4−スルホ安息香酸 2−アミノ−5−スルホ安息香酸 4−アミノサリチル酸 5−アミノサリチル酸 1−アミノベンゼン−2−メチル−4−スルホン酸 1−アミノベンゼン−2−メトキシ−4−スルホン酸 1−アミノベンゼン−2−メトキシ−5−スルホン酸 1−アミノベンゼン−4−メトキシ−5−スルホン酸 1−アミノベンゼン−2−メトキシ−5−メチル−4−
スルホン酸 1−アミノナフタレン−4−、5−、6−、7−または
8−スルホン酸、 2−アミノナフタレン−1−、8−、7−、6−または
5−スルホン酸、 1−アミノナフタレン−4,7−、4,6−、3,7
−、3,8−または3,6−ジスルホン酸、 2−アミノナフタレン−4,8−、6,8−、3,6
−、1,5−または5,7−ジスルホン酸、 1−アミノナフタレン−3,6,8−トリスルホン酸、 2−アミノナフタレン−3,6,8−または4,6,8
−トリスルホン酸、 2−アミノナフタレン−5−ヒドロキシ−7−スルホン
酸、 2−アミノナフタレン−8−ヒドロキシ−6−スルホン
酸等が挙げられる。 中でも、好ましくは 1−アミノベンゼン−4−スルホン酸 2−アミノナフタレン−6,8−、または5,7−ジス
ルホン酸等が例示される。
【0028】式(VI)で示される化合物としては、例
えば 1−ヒドロキシナフタレン−6−ベンゾイルアミノ−3
−スルホン酸 1−ヒドロキシナフタレン−6−(4−または2−ヒド
ロキシベンゾイル)アミノ−3−スルホン酸 1−ヒドロキシナフタレン−6−(4−または2−アミ
ノベンゾイル)アミノ−3−スルホン酸等が挙げられ
る。
【0029】このようにして得られる式(I)で示され
るアゾ化合物は遊離酸の形でもよいが、通常はナトリウ
ム塩の形で用いるのが好ましく、リチウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩、エタノールアミン塩又はアルキル
アミン塩などの形で用いることもできる。
【0030】また、式(I)で示されるアゾ化合物は他
の有機染料と併用することによって色相を補正し、偏光
性能を向上させることができる。この場合に用いられる
有機染料として、例えばカラーインデックスに記載の次
のようなものが例示される。シー・アイ・ダイレクト・
イエロー 12 、シー・アイ・ダイレクト・イエロー
28 、シー・アイ・ダイレクト・イエロー 44 、シー
・アイ・ダイレクト・オレンジ 26 、シー・アイ・ダ
イレクト・オレンジ 39 、シー・アイ・ダイレクト・
オレンジ 107、シー・アイ・ダイレクト・レッド 2、
シー・アイ・ダイレクト・レッド 31 、シー・アイ・
ダイレクト・レッド 79 、シー・アイ・ダイレクト・
レッド 81 シー・アイ・ダイレクト・レッド117およびシー・アイ
・ダイレクト・レッド 247
【0031】本発明の染料系偏光膜は、式(I)で示さ
れる化合物からなる、あるいは、さらに他の有機染料を
含んでなる二色性染料を、偏光膜基材である高分子フィ
ルムに公知の方法で含有せしめることにより、製造する
ことができる。高分子フィルムとしては例えば、ポリビ
ニルアルコール又はその誘導体、これらのいずれかをエ
チレン、プロピレンのようなオレフィンや、クロトン
酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のような不
飽和カルボン酸などで変性したもの、EVA(エチレン
/ビニルアセテート)樹脂、ケン化EVA樹脂、ナイロ
ン樹脂、ポリエステル樹脂などからなるものが利用され
る。なかでも、ポリビニルアルコール又はその誘導体か
らなるフィルムが、染料の吸着性及び配向性の点から、
好適に用いられる。このような高分子フィルムに二色性
染料を含有せしめるにあたっては、通常、高分子フィル
ムを染色する方法が採用される。染色は例えば次のよう
にして行うことができる。まず、二色性染料を水に溶解
して染浴を調製する。染浴中の染料濃度は特に制限され
ないが、通常は0.0001〜10重量%の範囲から選
択される。また、必要により染色助剤を用いてもよく、
例えば芒硝を0.01〜10重量%用いるのが好適であ
る。このようにして調製した染浴に高分子フィルムを浸
漬し、染色を行う。染色温度は、好ましくは40〜80
℃である。二色性染料の配向は、高分子フィルムを延伸
することによって行われる。延伸する方法としては、例
えば湿式法、乾式法など、公知のいずれの方法を採用し
てもよい。高分子フィルムの延伸は、染色の前に行って
もよい。二色性染料を含有・配向せしめた高分子フィル
ムは、必要に応じて公知の方法によりホウ酸処理などの
後処理が施される。このような後処理は、偏光膜の光線
透過率、偏光度及び耐久性を向上させる目的で行われ
る。ホウ酸処理の条件は、用いる高分子フィルムの種類
や用いる染料の種類によって異なるが、一般的にはホウ
酸水溶液のホウ酸濃度を1〜15重量%、好ましくは5
〜10重量%の範囲とし、処理は30〜80℃、好まし
くは50〜80℃の温度範囲で行われる。さらには必要
に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液で、フ
ィックス処理を併せて行ってもよい。
【0032】本発明のアゾ化合物は偏光膜基材に対して
良好な親和性を有する。また、本発明のアゾ化合物は、
特に長波長領域(500〜700nm)をカバーする染
料として好適である。そして、本発明の染料系偏光膜
は、ヨウ素を用いた偏光膜に匹敵する高い偏光性能と、
優れた耐久性(特に熱に対する耐久性及び湿熱条件下で
の耐久性)とを有している。また、本発明のアゾ化合物
を高分子フィルムに吸着配向させてなる中性色の偏光膜
は、可視領域において色もれが少なく、優れた性能を有
する。
【0033】このようにして得られた染料系偏光膜は、
その片面又は両面に、光学的透明性及び機械的強度に優
れる保護膜を貼合して、偏光板とすることができる。保
護膜を形成する材料は、従来から使用されているもので
よく、例えば、セルロースアセテート系フィルムやアク
リル系フィルムのほか、四フッ化エチレン/六フッ化プ
ロピレン系共重合体のようなフッ素系フィルム又は、ポ
リエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂もしくはポリアミ
ド系樹脂からなるフィルム処理したものなどが用いられ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明のアゾ化合物は、染料、特に偏光
膜用の染料として有用である。そして、該アゾ化合物を
含有する染料系偏光膜は、高い偏光性能を有し、かつ耐
久性にも優れるので、各種液晶表示体、なかでも高い偏
光性能と耐久性を必要とする屋外用途(特に自動車に搭
載される場合)、各種環境で用いられる工業計器類の表
示用途などに好適である。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、これらは例示的なものであって、本発明をな
んら限定するものではない。例中にある%及び部は、特
にことわらないかぎり重量基準である。
【0036】実施例1 スルファニル酸17.3部を水300部に分散させたの
ち、35%塩酸20.9部を加え、5℃に冷却する。次
いで、亜硝酸ナトリウム6.9部を加え、5℃で2時間
反応させスルファニル酸ジアゾ化合物の反応液を得る。
次いで、2,5−ジメトキシアニリン15.3部を加
え、5〜10℃で1時間攪拌したのち、炭酸ナトリウム
を加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反応
を完結させ、濾過してモノアゾ化合物を得る。得られた
モノアゾ化合物を水500部に分散させたのち、35%
塩酸20.9部及び亜硝酸ナトリウム6.9部をこの順
に加え、ジアゾ化してモノアゾジアゾ化物の反応液を得
る。次いで、2,5−ジメトキシアニリン15.3部を
加え、5〜10℃で1時間攪拌したのち、炭酸ナトリウ
ムを加えてpH3とし、さらに攪拌してカップリング反
応を完結させ、濾過してジスアゾ化合物を得る。得られ
たジスアゾ化合物を水900部に分散させたのち、35
%塩酸20.9部及び亜硝酸ナトリウム6.9部をこの
順に加え、ジアゾ化してジスアゾジアゾ化物の反応液を
得る。次いで、1−ヒドロキシナフタレン−6−(2−
ヒドロキシベンゾイル)アミノ−3−スルホン酸35.
9部を水400部に分散させ、水酸化ナトリウムを加え
pH8に調整し、水酸化ナトリウムを適宜加えることに
よりこのpHを保持しながら先に得られたジスアゾジア
ゾ化物の反応液を注入し、攪拌してカップリング反応を
完結させる。塩化ナトリウムで塩析し、析出した結晶を
濾過して下記式(5)のアゾ化合物を得られた。
【0037】
【化14】
【0038】この化合物は、水性媒体中でλmax60
6nmを示した。
【0039】実施例2 実施例1で用いた1−ヒドロキシナフタレン−6−(2
−ヒドロキシベンゾイル)アミノ−3−スルホン酸のか
わりに、1−ヒドロキシナフタレン−6−(4−ヒドロ
キシベンゾイル)アミノ−3−スルホン酸35.9部を
用いて実施例1と同様の方法により合成して下記式
(6)のアゾ化合物を得た。
【0040】
【化15】
【0041】この化合物は、水性媒体中でλmax60
3nmを示した。
【0042】実施例3 1−ヒドロキシナフタレン−6−(2−ヒドロキシベン
ゾイル)アミノ−3−スルホン酸のかわりに、1−ヒド
ロキシナフタレン−6−(4−アミノベンゾイル)アミ
ノ−3−スルホン酸35.8部を用いる以外は、実施例
1と同様にして下記式(7)のアゾ化合物を得た。
【0043】
【化16】
【0044】この化合物は、水性媒体中でλmax60
6nmを示した。
【0045】実施例4 1−ヒドロキシナフタレン−6−(2−ヒドロキシベン
ゾイル)アミノ−3−スルホン酸のかわりに、1−ヒド
ロキシナフタレン−6−(2−アミノベンゾイル)アミ
ノ−3−スルホン酸35.8部を用いる以外は、実施例
1と同様にして下記式(8)のアゾ化合物を得た。
【0046】
【化17】
【0047】この化合物は、水性媒体中でλmax60
4nmを示した。
【0048】実施例5 1−ヒドロキシナフタレン−6−(2−ヒドロキシベン
ゾイル)アミノ−3−スルホン酸のかわりに、1−ヒド
ロキシナフタレン−6−ベンゾイルアミノ−3−スルホ
ン酸34.3部を用いる以外は、実施例1と同様の方法
にして下記式(9)のアゾ化合物を得た。
【0049】
【化18】
【0050】この化合物は、水性媒体中でλmax60
7nmを示した。
【0051】実施例6 スルファニル酸の代わりに、2−アミノナフタレン−
6,8−ジスルホン酸27.1部を用いる以外は、実施
例1と同様にして下記式(10)のアゾ化合物を得た。
【0052】
【化19】
【0053】この化合物は、水性媒体中でλmax60
6nmを示した。
【0054】実施例7 厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ
ビニロン#7500、(株)クラレ製品)を縦一軸に5
倍の延伸を実施し、偏光膜基材とした。このポリビニル
アルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、実施例1
で得られた式(5)のアゾ化合物を0.025%、染色
助剤である芒硝を2.0%の濃度とした65℃水溶液に
浸漬した。さらにホウ酸濃度を7.5%とした65℃水
溶液に5分浸漬したのち、取り出して20℃の水で20
秒間洗浄を行い、50℃で乾燥することにより、偏光膜
を得た。得られた偏光膜のλmaxは620nmであ
り、この偏光膜は高い偏光度を有し、しかも、高温且つ
高湿の状態でも長時間にわたる耐久性をしめした。
【0055】実施例8 式(5)のアゾ化合物の代わりに、実施例2〜6で得ら
れた式(6)〜(10)のアゾ化合物を用いて、実施例7
と同様の方法により偏光膜を得た。得られた偏光膜のλ
maxを下表に示す。
【0056】
【表1】
【0057】実施例9 厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ
ビニロンVF−9X75R、(株)クラレ製品)を縦一
軸に5倍の延伸を実施し、偏光膜基材とした。このポリ
ビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、実
施例1で得られた式(5)のアゾ化合物を0.025
%、シー・アイ・ダイレクト・レッド117を0.012
5%、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39を0.01
8%および染色助剤である芒硝を2.0%の濃度とした
70℃水溶液に2分浸漬した。さらにホウ酸濃度を7.
5%とした78℃水溶液に5分浸漬したのち、取り出し
て20℃の水で20秒間洗浄を行い、50℃で乾燥する
ことにより、偏光膜を得た。得られた偏光膜は中性色を
示し、優れた性能を有していた。
【0058】実施例10 厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム(クラレ
ビニロンVF−9X75R、(株)クラレ製品)を縦一
軸に5倍の延伸を実施し、偏光膜基材とした。このポリ
ビニルアルコールフィルムを緊張状態に保ったまま、実
施例1で得られた式(5)のアゾ化合物を0.015
%、シー・アイ・ダイレクト・レッド117を0.003
%、シー・アイ・ダイレクト・オレンジ39を0.011
%および染色助剤である芒硝を0.1%の濃度とした7
0℃水溶液に30分浸漬した。さらにホウ酸濃度を7.
5%とした78℃水溶液に5分浸漬したのち、取り出し
て20℃の水で20秒間洗浄を行い、50℃で乾燥する
ことにより、偏光膜を得た。得られた偏光膜は中性色を
示し、優れた性能を有していた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で表すと、下式(I) 【化1】 (式中、Q1はスルホ基もしくはカルボキシ基で少なく
    とも1つ置換されたフェニル基、または少なくとも1つ
    のスルホ基で置換されたナフチル基を表し、R1及びR2
    は、それぞれ独立に水素原子、ヒドロキシ基またはアミ
    ノ基を表す。)で示されるアゾ化合物。
  2. 【請求項2】Q1が、遊離酸の形で表すと、下式(1) 【化2】 (式中、R3及びR4は、一方がスルホ基又はカルボキシ
    基を表し、他方が水素原子、ヒドロキシ基、C1 〜C4
    のアルキル基、C1 〜C4 のアルコキシ基、スルホ
    基またはカルボキシ基を表す。)で示されるフェニル基
    である請求項1に記載のアゾ化合物。
  3. 【請求項3】Q1が、遊離酸の形で表すと、下式(2) 【化3】 (式中、R5、R6及びR7はそれぞれ独立に水素原
    子、ヒドロキシ基またはスルホ基を表すが、R5、R6
    及びR7の中、少なくとも1つはスルホ基を表す。)で
    示されるナフチル基である請求項1に記載のアゾ化合
    物。
  4. 【請求項4】Q1が、遊離酸の形で表すと、下式(3) 【化4】 で示される基である請求項2に記載のアゾ化合物。
  5. 【請求項5】R1及びR2が、一方はヒドロキシ基であ
    り、他方は水素原子である請求項1〜4のいずれかに記
    載のアゾ化合物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のアゾ化合
    物を偏光膜基材に含有してなる染料系偏光膜。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載のアゾ化合
    物の少なくとも1種及びその他の有機染料の少なくとも
    1種を偏光膜基材に含有してなる染料系偏光膜。
  8. 【請求項8】偏光膜基材が、ポリビニルアルコールまた
    はその誘導体からなるフィルムである請求項6または7
    に記載の染料系偏光膜。
JP6638097A 1997-03-19 1997-03-19 アゾ化合物及びそれを含有する染料系偏光膜 Pending JPH10259311A (ja)

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