JPH10217875A - 車両用ドアハーネスの配索構造 - Google Patents

車両用ドアハーネスの配索構造

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JPH10217875A
JPH10217875A JP9023762A JP2376297A JPH10217875A JP H10217875 A JPH10217875 A JP H10217875A JP 9023762 A JP9023762 A JP 9023762A JP 2376297 A JP2376297 A JP 2376297A JP H10217875 A JPH10217875 A JP H10217875A
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泰義 芹澤
Mitsunobu Kato
光伸 加藤
Keizo Nishitani
啓三 西谷
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアハーネスの配索に伴うドア内部の省スペ
ース化等を図る。 【解決手段】 車両ドア内をスライド自在なハーネスプ
ロテクタが軟質弾性部材と薄肉可撓プレートとで成り、
プロテクタが板厚方向に屈曲及び復元自在である。プロ
テクタが、縦断面略長円形の軟質弾性部材と、軟質弾性
部材の幅方向両端部の一対の帯状の薄肉可撓プレートと
で成る。又は、プロテクタ36が、一対の薄肉可撓プレ
ート38と、プレート38を幅方向両端部で連結する軟
質弾性部材39とで成る。プロテクタ36がフラット状
であり、内部にフラットワイヤハーネス37を配索し
た。プロテクタを用いずにフラットハーネスのみをドア
−車両間に伸縮自在に配索してもよい。フラットハーネ
スの表裏面に摩擦抵抗低減用の摺動突起及び/又は不織
布を配設する。フラットハーネスは、薄肉樹脂プレート
に電線を接着層やラミネート層で固定する等して構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柔軟なハーネスプ
ロテクタやフラットハーネスを用いて車両ドア側と車両
ボディ本体側とを電気的に接続させる車両用ドアハーネ
スの配索構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16〜図17は、本出願人が特願平8
−176687号で提案した車両用ドアハーネスの配索
構造を示すものである。
【0003】この構造は、車両ドア80から車両ボディ
本体81にかけて合成樹脂製の剛性のハーネスプロテク
タ82内にワイヤハーネスを配索し、ドア80の開閉に
伴ってプロテクタ82をドアインナパネル83にスライ
ド自在とし、且つ図17の如く車両ボディ本体81側の
コネクタ84を支点として揺動自在としたものである。
【0004】該プロテクタ82の後端にはスライド突起
85(図17)が設けられ、該突起85がドアインナパ
ネル83側のスライドガイド86にスライド自在に係合
している。また、プロテクタ82の前端にはコネクタ8
7(図17)が設けられ、該コネクタ87が車両ボディ
本体側のワイヤハーネス88のコネクタ84に接続して
いる。車両ボディ本体側のコネクタ84はブラケット8
9を介して矢印イの如く回動自在に設けられ、プロテク
タ82の揺動に対応している。
【0005】プロテクタ82の後部開口から導出された
ワイヤハーネス90はドアインナパネル83に沿って揺
動するように上方でクリップ91により固定されてい
る。ドアインナパネル83にはドアトリム92が接合さ
れ、プロテクタ82はドアインナパネル83とドアトリ
ム92との間に位置する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造にあっては、車両ボディ本体側のコネクタ84
を回動自在に支持する機構が必要で、部品点数及びコス
トが増加するという問題があった。また、図17の如く
ドア閉時(鎖線で示す)においてプロテクタ82とドア
トリム92との干渉を避けるために、ドアトリム92に
逃がし用の膨出部93を突出形成する必要があり、ドア
トリム92の外観やデザインに制約や支障をきたす懸念
があった。また、プロテクタ82の位置が規定されるか
ら、プロテクタを車種間で共通使用できないという問題
があった。また、プロテクタ82が厚くなりやすく、大
きな占有スペースを必要とするという問題があった。
【0007】本発明は、上記した点に鑑み、車両ボディ
本体側のコネクタの回動機構やドアトリムの逃がし用膨
出部を不要とし、且つ車種間でのプロテクタの共通使用
を可能とし、さらに、プロテクタの占有スペースを極力
低減させる車両用ドアハーネスの配索構造を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、車両ドアにハーネスプロテクタがスライ
ド自在に設けられ、該ハーネスプロテクタ内にドアハー
ネスが配索され、該ドアハーネスが該ハーネスプロテク
タの前端で車両ボディ本体側にコネクタ接続された車両
用ドアハーネスの配索構造において、該ハーネスプロテ
クタが軟質弾性部材と薄肉可撓プレートとで構成され、
該ハーネスプロテクタが板厚方向に屈曲及び復元自在で
あることを特徴とする。第一の構造として、前記ハーネ
スプロテクタが、縦断面略長円形の軟質弾性部材と、該
軟質弾性部材の幅方向両端部に設けられた一対の帯状の
薄肉可撓プレートとで構成される。第二の構造として、
前記ハーネスプロテクタが、二枚の対向する薄肉可撓プ
レートと、該二枚の薄肉可撓プレートを幅方向両端部で
連結する軟質弾性部材とで構成される。第二の構造にお
いて、ハーネスプロテクタがフラット状に形成され、該
ハーネスプロテクタ内にフラットワイヤハーネスが配索
される。また、フラットハーネスが車両ドア内に屈曲し
て収納され、該フラットハーネスの前端が車両ボディ本
体側にコネクタ接続され、車両ドアから車両ボディ本体
にかけて該フラットハーネスが伸縮自在に配索された第
三の構造も有効である。第三の構造において、前記フラ
ットハーネスの表裏面に摩擦抵抗低減用の摺動突起及び
/又は不織布が配設されてもよい。また、前記フラット
ハーネスが、一枚の薄肉樹脂プレートに電線を接着層な
いしはラミネート層で固定したものであったり、前記フ
ラットハーネスが、電線を二枚の薄肉樹脂プレートで挟
み、且つ該二枚の薄肉樹脂プレートの幅方向両端部に弾
性部材を配設したものであってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る
車両用ドアハーネスの配索構造の概要を示すものであ
る。
【0010】この構造は、車両ドア1から車両ボディ本
体2にかけて柔軟性のハーネスプロテクタ3を設置し
て、該プロテクタ3の後端側をドア1内にスライド自在
に係合させ、該プロテクタ3の前端側にドア側ワイヤハ
ーネス(ドアハーネス)8のコネクタ4を設け、該コネ
クタ4に接続する車両ボディ側ワイヤハーネス5のコネ
クタ6を車両ボディ本体2に不動に固定したものであ
る。
【0011】ドア側ワイヤハーネス8はプロテクタ3内
に挿通され、コネクタ4に続いている。ドア閉時にプロ
テクタ3はドア内部のプロテクタケース7に収容され
る。プロテクタケース7はドアインナパネル9やドアト
リム10に設けられる。プロテクタ3が柔軟であるか
ら、ドア1の開閉に際してプロテクタ3が板厚方向に屈
曲する。従って、ドアトリム10に従来のような逃がし
用の膨出部を形成する必要がない。また、車両ボディ本
体側のコネクタ6も揺動させる必要がない。
【0012】図2は、車両用ドアハーネスの配索構造の
第一実施例を示すものである。この構造は、合成樹脂製
のドアトリム12にプロテクタケース13のケース本体
14を一体に形成し、該ケース本体14内に柔軟性のハ
ーネスプロテクタ15をスライド自在に係合させるもの
である。
【0013】該ハーネスプロテクタ15は図3に縦断面
を示す如く、エラストマ等の軟質弾性部材16と薄肉な
樹脂プレート(薄肉可撓プレート)17,17とにより
構成されている。該軟質弾性部材16は縦断面略長円形
に形成されている。ないしは左右一対の底の浅い樋状に
形成され、薄肉樹脂プレート17を介して接合されてい
る。
【0014】薄肉樹脂プレート17は帯状に形成され、
板厚方向の可撓性を有して、プロテクタ15の幅方向の
両端部すなわち上下に一対、垂直に配設されている。薄
肉樹脂プレート17と軟質弾性材16とは一体成形や接
着、溶着等の手段で固着されている。
【0015】該軟質弾性部材16は薄肉樹脂プレート1
7と共に板厚方向に屈曲自在である。該薄肉樹脂プレー
ト17によりプロテクタ15に形状保持機能と板厚方向
の復元力とが付与され、プロテクタ15の形状ダレ防止
とドア閉時の迅速な形状復元作用が発揮される。それに
より、プロテクタ15のスムーズ且つ確実なスライド動
作が可能となる。
【0016】プロテクタ15内には複数本の電線18で
成るワイヤハーネス19が挿通されている。図2におい
て、プロテクタ15の前端にはコネクタ20が圧入や接
着等の手段で固定されている。該コネクタ20に、各電
線18に続く図示しない端子が収容されている。
【0017】また、プロテクタケース13はケース本体
14とカバー21とにより構成されている。該ケース本
体13は、上下の側壁22,23で樋状に形成されたス
ライドガイド部25と、上側の側壁22の途中に連続し
た略半環状のハーネス収納部26とで構成される。プロ
テクタ15はスライドガイド部25内に前後方向スライ
ド自在に係合する。
【0018】なお、上下の薄肉樹脂プレート17,17
の後端部に図示しないスライド突起を設け、スライドガ
イド部25に、スライド突起に対する図示しないガイド
溝を形成してもよい。ハーネス収納部26内にはハーネ
ス支持ピン27が立設され、プロテクタ15から導出さ
れたワイヤハーネス28は輪状に屈曲されて、ハーネス
支持ピン27の外周に伸縮自在に配置される。この構成
は別件で提案する。また、ドアトリム12側にプロテク
タ15をスライド自在とすることは特願平8−1766
88号で提案済である。
【0019】前記カバー21は、プロテクタ15に対す
るやや凹状に膨出したスライドガイド部29を有する。
カバー21はケース本体14の固定ピン30に係合孔3
1を嵌合ないし溶着させて固定される。
【0020】図4は、車両用ドアハーネスの配索構造の
第二実施例を示すものである。この構造は、ドアトリム
50に上下一対の側壁33,33を一体に立設してプロ
テクタケース34のケース本体35を構成し、該ケース
本体35内に柔軟性のフラット形状のハーネスプロテク
タ36をスライド自在に係合させるものである。該プロ
テクタケース34の内側にはフラットワイヤハーネス3
7が挿通配索されている。
【0021】該プロテクタ36は図5に縦断面を示す如
く、板厚方向両側に対向して且つ近接して配置された合
成樹脂製の二枚の薄肉樹脂プレート(薄肉可撓プレー
ト)38,38と、該二枚の薄肉樹脂プレート38,3
8を幅方向の上下端部で連結する上下一対のエラストマ
等の軟質弾性部材39,39とで構成される。二枚の薄
肉樹脂プレート38,38で上下の矩形長尺状の軟質弾
性部材39,39を挟んで固定している。該軟質弾性部
材39と薄肉樹脂プレート40とは接着や溶着等の手段
で固着されている。
【0022】二枚の薄肉樹脂プレート38,38は板厚
方向の屈曲性を有し、中間の軟質弾性部材39はクッシ
ョンとして作用し、薄肉樹脂プレート38,38と一体
に屈曲自在で、且つ各薄肉樹脂プレート38,38の位
置ずれを吸収し、屈曲した薄肉樹脂プレート38,38
を弾性的に復元させる機能を有する。これにより、ドア
開閉時にプロテクタ36がスムーズ且つ確実にスライド
可能となる。
【0023】プロテクタ36内のフラットハーネス37
はプロテクタ36と一体的に板厚方向に屈曲自在であ
る。該フラットハーネス37はFFC(フレシキブルフ
ラット回路)として公知であり、複数本の導体40を並
列に有する。薄肉樹脂プレート38の後端方には上下一
対のスライドピン41が突設されている。
【0024】図4において、プロテクタ36から導出さ
れたフラットハーネス37は略S字状に屈曲した状態で
プロテクタケース34内に収容される。この屈曲部42
によりフラットハーネス37の伸縮が可能となる。この
構成は特願平8−234071号で提案済である。
【0025】プロテクタ36の前端にはコネクタ43が
固定されている。該コネクタ43は、フラットハーネス
37の導体44を露出させて構成される。また、ケース
本体35には、プロテクタ36のスライドピン41に対
するガイド溝ないしはガイド段部45が形成され、ケー
ス本体35の底部寄りにハーネス収容空間46が形成さ
れている。
【0026】ケース本体35にはカバー47が覆設さ
れ、固定ピン48を係合孔49に嵌合させてカバー47
が固定される。カバー47の後端部51はドアトリム5
0側に湾曲し、フラットハーネス37をドアトリムとの
間で挟持固定する。
【0027】図6〜図9は車両用ドアハーネスの配索構
造の第三実施例を示すものである。この構造は、図6の
如く、ハーネスプロテクタを用いずに、車両ボディ本体
53から車両ドア54にかけて柔軟性(可撓性)のフラ
ットハーネス55を配索して、該フラットハーネス55
をドア54内にスライド自在に係合させ、ドア54内の
ハーネスケース56にフラットハーネス55を収容可能
とし、該フラットハーネス55の前端のコネクタ57を
車両ボディ側ワイヤハーネス58のコネクタ59に接続
したものである。
【0028】ドア閉時にフラットハーネス55はドア内
部のハーネスケース56に略S字状に屈曲して収容され
る。ハーネスケース56はドアインナパネル60やドア
トリム61に設けられる。フラットハーネス55が柔軟
であるから、ドア54の開閉に際してフラットハーネス
55が板厚方向に屈曲する。従って、ドアトリム61に
逃がし用の膨出部を形成する必要がない。また、車両ボ
ディ本体側のコネクタ59を揺動させる必要がないか
ら、固定式として簡単に取り付けることができる。
【0029】図7〜図8の如く、フラットハーネス55
は、合成樹脂製の一対の薄肉な絶縁フィルム63,64
の間に複数のフラット導体65を並列に挟んで構成され
る。絶縁フィルム63,64の内側面には接着層66が
形成されている。また、一方の(図6で室外寄りに位置
する)絶縁フィルム63の外側面には摩擦抵抗低減用の
複数の摺動突起67が一体に形成されている。また、他
方の(図6で室内寄りに位置する)絶縁フィルム64の
外側面には不織布68が貼着されている。
【0030】該摺動突起67は、図6においてドア開閉
時にハーネス収納部(ハーネスケース)56の前部開口
縁69と摺動する際の摺動抵抗を低減させ、フラットハ
ーネス55の伸縮ストロークをスムーズ且つ確実に行わ
せる。絶縁フィルム63,64はある程度の弾性を有し
ている方が形状保持性及び復元性の点で都合がよい。
【0031】図9の如く摺動突起72を絶縁フィルム7
1に別体に設けてもよい。この場合、摺動突起72とし
て硬質の円形部材を用いることが好ましい。また、図7
〜図9で摺動突起67,72はフラット導体65の真上
に位置することが好ましい。なぜなら、摺動時に摺動突
起67,72が絶縁フィルム63,71内に埋没しにく
く、スムーズに摺接でき、摺動抵抗を確実に低減できる
からである。
【0032】また、絶縁フィルム64に不織布68を貼
ることにより、室内側からの見栄えが向上し、商品価値
が高まると共に、絶縁フィルム64が傷付き等から保護
される。また、不織布68には摺動抵抗を低減させる作
用もある。従って、摺動突起67,72及び不織布68
により、フラットハーネス55,70がハーネスケース
56内でS字状に屈曲する際の摺動抵抗が低減され、収
納がスムーズに行われる。
【0033】屈曲時の摺動抵抗を低減させるだけの目的
であれば、フラットハーネスの表裏両面に摺動突起6
7,72のみを設けたり、あるいは表裏両面に不織布6
8を形成したものでもよい。なお、上記各実施例は自動
車のバックドアにも適用可能である。
【0034】図10は車両用ドアハーネスの配索構造の
第四実施例の概要を示すものである。この構造は、前例
と同様にドアトリム100側にフレキシブルフラットワ
イヤハーネス(フラット回路体)101を伸縮自在に収
納させるものである。収納構造については図14〜図1
5で後述する。
【0035】ドアトリム100には開口102が設けら
れ、該開口102にフラットハーネス101が挿通さ
れ、ドアトリム100の裏側で略S字状に屈曲して収納
される。フラットハーネス101の前端にはコネクタ1
03が配設されている。なお、図10のドアトリム10
0は簡略化して示した。車両ボディ本体122側のワイ
ヤハーネス123のコネクタ124は固定され、且つ薄
目に形成される。ドアパネル104側の構成は図14で
説明する。
【0036】図11〜図13は上記フラットハーネスの
実施例を示すものである。図11のフラットハーネス1
05は、一枚の絶縁樹脂製の薄肉樹脂プレート(ないし
は薄肉樹脂シート又は薄肉樹脂フィルム)106の表面
に複数本の電線107を並列に並べて、接着層108で
固定したものである。薄肉樹脂プレート106は熱可塑
性で厚さ0.5mm以下のものである(図12〜図13の
薄肉樹脂プレートも同様である)。
【0037】図12のフラットハーネス109は、一枚
の薄肉樹脂プレート110の表面に複数本の電線111
を並列に配置し、薄いラミネートシート(ラミネート
層)112で覆って電線111を固定したものである。
【0038】図13のフラットハーネス113は、二枚
の薄肉樹脂プレート114,114の間に複数本の電線
115を並列に挟んで固定し、該二枚の薄肉樹脂プレー
ト114,114の幅方向両端部を弾性部材(ゴム部
材)116,116で連結して、ないしは二枚の薄肉樹
脂プレート114,114の幅方向両端部に弾性部材1
16,116を被着させたものである。弾性部材116
によって二枚の薄肉樹脂プレート114,114の屈曲
時の位置ずれが吸収され、復元力が付与され、且つ防水
性が付与される。
【0039】いずれのフラットハーネス105,10
9,113も板厚方向に屈曲自在であり、図14〜図1
5の如くドアの開閉に応じて伸長及び収縮する。
【0040】図14は、ドア閉時のフラットハーネスの
状態を示すものである。ドアトリム100にはハーネス
収納部(ハーネスケース)117が設けられており、フ
ラットハーネス101はハーネス収納部117に略S字
状に屈曲して収容される。図で、104はドアパネル、
119はヒンジ、120はインストルメントパネル、1
21はウェザストリップ、123は車両ボディ122側
のワイヤハーネス(フラットハーネスも可能)である。
ドア側フラットハーネス101のコネクタ103はウェ
ザストリップ121よりも室内側に位置する。
【0041】図15は、ドア開時のフラットハーネスの
状態を示すものである。フラットハーネス101は伸長
し、ドアトリム100の開口102から導出されて、回
路体渡り部101aを構成する。車両ボディ本体側のコ
ネクタ124は不動に固定されており、フラットハーネ
ス101はコネクタ103の後方で大きく屈曲して(1
01b)、ドアの揺動に対応する。
【0042】本実施例によれば、ハーネスプロテクタを
必要としないので、低コスト化、軽量化が図られる。ま
た、ドア側からボディ側への回路体渡り部101aがフ
レキシブルであり、コネクタの回動機構が不要であるか
ら、接続部の信頼性が増加する。また、フラットハーネ
ス101(105,109,113)がフレキシブルで
あるから、車種間での対応(共通使用)が容易である。
【0043】
【発明の効果】以上の如くに、本発明の請求項1,2に
よれば、車両ドアの開閉に伴って縦断面略長円形の軟質
弾性部材が屈曲し、帯状の薄肉可撓プレートが軟質弾性
部材に復元力を付与するから、ハーネスプロテクタのス
ライド移動すなわち屈曲と収納とがスムーズ且つ確実に
行われる。また、請求項1,3によれば、車両ドアの開
閉に伴って二枚の薄肉可撓プレートが屈曲し、二枚の薄
肉可撓プレートの間の軟質弾性部材が各薄肉可撓プレー
トの位置ずれを吸収し、薄肉可撓プレートに復元力を付
与するから、同様にハーネスプロテクタのスライド移動
がスムーズ且つ確実に行われる。また、請求項4によれ
ば、ハーネスプロテクタがフラット化されるから、ハー
ネスプロテクタの占有スペースが低減され、ドア内にお
けるスペース確保が容易化し、見栄えも向上する。ま
た、請求項5〜8によれば、プロテクタを用いずにフラ
ットハーネスのみでドア開閉時のスライド移動及び屈曲
を行わせることができ、プロテクタを用いないから、ド
ア内の占有スペースが低減され、且つ軽量化、低コスト
化が可能となる。また、請求項6によれば、フラットハ
ーネスの表裏面の摺動突起や不織布により摺動抵抗が低
減されるから、フラットハーネスのスムーズ且つ確実な
スライド移動及び屈曲動作が可能となる。そして、請求
項1〜8により、ハーネスプロテクタやフラットハーネ
スが屈曲するから、車両ボディ本体側のコネクタの回動
機構やドアトリムの逃がし用膨出部が不要となり、コス
トが低減されると共にドアトリムのデザインの自由度が
拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ドアハーネスの配索構造の
概要を示す全体斜視図である。
【図2】車両用ドアハーネスの配索構造の第一実施例を
示す分解斜視図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】車両用ドアハーネスの配索構造の第二実施例を
示す分解斜視図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【図6】車両用ドアハーネスの配索構造の第三実施例の
概要を示す全体斜視図である。
【図7】同じくフラットハーネスの各構成部品を示す分
解正面図である。
【図8】同じくフラットハーネスの組立状態を示す正面
図である。
【図9】フラットハーネスの他の実施例を示す正面図で
ある。
【図10】車両用ドアハーネスの配索構造の第四実施例
の概要を示す分解斜視図である。
【図11】フラットハーネスの第一実施例を示す正面図
である。
【図12】フラットハーネスの第二実施例を示す正面図
である。
【図13】フラットハーネスの第三実施例を示す正面図
である。
【図14】ドア閉時にフラットハーネスが収容された状
態を示す縦断面図である。
【図15】ドア開時にフラットハーネスが伸長した状態
を示す縦断面図である。
【図16】従来例を示す分解斜視図である。
【図17】同じく従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
3,15,36 ハーネスプロテクタ 8,28 ワイヤハーネス 16,39 軟質弾性部材 17,38 薄肉樹脂プレート(薄肉可撓
プレート) 37,55,101,105,109,113 フラッ
トハーネス 67,72 摺動突起 68 不織布 106,110,114 薄肉樹脂プレート 108 接着層 112 ラミネート層 116 弾性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 大介 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ドアにハーネスプロテクタがスライ
    ド自在に設けられ、該ハーネスプロテクタ内にドアハー
    ネスが配索され、該ドアハーネスが該ハーネスプロテク
    タの前端で車両ボディ本体側にコネクタ接続された車両
    用ドアハーネスの配索構造において、該ハーネスプロテ
    クタが軟質弾性部材と薄肉可撓プレートとで構成され、
    該ハーネスプロテクタが板厚方向に屈曲及び復元自在で
    あることを特徴とする車両用ドアハーネスの配索構造。
  2. 【請求項2】 前記ハーネスプロテクタが、縦断面略長
    円形の軟質弾性部材と、該軟質弾性部材の幅方向両端部
    に設けられた一対の帯状の薄肉可撓プレートとで構成さ
    れることを特徴とする請求項1記載の車両用ドアハーネ
    スの配索構造。
  3. 【請求項3】 前記ハーネスプロテクタが、二枚の対向
    する薄肉可撓プレートと、該二枚の薄肉可撓プレートを
    幅方向両端部で連結する軟質弾性部材とで構成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両用ドアハーネスの配
    索構造。
  4. 【請求項4】 前記ハーネスプロテクタがフラット状に
    形成され、該ハーネスプロテクタ内にフラットワイヤハ
    ーネスが配索されたことを特徴とする請求項3記載の車
    両用ドアハーネスの配索構造。
  5. 【請求項5】 フラットハーネスが車両ドア内に屈曲し
    て収納され、該フラットハーネスの前端が車両ボディ本
    体側にコネクタ接続され、車両ドアから車両ボディ本体
    にかけて該フラットハーネスが伸縮自在に配索されたこ
    とを特徴する車両用ドアハーネスの配索構造。
  6. 【請求項6】 前記フラットハーネスの表裏面に摩擦抵
    抗低減用の摺動突起及び/又は不織布が配設されたこと
    を特徴とする請求項5記載の車両用ドアハーネスの配索
    構造。
  7. 【請求項7】 前記フラットハーネスが、一枚の薄肉樹
    脂プレートに電線を接着層ないしはラミネート層で固定
    したものであることを特徴とする請求項5記載の車両用
    ドアハーネスの配索構造。
  8. 【請求項8】 前記フラットハーネスが、電線を二枚の
    薄肉樹脂プレートで挟み、且つ該二枚の薄肉樹脂プレー
    トの幅方向両端部に弾性部材を配設したものであること
    を特徴とする請求項5記載の車両用ドアハーネスの配索
    構造。
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