JPH10193816A - 受像シート、熱転写画像形成方法及びサーマル画像形成装置 - Google Patents

受像シート、熱転写画像形成方法及びサーマル画像形成装置

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JPH10193816A
JPH10193816A JP9006171A JP617197A JPH10193816A JP H10193816 A JPH10193816 A JP H10193816A JP 9006171 A JP9006171 A JP 9006171A JP 617197 A JP617197 A JP 617197A JP H10193816 A JPH10193816 A JP H10193816A
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JP
Japan
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image receiving
sheet
image
layer
ink
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Application number
JP9006171A
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English (en)
Inventor
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
Tomoko Takeyama
朋子 竹山
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受像面を内面としても記録時に異物の付着や
傷が付き難い受像シートを提供し、該受像シートを用い
ての熱転写画像形成方法及びサーマル画像形成装置を提
供する。 【解決手段】 インクシートと重ね合わせ、加熱により
インクシートから画像が転写される受像シートにおい
て、該受像シートがインク層を受理するための受像層を
有し、かつ受像面を内面としてロール状のコアに巻かれ
たロール状態にあり、かつ受像シートそのものを受像面
とは反対側にカールさせたことを特徴とする受像シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクシートと受像
シートを用いる熱転写画像形成方法に関し、特に改良さ
れた受像シートを用いる熱転写画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロール状の受像シートとロール状
のインクシートを、それぞれ所定の長さに断裁し、円筒
状のドラム上に断裁された受像シートとインクシートと
を、この順で重ね合わせ、次いで像様に加熱することに
より、インクシートから受像シートへ画像を転写する熱
転写記録方式においては、ドラム上で両シートを上手く
重ね合わせるために、受像シートの受像面を外面にした
受像シートロール、又、インク面を内面にしたインクシ
ートロールを使用することが特開平5−201034号
などで知られている。
【0003】しかしながら、この方法では、受像シート
の受像面が外側であるため、ロール状で取り扱う際に受
像面に傷が付いたり、ゴミが付着したりして、熱転写時
に画像欠陥が生じるという問題があった。又、単に受像
面を内面とした場合には、ロールから受像シートを巻き
出した時、受像面側にカールし、円筒状のドラムに上手
くフィットしないという問題が起こる。これらは、特に
減圧密着により受像シート及びインクシートをドラムに
密着させて記録を行うレーザー熱転写方式において重大
な問題となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みて為されたものであり、その目的は、受像面を内面
としても記録時に異物の付着や傷が付き難く、かつ搬送
性に優れた受像シートを提供し、該受像シートを用いて
の熱転写画像形成方法及びサーマル画像形成装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成された。
【0006】(1)インクシートと重ね合わせ、加熱に
よりインクシートから画像が転写される受像シートにお
いて、該受像シートがインク層を受理するための受像層
を有し、かつ受像面を内面としてロール状のコアに巻か
れたロール状態にあり、かつ受像シートそのものを受像
面とは反対側にカールさせた受像シート。
【0007】(2)(1)に記載の受像シートを受像面
が外側になるようドラム上に保持し、その上からインク
シートをインク層面が内側になるよう保持することによ
りドラム上で両シートを重ね合わせ、インクシート側か
らレーザー光を照射する熱転写画像形成方法。
【0008】(3)(1)に記載の受像シートを受像面
が外側になるようドラム上に保持し、その上からインク
シートをインク層面が内側になるよう保持する保持手
段、両シートの密着を完全にするための吸引減圧手段、
インクシート側から画像露光を与える露光手段、及び加
熱によりインクシートから画像を熱転写する溶融熱転写
手段を有するサーマル画像形成装置。
【0009】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0010】本発明は、ロール状に巻かれた受像シート
が受像面を内面としており、かつ受像シートが受像面と
は反対側にカールしていることを特徴とする。これを具
体的に説明すると、従来の受像シートロールは、図1
(a)に示すように受像面Rを外面、ベース面Bを内面
としてコアCに巻かれている。この受像シートを巻き出
すと巻癖によりベース側にカールを生じ(矢印で示
す)、記録ドラムに受像面が上になるよう巻き付ける際
に自然にフィットすることになる。
【0011】これに対して本発明では、図1(b)に示
すように受像面Rが内面、ベース面Bが外面にコアCに
巻かれているので、巻き出すと本来なら受像面側にカー
ルを生じ、記録ドラムに受像面が上になるよう巻き付け
る際のフィットを妨げるが、受像面とは反対側に逆カー
ルが付与されている(矢印で示す)ので、従来法と同様
にドラム面にフィットする。これにより、受像面の傷付
き、ゴミの付着、熱転写時の画像欠陥などが軽減できる
ようになった。
【0012】受像シートの支持体としては、寸法安定性
が良く、画像形成の際の熱に耐えるものならば何でもよ
く、具体的には特開昭63−193886号2頁左下欄
12〜18行に記載のフィルム又はシートを使用するこ
とができる。中でも好ましくはポリエチレンテレフタレ
ート(PET)で代表されるポリエステルフィルムが好
ましい。支持体の好ましい膜厚は25〜200μmであ
り、更に好ましくは25〜100μmである。
【0013】受像シートそのものを受像面とは反対側に
カールさせるには、本来、均一組成である支持体(ベー
スとも呼ぶ)の表裏の片面だけに加工又は処理を施し、
表裏の組成の不均一を図ればよく、具体的には下記の5
方法が考えられる。
【0014】なお、本発明におけるカールとは、ISO
(国際標準規格)4330に従って測定し1/R(単位
-1)で表されるものを指し、受像層(コアに巻かれた
時、内面となる)側にカールしている場合を+、バック
層側にカールしている場合を−で表示する。本発明にお
いては−にカールしていることが必要である。
【0015】なお、カールはサーマル画像形成装置のド
ラムと略同等のカールを有していることが好ましい。
【0016】ベース製膜時に表裏の縦延伸(巻癖方
向)温度を不均一にする。
【0017】例えば、製膜されたフィルムを縦延伸ロー
ラで縦方向に特定倍率延伸する際、片面もしくは両面に
赤外線ヒータ等の補助的加熱手段を設け、表裏の温度差
を10〜25℃の範囲に採ることによりカールをコント
ロールされた後、冷却ローラを経てロール状に巻き取
る。
【0018】組成の異なるポリエステルを積層する。
【0019】例えば、主構成成分もしくは主構成成分量
を異にする上下層(ポリエステル層と共重合ポリエステ
ル層、共重合ポリエステル層と共重合ポリエステル層の
組合せ等)を積層することで表裏面を非対称とし、カー
ルを付与する。勿論、3層以上の層構成も可能である。
【0020】ここで言う非対称とは特に限定されない
が、例えばポリエステル層又は他の素材から成る層の構
成順序、ポリエステル層又は他の素材から成る層の厚
さ、半分に分割する面の上下でのポリエステル層の主構
成成分量が異なるとか、共重合成分又は共重合成分量が
異なるとか、更には固有粘度が異なることも含まれる。
【0021】これら積層フィルムの非対称性を測定する
方法としては、公知の各種分析法(顕微鏡観察、クロマ
トグラフィー、NMR、GPC、固有粘度測定、X線分
光分析、IR等)を用いて行うことができる。
【0022】プライマー(下引層)加工時に、PET
を溶解又は膨潤させる溶媒を用いる。
【0023】即ち、ベースの下引加工時に、一方面のみ
PETの溶剤又は膨潤剤であるフェノールもしくはクレ
ゾール、レゾルシン等の有機溶剤を加えて作られる下引
層を塗設してカールを付ける。
【0024】ベースの一方面に熱蒸気などを当てる。
【0025】例えば、ベースのカールさせる表面(凹
面)に温度及び湿度を調節した湿熱風を所定時間吹き付
ける。好ましい温度は40℃〜ベースの軟化点であり、
好ましい湿度は露点40℃(湿度10Vol%)以上で
ある。
【0026】予め機械的にカールを付ける。
【0027】例えば、ベース加工工程における巻込み時
に逆カールローラを介してカールを付けたり、巻き取っ
たベースを一度巻き戻して、巻芯側より逆巻に巻き取っ
てカールを付ける。この際、適度の熱処理を伴うことが
好ましい。
【0028】図2に概要を示す。即ち、フィルムFはフ
リーローラ26,27,28,29を経て移動ローラ2
1,22を介し補正ローラ23,24,25にてカール
を与えられ、フリーローラ30,31にてサクションド
ラム32に送り密着してから巻き取られる。この時、補
正ローラ23及び移動ローラ21の周辺を加熱すること
ができる。加熱方法としては、熱風を吹きかけたり、補
正ローラ、移動ローラに熱を掛ける方法が挙げられ、更
に、これらの方法を組み合わせてもよい。
【0029】ベース上に受像層を塗設した後、逆カール
を付ける方法が好ましいが、予め逆カール傾向となるよ
うベースそのものを熱処理した後、受像層を塗設し巻き
取ることにより、巻芯側により強く逆カールを付けたロ
ール状態で巻き取ることも可能である。
【0030】以上の技術については、特開昭54−26
582号、特開平1−131550号、同2−5425
4号、同4−166929号、同6−123932号、
同7−28191号等に詳述されている。
【0031】本発明の受像シートは、支持体と受像層の
間にクッション層、剥離層を有してもよい。これによっ
て、インクシートとの密着性やインク層の熱転写性を向
上できる。該クッション層、剥離層に関しては、特願平
8−64413号の記載を参照できる。
【0032】受像層は、基本的にバインダーとマット
材、必要に応じて添加される各種添加剤からなる。
【0033】本発明の受像シートに用いられる受像層
は、TMA測定による軟化点が60℃以下が好ましい。
【0034】受像層バインダーの具体例としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコン
ゴム系、石油系樹脂などの粘着材、再生ゴム、塩化ビニ
ル系樹脂、SBR、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレ
ン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルエーテル、
アイオノマー樹脂、SIS、SEBS、アクリル樹脂、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、塩ビグ
ラフトEVA樹脂、EVAグラフト塩ビ樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、各種変性オレフィン、ポリビニルブチラール
等が挙げられる。
【0035】マット材としては、PMMA(ポリメチル
メタクリレート)等のアクリル樹脂、弗素系樹脂、シリ
コン樹脂などの公知の有機微粒子を用いることができ
る。粒子の強度、耐溶剤性などを増すために架橋した有
機微粒子が更に好ましい。
【0036】次に、本発明の受像シートと組み合わせて
用いる熱転写用インクシートについて説明する。
【0037】インクシートは、支持体上に少なくとも光
熱変換機能を有するインク層を有するか、光熱変換層及
びインク層を有してなり、これらの層と支持体との間
に、更に必要に応じてクッション層、剥離層等を有す
る。
【0038】支持体は受像材料に用いるものに準じる。
レーザー光を記録材料側から照射して画像を形成するの
であれば、インクシートの支持体は透明であることが望
ましい。レーザー光を受像シート側から照射して画像を
形成するのであれば、インクシートの支持体は透明であ
る必要はない。
【0039】クッション層は、受像材料のクッション層
に用いられるものと同様のポリマーを用いることがで
き、受像材料の受像層の形成方法と同様の方法を用いる
ことができる。
【0040】インク層中に光熱変換物質を添加できる場
合は、特に光熱変換層を必要としないが、光熱変換物質
が実質的に透明でない場合、転写画像の色再現性を考慮
してインク層と別に光熱変換層を設けることが望まし
い。光熱変換層はインク層に隣接して設けることができ
る。
【0041】光熱変換物質を使用する場合、光源によっ
ても異なるが、光を吸収し効率良く熱に変換する物質が
よく、半導体レーザーを光源として使用する場合、近赤
外に吸収帯を有する物質が好ましい。近赤外光吸収剤と
しては、例えばカーボンブラックやシアニン系、ポリメ
チン系、アズレニウム系、スクワリウム系、チオピリリ
ウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系色素等の有
機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、チオアミド系の
有機金属錯体などが好適に用いられる。これらは1種又
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0042】光熱変換層におけるバインダーとしては、
Tg(ガラス転移点)が高く熱伝導率の高い樹脂、例え
ばポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、エチルセルロース、ニトロセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、アラミド等の一般的な耐熱性樹脂を使用す
ることができる。
【0043】又、水溶性ポリマーも用いることができ
る。この水溶性ポリマーはインク層との剥離性も良く、
又、光照射時の耐熱性が良く、過度な加熱に対しても所
謂飛散が少ない点で好ましい。水溶性ポリマーを用いる
場合には、光熱変換物質を水溶性に変性(スルホ基の導
入等により)したり、水系分散することが望ましい。水
溶性樹脂の中でもゼラチンは水溶性の赤外吸収色素の凝
集が少なく、光熱変換層の安定なコーティング、記録媒
体の保存、赤外吸収色素の凝集による色濁り、感度低下
が無く好ましい。又、光熱変換層とインク層との剥離性
を上げることは感度の向上に繋がるので、光熱変換層へ
各種の離型剤を含有させることが有効である。離型剤と
しては、シリコーン系の離型剤(ポリオキシアルキレン
変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイ
ルなど)、弗素系の界面活性剤(パーフルオロ燐酸エス
テル系界面活性剤)、その他、各種界面活性剤等が有効
である。
【0044】光熱変換層がクッション層との接着性に劣
る場合は光照射時あるいは熱転写後に、受像シートから
インクシートを剥離する際、膜剥がれを起こし、色濁り
を起こすことがあるので、クッション層との間に接着層
を設けることも可能である。
【0045】光熱変換層としては、この他にも蒸着膜を
使用することも可能であり、カーボンブラック、特開昭
52−20842号に記載の金、銀、アルミニウム、ク
ロム、ニッケル、アンチモン、テルル、ビスマス、セレ
ン等のメタルブラックの蒸着層等を挙げることができ
る。なお、光熱変換物質はインク層の色材そのものでも
よく、又、上記のものに限定されず、様々な物質が使用
できる。
【0046】インク層とは、加熱時に溶融又は軟化して
色材とバインダー等を含有する層毎転写可能である層を
意味し、完全な溶融状態で転写しなくてもよい。
【0047】上記色材としては、例えば無機顔料(二酸
化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならび
に鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)
及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノ
ン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系
の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその
誘導体、キナクリドン顔料等)などの顔料ならびに染料
(酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属
油溶性染料又は昇華性色素等)を挙げることができる。
【0048】例えばカラープルーフ材料とする場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、C.I.210
95又はC.I.21090,C.I.15850:
1,C.I.74160の顔料が好ましく用いられる。
【0049】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂を挙げることができ
る。これらに関しては、特願平8−64413号に詳し
く記載される。
【0050】上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜
に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融
点を有する熱転写層を形成することができる。
【0051】顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得
るために、各種分散剤を使用することが有効である。
【0052】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子(マット材)の添加が可能である。
【0053】熱転写記録の露光方法には、インクシート
と受像シートを密着させた状態でインクシートの支持体
側から露光する方法と、受像シートを介して露光する方
法があるが、本発明では前者が採られる。
【0054】インクシートの支持体側より露光する場
合、インクシートで吸収しきれなかった光を受像層及び
/又はクッション層で吸収するように、受像層及び/又
はクッション層に熱線吸収可能な色材を添加し、熱の効
率的な利用を行うことも、転写性を向上させうることに
効果がある。
【0055】以下、図3(本発明のサーマル画像形成装
置の構成図)によって本発明の熱転写画像形成方法のプ
ロセスを説明する。
【0056】ロール供給部1の受像シートロール1−1
より巻き出された受像シートはカッター2で規定の長さ
に裁断され、搬送ローラによって減圧密着手段を有する
記録ドラム4上に受像層を外面に密着させられる。次い
で、インクシートロール(目的により、Y(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)
を使い分ける)より巻き出されたインクシートがカッタ
ー2で裁断され、やはり搬送ローラによって記録ドラム
上の受像シートにインク層が受像層と接するように重ね
合わされる。
【0057】次に、インクシートの支持体側よりレーザ
ー光源部5で像様にレーザー露光された後、重ね合わさ
れたまま排出部に搬送され、此処でインクシートは6か
ら、画像を形成した受像シートは7から排出される。
【0058】密着方法としては、図4に示す如く、記録
ドラム4(微小孔を有する減圧機構を備えている)に受
像シート14の受像層面と受像シートより縦横共寸法が
大きいインクシート13のインク層面を重ね合わせ、該
受像シートの周囲よりはみ出したインクシート部分から
微小孔を通して減圧することにより、受像シートとイン
クシートを密着させる。この密着方法によれば、インク
シートと受像シートの搬送、巻付け共に自動化が容易で
あり、密着完了後に光照射を行うことにより熱転写画像
形成が可能となる。
【0059】受像シートとインクシートとを減圧器に巻
き付けて密着させる場合は、まず受像シートを減圧孔弁
を閉じた状態で減圧し巻き付けて固定する。次に、イン
クシートを巻き付けていくが、この時、減圧孔12を順
次開きながら行う。これにより減圧時間の短縮と密着状
態が得られ易い。圧力ローラ11により押圧しながら減
圧弁を開いていくと更に効果的である。
【0060】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0061】実施例1 テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコー
ル64重量部及びエステル交換触媒として酢酸カルシウ
ム水和物0.1重量部を添加し、定法によりエステル交
換反応を行った。
【0062】得られた生成物に、5−ナトリウムスルホ
−ジ(β−ヒドロキシエチル)−i−フタル酸のエチレ
ングリコール溶液(35w/w%)28重量部及びポリ
エチレングリコール(数平均分子量:3000)8.1
重量部を添加し、次いで三酸化アンチモン0.05重量
部、燐酸トリメチル0.13重量部を添加した。徐々に
昇温、減圧にし、280℃・0.5mmHgで重合を行
い、固有粘度0.55の共重合ポリエステルを得た。
【0063】この共重合ポリエステル(PSと称す)と
写真用のPET(固有粘度0.65)を、各々150℃
で真空乾燥した後に、2台の押出機を用いて285℃で
溶融押出しし、支持体の受像層塗設側から、PET/P
Sの厚さの比率を9/1としてTダイス内で層状に接合
し、冷却ドラム上で急冷・固化させてポリエステル積層
未延伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムを85
℃で縦方向に3.5倍延伸し、更に横方向に3.5倍延
伸した後、210℃で熱固定して厚み100μmのポリ
エステル支持体を得た。この支持体のカール度は−4.
4であった。
【0064】(受像シートの作製)上記で得られた支持
体のカール付与とは反対面上に、下記組成のクッション
層塗工液を乾燥膜厚約30μmになるようアプリケータ
ーにて塗工し、その上に下記組成の剥離層塗工液を乾燥
膜厚約2.0μmになるようワイヤーバーにて塗工し、
更にその上に下記組成の受像層塗工液を乾燥膜厚約1.
3μmになるようワイヤーバーにて塗工して受像シート
とした。これを直径3インチのコアに50mの長さ(2
2インチ幅)に巻き取り受像シートロールとした。
【0065】尚、実施例における部は、素材固形分の重
量部を示す。
【0066】クッション層塗工液 アクリル系ラテックス(カネボウNSC製:A580
1)剥離層塗工液 メチルセルロース(信越化学工業製:N10G) 5.0部 イソプロピルアルコール 95.0部受像層塗工液 水 90部 アクリル系ラテックス(前出:A5801) 9部 アクリルビーズ(SEM測定4μmの均一粒径) 0.5部 弗素系化合物(住友化学製:FP150) 0.5部 (インクシートの作製)厚さ75μmの透明PET(ダ
イヤホイルヘキスト製ポリエチレンテレフタレート:T
−100)に、SEBS(シェル化学製:EV−25
0)のトルエン溶液を乾燥膜厚6μmになるようワイヤ
ーバーにて塗工し、その上に下記組成の光熱変換層塗工
液を乾燥膜厚約0.3μmで、830nmの吸光度が
1.0になるようワイヤーバーにて塗工し、更にその上
に下記組成のインク層塗工液を乾燥膜厚約0.5μmに
なるようワイヤーバーにて塗工してインクシートとし
た。これを直径3インチのコアに24インチ幅で50m
巻き取りインクシートロールとした。
【0067】光熱変換層塗工液 ポリビニルアルコール(クラレ製:C−506) 7.0部 IR吸収色素(IR−1) 3.0部 水 90.0部インク層塗工液 マゼンタ顔料メチルエチルケトン分散物 3.0部 (大日精化製:ブリリアントカーミン6B) スチレン/アクリル樹脂(三洋化成製:ハイマーSBM43F) 6.0部 エチレン/酢酸ビニル樹脂 0.5部 (三井デュポンポリケミカル製:EV40Y) シリコン樹脂粒子(東芝シリコーン製:トスパール120) 0.5部 メチルエチルケトン 90.0部
【0068】
【化1】
【0069】尚、受像シート、インクシート共、下記組
成から成るバックコート層塗布液を乾燥膜厚0.65μ
mになるよう塗布した。
【0070】バックコート層塗布液 ポリメチルメタクリレート(平均粒径6μm) 0.6部 ポリビニルアルコール(日本合成化学製:EG−30) 9.4部 水 90部 受像シートにマット化したバックコート層を設けること
により、ドラム上における減圧密着性が向上した。
【0071】(画像形成)上記各受像シートロールとイ
ンクシートロールを用い、図3に示した画像形成装置に
受像シート及びインクシートを所定の位置に設置し、以
下の手順にて露光記録を行った。
【0072】受像シートロール1−1がカッター2と
対面したところで所定の長さ(本実施例では660.4
cm)まで巻き出され、カッターでカットされる。
【0073】カットされた受像シートは記録ドラム4
に巻き付き、減圧(200torr)密着される。
【0074】インクシート(目的により1−2〜1−
5の何れか)が、受像シートと同様に所定の長さ(本実
施例の例では711.2cm)まで巻き出され、カット
される。
【0075】カットされたインクシートは記録ドラム
に巻き付き、正確に受像シートの上に重ねられ、減圧
(200torr)密着される。
【0076】記録ドラムを回転させ(600cm/秒
の線速度)、レーザー光源部5(波長830nmの半導
体レーザーを、1/e2のスポット径を8μmとした光
学系から成る)よりレーザーが発振され(露光ピッチ
6.35μm、パワー100mW)ネガ又はポジマスク
を介して画像が記録される。
【0077】画像記録後、インクシートと受像シート
は搬送され、インクシート排出部6から、受像シートは
仕上がり受像シート排出部7から排出される。
【0078】
【発明の効果】本発明では受像シートの受像層がロール
の内面にあるため、取扱い時にに異物が混入したり傷が
付き難いので画像欠陥の発生がなかった。又、カールが
記録ドラムと同じ方向に付けられているので、装置内で
の搬送性が良好であり、記録ドラムへの装填もスムーズ
に行うことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は従来の、(b)は本発明の、それぞれ
受像シートロールの断面図。
【図2】機械的にカールを付与する方法の一例を示す模
式図。
【図3】本発明のサーマル画像形成装置の構成図。
【図4】サーマル画像形成装置の記録ドラム上に、受像
シートとインクシートと重ねて密着することを示す拡大
斜視図。
【符号の説明】
B 支持体(ベース) C コア R 受像層 1 ロール供給部 1−1 受像シートロール 1−2 Yインクシートロール 1−3 Mインクシートロール 1−4 Cインクシートロール 1−5 Kインクシートロール 2 カッター 3 搬送部 4 記録ドラム 5 レーザー光源部 6 インクシート排出部 7 仕上がり受像シート排出部 11 圧力ローラ 12 減圧孔(12−1は開いた状態、12−2は閉じ
た状態を示す) 13 インクシート 14 受像シート F フィルム 21,22 移動ローラ 23,24,25 補正ローラ 26,27,28,29,30,31 フリーローラ 32 サクションドラム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクシートと重ね合わせ、加熱により
    インクシートから画像が転写される受像シートにおい
    て、該受像シートがインク層を受理するための受像層を
    有し、かつ受像面を内面としてロール状のコアに巻かれ
    たロール状態にあり、かつ受像シートそのものを受像面
    とは反対側にカールさせたことを特徴とする受像シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受像シートを受像面が
    外側になるようドラム上に保持し、その上からインクシ
    ートをインク層面が内側になるよう保持することにより
    ドラム上で両シートを重ね合わせ、インクシート側から
    レーザー光を照射することを特徴とする熱転写画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の受像シートを受像面が
    外側になるようドラム上に保持し、その上からインクシ
    ートをインク層面が内側になるよう保持する保持手段、
    両シートの密着を完全にするための吸引減圧手段、イン
    クシート側から画像露光を与える露光手段、及び加熱に
    よりインクシートから画像を熱転写する溶融熱転写手段
    を有することを特徴とするサーマル画像形成装置。
JP9006171A 1997-01-17 1997-01-17 受像シート、熱転写画像形成方法及びサーマル画像形成装置 Pending JPH10193816A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001293908A (ja) * 2000-03-23 2001-10-23 Eastman Kodak Co ハーフトーンの処方カラーイメージをプリントする装置及び方法
WO2002096667A1 (fr) * 2001-05-28 2002-12-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede d'enregistrement par transfert thermique par laser

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