JP2000127636A - 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法 - Google Patents

熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法

Info

Publication number
JP2000127636A
JP2000127636A JP10322804A JP32280498A JP2000127636A JP 2000127636 A JP2000127636 A JP 2000127636A JP 10322804 A JP10322804 A JP 10322804A JP 32280498 A JP32280498 A JP 32280498A JP 2000127636 A JP2000127636 A JP 2000127636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
intermediate transfer
transfer medium
layer
recording method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10322804A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Mizushima
伊緒 水島
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
Katsuyuki Takeda
克之 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP10322804A priority Critical patent/JP2000127636A/ja
Publication of JP2000127636A publication Critical patent/JP2000127636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】中間転写媒体や最終画像坦持体の搬送性だけで
な く、最終画像坦持体のシワやズレのない、網点形状
良好な熱転写記録方法を提供することにある。 【解決手段】熱転写用中間転写媒体4上に形成された画
像を最終画像坦持体14に熱転写する熱転写記録方法に
おいて、挿入台13の材質のポリエチレンテレフタラー
トに対する動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写
装置を用い、画像受容面の表面粗さ(Rz)が1ないし
30μmである該中間転写媒体4と最終画像坦持体14
を対面させて転写画像を形成することを特徴とする熱転
写用中間転写媒体を用いた画像記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写用中間転写媒
体を用いた画像記録方法に関し、詳しくは熱転写用中間
転写媒体(中間転写媒体)や最終画像坦持体の搬送性だ
けでなく、最終画像坦持体のシワやズレのない、網点形
状良好な熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高解像度出力が要求される分野、
たとえば医療、印刷分野等での画像記録方法として、中
間転写媒体を用いた熱転写画像記録方式が注目され提案
されている。
【0003】中間転写媒体に画像記録する方法として、
サーマルヘッドによる加圧加熱方式とレーザー等の高出
力光源を利用したレーザー熱転写記録方式がある。レー
ザー熱転写記録方式は、レーザーアブレーショントラン
スファー、レーザー溶融熱転写、レーザーダイトランス
ファーを含めたレーザービームを熱に変換しその熱エネ
ルギーを利用して色材(染料のみの場合、あるいは染料
とバインダーを含む場合、顔料とバインダーなどで形成
される場合などがある)を中間転写媒体に転写する方法
である。
【0004】中間転写媒体を用いた画像記録方法は、画
像を坦持した中間転写媒体を転写装置(ラミネーター)
を用いて最終画像坦持体、例えば紙上に画像転写する方
法である。
【0005】しかしながら、従来の画像転写方式では、
最終画像坦持体のすべりが悪く、搬送が円滑でない問題
があった。
【0006】本発明者は、挿入台の材質のポリエチレン
テレフタラートに対する動摩擦係数を小さくすることに
より、最終画像坦持体の搬送性が円滑になることが判っ
た。しかし、その場合最終画像坦持体である紙と中間転
写媒体のずれが生じたり、紙にシワが生じたり、画像ゆ
がみや網点形状不良が生じることがあることが判った。
かかる問題の原因を追求したところ、中間転写媒体の画
像受容面の表面粗さと裏面粗さが小さいと紙のずれやシ
ワが生じ、中間転写媒体の画像受容面の表面粗さと裏面
粗さが大きいと最終画像坦持体上の画像ゆがみや網点形
状不良が生じることが判った。
【0007】更に、中間転写媒体のスクラッチ強度が弱
いと、最終画像坦持体上の画像ゆがみや網点形状不良が
生じることが判った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、中間転写媒体や最終画像坦持体の搬送性だけでな
く、最終画像坦持体のシワやズレのない、網点形状良好
な熱転写記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の発明は、熱転写用中間転写媒体上に形成さ
れた画像を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法
において、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラート
に対する動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装
置を用い、画像受容面の表面粗さ(Rz)が1ないし3
0μmである該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面さ
せて転写画像を形成することを特徴とする熱転写用中間
転写媒体を用いた画像記録方法である。 請求項2に記
載の発明は、熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
い、画像受容面に対して裏面側の画像受容面の表面粗さ
(Rz)が1ないし30μmである該中間転写媒体と最
終画像坦持体を対面させて転写画像を形成することを特
徴とする熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法で
ある。
【0010】請求項3に記載の発明は、熱転写用中間転
写媒体上に形成された画像を最終画像坦持体に熱転写す
る熱転写記録方法において、挿入台の材質のポリエチレ
ンテレフタラートに対する動摩擦係数が0.1ないし
0.7である転写装置を用い、針の太さ0.08mm
φ、荷重100g、速度1000mm/minの条件で
測定した画像受容面のスクラッチ強度が10ないし10
0gである該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させ
て転写画像を形成することを特徴とする熱転写用中間転
写媒体を用いた画像記録方法。
【0011】請求項4に記載の発明は、熱転写用中間転
写媒体上に形成された画像を最終画像坦持体に熱転写す
る熱転写記録方法において、挿入台の材質のポリエチレ
ンテレフタラートに対する動摩擦係数が0.1ないし
0.7である転写装置を用い、画像受容面の表面粗さ
(Rz)が1〜30μmであり、前記受容面の針の太さ
0.08mmφ、荷重100g、速度1000mm/m
inの条件で測定したスクラッチ強度が10ないし10
0gである該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させ
て転写画像を形成することを特徴とする熱転写用中間転
写媒体を用いた画像記録方法である。
【0012】請求項5に記載の発明は、熱転写用中間転
写媒体上に形成された画像を最終画像坦持体に熱転写す
る熱転写記録方法において、挿入台の材質のポリエチレ
ンテレフタラートに対する動摩擦係数が0.1ないし
0.7である転写装置を用い、画像受容面に対して裏側
の表面粗さ(Rz)が1ないし30μmであり、前記受
容面の針の太さ0.08mmφ、荷重100g、速度1
000mm/minの条件で測定したスクラッチ強度が
10ないし100gである該中間転写媒体と最終画像坦
持体を対面させて転写画像を形成することを特徴とする
熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法である。
【0013】請求項6に記載の発明は、インクシートに
画像情報に応じたレーザー光を照射し、該インクシート
にてレーザー光を吸収し熱に変換し、変換した熱により
中間転写媒体の受像面に転写形成することを特徴とする
請求項1〜5のいずれかに記載された熱転写用中間転写
媒体を用いた画像記録方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。
【0015】本発明の画像形成方法において、中間転写
媒体に画像を形成する手段は特に限定されないが、好ま
しく採用できる方法としては、レーザー熱転写記録方法
が挙げられる。
【0016】以下にその好ましいレーザー熱転写記録方
法を実施する装置例を図1〜3に基いて説明する。
【0017】図1は熱転写用中間転写媒体とインクシー
トを重ねて露光ドラムに巻き付けた状態を示す図であ
り、図2は露光ドラムの基本的構成を示す概略断面図で
あり、図3は中間転写媒体とインクシートを露光部に繰
り出し、カットしている状態を示す全体構成図である。
【0018】露光部に繰り出されるインクシートはロー
ル状に巻かれ、そのロール状のインクシートが各々色別
に繰出部5にセットされる。また中間転写媒体もロール
状に巻かれており、繰出部6にセットされる。インク層
面が外側に巻回されたロール状のインクシートと受像層
面が外側に巻回されたロール状の中間転写媒体が露光装
置に繰り出される構成になっていることが好ましい。
【0019】この装置例において、ドラム状の支持体7
は複数の吸引孔2を有しており、ドラム表面にインクシ
ートと中間転写媒体を減圧密着させる構成になってい
る。2−1は中間転写媒体を密着して閉じており、2−
2はインクシートを吸引するために開いた状態を示して
いる。
【0020】ドラム状の支持体7にはインクシートと中
間転写媒体の密着性を向上させるために圧力ロール1が
接設されている。
【0021】3はインクシートであり、3−1はイエロ
ーシート、3−2はマゼンタシート、3−3はシアンシ
ート、3−4ブラックシートを示している。
【0022】4は中間転写媒体である。8はレーザー光
による光学的書き込み手段であり、9は筺体である。圧
力ロール1の手前付近には、図示しないシートカット手
段を設けることができる。 図示の装置において、イン
ク面が外側に巻き回されたロール状のインクシート3と
受像面が外側に巻き回されたロール状の中間転写媒体4
をそれぞれ所定の長さにカットして、ドラム状の支持体
7に積層保持した状態で、画像情報に応じたレーザー光
を光学的書き込み手段8を介して照射してインクシート
3にてレーザー光を吸収し熱に変換し、変換した熱によ
り中間転写媒体4の受像面に画像を転写し、熱転写画像
を形成することができる。
【0023】次に、図4及び図5に基づいて、中間転写
媒体の画像を最終画像担持体に転写する手段を説明す
る。
【0024】図4は転写装置(ラミネーター)の一例を
示す説明図、図5は転写装置(ラミネーター)の他の例
を示す説明図である。図4において、ラミネーター12
は1対の熱ロール11,11(一方が熱ロールで他方が
通常のロールでもよい。)からなる。挿入台13上に最
終画像担持体である紙14と中間転写媒体4が重ね合わ
されて置かれた状態からラミネーター12に搬送され、
熱ロール11,11によって、中間転写媒体4の画像は
最終画像担持体である紙14に画像転写される。
【0025】また図5では挿入台13上に最終画像担持
体である紙14と中間転写媒体4が重ね合わされて置か
れた状態からラミネーター12に搬入され画像転写され
た後、搬入方向と同じ方向に戻される構成になってい
る。
【0026】本発明は、挿入台の材質のポリエチレンテ
レフタラートに対する動摩擦係数が0.1ないし0.7
である転写装置(ラミネーター)を用いることを特徴と
している。
【0027】本明細書において、動摩擦係数とは、JI
S K 7125で定められた測定方法で得られた係数
である。
【0028】かかる要件を充足する挿入台の材質として
は、テフロンシート、鋼板などが好ましい。
【0029】本発明において、第1の態様は、画像受容
面の表面粗さ(Rz)が1ないし30μmである該中間
転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転写画像を形成
することである。
【0030】本明細書において、表面粗さ(Rz)は、
WYKO社の光学的三次元表面粗計「RST plu
s」を使用し、対物レンズ×40、中間レンズ×1.0
の測定条件で111×150μmの視野をN=5で測定
し、平均値を求めることによって規定できる。
【0031】第2の態様は、画像受容面に対して裏面側
の画像受容面の表面粗さ(Rz)が1ないし30μmで
ある該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転写
画像を形成することである。
【0032】第3の態様は、針の太さ0.08mmφ、
荷重100g、速度1000mm/minの条件で測定
した画像受容面のスクラッチ強度が10ないし100g
である該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転
写画像を形成することである。
【0033】第4の態様は、画像受容面の表面粗さ(R
z)が1〜30μmであり、前記受容面の針の太さ0.
08mmφ、荷重100g、速度1000mm/min
の条件で測定したスクラッチ強度が10ないし100g
である該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転
写画像を形成することである。
【0034】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。
【0035】本発明において好ましく採用されるレーザ
ー熱転写画像形成方法は、インク層の転写は溶融型転
写、アブレーションによる転写、昇華型転写のいずれで
もよく、レーザービームを熱に変換しその熱エネルギー
を利用してインクを中間転写媒体に転写し、中間転写媒
体上に画像を形成する方法である。
【0036】中でも溶融・アブレーション型は印刷に類
似した色相の画像を作成するという点で好ましい。
【0037】(インクシート)本発明に用いられるイン
クシートは、光熱変換機能およびインク(色材)転写機
能を有するフィルムであり、支持体上に少なくとも光熱
変換機能を有する光熱変換層及びインク層を有してな
り、必要に応じてこれらの層と支持体との間にクッショ
ン層、剥離層等を有することができる。
【0038】支持体としては、剛性を有し、寸法安定性
が良く、画像形成の際の熱に耐えるものならば何でもよ
く、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリカーボネート、ナイロン、塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リプロピレン等のプラスチックフィルムを使用すること
ができる。
【0039】支持体の厚みは50〜100μmの範囲が
本発明の効果を良好に発揮する上で好ましい。 本発明
では、レーザー光をインクシートの裏面側から照射して
画像を形成するので、支持体は透明であることが望まし
い。また支持体は、搬送に適した剛性と柔軟性を有する
ことが好ましい。
【0040】レーザー溶融熱転写法において、インク層
は、加熱時に溶融又は軟化して着色剤とバインダー等を
含有する層毎転写可能である層であり、完全な溶融状態
で転写しなくてもよい。
【0041】上記着色剤としては、例えば無機顔料(二
酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならび
に鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等)
及び有機顔料(アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノ
ン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系
の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその
誘導体、キナクリドン顔料等)などの顔料ならびに染料
(酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属
油溶性染料又は昇華性色素等)を挙げることができる。
【0042】例えばカラープルーフ材料とする場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、C.I.210
95又はC.I.21090,C.I.15850:
1,C.I.74160の顔料が好ましく用いられる。
【0043】インク層における着色剤の含有率は、所望
の塗布膜厚で所望の濃度が得られるように調整すればよ
く、特に限定されないが、通常5〜70重量%の範囲内
にあり、好ましくは10〜60重量%である。
【0044】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂等を挙げることがで
きる。
【0045】熱溶融性物質は、通常、柳本MJP−2型
を用いて測定した融点が40〜150℃の範囲内にある
固体又は半固体の物質である。具体的には、カルナウバ
蝋、木蝋、オウリキュリー蝋、エスパル蝋等の植物蝋;
蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋、鯨蝋等の動物蝋;パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレ
ンワックス、エステルワックス、酸ワックス等の石油
蝋;並びにモンタン蝋、オゾケライト、セレシン等の鉱
物蝋等のワックス類を挙げることができ、更にこれらの
ワックス類などの他に、パルミチン酸、ステアリン酸、
マルガリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸;パルミチルア
ルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、マルガニルアルコール、ミリシルアルコール、エイ
コサノール等の高級アルコール;パルミチン酸セチル、
パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステアリ
ン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステル;アセトアミド、
プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミド、アミドワックス等のアミド類;並びにステア
リルアミン、ベヘニルアミン、パルミチルアミン等の高
級アミン類などが挙げられる。
【0046】又、熱可塑性樹脂としては、エチレン系共
重合体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセター
ル系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系樹脂、および特開
平6−312583号に記載のインク層バインダー用樹
脂等が挙げられ、特に、融点又は軟化点が70〜150
℃の樹脂が好ましく用いられる。
【0047】また本発明では上記の熱可塑性樹脂以外に
天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム、ジエン系コポリマー等のエラストマ
ー類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフ
ェノール樹脂、水添ロジン等のロジン誘導体;並びにフ
ェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹
脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化合物などを用い
ることもできる。
【0048】上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜
に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融
点を有する熱転写性を有するインク層を形成することが
できる。
【0049】本発明においては、熱分解性の高いバイン
ダーを使用することにより、アブレーション転写により
画像形成も可能である。かかるバインダーとしては、平
衡条件下で測定されたときに望ましくは200℃以下の
温度で急速な酸触媒的部分分解を起こすポリマー物質が
挙げられ、具体的にはニトロセルロース類、ポリカーボ
ネート類およびJ.M.J.フレチェット(Freche
t)、F.ボーチャード(Bouchard)、J.M.ホーリ
ハン(Houlihan)、B.クリクズク(Kryczke)および
E.エイクラー(Eichler)、J.イメージング・サイ
エンス(Imaging Science)、30(2)、pp.59-64(1986)に
報告されているタイプのポリマー類、およびポリウレタ
ン類、ポリエステル類、ポリオルトエステル類、および
ポリアセタール類、並びにこれらの共重合体が含まれ
る。また、これらのポリマーは、その分解メカニズムと
共に、上述のホーリー等の出願により詳細に示されてい
る。
【0050】顔料の粒径を揃えることで高濃度が得られ
ることは特開昭62−158092号に開示されている
が、顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得るため
に、各種分散剤を使用することが有効である。
【0051】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子(マット材)の添加が可能である。
【0052】本発明において、インク層の膜厚は、0.
1〜0.7μmの範囲が好ましい。
【0053】インク層中に光熱変換物質を添加できる場
合は、特に光熱変換層を必要としないが、光熱変換物質
が実質的に透明でない場合、転写画像の色再現性を考慮
してインク層と別に光熱変換層を設けることが望まし
い。光熱変換層はインク層に隣接して設けることができ
る。
【0054】光熱変換物質を使用する場合、光源によっ
ても異なるが、光を吸収し効率良く熱に変換する物質が
よく、例えば半導体レーザーを光源として使用する場
合、近赤外に吸収帯を有する物質が好ましく、近赤外光
吸収剤としては、例えばカーボンブラックやシアニン
系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリリウム
系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノ
ン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、
チオアミド系の有機金属錯体などが好適に用いられ、具
体的には特開昭63−139191号、同64−335
47号、特開平1−160683号、同1−28075
0号、同1−293342号、同2−2074号、同3
−26593号、同3−30991号、同3−3489
1号、同3−36093号、同3−36094号、同3
−36095号、同3−42281号、同3−9758
9号、同3−103476号等に記載の化合物が挙げら
れる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0055】光熱変換層におけるバインダーとしては、
Tgが高く熱伝導率の高い樹脂、例えばポリメタクリル
酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラ
ミド等の一般的な耐熱性樹脂や、ポリチオフェン類、ポ
リアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、
ポリフェニレン・スルフィド類、ポリピロール類、およ
び、これらの誘導体または、これらの混合物からなるポ
リマー化合物を使用することができる。
【0056】又、光熱変換層におけるバインダーとして
は、水溶性ポリマーも用いることができる。水溶性ポリ
マーはインク層との剥離性も良く、又、レーザー照射時
の耐熱性が良く、過度な加熱に対しても所謂飛散が少な
い点で好ましい。水溶性ポリマーを用いる場合には、光
熱変換物質を水溶性に変性(スルホ基の導入等により)
したり、水系分散することが望ましい。又、光熱変換層
へ各種の離型剤を含有させることで、光熱変換層とイン
ク層との剥離性を上げ、感度を向上することもできる。
離型剤としては、シリコーン系の離型剤(ポリオキシア
ルキレン変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコ
ーンオイルなど)、弗素系の界面活性剤(パーフルオロ
燐酸エステル系界面活性剤)、その他、各種界面活性剤
等が有効である。 光熱変換層における光熱転換物質の
含有量は、通常、画像記録に用いる光源の波長での吸光
度が0.3〜3.0、更に好ましくは0.7〜2.5に
なるように決めることができる。光熱変換層としてカー
ボンブラックを用いた場合、光熱変換層の膜厚が1μm
を超えると、インク層の過熱による焦付きが起こらない
代わりに感度が低下する傾向にあるが、露光するレーザ
ーのパワーや光熱変換層の吸光度により変化するため適
宜選択すればよい。
【0057】光熱変換層の厚みは、0.05〜0.6μ
mの範囲が好ましい。
【0058】光熱変換層としては、この他にも蒸着層を
使用することも可能であり、カーボンブラック、特開昭
52−20842号に記載の金、銀、アルミニウム、ク
ロム、ニッケル、アンチモン、テルル、ビスマス、セレ
ン等のメタルブラックの蒸着層の他、周期律表のIb、
IIb、IIIa、IVb、Va、Vb、VIa、VI
b、VIIbおよびVIII族の金属元素、並びにこれ
らの合金、またはこれらの元素とIa、IIa及びII
Ib族の元素との合金、あるいはこれらの混合物の蒸着
層が挙げられ、特に望ましい金属にはAl、Bi、S
n、InまたはZnおよびこれらの合金、またはこれら
の金属と周期律表のIa、IIaおよびIIIb族の元
素との合金、またはこれらの混合物が含まれる。適当な
金属酸化物または硫化物には、Al、Bi、Sn、I
n、Zn、Ti、Cr、Mo、W、Co、Ir、Ni、
Pb、Pt、Cu、Ag、Au、ZrまたはTeの化合
物、またはこれらの混合物がある。また更に、金属フタ
ロシアニン類、金属ジチオレン類、アントラキノン類の
蒸着層も挙げられる。
【0059】蒸着層の膜厚は、500オングストローム
以内が好ましい。
【0060】なお、光熱変換物質はインク層の色材その
ものでもよく、又、上記のものに限定されず、様々な物
質が使用できる。
【0061】光熱変換層が支持体下層との接着性に劣る
場合は、光照射時あるいは熱転写後に、中間転写媒体か
らインクシートを剥離する際、膜剥がれを起こし、色濁
りを起こすことがあるので、支持体下層との間に接着層
を設けることも可能である。
【0062】接着層としては、一般的にポリエステル、
ウレタン、ゼラチンなどの従来公知の接着剤が使用でき
る。又、同様な効果を得るために、接着層を設ける代わ
りにクッション層に粘着付与剤、接着剤を添加すること
もできる。
【0063】クッション層はインクシートと中間転写媒
体との密着を増す目的で設けられる。このクッション層
は熱軟化性又は弾性を有する層であり、加熱により十分
に軟化変形しうるもの、又は低弾性率を有する材料ある
いはゴム弾性を有する材料を使用すればよい。
【0064】クッション層はクッション性を有する層で
あり、ここで言うクッション性を表す指針として、弾性
率や針入度を利用することができる。例えば、25℃に
おける弾性率が1〜250kg/mm2程度の、あるい
は、JIS K2530−1976に規定される針入度
が15〜500程度の層が、色校正用カラープルーフ画
像の形成に対して好適なクッション性を示すことが確認
されているが、要求される程度は目的とする画像の用途
に応じて変わるものである。
【0065】クッション層はTMA軟化点が70℃以下
であることが好ましく、より好ましくは60℃以下であ
る。
【0066】クッション層の好ましい特性は必ずしも素
材の種類のみで規定できるものではないが、素材自身の
特性が好ましいものとしては、ポリオレフィン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体(SBR)、スチレン−エチレン−ブテ
ン−スチレン共重合体(SEBS)、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体(NBR)、ポリイソプレン樹脂
(IR)、スチレン−イソプレン共重合体(SIS)、
アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボ
ルネン等が挙げられる。
【0067】これらの中でも、比較的低分子量のものが
本発明の要件を満たし易いが、素材との関連で必ずしも
限定できない。
【0068】又、上記以外の素材でも、各種添加剤を加
えることによりクッション層に好ましい特性が付与でき
る。このような添加剤としては、ワックス等の低融点物
質、可塑剤などが挙げられる。具体的にはフタル酸エス
テル、アジピン酸エステル、グリコールエステル、脂肪
酸エステル、燐酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。又、例えば「プラスチックおよびゴム用添加剤
実用便覧」、化学工業社(昭和45年発行)などに記載
の各種添加剤を添加することができる。
【0069】これら添加剤の添加量等は、ベースとなる
クッション層素材との組合せで好ましい物性を発現させ
るのに必要な量を選択すればよく、特に限定されないが
一般的に、クッション層素材量の10重量%以下、更に
5重量%以下が好ましい。
【0070】クッション層は或る程度の厚さを持たせる
ために塗布(ブレードコーター、ロールコーター、バー
コーター、カーテンコーター、グラビアコーター等)あ
るいはラミネート(例えばホットメルトによる押出しラ
ミネーション法等)、フィルムの貼合せなどにより行
い、更に表面平滑性を出すために、塗布にて仕上げるこ
ともできる。
【0071】又、特殊なクッション層として熱軟化性あ
るいは熱可塑性の樹脂を発泡させたボイド構造の樹脂層
を用いることも可能である。
【0072】表面平滑性が必須な目止めクッション層を
更に形成する場合、これは各種塗布方式によってコーテ
ィングを行うことが望ましい。
【0073】クッション層の膜厚は0.5〜10μmが
好ましく、より好ましくは1〜7μmである。
【0074】(中間転写媒体)本発明に用いられる中間
転写媒体は、基本的に支持体上に受像層を有するもので
あればよいが、中でも支持体の一方の面にバックコート
層、他方の面にクッション層、受像層を順次積層した構
成から成る中間転写媒体が好ましい。
【0075】中間転写媒体に用いられる支持体として
は、寸法安定性が良く画像形成の際の熱に耐えるものな
らば何でもよく、具体的には特開昭63−193886
号2頁左下欄12〜18行に記載のフィルム又はシート
を使用することができる。支持体は、搬送に適した剛性
と柔軟性を有することが好ましい。
【0076】支持体の厚みは、50〜125μmの範囲
が好ましい。
【0077】バックコート層に用いられるバインダーと
しては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香
族ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹
脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウ
レタン変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニル
アセテート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香
族エステル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテルスルホ
ンなど汎用ポリマーを使用することができる。
【0078】バックコート層のバインダーとして架橋可
能な水溶性バインダーを用い、架橋させることは、マッ
ト材の粉落ち防止やバックコートの耐傷性の向上に効果
がある。又、保存時のブロッキングにも効果が大きい。
【0079】この架橋手段は、用いる架橋剤の特性に応
じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つ又は組合せなど
を特に限定なく採ることができる。場合によっては、支
持体への接着性を付与するため、支持体のバックコート
層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。
【0080】バックコート層に好ましく添加されるマッ
ト材としては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有
機系マット材としては、ポリメチルメタクリレート(P
MMA)、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエ
ステル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子な
どが挙げられる。
【0081】バックコート層は0.5〜5g/m2程度
の付量で設けられることが好まし い。0.5g/m2
満では塗布性が不安定で、マット材の粉落ち等の問題が
生じ易い。又、5g/m2を大きく超えて塗布されると
好適なマット材の粒径が非常に大きくなり、保存時にバ
ックコートによる受像層面のエンボス化が生じ、特に薄
膜のインク層を転写する熱転写では記録画像の抜けやム
ラが生じ易くなる。
【0082】マット材は、その数平均粒径が、バックコ
ート層のバインダーのみの膜厚よりも2.5〜20μm
大きいものが好ましい。マット材の中でも、8μm以上
の粒径の粒子が5mg/m2以上が必要で、好ましくは
6〜600mg/m2である。これによって特に異物故
障が改善される。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径
で割った値σ/rn(=粒径分布の変動係数)が0.3
以下となるような、粒径分布の狭いものを用いること
で、異常に大きい粒径を有する粒子により発生する欠陥
を改善できる上、より少ない添加量で所望の性能が得ら
れる。この変動係数は0.15以下であることが更に好
ましい。
【0083】バックコート層には、搬送ロールとの摩擦
帯電による異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添
加することが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン
系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面
活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「11
290の化学商品」化学工業日報社、875〜876頁
等に記載の化合物などが広く用いられる。 バックコー
ト層に併用できる帯電防止剤としては、上記の物質の中
でも、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
錫などの金属酸化物、有機半導体などの導電性微粒子が
好ましく用いられる。特に、導電性微粒子を用いること
は、帯電防止剤のバックコート層からの解離がなく、環
境によらず安定した帯電防止効果が得られるために好ま
しい。
【0084】又、バックコート層には、塗布性や離型性
を付与するために、各種活性剤、シリコンオイル、弗素
系樹脂等の離型剤などを添加することも可能である。
【0085】バックコート層は、クッション層及び受像
層のTMA(Thermomechanical Analysis)により測定
した軟化点が70℃以下である場合に特に好ましい。
【0086】TMA軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度で、一定の荷重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てTMA軟化点と
定義する。TMAによる軟化点の測定は、理学電気社製
Thermoflexなどの装置を用いて行うことがで
きる。
【0087】中間転写媒体に設けられるクッション層
は、インクシートで用いたものと同様のものを用いるこ
とができる。
【0088】次に中間転写媒体を構成する受像層につい
て説明する。受像層は、バインダーと必要に応じて添加
される各種添加剤から成る。
【0089】受像層は、TMA測定による軟化点が70
℃以下が好ましく、より好ましくは60℃以下である。
【0090】受像層バインダーの具体例としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコン
ゴム系、石油系樹脂などの粘着材、再生ゴム、塩化ビニ
ル系樹脂、SBR、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレ
ン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルエーテル、
アイオノマー樹脂、SIS、SEBS、アクリル樹脂、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、塩ビグ
ラフトEVA樹脂、EVAグラフト塩ビ樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、各種変性オレフィン、ポリビニルブチラー
ル等が挙げられる。
【0091】受像層のバインダー膜厚は0.8〜2.5
μmが好ましい。
【0092】受像層はマット材を含有することが好まし
い。マット材は、数平均粒径が、受像層のマット材の存
在しない部分の平均膜厚より1.5〜5.5μm大きい
ことが好ましく、添加量は0.02〜0.2g/m2
好ましい。この程度のマット材を添加することは、薄膜
のインク層を用いる熱転写において適度の密着性を保持
するのに好ましく、特にレーザー熱転写記録において好
ましい。
【0093】より好ましいマット材は、数平均粒径が受
像層のマット材の存在しない部分の平均膜厚より1.5
〜5.5μm大きいもので、かつ、この範囲の粒径の粒
子が70個数%以上含まれることがより好ましい。
【0094】中間転写媒体には、受像層とクッション層
との間に剥離層を設けることもできる。剥離層は、中間
転写媒体から画像を形成した受像層を最終支持体に再転
写する場合に特に有効である。
【0095】剥離層のバインダーとしては、具体的にポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアセタール、
ポリビニルホルマール、ポリパラバン酸、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリカーボネート、エチルセルロース、ニ
トロセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素
系樹脂、ポリスチレン,アクリロニトリルスチレン等の
スチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、アラミド等のTgが65℃以上
の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。
硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬
化剤を使用することができる。
【0096】上記物性に合わせて剥離層のバインダーを
選ぶとポリカーボネート、アセタール、エチルセルロー
スが保存性の点で好ましく、更に受像層にアクリル系樹
脂を用いるとレーザー熱転写後の画像を再転写する際に
剥離性良好となり特に好ましい。
【0097】又、別に、冷却時に受像層との接着性が極
めて低くなる層を剥離層として利用することができる。
具体的には、ワックス類、バインダー等の熱溶融性化合
物や熱可塑性樹脂を主成分とする層とすることができ
る。
【0098】熱溶融性化合物としては、特開昭63−1
93886号に記載の物質等がある。特にマイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワッ
クスなどが好ましく用いられる。熱可塑性樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重合
体、セルロース系樹脂等が好ましく用いられる。
【0099】このような剥離層には添加剤として、高級
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、アミド
類、高級アミン等を必要に応じて加えることができる。
【0100】剥離層の別の構成は、加熱時に溶融又は軟
化することによって、それ自体が凝集破壊することで剥
離性を持つ層である。このような剥離層には過冷却物質
を含有させることが好ましい。
【0101】過冷却物質としては、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾール、ト
リベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。
【0102】更に、別の構成の剥離性層では、受像層と
の接着性を低下させるような化合物を含ませる。このよ
うな化合物としては、シリコーンオイルなどのシリコン
系樹脂;テフロン、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹
脂;ポリシロキサン樹脂;ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセター
ル系樹脂;ポリエチレンワックス、アミドワックス等の
固形ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤
等を挙げることができる。
【0103】剥離層の形成方法としては、前記素材を溶
媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブレードコ
ーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコー
ター、グラビアコーター、等の塗布法、ホットメルトに
よる押出しラミネーション法などが適用でき、クッショ
ン層上に塗布し形成することができる。又は、仮ベース
上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散した
ものを、上記の方法で塗布したものとクッション層とを
貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成する方法があ
る。
【0104】剥離層の膜厚は0.3〜3.0μmが好ま
しい。膜厚が大きすぎるとクッション層の性能が現れ難
くなるため、剥離層の種類により調整することが必要で
ある。
【0105】最終画像担持体の説明 (最終画像担持体)従来公知の印刷用紙、アート紙、コ
ート紙、マット紙、上質紙、合成紙、OHPシート、ガ
ラス、陶磁器、本発明で用いている支持体などが用いら
れ、特にカラープルーフとして用いられる場合にはアー
ト紙、コート紙などが好適である。
【0106】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳説する
が、かかる実施例によって本発明が限定されるものでは
ない。なお以下の実施例において、「部」とあるのは特
に断りがない限り「重量部」を意味している。
【0107】(実施例1)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に下記バックコート(B
C)層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、付き
量2.1μmのバックコート層を得た。
【0108】 (BC層塗布液1) ポリエステル樹脂(東洋紡社製 V20SS)の30%MEK溶液 29部 シリコーン系離型剤(東レシリコーン X24−8300)の5%MEK溶液 2部 カーボンブラック(御国色素 MH273)の18%MEK溶液 5部 MEK 24.4部 トルエン 12.2部 アノン 24.4部
【0109】次いで、バックコート層を形成させた支持
体上に、下記クッション層塗布液1をアプリケーターに
て塗布・乾燥させ、付き量30μmのクッション層を得
た。
【0110】 (クッション層塗布液1) ポリエチレンラテックス(東邦化学 S7024)の25%水分散物 81.6部
【0111】次いで、クッション層上に下記剥離層塗布
液1をワイヤーバーで塗布・乾燥させ、付き量0.4μ
mの剥離層を得た。
【0112】 (剥離層塗布液1) エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製 エトセル10) 90部 i−プロピルアルコール 10部
【0113】次いで、剥離層上に下記受像層液塗布液1
をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、付き量1.3μmの
受像層を得た。
【0114】 (受像層塗布液1) ポリアクリル酸ラテックス(カネボウNSC社製 ヨドゾールA5805)の5 5%水分散物 33部 フッ素樹脂(住友化学社製 FP150)の18%水分散物 5.6部 マット材(総研化学 MX20S)の25%水分散物 3.2部 水 58部
【0115】得られた中間転写媒体1の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは1.2μmで
あった。
【0116】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0117】中間転写媒体1にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、挿入台の材質がSUS(PE
Tに対する動摩擦係数が0.5)であるラミネーターに
よりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再転写
し、最終画像を得た。
【0118】(実施例2)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0119】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、0.
4μmの剥離層を形成し、その上に下記受像層塗布液2
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体2を得た。
【0120】 (受像層塗布液2) ポリアクリル酸ラテックス(カネボウNSC社製 ヨドゾールA5805)の5 5%水分散物 33部 フッ素樹脂(住友化学社製 FP150)の18%水分散物 5.6部 マット材(総研化学 MX40S−1)の25%水分散物 3.2部 水 58部
【0121】得られた中間転写媒体2の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは2.7μmで
あった。
【0122】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0123】中間転写媒体2にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0124】(実施例3)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0125】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、0.
4μmの剥離層を形成し、その上に下記受像層塗布液3
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体3を得た。
【0126】 (受像層塗布液3) ポリアクリル酸ラテックス(カネボウNSC社製 ヨドゾールA5805)の5 5%水分散物 33部 フッ素樹脂(住友化学社製 FP150)の18%水分散物 5.6部 マット材(総研化学 MX5)の25%水分散物 3.2部 水 58部
【0127】得られた中間転写媒体3の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは3.4μmで
あった。
【0128】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0129】中間転写媒体3にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0130】(実施例4)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に下記バックコート層塗
布液2をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0131】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、0.
4μmの剥離層を形成し、その上に下記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体4を得た。
【0132】 (BC層塗布液2) ポリエステル樹脂(東洋紡社製 V20SS)の30%MEK溶液 29部 マット材(総研化学社製 MX500)の10%MEK溶液 3部 シリコーン系離型剤(東レシリコーン X24−8300)の5%MEK溶液 2部 カーボンブラック(御国色素 MH273)の18%MEK溶液 5部 MEK 24.4部 トルエン 12.2部 アノン 24.4部
【0133】 (受像層塗布液4) ポリアクリル酸ラテックス(カネボウNSC社製 ヨドゾールA5805)の5 5%水分散物 33部 フッ素樹脂(住友化学社製 FP150)の18%水分散物 5.6部 水 58部
【0134】得られた中間転写媒体4の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは3.4μmであり、表面粗さは0.5μmで
あった。
【0135】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0136】中間転写媒体4にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0137】(実施例5)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に下記バックコート層塗
布液3をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0138】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、0.
4μmの剥離層を形成し、その上に前記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体5を得た。
【0139】 (BC層塗布液3) ポリエステル樹脂(東洋紡社製 V20SS)の30%MEK溶液 29部 マット材(総研化学社製 MX1000)の10%MEK溶液 3部 シリコーン系離型剤(東レシリコーン X24−8300)の5%MEK溶液 2部 カーボンブラック(御国色素 MH273)の18%MEK溶液 5部 MEK 24.4部 トルエン 12.2部 アノン 24.4部
【0140】得られた中間転写媒体5の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは4.5μmであり、表面粗さは0.5μmで
あった。
【0141】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0142】中間転写媒体5にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0143】(実施例6)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0144】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、1.
2μmの剥離層を形成し、その上に前記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体6を得た。
【0145】得られた中間転写媒体6の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは0.5μmで
あった。
【0146】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は3
0gだった。
【0147】中間転写媒体6にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0148】(実施例7)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0149】バックコート層を形成した支持体上に、下
記クッション層塗布液2をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、1.
7μmの剥離層を形成し、その上に前記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体7を得た。
【0150】 (クッション層塗布液2) ポリアクリル酸ラテックス(カネボウNSC ヨドゾールAD105)の49% 水分散物 81.6部 水 18.4部
【0151】得られた中間転写媒体7の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは0.5μmで
あった。
【0152】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は7
0gだった。
【0153】中間転写媒体7にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0154】(実施例8)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0155】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液2をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、1.
7μmの剥離層を形成し、その上に受像層塗布液2をワ
イヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像層を
形成させ、中間転写媒体8を得た。
【0156】得られた中間転写媒体8の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは0.5μmであり、表面粗さは2.7μmで
あった。
【0157】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は7
0gだった。
【0158】中間転写媒体8にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0159】(実施例9)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液2をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0160】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液2をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、1.
7μmの剥離層を形成し、その上に前記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体9を得た。
【0161】得られた中間転写媒体9の表面粗さ計(W
YKO社製 RST/PLUS)より測定したBC面の
粗さRzは3.4μmであり、表面粗さは0.5μmで
あった。
【0162】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は7
0gだった。
【0163】中間転写媒体9にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0164】(実施例10)ダイヤホイル・ヘキスト社
製ポリエステルフィルムT−100(100μm)に透
過率50%となるようにアルミ蒸着処理をした。次い
で、下記組成のインク層塗工液をワイヤーバーにて塗布
乾燥し、膜厚0.3μmのインク層を形成し、インクシ
ート1を形成した。
【0165】 (インク層塗工液) ニトロセルロース 0.3部 2,5−ジメチル−3−ヘキシル−2,5−ジオール 0.3部 IR−820B 0.5部 MHI ブルー#454(固形分35%) 5部 MEK 3部 シクロヘキサノン 0.9部
【0166】中間転写媒体2にあわせてインクシート1
をあわせ、露光機(シャープ社製LT090MD/MF
波長830nm 最大出力100mW)にセットし、
前面ベタ画像と網点画像を出力したのち、材質がSUS
板(PETに対する動摩擦係数が0.5)である挿入台
を有するラミネーターによりアート紙(三菱製紙社製
特菱アート)に再転写し、最終画像を得た。
【0167】(実施例11)中間転写媒体8にあわせて
インクシート1をあわせ、露光機(シャープ社製LT0
90MD/MF 波長830nm 最大出力100m
W)にセットし、前面ベタ画像と網点画像を出力したの
ち、材質がSUS板(PETに対する動摩擦係数が0.
5)である挿入台を有するラミネーターによりアート紙
(三菱製紙社製 特菱アート)に再転写し、最終画像を
得た。
【0168】(比較例1)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレート(ダイヤホイルヘキスト T100
G,#100)からなる支持体に前記バックコート層塗
布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥したのち、2.1
μmのバックコート層を形成した。
【0169】バックコート層を形成した支持体上に、前
記クッション層塗布液1をアプリケーターにて塗布・乾
燥し、30μmのクッション層を形成し、その上に前記
剥離層塗布液1をワイヤーバーにて塗布・乾燥し、0.
4μmの剥離層を形成し、その上に前記受像層塗布液4
をワイヤーバーにて塗布・乾燥させ、1.3μmの受像
層を形成させ、中間転写媒体10を得た。 得られた中
間転写媒体10の表面粗さ計(WYKO社製 RST/
PLUS)より測定したBC面の粗さRzは0.5μm
であり、表面粗さは0.5μmであった。
【0170】また、引っ掻き試験機(HEIDON)に
より測定した中間転写媒体の表面のスクラッチ強度は5
gだった。
【0171】中間転写媒体9にあわせてインクシート
(コニカ社製 カラーデシジョン)をあわせ、露光機
(シャープ社製 LT090MD/MF 波長830n
m 最大出力100mW)にセットし、前面ベタ画像と
網点画像を出力したのち、材質がSUS(PETに対す
る動摩擦係数が0.5)である挿入台を有するラミネー
ターによりアート紙(三菱製紙社製 特菱アート)に再
転写し、最終画像を得た。
【0172】(比較例2)中間転写媒体10にあわせて
インクシート1をあわせ、露光機(シャープ社製LT0
90MD/MF 波長830nm 最大出力100m
W)にセットし、前面ベタ画像と網点画像を出力したの
ち、材質がSUS板(PETに対する動摩擦係数が0.
5)である挿入台を有するラミネーターによりアート紙
(三菱製紙社製 特菱アート)に再転写し、最終画像を
得た。
【0173】<評価> (中間転写媒体と最終画像坦持体のずれ)中間転写媒体
から最終画像坦持体にラミネーターにより再転写する
際、中間転写媒体と最終画像坦持体のずれについて、以
下の基準に基づき評価した。その結果を表1に示す。
【0174】 ○:中間転写媒体と最終画像坦持体のずれが生じていな
い ×:中間転写媒体と最終画像坦持体のずれが生じている △:○と×の中間の性能
【0175】(紙シワ)中間転写媒体から最終画像坦持
体にラミネーターにより再転写する際、紙シワについ
て、以下の基準に基づき評価した。その結果を表1に示
す。
【0176】 ○:最終画像坦持体にシワが生じていない ×:最終画像坦持体にシワが生じている △:○と×の中間の性能
【0177】(画像歪み)得られた最終画像について、
画像歪みについて、以下の基準に基づき目視評価した。
その結果を表1に示す。
【0178】 ○:画像の歪みがない ×:画像に歪みが生じている △:○と×の中間の性能
【0179】(網点形状)得られた最終画像について、
網点形状を以下の基準に基づき目視評価した。その結果
を表1に示す。
【0180】 ○:網点形状が良好 ×:網点形状が不良 △:○と×の中間の性能
【0181】
【表1】
【0182】
【発明の効果】本発明によれば、中間転写媒体や最終画
像担持体の搬送性だけでなく、最終画像担持体のシワや
ズレのない、網点形状良好な熱転写用中間転写媒体を用
いた画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間転写媒体とインクシートを重ねて露光ドラ
ムに巻き付けた状態を示す図
【図2】露光ドラムの基本的構成を示す概略断面図
【図3】中間転写媒体とインクシートを露光部に繰り出
し、カットしている状態を示す全体構成図
【図4】ラミネーターの一例を示す説明図
【図5】ラミネーターの他の例を示す説明図
【符号の説明】 1:圧力ロール 2:吸引孔 3:インクシート 4:中間転写媒体 5:繰出部 6:繰出部 7:ドラム状の支持体 8:レーザー光による光学的書き込み手段 9:筺体 11:熱ロール 12:ラミネーター 13:挿入台 14:最終画像担持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H111 AA12 AA26 AA35 AA40 AA42 AB05 BA03 BA13 BA33 BA38 BA55 BA74 BA76 BB08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
    を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
    て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
    る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
    い、画像受容面の表面粗さ(Rz)が1ないし30μm
    である該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転
    写画像を形成することを特徴とする熱転写用中間転写媒
    体を用いた画像記録方法。
  2. 【請求項2】熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
    を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
    て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
    る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
    い、画像受容面に対して裏面側の画像受容面の表面粗さ
    (Rz)が1ないし30μmである該中間転写媒体と最
    終画像坦持体を対面させて転写画像を形成することを特
    徴とする熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法。
  3. 【請求項3】熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
    を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
    て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
    る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
    い、針の太さ0.08mmφ、荷重100g、速度10
    00mm/minの条件で測定した画像受容面のスクラ
    ッチ強度が10ないし100gである該中間転写媒体と
    最終画像坦持体を対面させて転写画像を形成することを
    特徴とする熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方
    法。
  4. 【請求項4】熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
    を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
    て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
    る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
    い、画像受容面の表面粗さ(Rz)が1〜30μmであ
    り、前記受容面の針の太さ0.08mmφ、荷重100
    g、速度1000mm/minの条件で測定したスクラ
    ッチ強度が10ないし100gである該中間転写媒体と
    最終画像坦持体を対面させて転写画像を形成することを
    特徴とする熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方
    法。
  5. 【請求項5】熱転写用中間転写媒体上に形成された画像
    を最終画像坦持体に熱転写する熱転写記録方法におい
    て、挿入台の材質のポリエチレンテレフタラートに対す
    る動摩擦係数が0.1ないし0.7である転写装置を用
    い、画像受容面に対して裏側の表面粗さ(Rz)が1な
    いし30μmであり、前記受容面の針の太さ0.08m
    mφ、荷重100g、速度1000mm/minの条件
    で測定したスクラッチ強度が10ないし100gである
    該中間転写媒体と最終画像坦持体を対面させて転写画像
    を形成することを特徴とする熱転写用中間転写媒体を用
    いた画像記録方法。
  6. 【請求項6】インクシートに画像情報に応じたレーザー
    光を照射し、該インクシートにてレーザー光を吸収し熱
    に変換し、変換した熱により中間転写媒体の受像面に転
    写形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載された熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方
    法。
JP10322804A 1998-10-28 1998-10-28 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法 Pending JP2000127636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10322804A JP2000127636A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10322804A JP2000127636A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000127636A true JP2000127636A (ja) 2000-05-09

Family

ID=18147822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10322804A Pending JP2000127636A (ja) 1998-10-28 1998-10-28 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000127636A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6579655B1 (en) 2001-05-17 2003-06-17 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser-heat transfer recording method and image-receiving sheet
WO2003051645A1 (fr) * 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede de formation d'une image multicolore
US6758932B2 (en) 2001-02-02 2004-07-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method for forming multicolor image
US6800589B2 (en) 2001-02-02 2004-10-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6758932B2 (en) 2001-02-02 2004-07-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method for forming multicolor image
US6800589B2 (en) 2001-02-02 2004-10-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image-forming material and image formation method
US6946425B2 (en) 2001-02-02 2005-09-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Multicolor image forming material and method for forming multicolor image
US6579655B1 (en) 2001-05-17 2003-06-17 Fuji Photo Film Co., Ltd. Laser-heat transfer recording method and image-receiving sheet
WO2003051645A1 (fr) * 2001-12-17 2003-06-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Procede de formation d'une image multicolore

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003072247A (ja) 中間転写受像シート及びそれを用いた画像形成方法
JP2000127635A (ja) 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法
JPH1016395A (ja) 光熱変換型記録材料及び受像材料から成る画像形成材料、並びに画像形成方法
JP2000071634A (ja) 中間転写媒体を用いた画像形成方法
JP2000118144A (ja) レーザー熱転写画像形成方法、レーザー熱転写画像形成用インクシートおよびレーザー熱転写画像形成用受像シート
JP2000127636A (ja) 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法
JP2002052845A (ja) 中間転写受像シート
JP3758394B2 (ja) レーザー熱転写記録方法
JP2003300382A (ja) 熱転写中間転写媒体を用いた画像形成方法
JP2000141722A (ja) レーザー熱転写記録方法
JP2000037956A (ja) レーザー熱転写記録方法
JP3757654B2 (ja) レーザー熱転写用インクシートおよびレーザー熱転写記録方法
JP2000127637A (ja) 熱転写用中間転写媒体を用いた画像記録方法
JP2000158833A (ja) 光熱変換型ヒートモード記録材料
JP3864576B2 (ja) 中間転写媒体を用いた画像形成方法
JP3845894B2 (ja) 光熱変換型ヒートモード受像材料
JP2000141723A (ja) 画像形成方法
JP2001010094A (ja) レーザー熱転写記録方法
JP2000141890A (ja) レーザー熱転写記録方法及びこの方法に用いるインクシートや受像シートの包材
JP2001253178A (ja) レーザー熱転写記録用インクシート
JP2005349679A (ja) 熱転写用受像シート及び画像形成方法
JPH10264542A (ja) 感熱転写用記録材料、感熱転写用受像材料及び画像形成方法
JP2000141927A (ja) レーザー熱転写記録方法
JP2005205608A (ja) 画像形成方法及び、それに用いる受像シート
JP2000062332A (ja) 中間転写媒体を用いた画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20041116