JP2000141723A - 画像形成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】材料搬送時のジャム発生や傷付きを防止し、形
成画像の欠陥を防止し、画像均一性の低下を防止し、及
び解像力の低下を防止できる画像形成方法を提供するこ
と。 【解決手段】レーザー熱転写用インクシートおよび受像
シートを収納する材料収納部１、材料収納部１から受像
シート及びインクシートを露光ドラム９に供給する材料
供給部２、受像シート及びインクシートを露光ドラム９
に巻き付け、レーザーで露光し、インクシートの色材を
受像シート上に転写し受像シート上に画像を形成する露
光部３および露光済みの受像シート及びインクシートを
排出する排出部４を有する露光装置を用いて受像シート
上に画像を形成する画像形成方法において、該材料供給
部２における受像シート及びインクシートの搬送速度が
７．０〜３０ｍ／ｍｉｎであり、かつインクシートの色
材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持
体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍで
あることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はレーザー熱転写用イ
ンクシートおよび受像シートを収納する材料収納部、材
料収納部から受像シート及びインクシートを露光ドラム
に供給する材料供給部、受像シート及びインクシートを
露光ドラムに巻き付け、レーザーで露光し、インクシー
トの色材を受像シート上に転写し受像シート上に画像を
形成する露光部および露光済みの受像シート及びインク
シートを排出する排出部を有する露光装置を用いて受像
シート上に画像を形成する画像形成方法に関し、詳しく
は材料搬送時のジャム発生や傷付きの防止性能を有し、
形成画像の欠陥防止、画像均一性低下及び解像力低下の
改善が可能な画像形成方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、デジタルデータからの画像形成技
術が普及したことに伴い、特に印刷の分野ではダイレク
トデジタルカラープルーフ(DDCP)のニーズが高まってい
る。DDCPにおいては印刷物の色再現・安定再現が求めら
れると共に実際に印刷に使用される紙への出力が求めら
れる。

【０００３】かかる場合、直接、紙上に画像を形成する
より、受像シート等の中間転写媒体を用いることが安定
再現を得る上で好ましい。ここで、中間転写媒体を用い
た画像形成方法とは、インクシート等の色材層を有する
記録材料の色材層を有する面と中間転写媒体の受像面を
密着させ、レーザー等の光を照射することにより色材層
を受像面に転写させて中間転写媒体上に画像を形成した
後、形成された画像を紙等の最終画像担持体に画像転写
する方法である。この様な方法としては、例えば特開平
6-122280号公報に示される様に光熱変換型ヒートモード
記録材料のインク層を有する面と光熱変換型ヒートモー
ド受像材料の受像面を重ね合わせ、画像情報に応じた光
を照射することにより、該インク層を該受像面に転写し
て画像を形成する方法が挙げられる。

【０００４】また、この様な画像形成方法に用いられる
露光装置としては、例えば特開平6-328752号公報に示さ
れる様に色材層を有するドナーシートや中間転写媒体で
あるレシーバーシートを収納するシート収納部、ドナー
シートとレシーバーシートから画像を形成する画像形成
部、画像形成部にシートを供給するシート供給部、画像
形成を終えたシートを排出する排出部から成る装置が挙
げられる。

【０００５】この様な画像形成方法および露光装置を用
いて画像を形成する際に、画像形成に要する時間を短縮
する為には、インクシート等の記録材料の感度を高く
して露光に要する時間を短縮する、露光装置各部の動
作を早くする、等の方法が考えられる。

【０００６】上記の方法を採る場合、インクシート等
の記録材料を収納部から画像形成部に供給する際の搬送
速度を上げることが効果的であるが、ジャムの発生、傷
付き等の問題があり、搬送速度向上には限界があった。

【０００７】この様な問題を解決する為に、本発明者等
は鋭意検討を重ねた結果、インクシートにおいてはその
表裏面の粗さや表面(色材層を有する面)のスクラッチ強
度を特定の範囲に規定し、露光装置においては搬送部の
ガイド板表面の動摩擦係数を規定することにより、上記
の問題を解決できるだけでなく、驚くべきことに、受像
シート上に形成された画像の転写不良による画像欠陥、
画像の均一性や解像力の低下を防止できることを見い出
し、本発明を完成するに至ったものである。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、材料搬送時のジャム発生や傷付きを防止し、形成画
像の欠陥を防止し、画像均一性の低下を防止し、及び解
像力の低下を防止できる画像形成方法を提供することに
ある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項１に記載の発明は、レーザー熱転写用インクシートお
よび受像シートを収納する材料収納部、材料収納部から
受像シート及びインクシートを露光ドラムに供給する材
料供給部、受像シート及びインクシートを露光ドラムに
巻き付け、レーザーで露光し、インクシートの色材を受
像シート上に転写し受像シート上に画像を形成する露光
部および露光済みの受像シート及びインクシートを排出
する排出部を有する露光装置を用いて受像シート上に画
像を形成する画像形成方法において、該材料供給部にお
ける受像シート及びインクシートの搬送速度が７．０〜
３０ｍ／ｍｉｎであり、かつインクシートの色材層を有
する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟ん
で反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍであること
を特徴とする画像形成方法である。

【００１０】請求項２に記載の発明は、インクシートの
色材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支
持体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が３〜１０μｍ
であることを特徴とする請求項１記載の画像形成方法で
ある。

【００１１】上記課題を解決する請求項３に記載の発明
は、レーザー熱転写用インクシートおよび受像シートを
収納する材料収納部、材料収納部から受像シート及びイ
ンクシートを露光ドラムに供給する材料供給部、受像シ
ート及びインクシートを露光ドラムに巻き付け、レーザ
ーで露光し、インクシートの色材を受像シート上に転写
し受像シート上に画像を形成する露光部および露光済み
の受像シート及びインクシートを排出する排出部を有す
る露光装置を用いて受像シート上に画像を形成する画像
形成方法において、該材料供給部における受像シート及
びインクシートの搬送速度が７．０〜３０ｍ／ｍｉｎで
あり、かつインクシートの色材層を有する側の表面の針
の太さ０．０８ｍｍφ、荷重１００ｇ、速度１０００ｍ
ｍ／ｍｉｎの条件で測定したスクラッチ強度が１〜２０
ｇであることを特徴とする画像形成方法である。

【００１２】請求項４に記載の発明は、インクシートの
色材層を有する側の表面のスクラッチ強度が５〜２０ｇ
であることを特徴とする請求項３記載の画像形成方法で
ある。

【００１３】上記課題を解決する請求項５に記載の発明
は、レーザー熱転写用インクシートおよび受像シートを
収納する材料収納部、材料収納部から受像シート及びイ
ンクシートを露光ドラムに供給する材料供給部、受像シ
ート及びインクシートを露光ドラムに巻き付け、レーザ
ーで露光し、インクシートの色材を受像シート上に転写
し受像シート上に画像を形成する露光部および露光済み
の受像シート及びインクシートを排出する排出部を有す
る露光装置を用いて受像シート上に画像を形成する画像
形成方法において、該材料供給部が受像シート及びイン
クシートの搬送経路の少なくとも下側にガイド板を有
し、該ガイド板の受像シート及びインクシートに接する
面のポリエチレンテレフタレートに対する動摩擦係数が
０．１〜０．７であり、かつインクシートの色材層を有
する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟ん
で反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍであること
を特徴とする画像形成方法である。

【００１４】請求項６に記載の発明は、インクシートの
色材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支
持体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が３〜１０μｍ
であることを特徴とする請求項５記載の画像形成方法で
ある。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。

【００１６】本発明に用いられる露光装置の一例を図１
に基づいて説明する。

【００１７】図１において、１はレーザー熱転写用イン
クシートおよび受像シートを収納する材料収納部であ
り、５はインクシート収納部、６は受像シート収納部で
ある。

【００１８】２は材料収納部１から受像シート及びイン
クシートを露光ドラム９に供給する材料供給部である。
７は受像シート及びインクシートを搬送するためのガイ
ド板であり、８は受像シート及びインクシートに付着し
たゴミを除去するための粘着ロールである。

【００１９】３は露光部であり、レーザーヘッド１０と
レーザーヘッドキャリッジ１１が備えられている。

【００２０】先ず、受像シート収納部６から受像シート
が露光部３に供給され、露光ドラム９に受像面を上にし
て巻き付けられる。次にインクシート収納部５から供給
されたインクシートが、その色材層が露光ドラム９に巻
き付けられた受像シートの受像面に接するように巻き付
けられ、レーザーヘッド１０から供給されるレーザーで
露光される。露光によりインクシートの色材は受像シー
ト上に転写され、受像シート上に画像を形成する。

【００２１】４は露光済みの受像シート及びインクシー
トを排出する排出部である。排出部４では先ず露光済み
のインクシートが装置背面（図面上右側）に排出され、
続いて受像面に画像が形成された受像シートが排出され
る。受像シートは図示のように一旦水平方向に搬出され
た後、再度方向転換し、図面の左上方に搬出される。こ
のような搬出方向の転換をはかると、画像面の傷つき防
止等に効果的である。

【００２２】本発明の画像形成方法の第１の態様は、上
記の露光装置を用い、材料供給部における受像シート及
びインクシートの搬送速度が７．０〜３０ｍ／ｍｉｎで
あり、かつインクシートの色材層を有する側の表面粗さ
（Ｒｚ）および／または支持体を挟んで反対側の表面粗
さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍであることを特徴とするもの
である。

【００２３】本明細書において、表面粗さ(Rz)は、WYKO
社の光学的三次元表面粗さ計「RSTPLUS」を使用し、対
物レンス゛×40、中間レンス゛×1.0の測定条件で111×150μｍ
の視野をN=5で測定し、平均値を求めることにより規定
できる。

【００２４】この態様は高速搬送であっても、インクシ
ートの色材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／ま
たは支持体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が一定の
範囲にある場合には、材料搬送時のジャム発生や傷付き
を防止し、形成画像の欠陥を防止し、画像均一性の低下
を防止し、及び解像力の低下を防止できるという効果を
発揮する。

【００２５】インクシートの色材層を有する側の表面粗
さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟んで反対側の表面
粗さ（Ｒｚ）の好ましい範囲は、３〜１０μｍである。

【００２６】本発明の第２の態様は、材料供給部におけ
る受像シート及びインクシートの搬送速度が７．０〜３
０ｍ／ｍｉｎであり、かつインクシートの色材層を有す
る側の表面の針の太さ０．０８ｍｍφ、荷重１００ｇ、
速度１０００ｍｍ／ｍｉｎの条件で測定したスクラッチ
強度が１〜２０ｇであることである。

【００２７】本明細書において、スクラッチ強度は、Ｈ
ＥＩＤＯＮ−１８型引っ掻き試験機を使用し、針の太さ
０．０８ｍｍφ、荷重１００ｇ、速度１０００ｍｍ／ｍ
ｉｎの条件で測定した値である。

【００２８】この態様は高速搬送であっても、インクシ
ートの色材層を有する側の表面のスクラッチ強度が一定
の範囲にある場合には、材料搬送時のジャム発生や傷付
きを防止し、形成画像の欠陥を防止し、画像均一性の低
下を防止し、及び解像力の低下を防止できるという効果
を発揮する。

【００２９】インクシートの色材層を有する側の表面の
スクラッチ強度が５〜２０ｇであることが更に好まし
い。

【００３０】本発明の第３の態様は、材料供給部が受像
シート及びインクシートの搬送経路の少なくとも下側に
ガイド板を有し、該ガイド板の受像シート及びインクシ
ートに接する面のポリエチレンテレフタレートに対する
動摩擦係数が０．１〜０．７であり、かつインクシート
の色材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または
支持体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μ
ｍであることである。

【００３１】本明細書において、動摩擦係数は、JIS K7
125の動摩擦係数の測定方法によって規定される。

【００３２】この態様において、インクシートの色材層
を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持体を
挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が３〜１０μｍである
ことが好ましい。

【００３３】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。

【００３４】本発明において好ましく採用されるレーザ
ー熱転写画像形成方法は、インク層の転写は溶融型転
写、アブレーションによる転写、昇華型転写のいずれで
もよく、レーザービームを熱に変換しその熱エネルギー
を利用してインクを中間転写媒体に転写し、中間転写媒
体（受像シート）上に画像を形成する方法である。

【００３５】中でも溶融・アブレーション型は印刷に類
似した色相の画像を作成するという点で好ましい。

【００３６】（インクシート）本発明に用いられるイン
クシートは、光熱変換機能およびインク（色材）転写機
能を有するフィルムであり、支持体上に少なくとも光熱
変換機能を有する光熱変換層及びインク層を有してな
り、必要に応じてこれらの層と支持体との間にクッショ
ン層、剥離層等を有することができる。

【００３７】支持体としては、剛性を有し、寸法安定性
が良く、画像形成の際の熱に耐えるものならば何でもよ
く、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリカーボネート、ナイロン、塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポ
リプロピレン等のプラスチックフィルムを使用すること
ができる。

【００３８】支持体の厚みは５０〜１００μｍの範囲が
本発明の効果を良好に発揮する上で好ましい。 本発明
では、レーザー光をインクシートの裏面側から照射して
画像を形成するので、支持体は透明であることが望まし
い。また支持体は、搬送に適した剛性と柔軟性を有する
ことが好ましい。

【００３９】レーザー溶融熱転写法において、インク層
は、加熱時に溶融又は軟化して着色剤とバインダー等を
含有する層毎転写可能である層であり、完全な溶融状態
で転写しなくてもよい。

【００４０】上記着色剤としては、例えば無機顔料（二
酸化チタン、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄ならび
に鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロム酸塩等）
及び有機顔料（アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノ
ン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系
の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料及びその
誘導体、キナクリドン顔料等）などの顔料ならびに染料
（酸性染料、直接染料、分散染料、油溶性染料、含金属
油溶性染料又は昇華性色素等）を挙げることができる。

【００４１】例えばカラープルーフ材料とする場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、Ｃ．Ｉ．２１０
９５又はＣ．Ｉ．２１０９０，Ｃ．Ｉ．１５８５０：
１，Ｃ．Ｉ．７４１６０の顔料が好ましく用いられる。

【００４２】インク層における着色剤の含有率は、所望
の塗布膜厚で所望の濃度が得られるように調整すればよ
く、特に限定されないが、通常５〜７０重量％の範囲内
にあり、好ましくは１０〜６０重量％である。

【００４３】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂等を挙げることがで
きる。

【００４４】熱溶融性物質は、通常、柳本ＭＪＰ−２型
を用いて測定した融点が４０〜１５０℃の範囲内にある
固体又は半固体の物質である。具体的には、カルナウバ
蝋、木蝋、オウリキュリー蝋、エスパル蝋等の植物蝋；
蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋、鯨蝋等の動物蝋；パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレ
ンワックス、エステルワックス、酸ワックス等の石油
蝋；並びにモンタン蝋、オゾケライト、セレシン等の鉱
物蝋等のワックス類を挙げることができ、更にこれらの
ワックス類などの他に、パルミチン酸、ステアリン酸、
マルガリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸；パルミチルア
ルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、マルガニルアルコール、ミリシルアルコール、エイ
コサノール等の高級アルコール；パルミチン酸セチル、
パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステアリ
ン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステル；アセトアミド、
プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミド、アミドワックス等のアミド類；並びにステア
リルアミン、ベヘニルアミン、パルミチルアミン等の高
級アミン類などが挙げられる。

【００４５】又、熱可塑性樹脂としては、エチレン系共
重合体、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセター
ル系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系樹脂、および特開
平６−３１２５８３号に記載のインク層バインダー用樹
脂等が挙げられ、特に、融点又は軟化点が７０〜１５０
℃の樹脂が好ましく用いられる。

【００４６】また本発明では上記の熱可塑性樹脂以外に
天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム、ジエン系コポリマー等のエラストマ
ー類；エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフ
ェノール樹脂、水添ロジン等のロジン誘導体；並びにフ
ェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジエン樹
脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化合物などを用い
ることもできる。

【００４７】上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜
に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融
点を有する熱転写性を有するインク層を形成することが
できる。

【００４８】本発明においては、熱分解性の高いバイン
ダーを使用することにより、アブレーション転写により
画像形成も可能である。かかるバインダーとしては、平
衡条件下で測定されたときに望ましくは２００℃以下の
温度で急速な酸触媒的部分分解を起こすポリマー物質が
挙げられ、具体的にはニトロセルロース類、ポリカーボ
ネート類およびＪ．Ｍ．Ｊ．フレチェット（Freche
t）、Ｆ．ボーチャード（Bouchard）、Ｊ．Ｍ．ホーリ
ハン（Houlihan）、Ｂ．クリクズク（Kryczke）および
Ｅ．エイクラー（Eichler）、Ｊ．イメージング・サイ
エンス（Imaging Science）、30(2)、pp.59-64(1986)に
報告されているタイプのポリマー類、およびポリウレタ
ン類、ポリエステル類、ポリオルトエステル類、および
ポリアセタール類、並びにこれらの共重合体が含まれ
る。また、これらのポリマーは、その分解メカニズムと
共に、上述のホーリー等の出願により詳細に示されてい
る。

【００４９】顔料の粒径を揃えることで高濃度が得られ
ることは特開昭６２−１５８０９２号に開示されている
が、顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得るため
に、各種分散剤を使用することが有効である。

【００５０】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子（マット材）の添加が可能である。

【００５１】本発明において、インク層の膜厚は、０．
１〜０．７μｍの範囲が好ましい。

【００５２】インク層中に光熱変換物質を添加できる場
合は、特に光熱変換層を必要としないが、光熱変換物質
が実質的に透明でない場合、転写画像の色再現性を考慮
してインク層と別に光熱変換層を設けることが望まし
い。光熱変換層はインク層に隣接して設けることができ
る。

【００５３】光熱変換物質を使用する場合、光源によっ
ても異なるが、光を吸収し効率良く熱に変換する物質が
よく、例えば半導体レーザーを光源として使用する場
合、近赤外に吸収帯を有する物質が好ましく、近赤外光
吸収剤としては、例えばカーボンブラックやシアニン
系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリリウム
系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノ
ン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、
チオアミド系の有機金属錯体などが好適に用いられ、具
体的には特開昭６３−１３９１９１号、同６４−３３５
４７号、特開平１−１６０６８３号、同１−２８０７５
０号、同１−２９３３４２号、同２−２０７４号、同３
−２６５９３号、同３−３０９９１号、同３−３４８９
１号、同３−３６０９３号、同３−３６０９４号、同３
−３６０９５号、同３−４２２８１号、同３−９７５８
９号、同３−１０３４７６号等に記載の化合物が挙げら
れる。これらは１種又は２種以上を組み合わせて用いる
ことができる。

【００５４】光熱変換層におけるバインダーとしては、
Ｔｇが高く熱伝導率の高い樹脂、例えばポリメタクリル
酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アラ
ミド等の一般的な耐熱性樹脂や、ポリチオフェン類、ポ
リアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、
ポリフェニレン・スルフィド類、ポリピロール類、およ
び、これらの誘導体または、これらの混合物からなるポ
リマー化合物を使用することができる。

【００５５】又、光熱変換層におけるバインダーとして
は、水溶性ポリマーも用いることができる。水溶性ポリ
マーはインク層との剥離性も良く、又、レーザー照射時
の耐熱性が良く、過度な加熱に対しても所謂飛散が少な
い点で好ましい。水溶性ポリマーを用いる場合には、光
熱変換物質を水溶性に変性（スルホ基の導入等により）
したり、水系分散することが望ましい。又、光熱変換層
へ各種の離型剤を含有させることで、光熱変換層とイン
ク層との剥離性を上げ、感度を向上することもできる。
離型剤としては、シリコーン系の離型剤（ポリオキシア
ルキレン変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコ
ーンオイルなど）、弗素系の界面活性剤（パーフルオロ
燐酸エステル系界面活性剤）、その他、各種界面活性剤
等が有効である。

【００５６】光熱変換層における光熱転換物質の含有量
は、通常、画像記録に用いる光源の波長での吸光度が
０．３〜３．０、更に好ましくは０．７〜２．５になる
ように決めることができる。光熱変換層としてカーボン
ブラックを用いた場合、光熱変換層の膜厚が１μｍを超
えると、インク層の過熱による焦付きが起こらない代わ
りに感度が低下する傾向にあるが、露光するレーザーの
パワーや光熱変換層の吸光度により変化するため適宜選
択すればよい。

【００５７】光熱変換層の厚みは、０．０５〜０．６μ
ｍの範囲が好ましい。

【００５８】光熱変換層としては、この他にも蒸着層を
使用することも可能であり、カーボンブラック、特開昭
５２−２０８４２号に記載の金、銀、アルミニウム、ク
ロム、ニッケル、アンチモン、テルル、ビスマス、セレ
ン等のメタルブラックの蒸着層の他、周期律表のＩｂ、
ＩＩｂ、ＩＩＩａ、ＩＶｂ、Ｖａ、Ｖｂ、ＶＩａ、ＶＩ
ｂ、ＶＩＩｂおよびＶＩＩＩ族の金属元素、並びにこれ
らの合金、またはこれらの元素とＩａ、ＩＩａ及びＩＩ
Ｉｂ族の元素との合金、あるいはこれらの混合物の蒸着
層が挙げられ、特に望ましい金属にはＡｌ、Ｂｉ、Ｓ
ｎ、ＩｎまたはＺｎおよびこれらの合金、またはこれら
の金属と周期律表のＩａ、ＩＩａおよびＩＩＩｂ族の元
素との合金、またはこれらの混合物が含まれる。適当な
金属酸化物または硫化物には、Ａｌ、Ｂｉ、Ｓｎ、Ｉ
ｎ、Ｚｎ、Ｔｉ、Ｃｒ、Ｍｏ、Ｗ、Ｃｏ、Ｉｒ、Ｎｉ、
Ｐｂ、Ｐｔ、Ｃｕ、Ａｇ、Ａｕ、ＺｒまたはＴｅの化合
物、またはこれらの混合物がある。また更に、金属フタ
ロシアニン類、金属ジチオレン類、アントラキノン類の
蒸着層も挙げられる。

【００５９】蒸着層の膜厚は、５００オングストローム
以内が好ましい。

【００６０】なお、光熱変換物質はインク層の色材その
ものでもよく、又、上記のものに限定されず、様々な物
質が使用できる。

【００６１】光熱変換層が支持体下層との接着性に劣る
場合は、光照射時あるいは熱転写後に、中間転写媒体か
らインクシートを剥離する際、膜剥がれを起こし、色濁
りを起こすことがあるので、支持体下層との間に接着層
を設けることも可能である。

【００６２】接着層としては、一般的にポリエステル、
ウレタン、ゼラチンなどの従来公知の接着剤が使用でき
る。又、同様な効果を得るために、接着層を設ける代わ
りにクッション層に粘着付与剤、接着剤を添加すること
もできる。

【００６３】クッション層はインクシートと中間転写媒
体との密着を増す目的で設けられる。このクッション層
は熱軟化性又は弾性を有する層であり、加熱により十分
に軟化変形しうるもの、又は低弾性率を有する材料ある
いはゴム弾性を有する材料を使用すればよい。

【００６４】クッション層はクッション性を有する層で
あり、ここで言うクッション性を表す指針として、弾性
率や針入度を利用することができる。例えば、２５℃に
おける弾性率が１〜２５０ｋｇ／mm²程度の、あるい
は、ＪＩＳ Ｋ２５３０−１９７６に規定される針入度
が１５〜５００程度の層が、色校正用カラープルーフ画
像の形成に対して好適なクッション性を示すことが確認
されているが、要求される程度は目的とする画像の用途
に応じて変わるものである。

【００６５】クッション層はＴＭＡ軟化点が７０℃以下
であることが好ましく、より好ましくは６０℃以下であ
る。

【００６６】クッション層の好ましい特性は必ずしも素
材の種類のみで規定できるものではないが、素材自身の
特性が好ましいものとしては、ポリオレフィン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体（ＳＢＲ）、スチレン−エチレン−ブテ
ン−スチレン共重合体（ＳＥＢＳ）、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体（ＮＢＲ）、ポリイソプレン樹脂
（ＩＲ）、スチレン−イソプレン共重合体（ＳＩＳ）、
アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボ
ルネン等が挙げられる。

【００６７】これらの中でも、比較的低分子量のものが
本発明の要件を満たし易いが、素材との関連で必ずしも
限定できない。

【００６８】又、上記以外の素材でも、各種添加剤を加
えることによりクッション層に好ましい特性が付与でき
る。このような添加剤としては、ワックス等の低融点物
質、可塑剤などが挙げられる。具体的にはフタル酸エス
テル、アジピン酸エステル、グリコールエステル、脂肪
酸エステル、燐酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げ
られる。又、例えば「プラスチックおよびゴム用添加剤
実用便覧」、化学工業社（昭和４５年発行）などに記載
の各種添加剤を添加することができる。

【００６９】これら添加剤の添加量等は、ベースとなる
クッション層素材との組合せで好ましい物性を発現させ
るのに必要な量を選択すればよく、特に限定されないが
一般的に、クッション層素材量の１０重量％以下、更に
５重量％以下が好ましい。

【００７０】クッション層は或る程度の厚さを持たせる
ために塗布（ブレードコーター、ロールコーター、バー
コーター、カーテンコーター、グラビアコーター等）あ
るいはラミネート（例えばホットメルトによる押出しラ
ミネーション法等）、フィルムの貼合せなどにより行
い、更に表面平滑性を出すために、塗布にて仕上げるこ
ともできる。

【００７１】又、特殊なクッション層として熱軟化性あ
るいは熱可塑性の樹脂を発泡させたボイド構造の樹脂層
を用いることも可能である。

【００７２】表面平滑性が必須な目止めクッション層を
更に形成する場合、これは各種塗布方式によってコーテ
ィングを行うことが望ましい。

【００７３】クッション層の膜厚は０．５〜１０μｍが
好ましく、より好ましくは１〜７μｍである。

【００７４】（受像シート又は中間転写媒体）本発明に
用いられる受像シート（以下、特に断らない限り中間転
写媒体という）とは、基本的に支持体上に受像層を有す
るものであればよいが、中でも支持体の一方の面にバッ
クコート層、他方の面にクッション層、受像層を順次積
層した構成から成る中間転写媒体が好ましい。

【００７５】中間転写媒体に用いられる支持体として
は、寸法安定性が良く画像形成の際の熱に耐えるものな
らば何でもよく、具体的には特開昭６３−１９３８８６
号２頁左下欄１２〜１８行に記載のフィルム又はシート
を使用することができる。支持体は、搬送に適した剛性
と柔軟性を有することが好ましい。

【００７６】支持体の厚みは、５０〜１２５μｍの範囲
が好ましい。

【００７７】バックコート層に用いられるバインダーと
しては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、ニトロセルロース、アセチルセルロース、芳香
族ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、弗素樹
脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ウ
レタン変性シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、テフロン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニル
アセテート、ポリカーボネート、有機硼素化合物、芳香
族エステル類、弗化ポリウレタン、ポリエーテルスルホ
ンなど汎用ポリマーを使用することができる。

【００７８】バックコート層のバインダーとして架橋可
能な水溶性バインダーを用い、架橋させることは、マッ
ト材の粉落ち防止やバックコートの耐傷性の向上に効果
がある。又、保存時のブロッキングにも効果が大きい。

【００７９】この架橋手段は、用いる架橋剤の特性に応
じて、熱、活性光線、圧力の何れか一つ又は組合せなど
を特に限定なく採ることができる。場合によっては、支
持体への接着性を付与するため、支持体のバックコート
層を設ける側に任意の接着層を設けてもよい。

【００８０】バックコート層に好ましく添加されるマッ
ト材としては、有機又は無機の微粒子が使用できる。有
機系マット材としては、ポリメチルメタクリレート（Ｐ
ＭＭＡ）、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、その他のラジカル重合系ポリマーの微粒子、ポリエ
ステル、ポリカーボネートなど縮合ポリマーの微粒子な
どが挙げられる。

【００８１】バックコート層は０．５〜５ｇ／ｍ²程度
の付量で設けられることが好ましい。０．５ｇ／ｍ²未
満では塗布性が不安定で、マット材の粉落ち等の問題が
生じ易い。又、５ｇ／ｍ²を大きく超えて塗布されると
好適なマット材の粒径が非常に大きくなり、保存時にバ
ックコートによる受像層面のエンボス化が生じ、特に薄
膜のインク層を転写する熱転写では記録画像の抜けやム
ラが生じ易くなる。

【００８２】マット材は、その数平均粒径が、バックコ
ート層のバインダーのみの膜厚よりも２．５〜２０μｍ
大きいものが好ましい。マット材の中でも、８μｍ以上
の粒径の粒子が５ｍｇ／ｍ²以上が必要で、好ましくは
６〜６００ｍｇ／ｍ²である。これによって特に異物故
障が改善される。又、粒径分布の標準偏差を数平均粒径
で割った値σ／ｒｎ（＝粒径分布の変動係数）が０．３
以下となるような、粒径分布の狭いものを用いること
で、異常に大きい粒径を有する粒子により発生する欠陥
を改善できる上、より少ない添加量で所望の性能が得ら
れる。この変動係数は０．１５以下であることが更に好
ましい。

【００８３】バックコート層には、搬送ロールとの摩擦
帯電による異物の付着を防止するため、帯電防止剤を添
加することが好ましい。帯電防止剤としては、カチオン
系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面
活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子の他、「１１
２９０の化学商品」化学工業日報社、８７５〜８７６頁
等に記載の化合物などが広く用いられる。

【００８４】バックコート層に併用できる帯電防止剤と
しては、上記の物質の中でも、カーボンブラック、酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化錫などの金属酸化物、有機半導
体などの導電性微粒子が好ましく用いられる。特に、導
電性微粒子を用いることは、帯電防止剤のバックコート
層からの解離がなく、環境によらず安定した帯電防止効
果が得られるために好ましい。

【００８５】又、バックコート層には、塗布性や離型性
を付与するために、各種活性剤、シリコンオイル、弗素
系樹脂等の離型剤などを添加することも可能である。

【００８６】バックコート層は、クッション層及び受像
層のＴＭＡ（Thermomechanical Analysis）により測定
した軟化点が７０℃以下である場合に特に好ましい。

【００８７】ＴＭＡ軟化点は、測定対象物を一定の昇温
速度で、一定の荷重を掛けながら昇温し、対象物の位相
を観測することにより求める。本発明においては、測定
対象物の位相が変化し始める温度を以てＴＭＡ軟化点と
定義する。ＴＭＡによる軟化点の測定は、理学電気社製
Ｔｈｅｒｍｏｆｌｅｘなどの装置を用いて行うことがで
きる。

【００８８】中間転写媒体に設けられるクッション層
は、インクシートで用いたものと同様のものを用いるこ
とができる。

【００８９】次に中間転写媒体を構成する受像層につい
て説明する。受像層は、バインダーと必要に応じて添加
される各種添加剤から成る。

【００９０】受像層は、ＴＭＡ測定による軟化点が７０
℃以下が好ましく、より好ましくは６０℃以下である。

【００９１】受像層バインダーの具体例としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコン
ゴム系、石油系樹脂などの粘着材、再生ゴム、塩化ビニ
ル系樹脂、ＳＢＲ、ポリブタジエン樹脂、ポリイソプレ
ン、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルエーテル、
アイオノマー樹脂、ＳＩＳ、ＳＥＢＳ、アクリル樹脂、
エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル共
重合体、エチレン−酢酸ビニル樹脂（ＥＶＡ）、塩ビグ
ラフトＥＶＡ樹脂、ＥＶＡグラフト塩ビ樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、各種変性オレフィン、ポリビニルブチラー
ル等が挙げられる。

【００９２】受像層のバインダー膜厚は０．８〜２．５
μｍが好ましい。

【００９３】受像層はマット材を含有することが好まし
い。マット材は、数平均粒径が、受像層のマット材の存
在しない部分の平均膜厚より１．５〜５．５μｍ大きい
ことが好ましく、添加量は０．０２〜０．２ｇ／ｍ²が
好ましい。この程度のマット材を添加することは、薄膜
のインク層を用いる熱転写において適度の密着性を保持
するのに好ましく、特にレーザー熱転写記録において好
ましい。

【００９４】より好ましいマット材は、数平均粒径が受
像層のマット材の存在しない部分の平均膜厚より１．５
〜５．５μｍ大きいもので、かつ、この範囲の粒径の粒
子が７０個数％以上含まれることがより好ましい。

【００９５】中間転写媒体には、受像層とクッション層
との間に剥離層を設けることもできる。剥離層は、中間
転写媒体から画像を形成した受像層を最終支持体に再転
写する場合に特に有効である。

【００９６】剥離層のバインダーとしては、具体的にポ
リオレフィン、ポリエステル、ポリビニルアセタール、
ポリビニルホルマール、ポリパラバン酸、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリカーボネート、エチルセルロース、ニ
トロセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、ポリ塩化ビニル、ウレタン樹脂、フッ素
系樹脂、ポリスチレン，アクリロニトリルスチレン等の
スチレン類及びこれら樹脂を架橋したもの、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、アラミド等のＴｇが６５℃以上
の熱硬化性樹脂及びそれら樹脂の硬化物が挙げられる。
硬化剤としてはイソシアナート、メラミン等の一般的硬
化剤を使用することができる。

【００９７】上記物性に合わせて剥離層のバインダーを
選ぶと、ポリカーボネート、アセタール、エチルセルロ
ースが保存性の点で好ましく、更に受像層にアクリル系
樹脂を用いるとレーザー熱転写後の画像を再転写する際
に剥離性良好となり特に好ましい。

【００９８】又、別に、冷却時に受像層との接着性が極
めて低くなる層を剥離層として利用することができる。
具体的には、ワックス類、バインダー等の熱溶融性化合
物や熱可塑性樹脂を主成分とする層とすることができ
る。

【００９９】熱溶融性化合物としては、特開昭６３−１
９３８８６号に記載の物質等がある。特にマイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワッ
クスなどが好ましく用いられる。熱可塑性樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂等のエチレン系共重合
体、セルロース系樹脂等が好ましく用いられる。

【０１００】このような剥離層には添加剤として、高級
脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、アミド
類、高級アミン等を必要に応じて加えることができる。

【０１０１】剥離層の別の構成は、加熱時に溶融又は軟
化することによって、それ自体が凝集破壊することで剥
離性を持つ層である。このような剥離層には過冷却物質
を含有させることが好ましい。

【０１０２】過冷却物質としては、ポリ−ε−カプロラ
クトン、ポリオキシエチレン、ベンゾトリアゾール、ト
リベンジルアミン、バニリン等が挙げられる。

【０１０３】更に、別の構成の剥離性層では、受像層と
の接着性を低下させるような化合物を含ませる。このよ
うな化合物としては、シリコーンオイルなどのシリコン
系樹脂；テフロン、弗素含有アクリル樹脂等の弗素系樹
脂；ポリシロキサン樹脂；ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセタール、ポリビニルホルマール等のアセター
ル系樹脂；ポリエチレンワックス、アミドワックス等の
固形ワックス類；弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤
等を挙げることができる。

【０１０４】剥離層の形成方法としては、前記素材を溶
媒に溶解又はラテックス状に分散したものをブレードコ
ーター、ロールコーター、バーコーター、カーテンコー
ター、グラビアコーター、等の塗布法、ホットメルトに
よる押出しラミネーション法などが適用でき、クッショ
ン層上に塗布し形成することができる。又は、仮ベース
上に前記素材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散した
ものを、上記の方法で塗布したものとクッション層とを
貼り合わせた後に仮ベースを剥離して形成する方法があ
る。

【０１０５】剥離層の膜厚は０．３〜３．０μｍが好ま
しい。膜厚が大きすぎるとクッション層の性能が現れ難
くなるため、剥離層の種類により調整することが必要で
ある。

【０１０６】

【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳説する
が、かかる実施例によって本発明が限定されるものでは
ない。なお以下の実施例において、「部」とあるのは特
に断りがない限り「重量部」を意味している。

【０１０７】〔インクシートの作製〕インクシート試料No.1 厚さ100μｍのダイヤホイルヘキスト社製ＰＥＴ(ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、Ｔ１００、＃１００)
を支持体として、その上に下記組成の中間層塗布液をリ
バースロールコーターによって塗布、乾燥して、乾燥後
の厚みが７μｍの中間層を形成し、次いで巻き取り前に
下記組成の光熱変換層塗布液をワイヤーバーコーティン
グにより塗布、乾燥して、光熱変換層を設けた。この光
熱変換層の乾燥後の付量は0.6g/m²であった。

【０１０８】 （中間層塗布液１） SEBS(クレイトンG1657、シェル化学社製) １４重量部 タッキファイヤー(スーパーエステルA100、荒川化学社製) ６重量部 メチルエチルケトン １０重量部 トルエン ８０重量部

【０１０９】 (光熱変換層塗布液) PVA（ゴーセノールEG-30、日本合成化学社製） ６重量部 カーボンブラック分散物（SD-9020、大日本インキ化学社製） ４重量部 (固型分換算) 水 ４９０重量部

【０１１０】上記シートの光熱変換層の塗工面と反対の
面に下記組成のバックコート層塗布液をワイヤーバーに
て塗布、乾燥して、乾燥後の付き量が0.6g/m²のバック
コート層を形成し、次いで巻き取り前に下記組成の色材
層塗布液をワイヤーバーにて光熱変換層上に塗布、乾燥
して、乾燥後の付き量が0.6g/m²の色材層を設けインク
シート試料No.1を得た。

【０１１１】 (バックコート層塗布液１) ポリエステル樹脂(バイロン２００、東洋紡績社製) 9.6重量部 シリコンオイル(Ｘ−２４−８３００、信越化学社製) 0.1重量部 メチルエチルケトン ３６重量部 シクロヘキサノン ３６重量部 トルエン １８重量部

【０１１２】 (色材層塗布液１) マゼンタ顔料分散物 １２重量部 （MHIマゼンタ#1038、御国色素社製：顔料固型分15wt%） スチレン／アクリル樹脂（ハイマーSBM73F、三洋化成社製） 2.4重量部 ＥＶＡ（EV-40Y、三井テ゛ュホ゜ンホ゜リケミカル社製） 0.2重量部 フッ素系界面活性剤（サーフロンS-382、旭硝子社製） 0.1重量部 メチルエチルケトン 60.5重量部 シクロヘキサノン 24.8重量部

【０１１３】インクシート試料No.2 バックコート層および色材層塗布液を下記組成のものに
変更した以外はインクシート試料No.1と同様の方法でイ
ンクシート試料No.2を作製した。

【０１１４】 (バックコート層塗布液２) ポリエステル樹脂(バイロン２００、東洋紡績社製) 9.6重量部 シリコンオイル(Ｘ−２４−８３００、信越化学社製) 0.1重量部 メチルエチルケトン ３２重量部 シクロヘキサノン ３６重量部 トルエン １８重量部 マット材(ＭＸ５００、綜研化学社製)の10wt%MEK分散物 6.4重量部

【０１１５】 (色材層塗布液２) マゼンタ顔料分散物 １２重量部 （MHIマゼンタ#1038、御国色素社製：顔料固型分15wt%） スチレン／アクリル樹脂（ハイマーSBM73F、三洋化成社製） 2.4重量部 ＥＶＡ（EV-40Y、三井テ゛ュホ゜ンホ゜リケミカル社製） 0.2重量部 フッ素系界面活性剤（サーフロンS-382、旭硝子社製） 0.1重量部 メチルエチルケトン 57.8重量部 シクロヘキサノン 24.8重量部 マット材(ＭＸ１５０、綜研化学社製)の10wt%MEK分散物 1.5重量部

【０１１６】インクシート試料No.3〜13 バックコート層及び色材層のマット材を表１に示すのも
のに変更した以外はインクシート試料No.2と同様の方法
でインクシート試料No.3〜13を作製した。

【０１１７】インクシート試料No.14 ダイヤホイル・ヘキスト社製ポリエステルフィルムＴ１
００(厚さ１００μｍ)に透過率５０％となるようにアル
ミ蒸着処理をした。

【０１１８】次いで、下記組成の色材層塗布液をワイヤ
ーバーにて塗布、乾燥し、乾燥膜厚0.3μｍの色材層を
形成しインクシート試料No.14を得た。

【０１１９】 (色材層塗布液３) ニトロセルロース(セルノバＢＴＨ−１/１６、旭化成社製、固型分30%) 0.3重量部 2.5-ジメチル-3-ヘキシル-2.5-ジオール 0.3重量部 赤外線吸収色素(ＩＲ−８２０Ｂ、日本化薬社製) 0.5重量部 シアン顔料分散物(MHIフ゛ルー#454、御国色素社製、固型分35%) ５重量部 マット材(ＭＸ１５０、綜研化学社製) 0.1重量部 メチルエチルケトン ３重量部 シクロヘキサノン 0.9重量部

【０１２０】上記シートのインク層塗工面の反対面にバ
ックコート層塗布液２をワイヤーバーによって塗布、乾
燥して、乾燥後の付き量が0.6g/ m²のバックコート層を
形成した。

【０１２１】インクシート試料No.15 バックコート層および色材層塗布液を下記組成のものに
変更した以外はインクシート試料No.1と同様の方法でイ
ンクシート試料No.15を作製した。

【０１２２】 (バックコート層塗布液４) PVA（ゴーセノールEG-30、日本合成化学社製）の10重量％水溶液 ８１重量部 メラミン樹脂（スミレーズレジン613、住友化学社製） ８重量部 アミン塩（スミレーズレジンACX-P：住友化学社製） １重量部 フッ素樹脂（スミレーズレジFP-150：住友化学社製） ５重量部

【０１２３】 (色材層塗布液４) シアン顔料分散物 14.5重量部 （MHIブルー#454、御国色素社製：顔料固型分30wt%） スチレン／アクリル樹脂（ハイマーSBM73F、三洋化成社製） 13.9重量部 EVA（EV-40Y、三井テ゛ュホ゜ンホ゜リケミカル社製） 0.9重量部 フッ素系界面活性剤（サーフロンS-382、旭硝子社製） 0.4重量部 メチルエチルケトン 48.7重量部 シクロヘキサノン 21.6重量部

【０１２４】インクシート試料No.16 バックコート層および色材層塗布液を下記組成のものに
変更した以外はインクシート試料No.1と同様の方法でイ
ンクシート試料No.16を作製した。

【０１２５】 (バックコート層塗布液５) PVA（ゴーセノールEG-30、日本合成化学社製）の10重量％水溶液 ８１重量部 メラミン樹脂（スミレーズレジン613、住友化学社製） ８重量部 アミン塩（スミレーズレジンACX-P：住友化学社製） １重量部 フッ素樹脂（スミレーズレジFP-150：住友化学社製） ５重量部 マット材(ＭＸ１０００、綜研化学社製)の10wt%水分散物 ５重量部

【０１２６】 (色材層塗布液５) シアン顔料分散物 14.5重量部 （MHIブルー#454、御国色素社製：顔料固型分30wt%） スチレン／アクリル樹脂（ハイマーSBM73F、三洋化成社製） 13.9重量部 EVA（EV-40Y、三井テ゛ュホ゜ンホ゜リケミカル社製） 0.9重量部 フッ素系界面活性剤（サーフロンS-382、旭硝子社製） 0.4重量部 メチルエチルケトン 47.4重量部 シクロヘキサノン 21.6重量部 マット材(ＭＸ１０００、綜研化学社製)の10wt%MEK分散物 1.5重量部

【０１２７】インクシート試料No.17 中間層の乾燥後の厚みを５μｍとした以外はインクシー
ト試料No.16と同様の方法でインクシート試料No.17を作
製した。

【０１２８】インクシート試料No.18 中間層の乾燥後の厚みを２μｍとした以外はインクシー
ト試料No.16と同様の方法でインクシート試料No.18を作
製した。

【０１２９】インクシート試料No.19 中間層の乾燥後の厚みを１μｍとした以外はインクシー
ト試料No.16と同様の方法でインクシート試料No.19を作
製した。

【０１３０】インクシート試料No.20 中間層の乾燥後の厚みを０．５μｍとした以外はインク
シート試料No.16と同様の方法でインクシート試料No.20
を作製した。

【０１３１】〔受像シートの作製〕厚さ１００μｍのＰ
ＥＴ(前出のＴ−１００)に、アクリル系ラテックス(カ
ネボウＮＳＣ社製、ヨドゾールＡＤ９２Ｋ)を乾燥後の
膜厚が約３０μｍになるようにアプリケーターにより塗
工しクッション層を形成した。

【０１３２】次いで、クッション層の上に以下の組成の
剥離層塗布液をワイヤーバーコーティングにて塗工、乾
燥して、乾燥後膜厚が１．７μｍの剥離層を形成し、連
続して下記組成の受像層塗布液をワイヤーバーコーティ
ングにて塗工、乾燥して、乾燥後膜厚が１．５μｍの受
像層を形成し受像シートを得た。

【０１３３】 (剥離層塗布液) エチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、エトセル１０) １０重量部 イソプロピルアルコール ９０重量部

【０１３４】 (受像層塗布液) アクリル樹脂ラテックス ２５重量部 (カネボウＮＳＣ社製、ヨドゾールＡ５８０５、樹脂分55%) マット材の３０ｗｔ％分散液(ＭＸ−４０Ｓ、綜研化学社製) 1.8重量部 フッ素樹脂(スミレーズレジンＦＰ−１５０、住友化学社製) 4.2重量部 イソプロピルアルコール ６重量部 水 ６０重量部

【０１３５】実施例１〜１３、比較例１ 得られたインクシート及び受像シートを用い、図１に示
す露光装置を用いて受像シート上に画像を形成した。

【０１３６】露光装置の材料供給部のインクシート及び
受像シートの搬送速度を表１に示す様に調節し、インク
シート及び受像シート搬送時のジャム発生および得られ
た画像について画像欠陥を評価した。結果を表１に示
す。

【０１３７】表面粗さ(Rz)は、WYKO社の光学的三次元表
面粗さ計「RST PLUS」を使用し、対物レンス゛×40、中間レン
ス゛×1.0の測定条件で111×150μｍの視野をN=5で測定
し、平均値を求めることにより規定できる。

【０１３８】なお、各項目の評価方法は以下の通りであ
る。

【０１３９】＜ジャム発生＞１００回画像形成を行った
内の搬送が良好であった割合で評価した。 ○ ：９８％以上 ○△：９５以上９８％未満 △ ：９０以上９５％未満 △×：８０以上９０％未満 × ：８０％未満

【０１４０】＜画像欠陥＞上記ジャム発生評価で搬送可
能であった１０枚について、受像シート上に形成された
画像をライトテーブル上で観察し、画像欠陥を評価し
た。画像は全面ベタ画像とし、１ｍｍ以上の転写抜けの
発生数について１０枚の平均値を計算し、以下の基準で
分類した。 ○ ：２未満 ○△：２以上４未満 △ ：４以上６未満 △×：６以上１０未満 × ：１０以上

【０１４１】

【表１】

【０１４２】実施例１４〜１９、比較例２ 得られたインクシート及び受像シートを用い、図１に示
す露光装置を用いて受像シート上に画像を形成した。

【０１４３】露光装置の材料供給部のインクシート及び
受像シートの搬送速度を表２に示す様に調節し、インク
シート搬送時の色材層の傷付きおよび得られた画像につ
いて画像欠陥を評価した。結果を表２に示す。

【０１４４】スクラッチ強度は、ＨＥＩＤＯＮ−１８型
引っ掻き試験機を使用し、針の太さ０．０８ｍｍφ、荷
重１００ｇ、速度１０００ｍｍ／ｍｉｎの条件で測定し
た値である。

【０１４５】なお、各項目の評価方法は以下の通りであ
る。

【０１４６】＜色剤層の傷付き＞インクシートを１００
枚、材料供給部を搬送させた際の傷付きの発生しなかっ
た割合で評価した。 ○ ：９８％以上 ○△：９５以上９８％未満 △ ：９０以上９５％未満 △×：８０以上９０％未満 × ：８０％未満

【０１４７】＜画像欠陥＞画像形成を行ったうちの傷の
付かなかった１０枚について、受像シート上に形成され
た画像をライトテーブル上で観察し、画像欠陥を評価し
た。画像は全面ベタ画像とし、１ｍｍ以上の転写抜けの
発生数について１０枚の平均値を計算し、以下の基準で
分類した。 ○ ：２未満 ○△：２以上４未満 △ ：４以上６未満 △×：６以上１０未満 × ：１０以上

【０１４８】

【表２】

【０１４９】実施例２０〜３２、比較例３ 得られたインクシート及び受像シートを用いて画像形成
を行った。図１に示す露光装置を用いて受像シート上に
画像を形成し、得られた画像をラミネーター(コニカ社
製EV-Laminater)を用いて印刷紙(三菱製紙社製、特菱ア
ート)上に転写して最終画像を得た。

【０１５０】露光装置の材料供給部のガイド板としてポ
リエチレンテレフタレートに対する動摩擦係数が表３に
示す値を有するＳＵＳ板(動摩擦係数は表面粗さを変え
たり、テフロンテープを貼り付けることにより調整)を
使用し、インクシート搬送時のジャム発生および得られ
た最終画像について画像欠陥、解像力、画像均一性を評
価した。結果を表３に示す。

【０１５１】動摩擦係数は、JIS K7125の動摩擦係数の
測定方法によって規定される。

【０１５２】なお、各項目の評価方法は以下の通りであ
る。

【０１５３】＜ジャム発生＞実施例１〜１３、比較例１
に同じ

【０１５４】＜画像欠陥＞上記ジャム発生評価で搬送可
能であった１０枚について最終画像を観察し、画像欠陥
を評価した。画像は全面ベタ画像とし、１ｍｍ以上の転
写抜けについて１０枚の平均値を算出し、以下の基準で
分類した。 ○ ：２未満 ○△：２以上４未満 △ ：４以上６未満 △×：６以上１０未満 × ：１０以上

【０１５５】＜解像力＞上記ジャム発生評価で搬送可能
であった１０枚について最終画像を観察し、１０枚の平
均値を以下の基準で分類した。画像は総合パターン(ベ
タ、細線、１７５線網点)を用いた。 ○ ：４０００ｄｐｉ再現 ○△：２０００ｄｐｉ再現 △ ：１０００ｄｐｉ再現 △×： ５００ｄｐｉ再現 × ： ５００ｄｐｉを再現しない

【０１５６】＜画像均一性＞上記ジャム発生評価で搬送
可能であった１０枚について最終画像の画像均一性を評
価した。画像は全面ベタ画像とし、濃度計(グレタグＤ
−１８６、大日本スクリーン社製)を用いて１枚につき
２０点測定し、濃度のバラツキについて１０枚の平均値
を算出した。 ○ ：濃度変動 ±０．０２以内 ○△：濃度変動 ±０．０４以内 △ ：濃度変動 ±０．０６以内 △×：濃度変動 ±０．０８以内 × ：濃度変動 ±０．１以内

【０１５７】

【表３】

【０１５８】

【発明の効果】本発明によれば、材料搬送時のジャム発
生や傷付きを防止し、形成画像の欠陥を防止し、画像均
一性の低下を防止し、及び解像力の低下を防止できる画
像形成方法を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に用いられる露光装置の一例を示す図

【符号の説明】

１：材料収納部 ２：材料供給部 ３：露光部 ４：排出部 ５：インクシート収納部 ６：受像シート収納部 ７：ガイド板 ８：粘着ローラー ９：露光ドラム １０：レーザーヘッド １１：レーザーヘッドキャリッジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C065 AA02 AB03 AB09 AC01 AF02 CA03 CA08 CA13 2C068 AA02 AA06 AA15 BB08 BC03 BD31 KK34 2H111 AA01 AA12 AA14 AA26 AA27 AA31 AA35 AA42 AA53 AB05 AB07 BA03 BA08 BA17 BA61 BA65

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】レーザー熱転写用インクシートおよび受像
   シートを収納する材料収納部、材料収納部から受像シー
   ト及びインクシートを露光ドラムに供給する材料供給
   部、受像シート及びインクシートを露光ドラムに巻き付
   け、レーザーで露光し、インクシートの色材を受像シー
   ト上に転写し受像シート上に画像を形成する露光部およ
   び露光済みの受像シート及びインクシートを排出する排
   出部を有する露光装置を用いて受像シート上に画像を形
   成する画像形成方法において、該材料供給部における受
   像シート及びインクシートの搬送速度が７．０〜３０ｍ
   ／ｍｉｎであり、かつインクシートの色材層を有する側
   の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟んで反対
   側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍであることを特徴
   とする画像形成方法。
2. 【請求項２】インクシートの色材層を有する側の表面粗
   さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟んで反対側の表面
   粗さ（Ｒｚ）が３〜１０μｍであることを特徴とする請
   求項１記載の画像形成方法。
3. 【請求項３】レーザー熱転写用インクシートおよび受像
   シートを収納する材料収納部、材料収納部から受像シー
   ト及びインクシートを露光ドラムに供給する材料供給
   部、受像シート及びインクシートを露光ドラムに巻き付
   け、レーザーで露光し、インクシートの色材を受像シー
   ト上に転写し受像シート上に画像を形成する露光部およ
   び露光済みの受像シート及びインクシートを排出する排
   出部を有する露光装置を用いて受像シート上に画像を形
   成する画像形成方法において、該材料供給部における受
   像シート及びインクシートの搬送速度が７．０〜３０ｍ
   ／ｍｉｎであり、かつインクシートの色材層を有する側
   の表面の針の太さ０．０８ｍｍφ、荷重１００ｇ、速度
   １０００ｍｍ／ｍｉｎの条件で測定したスクラッチ強度
   が１〜２０ｇであることを特徴とする画像形成方法。
4. 【請求項４】インクシートの色材層を有する側の表面の
   スクラッチ強度が５〜２０ｇであることを特徴とする請
   求項３記載の画像形成方法。
5. 【請求項５】レーザー熱転写用インクシートおよび受像
   シートを収納する材料収納部、材料収納部から受像シー
   ト及びインクシートを露光ドラムに供給する材料供給
   部、受像シート及びインクシートを露光ドラムに巻き付
   け、レーザーで露光し、インクシートの色材を受像シー
   ト上に転写し受像シート上に画像を形成する露光部およ
   び露光済みの受像シート及びインクシートを排出する排
   出部を有する露光装置を用いて受像シート上に画像を形
   成する画像形成方法において、該材料供給部が受像シー
   ト及びインクシートの搬送経路の少なくとも下側にガイ
   ド板を有し、該ガイド板の受像シート及びインクシート
   に接する面のポリエチレンテレフタレートに対する動摩
   擦係数が０．１〜０．７であり、かつインクシートの色
   材層を有する側の表面粗さ（Ｒｚ）および／または支持
   体を挟んで反対側の表面粗さ（Ｒｚ）が１〜１０μｍで
   あることを特徴とする画像形成方法。
6. 【請求項６】インクシートの色材層を有する側の表面粗
   さ（Ｒｚ）および／または支持体を挟んで反対側の表面
   粗さ（Ｒｚ）が３〜１０μｍであることを特徴とする請
   求項５記載の画像形成方法。