JPH10140610A - 油圧ショベルの機体つり上げ構造 - Google Patents

油圧ショベルの機体つり上げ構造

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JPH10140610A
JPH10140610A JP8321095A JP32109596A JPH10140610A JP H10140610 A JPH10140610 A JP H10140610A JP 8321095 A JP8321095 A JP 8321095A JP 32109596 A JP32109596 A JP 32109596A JP H10140610 A JPH10140610 A JP H10140610A
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JP
Japan
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lifting
boom
bracket
upper revolving
roof
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JP8321095A
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English (en)
Inventor
Yukio Mitsunari
幸夫 三成
Osamu Mori
修 森
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Yutani Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より油圧ショベルの一点づりを行う場合
には、機体を水平状態に保持できなくて傾いたり、また
運転席上方のキャノピルーフがつり上げ用のワイヤロー
プに干渉するためルーフ取外しを行うので、手間と時間
を要し、具合が悪かった。本発明は油圧ショベルの一点
づりを行う場合、機体を確実に水平状態に保持してつり
上げできる機体つり上げ構造を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明の第1実施例では機体の略重心の
位置を通る垂直線上における上部旋回体用メインフレー
ムのたて板部の一点部に機体つり上げ用の掛止部を設
け、またキャノピのルーフを支柱に対して傾倒自在に構
成した。また第2実施例ではブームの中間部背面側につ
り上げ用の掛止部を設けるとともに、ブーム上げ状態を
上部旋回体に対して固定保持するための係止具を設け
た。また第3実施例では上部旋回体の前部につり上げ用
の掛止部材を設け、その掛止部材をつり上げ姿勢と格納
姿勢とに姿勢変更自在に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として油圧ショ
ベルなど建設機械,作業車両の機体つり上げ構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図18は、特開平6−330538号公
報に記載されているつり下げ状態を示すバックホウの側
面図である。図18に示すバックホウのブーム構造で
は、機体つり下げ用のフック部材(15)をブーム
(8)の長手方向中間部分に取付けるとともに、前記フ
ック部材(15)を、上方に揺動した起立姿勢にある前
記ブーム(8)の上面よりも後方に張出したつり下げ姿
勢と、前記ブーム(8)の長手方向に沿った格納姿勢と
に姿勢変更自在に構成している。
【0003】また図19は、実開昭57−31359号
公報に記載されているバックホウ作業車の全体側面図で
ある。図20は、図19におけるバックホウ作業車のつ
り下げ状態を示す側面図である。図20に示すバックホ
ウ作業車では、バックホウ装置3を構成するブーム3a
に、旋回台6への取付側に位置させて車体つり下げ用第
1係止具7を設けると共に、メインフレーム6a夫々
に、カバー9と運転座席5aの間に上端部8aが位置す
る状態で、かつ、前記運転座席5aの位置変更に伴って
上方に向かって露出する状態で車体つり下げ用第2係止
具8’を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図18に示す従来技術
のブーム構造をそなえたバックホウショベルをつり上げ
るときには、旋回台1に搭載されたエンジン(図示され
ていない)は停止させるので、ブームシリンダ(8c)
にポンプ圧は作用していない。したがってブーム(8)
の長手方向中間部分に取付けたフック部材(15)にワ
イヤケーブル(17)を引掛けてつり上げ操作を行う
と、バックホウショベルの本体重量によってブームシリ
ンダ(8c)にはその伸長方向に上記重量負荷が作用す
る。ブームシリンダ(8c)回路に接続されているコン
トロールバルブ(図示されていない)等の内部リークに
より、前記ブームシリンダ(8c)が伸長変動し、機体
が水平状態より大きく傾き出すので、つり上げ不具合を
おこしてしまう。また図20に示す従来技術のバックホ
ウ作業車では3点吊りをするようにしているが、この場
合には図19に示すキャノピ5cをワイヤロープ10
(図20に示す)に干渉しないように取外し、かつ運転
座席5aの位置変更を行わなければならないので、かな
りの手間と時間を要し、具合が悪い。またつり下げ用第
2係止具8’を旋回台6の床面のカバー9より上方に向
かって露出する状態に設けているので、その第2係止具
8’上部の露出した部分に運転者が足を引掛けたり、あ
るいは他のものを引掛けたりするおそれがあるので具合
が悪い。本発明は、油圧ショベルの上部旋回体における
構成部材の一点部をつり上げるようにした、あるいはま
たブームに機体つり上げ用の掛止部を設け、機体を確実
に略水平状態に保持してつり上げできる油圧ショベルの
機体つり上げ構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1実施例機体
つり上げ構造では、下部走行体の上部に上部旋回体を連
結した油圧ショベルの機体つり上げ構造において、前記
油圧ショベルの機体の略重心の位置を通る垂直線上にお
ける上部旋回体の構成部材の一点部に、つり上げ用の掛
止部材を設けた。そしてその場合に前記上部旋回体の構
成部材を、メインフレームを形成するたて板部に設定
し、また前記掛止部材はつり穴を開穿したブラケットに
形成し、そのブラケットを、前記上部旋回体の床板より
上方に突出しないように前記たて板部に固定して取付け
た。そしてまた、前記上部旋回体に装備している運転席
の上方側を覆うキャノピのルーフが機体の重心を通る垂
直線と干渉しないように、前記ルーフをキャノピ支柱に
対して傾倒自在に構成した。
【0006】本発明の第1実施例機体つり上げ構造では
機体のつり上げを行う場合に、キャノピのルーフを前側
の下方へ向けて傾倒操作し、キャノピのルーフが機体の
重心を通る垂直線と干渉しないようにしておく。それか
ら上部旋回体のメインフレームにおけるたて板部に固定
して取付けたブラケットのつり穴に、たとえば玉掛け用
のシャックルを介してワイヤロープを引掛ける。前記つ
り穴の位置は、油圧ショベルの機体の略重心の位置を通
る垂直線上に設定しているので、前記ワイヤロープをク
レーンにてつり上げたときは、前記ワイヤロープがキャ
ノピのルーフと干渉しないし、また機体を水平状態に保
持して確実につり上げることができる。すなわち掛止部
材であるブラケットを、上部旋回体の強度を有するメイ
ンフレームのたて板部に固定して設けたので、確実かつ
容易に機体の一点づりを行うことができる。また前記た
て板部に取付けたブラケットが上部旋回体の床板より上
方に突出しないように形成したので、そのブラケットの
部分に運転者が足を引掛けたり、あるいは他のものを引
掛けたりするトラブルを防止できるとともに、前記ブラ
ケットが油圧ショベルの外見上の美観を阻害することは
ない。
【0007】次に本発明の第2実施例機体つり上げ構造
では、下部走行体の上部に上部旋回体を連結した油圧シ
ョベルの機体つり上げ構造において、前記上部旋回体の
フロント部に装着したブームの中間部の背面側に、機体
つり上げ用の掛止部を設け、ブーム上げ状態における前
記掛止部のつり穴が機体の重心を通る垂直線上に略合致
するように設定するとともに、前記ブーム上げ状態を上
部旋回体に対して固定保持するための係止具を、前記ブ
ームと上部旋回体との間、あるいはまた前記ブームと、
そのブームをスイング回動せしめるために上部旋回体前
部に取付けているスイングブラケットとの間に設けた。
そしてまた、前記上部旋回体に装備している運転席の上
方側を覆うキャノピのルーフが機体の重心を通る垂直線
と干渉しないように、前記ルーフをキャノピ支柱に対し
て傾倒自在に構成した。
【0008】本発明の第2実施例機体つり上げ構造では
機体のつり上げを行う場合に、キャノピのルーフを前側
の下方へ向けて傾倒操作し、キャノピのルーフが機体の
重心を通る垂直線と干渉しないようにしておく。それか
らブームの中間部の背面側に設けた機体つり上げ用の掛
止部のつり穴に、たとえば玉掛け用のシャックルを介し
てワイヤロープを引掛ける。前記つり穴の位置は、油圧
ショベルの機体の略重心の位置を通る垂直線上に設定し
ているので、前記ワイヤロープをクレーンにてつり上げ
たときは、前記ワイヤロープがキャノピのルーフと干渉
しないし、また前記係止具のロック固定により機体を水
平状態に保持して確実につり上げることができる。すな
わち前記係止具を設けたことにより、その係止具がブー
ムに対して機械本体重量を支えるので、機体が傾き出す
のを防止することができる。
【0009】次に本発明の第3実施例機体つり上げ構造
では、下部走行体の上部に上部旋回体を連結した油圧シ
ョベルの機体つり上げ構造において、前記上部旋回体の
前部に機体つり上げ用の掛止部材を設け、その掛止部材
を前記上部旋回体の前部より後方に張出したつり上げ姿
勢と、上部旋回体の後方へ向けて傾倒せしめる格納姿勢
とに姿勢変更自在に構成した。
【0010】本発明の第3実施例機体つり上げ構造では
機体のつり上げを行う場合に、キャノピのルーフを前側
の下方へ向けて傾倒操作し、キャノピのルーフが機体の
重心を通る垂直線と干渉しないようにしておく。それか
ら上部旋回体の前部に設けた機体つり上げ用の掛止部材
を、上部旋回体の前部より後方に張出したつり上げ姿勢
に操作設定し、その掛止部材のつり穴に、たとえば玉掛
け用のシャックルを介してワイヤロープを引掛ける。前
記つり穴の位置は、油圧ショベルの機体の略重心の位置
を通る垂直線上に設定しているので、前記ワイヤロープ
をクレーンにてつり上げたときは、前記ワイヤロープが
キャノピのルーフと干渉しないし、また機体を水平状態
に保持して確実につり上げることができる。そして機体
のつり上げを行わないときには前記掛止部材が邪魔にな
らないように、その掛止部材を上部旋回体の後方へ向け
て傾倒操作し、低い高さの格納姿勢にすることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施
例機体つり上げ構造をそなえた油圧ショベルの側面図で
ある。図において、1は油圧ショベルの下部走行体、2
aは下部走行体1の上部に連結した上部旋回体、4は上
部旋回体2aに装備している運転席、11は運転席4の
上方側を覆うキャノピ、12はキャノピ11のルーフ、
13はルーフ12後部下面側の基ブラケット部、14は
ルーフ12を上部旋回体2aに支持している支柱、16
は上部旋回体2aの床板、18は上部旋回体2aの前部
に突設せしめているスイングブラケット取付用フレーム
部、19はスイングブラケット、20はスイングブラケ
ット19を左右方向にスイング駆動するスイングシリン
ダ、21はスイングブラケット19に連結している作業
アタッチメント、22は作業アタッチメント21のブー
ム、Y−Yは油圧ショベルの機体の重心Gを通る垂直
線、中心線O−Oは上部旋回体2aの旋回中心、23は
油圧ショベルをつり上げるクレーン(図示していない)
のつり上げ用のフック、24はフック23と上部旋回体
2aの掛止部材(後述する)との間に掛けているワイヤ
ロープである。図2は、図1における上部旋回体2aの
骨格としての構成部材であるメインフレーム25の平面
図である。図において、26はメインフレーム25のた
て板部、27はたて板部26に固着(溶接)した補強用
のダブリング板、28はたてリブ、29はつり上げ用の
掛止部材であるブラケット、30はブラケット29に開
穿したつり穴、31はブラケット29をたて板部26に
対して締付固定しているボルトである。図3は、図2の
Aより見た側面図である。図4は、図2におけるブラケ
ット29をBより見た図である。図において、32はブ
ラケット29のフック部、33はフランジ部、34はフ
ランジ部33に穿設したボルト用ねじ穴、35は補強用
のリブである。図5は、図4及び図2におけるブラケッ
ト29の平面図である。図6は図5のCより見た図であ
るが、フランジ部33のボルト用ねじ穴34は図示して
いない。
【0012】図7は、図1における上部旋回体2aの床
板16付近を示す要部斜視図である。図において、36
は床板16の上面に敷いているフロアマット、37は床
板16に開穿したつり上げ時用の窓穴、38は機体つり
上げを行わないときに窓穴37を閉塞しておくカバーで
ある。図8は、図7におけるブラケット29のフック部
32につり上げ用のワイヤロープ24(図1に示す)を
掛けた状態を示す図である。図において、39は玉掛け
用のつり金具例としてのシャックルである。なお仮想線
イで示すたて板部26の穴は、油圧ショベルに配管され
ている油圧配管等を通す穴である。図9は、図1におけ
るキャノピ11の要部拡大図である。図において、40
は支柱14の上端前部にルーフ12を前傾回動自在に枢
支している支点ピン、41はルーフ12の基ブラケット
部13下端部のピン穴42と支柱14の上端後部のピン
穴43を貫通して嵌着している着脱操作用のピン、44
は基ブラケット部13の後部側に支点ピン40の軸心と
平行に開穿しているピン穴である。なお前記ピン穴4
2,43,44はいずれも支点ピン40の軸心より半径
Rなる距離の位置に開穿しているので、図9に示すルー
フ12前傾状態におけるピン41を抜き外し、ルーフ1
2を上方へ回動させて、基ブラケット部13のピン穴4
4と支柱14上端後部のピン穴43を合致せしめ、その
ピン穴44と43にピン41を挿通することによって、
ルーフ12を作業時状態(機体つり上げを行っていない
場合で仮想線ロで示す状態)のキャノピ11にすること
ができる。
【0013】次に、本発明の第1実施例機体つり上げ構
造を図1〜図9について述べる。本発明の第1実施例で
は、油圧ショベルの機体の重心Gの位置を通る垂直線Y
−Y上における、上部旋回体2a用メインフレーム25
のたて板部26の一点部に、つり穴30を開穿した掛止
部材としてブラケット29を設け、そのブラケット29
を、前記上部旋回体2aの床板16(図7に示す)より
上方に突出しないように前記メインフレーム25のたて
板部26に固定(ボルト31による締付固定)して取付
けた。そしてまた、運転席4の上方側を覆うキャノピ1
1のルーフ12が機体の重心Gを通る垂直線Y−Yと干
渉しないように、前記ルーフ12をキャノピ11支柱1
4に対して傾倒自在に構成した。
【0014】次に、本発明の第1実施例機体つり上げ構
造の作用について述べる。本発明の第1実施例機体つり
上げ構造では機体のつり上げを行う場合に、キャノピ1
1のルーフ12を図1及び図9に示すように前側の下方
へ向けて傾倒操作し、ルーフ12が機械の重心Gを通る
垂直線Y−Yと干渉しないようにしておく。それから上
部旋回体2a用メインフレーム25のたて板部26に固
定して取付けたブラケット29のつり穴30に、たとえ
ば玉掛け用のシャックル39(図8に示す)を介してワ
イヤロープ24を引掛ける。前記つり穴30の位置は、
機体の重心Gを通る垂直線Y−Y上に設定しているの
で、前記ワイヤロープ24を図示していないクレーンに
てつり上げたときは、前記ワイヤロープ24がキャノピ
11のルーフ12と干渉しないし、また機体を水平状態
に保持して確実につり上げることができる。すなわち掛
止部材であるブラケット29を、上部旋回体2aの強度
を有するメインフレーム25のたて板部26に固定して
設けたので、確実かつ容易に機体の一点づりを行うこと
ができる。また前記たて板部26に取付けたブラケット
29が上部旋回体2aの床板16より上方に突出しない
ように形成したので、そのブラケット29の部分に運転
室が足を引掛けたり、あるいは他のものを引掛けたりす
るトラブルを防止できるとともに、前記ブラケット29
が油圧ショベルの外見上の美観を阻害することはない。
【0015】次に図10は、本発明の第2実施例機体つ
り上げ構造をそなえた油圧ショベルの側面図である。図
において、図1における油圧ショベルと同一構成要素を
使用しているものに対しては同符号を付す。2bは油圧
ショベルの上部旋回体、19’はスイングブラケット、
21’はスイングブラケット19’に連結している作業
アタッチメント、22’は作業アタッチメント21’の
ブーム、45はアーム、46はブームシリンダ、47は
アームシリンダ、48はブーム22’の中間部の背面側
に固設されているアームシリンダ取付用ブラケット、4
9はアームシリンダ取付用ブラケット48に一体形に形
成しているワイヤロープ24’引掛用(シャックル39
を介して引掛ける)の掛止部、50は掛止部49に開穿
しているつり穴、51はスイングブラケット19’に固
着(溶接)した係止用ブラケット、52はブーム22’
に固着(溶接)した係止用ブラケット、53は係止用ブ
ラケット51と52のそれぞれピン穴(符号を付してい
ない)を貫通して嵌着せしめている結合ピンである。図
11は、図10におけるD部の要部拡大図である。図1
2は、図11のE−Eより見た要部平面図である。図1
3は、図11のFより見た係止用ブラケット52を示す
図である。図において、54は係止用ブラケット52の
内側に固着している補強用のリブ、符号ハはブーム2
2’に対して固着せしめている係止用ブラケット52の
溶接部を示す。
【0016】次に、本発明の第2実施例機体つり上げ構
造を図10〜図13について述べる。本発明の第2実施
例では、上部旋回体2bのフロント部にスイングブラケ
ット19’を介して装着したブーム22’の中間部背面
側のアームシリンダ取付用ブラケット48と一体形に、
機体つり上げ用の掛止部49を設け、ブーム22’上げ
状態における前記掛止部49のつり穴50を機体の重心
Gを通る垂直線Y−Y上に合致するように設定するとと
もに、前記ブーム22’上げ状態を上部旋回体2bに対
して固定保持するための係止具として、スイングブラケ
ット19’に係止用ブラケット51を、かつブーム2
2’に係止用ブラケット52をそれぞれ溶着し、前記係
止用ブラケット51と52のそれぞれピン穴を貫通して
嵌着する結合ピン53を設けた。またキャノピ11のル
ーフ12を支柱14に対して傾倒自在に構成している
が、その構造は図9に示す第1実施例の場合と同じであ
る。
【0017】次に、本発明の第2実施例機体つり上げ構
造の作用について述べる。本発明の第2実施例機体つり
上げ構造では機体のつり上げを行う場合には、まず第1
実施例の場合と同様にキャノピ11のルーフ12を図1
0に示すように前側の下方へ向けて傾倒操作し、ルーフ
12が機体の重心Gを通る垂直線Y−Yと干渉しないよ
うにしておく。それからブーム22’の中間部背面側の
アームシリンダ取付用ブラケット48に設けた掛止部4
9のつり穴50に、たとえば玉掛け用のシャックル39
を介してワイヤロープ24’を引掛ける。前記つり穴5
0の位置は、機体の重心Gを通る垂直線Y−Y上に設定
しているので、前記ワイヤロープ24’を図示していな
いクレーンにてつり上げたときは、前記ワイヤロープ2
4’がキャノピ11のルーフ12と干渉しないし、また
機体を水平状態に保持して確実につり上げることができ
る。すなわち掛止具(係止用ブラケット51,52,及
び結合ピン53)を設けたことにより、その係止具がブ
ーム22’に対して機械本体重量を支えるので、機体が
傾き出すのを防止することができる。なお図10〜図1
3に示すこの第2実施例ではブーム22’とスイングブ
ラケット19’に対して係止具を設けているが、ブーム
22’と上部旋回体2b前部に対して設ける(図示して
いない)ようにしてもよい。
【0018】次に図14は、本発明の第3実施例機体つ
り上げ構造をそなえた油圧ショベルの一部切開側面図で
ある。図において、図1における油圧ショベルと同一構
成要素を使用しているものに対しては同符号を付す。2
cは油圧ショベルの上部旋回体、18は上部旋回体2c
の前部に突設せしめているスイングブラケット取付用フ
レーム部(図2及び図3に図示しているスイングブラケ
ット取付用フレーム部18と同じ構造のもので、メイン
フレームと一体形に形成している)、55はスイングブ
ラケット取付用フレーム部18(以下、前部フレーム部
18という)に固着(溶接)した基つり金具、56は中
間つり金具、57は中間つり金具56の前部フレーム部
18に対するストッパ部、58は基つり金具55に対し
て中間つり金具56を後方へ向けて回動自在に連結して
いるピン、59はフック板、60はフック板59に開穿
したつり穴、61,62はフック板59を中間つり金具
56に連結しているそれぞれピンである。図15は、図
14におけるH部の要部拡大図である。図16は、図1
5のIより見た要部後面図である。図17は、図14〜
図16における中間つり金具56及びフック板59を格
納した状態を示す側面図である。
【0019】次に、本発明の第3実施例機体つり上げ構
造を図14〜図17について述べる。本発明の第3実施
例では、上部旋回体2cの前部に機体つり上げ用の掛止
部材として、前部フレーム部18に基つり金具55を固
着し、その基つり金具55に対して中間つり金具56を
後方に回動自在にピン58にて連結し、前記中間つり金
具56に対してつり穴60を開穿したフック板59をピ
ン61及び62にて連結し、前記掛止部材を上部旋回体
2cの前部より後方に張出したつり上げ姿勢(図14〜
図16に示す状態の姿勢)と、上部旋回体2cの後方へ
向けて傾倒せしめる格納姿勢(図17に示すようにピン
58とピン62は取外さないで、ピン61だけを抜き外
し、中間つり金具56とフック板59を回動傾倒された
状態の姿勢)とに姿勢変更自在に構成した。また図14
に示すようにキャノピ11のルーフ12を支柱14に対
して傾倒自在に構成しているが、その構造は図9に示す
第1実施例の場合と同じである。
【0020】次に、本発明の第3実施例機体つり上げ構
造の作用について述べる。本発明の第3実施例機体つり
上げ構造では機体のつり上げを行う場合には、まず第1
実施例の場合と同様にキャノピ11のルーフ12を図1
4に示すように前側の下方へ向けて傾倒操作し、ルーフ
12が機体の重心Gを通る垂直線Y−Yと干渉しないよ
うにしておく。それから上部旋回体2cの前部に設けた
機体つり上げ用の掛止部材(基つり金具55、中間つり
金具56、及びフック板59を連結した掛止部材をい
う)を、上部旋回体2cの前部より後方に張出したつり
上げ姿勢に操作設定し、その掛止部材のつり穴60に、
たとえば玉掛け用のシャックル39を介してワイヤロー
プ24を引掛ける。前記つり穴60の位置は、機体の重
心Gを通る垂直線Y−Y上に設定しているので、前記ワ
イヤロープ24を図示していないクレーンにてつり上げ
たときは、前記ワイヤロープ24がキャノピ11のルー
フ12と干渉しないし、また機体を水平状態に保持して
確実につり上げることができる。そして機体のつり上げ
を行わないときには前記掛止部材が邪魔にならないよう
に、その掛止部材を上部旋回体2cの後方へ向けて傾倒
操作し、低い高さh(図17及び図15に示す)の格納
姿勢にすることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の第1実施例機体つり上げ構造を
そなえた油圧ショベルのつり上げを行う場合には、上部
旋回体のメインフレームのたて板部に固定して取付けた
ブラケットのつり穴に、たとえば玉掛け用のシャックル
を介してワイヤロープを引掛ける。前記つり穴の位置
は、油圧ショベルの機体の略重心の位置を通る垂直線上
に設定しているので、前記ワイヤロープをクレーンにて
つり上げたときは、前記ワイヤロープがキャノピの予め
傾倒回動させたルーフと干渉しないし、また機体を水平
状態に保持して確実につり上げることができる。すなわ
ち掛止部材であるブラケットを、上部旋回体の強度を有
するメインフレームのたて板部に固定して設けたので、
確実かつ容易に機体の一点づりを行うことができる。ま
た前記たて板部に取付けたブラケットが上部旋回体の床
板より上方に突出しないように形成したので、そのブラ
ケットの部分に運転者が足を引掛けたり、あるいは他の
ものを引掛けたりするトラブルを防止できるとともに、
前記ブラケットが油圧ショベルの外見上の美観を阻害す
ることはない。また本発明の第2実施例機体つり上げ構
造をそなえた油圧ショベルのつり上げを行う場合には、
ブームの中間部背面側に設けた機体つり上げ用の掛止部
のつり穴に、たとえば玉掛け用のシャックルを介してワ
イヤロープを引掛ける。前記つり穴の位置は、油圧ショ
ベルの機体の略重心の位置を通る垂直線上に設定してい
るので、前記ワイヤロープをクレーンにてつり上げたと
きは、前記ワイヤロープがキャノピの予め傾倒回動させ
たルーフと干渉しないし、また前記係止具のロック固定
により機体を水平状態に保持して確実につり上げること
ができる。すなわち前記係止具を設けたことにより、そ
の係止具がブームに対して機械本体重量を支えるので、
機体を傾き出すのを防止することができる。また本発明
の第3実施例機体つり上げ構造をそなえた油圧ショベル
のつり上げを行う場合には、上部旋回体の前部より後方
に張出したつり上げ姿勢に操作設定し、その掛止部材の
つり穴に、たとえば玉掛け用のシャックルを介してワイ
ヤロープを引掛ける。前記つり穴の位置は、油圧ショベ
ルの機体の略重心の位置を通る垂直線上に設定している
ので、前記ワイヤロープをクレーンにてつり上げたとき
は、前記ワイヤロープがキャノピの予め傾倒回動させた
ルーフと干渉しないし、また機体を水平状態に保持して
確実につり上げることができる。そして機体のつり上げ
を行わないときには前記掛止部材が邪魔にならないよう
に、その掛止部材を上部旋回体の後方へ向けて傾倒操作
し、低い高さの格納姿勢にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例機体つり上げ構造をそなえ
た油圧ショベルの側面図である。
【図2】図1における上部旋回体のメインフレームの平
面図である。
【図3】図2のAより見た側面図である。
【図4】図2におけるブラケットをBより見た図であ
る。
【図5】図4及び図2におけるブラケットの平面図であ
る。
【図6】図5のCより見た図である。
【図7】図1における上部旋回体の床板付近を示す要部
斜視図である。
【図8】図7におけるブラケットのフック部につり上げ
用のワイヤロープを掛けた状態を示す図である。
【図9】図1におけるキャノピの要部拡大図である。
【図10】本発明の第2実施例機体つり上げ構造をそな
えた油圧ショベルの側面図である。
【図11】図10におけるD部の要部拡大図である。
【図12】図11のE−Eより見た要部平面図である。
【図13】図11のFより見た係止用ブラケットを示す
図である。
【図14】本発明の第3実施例機体つり上げ構造をそな
えた油圧ショベルの一部切開側面図である。
【図15】図14におけるH部の要部拡大図である。
【図16】図15のIより見た要部後面図である。
【図17】図14〜図16における中間つり金具及びフ
ック板を格納した状態を示す側面図である。
【図18】従来技術の一実施例バックホウのつり下げ状
態を示す側面図である。
【図19】従来技術の一実施例バックホウ作業車の全体
側面図である。
【図20】図19におけるバックホウ作業車のつり下げ
状態を示す側面図である。
【符号の説明】
2a,2b,2c 上部旋回体 8,22,22’ ブーム 10,24,24’ ワイヤロープ 11 キャノピ 12 ルーフ 16 床板 18 スイングブラケット取付用フレーム部(前部フレ
ーム部) 25 メインフレーム 26 たて板部 29 ブラケット(掛止部材) 30,50,60 つり穴 48 アームシリンダ取付用ブラケット 49 掛止部 51,52 係止用ブラケット 53 結合ピン 55 基つり金具 56 中間つり金具 59 フック板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体の上部に上部旋回体を連結し
    た油圧ショベルのつり上げるようにした機体つり上げ構
    造において、前記油圧ショベルの機体の略重心の位置を
    通る垂直線上における上部旋回体の構成部材の一点部
    に、つり上げ用の掛止部材を設けたことを特徴とする油
    圧ショベルの機体つり上げ構造。
  2. 【請求項2】 前記上部旋回体の構成部材を、メインフ
    レームを形成するたて板部に設定したことを特徴とする
    請求項1記載の油圧ショベルの機体つり上げ構造。
  3. 【請求項3】 前記掛止部材はつり穴を開穿したブラケ
    ットに形成し、そのブラケットを前記たて板部に固定し
    て取付けたことを特徴とする請求項1及び2記載の油圧
    ショベルの機体つり上げ構造。
  4. 【請求項4】 前記たて板部に取付けたブラケットが、
    前記上部旋回体の床板より上方に突出しないように形成
    したことを特徴とする請求項3記載の油圧ショベルの機
    体つり上げ構造。
  5. 【請求項5】 下部走行体の上部に上部旋回体を連結し
    た油圧ショベルの機体つり上げ構造において、前記上部
    旋回体のフロント部に装着したブームの中間部の背面側
    に、機体つり上げ用の掛止部を設け、ブーム上げ状態に
    おける前記掛止部のつり穴が機体の重心を通る垂直線上
    に略合致するように設定するとともに、前記ブーム上げ
    状態を上部旋回体に対して固定保持するための係止具
    を、前記ブームと上部旋回体との間に設けたことを特徴
    とする油圧ショベルの機体つり上げ構造。
  6. 【請求項6】 前記ブーム上げ状態を上部旋回体に対し
    て固定保持するための係止具を、前記ブームと、そのブ
    ームをスイング回動せしめるために上部旋回体前部に取
    付けているスイングブラケットとの間に設けたことを特
    徴とする請求項5記載の油圧ショベルの機体つり上げ構
    造。
  7. 【請求項7】 下部走行体の上部に上部旋回体を連結し
    た油圧ショベルの機体つり上げ構造において、前記上部
    旋回体の前部に機体つり上げ用の掛止部材を設け、その
    掛止部材を前記上部旋回体の前部より後方に張出したつ
    り上げ姿勢と、上部旋回体の後方へ向けて傾倒せしめる
    格納姿勢とに姿勢変更自在に構成したことを特徴とする
    油圧ショベルの機体つり上げ構造。
  8. 【請求項8】 前記上部旋回体に装備している運転席の
    上方側を覆うキャノピのルーフが機体の重心を通る垂直
    線と干渉しないように、前記ルーフをキャノピ支柱に対
    して傾倒自在に構成したことを特徴とする請求項1,
    5,及び7記載の油圧ショベルの機体つり上げ構造。
JP8321095A 1996-11-14 1996-11-14 油圧ショベルの機体つり上げ構造 Pending JPH10140610A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4518232B2 (ja) * 2001-06-19 2010-08-04 日立建機株式会社 建設機械の吊りワイヤ連結装置
JP2016199888A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 株式会社フクブル 建物の解体重機とこの解体重機を使用する建物の解体方法

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