JPH10109513A - サスペンション制御装置 - Google Patents

サスペンション制御装置

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JPH10109513A
JPH10109513A JP8283107A JP28310796A JPH10109513A JP H10109513 A JPH10109513 A JP H10109513A JP 8283107 A JP8283107 A JP 8283107A JP 28310796 A JP28310796 A JP 28310796A JP H10109513 A JPH10109513 A JP H10109513A
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Japan
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vertical acceleration
acceleration
jerk
control
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Osayuki Ichimaru
修之 一丸
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Tokico Ltd
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    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/10Acceleration; Deceleration
    • B60G2400/102Acceleration; Deceleration vertical
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2500/00Indexing codes relating to the regulated action or device
    • B60G2500/10Damping action or damper
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/01Attitude or posture control
    • B60G2800/019Inclination due to load distribution or road gradient
    • B60G2800/0192Inclination due to load distribution or road gradient longitudinal with regard to vehicle

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 車両のリヤ側において、うねりを上りきった
ところあるいは下りきったところで、上方に投げ出され
るような感じまたはシートに強く押しつけられるような
感じを確実に防止し得るサスペンション制御装置の提
供。 【解決手段】 絶対速度算出部Bは、ばね上加速度aFL
(R)、aRからばね上の絶対速度Vを求める演算部43と、
絶対速度VにゲインKを掛けることにより得られた補正
前制御目標信号C’を制御ゲイン決定部40に出力する増
幅部44とからなる。ジャーク算出部Aは、ローパスフィ
ルタ部45と、ローパスフィルタ部45で処理されたばね上
加速度aFL(R)を微分してジャークJR(L)を算出する演算
部46と、ジャークJR(L)に基づきジャーク補正ゲインK
JR(L)を選択し、ジャーク補正ゲインKJR(L)を制御ゲイ
ン決定部40に出力すると共に、リヤ制御信号調整部42に
出力する補正ゲイン選択部47とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に用いられる
サスペンション制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサスペンション制御装置の一例と
して、特開平5−330325号公報に示すサスペンシ
ョン制御装置がある。これによると、路面のうねり(舗
装路において緩やかな凹凸が連続する路面)の上り始め
は、車体が上方に変位し、ショックアブソーバは縮みの
状態になり、このときの減衰係数は伸びハード/縮みソ
フトを呈する値に設定されるようになっており、このた
め、車体には、路面変化が伝わりにくく良好な乗り心地
が得られる。ところがうねりを上る途中で、上る際に縮
んだばね力によりショックアブソーバは伸び始め、うね
りを上ったときの車体の慣性と合わせて、車体は比較的
大きな速度で上方に動く。そして、うねりの頂点を越え
てもショックアブソーバは、伸びハード/縮みソフトの
状態になっているので伸びにくい状態となっており、車
体はばね下荷重により下方へ引っ張られる状態となって
車体の下方向への加速度が大きくなる。このため、乗員
は、上方に投げ出されるような感じを受け、不快感を感
じる虞があった。
【0003】一方、逆に路面のうねりの下がり始めは、
車体が下方向に変位し、ショックアブソーバは伸びの状
態になり、このときの減衰係数は、伸びソフト/縮みハ
ードを呈する値に設定されるようになっており、その
後、うねりを下がる途中で、車体の慣性によりショック
アブソーバは縮みの状態となり、このとき、減衰係数は
縮みハードであるので、急激に上向きの加速度が大きく
なる。このため、乗員はシートに強く押しつけられるよ
うな感じを受け、不快感を感じる虞があった。
【0004】これに対して本出願人は、上記問題点を解
決すべく特開平7−304315号公報に示すサスペン
ション制御装置を出願している。このサスペンション制
御装置は、車両のばね上及びばね下間に介装される減衰
係数可変型ショックアブソーバと、該減衰係数可変型シ
ョックアブソーバの減衰係数を調整するアクチュエータ
と、車両の走行状態に応じて減衰係数を調整すべく前記
アクチュエータに制御信号を発信する減衰係数制御手段
と、車体の上下加速度を検出する上下加速度検出手段
と、該上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基準
値を越えた場合、前記アクチュエータの減衰係数を小さ
くするように前記制御信号を調整する加速度による制御
信号調整手段とを有しており、この構成により、車両が
路面のうねりを上りきり、または下がりきったとき等
で、上下加速度が基準値を越えたとき、ショックアブソ
ーバの減衰係数を小さくするようにアクチュエータに送
る制御信号を調整し、ショックアブソーバにより発生す
る減衰力により上下加速度を増長することを防止し、乗
員に、上方に投げ出されるような感じまたはシートに強
く押しつけられるような感じを与えず不快感を抱かせな
いようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のサスペンション制御装置(特開平7−3043
15号)では次のような問題があった。すなわち従来技
術では、各車輪ごとに設けられた減衰係数可変型ショッ
クアブソーバに対応するばね上の上下加速度信号等をそ
れぞれ検出し、それぞれ減衰係数を制御していたため、
各車輪共にばね上における上下加速度等が発生してから
制御することになり、十分な制御効果が得られず、特に
ショックアブソーバが乗員の近くに配置されることの多
いリヤ側では、うねりを上りきったところあるいは下り
きったところで、上方に投げ出されるような感じまたは
シートに強く押しつけられるような感じを与える虞があ
った。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、特にショックアブソーバが乗員の近くに配置される
ことの多いリヤ側において、うねりを上りきったところ
あるいは下りきったところで、上方に投げ出されるよう
な感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを
確実に防止し得るサスペンション制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、車両の前側及び後側に対応し
てばね上とばね下間とに介装される前後各側の減衰力可
変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型
ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整するアクチ
ュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を
検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前後各側上
下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて減衰力
を調整すべく前記アクチュエータに制御信号を発信する
減衰力制御手段と、からなるサスペンション制御装置に
おいて、前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検
出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下
加速度基準値を越えた場合、前記後側の減衰力可変型シ
ョックアブソーバの減衰力を小さくするように前記制御
信号を調整する制御信号調整手段を備えたことを特徴と
する。
【0008】この構成により、前側上下加速度検出手段
が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度
基準値を越えた場合、この上下加速度に基づいて後側の
減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくする
ことができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の構成
において、前記制御信号調整手段は、前記前側上下加速
度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した
上下加速度基準値を越えた場合、前記後側の減衰力可変
型ショックアブソーバの減衰力を小さくした状態を所定
時間継続するように制御信号を前記アクチュエータに発
信するようにしたことを特徴とする。
【0010】この構成により、前側上下加速度検出手段
が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度
基準値を越えた場合、後側の減衰力可変型ショックアブ
ソーバの減衰力を小さくした状態を所定時間継続するこ
とができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1に記載の構成
において、車両の速度を検出する車両速度検出手段を設
け、前記制御信号調整手段は、前記前側上下加速度検出
手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加
速度基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が検出
した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加速度
が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングにおい
て前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力
を小さくするように制御信号を前記アクチュエータに発
信するようにしたことを特徴とする。
【0012】この構成により、前側上下加速度検出手段
が検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度
基準値を越えた場合、車両速度検出手段が検出した車両
速度に基づき、後側のばね上の上下加速度が大きくなる
タイミングを演算し、このタイミングにおいて後側の減
衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくするこ
とができる。
【0013】請求項4の発明は、車両の前側及び後側に
対応してばね上とばね下間とに介装される前後各側の減
衰力可変型ショックアブソーバと、該前後各側の減衰力
可変型ショックアブソーバの減衰力をそれぞれ調整する
アクチュエータと、前記ばね上の前側及び後側の上下加
速度を検出する前後各側上下加速度検出手段と、該前後
各側上下加速度検出手段が検出した上下加速度に応じて
減衰力を調整すべく前記アクチュエータに制御信号を発
信する減衰力制御手段と、からなるサスペンション制御
装置において、前記減衰力制御手段は、前記前側上下加
速度検出手段が検出した上下加速度に基づいて上下加速
度変化率を求める上下加速度変化率算出部を有し、該上
下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があ
らかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた場
合、前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰
力を小さくするように前記制御信号を調整する制御信号
調整手段を備えたことを特徴とする。
【0014】この構成により、上下加速度変化率算出部
が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下
加速度変化率基準値を越えた場合、この上下加速度変化
率に基づいて後側の減衰力可変型ショックアブソーバの
減衰力を小さくすることができる。
【0015】請求項5の発明は、前記制御信号調整手段
は、前記上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度
変化率があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を
越えた場合、前記後側の減衰力可変型ショックアブソー
バの減衰力を小さくした状態を所定時間継続するように
制御信号を前記アクチュエータに発信するようにしたこ
とを特徴とする。
【0016】この構成により、上下加速度変化率算出部
が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下
加速度変化率基準値を越えた場合、後側の減衰力可変型
ショックアブソーバの減衰力を小さくした状態を所定時
間継続することができる。
【0017】請求項6の発明は、車両の速度を検出する
車両速度検出手段を設け、前記制御信号調整手段は、前
記上下加速度変化率算出部が算出した上下加速度変化率
があらかじめ設定した上下加速度変化率基準値を越えた
場合、前記車両速度検出手段が検出した車両速度に基づ
き、前記後側のばね上の上下加速度変化率が大きくなる
タイミングを演算し、該タイミングにおいて前記後側の
減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくする
ように制御信号を前記アクチュエータに発信するように
したことを特徴とする。
【0018】この構成により、上下加速度変化率算出部
が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定した上下
加速度変化率基準値を越えた場合、車両速度検出手段が
検出した車両速度に基づき、後側のばね上の上下加速度
変化率が大きくなるタイミングを演算し、このタイミン
グにおいて後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減
衰力を小さくすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を図
1ないし図7に基づいて詳細に説明する。
【0020】図1において、車両を構成する車体100
(ばね上)と前後左右側の車輪101FL(R)、101RL(R)(ば
ね下)との間には、それぞればね102FL(R)、102RL(R)と
伸/縮反転タイプの減衰係数可変型ショックアブソーバ
103FL(R)、103RL(R)が並列に介装されており、車体100
を支持している。車体100上には、車体100の前後左右側
でばね上加速度αFL(R)、αR(上下方向の加速度)を検
出する加速度センサ(前後側上下加速度検出手段)104F
L(R)、104R(後側は1個のみ)が取り付けられている。
加速度センサ104FL(R)、104Rの加速度信号はコントロー
ラ105に供給される。なお、図1は便宜上前後側の一対
の車輪(左側2個)のみを図示している。
【0021】減衰係数可変型ショックアブソーバ103(1
03FL(R)、103RL(R)共に同一の構成であるため符号103を
用いて一個のみを示す)は、図2に示すように構成され
ている。減衰係数可変型ショックアブソーバ103は、シ
リンダ2と外筒3が設けられた2重筒構造になってお
り、シリンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成され
ている。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌
装されており、このピストン5によってシリンダ2内が
シリンダ上室2aとシリンダ下室2bとの2つのシリンダ室
に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6
の一端がナット7によって連結されており、ピストンロ
ッド6の他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2
及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド6A及びシ
ール部材6Bに挿通されてシリンダ2の外部へ延出されて
いる。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bとリザ
ーバ4とを区画するベースバルブ8が設けられている。
そして、シリンダ2内には油液が封入されており、リザ
ーバ4内には油液及びガスが封入されている。
【0022】ピストン5には、シリンダ上下室2a、2b間
を連通させる油路9及びこの油路9のシリンダ下室2b側
からシリンダ上室2a側への油液の流通を許容する逆止弁
10が設けられている。また、ベースバルブ8には、シリ
ンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路11及びこの
油路11のリザーバ4側からシリンダ下室2b側への油液の
連通を許容する逆止弁12が設けられている。
【0023】シリンダ2の中央部外周には、略円筒状の
通路部材13が嵌合されている。シリンダ2の上部外周に
は、アッパチューブ14が嵌合されて通路部材13に結合さ
れており、シリンダ2との間に環状油路15を形成してい
る。環状油路15は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設
けられた油路16を介してシリンダ上室2aに連通されてい
る。また、シリンダ2の下部外周には、ロワチューブ17
が嵌合されて通路部材13に結合されており、シリンダ2
との間に環状油路18を形成している。環状油路18は、シ
リンダ2の下端部付近の側壁に設けられた油路19を介し
てシリンダ下室2bに連通されている。外筒3には、通路
部材13に対向させて接続プレート20が取付けられてい
る。接続プレート20及び通路部材13には、環状油路15、
18にそれぞれ連通する接続管21、22が挿通、嵌合されて
いる。さらに、接続プレート20には、リザーバ4に連通
する接続孔23が設けられている。そして、接続プレート
20には、減衰力発生機構24が取付けられている。
【0024】減衰力発生機構24のケース25には、接続管
21、22及び接続孔23にそれぞれ連通する油路26、27、28
が設けられており、ケース25内に油路26、27間の油液の
流動を制御して減衰力を発生させる伸び側減衰弁29及び
油路27、28間の油液の流動を制御して減衰力を発生させ
る縮み側減衰弁30が設けられている。そして、油路16、
環状油路15、接続管21、油路26、油路27、接続管22、環
状油路18及び油路19によってシリンダ上下室2a、2bを連
通させる油液通路(伸び側油液通路)を構成している。
また、油路19、環状油路18、接続管22、油路27、油路28
及び接続孔23によってシリンダ下室2bとリザーバ4とを
連通させる油液通路(縮み側油液通路)を構成してい
る。
【0025】伸び側減衰弁29は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ31と、圧力制御弁であるサブバル
ブ32と、可変流量制御弁であるパイロット弁33(スプー
ル弁)とから構成されている。そして、比例ソレノイド
型アクチュエータ34(以下、アクチュエータ34という)
によってパイロット弁33を操作して油路26、27間の流路
面積を変化させてオリフィス特性(減衰力がピストン速
度のほぼ2乗に比例する)を調整すると共に、パイロッ
ト圧を変化させてメインバルブ31の開弁圧力を変化させ
ることによってバルブ特性(減衰力がピストン速度にほ
ぼ比例する)を調整できるようになっている。なお、サ
ブバルブ32は、ピストン速度の低速域、すなわち、オリ
フィス特性域において適度の減衰力(バルブ特性)を発
生させる役割を果たす。
【0026】縮み側減衰弁30は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ35と、圧力制御弁であるサブバル
ブ36と、伸び側減衰弁29と共用のパイロット弁33とから
構成されている。そして、伸び側減衰弁29と同様、アク
チュエータ34によってパイロット弁33を操作して油路2
7、28間の流路面積を変化させてオリフィス特性を調整
すると共に、パイロット圧を変化させてメインバルブ35
の開弁圧力を変化させることによってバルブ特性を調整
できるようになっている。なお、サブバルブ36は、ピス
トン速度の低速域、すなわち、オリフィス特性域におい
て適度の減衰力(バルブ特性)を発生させる役割を果た
す。
【0027】ここで、伸び側及び縮み側共用のパイロッ
ト弁33を伸び側減衰弁29のメインバルブ31に作用するパ
イロット圧が高くなるようにアクチュエータ34によって
操作すると、縮み側減衰弁30のメインバルブ35に作用す
るパイロット圧は低くなり、また、逆に伸び側減衰弁29
のメインバルブ31に作用するパイロット圧が低くなるよ
うにアクチュエータ34によって操作すると、縮み側減衰
弁30のメインバルブ35に作用するパイロット圧は高くな
るようになっている。すなわち、メインバルブ31に作用
するパイロット圧を高くすることにより伸び側の減衰力
は大きくなり、その一方でメインバルブ35に作用するパ
イロット圧が低くなることにより縮み側の減衰力は小さ
くなり、また、逆にメインバルブ31に作用するパイロッ
ト圧を低くすることにより伸び側の減衰力は小さくな
り、その一方でメインバルブ35に作用するパイロット圧
が高くなることにより縮み側の減衰力は大きくなるよう
になっている。
【0028】また、図2において、37はコントローラ10
5からの通電電流の大きさに応じて可動ピン38を駆動す
るコイルで、このコイル37は、通電電流の大きさに比例
した移動量で可動ピン38を駆動するようになっている。
そして、この可動ピン38の移動に伴ってパイロット弁33
が移動し、通電電流が小さいとき(パイロット弁33の移
動量小)では伸び側減衰力は小さく、一方縮み側減衰力
は大きく設定される。また、通電電流が大きいとき(パ
イロット弁33の移動量大)では伸び側減衰力は大きく、
一方縮み側減衰力は小さく設定される。このアクチュエ
ータ34は、後述するコントローラ105の減衰係数制御部
から発信される制御信号I(通電電流)に基づいて可動
ピン38を操作させる。この減衰係数可変型ショックアブ
ソーバ103の減衰係数(減衰力)特性を示したのが図3
で、図3はパイロット弁33の移動量sに対する伸び側及
び縮み側の減衰係数(減衰力)の大きさを示している。
【0029】コントローラ105は、図4に示すような減
衰係数制御部(減衰係数制御手段)を有し、この減衰係
数制御部は、各車輪毎の絶対速度算出部Bと、前側2輪
毎のばね上加速度変化率算出部A(以下、ジャーク算出
部という。)と、各車輪毎の制御ゲイン決定部40と、各
車輪毎の減衰係数−電流変換部41と、後側減衰係数可変
型ショックアブソーバ制御信号調整部42(以下、リヤ制
御信号調整部という。)とから大略構成されている。こ
こで、制御信号調整手段は、後側2輪毎の制御ゲイン決
定部40とリヤ制御信号調整部42とから構成されている。
【0030】絶対速度算出部Bは、前後左右側のばね上
加速度αFL(R)、αRをそれぞれ積分してばね上の絶対速
度V(車両の走行状態)を求める演算部43(便宜上、前
輪右側1輪分について示す。)と、入力された絶対速度
Vに所定の大きさのゲインKを掛けることにより増幅し
て補正前制御目標信号C’を求め、この補正前制御目標
信号C’を制御ゲイン決定部40に出力する増幅部44とか
らなっている。
【0031】ジャーク算出部Aは、ばね上加速度αFL
(R)(前側)の高周波信号を除去するローパスフィルタ
部45(便宜上、右側1輪分について示す。)と、ローパ
スフィルタ部45において処理されたばね上加速度αFL
(R)を微分処理してジャーク(加速度変化率)JR(L)を
算出する演算部46と、算出されたジャークJR(L)に基づ
いてジャーク補正ゲインKJR(L)を選択し、ジャーク補
正ゲインKJR(L)を制御ゲイン決定部40(前側)に出力
すると共に、リヤ制御信号調整部42に出力する補正ゲイ
ン選択部47とから構成されている。
【0032】制御ゲイン決定部40(前側)では、絶対速
度算出部B(前側)から出力された補正前制御目標信号
C’にジャーク算出部Aで出力された左右各々のジャー
ク補正ゲインKJR(L)を掛けることにより補正後制御目
標信号C(前側)となる係数KJFR(L)を出力するように
なっている。そして、ここで得られた補正後制御目標信
号Cは、減衰係数−電流変換部41(前側)に出力され
て、減衰係数−電流変換部41で補正後制御目標信号Cに
基づくアクチュエータ34(前側)を制御する制御信号I
(前側)が決定される。
【0033】ここで、後側減衰係数可変型ショックアブ
ソーバ103RL(R)の減衰係数の調整について説明すると、
ばね上加速度αR(後側)は絶対速度算出部B(後側)
に入力され、上述した演算処理が行われて補正前制御目
標信号C’(後側)に変換される。そして、補正前制御
目標信号C’は、制御ゲイン決定部40(後側)に出力さ
れる。ここで、後側減衰係数可変型ショックアブソーバ
103RL(R)の制御系には、ジャーク算出部Aが省略されて
いるが、ばね上加速度αFL(R)(前側)により得られた
ジャーク補正ゲインKJR(L)がリヤ制御信号調整部42に
出力された後、リヤ制御信号調整部42が補正前制御目標
信号C’(後側)を調整するための所定値(ジャーク補
正値YJR(L))を算出する。そして、このジャーク補正
値YJR(L)を制御ゲイン決定部40(後側)で補正前制御
目標信号C’(後側)に掛けることにより、補正後制御
目標信号C(後側)となる係数KJRR(L)が算出されて減
衰係数−電流変換部41(後側)に出力され、減衰係数−
電流変換部41で補正後制御目標信号Cに基づくアクチュ
エータ34(後側)を制御する制御信号Iが決定される。
すなわち、ばね上加速度αFL(R)(前側)に基づいて後
側減衰係数可変型ショックアブソーバの減衰係数が調整
されるようになっている。
【0034】次に、図5に基づきメインフローチャート
について説明する。車両のエンジン始動等によりコント
ローラ105に電源が入ると、制御ソフトウェアの実行が
始まる(ステップ200)。続いて、コントローラの初期
設定を行うと(ステップ201)、所定の制御周期に達し
たか否かを判定する(ステップ202)。この時ステップ2
02では、制御周期に達していると判定するまで繰り返し
て制御周期に達しているか否かを判定する。
【0035】ステップ202で制御周期に達したと判定(Y
ESと判定)すると、アクチュエータ34を駆動する(ステ
ップ203)。続いてステップ204でアクチュエータ34以外
の機構(例えば、LED等)に信号を出力して制御す
る。次に加速度センサ104FL(R)、104Rからばね上加速度
αFL(R)、αRを読み込む(ステップ205)。続いてばね
上加速度αFL(R)、αRに基づき絶対速度算出部Bで制御
演算を実行する(ステップ206)。次にばね上加速度αF
L(R)(前側)に基づきジャーク算出部Aでジャーク(加
速度変化率)及び補正係数(ジャーク補正ゲインKJR
(L))の算出を行う(ステップ207)。続いてジャーク補
正ゲインKJR(L)に基づいて、リヤ制御信号調整部42で
リヤジャーク補正係数(ジャーク補正値YJR(L))を算
出する(ステップ208)。次に前後左右側の各車輪に対
応する制御ゲイン決定部40でジャーク(ジャーク補正ゲ
インKJR(L))に基づき制御信号(補正前制御目標信号
C’)の補正を行う(ステップ209)。そして、各車輪
毎の減衰係数−電流変換部41で補正後制御目標信号C
(係数KJFR(L)、KJRR(L))に基づきアクチュエータ34
を制御する制御信号Iを決定する(ステップ210)。こ
のステップ210で求めた制御信号Iに基づいて次の制御
周期のステップ203でアクチュエータ34が駆動され所望
の減衰係数を得るようにしている。
【0036】次に図6に基づいてステップ207の「ジャ
ーク及び補正係数算出部(ジャーク算出部A)」の制御
内容について詳細に説明する。
【0037】まず、ばね上加速度(信号)αFL(R)(前
側)に基づき、該信号の高周波ノイズ成分をカットする
ためにローパスフィルタ処理を行う(ステップ301)。
続いてローパスフィルタ処理が施されたばね上加速度α
FL(R)を微分することによってジャークJR(L)を算出す
る(ステップ302)。そして、この第1実施形態では下
向きのジャークJR(L)(車体がうねりを上りきったとこ
ろでの車体の下方への加速度変化率)に対して補正を行
い、乗員が上方に投げ出されるような感じを防止するも
のを例に挙げているため、ジャークJR(L)が0より小さ
いか否かを判定し(ステップ303)、その結果がNOの時
はジャーク補正ゲインKJR(L)=1として、通常走行時
(絶対速度算出部Bで得られた補正前制御目標信号C’
の補正を行わない)の制御量(補正後制御目標信号C=
補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲイン決定
部40に出力する。(ステップ308)。
【0038】一方、ステップ303での判定結果がYES、す
なわちジャークJR(L)が0より小さい場合は、ステップ
304に進んでジャークJR(L)の絶対値がジャークの第1
しきい値JTH1より大きいか否かを判定する。ここでジ
ャークJR(L)の絶対値がジャークの第1しきい値JTH1
より小さい場合(NOと判定)は、ステップ308に進みジ
ャーク補正ゲインKJR(L)=1として、通常走行時の制
御量(補正後制御目標信号C=補正前制御目標信号
C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。
【0039】ステップ304でジャークJR(L)の絶対値が
ジャークの第1しきい値JTH1より大きい場合(YESと判
定)は、ステップ305に進んでジャークJR(L)の絶対値
がジャークの第1しきい値JTH1より大きい第2しきい
値JTH2(JTH1<JTH2)より大きいか否かを判定す
る。ここで、ジャークJR(L)の絶対値が第2しきい値J
TH2より小さい場合(NOと判定)は、ステップ307に進ん
でジャーク補正ゲインKJR(L)=1/2として、通常走
行時の制御量の1/2の制御量(すなわち、C=1/2
・C’)となるように制御ゲイン決定部40に出力する。
一方、ステップ305でジャークJR(L)の絶対値が第2し
きい値JTH2より大きい場合(YESと判定)は、ステップ
306に進んでジャーク補正ゲインKJR(L)=1/4とし
て、通常走行時の制御量の1/4の制御量(すなわち、
C=1/4・C’)となるように制御ゲイン決定部40に
出力する。ここで、ジャークの第1しきい値JTH1及び
第2しきい値JTH2は、補正ゲイン選択部47にあらかじ
め格納されているものであり、これを図4の補正ゲイン
選択部47のマップ(選択マップ)に模式的に示してい
る。
【0040】ここで、アクチュエータ34のパイロット弁
33の移動量sは、アクチュエータ34に出力される制御信
号I(通電電流)と比例関係にあり、制御信号Iが大き
くなれば移動量sも大きく変化するようになっている。
上述のように判定された補正後制御目標信号Cは、減衰
係数−電流変換部41において制御信号Iに変換され、図
4の減衰係数−電流変換部41で示した変換マップで示す
ように補正後制御目標信号Cが1/2、1/4と順次小
さくなるに従って制御信号Iは逓増(移動量sの変化率
も順次逓増)するように選択されるようになっている。
【0041】次に図7に基づいてステップ208の「リヤ
ジャーク補正係数算出(後側2輪毎の制御ゲイン決定部
40とリヤ制御信号調整部42(制御信号調整手段)の演
算)」の制御内容について詳細に説明する。
【0042】まず、ステップ401及びステップ402では、
上記判定によって、ばね上加速度αFL(R)(前側)に基
づき得られたジャーク補正ゲインKJR(L)(1、1/
2、1/4のいずれかになっている)が1以外(KJR
(L)≠1または、KJR≠1でKJL=1または、KJR=1
でKJL≠1)であるか否かを判定し、YESと判定された
場合(KJR(L)=1/2、またはKJR(L)=1/4のいず
れかの場合)、ジャークタイマスタートフラグがセット
(ジャークタイマスタートフラグ=1)され(ステップ
403)、その後ステップ404へ進む。一方、ステップ401
及びステップ402においていずれもNOと判定された場合
(KJR(L)=1)は、ジャークタイマスタートフラグは
セットされずに(ジャークタイマスタートフラグ=0)
ステップ404へ進む。
【0043】ステップ404では、ジャークタイマスター
トフラグ=1であるか否かを判定し、1であると判定し
た場合(YESと判定)は、ステップ405を実行し、タイマ
をスタートする準備を行う。ステップ404でジャークタ
イマスタートフラグ=0であると判定した場合(NOと判
定)は、ステップ406へ進む。そして、ステップ406でジ
ャークタイマセットフラグ=1のときは、ジャークタイ
マをインクリメントする(ステップ407)。ステップ406
でジャークタイマセットフラグ=0のときは、ジャーク
補正値YJR(L)(補正前制御目標C’を調整するための
所定値)=1として制御量の補正(調整)は行わない
(ステップ408)。すなわち、通常走行時の制御量で、
補正前制御目標信号C’=補正後制御目標信号Cとな
る。
【0044】ステップ409では、ジャークタイマが設定
値(時間)以下か否かを判定し、設定値以上の場合(NO
と判定)は、ステップ410に進み、ジャークタイマセッ
トフラグ及びジャークタイマを共にクリア(=0)して
ステップ411でジャーク補正値YJR(L)=1とする。一
方、ステップ409でジャークタイマが設定値以下の場合
(YESと判定)は、ステップ412で前輪左右側それぞれの
ジャーク補正ゲインKJR(L)の大きさを比較して、KJR
がKJL以上であるか否かを判定する。ステップ412でNO
と判定した場合(KJR<KJLと判定)は、小さい方のジ
ャーク補正ゲインKJRをジャーク補正値とする(YJR
(L)=KJR)。一方、ステップ412でYESと判定した場合
(KJR≧KJLと判定)は、小さい方のジャーク補正ゲイ
ンKJLをジャーク補正値とする(YJR(L)=KJL)。
【0045】このようにしてリヤ制御信号調整部42が、
ばね上加速度αFL(R)(前側)に基づき得られたジャー
ク補正ゲインKJR(L)から、ジャーク補正値YJR(L)(後
側)を求めて、このジャーク補正値YJR(L)を制御ゲイ
ン決定部40(後側)に出力する。そして、制御ゲイン決
定部40は、補正前制御目標信号C’にジャーク補正値Y
JR(L)(1、1/2、1/4のいずれか)を掛けること
により補正後制御目標信号C(後側)となる係数KJRR
(L)を出力するようになっている。そして、ここで得ら
れた補正後制御目標信号Cは、減衰係数−電流変換部41
(後側)に出力され、減衰係数−電流変換部41は、補正
後制御目標信号Cに基づき制御信号Iを決定する。
【0046】以上のように構成されたサスペンション制
御装置の作用を以下説明する。
【0047】例えば車両が路面のうねりを上り始める
と、車体100が上方に変位し、減衰係数可変型ショック
アブソーバ103FL(R)、103RL(R)は共に縮み状態になり、
このときの減衰係数は伸びハード/縮みソフトを呈する
値に設定されている(通常走行時の制御は従来技術と同
じ)。これにより、車体100には、路面変化が伝わりに
くく良好な乗り心地を得ている。その後、路面のうねり
を上る途中で、上る際に縮んだばね102FL(R)、102RL(R)
の反発力により減衰係数可変型ショックアブソーバ103F
L(R)、103RL(R)は伸び始め、うねりを上ったときの車体
100の慣性と合わせて、車体100は比較的大きな速度で上
方に動く。
【0048】通常、車両の前後車輪は、所定のホイール
ベース(前側車輪と後側車輪との距離)をもって設けら
れているため、まず前側車輪101FL(R)が路面のうねりを
上る。このとき、前側の加速度センサ104FL(R)が検出す
る上下加速度αFL(R)(車体100の下方への加速度)のジ
ャークJR(L)が第1しきい値JTH1を越えていなけれ
ば、乗員は、上方に投げ出されるような感じは受けない
ため、通常の制御量(制御信号Iの大きさ小で、アクチ
ュエータ34のパイロット弁33の変化率(変位量)も小)
でアクチュエータ34のパイロット弁33を前制御周期と同
じ制御内容で制御する(伸びハード/縮みソフトの状
態)。
【0049】ジャークJR(L)が第1しきい値JTH1を越
えて第2しきい値JTH2を越えていない場合は、乗員
は、上方に投げ出されるような感じを多少受ける虞があ
るため、制御量を1/2(制御信号Iの大きさ中で、パ
イロット弁33の変化率も中)として、アクチュエータ34
のパイロット弁33の変化率を大きくする(パイロット弁
33の移動量s中)。すなわち、減衰係数が前制御周期で
は伸びハードであったのに対し、伸びソフト(ミディア
ムソフト)として減衰係数可変型ショックアブソーバ10
3FL(R)、103RL(R)を伸び易くする。
【0050】ジャークJR(L)が第2しきい値JTH2を越
えた場合は、乗員は、上方に投げ出されるような感じを
受ける可能性が高いため、制御量を1/4(制御信号I
の大きさ大で、パイロット弁33の変化率も大)として、
アクチュエータ34のパイロット弁33の変化率をさらに大
きくする(パイロット弁33の移動量s大)。すなわち、
減衰係数(減衰力)が前制御周期では伸びハードであっ
たのに対し、より伸びソフト(ベリーソフト)として減
衰係数可変型ショックアブソーバ103FL(R)、103RL(R)を
より伸び易くする。
【0051】その後、車両の前側車輪101FL(R)が路面の
うねりの頂点を越えた後に、次いで後側車輪101RL(R)が
路面のうねりを上る。このとき、後側の減衰係数可変型
ショックアブソーバ103RL(R)の減衰係数は、前側の加速
度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL(R)のジャ
ークJR(L)に基づき、すでに補正された減衰係数(ジャ
ーク補正値YJR(L)による)となって保持されているの
で、後側の減衰係数可変型ショックアブソーバ103RL(R)
は伸び易く、迅速にかつ確実に乗員が上方に投げ出され
るような感じを受けることを防止することができる。特
に車体100の後側に位置する乗員(路面変化が入力され
るショックアブソーバの近傍に位置する)に対して大き
な効果が得られる。
【0052】なお、第1実施形態では、下向きのジャー
ク(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方へ
の加速度変化率)に対してのみ補正を行い、乗員が上方
に投げ出されるような感じを防止するものを例に挙げた
が、上向きのジャーク(車体がうねりを下がりきったと
ころでの車体の上方への加速度変化率)に対して補正を
行えるようにしても良く、この場合、乗員がシートに強
く押しつけられるような感じを確実に防止することがで
きる。
【0053】上記第1実施形態の変形例について、図8
及び図9に基づき説明する。図8は本変形例の制御ブロ
ックにおける補正ゲイン算出部を示しており、図4のジ
ャーク算出部Aの補正ゲイン算出部47の選択マップのみ
が異なっている。すなわち、上記第1実施形態の補正ゲ
イン算出部47の選択マップに加えて、ジャークJR(L)の
値がプラス領域(マップの右半分側)においても第1、
第2のしきい値を備えている点で異なっている。これに
より、加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL
(R)のジャークJR(L)がプラス(上向きのジャークが発
生)の場合は、プラス領域の第1、第2のしきい値とジ
ャークJR(L)とを比較し、その結果、減衰係数制御部
は、上述の下向きのジャークの場合とは逆方向にアクチ
ュエータ34を駆動する(縮みソフト/伸びハードの状態
とする)ことで、乗員がシートに強く押しつけられるよ
うな感じを確実に防止する。
【0054】上記変形例の制御内容について述べると、
図5のステップ209で制御信号の補正処理(上記ジャー
ク算出部Aの演算に基づき得られた伸び側減衰係数の補
正)を行っており、このステップ209の制御内容を図9
に示す。ステップ601では、現在の制御信号が縮み側で
あるか否かを判定する。ステップ601の判定がNO(制御
信号=伸び側)のときは、縮み側は既にソフトの状態に
あるため補正の必要がなく、ステップ603へ進み、上述
した実施形態の制御を行う。一方、YESと判定された場
合(制御信号=縮み側)は、ステップ602へ進み、縮み
側ハードにより発生するジャーク(上向き)を抑制させ
るために、図5のステップ207で得たジャーク補正ゲイ
ンKJR(L)を掛けることにより、制御目標信号Cを補正
する。
【0055】このように構成したことにより、上向きの
ジャーク(車体がうねりを下がりきったところでの車体
の上方への加速度変化率)に対しても減衰力の調整の制
御量の補正を行うことができるので、この場合、車体が
うねりを下がりきったところで乗員がシートに強く押し
つけられるような感じを確実に防止することができる。
【0056】次に、本発明の第2実施形態について図10
乃至図12について説明する。なお、前述した第1実施形
態と異なる部分についてのみ、また、同一部分について
は同一の符号を付して説明する。
【0057】第2実施形態は、車両の後側におけるジャ
ーク(加速度変化率)の発生タイミングを、前側のジャ
ーク発生タイミングと車速及びホイールベースとによっ
て推測し、補正制御を行うようにしている。すなわち、
図10に示すメインのフローチャートのステップ708a及び
ステップ708bで、フロントジャーク情報演算(前側のジ
ャーク発生タイミングの計測)及びリヤ補正タイミング
演算(車両の後側におけるジャーク発生タイミングの推
定)を行っている。なお、その他のステップ(処理)
は、前述の第1実施形態と同一であるため、その説明は
省略する。
【0058】図11に基づいてステップ708aの「フロント
ジャーク情報演算」の制御内容について詳細に説明す
る。
【0059】ステップ801からステップ806では、第1実
施形態と同様に後側の減衰係数可変型ショックアブソー
バ103RL(R)におけるジャーク補正値YJR(L)を算出して
いる。続いてステップ807でジャーク継続タイマスター
トフラグをクリア(ジャーク継続タイマスタートフラグ
=0)し、ステップ808で前制御周期のジャーク補正値
YJR(L)(ZYJR(L))が1であったか否かを判定し、NO
と判定した場合(ZYJR(L)≠1)は、ステップ812へ進
む。一方、YESと判定した場合(ZYJR(L)=1)は、ス
テップ809へ進み、ステップ801からステップ806で得ら
れたジャーク補正値YJR(L)が1以外であるか否かを判
定する。ステップ809でNOと判定した場合(YJR(L)=
1)は、ステップ814へ進み、ジャーク補正値YJR(L)を
前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)
=YJR(L))。
【0060】ステップ809でYESと判定した場合(YJR
(L)≠1)は、ステップ810でジャーク継続タイマをクリ
ア(ジャーク継続タイマ=0)し、続いて、ステップ81
1でジャーク継続タイマスタートフラグがセットされ
(ジャーク継続タイマスタートフラグ=1)、ステップ
814に進み、ジャーク補正値YJR(L)を前制御周期のジャ
ーク補正値YJR(L)とする(ZYJR(L)=YJR(L))。
【0061】ステップ812では、ジャーク補正値YJR(L)
が1であるか否かを判定し、NOと判定した場合(YJR
(L)≠1)は、ステップ813で現在もジャークが発生(継
続)しているとしてジャーク継続タイマに1周期分加算
(カウント)され、ステップ814へ進み、ジャーク補正
値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする
(ZYJR(L)=YJR(L))。一方、YESと判定した場合
(YJR(L)=1)は、ステップ814へ進み、ジャーク補正
値YJR(L)を前制御周期のジャーク補正値YJR(L)とする
(ZYJR(L)=YJR(L))。
【0062】このようにして、ステップ708aでは、車両
の前側でジャーク発生タイミング(いつジャークが発生
したのか)を検出し、そして、ジャーク継続タイマによ
りジャークがどれだけ継続しているのかを計測する。
【0063】次に図12に基づいてステップ708bの「リヤ
補正タイミング演算」の制御内容について詳細に説明す
る。
【0064】ステップ901において、ジャーク継続タイ
マスタートフラグがセット(ジャーク継続タイマスター
トフラグ=1)されているか否かを判定する。そして、
ステップ901でNOと判定された場合(ジャーク継続タイ
マスタートフラグ≠1)は、ステップ904へ進む。ステ
ップ901でYESと判定された場合(ジャーク継続タイマス
タートフラグ=1)は、次のステップ902で車両のホイ
ールベース及び車速からジャークタイマの設定を行う
(設定値Tの決定)。続いてステップ903では、リヤジ
ャークタイマスタートフラグがセット(リヤジャークタ
イマスタートフラグ=1)される。
【0065】ステップ904では、リヤジャークタイマス
タートフラグがセット(=1)されているか否か判定
し、NOと判定した場合(リヤジャークタイマスタートフ
ラグ≠1)は、ステップ908へ進む。一方、ステップ904
でYESと判定した場合(リヤジャークタイマスタートフ
ラグ=1)は、ステップ905でリヤジャークタイマに1
周期分加算(カウント)されステップ906へ進み、リヤ
ジャークタイマが設定値.T以上か否かの判定を行う。
ステップ906でNOと判定された場合(リヤジャークタイ
マ<設定値T)は、ステップ908へ進む。一方、YESと判
定された場合(リヤジャークタイマ≧設定値T)は、次
のステップ907でリヤジャークタイミングフラグがセッ
ト(=1)され、また、リヤジャークタイマスタートフ
ラグがクリア(=0)される。
【0066】ステップ908では、リヤジャークタイミン
グフラグがセット(=1)されているか否かを判定し、
NOと判定された場合(リヤジャークタイミングフラグ≠
1)は、ステップ914へ進み、ジャーク補正値YJR(L)=
1とする。一方、YESと判定された場合(リヤジャーク
タイミングフラグ=1)は、ステップ909でリヤジャー
クタイミングタイマに1周期分加算(カウント)されス
テップ910へ進む。
【0067】ステップ910では、リヤジャークタイミン
グタイマがジャーク継続タイマ以下であるか否かを判定
し、NOと判定した場合(リヤジャークタイミングタイマ
>ジャーク継続タイマ)は、ステップ912へ進み、リヤ
ジャークタイミングタイマ及びリヤジャークタイミング
フラグが共にクリア(=0)され、次のステップ913で
ジャーク補正値YJR(L)=1とされる。一方、YESと判定
した場合(リヤジャークタイミングタイマ≦ジャーク継
続タイマ)は、ジャーク補正値YJR(L)をKJR(L)のうち
図11で求めた小さい方の値をとる。
【0068】以上述べたように第2実施形態では、ステ
ップ708a及びステップ708bにおいて、現在の車速と車両
のホイールベースからリヤにおいてジャークが発生する
タイミングをジャークタイミングタイマにより推定し
(ステップ708b)、ステップ708aの「フロントジャーク
情報演算」によって求められたジャーク継続時間から、
車両の後側がジャーク発生タイミングにある場合に補正
係数(ジャーク補正値YJR(L)をステップ708aで求めた
値として、車両の後側ジャークの発生を防止するように
している。よって、車両の後側におけるジャークの発生
タイミング及びジャーク継続時間を演算するので、タイ
ミングを外すことなく後側の減衰係数可変型ショックア
ブソーバの減衰係数の制御量を補正してアクチュエータ
を駆動し、しかも、ジャーク継続中にはその状態(ジャ
ークを防止し得る減衰係数)を保持するので、乗員が上
方に投げ出されるような感じや、シートに強く押しつけ
られるような感じをより確実に防止することができる。
【0069】次に第3実施形態について、図13乃至図16
に基づき説明する。この第3実施形態は、ばね上加速度
(信号)に基づき後側減衰力可変型ショックアブソーバ
の制御量を補正するようにしたものである。なお、第1
実施形態では、ばね上加速度(信号)によりジャーク
(加速度変化率)を求めて、このジャークにより後側減
衰力可変型ショックアブソーバの制御量を補正するよう
にしている。この点で第1実施形態とは異なり、この異
なる部分についてのみ説明する。なお、第1実施形態と
同一部分については同一の符号を付して説明する。
【0070】まず、第1実施形態と異なる図13のステッ
プ1007の「加速度及び補正係数の算出」の制御内容につ
いて、図14に基づき詳細に説明する。
【0071】まず、前側の加速度センサ104FL(R)が出力
するばね上加速度(信号)αFL(R)(前側)に基づき、
該信号の高周波ノイズ成分をカットするためにローパス
フィルタ処理を行う(ステップ1101)。そして、この第
3実施形態では下向きの加速度αFL(R)(車体がうねり
を上りきったところでの車体の下方への加速度)に対し
て補正を行い、乗員が上方に投げ出されるような感じを
防止するものを例に挙げているため、ステップ1101でロ
ーパスフィルタ処理が施されたばね上加速度GR(L)が0
より小さいか否かを判定し(ステップ1102)、その結果
がNOの時はばね上加速度補正ゲインKGR(L)=1とし
て、通常走行時(絶対速度算出部Bで得られた補正前制
御目標信号C’の補正を行わない)の制御量(補正後制
御目標信号C=補正前制御目標信号C’)となるように
制御ゲイン決定部40aに出力する(ステップ1107)。
【0072】一方、ステップ1102での判定結果がYES、
すなわちばね上加速度GR(L)が0より小さい場合は、ス
テップ1103に進んでばね上加速度GR(L)の絶対値がばね
上加速度の第1しきい値GTH1より大きいか否かを判定
する。ここでばね上加速度GR(L)の絶対値がばね上加速
度の第1しきい値GTH1より小さい場合(NOと判定)
は、ステップ1107に進みばね上加速度補正ゲインKGR
(L)=1として、通常走行時の制御量(補正後制御目標
信号C=補正前制御目標信号C’)となるように制御ゲ
イン決定部40aに出力する。
【0073】ステップ1103でばね上加速度GR(L)の絶対
値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より大きい場合
(YESと判定)は、ステップ1104に進んでばね上加速度G
R(L)の絶対値がばね上加速度の第1しきい値GTH1より
大きい第2しきい値GTH2(GTH1<GTH2)より大きい
か否かを判定する。ここで、ばね上加速度GR(L)の絶対
値が第2しきい値GTH2より小さい場合(NOと判定)
は、ステップ1106に進んでばね上加速度補正ゲインKGR
(L)=1/2として、通常走行時の制御量の1/2の制
御量(すなわち、C=1/2・C’)となるように制御
ゲイン決定部40aに出力する。一方、ステップ1104でば
ね上加速度GR(L)の絶対値が第2しきい値GTH2より大き
い場合(YESと判定)は、ステップ1105に進んでばね上
加速度補正ゲインKGR(L)=1/4として、通常走行時
の制御量の1/4の制御量(すなわち、C=1/4・
C’)となるように制御ゲイン決定部40aに出力する。
ここで、ばね上加速度の第1しきい値GTH1及び第2し
きい値GTH2は、補正ゲイン選択部47aにあらかじめ格納
されているものであり、これを図16の補正ゲイン選択部
47aのマップ(選択マップ)に模式的に示している。
【0074】次に、図13のステップ1008の「リヤ加速度
補正係数算出」の制御内容について、図15に基づき詳細
に説明する。
【0075】まず、ステップ1201及びステップ1202で
は、上記判定によって、ばね上加速度αFR(L)(前側)
に基づき得られたばね上加速度補正ゲインKGR(L)
(1、1/2、1/4のいずれかになっている)が1以
外(KGR(L)≠1または、KGR≠1でKGL=1または、
KGR=1でKGL≠1)であるか否かを判定し、YESと判
定された場合(KGR(L)=1/2、またはKGR(L)=1/
4のいずれかの場合)、加速度タイマスタートフラグが
セット(加速度タイマスタートフラグ=1)され(ステ
ップ1203)、その後ステップ1204へ進む。一方、ステッ
プ1201及びステップ1202においていずれもNOと判定され
た場合(KGR(L)=1)は、加速度タイマスタートフラ
グはセットされずに(加速度タイマスタートフラグ=
0)ステップ1204へ進む。
【0076】ステップ1204では、加速度タイマスタート
フラグ=1であるか否かを判定し、1であると判定した
場合(YESと判定)は、ステップ1205を実行し、タイマ
をスタートする準備を行う。ステップ1204で加速度タイ
マスタートフラグ=0であると判定した場合(NOと判
定)は、ステップ1206へ進む。そして、ステップ1206で
加速度タイマセットフラグ=1のときは、加速度タイマ
をインクリメントする(ステップ1207)。ステップ1206
で加速度タイマセットフラグ=0のときは、加速度補正
値YGR(L)(補正前制御目標C’を調整するための所定
値)=1として制御量の補正(調整)は行わない(ステ
ップ1208)。すなわち、通常走行時の制御量で、補正前
制御目標信号C’=補正後制御目標信号Cとなる。
【0077】ステップ1209では、加速度タイマが設定値
以下か否かを判定し、設定値以上の場合(NOと判定)
は、ステップ1210に進み、加速度タイマセットフラグ及
び加速度タイマを共にクリア(=0)してステップ1211
で加速度補正値YGR(L)=1とする。一方、ステップ120
9で加速度タイマが設定値以下の場合(YESと判定)は、
ステップ1212で前輪左右側それぞれの加速度補正ゲイン
KGR(L)の大きさを比較して、KGRがKGLより大きいか
否かを判定する。ステップ1212でNOと判定した場合(K
GR<KGLと判定)は、小さい方の加速度補正ゲインKGR
を加速度補正値とする(YGR(L)=KGR)。一方、ステ
ップ1212でYESと判定した場合(KGR≧KGLと判定)
は、小さい方の加速度補正ゲインKGLを加速度補正値と
する(YGR(L)=KGL)。
【0078】このようにしてリヤ制御信号調整部42a
が、ばね上加速度αFR(L)(前側)に基づき得られた加
速度補正ゲインKGR(L)から、加速度補正値YGR(L)(後
側)を求めて、この加速度補正値YGR(L)を制御ゲイン
決定部40a(後側)に出力する。そして、制御ゲイン決
定部40aは、補正前制御目標信号C’に加速度補正値YG
R(L)(1、1/2、1/4のいずれか)を掛けることに
より補正後制御目標信号C(係数KGRR(L))を求めて、
減衰係数−電流変換部41a(後側)に出力し、減衰係数
−電流変換部41aは制御信号Iを決定する。
【0079】以上のように構成されたサスペンション制
御装置の作用は、第1実施形態では加速度変化率で減衰
係数を調整するアクチュエータ34への目標信号を補正す
るのに対し、第3実施形態では、加速度で減衰係数を調
整するアクチュエータ34への目標信号を補正するように
しており、その制御内容は第1実施形態とほぼ同様であ
るため省略する。効果についても第1実施形態と同様
に、迅速にかつ確実に乗員が上方に投げ出されるような
感じを受けることを防止することができ、特に車体100
の後側に位置する乗員に対して大きな効果が得られる。
また、第1実施形態に比してジャーク(加速度の変化
率)の算出を行わなくて済む分、コントローラ(回路)
の軽量化が図れる。
【0080】なお、第3実施形態では、下向きの加速度
(車体がうねりを上りきったところでの車体の下方への
加速度)に対して補正を行い、乗員が上方に投げ出され
るような感じを防止するものを例に挙げたが、第1実施
形態の変形例のように、上向きの加速度(車体がうねり
を下がりきったところでの車体の上方への加速度)に対
して補正を行うようにしても良く、この場合、乗員がシ
ートに強く押しつけられるような感じを確実に防止する
ことができる。
【0081】上記第3実施形態の変形例について、図17
及び図18に基づき説明する。図17は本変形例の制御ブロ
ックにおける補正ゲイン算出部を示しており、図16の加
速度算出部Aの補正ゲイン算出部47aの選択マップのみ
が異なっている。すなわち、上記第3実施形態の補正ゲ
イン算出部47aの選択マップに加えて、加速度GR(L)の
値がプラス領域(マップの右半分側)においても第1、
第2のしきい値を備えている点で異なっている。これに
より、加速度センサ104FL(R)が検出する上下加速度αFL
(R)のローパスフィルタ処理後の加速度GR(L)がプラス
(上向きの加速度が発生)の場合は、プラス領域の第
1、第2のしきい値と加速度GR(L)とを比較し、その結
果、減衰係数制御部は、上述の下向きの加速度の場合と
は逆方向にアクチュエータ34を駆動することで、乗員が
シートに強く押しつけられるような感じを確実に防止す
る。
【0082】上記変形例の制御内容について述べると、
図13のステップ1009で制御信号の補正処理(上記加速度
算出部Aの演算に基づき得られた伸び側減衰係数の補
正)を行っており、このステップ1009の制御内容を図18
に示す。ステップ1401では、現在の制御信号が縮み側で
あるか否かを判定する。ステップ1401の判定がNO(制御
信号=伸び側)のときは、縮み側は既にソフトの状態に
あるため補正の必要がなく、ステップ1403へ進み、上述
した実施形態の制御を行う。一方、YESと判定された場
合(制御信号=縮み側)は、ステップ1402へ進み、縮み
側ハードにより発生する加速度(上向き)を抑制させる
ために、図13のステップ1007で得た加速度補正ゲインK
GR(L)を掛けることにより、制御目標信号Cを補正す
る。
【0083】このように構成したことにより、上向きの
加速度(車体がうねりを下がりきったところでの車体の
上方への加速度)に対しても減衰力の調整の制御量の補
正を行うことができるので、この場合、車体がうねりを
下がりきったところで乗員がシートに強く押しつけられ
るような感じを確実に防止することができる。
【0084】次に、本発明の第4実施形態について図19
乃至図21について説明する。なお、前述した第3実施形
態と異なる部分についてのみ、また、同一部分について
は同一の符号を付して説明する。
【0085】第4実施形態は、車両の後側における加速
度の発生タイミングを、前側の加速度発生タイミングと
車速及びホイールベースとによって推測し、補正制御を
行うようにしている。すなわち、図19に示すメインのフ
ローチャートのステップ1508a及びステップ1508bで、フ
ロント加速度情報演算(前側の加速度発生タイミングの
計測)及びリヤ補正タイミング演算(車両の後側におけ
る加速度発生タイミングの計測)を行っている。なお、
その他のステップ(処理)は、前述の第3実施形態と同
一であるため、その説明は省略する。
【0086】図20に基づいてステップ1508aの「フロン
ト加速度情報演算」の制御内容について詳細に説明す
る。
【0087】ステップ1601からステップ1606では、第3
実施形態と同様に後側の減衰係数可変型ショックアブソ
ーバ103RL(R)における加速度補正値YGR(L)を算出して
いる。続いてステップ1607で加速度継続タイマスタート
フラグをクリア(加速度継続タイマスタートフラグ=
0)し、ステップ1608で前制御周期の加速度補正値YGR
(L)(ZYGR(L))が1であったか否かを判定し、NOと判
定した場合(ZYGR(L)≠1)は、ステップ1612へ進
む。一方、YESと判定した場合(ZYGR(L)=1)は、ス
テップ1609へ進み、ステップ1601からステップ1606で得
られた加速度補正値YGR(L)が1以外であるか否かを判
定する。ステップ1609でNOと判定した場合(YGR(L)=
1)は、ステップ1614へ進み、加速度補正値YGR(L)を
前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR(L)=
YGR(L))。
【0088】ステップ1609でYESと判定した場合(YGR
(L)≠1)は、ステップ1610で加速度継続タイマをクリ
ア(加速度継続タイマ=0)し、続いて、ステップ1611
で加速度継続タイマスタートフラグがセットされ(加速
度継続タイマスタートフラグ=1)、ステップ1614に進
み、加速度補正値YGR(L)を前制御周期の加速度補正値
YGR(L)とする(ZYGR(L)=YGR(L))。
【0089】ステップ1612では、加速度補正値YGR(L)
が1であるか否かを判定し、NOと判定した場合(YGR
(L)≠1)は、ステップ1613で現在も加速度が発生(継
続)しているとして加速度継続タイマに1周期分加算
(カウント)され、ステップ1614へ進み、加速度補正値
YGR(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(Z
YGR(L)=YGR(L))。一方、YESと判定した場合(YGR
(L)=1)は、ステップ1614へ進み、加速度補正値YGR
(L)を前制御周期の加速度補正値YGR(L)とする(ZYGR
(L)=YGR(L))。
【0090】このようにして、ステップ1508aでは、車
両の前側で加速度発生タイミング(いつ加速度が発生し
たのか)を検出し、そして、加速度継続タイマにより加
速度がどれだけ継続しているのかを計測する。
【0091】次に図21に基づいてステップ1508bの「リ
ヤ補正タイミング演算」の制御内容について詳細に説明
する。
【0092】ステップ1701において、加速度継続タイマ
スタートフラグがセット(加速度継続タイマスタートフ
ラグ=1)されているか否かを判定する。そして、ステ
ップ1701でNOと判定された場合(加速度継続タイマスタ
ートフラグ≠1)は、ステップ1704へ進む。ステップ17
01でYESと判定された場合(加速度継続タイマスタート
フラグ=1)は、次のステップ1702で車両のホイールベ
ース及び車速から加速度タイマの設定を行う(設定値T
の決定)。続いてステップ1703では、リヤ加速度タイマ
スタートフラグがセット(リヤ加速度タイマスタートフ
ラグ=1)される。
【0093】ステップ1704では、リヤ加速度タイマスタ
ートフラグがセット(=1)されているか否か判定し、
NOと判定した場合(リヤ加速度タイマスタートフラグ≠
1)は、ステップ1708へ進む。一方、ステップ1704でYE
Sと判定した場合(リヤ加速度タイマスタートフラグ=
1)は、ステップ1705でリヤ加速度タイマに1周期分加
算(カウント)されステップ1706へ進み、リヤ加速度タ
イマが設定値T以上か否かの判定を行う。ステップ1706
でNOと判定された場合(リヤ加速度タイマ<設定値T)
は、ステップ1708へ進む。一方、YESと判定された場合
(リヤ加速度タイマ≧設定値T)は、次のステップ1707
でリヤ加速度タイミングフラグがセット(=1)され、
また、リヤ加速度タイマスタートフラグがクリア(=
0)される。
【0094】ステップ1708では、リヤ加速度タイミング
フラグがセット(=1)されているか否かを判定し、NO
と判定された場合(リヤ加速度タイミングフラグ≠1)
は、ステップ1714へ進み、加速度補正値YGR(L)=1と
する。一方、YESと判定された場合(リヤ加速度タイミ
ングフラグ=1)は、ステップ1709でリヤ加速度タイミ
ングタイマに1周期分加算(カウント)されステップ17
10へ進む。
【0095】ステップ1710では、リヤ加速度タイミング
タイマが加速度継続タイマ以下であるか否かを判定し、
NOと判定した場合(リヤ加速度タイミングタイマ>加速
度継続タイマ)は、ステップ1712へ進み、リヤ加速度タ
イミングタイマ及びリヤ加速度タイミングフラグが共に
クリア(=0)され、次のステップ1713で加速度補正値
YGR(L)=1とされる。一方、YESと判定した場合(リヤ
加速度タイミングタイマ≦加速度継続タイマ)は、加速
度補正値YGR(L)をKGR(L)のうち図16で求めた小さい方
の値をとる。
【0096】以上述べたように第4実施形態では、ステ
ップ1508a及びステップ1508bにおいて、現在の車速と車
両のホイールベースからリヤにおける加速度が発生する
タイミングを加速度タイミングタイマにより予測し(ス
テップ1508b)、ステップ1508aの「フロント加速度情報
演算」によって求められた加速度継続時間から、車両の
後側が加速度発生タイミングにある場合に補正係数(加
速度補正値YGR(L)をステップ1508aで求めた値とし
て、車両の後側加速度の発生を防止するようにしてい
る。よって、車両の後側における加速度の発生タイミン
グ及び加速度継続時間を演算するので、タイミングを外
すことなく後側の減衰係数可変型ショックアブソーバの
減衰係数の制御量を補正してアクチュエータを駆動し、
しかも、加速度発生中にはその状態(加速度の発生を防
止し得る減衰係数)を保持するので、乗員が上方に投げ
出されるような感じや、シートに強く押しつけられるよ
うな感じをより確実に防止することができる。
【0097】なお、上述の各実施形態では、ジャーク及
び加速度のしきい値をそれぞれ2個(JTH1及びJTH2)
のみ用いたものを示したがこれに限らず、複数(n個)
のしきい値を設定するようにしても良く、この場合より
極め細かな補正制御を行うことができる。
【0098】さらに、後側の加速度センサは1個のみ搭
載されたものを示したが、別段これに限ることはなく、
各車輪に対応させて複数個(通常の自動車では4輪に各
1個、計4個)設けてもよく、この場合、あらゆる路面
状況において、さらに極め細かな補正制御を行うことが
できる。
【0099】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
前側の上下加速度または上下加速速度変化率があらかじ
め設定した基準値を越えた場合、後側の減衰力可変型シ
ョックアブソーバの減衰力を小さくすることができるの
で、特にショックアブソーバが乗員の近くに配置される
ことの多いリヤ側において、うねりを上りきったところ
あるいは下りきったところで、上方に投げ出されるよう
な感じまたはシートに強く押しつけられるような感じを
確実に防止することができる。
【0100】また、前側の上下加速度または上下加速度
変化率があらかじめ設定した基準値を越えた場合、後側
の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくし
た状態を所定時間継続することができるので、後側の減
衰力可変型ショックアブソーバの減衰力の制御量を補正
してアクチュエータを駆動し、その状態を保持すること
ができるので、乗員が上方に投げ出されるような感じ
や、シートに強く押しつけられるような感じをより確実
に防止することができる。
【0101】さらに、前側の上下加速度または上下加速
度変化率があらかじめ設定した基準値を越えた場合、車
両速度に基づいて後側のばね上の上下加速度または上下
加速度変化率が大きくなるタイミングを演算し、このタ
イミングにおいて後側の減衰力可変型ショックアブソー
バの減衰力を小さくすることができるので、タイミング
を外すことなく後側の減衰力可変型ショックアブソーバ
の減衰力の制御量を補正してアクチュエータを駆動する
ことができ、乗員が上方に投げ出されるような感じや、
シートに強く押しつけられるような感じをより確実に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態の自動車の形態を示す模式
図である。
【図2】図1の減衰係数可変型ショックアブソーバの構
造を示した縦断面図である。
【図3】図2の減衰係数可変型ショックアブソーバのパ
イロット弁移動量sと減衰係数(減衰力)との関係を示
す特性図である。
【図4】本発明の第1実施形態の制御ブロック図を示し
た図である。
【図5】図4の制御内容を示すメインフローチャートで
ある。
【図6】図4のジャーク補正係数算出の演算内容を示す
フローチャートである。
【図7】図4のリヤジャーク補正係数算出の演算内容を
示すフローチャートである。
【図8】図4のジャーク算出部Aにおける補正ゲイン算
出部の変形例を示すマップである。
【図9】図8の変形例の演算内容を示すフローチャート
である。
【図10】本発明の第2実施形態の制御内容を示すメイ
ンフローチャートである。
【図11】図10のフロントジャーク情報演算の演算内
容を示すフローチャートである。
【図12】図10のリヤ補正タイミング演算の演算内容
を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施形態の制御内容を示すメイ
ンフローチャートである。
【図14】図13の加速度補正係数算出の演算内容を示
すフローチャートである。
【図15】図13のリヤ加速度補正係数算出の演算内容
を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第3実施形態の制御ブロック図を示
した図である。
【図17】図16のジャーク算出部Aにおける補正ゲイ
ン算出部の変形例を示すマップである。
【図18】図17の変形例の演算内容を示すフローチャ
ートである。
【図19】本発明の第4実施形態の制御内容を示すメイ
ンフローチャートである。
【図20】図19のフロント加速度情報演算の演算内容
を示すフローチャートである。
【図21】図19のリヤ補正タイミング演算の演算内容
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
34 比例ソレノイド型アクチュエータ(アクチュエー
タ) 40、40a 制御ゲイン決定部(減衰係数制御手段、制
御信号調整手段) 41、41a 減衰係数−電流変換部(減衰係数制御手
段) 42 リヤ制御信号調整部(減衰係数制御手段、制御信
号調整手段) 100 車体(ばね上) 101 車輪(ばね下) 103 減衰係数可変型ショックアブソーバ 104 加速度センサ(前後側上下加速度検出手段) A ばね上加速度変化率算出部(減衰係数制御手段) B 絶対速度算出部(減衰係数制御手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前側及び後側に対応してばね上と
    ばね下との間に介装される前後各側の減衰力可変型ショ
    ックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショック
    アブソーバの減衰力をそれぞれ調整するアクチュエータ
    と、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する
    前後各側上下加速度検出手段と、該前後各側上下加速度
    検出手段が検出した上下加速度に応じて減衰力を調整す
    べく前記アクチュエータに制御信号を発信する減衰力制
    御手段と、からなるサスペンション制御装置において、 前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検出手段が
    検出した上下加速度があらかじめ設定した上下加速度基
    準値を越えた場合、前記後側の減衰力可変型ショックア
    ブソーバの減衰力を小さくするように前記制御信号を調
    整する制御信号調整手段を備えたことを特徴とするサス
    ペンション制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御信号調整手段は、前記前側上下
    加速度検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定
    した上下加速度基準値を越えた場合、前記後側の減衰力
    可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくした状態を
    所定時間継続するように制御信号を前記アクチュエータ
    に発信するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のサスペンション制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の速度を検出する車両速度検出手段
    を設け、前記制御信号調整手段は、前記前側上下加速度
    検出手段が検出した上下加速度があらかじめ設定した上
    下加速度基準値を越えた場合、前記車両速度検出手段が
    検出した車両速度に基づき、前記後側のばね上の上下加
    速度が大きくなるタイミングを演算し、該タイミングに
    おいて前記後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減
    衰力を小さくするように制御信号を前記アクチュエータ
    に発信するようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    のサスペンション制御装置。
  4. 【請求項4】 車両の前側及び後側に対応してばね上と
    ばね下との間に介装される前後各側の減衰力可変型ショ
    ックアブソーバと、該前後各側の減衰力可変型ショック
    アブソーバの減衰力をそれぞれ調整するアクチュエータ
    と、前記ばね上の前側及び後側の上下加速度を検出する
    前後各側上下加速度検出手段と、該前後各側上下加速度
    検出手段が検出した上下加速度に応じて減衰力を調整す
    べく前記アクチュエータに制御信号を発信する減衰力制
    御手段と、からなるサスペンション制御装置において、 前記減衰力制御手段は、前記前側上下加速度検出手段が
    検出した上下加速度に基づいて上下加速度変化率を求め
    る上下加速度変化率算出部を有し、該上下加速度変化率
    算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定し
    た上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記後側の減
    衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さくするよ
    うに前記制御信号を調整する制御信号調整手段を備えた
    ことを特徴とするサスペンション制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御信号調整手段は、前記上下加速
    度変化率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじ
    め設定した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記
    後側の減衰力可変型ショックアブソーバの減衰力を小さ
    くした状態を所定時間継続するように制御信号を前記ア
    クチュエータに発信するようにしたことを特徴とする請
    求項4に記載のサスペンション制御装置。
  6. 【請求項6】 車両の速度を検出する車両速度検出手段
    を設け、前記制御信号調整手段は、前記上下加速度変化
    率算出部が算出した上下加速度変化率があらかじめ設定
    した上下加速度変化率基準値を越えた場合、前記車両速
    度検出手段が検出した車両速度に基づき、前記後側のば
    ね上の上下加速度変化率が大きくなるタイミングを演算
    し、該タイミングにおいて前記後側の減衰力可変型ショ
    ックアブソーバの減衰力を小さくするように制御信号を
    前記アクチュエータに発信するようにしたことを特徴と
    する請求項4に記載のサスペンション制御装置。
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