JPH0585124A - サスペンシヨン制御装置 - Google Patents

サスペンシヨン制御装置

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Publication number
JPH0585124A
JPH0585124A JP3245440A JP24544091A JPH0585124A JP H0585124 A JPH0585124 A JP H0585124A JP 3245440 A JP3245440 A JP 3245440A JP 24544091 A JP24544091 A JP 24544091A JP H0585124 A JPH0585124 A JP H0585124A
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JP
Japan
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damping force
vertical acceleration
vehicle body
differential value
road surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP3245440A
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English (en)
Inventor
Shigeki Otagaki
滋樹 太田垣
Kazunobu Miura
和宣 三浦
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Priority to US07/948,634 priority patent/US5338058A/en
Priority to DE4232221A priority patent/DE4232221C2/de
Publication of JPH0585124A publication Critical patent/JPH0585124A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • B60G17/018Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the use of a specific signal treatment or control method
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/22Braking, stopping

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 路面からのショックを軽減し、操作の安定性
と乗り心地のバランスがとれる。 【構成】 車体上下方向の加速度を上下加速度検出手段
2で検出し、その出力信号の微分値を上下加速度微分値
計測手段3で計測し、その計測出力により、減衰力を減
衰力保持決定手段4で前後輪同時ないしは後輪のみやわ
らかい設定に変更して保持するように、前輪減衰力変更
手段6と後輪減衰力変更手段7の両方あるいは後輪減衰
力変更手段のいずれかを制御する。 【効果】 車輪突起を乗り越える際高周波のショックを
緩和でき、乗り心地をよくできるとともに操作の安定性
を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の走行時、路
面の凹凸を原因とする単発的なショックにより乗り心地
の悪化の抑制に有効なサスペンション制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション制御装置と
して、ショックアブソーバの減衰力を運転状況に応じて
あるいは任意に設定することで自動車走行中における乗
り心地や操作性の向上を計る装置が考案されている。た
とえば、実開昭55−114708号公報には、車速セ
ンサの信号から車速を求め、その車速が設定車速以上に
なると、ショックアブソーバの減衰力を高めに設定し、
高速走行時の操作安定性を向上させようとするものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のサ
スペンション制御装置は、車速の条件と以前の一定の期
間内の姿勢制御の回数などから操作安定性重視の路面と
判断されたこと、あるいはセレクトスイッチという条件
のみによってベースの減衰力を一段あるいは数段高くし
ているため、実際の車体の状態、たとえば、車輪が路面
上の突起を通過するときの突発的な高周波の不快なショ
ックを受けても、サスペンションはかたいままになって
いた。
【0004】また、上記以外でも一旦減衰力を高くする
と、その減衰力を高める条件が成立しなくなっても、操
作安定性を高める状態が続くことを予測して減衰力を高
いまま一定時間あるいは条件が無くなるまで保持するこ
とも提案されているが、この保持状態の時も車輪が路面
上の突起を通過するときのショックは不快で乗り心地を
悪いものにしており、車体の操作安定性と乗り心地のバ
ランスをとることは難しかった。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、減衰力が高い場合は、瞬時に一
定時間あるいはそのままやわらかくすることで、路面か
らのショックを軽減し、操作安定性と乗り心地のバラン
スのとれたショックアブソーバ制御装置を得ることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るショック
アブソーバ制御装置は、車体の上下方向の加速度を検出
する加速度検出手段と、車体のサスペンションの減衰力
を前輪,後輪独立に、あるいは前後同時に少なくとも3
段階、多段に可変する減衰力変更手段と、車体上下加速
度検出手段の出力信号の微分値を計測する微分値計測手
段と、この微分値計測手段の出力より減衰力を所定の時
間あるいはそのまま前後輪同時ないしは後輪のみやわら
かい設定に変更して保持する減衰力保持決定手段と、減
衰力決定手段の出力よりその制御周期と制御回数を計測
して路面状態を判定する路面状態判定手段とを設けたも
のである。
【0007】
【作用】この発明においては、車両のサスペンションの
減衰力が高いとき、車体が路面の小さな突起を通過する
際に発生する突発的て高周波の不快なショックを適切に
制御する場合、車体上下加速度検出手段の出力信号の微
分値を微分値計測手段で計測し、その計測値の大きさに
よって減衰力保持決定手段により突起を検出し、所定の
時間減衰力を柔らかく保持することで車輪が突起を通過
する際の車体のショックを緩和する。
【0008】また、特に、車両の減衰力のベースが高め
に設定されているとき、路面状態判定手段による突起検
出の周期と検出回数から減衰力が高めでは乗り心地が悪
くなる路面と判定し、次の減衰力を高めにする条件が成
立するまで、減衰力保持判定手段により減衰力変更手段
に対して減衰力を柔らかめに保持するようにする。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面に基づ
き説明する。図1はその一実施例の基本的構成を示すブ
ロック図である。この図1において、2は車体上下加速
度検出手段であり、この車体上下加速度検出手段は車体
の上下方向の加速度を検出するものであり、その検出出
力は上下加速度微分値計測手段3に出力するようになっ
ている。
【0010】この上下加速度微分値計測手段3は減衰力
保持判定手段4と路面状態判定手段5とともに制御装置
8を構成している。上下加速度微分値計測手段3は上下
方向の加速度の微分値を計測するものであり、その出力
は減衰力保持決定手段4に出力するようになっている。
【0011】減衰力保持決定手段4は微分値計測値によ
って減衰力を変更または保持するのであり、その出力に
よって路面状態判定手段5は路面状態の判定結果を減衰
力保持決定手段4に出力するようにしている。
【0012】この減衰力保持決定手段4の出力は前輪減
衰力変更手段6および後輪減衰力変更手段7に出力する
ようになっている。これらの前輪減衰力変更手段6およ
び後輪減衰力変更手段7はそれぞれ緩衝装置101,1
03を制御するようになっている。
【0013】緩衝装置101は前輪102と車体との間
に配設されており、緩衝装置104は後輪104と車体
との間に配設されている。
【0014】次に、図2と図3により説明する。図2は
制御装置8の各部分を車両に登載した場合の配置関係を
示す透視斜視図であり、図3は図2のブロック結線図で
ある。
【0015】これらの図2,図3の両図において、車体
1に、ハンドルの操作状況を検出するステアリングセン
サ11,車速検出手段としての車速センサ12,車体1
の加減速の操作を検出するアクセル開度センサ13,ブ
レーキスイッチ14,セレクトスイッチ15,インジケ
ータ16を備えている。
【0016】これらのステアリングセンサ11,車速セ
ンサ12,アクセル開度センサ13,ブレーキスイッチ
14およびセレクトスイッチ15の出力は、制御装置8
に入力されるようになっており、この制御装置8によ
り、インジケータ16と前輪減衰力変更手段6,後輪減
衰力変更手段7が制御されるようになっている。
【0017】車体上下加速度検出手段2は車体1の上下
方向の加速度を検出する上下加速度センサ(以下、上下
Gセンサと言う)で、たとえば、圧電素子を利用した加
速度ピックアップ、または差動トランス式のもの、ある
いは半導体歪みゲージ式の自動車用の加速度センサなど
が用いられる。
【0018】この実施例では、上下Gセンサ2の装着場
所は車体1の重心に装着したが、先端位置であっても、
前後2個であっても、各車輪のサスペンションごとであ
ってもよい。
【0019】また、上下Gセンサ2は、零加速度時の出
力レベルを中心に、上下方向の加速度をアナログ電圧で
リニアに出力するもので、上下Gセンサ2の出力はA/
D(アナログ/ディジタル)変換されてマイクロコンピ
ュータで構成された制御装置8に入力され、上下Gセン
サ2の信号レベル変化、加速度微分値が演算される。
【0020】次に、図4のフローチャートに従って説明
する。図5(動作を説明するための時間に対する車体の
上下動振動を示す図である。)に示す時点t0では、図
5(a)に示すように、前輪が突起を乗り越える前の場
合であるが、図4のステップS1で車速センサの出力を
読み込んだ後、ステップS2で車速の演算を行う。
【0021】次に、ステップS3で図5(b)に示すよ
うな上下Gセンサ2の出力を読み込んだ後、ステップS
4で上下Gセンサ2の出力レベルの微分値を計測する。
【0022】次に、ステップS5では、セレクトスイッ
チ15によって選択された減衰力のモードを判定する。
すなわち、オートモードであれば、通常時の減衰力はS
OFTであり、スポーツモードであれば、通常時の減衰
力はMEDIUM(図5(c))である。ここでは、オ
ートモードとしてステップS6に進む。
【0023】このステップS6では、すでにステップS
2で演算している図5(e)に示すような車速が所定の
大きさ以上の車速が検出されたので、ステップS8に進
む。このステップS8では、図5(d)に示す突起検出
タイマの出力から突起検出数の判定を行う。すなわち、
所定時間内に所定回数以上突起をカウントした場合、ス
テップS18に進み、SPFT状態を保持する。
【0024】ここでは、カウンタ=0なので、ステップ
S9に進む。このステップS9では、減衰力をMEDI
UMにする保持タイマをセットした後、ステップS10
に進む。このステップS10では、減衰力がMEDIU
M以上の時、所定時間計時を行うタイマ値の判定をして
いる。タイマ値が0の時は、タイマをセットし、カウン
タを初期化する。これによって、所定回数未満のカウン
タ値は無効になる。ここでは、タイマ=0なので、ステ
ップS11でタイマを所定時間セットし、カウンタ値は
初期化(=0)され、ステップS12に進む。
【0025】ステップS12では現在の減衰力の状態の
判定であるが、現在の減衰力はSOFTであるので、ス
テップS16に進む。このステップS16では、ステッ
プS15でカウントされる突起検出カウンタ値の判定で
あるが、所定値以上でないので、ステップS18に進
む。
【0026】ステップS18〜ステップS23では、ス
テップS9での設定通り減衰力をMEDIUMに制御す
る。
【0027】次に、時点(t1)での制御装置8の処理
手順を説明する。ステップS1で車速センサ12の信号
を読み込んだ後、ステップS2で車速の演算をする。
【0028】次に、ステップS3で、上下Gセンサ2の
信号を読み込んだ後、ステップS4で加速度の微分値を
計測する。オートモードとして、また車速が所定値以上
の大きさなので、ステップS5,ステップS6,ステッ
プS8,ステップS9,ステップS10へと進む。
【0029】ステップS10では、突起検出タイマ値は
0でないので、ステップS12に進む。ステップS12
では、現在の減衰力はMEDIUMなので、ステップS
13に進む。
【0030】ステップS13において、ステップS4で
計測した上下Gセンサ2の微分値が、時点(t1)にお
いては路面の突起のために所定値以上の大きさに変化し
たので、路面からのショックの抑制を必要とするものと
判定してステップS14に進み、ステップS14では、
SOFT保持タイマをセットし、ステップS15に進
む。
【0031】ステップS15では、突起検出カウンタ
(初期値=0)を+カウントアップし、ステップS16
に進む。ステップS16では、突起検出カウンタ値は所
定値以上でないので、ステップS18に進む。
【0032】ステップS18〜ステップS23では、ス
テップS14で設定したSOFT保持タイマにより減衰
力はSOFTに設定され、少なくとも後輪が突起を通過
するときのショックを抑制する。この減衰力がSOFT
の状態は、少なくとも後輪が突起を通過する時間、時点
(t2)まで保持される。
【0033】次に、時点(t3)と時点(t4)での制
御装置8の処理手順を説明する。時点(t2)と同様ス
テップS1〜ステップS4で車速の演算と上下加速度の
微分値の測定を行い、ステップS5に進む。
【0034】次も、時点(t2)と同様に、オートモー
ドで車速は所定値以上なので、ステップS5,ステップ
S6,ステップS8,ステップS9,ステップS10,
ステップS12,ステップS13と進み、また時点(t
3),時点(t4)以前の減衰力はMEDIUMであ
り、所定の大きさ以上の微分値を検出しているので、ス
テップS14,ステップS15と進む。
【0035】ステップS15で突起検出カウンタをカウ
ントアップし、ステップS16に進む。ここで時点(t
4)では所定時間内での突起検出カウンタ値が所定値
(ここでは、N=3)以上となり、減衰力が高めの設定
では乗り心地の悪くなる路面と判断され、ステップS1
7に進み、図5(c)に示すように、減衰力HARD,
MEDIUMの保持タイマをクリアし、ステップS18
に進み、減衰力をSOFTの状態に保持する。
【0036】この状態は、ステップS6で車速が所定値
より小さくなるか或いは他の条件により減衰力を高くす
るときに、ステップS7のように突起検出カウンタをク
リアすることによって解除される。
【0037】以上の手順でサスペンション制御の処理を
終わる。なお、上記実施例では減衰力を前後同時に切り
換えたが、前後独立でも或いは少なくとも後輪のみでも
同様の効果が得られる。また、上記実施例では減衰力を
3段に切り換えたが、多段であっても同様の効果が得ら
れるのはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ショ
ックアブソーバの減衰力を、操作安定性を重視して高め
に設定し、保持している場合、あるいは任意にベースを
高めの設定にしている時に、車体が路面上の小さな突起
を通過するときのショックを車体に取り付けた上下Gセ
ンサの信号の微分値により検出して、直ちに前後輪、少
なくとも後輪の減衰力の設定をやわらかくすることで、
車輪が突起を乗り越える際の高周波のショックを緩和す
ることができる。
【0039】また、前後輪共に突起を乗り越えた後、減
衰力保持タイマあるいは減衰力ベースアップ条件によっ
て減衰力を高める必要が有る場合には、直ちにベースの
減衰力に切り換え、操作安定性を高めた状態に復帰す
る。
【0040】さらに、頻繁に小突起を検出するような場
合、例えば、ベースの減衰力が高めの時に、高速道路の
継ぎ目等、連続的に短い周期で路面の小突起を通過した
時、一度突起検出を行ってから、所定周期以内で所定回
数以上突起を検出すると、ベースの減衰力を次に高める
条件がくるまで前後輪共低めて、減衰力切変えの頻度を
少なくするとともに、乗り心地が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるサスペンション制御
装置の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】同上実施例における制御装置の各部分を車両に
搭載した場合の配置関係を示す透視斜視図である。
【図3】図2に示す制御装置の部分のブロック線図であ
る。
【図4】同上実施例の動作の流れを説明するためのフロ
ーチャートである。
【図5】同上実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1 車体 2 車体上下加速度検出手段 3 上下加速度微分値計測手段 4 減衰力保持決定手段 5 路面状態判定手段 6 前輪減衰力変更手段 6a 前輪減衰力変更手段 6b 前輪減衰力変更手段 7 後輪減衰力変更手段 7a 後輪減衰力変更手段 7b 後輪減衰力変更手段 8 制御装置 11 ステアリングセンサ 12 車速センサ 13 アクセル開度センサ 14 ブレーキスイッチ 15 セレクトスイッチ 16 インジケータ 101 緩衝装置 102 前輪 103 緩衝装置 104 後輪
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 サスペンション制御装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の走行時、路
面の凹凸を原因とする単発的なショックによ乗り心地
の悪化の抑制に有効なサスペンション制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション制御装置と
して、ショックアブソーバの減衰力を運転状況に応じて
あるいは任意に設定することで自動車走行中における乗
り心地や操作性の向上を計る装置が考案されている。た
とえば、実開昭55−114708号公報には、車速セ
ンサの信号から車速を求め、その車速が設定車速以上に
なると、ショックアブソーバの減衰力を高めに設定し、
高速走行時の操作安定性を向上させようとするものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のサ
スペンション制御装置は、車速のみの条件又は車速の条
件と一定の期間内の姿勢制御の回数などから操作安定性
重視の路面と判断されたこと、あるいはセレクトスイッ
チという条件のみによってベースの減衰力を一段あるい
は数段高くしているため、実際の車体の状態、たとえ
ば、車輪が路面上の突起を通過するときの突発的な高周
波の不快なショックを受けても、サスペンションはかた
いままになっていた。
【0004】また、上記以外でも一旦減衰力を高くする
と、その減衰力を高める条件が成立しなくなっても、操
安定性を高める状態が続くことを予測して減衰力を高
いまま一定時間あるいは条件が無くなるまで保持するこ
とも提案されているが、この保持状態の時も車輪が路面
上の突起を通過するときのショックは不快で乗り心地を
悪いものにしており、車体の操安定性と乗り心地のバ
ランスをとることは難しかった。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、減衰力が高い場合は、瞬時に一
定時間あるいはそのままやわらかくすることで、路面か
らのショックを軽減し、操安定性と乗り心地のバラン
スのとれたショックアブソーバ制御装置を得ることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るショック
アブソーバ制御装置は、車体の上下方向の加速度を検出
する加速度検出手段と、車体のサスペンションの減衰力
を前輪,後輪独立に、あるいは前後同時に少なくとも3
段階、多段に可変する減衰力変更手段と、車体上下加速
度検出手段の出力信号の微分値を計測する微分値計測手
段と、この微分値計測手段の出力より減衰力を所定の時
間あるいはそのまま前後輪同時ないしは後輪のみやわら
かい設定に変更して保持する減衰力保持決定手段と、減
衰力決定手段の出力よりその制御周期と制御回数を計測
して路面状態を判定する路面状態判定手段とを設けたも
のである。
【0007】
【作用】この発明においては、車両のサスペンションの
減衰力が高めの設定のとき、車体が路面の小さな突起を
通過する際に発生する突発的て高周波の不快なショック
を適切に制御する場合、車体上下加速度検出手段の出力
信号の微分値を微分値計測手段で計測し、その計測値の
大きさによって突起を検出し、所定の時間減衰力を柔ら
かく保持することで車輪が突起を通過する際の車体のシ
ョックを緩和する。
【0008】また、特に、車両の減衰力のベースが高め
に設定されているとき、突起検出の周期と検出回数から
路面状態判定手段により減衰力が高めでは乗り心地が悪
くなる路面と判定し、次の減衰力を高めにする条件が成
立するまで、減衰力保持判定手段により減衰力変更手段
に対して減衰力を柔らかめに保持するようにする。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面に基づ
き説明する。図1はその一実施例の基本的構成を示すブ
ロック図である。この図1において、2は車体上下加速
度検出手段であり、この車体上下加速度検出手段は車体
の上下方向の加速度を検出するものであり、その検出出
力は上下加速度微分値計測手段3に出力するようになっ
ている。
【0010】この上下加速度微分値計測手段3は減衰力
保持判定手段4と路面状態判定手段5とともに制御装置
8を構成している。上下加速度微分値計測手段3は上下
方向の加速度の微分値を計測するものであり、その出力
は減衰力保持決定手段4に出力するようになっている。
【0011】減衰力保持決定手段4は微分値計測値によ
って減衰力を変更または保持するのであり、その出力に
よって路面状態判定手段5は路面状態の判定結果を減衰
力保持決定手段4に出力するようにしている。
【0012】この減衰力保持決定手段4の出力は前輪減
衰力変更手段6および後輪減衰力変更手段7に出力する
ようになっている。これらの前輪減衰力変更手段6およ
び後輪減衰力変更手段7はそれぞれ緩衝装置101,1
03を制御するようになっている。
【0013】緩衝装置101は前輪102と車体との間
に配設されており、緩衝装置10は後輪104と車体
との間に配設されている。
【0014】次に、図2と図3により説明する。図2は
制御装置8の各部分を車両に登載した場合の配置関係を
示す透視斜視図であり、図3は図2のブロック結線図で
ある。
【0015】これらの図2,図3の両図において、車体
1に、ハンドルの操作状況を検出するステアリングセン
サ11,車速検出手段としての車速センサ12,車体1
の加減速の操作を検出するアクセル開度センサ13,ブ
レーキスイッチ14,セレクトスイッチ15,インジケ
ータ16を備えている。
【0016】これらのステアリングセンサ11,車速セ
ンサ12,アクセル開度センサ13,ブレーキスイッチ
14およびセレクトスイッチ15の出力は、制御装置8
に入力されるようになっており、この制御装置8によ
り、インジケータ16と前輪減衰力変更手段6,後輪減
衰力変更手段7が制御されるようになっている。
【0017】車体上下加速度検出手段2は車体1の上下
方向の加速度を検出する上下加速度センサ(以下、上下
Gセンサと言う)で、たとえば、圧電素子を利用した加
速度ピックアップ、または差動トランス式のもの、ある
いは半導体歪みゲージ式の自動車用の加速度センサなど
が用いられる。
【0018】この実施例では、上下Gセンサ2の装着場
所は車体1の重心に装着したが、先端位置であっても、
前後2個であっても、各車輪のサスペンションごとであ
ってもよい。
【0019】また、上下Gセンサ2は、零加速度時の出
力レベルを中心に、上下方向の加速度をアナログ電圧で
リニアに出力するもので、上下Gセンサ2の出力はA/
D(アナログ/ディジタル)変換されてマイクロコンピ
ュータで構成された制御装置8に入力され、上下Gセン
サ2の信号レベル変化、加速度微分値が演算される。
【0020】次に、図4のフローチャートに従って説明
する。図5(動作を説明するための時間に対する車体の
上下動振動を示す図である。)に示す時点t0では、図
5(a)に示すように、前輪が突起を乗り越える前の場
合であるが、図4のステップS1で車速センサの出力を
読み込んだ後、ステップS2で車速の演算を行う。
【0021】次に、ステップS3で図5(b)に示すよ
うな上下Gセンサ2の出力を読み込んだ後、ステップS
4で上下Gセンサ2の出力レベルの微分値を計測し、ス
テップS5,ステップS6に進む。
【0022】次に、ステップSでは、セレクトスイッ
チ15によって選択された減衰力のモードを判定する。
すなわち、オートモードであれば、通常時の減衰力はS
OFTであり、スポーツモードであれば、通常時の減衰
力はMEDIUM(図5(c))である。ここでは、オ
ートモードとしてステップSに進む。
【0023】このステップSでは、すでにステップS
2で演算している図5(f)に示すような車速が所定の
大きさ以上の車速が検出されたので、ステップSに進
む。このステップSでは、図5(e)に示す突起検出
タイマから突起検出数の判定を行う。すなわち、所定
時間内に所定回数以上突起をカウントした場合、ステッ
プS19に進み、SOFT状態を保持する。
【0024】ここでは、カウンタ=0なので、ステップ
10に進む。このステップS10では、減衰力をME
DIUMにする保持タイマをセットした後、ステップS
11に進む。このステップS11では、減衰力がMED
IUM以上の時、所定時間計時を行うタイマ値の判定を
している。タイマ値が0の時は、タイマをセットし、カ
ウンタを初期化する。これによって、所定回数未満のカ
ウンタ値は無効になる。ここでは、タイマ=0なので、
ステップS12でタイマを所定時間セットし、カウンタ
値は初期化(=0)され、ステップS13に進む。
【0025】ステップS13では現在の減衰力の状態の
判定であるが、現在の減衰力はSOFTであるので、ス
テップS17に進む。このステップS17では、ステッ
プS16でカウントされる突起検出カウンタ値の判定で
あるが、所定値以上でないので、ステップS19に進
む。
【0026】ステップS19〜ステップS24では、ス
テップS10での設定通り減衰力をMEDIUMに制御
する。
【0027】次に、時点(t1)での制御装置8の処理
手順を説明する。ステップS1で車速センサ12の信号
を読み込んだ後、ステップS2で車速の演算をする。
【0028】次に、ステップS3で、上下Gセンサ2の
信号を読み込んだ後、ステップS4で加速度の微分値を
計測する。オートモードとして、また車速が所定値以上
の大きさなので、ステップS5,ステップS6,ステッ
プS9,ステップS10,ステップS11へと進む。
【0029】ステップS11では、突起検出タイマ値は
0でないので、ステップS13に進む。ステップS13
では、現在の減衰力はMEDIUMなので、ステップS
14に進む。
【0030】ステップS14において、ステップS4で
計測した上下Gセンサ2の微分値が、時点(t1)にお
いては路面の突起のために所定値以上の大きさに変化し
たので、路面からのショックの抑制を必要とするものと
判定してステップS15に進み、ステップS15では、
SOFT保持タイマをセットし、ステップS16に進
む。
【0031】ステップS16では、突起検出カウンタ
(初期値=0)をカウントアップし、ステップS17
進む。ステップS17では、突起検出カウンタ値は所定
値以上でないので、ステップS19に進む。
【0032】ステップS19〜ステップS24では、ス
テップS15で設定したSOFT保持タイマにより減衰
力はSOFTに設定され、少なくとも後輪が突起を通過
するときのショックを抑制する。この減衰力がSOFT
の状態は、少なくとも後輪が突起を通過する時間、時点
(t2)まで保持される。
【0033】次に、時点(t3)と時点(t4)での制
御装置8の処理手順を説明する。時点(t2)と同様ス
テップS1〜ステップS4で車速の演算と上下加速度の
微分値の測定を行い、ステップS5,ステップS6に進
む。
【0034】次も、時点(t2)と同様に、オートモー
ドで車速は所定値以上なので、ステップS,ステップ
,ステップS,ステップS10,ステップS
,ステップS13,ステップS14と進み、また時点
(t3),時点(t4)以前の減衰力はMEDIUMで
あり、所定の大きさ以上の微分値を検出しているので、
ステップS15,ステップS16と進む。
【0035】ステップS16で突起検出カウンタをカウ
ントアップし、ステップS17に進む。ここで時点(t
4)では所定時間内での突起検出カウンタ値が所定値
(ここでは、N=3)以上となり、減衰力が高めの設定
では乗り心地の悪くなる路面と判断され、ステップS
に進み、図5(c)に示すように、減衰力HARD,
MEDIUMの保持タイマをクリアし、ステップS19
に進み、減衰力をSOFTの状態に保持する。
【0036】この状態は、ステップS6で他の条件によ
り減衰力を高くするとき、或いはステップS7で車速が
所定値より小さくなるときに、ステップS8で突起検出
カウンタをクリアすることによって解除される。
【0037】以上の手順でサスペンション制御の処理を
終わる。なお、上記実施例では減衰力を前後同時に切り
換えたが、前後独立でも或いは少なくとも後輪のみでも
同様の効果が得られる。また、上記実施例では減衰力を
3段に切り換えたが、多段であっても同様の効果が得ら
れるのはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ショ
ックアブソーバの減衰力を、操安定性を重視して高め
に設定し、保持している場合、あるいは任意にベースを
高めの設定にしている時に、車体が路面上の小さな突起
を通過するときのショックを車体に取り付けた上下Gセ
ンサの信号の微分値により検出して、直ちに前後輪、少
なくとも後輪の減衰力の設定をやわらかくすることで、
車輪が突起を乗り越える際の高周波のショックを緩和す
ることができる。
【0039】また、前後輪共に突起を乗り越えた後、減
衰力保持タイマあるいは減衰力ベースアップ条件によっ
て減衰力を高める必要が有る場合には、直ちにベースの
減衰力に切り換え、操作安定性を高めた状態に復帰す
る。
【0040】さらに、頻繁に小突起を検出するような場
合、例えば、ベースの減衰力が高めの時に、高速道路の
継ぎ目等、連続的に短い周期で路面の小突起を通過した
時、一度突起検出を行ってから、所定周期以内で所定回
数以上突起を検出すると、ベースの減衰力を次に高める
条件がくるまで前後輪共低めて、減衰力切り換えの頻度
を少なくするとともに、乗り心地が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるサスペンション制御
装置の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】同上実施例における制御装置の各部分を車両に
搭載した場合の配置関係を示す透視斜視図である。
【図3】図2に示す制御装置の部分のブロック線図であ
る。
【図4】同上実施例の動作の流れを説明するためのフロ
ーチャートである。
【図5】同上実施例の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【符号の説明】 1 車体 2 車体上下加速度検出手段 3 上下加速度微分値計測手段 4 減衰力保持決定手段 5 路面状態判定手段 6 前輪減衰力変更手段 6a 前輪減衰力変更手段(左) 6b 前輪減衰力変更手段(右) 7 後輪減衰力変更手段 7a 後輪減衰力変更手段(左) 7b 後輪減衰力変更手段(右) 8 制御装置 11 ステアリングセンサ 12 車速センサ 13 アクセル開度センサ 14 ブレーキスイッチ 15 セレクトスイッチ 16 インジケータ 101 緩衝装置 102 前輪 103 緩衝装置 104 後輪
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速に比例した信号を発生する車速セン
    サとステアリングの操作量を検出するステアリングセン
    サとブレーキの作動と非作動との判定を行うブレーキス
    イッチとスロットル開度に比例した信号を発生するスロ
    ットル開度センサと車両のショックアブソーバの減衰力
    を高めに設定し保持するセレクトスイッチのいずれかを
    備え車体の上下方向の加速度を検出する車体上下加速度
    検出手段と、前記車体のサスペンションの減衰力を前
    輪,後輪独立にあるいは前後輪同時に少なくとも3段
    階、多段に変更する減衰力変更手段と、前記車体上下加
    速度検出手段の出力信号の微分値を計測する上下加速度
    微分値計測手段と、前記上下加速度微分値計測手段の出
    力により前記減衰力を前後輪同時ないしは後輪のみやわ
    らかい設定に変更し、保持する減衰力保持決定手段を備
    えてなるサスペンション制御装置。
  2. 【請求項2】 前記減衰力保持決定手段の出力より減衰
    力を柔らかく変更する周期と回数を計測し、減衰力が高
    いままであると好ましくない路面と判定した場合、減衰
    力を柔らかく保持する路面状態判定手段を備えたことを
    特徴とする請求項1記載のサスペンション制御装置。
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