JPH0987576A - 親水化処理用組成物及び親水化処理方法 - Google Patents

親水化処理用組成物及び親水化処理方法

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JPH0987576A
JPH0987576A JP7268031A JP26803195A JPH0987576A JP H0987576 A JPH0987576 A JP H0987576A JP 7268031 A JP7268031 A JP 7268031A JP 26803195 A JP26803195 A JP 26803195A JP H0987576 A JPH0987576 A JP H0987576A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性の持続性、処理被膜の安定性及びプレ
ス成型性を満足する被膜を形成できる親水化処理用組成
物及びこの組成物を用いた熱交換器フィン材の親水化処
理方法を提供する。 【解決手段】(A)ポリオキシアルキレン鎖を有する化
合物と、(B)(a)重合性二重結合とポリオキシアル
キレン鎖又はポリビニルピロリドン鎖を有する親水性モ
ノマー2〜50重量%、(b)(メタ)アクリルアミド
系モノマー20〜97重量%、(c)架橋性不飽和モノ
マー1〜30重量%、(d)カルボキシル基含有重合性
不飽和モノマー2〜50重量%及び(e)1分子中に1
個の重合性不飽和基を有する、上記(a)、(b)、
(c)及び(d)以外の他のモノマー0〜50重量%の
共重合体からなる親水性架橋重合体微粒子を含有するこ
とを特徴とする親水化処理用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水持続性に優れ
た被膜を形成しうる親水化処理用組成物、それを用いた
熱交換器フィン材の親水化処理方法及び該組成物を塗布
した熱交換器フィン材に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】空調機の熱交換器は冷房
時に発生する凝縮水が水滴となってフィン間に水のブリ
ッジを形成し、空気の通風路を狭めるため、通風抵抗が
大きくなって電力の損失、騒音の発生、水滴の飛散など
の不具合が発生する。かかる現象を防止する方策とし
て、例えば、アルミニウム製フィン材(以下、フィン材
という)の表面を親水化処理して水滴および水滴による
ブリッジの形成を防止することが行なわれている。
【0003】親水化処理方法としては、例えば、(1)
アルミニウムの表面処理法として知られているベーマイ
ト処理方法;(2)一般式mSiO2/nNa2Oで示さ
れる水ガラスを塗布する方法(例えば、特公昭55−1
347号公報、特開昭58−126989号公報など参
照);(3)有機樹脂にシリカ、水ガラス、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、チタニアなどを混合した塗
料またはこれらの塗料に界面活性剤を併用した塗料を塗
布する方法(例えば、特公昭57−46000号公報、
特公昭59−8372号公報、特公昭62−61078
号公報、特開昭59−229197号公報、特開昭61
−225044号公報など参照);(4)有機−無機
(シリカ)複合体樹脂と界面活性剤よりなる塗料を塗布
する方法(特開昭59−170170号公報参照)など
があげられ、これら方法の中の一部は既に実用化されて
いる。
【0004】以上に例示したごとく熱交換器の親水化処
理技術は実用化されているものの、処理板の親水性の持
続性(水滴接触角、全面水濡製)、耐食性、臭気などの
点で未だ改良すべき問題点がある。
【0005】特に、近年、熱交換器の一層の小型化、軽
量化等のためにフィン材の間隔が狭くなっており、その
ためにより高度の親水性が必要となってきているが、前
記(3)および(4)の処理方法では十分な親水持続性
を発揮させることはできない。
【0006】また、前記(1)のベーマイト処理方法に
おいては耐食性に問題があり、しかも得られる被膜が硬
いためプレス加工性に問題がある。さらに前記(2)の
水ガラスを塗布する方法はフィン材処理板の水滴接触角
が20°以下という良好な親水持続性を示すが、水ガラ
スで処理したフィン材は経時で処理被膜面が粉状を呈す
るようになり、通風時に飛散しセメント臭または薬品臭
が発生する。しかも熱交換器の運転時に発生する凝縮水
によって水ガラスが加水分解し、フィン材表面がアルカ
リ性となるため孔食が起こり易く、また、腐食生成物で
ある水酸化アルミニウム粉末(白粉)が飛散することが
知られており、環境保全上の問題もある。
【0007】また、熱交換器の表面処理方法として、
アルミニウム板を成型加工してフィンを作成し、このも
のを組立てたのち、表面処理剤(親水性、防錆剤を有す
る)を浸せき、スプレー、シャワーなどの手段により塗
布する、いわゆるアフターコート法と、あらかじめロ
ールコータなどの手段によりアルミニウム板に表面処理
膜を形成したのち、この板にプレス成型加工を施してフ
ィン材を作成する、いわゆるプレコート法の二方法があ
る。後者のの方法において、親水化被膜層に無機質成
分、たとえばシリカ、水ガラス、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、チタニアなどが混在してい
ると、プレス成型に用いられる金型が著しく摩耗し、フ
ィン材の成型不良、親水性被膜の破壊による耐食性の劣
化、さらに金型寿命の短縮による経済的損失などの問題
が発生する。
【0008】また、プレス成型加工法も、従来のドロー
加工法(張り出し、絞り加工)から、より厳しいドロー
レス加工法(しごき加工)にかわってきており、このよ
うなより厳しい加工法が採用された場合には、今までの
ものでは対応できない。
【0009】これに対応する親水化処理方法として、例
えば、以下の方法が提案されている。
【0010】(1) ポリビニルアルコールと特定の水
溶性ポリマーと水溶性架橋剤とを組合せて用いる方法
(特開平3−26381号公報、特開平1−29987
7号公報参照)、(2) 特定の親水性モノマーからな
る親水性重合体部分と疎水性重合体部分とからなるブロ
ック共重合体と、金属キレート型架橋剤とを組合せて用
いる方法(特開平2−107678号公報、特開平2−
202967号公報参照)、(3) ポリアクリルアミ
ド系樹脂を用いる方法(特開平1−104667号公
報、特開平1−270977号公報参照)、(4) ポ
リアクリル酸ポリマーなどの高分子と、この高分子と水
素結合によるポリマーコンプレックスを形成し得るポリ
エチレンオキサイドやポリビニルピロリドンなどの高分
子とを組合せて用いる方法(特開平6−322292号
公報参照)。
【0011】しかしながら、これらの方法で得られる親
水化処理被膜は、プレス成型時における成型不良の問題
は少ないものの、親水性の持続性や処理被膜の耐水溶解
性に問題がある。
【0012】このように熱交換器のフィン材における親
水化の技術は数多く提案されているが、親水性の持続
性、処理被膜の安定性及びプレス成型性のすべてを満足
する親水化処理方法はいまだに見出されていない。
【0013】本発明者らは、親水性重合体微粒子に着目
し、その製造方法及び利用方法について従来から研究を
してきた。その一環として、親水性重合体微粒子を用い
た親水化処理組成物によって上記問題を解決すべく鋭意
研究の結果、特定の親水性重合体微粒子と特定の結合剤
樹脂とを組合せることによって上記問題を解決できるこ
とを見出し本発明を完成した。
【0014】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、(A) 下記式
【0015】
【化6】
【0016】[式中、Rは水素原子又はメチル基を表
し、kは3以上の整数を表す]で示されるポリオキシア
ルキレン鎖を有する化合物と、 (B) (a) 1分子中に少なくとも1個の重合性二
重結合と、ポリオキシアルキレン鎖又はポリビニルピロ
リドン鎖を有する親水性モノマー 2〜50重量%、
(b) 下記式[1]
【0017】
【化7】
【0018】[式中、R1は水素原子又はメチル基を表
し、R2およびR3は同一又は相異なり、それぞれ水素原
子又は炭素原子数1〜5のアルキル基を表し、ただしR
2とR3との炭素原子数の和は5以下である]で示される
化合物から選ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリル
アミド系モノマー 20〜97重量%、(c) 1分子
中に2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物、
ならびに1分子中に加水分解性シリル基、エポキシ基、
N−メチロール基及びN−アルコキシメチル基から選ば
れる少なくとも1個の官能基と1個の重合性不飽和二重
結合とを有する化合物から選ばれる少なくとも1種の架
橋性不飽和モノマー 1〜30重量%、(d) カルボ
キシル基含有重合性不飽和モノマー 2〜50重量%、
及び(e) 1分子中に1個の重合性不飽和基を有す
る、上記(a)、(b)、(c)及び(d)以外の他の
モノマー 0〜50重量%の共重合体からなる親水性架
橋重合体微粒子を含有することを特徴とする親水化処理
用組成物が提供される。
【0019】また本発明によれば、上記親水化処理用組
成物をアルミニウム製熱交換器フィン材に塗布すること
を特徴とするフィン材の親水化処理方法が提供される。
【0020】さらに本発明によれば、上記親水化処理用
組成物からの塗膜が表面層として形成されてなるアルミ
ニウム製熱交換器フィン材が提供される。
【0021】以下、本発明について、さらに詳細に説明
する。
【0022】ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物
(A):本発明の組成物における(A)成分は、下記式
で示されるポリオキシエチレン鎖又はポリオキシプロピ
レン鎖を有する化合物である。
【0023】
【化8】
【0024】[式中、Rは水素原子又はメチル基を表
し、kは3以上、好ましくは5〜2500の整数を表
す]化合物(A)の代表例としては、下記のものを挙げ
ることができる。
【0025】(1) ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、上記ポリオキシエチレン鎖と上記
ポリオキシプロピレン鎖とがブロック状に結合したブロ
ック化ポリオキシアルキレングリコール。
【0026】(2) 上記ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール又はブロック化ポリオキシアル
キレングリコールの片末端又は両末端の水酸基を、モノ
アルコール又は2価以上のポリアルコールもしくはフェ
ノール類でエーテル化するか、或いは一塩基酸でエステ
ル化することによって封鎖してなる化合物。
【0027】上記エーテル化に使用できるモノアルコー
ル又は2価以上のポリアルコールもしくはフェノール類
としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、イソブタノールなどのモノ
アルコール;ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ヘキサンジオール、ジ(ヒドロキシメチル)シクロ
ヘキサン、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなどの2価以上のポリアルコール;フェノール、ビス
フェノールA、ビスフェノールFなどのフェノール類な
どを挙げることができる。
【0028】上記エステル化に使用できる一塩基酸とし
ては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヒド
ロキシ酢酸、乳酸、安息香酸、p−t−ブチル安息香酸
などを挙げることができる。
【0029】(3) 上記ポリオキシエチレン鎖又はポ
リオキシプロピレン鎖を有する重合性不飽和モノマーの
重合体、該モノマーと他のモノマーとの共重合体。
【0030】化合物(A)は、前記式で示されるポリオ
キシエチレン鎖又はポリオキシプロピレン鎖部分を50
重量%以上、好ましくは80重量%以上有することが好
ましい。なかでもポリオキシエチレン鎖部分を50重量
%以上、好ましくは80重量%以上有するもの、特にポ
リエチレングリコールであることが好ましい。
【0031】また、化合物(A)の分子量は、特に限定
されるものではないが、数平均分子量が通常、500〜
500,000、特に3,000〜100,000の範囲
内にあることが好ましい。
【0032】親水性架橋重合体微粒子(B):本発明の
組成物における(B)成分は、下記(a)、(b)、
(c)、(d)及び(e)モノマーの共重合体からなる
親水性架橋重合体微粒子である。
【0033】親水性モノマー(a) 1分子中に少なくとも1個の重合性二重結合と、ポリオ
キシアルキレン鎖又はポリビニルピロリドン鎖を有する
化合物であり、その代表例としては下記一般式[2]、
[3]又は[4]で示される化合物を挙げることができ
る。
【0034】
【化9】
【0035】[式中、R4、R5およびR6は同一又は相
異なり、それぞれ水素原子又はメチル基を表わし、R7
は−OH、−OCH3、−SO3H又は−SO3 -+を表
わし、ここでM+はNa+、K+、Li+、NH4 +又は有機
アンモニウム基を表わし、nは10〜200の数であ
り、そしてn個の式
【0036】
【化10】
【0037】の単位における各R6は同一であってもよ
く或いは互に異なっていてもよい、ここで、上記有機ア
ンモニウム基は、1級、2級、3級および4級のいずれ
であってもよく、その窒素原子には少なくとも1個の有
機基と0〜3個の水素原子が結合したものであり、上記
有機基としては、O、S、N原子などを含有していても
よい炭素原子数1〜8のアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などを挙げることができる]
【0038】
【化11】
【0039】[式中、R4、R5、R6、R7およびnはそ
れぞれ前記と同じ意味を有する]
【0040】
【化12】
【0041】[式中、R4およびR5は前記と同じ意味を
有し、XはO、S又はN原子を含有してもよい炭素原子
数5〜10の二価の有機基を表わし、mは10〜100
の整数である] 上記式[4]において、Xによって表わされる「O、S
又はN原子を含有してもよい炭素原子数5〜10の二価
の有機基」の具体例としては、下記式で表わされる基な
どを挙げることができる。
【0042】
【化13】
【0043】上記モノマー(a)としては、モノマー
(b)を多量に使用した際の分散安定性等の観点から、
中でも、nが50〜200である式[2]又は[3]の
化合物が好ましい。
【0044】(メタ)アクリルアミド系モノマー
(b):(メタ)アクリルアミド系モノマー(b)は、
下記一般式[1]で示される化合物から選ばれる少なく
とも1種の化合物である。
【0045】
【化14】
【0046】[式中、R1は水素原子又はメチル基を表
わし、R2およびR3は同一又は相異なり、それぞれ水素
原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基を表わし、ただ
しR2とR3との炭素原子数の和は5以下である] 上記式[1]において、R2又はR3によって表わされう
る「炭素原子数1〜5のアルキル基」は、直鎖状のもの
又は分枝鎖状のもののいずれであってもよく、例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、イソブチル、t−ブチル、アミルなどを挙げるこ
とができる。
【0047】しかして、上記一般式[1]で示されるモ
ノマー(b)の代表例としては、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−エチルアクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−n−プロ
ピルアクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピ
ルメタクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミドな
どが挙げられる。
【0048】架橋性不飽和モノマー(c):架橋性不飽
和モノマー(c)は、粒子の架橋に寄与する成分であ
り、1分子中に2個以上の重合性二重結合を有する化合
物、ならびに1分子中に加水分解性シリル基、エポキシ
基、N−メチロール基及びN−アルコキシメチル基から
選ばれる少なくとも1個の官能基と1個の重合性二重結
合とを有する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合
物である。
【0049】上記架橋性不飽和モノマー(c)のうち、
1分子中に2個以上の重合性二重結合を有する化合物
(c−1)としては、例えば、メチレンビスアクリルア
ミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベン
ゼン、アリル(メタ)アクリレートなどを挙げることが
できる。これらのうち、得られる重合体微粒子の分散安
定性および親水性等の観点から、メチレンビスアクリル
アミド、メチレンビスメタクリルアミドが好適である。
【0050】上記架橋性不飽和モノマー(c)のうち、
1分子中に加水分解性シリル基、エポキシ基、N−メチ
ロール基及びN−アルコキシメチル基から選ばれる少な
くとも1個の官能基と1個の重合性二重結合とを有する
化合物(c−2)の代表例としては下記の化合物を挙げ
ることができる。なお、本明細書において「加水分解性
シリル基」とは、加水分解することによってシラノール
基(Si−OH)を生成する珪素含有基を意味し、例えば、
下記式で表わされる基を挙げることができる。
【0051】
【化15】
【0052】[式中、2個のR8は同一又は相異なり、
それぞれ水素原子、炭素数1〜18個の炭化水素基、炭
素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数2〜4のアルコキ
シル基置換アルコキシル基を表わし、R9は炭素数1〜
4のアルコキシル基又は炭素数2〜4のアルコキシル基
置換アルコキシル基を表わす] しかして、上記化合物(c−2)の代表例としては、γ
−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、2−スチリルエチルトリメトキシシラン、ビニルト
リス(メトキシエトキシ)シランなどの加水分解性シリ
ル基を有する不飽和化合物;グリシジル(メタ)アクリ
レート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を
有する不飽和化合物;N−メチロールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミドなどのN−メチロール
基を有する不飽和化合物;N−メトキシメチルアクリル
アミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−エ
トキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルメタ
クリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N
−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのN−アルコキ
シメチル基を有する不飽和化合物を挙げることができ
る。これらの中、重合体微粒子の有機溶剤中での安定性
等の点から、N−メチロール基又は炭素数1〜7のアル
コキシメチル基を有する不飽和化合物が好ましい。
【0053】カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー
(d):カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー
(d)としては、1分子中に少なくとも1個のカルボキ
シル基と1個の重合性不飽和基を有する化合物であれば
特に制限なく使用でき、その代表例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノ
ブチルなどを挙げることができる。モノマー(d)は、
それが有するカルボキシル基が前記ポリオキシアルキレ
ン鎖を有する化合物(A)と水素結合し、本発明の親水
化処理用組成物の硬化性に寄与するものである。
【0054】他のモノマー(e):必要に応じて用いら
れるモノマーであり、1分子中に1個の重合性不飽和基
を有し、前記モノマー(a)、(b)、(c)及び
(d)と共重合可能な、前記モノマー(a)、(b)、
(c)及び(d)以外の化合物である。
【0055】上記モノマー(e)の代表例としては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)ア
クリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等の如きアクリル酸又はメタアクリル酸の炭素数
1〜24のアルキル又はシクロアルキルエステル;2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート等の如きアクリル酸又はメタクリル酸
の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどの重合性不飽和ニ
トリル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、α−クロルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
などのアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数3〜8の含
窒素アルキルエステル;エチレン、プロピレンなどのα
−オレフイン;ブタジエン、イソプレンなどのジエン化
合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエ
ステル;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエ
ーテルなどのビニルエーテルなどを挙げることができ
る。これらの化合物は1種で又は2種以上の混合物とし
て使用することができるが、疎水性の化合物を多く用い
ると重合体粒子の親水性が損なわれるため注意が必要で
ある。
【0056】モノマー(e)として、前記モノマー(c
−2)における官能基と相補的に反応する官能基を有す
る化合物を使用すると、モノマー(c−2)中の官能基
とモノマー(e)中の官能基の反応によって架橋させる
ことができる。なお、モノマー(c−2)中の官能基が
加水分解性シリル基、N−メチロール基又はN−アルコ
キシメチル基である場合、これらの基はそれぞれこれら
の基同志で反応して架橋することもできる。この場合、
加水分解性シリル基同志でシロキサン結合を形成し、N
−メチロール基又はN−アルコキシメチル基は脱水縮合
反応又は脱アルコール反応によって(=N−CH2−O
−CH2−N=)結合を形成して架橋することができ
る。
【0057】モノマー(c−2)中の官能基と反応性を
有するモノマー(e)が有しうる官能基としては、例え
ば下記表1に示すものを挙げることができる。
【0058】
【表1】
【0059】モノマー(c)としてエポキシ基を有する
化合物(c−2)を用いる場合、架橋重合体微粒子を得
るためには、モノマー(e)としてエポキシ基と反応性
を有する官能基、例えば、アミノ基又は水酸基を有する
化合物を化合物(d)の全部又は一部として使用するこ
とができ、また、モノマー(d)中のカルボキシル基は
化合物(c−2)としてエポキシ基を有するものを用い
ることにより該エポキシ基との反応によって架橋するこ
ともできる。
【0060】親水性架橋重合体微粒子(B)の製造:
水性架橋重合体微粒子(B)は、以上に述べた親水性モ
ノマー(a)、(メタ)アクリルアミド系モノマー
(b)、架橋性不飽和モノマー(c)及びカルボキシル
基含有重合性不飽和モノマー(d)並びに必要に応じて
他のモノマー(e)を、分散安定剤の不存在下に、上記
モノマーは溶解するが生成する共重合体を実質的に溶解
しない水混和性有機溶媒中又は水混和性有機溶媒/水混
合溶媒中で重合せしめることにより製造することができ
る。
【0061】その際の各モノマーの使用割合は、形成さ
れる共重合体中に望まれるモノマーの構成割合と同じに
することができ、例えば、以下のとおりとすることがで
きる。
【0062】 親水性モノマー(a): 2〜50重量%、好ましくは 2〜40重量%、 (メタ)アクリルアミド系モノマー(b): 20〜97重量%、好ましく は30〜97重量%、 架橋性不飽和モノマー(c): 1〜30重量%、好ましくは 2〜20重量%、 カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(d):2〜50重量%、好ましくは 5〜40重量%、 他のモノマー(e): 0〜50重量%、好ましくは 0〜30重量%。
【0063】親水性モノマー(a)の量が2重量%未満
であると、一般に、生成する重合体粒子を充分に安定化
することが困難となり、重合中又は貯蔵中に凝集物が生
成しやすくなり、一方、50重量%を超えると、生成す
る重合体粒子が反応溶媒に溶解しやすくなり、重合体の
多くが溶解してしまうため重合体微粒子を満足に形成す
ることができなくなる。
【0064】(メタ)アクリルアミド系モノマー(b)
の量が20重量%未満であると、一般に、重合によって
生成する重合体が反応溶媒に溶解しやすくなり重合体微
粒子の形成が困難となり、一方、97重量%を超える
と、重合中および経時での重合体微粒子の安定性が不充
分となり凝集物が生成しやすくなる。
【0065】架橋性不飽和モノマー(c)の量が1重量
%未満であると、一般に、生成する重合体微粒子の架橋
度が小さくなり、有機溶剤型塗料に配合した場合、微粒
子がその溶剤に溶解、膨潤しやすくなる。一方、30重
量%を超えると、重合時に凝集物の生成が多くなり、所
望の重合体微粒子を安定に製造することが極めて困難に
なる。
【0066】カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー
(d)の量が2重量%未満であると、化合物(A)との
水素結合形成能が低下し、得られる被膜の硬化性が不十
分となり、一方、50重量%を超えると、得られる親水
化処理用組成物の安定性が悪くなる。
【0067】親水性架橋重合体微粒子(B)の製造にお
いて使用される親水性モノマー(a)は、分子中に、親
水性に富んだポリオキシアルキレン鎖又はポリビニルピ
ロリドン鎖を有しているため、このモノマー(a)が生
成重合体の分散安定化の役割を果すため、重合体微粒子
(B)の製造においては、分散安定剤の使用を必要とし
ない。
【0068】上記重合体微粒子(B)の製造に際して反
応溶媒として、原料のモノマー混合物は溶解するが、生
成する共重合体を実質的に溶解しない水混和性有機溶媒
又は水混和性有機溶媒/水混合溶媒が使用される。ここ
で、「水混和性」又は「水と混和する」とは、20℃の
温度で水に任意の割合で溶解しうることを意味する。上
記水混和性有機溶媒としては、上記の要件を満たす限り
任意のものを使用することができるが、特に、溶解性パ
ラメータ(SP)値が一般に9〜11、特に9.5〜1
0.7の範囲内にある有機溶媒を少なくとも50重量
%、特に70重量%以上含有するものが、重合安定性の
観点から好適である。なお、本明細書における「溶解性
パラメータ(SP)値」は、Journal of Paint Technol
ogy, Vol.42 No. 541,76〜118(1970年
2月)の記載に基づくものである。
【0069】SP値が上記の範囲内にある水混和性有機
溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノブチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキ
ルエーテルが挙げられ、これらの中特に、エチレングリ
コールモノブチルエーテル又はプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルが好ましい。
【0070】水混和性有機溶媒は、以上に述べた如きS
P値が9〜11の範囲内にある有機溶媒以外に、他の水
混和性又は水非混和性有機溶媒を含有することができ
る。そのような有機溶媒としては、水混和性有機溶媒、
例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等が好適である。該他の有機溶媒は、有機溶媒の全
量の50重量%以下、特に30重量%以下の量で使用す
ることが望ましい。
【0071】また、反応溶媒として、水混和性有機溶媒
/水の混合溶媒を使用する場合、該混合溶媒中における
水の含有量は、重合安定性等の観点から、通常、水混和
性有機溶媒100重量部あたり60重量部以下、特に4
0重量部以下であることが好ましい。
【0072】前記親水性モノマー(a)、(メタ)アク
リルアミド系モノマー(b)、架橋性不飽和モノマー
(c)、カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー
(d)及び他のモノマー(e)の共重合は、通常、ラジ
カル重合開始剤の存在下に行なわれる。ラジカル重合開
始剤としては、それ自体既知のものを使用することがで
き、その使用量は、通常、モノマーの合計量に対して
0.2〜5重量%の範囲内とすることができる。
【0073】重合温度は、使用する重合開始剤の種類等
によって変えることができるが、通常、約50〜約16
0℃、さらには90〜160℃の範囲内の温度が適当で
あり、反応時間は0.5〜10時間程度とすることがで
きる。また、重合反応後にモノマー(c)による架橋を
進行させるために、より高温に加熱してもよい。さら
に、重合反応中や重合反応後における粒子内架橋反応を
より速やかに進行させるために、必要に応じて、架橋反
応触媒を加えてもよい。架橋反応触媒としては、例え
ば、ドデシルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホ
ン酸等の強酸触媒;トリエチルアミンなどの塩基触媒な
どを挙げることができ、架橋反応種に応じて適宜選定す
ればよい。
【0074】以上に述べた如くして製造される重合体微
粒子(B)の粒子径は、特に限定されるものではない
が、重合体微粒子(B)の安定性、凝集物の発生抑制な
どの点から、一般に0.03〜1μm、好ましくは0.0
5〜0.6μmの範囲内の平均粒子径を有することが適
当である。この平均粒子径は、粒子径測定装置、例えば
コールター(coulter)モデルN4MD(コールター社
製)によって測定することができる。
【0075】上記重合体微粒子(B)は、モノマー
(a)に由来するポリオキシアルキレン鎖又はポリビニ
ルピロリドン鎖が重合体微粒子表面に化学的に結合した
状態で外側に向って配向しているため、分散安定剤の不
存在下であっても、重合安定性及び経時での分散安定性
(貯蔵安定性)が極めて優れており、しかも、表面が親
水性に富んでいる。
【0076】また、重合体微粒子(B)は、モノマー
(c)成分の存在により、粒子内架橋されており、有機
溶剤型塗料中においても、その形態を保持し、また、加
熱によっても容易に溶融せず、塗料から処理膜を形成し
た際に処理膜に微細な凹凸を形成することができる。
【0077】本発明の組成物において、化合物(A)と
重合体微粒子(B)との配合比率は、得られる組成物に
望まれる性能等に応じて適宜選定できるものであり、特
に限定されるものではないが、通常、成分(A)/成分
(B)の固形分重量比で10/90〜90/10、特に
40/60〜70/30の範囲内が好適である。
【0078】本発明の組成物は、化合物(A)、重合体
微粒子(B)のそれぞれが親水性に優れた成分であり、
化合物(A)中のポリオキシアルキレン鎖と重合体微粒
子(B)中のカルボキシル基とが水素結合によって結合
するので、得られる処理膜は親水性が良好で且つ水不溶
性になり耐水溶解性に優れている。さらにポリオキシア
ルキレン鎖と水素結合を形成するカルボキシル基が親水
性架橋重合体微粒子に結合しているため、本発明の組成
物から形成される処理被膜は、表面に凹凸を有し、この
表面形態によって親水性をさらに優れたものとなる。
【0079】本発明の組成物には、この組成物から得ら
れる処理膜の耐水溶解性をさらに優れたものとするため
に、必要に応じて、(C)成分として架橋剤を配合して
もよい。架橋剤(D)としては、例えば、メラミン樹
脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、ポリエポキシ化合物、
ブロック化ポリイソシアネート化合物、金属キレート化
合物などを挙げることができる。該架橋剤は一般に水溶
性又は水分散性を有していることが好ましい。
【0080】本発明の組成物で処理された熱交換器フィ
ン材において、例えば、熱交換器のフィンピッチが1.
2mm以下の場合には、フィンと水との接触角が5度以
下のいわゆる拡張濡れになることが望ましい。この目的
のために本発明の組成物には、必要に応じて、(D)成
分として湿潤作用を有する界面活性剤を配合することが
できる。
【0081】界面活性剤(D)は、表面湿潤作用を有す
るものであれば、陰イオン系、陽イオン系、両性イオン
系、非イオン系のいずれの界面活性剤であってもよい。
使用しうる界面活性剤(D)の代表例としては、ジアル
キルスルホコハク酸エステル塩およびアルキレンオキシ
ドシラン化合物を挙げることができる。
【0082】これらの界面活性剤はそれぞれ単独で又は
2種以上を組合わせて使用することができる。界面活性
剤(D)の配合量は、通常、前記化合物(A)と重合体
微粒子(B)の合計100重量部に対して20重量部以
下とすることができ、好ましくは0.5〜10重量部、
さらに好ましくは1〜5の重量部の範囲内である。
【0083】本発明の組成物には、さらに必要に応じ
て、微生物の発生や繁殖を阻止するために、(E)成分
として防菌剤を含有することができる。防菌剤(E)と
しては特に以下の(1)〜(5)の条件を備えているも
のが好適である。
【0084】(1) 低毒性で安全性が高いこと; (2) 熱、光、酸、アルカリなどに対して安定であ
り、水に対して離溶性であり、かつ持続性にすぐれてい
ること; (3) 低濃度で殺菌性を有するか、または菌の発育を
阻止する能力を有すること; (4) 塗料に配合しても効力が低下しないこと、ま
た、塗料の安定性を阻害しないこと; (5) 形成した被膜の親水性および耐食性を阻害しな
いこと。
【0085】かかる条件に適合する防菌剤はそれ自体既
知の防菌・殺菌作用をもつ脂肪族系、芳香族系の有機化
合物の中から選ぶことができ、例えば、ハロアリルスル
ホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ
系、ベンツチアゾール系、ニトリル系、ピリジン系、8
−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾ
リン系、フェノール系、第4級アンモニウム塩系、トリ
アジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、
ジチオカーバメイト系、ブロムインダノン系等の防菌剤
が挙げられる。
【0086】上記防菌剤の具体例としては、2−(4−
チアゾリル)−ベンツイミダゾール、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)フタルイミド、N−ジメチル−N′
−フェノール−N′−(フルオロジクロロメチルチオ)
−スルファミド、O−フェニルフェノール、10,1
0′−オキシビスフェノキシアルシン、2,3,5,6−
テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、
2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、ジヨ
ードメチル−p−トルイルスルホン、2−ベンツイミダ
ゾールカルバミン酸メチル、ビス(ジメチルチオカルバ
モイル)ジサルファイド、N−(トリクロロメチルチ
オ)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミ
ドなどを挙げることができる。また、無機塩系の防菌剤
も使用でき、例えばメタホウ酸バリウム、ホウ酸銅、ホ
ウ酸亜鉛、ゼオライト(アルミノシリケート)などが代
表的なものである。
【0087】これらの防菌剤はそれぞれ単独で用いても
よく或いは併用することができ、その配合量は防菌剤の
種類等に応じて変えることができるが、一般には、組成
物の安定性、造膜性、被膜の親水性、塗板の耐食性を阻
害しない等の点を考慮して、上記の化合物(A)と重合
体微粒子(B)の合計100重量部に対して20重量部
以下とすることが好ましく、3〜15重量部の範囲とす
ることがより好ましい。
【0088】本発明の組成物は、例えば、上記化合物
(A)、重合体微粒子(B)及び必要に応じて架橋剤
(C)及び/又は界面活性剤(D)を、水性媒体中に溶
解ないしは分散することにより調製することができる。
水性媒体は、水を主成分とするものであり、さらに有機
溶剤や中和剤などを含有していてもよい。
【0089】本発明の組成物は、また、必要に応じて着
色顔料、それ自体既知の防錆顔料(たとえばクロム酸塩
系、鉛系、モリブデン酸系など)、防錆剤(たとえばタ
ンニン酸、没食子酸などのフェノール性カルボン酸およ
びその塩類、フイチン酸、ホスフィン酸などの有機リン
酸、重リン酸の金属塩類、亜硝酸塩など)などを含有す
ることもできる。
【0090】本発明の組成物は、金属、ガラス、木材、
プラスチックス、布などの基材の上に塗布することがで
き、この塗膜を焼付けることによって親水性の硬化塗膜
を形成せしめることができる。塗膜は硬化塗膜厚が0.
3〜5μm、さらには0.5〜3μmの範囲内であるこ
とが好ましい。焼付けは一般に、素材到達最高温度が約
80〜約250℃で焼付時間が約30分〜15秒の条件
下で行なわれる。
【0091】特に、本発明の組成物は、アルミニウム製
熱交換フィン材の親水化処理に有用である。アルミニウ
ム製熱交換器フィン材の親水化処理は、該フィン材に本
発明の組成物を塗布することにより行なうことができ
る。例えば、本発明の組成物を、十分に脱脂され、必要
に応じて化成処理されたアルミニウム板(熱交換器に組
立てられたものであってもよい)に、それ自体既知の方
法、例えば浸漬塗装、シャワー塗装、スプレー塗装、ロ
ール塗装、電気泳動塗装などによって塗装し、焼付ける
ことにより行なうことができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明の組成物によ
れば、従来の問題点であった、親水持続性(全面水ヌレ
性及び水との接触角20°以下)、連続成型加工性(耐
金型摩耗性)を維持しつつ、優れた耐食性を有する親水
性被膜を基材上に形成することができ、さらに組成物中
に防菌剤を含有させることによってカビによる臭気発生
を大巾に改善できる等の効果がある。
【0093】かくして、本発明の組成物で処理されたア
ルミニウム製熱交換器フィン材を用いることにより、熱
交換器の省エネルギー化及び省資源化を達成することが
できる。
【0094】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさ
らに具体的に説明する。これらの例は本発明をより詳細
に説明するためのものであって、本発明の範囲になんら
制限を加えるものではない。「部」および「%」はそれ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0095】親水性架橋重合体微粒子の製造 製造例1 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにプロピレングリコール
モノメチルエーテル200部を入れ、118℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記のモノマー、溶媒及び開始剤
の混合物を5時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1時
間118℃に保持して親水性架橋重合体微粒子分散液
(a)を得た。
【0096】 ブレンマーPME−4000(注1) 20部 アクリルアミド 50部 N−メチロールアクリルアミド 20部 アクリル酸 10部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 200部 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は345nmであった。
【0097】(注1) ブレンマーPME−4000:
下記式で示される化合物、日本油脂(株)製。
【0098】
【化16】
【0099】製造例2 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにプロピレングリコール
モノメチルエーテル60部を仕込み90℃に昇温した。
次に、この中に、N−ビニルピロリドン100部、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル2部及びプロピレン
グリコールモノメチルエーテル5部からなる溶液と、メ
ルカプト酢酸5部及びプロピレングリコールモノメチル
エーテル30部からなる溶液とを同時にそれぞれ2時間
かけて滴下した。滴下終了後1時間90℃に保持した
後、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)1部とプロピレングリコールモノメチルエーテル1
0部とからなる溶液を1時間かけて滴下し、更に1時間
撹拌した後、冷却し固形分50%のポリビニルピロリド
ン溶液を得た。
【0100】得られたポリビニルピロリドン溶液800
部にグリシジルメタクリレート26.6部及びテトラエ
チルアンモニウムブロマイド1.8重量部を加え、11
0℃で7時間撹拌し、下記式で示される固形分約52%
のポリビニルピロリドンマクロモノマーの溶液を得た。
【0101】
【化17】
【0102】製造例1において、滴下する混合溶液とし
て下記のモノマー、溶媒及び開始剤の混合溶液を使用す
る以外は製造例1と同様にして重合を行い親水性架橋重
合体微粒子分散液(b)を得た。
【0103】 上記で得た固形分約52%の ポリビニルピロリドンマクロモノマーの溶液 38.5部 アクリルアミド 50.0部 N−メチロールアクリルアミド 20.0部 メタクリル酸 10.0部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 181.5部 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は254nmであった。
【0104】製造例3 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにプロピレングリコール
モノメチルエーテル200部を入れ、80℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記の混合物を5時間かけて滴下
し、滴下終了後さらに2時間80℃に保持して親水性架
橋重合体微粒子分散液(c)を得た。
【0105】 ブレンマーPME−4000 20部 アクリルアミド 50部 N−メチロールアクリルアミド 15部 アクリル酸 10部 メチレンビスアクリルアミド 5部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部 脱イオン水 50部 過硫酸アンモニウム 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は320nmであった。
【0106】製造例4 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにプロピレングリコール
モノメチルエーテル170部を入れ、80℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記の混合物を5時間かけて滴下
し、滴下終了後さらに2時間80℃に保持して親水性架
橋重合体微粒子分散液(d)を得た。
【0107】 ブレンマーPME−4000 30部 アクリルアミド 45部 アクリル酸 15部 グリシジルメタクリレート 10部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部 脱イオン水 80部 過硫酸アンモニウム 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は163nmであった。
【0108】製造例5 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにプロピレングリコール
モノメチルエーテル170部を入れ、80℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記の混合物を5時間かけて滴下
し、滴下終了後さらに2時間80℃に保持して親水性架
橋重合体微粒子分散液(e)を得た。
【0109】 ブレンマーPME−4000 30部 アクリルアミド 60部 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 10部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部 脱イオン水 80部 過硫酸アンモニウム 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は128nmであった。
【0110】製造例6 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにエチレングリコールモ
ノブチルエーテル200部を入れ、140℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記のモノマー、溶媒、開始剤の
混合物を5時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1時間
140℃に保持して親水性架橋重合体微粒子分散液
(f)を得た。
【0111】 RMA−300M(注2) 15部 アクリルアミド 55部 N−ブトキシメチルアクリルアミド 15部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15部 エチレングリコールモノブチルエーテル 200部 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 1.5部 得られた分散液は乳白色の、固形分20%の安定な分散
液であり、樹脂粒子の粒子径は441nmであった。
【0112】(注2)RMA−300M:下記式で示さ
れる化合物、日本乳化剤(株)製。
【0113】
【化18】
【0114】ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物の
製造 製造例7 四つ口フラスコ中に水を150部仕込み、50℃にて撹
拌しながらフレーク状のPEG20000(三洋化成工
業(株)製、ポリエチレングリコール、数平均分子量2
0000)を100部添加して溶解させ、固形分40%
のポリエチレングリコール水溶液(g)を得た。
【0115】製造例8 製造例7において、PEG20000のかわりにサンニ
ックスPP−4000(三洋化成工業(株)製、ポリプ
ロピレングリコール、数平均分子量約4100)を使用
する以外は、製造例7と同様の操作を行い、固形分40
%のポリプロピレングリコール水溶液(h)を得た。
【0116】製造例9 製造例7において、PEG20000のかわりにポリエ
チレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量約
4000)を使用する以外は、製造例7と同様の操作を
行い、固形分40%のポリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル水溶液(i)を得た。
【0117】製造例10 窒素導入管、玉入りコンデンサ、滴下ロート及びメカニ
カルスターラを備えたフラスコにエチレングリコールモ
ノブチルエーテル200部を入れ、140℃に昇温し
た。次にフラスコ内に下記のモノマー、溶媒、開始剤の
混合物を5時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1時間
140℃に保持して重合体溶液(j)を得た。得られた
重合体の数平均分子量は約20000であった。
【0118】 ブレンマ−PME−4000 60部 アクリルアミド 30部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 1.5部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 200部親水化処理用組成物の製造 実施例1 製造例7で得たポリエチレングリコール水溶液(g)を
固形分量で65部となる量及び製造例1で得た親水性架
橋重合体微粒子分散液(a)を固形分量で35部となる
量を混合し、水を加えて固形分10%の親水化処理用組
成物を得た。
【0119】実施例2〜11及び比較例1〜5 製造例で得た、ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物
の溶液、親水性架橋重合体微粒子分散液ならびに必要に
応じて架橋剤、界面活性剤及び防菌化合物を使用し、後
記表2に示す配合となるように混合する以外は、実施例
1と同様の操作を行い、各々固形分10%の親水化処理
用組成物を得た。
【0120】表2における配合量は固形分量表示による
ものである。また、表2における架橋剤、界面活性剤及
び防菌化合物の種類は以下のとおりである。
【0121】架橋剤A:商品名「サイメル370」、三
井サイテック(株)製、メチル化メラミン樹脂。
【0122】架橋剤B:商品名「サイメルUFR6
5」、三井サイテック(株)製、メチル化尿素樹脂。
【0123】界面活性剤a:商品名「ニューコール29
0M」、日本乳化剤(株)製、ジアルキルスルホコハク
酸エステルナトリウム塩。
【0124】界面活性剤b:商品名「シルウエットL−
77」、日本ユニカー(株)製、アルキレンオキシドシ
ラン化合物。
【0125】防菌化合物I:2−(4−チアゾリル)ベ
ンズイミダゾール比較例4 四つ口フラスコ中に水を614部仕込み、85℃にて撹
拌しながらフレーク状の完全ケン化タイプのポリビニル
アルコール(クラレ(株)製、商品名「ポバールPVA
−117」)100部を添加して溶解させ、固形分約1
4%のポリビニルアルコール水溶液を得た。このポリビ
ニルアルコール水溶液の固形分100部となる量に対し
て、チタボンド50[日本曹達(株)製、ジイソプロポ
キシビス(アセチルアセトナト)チタン(IV)を有効
成分とするチタンキレート溶液]を有効成分量で5部と
なる量混合し、水を加えて固形分10%の親水化処理用
組成物を得た。
【0126】比較例5 比較例4で得た固形分約14%のポリビニルアルコール
水溶液の固形分65部となる量に対して、製造例1で得
た親水性架橋重合体微粒子分散液(a)を固形分量で3
5部となる量を加え、さらにチタボンド50を有効成分
量で5部となる量混合し、水を加えて固形分10%の親
水化処理用組成物を得た。
【0127】上記実施例および比較例で得た親水化処理
用組成物を、アルカリ脱脂剤(日本シービーケミカル
(株)製、商品名「ケミクリーナー561B」)を溶解
した濃度2%の水溶液を使用して脱脂した後、クロメー
ト処理剤(日本パーカライジング(株)製、商品名「ア
ルクロム712」)でクロメート処理(金属クロム換算
塗着量30mg/m2)を行ったアルミニウム板(A1
050、板厚0.1mm)に、乾燥膜厚で1ミクロンと
なるように塗布し、240℃の熱風で素材到達最高温度
が230℃になるように30秒間焼付けし塗装板を得
た。
【0128】この塗装板に揮発性プレス油を塗布し、1
50℃にて5分間乾燥させたものを試験塗板とし、塗膜
外観、親水性、耐食性について試験をおこなつた。その
試験結果を後記表3に示す。
【0129】なお、表3における試験は下記試験方法に
従って行なった。
【0130】塗膜外観:試験塗板を目視評価した。塗膜
に異常の認められないものを○とした。
【0131】親 水 性:試験塗板、この試験塗板を
水道水流水(流水量は塗板1m2当り15kg/時)中
に7時間浸漬し、引き上げて17時間塗内で乾燥させる
乾湿工程を1サイクルとし、5サイクル行なった塗板の
各々につき水ヌレ性および水滴の接触角を下記方法で測
定した。
【0132】水ヌレ性:水道水の入ったビーカーに塗板
を10秒間浸漬し、引き上げた時の塗板表面の水ヌレ状
態を目視で判定する。
【0133】○・・・全面が水濡れ、引上げ10秒後に
おいても水の偏りがない状態。
【0134】△・・・引上げ直後は全面濡れているが、
引上げ10秒後には塗板の端部から中央に水が寄ってい
る状態。
【0135】×・・・引上げ直後に水玉ができ、塗板全
体に水が濡れない状態。
【0136】接 触 角:塗板と水との接触角の測定は、
塗板を80℃で5分間乾燥したのち、協和化学(株)製
コンタクタングルメーターDCAA型で測定する。 耐 食 性:JIS−Z−2371塩水噴霧試験法に準ず
る。試験時間は500時間とした。
【0137】白サビ、フクレの発生のない場合を良好
(○)とした。
【0138】白サビ又はフクレが少し発生したものをや
や不良(△)とした。
【0139】また実施例6および9の試験塗板について
防黴性の試験を下記の条件でおこない、所定時間後の塗
膜面の黴の発生状態を目視判定したところ、いずれの塗
板も塗面に黴の発生は全く認められなかった。
【0140】防 黴 性:殺菌シャーレの中にペプトング
ルコース培地を作り、この上に試験塗板を置き、使用菌
としてCladosporium(グラドスポリウム)
sp,Penicillum(ペニシリウム)sp,A
ltarnaria(アルタナリア)sp,Asper
gillus(アスペルギルス)spおよびTrich
oderma(トリコデルマ)spの混合胞子のペプト
ングルコースの懸濁液を噴霧し、26±2℃の温度下で
28日間培養した。
【0141】
【表2】
【0142】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 290/00 MRM C08F 290/00 MRM C08L 33/26 LJV C08L 33/26 LJV 39/06 LJY 39/06 LJY C09D 7/12 PSM C09D 7/12 PSM 139/06 PGL 139/06 PGL 171/02 PLQ 171/02 PLQ F28F 1/32 F28F 1/32 H 13/18 13/18 B // C09D 5/00 PPG C09D 5/00 PPG

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 下記式 【化1】 [式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、kは3以上
    の整数を表す]で示されるポリオキシアルキレン鎖を有
    する化合物と、 (B) (a) 1分子中に少なくとも1個の重合性二
    重結合と、ポリオキシアルキレン鎖又はポリビニルピロ
    リドン鎖を有する親水性モノマー 2〜50重量%、
    (b) 下記式[1] 【化2】 [式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2および
    3は同一又は相異なり、それぞれ水素原子又は炭素原
    子数1〜5のアルキル基を表し、ただしR2とR3との炭
    素原子数の和は5以下である]で示される化合物から選
    ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリルアミド系モノ
    マー 20〜97重量%、(c) 1分子中に2個以上
    の重合性不飽和二重結合を有する化合物、ならびに1分
    子中に加水分解性シリル基、エポキシ基、N−メチロー
    ル基及びN−アルコキシメチル基から選ばれる少なくと
    も1個の官能基と1個の重合性不飽和二重結合とを有す
    る化合物から選ばれる少なくとも1種の架橋性不飽和モ
    ノマー 1〜30重量%、(d) カルボキシル基含有
    重合性不飽和モノマー 2〜50重量%、及び(e)
    1分子中に1個の重合性不飽和基を有する、上記
    (a)、(b)、(c)及び(d)以外の他のモノマー
    0〜50重量%の共重合体からなる親水性架橋重合体
    微粒子を含有することを特徴とする親水化処理用組成
    物。
  2. 【請求項2】 ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物
    (A)が数平均分子量500〜500000のポリエチ
    レングリコールである請求項1記載の親水化処理用組成
    物。
  3. 【請求項3】 親水性モノマー(a)が下記式[2]又
    は[3] 【化3】 【化4】 [式中、R4、R5及びR6はそれぞれ同一又は相異な
    り、それぞれ水素原子又はメチル基を表し、R7は−O
    H、−OCH3、−SO3H又は−SO3 -+を表し、こ
    こでM+はNa+、K+、Li+、NH4 +又は有機アンモニ
    ウム基を表し、nは10〜200の数であり、そしてn
    個の式 【化5】 の単位における各R6は同一であってもよく或いは互い
    に異なっていてもよい]で示される化合物である請求項
    1又は2記載の親水化処理用組成物。
  4. 【請求項4】 式[2]又は[3]におけるnが30〜
    200である請求項3記載の親水化処理用組成物。
  5. 【請求項5】 親水性架橋重合体微粒子(B)が、 親水性モノマー(a) 2〜40重量%、 (メタ)アクリルアミド系モノマー(b) 30〜97重量%、 架橋性不飽和モノマー(c) 2〜20重量%、 カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー(d) 5〜40重量%、及び 他のモノマー(e) 0〜30重量% の共重合体である請求項1〜4のいずれか一項に記載の
    親水化処理用組成物。
  6. 【請求項6】 ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物
    (A)と親水性架橋重合体微粒子(B)との配合比率
    が、(A)/(B)の固形分重量比で、10/90〜9
    0/10の範囲内にある請求項1〜5のいずれか一項に
    記載の親水化処理用組成物。
  7. 【請求項7】 さらに(C)架橋剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の親水化処
    理用組成物。
  8. 【請求項8】 さらに(D)湿潤作用を有する界面活性
    剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    一項に記載の親水化処理用組成物。
  9. 【請求項9】 さらに(E)防菌剤を含有することを特
    徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の親水化処
    理用組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    親水化処理用組成物をアルミニウム製熱交換器フィン材
    に塗布することを特徴とするフィン材の親水化処理方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
    親水化処理用組成物からの塗膜が表面層として形成され
    てなるアルミニウム製熱交換器フィン材。
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