JPH0952769A - 窒化アルミニウム質固形体の製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム質固形体の製造方法

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JPH0952769A
JPH0952769A JP7206027A JP20602795A JPH0952769A JP H0952769 A JPH0952769 A JP H0952769A JP 7206027 A JP7206027 A JP 7206027A JP 20602795 A JP20602795 A JP 20602795A JP H0952769 A JPH0952769 A JP H0952769A
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aluminum nitride
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nitriding
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Hiroaki Kotaka
啓章 小鷹
Shusuke Yamaoka
秀典 山岡
Hideyasu Matsuo
秀逸 松尾
Masahiro Ando
正博 安藤
Mikiya Fujii
幹也 藤井
Hiroyuki Terada
浩之 寺田
Yasuo Misu
安雄 三須
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Saint Gobain TM KK
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Toshiba Monofrax Co Ltd
Toshiba Ceramics Co Ltd
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    • C04B35/581Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on aluminium nitride
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2002/00Crystal-structural characteristics
    • C01P2002/70Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data
    • C01P2002/72Crystal-structural characteristics defined by measured X-ray, neutron or electron diffraction data by d-values or two theta-values, e.g. as X-ray diagram

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、窒化反応に提供するアルミナをγ
ーアルミナとすることによって、1300℃以下の温度
でも窒化反応が進行して、しかも良好な収率で窒化アル
ミニウムを得ようとするものである。 【構成】炭化水素ガスを0.5容積%以上含有する炭化
水素ガスとアンモニアガスとの混合ガス中でアルミナ質
固形体を加熱して窒化アルミニウム質固形体を製造する
方法において、アルミナ質固形体がγ−Al23 又は
その前駆体で、かつ加熱温度が1200〜1700℃で
あることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窒化アルミニウ
ム質固形体の製造方法に関し、特にアルミナの窒化反応
を容易にした窒化アルミニウム質固形体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは、半導体素子の樹脂
封止材料の充填材や他の金属との複合材として使用され
ている。出願人も、既に特開平2ー300319号とし
て窒化アルミニウム繊維の製造方法を提案している。こ
の方法は、90重量%以上のAl23 と10重量%未
満のSiO2 を含むアルミナ繊維をアンモニアと炭化水
素ガスの混合ガス雰囲気下において1300〜1700
℃で加熱して窒化アルミニウム繊維を得るものである。
【0003】しかしながら、この方法によると1300
℃未満の温度域では窒化反応は行われず、また反応温度
を1300℃以上としても窒化物の収率は低かった。そ
のため、この方法によると更に高温、長時間での操業が
余儀なくされ、コスト高となるばかりでなく、この方法
によっては100%近い窒化率のものは容易には得られ
なかった。そのため、従来の技術は製造技術の面で多く
の困難があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、窒化反応
に提供するアルミナをγーアルミナとすることによっ
て、1300℃以下の温度でも窒化反応が進行して、し
かも良好な収率で窒化アルミニウムを得ようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、炭化水素ガ
スを0.5容積%以上含有する炭化水素ガスとアンモニ
アガスとの混合ガス中でアルミナ質固形体を加熱して窒
化アルミニウム質固形体を製造する方法において、アル
ミナ質固形体がγーAl23 又はその前駆体であり、
かつ加熱温度が1200〜1700℃であることを特徴
とする窒化アルミニウム質固形体の製造方法(請求項
1)、アルミナ質固形体が、1000℃以下で仮焼した
γーAl23 の前駆体であることを特徴とする請求項
1記載の窒化アルミニウム質固形体の製造方法(請求項
2)、アルミナ質固形体が、繊維、微細な粒子、フレー
クのいずれか1種又は2種以上であることを特徴とする
請求項1又は2に記載の窒化アルミニウム質固形体の製
造方法(請求項3)、アルミナ質固形体が、そのアルミ
ナ源の全部又は一部に塩基性塩化アルミニウムを用いた
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
窒化アルミニウム質固形体の製造方法(請求項4)、γ
ーAl23 又はその前駆体を65〜99重量%含有す
る繊維、微細な粒子及びフレークから選ばれた1種又は
2種以上を、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ及
びコロイド状ジルコニアから選ばれた1種又は2種以上
の水溶液に分散し、これを脱水,乾燥して成形したのち
1000℃以下で仮焼し、さらにこれを炭化水素ガスを
0.5容積%以上含有する炭化水素ガスとアンモニアガ
スとの混合ガス中で1200〜1700℃で加熱するこ
とを特徴とする窒化アルミニウム質成形体の製造方法
(請求項5)及びγーAl23 又はその前駆体が、そ
のアルミナ源の全部又は一部に塩基性塩化アルミニウム
を用いたことを特徴とする請求項5に記載の窒化アルミ
ニウム質成形体の製造方法(請求項6)である。以下
に、これらの発明の実施の態様を説明する。
【0006】
【発明の実施の態様】この発明は、炭化水素ガスとアン
モニアガスとの混合ガス中でγーAl23又はその前
駆体の固形体又は成形体を加熱して窒化アルミニウムを
製造するものである。なお、本願明細書で、γーAl2
3 の前駆体とは、1000℃〜1100℃に加熱した
場合において、γーAl23 に転換するゲル化物或い
はその仮焼物をいう。また、γーAl23 又はその前
駆体の固形体とは、それらの繊維,微細な粒子,フレー
クをいい、さらに、γーAl23 又はその前駆体の成
形体とは、それらを各種形状に成形したものをいう。
【0007】発明者らは、従来の窒化アルミニウムの製
造方法について種々検討したところ、窒化反応に供され
る原料アルミナの種類によって反応温度及び反応時間が
大きく異なることを見い出したものである。
【0008】即ち、原料アルミナにαアルミナ、δアル
ミナを使用した場合の窒化反応は、例えば1500℃を
越える高温でも5時間以上といった長時間処理を行うこ
とが必要で、しかも原料アルミナを実質的に全部窒化す
ることは困難であった。ところが、原料アルミナにγー
Al23 又はその前駆体を用いると、反応温度を大き
く下げことが出来るとともに、反応時間も大幅に低減で
きることを見い出したものである。その理由は、γーA
23 が後記実施例でも示すように、αーAl23
に比較して約10倍もの比表面積を有するように大きな
比表面積を有するためである。
【0009】γーAl23 は、その生成過程で主に脱
水が起こり、水が解離した後に直径10〜100Aの細
孔が多数残り、これによってその比表面積は極めて大き
くなる。このγーAl23 をさらに加熱して、αーA
23 となると上記の細孔は消滅してしまうために比
表面積は急激に低下する。本願発明は、このように多数
の細孔を有して比表面積の極めて大きくなったγーAl
23 に注目し、これを窒化して窒化アルミニウムを製
造するものである。
【0010】γーAl23 は、有機もしくは無機アル
ミニウム化合物を熱分解することによって得られる。こ
れにはアルミニウムアルコキシド、硫酸アルミニウム、
アルミニウムミョウバン、アンモニウムアルミニウム炭
酸塩、塩基性塩化アルミニウム、ベーマイトなどがあ
る。これらの中でも、塩基性塩化アルミニウムを用いた
ものは反応性や成形性がよくて好ましい。塩基性塩化ア
ルミニウムを例示してその熱分解挙動を示すと表1の通
りである。
【0011】
【表1】
【0012】上記の如く、塩基性塩化アルミニウムを3
00〜400℃に加熱すると、アルミナ水和物となる。
これをさらに600〜700℃に加熱すると、HClや
2Oを放出しながらγーAl23 となる。これを1
200℃以上に加熱するとαーAl23 へと転移して
いく。この際の中間生成物であるγーAl23 は、H
2 O,HClガスを放出して、その後に多数の気孔を形
成して大きな比表面積を有する。
【0013】この状態となったγーAl23 を、炭化
水素ガスを0.5容積%以上含有する炭化水素ガスとア
ンモニアガスとの混合ガスの下で加熱し、窒化アルミニ
ウムとする。これはアンモニアガスによってアルミナを
還元窒化して窒化アルミニウムを生成するものであり、
同時に炭化水素ガスによって窒化アルミニウムの生成に
際して副生する水蒸気を速やかに除去し、結果的に窒化
アルミニウムの生成反応を促進するものである。γーA
23 としては、窒化アルミニウムの生成反応時にγ
ーAl23 となっていればよく、1000〜1100
℃に加熱された際にγーAl23 に転換する材料が使
用できる。
【0014】炭化水素の含有量が0.5容積%以上とし
たのは、これが0.5容積%未満ではアンモニアガスの
分圧が低く反応の進行が著しく遅くなるからである。こ
こでの加熱温度は1200〜1700℃とする。加熱温
度が1200℃未満では反応速度が遅く処理に長時間が
かかるとともに、窒化反応を完全に行うことが出来な
い。また、加熱温度は1700℃を超える必要がなく、
必要以上に高温にすると製造コストを引上げる。
【0015】請求項2の発明は、窒化反応処理に先立っ
て、γーAl23 の前駆体を1000℃以下で仮焼す
るものである。この温度でγーAl23 の前駆体を仮
焼すると、上記のアルミナに付着しているH2 OやHC
lがさらに確実に放出される。特に、塩基性塩化アルミ
ニウムの熱分解などで生成したHClが除去され好まし
い。アルミナ表面にHClが付着していると、その後の
窒化反応で塩化アンモニウムが生成し、これが低温部に
析出するために合成装置の運転に著しい悪影響を及ぼ
す。
【0016】γーAl23 の前駆体を仮焼する好まし
い温度範囲は300〜1000℃である。これが300
℃以下では水や塩酸の除去が十分出来なく、またこれが
1000℃を超えるとγーAl23 がδ相やα相に転
移する恐れがある。
【0017】上記のγーAl23 の前駆体は、請求項
1の加熱温度においては実質的にγーAl23 に転換
することになり、炭化水素ガスとアンモニアガスの混合
ガスに接触し加熱して窒化アルミニウム質固形体とす
る。
【0018】請求項3の発明は、アルミナ質固形体が繊
維、微細な粒子、フレークのいずれか一種又は2種以上
から構成されている。例えば、上記の塩基性塩化アルミ
ニウムを用いた場合は、塩基性塩化アルミニウム溶液に
ポリビニルアルコール、コロイド状シリカを加えて撹拌
混合してからエバポレータで濃縮し、高濃度の溶液とす
る。この粘稠液を遠心紡糸器に入れ回転する。この場
合、紡糸器のノズル孔の径、形状、回転速度、紡糸液の
粘度などの調整によって、繊維、微細粒子、フレーク或
いはこれらの混合物とすることが出来る。上記のアルミ
ナ質固形体の繊維、微細な粒子、フレークは、その後こ
れを1000℃以下で仮焼する。この仮焼物を請求項1
と同様にして1200〜1700℃で窒化して窒化アル
ミニウム質固形体とする。
【0019】請求項4は、請求項1ないし3の発明にお
いて、原料のアルミナ源の一部又は全部を塩基性塩化ア
ルミニウムとするものである。塩基性塩化アルミニウム
をアルミナ源としたアルミナ質固形体は、反応性や成形
性がよくこの発明の窒化アルミニウムの製造に適してい
る。
【0020】請求項5の発明は、請求項3で述べたと同
じアルミナ質固形体の繊維、微細な粒子、フレークを用
いて成形体を形成するものである。即ち、アルミナ質固
形体の繊維、微細な粒子、フレークの1種又は2種以上
を、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ及びコロイ
ド状ジルコニアの中の1種又は2種以上の水溶液に分散
し、ついでこれを脱水,乾燥して成形する。ここに用い
るコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ及びコロイド
状ジルコニアは、繊維、微細な粒子、フレークなどを結
合するバインダーの役目を果たすものである。
【0021】ここでの脱水、乾燥、成形は従来から普通
に行われている方法がそのまま採用される。この成形体
は上記と同様に1000℃以下で仮焼し、以降は上記と
同じようにして1200〜1700℃で窒化する。請求
項6は、請求項5の発明において原料のアルミナ源の一
部又は全部を塩基性塩化アルミニウムとするものであ
る。ここで塩基性塩化アルミニウムをアルミナ源として
用いる理由は請求項4の場合と同じである。
【0022】この発明は、窒化反応時におけるアルミナ
原料として大きな比表面積を持つγーAl23 を用い
ることによって、このγーAl23 が炭化水素ガスと
アンモニアの混合ガス中で容易に反応するようにしたも
ので、これによって窒化反応が従来より低温下でしかも
十分に行われるようにしたものである。
【0023】
【実施例】
(実施例1〜6)Al含有量がAl23 換算で23.
5重量%の塩基性塩化アルミニウム溶液3200gに、
10重量%濃度のポリビニルアルコール溶液697gと
20重量%濃度のコロイド状シリカ116gを加えロー
タリーエバポレータで濃縮し、粘度を20℃で35ポイ
ズのゲル状物とした。
【0024】この粘稠な液を、外周に直径0.5mmの多
数の孔を有する、径200mmの遠心紡糸器に入れ、乾燥
空気で満たした部屋で2000r.p.m.の回転速度で回転
して紡糸した。この紡糸した糸を用いて厚さ25mmのマ
ットを得た。このマットは繊維が94重量%で、残部は
0.5mmの篩通過の粒子とフレークの混合物であった。
【0025】このマットを6個作成し、各2個ずつを3
00℃、650℃、800℃の温度で30分加熱して仮
焼物を得た。この仮焼物はいずれも非晶質であった。ま
たこの仮焼物を構成する繊維の比表面積は54.2m2
/gであった。次に、これを空気中で1000℃、11
00℃で30分間加熱してX線回折したところいずれも
γーAl23 であることが確認された。このように窒
化処理前の対象物を1000℃或いは1100℃で加熱
したとき、それがγ−Al23 であることが良好な窒
化アルミニウムを製造する条件の目安となる。
【0026】次に、上記の仮焼物の窒化処理を行った。
窒化処理は、仮焼物をアルミナ製ボートにサンプルを入
れ、3容積%のLPGガスを含むアンモニアガス雰囲気
で1200〜1400℃で3時間保持した。窒化処理を
した後の生成物について700℃で5時間の脱炭処理を
行い、X線回折でその鉱物組成を調べた。以上の結果を
表2に示した。表2から明らかなように、実施例のもの
はいずれもAlNの生成が認められる。また、図1には
実施例4の窒化処理前の仮焼物と窒化後の生成物のX線
回折のチャートを示す。
【0027】
【表2】
【0028】(比較例1〜5)比較例1〜3は、実施例
と同じようにして仮焼温度も実施例3,4と同じ650
℃で行ったが、窒化処理温度を室温、1100℃で行っ
たものである。この結果を表3に示した。この場合は窒
化処理温度が低温過ぎるため窒化反応が行われず、得ら
れたものはγーAl23 のままであった。
【0029】比較例4及び5は、実施例と同じアルミナ
原料を用いたが仮焼温度が1200℃と高いために仮焼
によってδーAl23 が生成した。このものの比表面
積を測定したところ5.5m2 /gであった。これを1
200℃で窒化反応させたが、得られたものは窒化アル
ミニウムとδーAl23 が混在したものであった(比
較例4)。また、窒化反応温度を1400℃としたもの
では窒化アルミニウムとαーAl23 が混在したもの
であった(比較例5)。これらについても表3に示し
た。
【0030】
【表3】
【0031】(比較例6〜10)比較例6〜10は、実
施例と同じアルミナ原料を用いて仮焼温度を1300℃
としたものである。その結果、得られたものはいずれも
αーAl23 とθーAl23 の混在したものであっ
た。これらを室温から1400℃の広い範囲の各種温度
で上記と同様に窒化処理を行ったところ、得られたもの
は、αーAl23 、αーAl23 とθーAl2
3 、γーAl23 或いはAlNなどが混在したもので
あった。これらの結果を表4に示した。また、図2に比
較例10の窒化処理前の仮焼物と窒化後の生成物のX線
回折のチャートを示す。
【0032】
【表4】 実施例3及び4、比較例1ないし3で得られたものの窒
化率を測定したところ表5の通りであった。
【0033】
【表5】
【0034】表5から明らかなように、本願発明によっ
て得られたものはいずれも窒化率が100%であった。
これに対し、比較例のものは窒化率が最高でも87.4
%であった。
【0035】(実施例7)実施例1と同様にしてAl2
3 が65重量%、SiO2 が35重量%の繊維状ゲル
化物を紡糸した。このゲル化物をマット状として空気中
650℃で30分仮焼した。この仮焼物200gを陽性
澱粉15gとコロイド状シリカ50gとともに200リ
ットルの水に分散しよく撹拌してスラリーとした。この
スラリーの中に真空成形用モールドを沈め、モールドの
中を吸引しながらモールド表面に繊維と結合材を付着さ
せて成形した。その後、この成形物を脱水して乾燥し、
縦及び横が150mm、厚み20mm、かさ密度0.2g/
cm3 のボードを得た。このボードを600℃の電気炉に
入れ仮焼した。次に、これを3容積%のLPGを含むア
ンモニアガス雰囲気で1200℃に保持した炉内に3時
間窒化処理を行った。
【0036】得られたボードは高強度であった。これを
700℃で5時間の脱炭処理をした後X線回折を行った
ところAlNとβーサイアロンを検出した。 (比較例11〜13)比較例11〜13は、実施例と同
じアルミナ原料を用いて仮焼温度を常温又は650℃と
したものである。その結果、仮焼後に得られたものは、
いずれもθーAl23 であった。これらを1200℃
で窒化処理したものはいずれもαーAl23 であっ
た。また、1400℃の高温で窒化処理したものは、α
ーAl23 とAlONであった。
【0037】
【表6】
【0038】(比較例14)実施例3で得られた同じマ
ットを650℃で仮焼し、アンモニアのみのガス雰囲気
下、1200℃で3時間の加熱を行った。これによって
得られたものはγーAl23 のみでAlNは検出され
なかった。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、この発明によればアルミナ
としてγーAl23 又はその前駆体を用いたので、窒
化処理温度を従来よりも低温で行うことが出来るととも
に、アルミナの窒化を高い効率で行うことが出来るよう
になった。したがって、これによれば製造コストを引き
下げて窒化アルミニウムの提供を行うことが出来るよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例になる窒化処理前の仮焼物
と窒化後の仮焼物のX線回折のチャート。
【図2】比較例として示した窒化処理前の仮焼物と窒化
後の仮焼物のX線回折のチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 秀典 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 松尾 秀逸 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 安藤 正博 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 藤井 幹也 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 寺田 浩之 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内 (72)発明者 三須 安雄 東京都中央区日本橋久松町4番4号 糸重 ビル 東芝モノフラックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素ガスを0.5容積%以上含有す
    る炭化水素ガスとアンモニアガスとの混合ガス中でアル
    ミナ質固形体を加熱して窒化アルミニウム質固形体を製
    造する方法において、アルミナ質固形体がγーAl2
    3 又はその前駆体であり、かつ加熱温度が1200〜1
    700℃であることを特徴とする窒化アルミニウム質固
    形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルミナ質固形体が、1000℃以下で
    仮焼したγーAl23 の前駆体であることを特徴とす
    る請求項1記載の窒化アルミニウム質固形体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 アルミナ質固形体が、繊維、微細な粒
    子、フレークのいずれか1種又は2種以上であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の窒化アルミニウム質
    固形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミナ質固形体が、そのアルミナ源の
    全部又は一部に塩基性塩化アルミニウムを用いたことを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の窒化ア
    ルミニウム質固形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 γーAl23 又はその前駆体を65〜
    99重量%含有する繊維、微細な粒子及びフレークから
    選ばれた1種又は2種以上を、コロイド状シリカ、コロ
    イド状アルミナ及びコロイド状ジルコニアから選ばれた
    1種又は2種以上の水溶液に分散し、これを脱水,乾燥
    して成形したのち1000℃以下で仮焼し、さらにこれ
    を炭化水素ガスを0.5容積%以上含有する炭化水素ガ
    スとアンモニアガスとの混合ガス中で1200〜170
    0℃で加熱することを特徴とする窒化アルミニウム質成
    形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 γーAl23 又はその前駆体が、その
    アルミナ源の全部又は一部に塩基性塩化アルミニウムを
    用いたことを特徴とする請求項5に記載の窒化アルミニ
    ウム質成形体の製造方法。
JP7206027A 1995-08-11 1995-08-11 窒化アルミニウム質固形体の製造方法 Pending JPH0952769A (ja)

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