JPH09304912A - 位相シフトマスク、位相シフトマスク用ブランクスおよび位相シフトマスクの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスク、位相シフトマスク用ブランクスおよび位相シフトマスクの製造方法

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JPH09304912A
JPH09304912A JP12005296A JP12005296A JPH09304912A JP H09304912 A JPH09304912 A JP H09304912A JP 12005296 A JP12005296 A JP 12005296A JP 12005296 A JP12005296 A JP 12005296A JP H09304912 A JPH09304912 A JP H09304912A
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film
silicon nitride
nitride film
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Shuji Nakao
修治 中尾
Koichiro Tsujita
好一郎 辻田
Tatsunori Kaneoka
竜範 金岡
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光膜を挟んで隣り合う光透過領域の透過光
の位相差が実質上180°であり、かつ各透過光の強度
が同一である位相シフトマスク、位相シフトマスク用ブ
ランクスおよび位相シフトマスクの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 透明基板1上に第1の光透過領域Taを
覆い、かつ第2の光透過領域Tnを露出するようにシリ
コン窒化膜3とシリコン酸化膜5とが積層して形成され
ている。第1および第2の光透過領域Ta、Tnに挟ま
れる遮光領域Sには透明基板1上を覆うように遮光膜7
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相シフトマス
ク、位相シフトマスク用ブランクスおよび位相シフトマ
スクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路における高集積化
および微細化にはめざましいものがある。それに伴い、
半導体基板(以下、単にウェハと称す)上に形成される
回路パターンの微細化も急速に進んできている。
【0003】中でも、フォトリソグラフィ技術がパター
ン形成における基本技術として広く認識されるところで
ある。よって、今日までに種々の開発、改良がなされて
きている。しかし、パターンの微細化は止まるところを
知らず、パターンの解像度向上への要求もさらに強いも
のとなってきている。
【0004】このフォトリソグラフィ技術とは、ウェハ
上に塗布されたフォトレジストにマスク(原画)上のパ
ターンを転写し、その転写されたフォトレジストを用い
て下層の被エッチング膜をパターニングする技術であ
る。このフォトレジストの転写時において、フォトレジ
ストに現像処理が施されるが、この現像処理によって光
の当たった部分のフォトレジストが除去されるタイプを
ポジ型、光の当たらない部分のフォトレジストが除去さ
れるタイプをネガ型のフォトレジストという。
【0005】一般に、縮小露光方法を用いたフォトリソ
グラフィ技術における解像限界R(nm)は、 R=k1 ・λ/(NA) と表わされる。ここで、λは使用される光の波長(n
m)、NAはレンズの開口数、k1 はレジストプロセス
に依存する定数である。
【0006】上式からわかるように、解像限界Rの向上
を図るためには、すなわち微細パターンを得るために
は、k1 とλとの値を小さくし、NAの値を大きくする
方法が考えられる。つまり、レジストプロセスに依存す
る定数を小さくするとともに、短波長化や高NA化を進
めればよいのである。
【0007】しかし、光源やレンズの改良は技術的に難
しく、また短波長化および高NA化を進めることによっ
て、光の焦点深度δ(=k2 ・λ/(NA)2 )が浅く
なり、却って解像度の低下を招くといった問題を生じて
くる。
【0008】そこで、光源やレンズではなく、フォトマ
スクを改良することにより、パターンの微細化を図る研
究がなされている。最近では、パターンの解像度を向上
させるフォトマスクとして位相シフトマスクが注目され
ている。以下、この位相シフトマスクの構造およびその
原理について通常のフォトマスクと比較して説明する。
なお位相シフトマスクについては、レベンソン方式につ
いて説明する。
【0009】図27(a)、(b)、(c)は、通常の
フォトマスクを使用したときのマスクの断面、マスク上
の電場およびウェハ上の光強度を示す図である。図27
(a)を参照して、通常のフォトマスクは、ガラス基板
401上に金属マスクパターン403が形成された構成
を有している。このような通常のフォトマスクでは、マ
スク上の電場は、図27(b)に示すように金属マスク
パターン403で空間的にパルス変調された電場とな
る。
【0010】しかし、図27(c)を参照して、パター
ンが微細化すると、フォトマスクを透過した露光光は光
の回折効果のためにウェハ上の非露光領域(金属マスク
パターン403により露光光の透過が遮られた領域)に
も回り込む。このため、ウェハ上の非露光領域にも光が
照射されてしまい、光のコントラスト(ウェハ上の露光
領域と非露光領域との光強度の差)が低下する。結果と
して、解像度が低下し、微細なパターンの転写を行なう
ことが困難となる。
【0011】図28(a)、(b)、(c)は、レベン
ソン方式の位相シフトマスクを使用したときのマスクの
断面、マスク上の電場およびウェハ上の光強度を示す図
である。まず図28(a)を参照して、位相シフトマス
クでは、通常のフォトマスクに位相シフタと呼ばれる光
学部材405が設けられている。
【0012】すなわち、ガラス基板401上にクロムマ
スクパターン403が形成され、露光領域と遮光領域と
が設けられ、この露光領域の1つ置きに位相シフタ40
5が設けられている。この位相シフタ405は、透過光
の位相を180°変換する役割をなすものである。
【0013】図28(b)を参照して、上述のように位
相シフタ405を露光領域の1つ置きに設けたため、位
相シフトマスクを透過した光によるマスク上の電場は、
その位相が交互に180°反転して構成される。このよ
うに、隣り合う露光領域間で光の位相が互いに逆位相と
なるため、光の干渉効果により逆位相の光の重なり合う
部分において光が互いに打消し合うことになる。
【0014】この結果、図28(c)に示すように、露
光領域間の境界において光の強度が小さくなり、ウェハ
上の露光領域と非露光領域とにおける光の強度差を十分
に確保することができる。これにより解像度の向上を図
ることが可能となり、微細なパターンの転写を行なうこ
とができる。
【0015】このような位相シフトマスクには、多種の
方式があるが、その中でも、上述のレベンソン方式の位
相シフトマスクは、原理的に優れた解像性を有し、解像
力の意味からは最も優れた方式と考えられている。
【0016】図29は、従来のレベンソン方式の位相シ
フトマスクの構成を概略的に示す断面図である。図29
を参照して、従来の位相シフトマスクは、石英よりなる
透明基板501と、SnO膜よりなるエッチングストッ
パ層503と、SiO2 膜よりなる位相シフタ膜505
と、Cr膜よりなる遮光膜507とを有している。
【0017】透明基板501上に、エッチングストッパ
膜503が形成されている。また位相シフタ膜505
は、エッチングストッパ膜503上で、第1の透過領域
Taおよび遮光領域Sを覆い、かつ第2の透過領域Tn
を露出するように形成されている。また遮光膜507
は、隣り合う第1および第2の光透過領域Ta、Tnの
間に位置する遮光領域Sにおいて、透明基板501上を
覆うように形成されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】通常、転写における露
光時においては、位相シフトマスクには透明基板501
側から均一な強度で露光光が照射される。この露光光の
うち、第1の光透過領域Taを透過する透過光と第2の
光透過領域Tnを透過する透過光とでその位相が180
°反転される。このように互いに位相が反転された透過
光がフォトレジストに照射され、その後現像されること
により、光透過領域Ta、Tnに対応した形状のパター
ンがフォトレジストに形成される。
【0019】このとき、第1および第2の光透過領域T
a、Tnの開口寸法が同一であれば、同一の量の光が各
透過領域Ta、Tnを透過していくことが、同一寸法の
フォトレジストのパターンを作るために要求される。し
かし、従来の位相シフトマスクにおいては、第1および
第2の光透過領域Ta、Tnの膜構成が適当でなく、必
ずしも第1および第2の光透過領域Ta、Tnを透過し
た透過光の光量が同一になるようには設定されていなか
った。
【0020】またエッチングストッパ膜503に用いら
れるSnOは屈折率が大きい。このため、第1および第
2の光透過領域Ta、Tnの開口径が、加工による形状
効果を無視できるほど十分に大きくても、第1および第
2の光透過領域Ta、Tnを透過する光量は異なったも
のとなってしまう。このため、上述したようにフォトレ
ジストに形成されるパターンの寸法が異なるという問題
点があった。
【0021】この問題点を補う目的でなされた発明が、
特開平7−159971号公報に示されている。
【0022】図30は、上記の公報に示された位相シフ
トマスクの構成を概略的に示す断面図である。図30を
参照して、この位相シフトマスクでは、透明基板201
上に、アルミナ(Al2 3 )よりなるエッチングスト
ッパ膜203を介在して位相シフタ膜205が形成され
ており、さらにその上の遮光領域Sを覆うように遮光膜
207が形成されている。
【0023】この技術は、位相シフタ膜205の膜厚お
よび屈折率を調整することによって、第1および第2の
光透過領域Ta、Tnの透過光の光量を同一にしようと
するものである。
【0024】ところが、この構造では、第1の光透過領
域Taには、透明基板201上にエッチングストッパ層
203と位相シフタ膜205との2層が存在する。そし
て、この第1の光透過領域Taを透過する透過光の光量
は、エッチングストッパ層203と位相シフタ膜205
との相互作用により決定されるものである。このため、
第1および第2の光透過領域Ta、Tnの透過光の光量
を同一に調整するためには、エッチングストッパ層20
3と位相シフタ膜205との双方の膜厚などを調整する
必要がある。
【0025】ところが、上記公報に示された技術では、
上述したように位相シフタ膜205のみを考慮している
ため、実質的上、第1および第2の光透過領域Ta、T
nの透過光量を同一に調整することはできない。
【0026】なお、図30に示す構造において、第2の
光透過領域Tnにおいて図31に示すようにエッチング
ストッパ層203を除去した構造が特開平7−7261
2号公報に示されている。
【0027】また、図30および図31に示された構造
では、エッチングストッパ層203にアルミナが用いら
れている。このようにアルミナを用いているため、以下
に説明するような問題点がある。
【0028】通常、アルミナを成膜する場合には、スパ
ッタリング法が用いられる。この場合、ターゲットに金
属が用いられ、スパッタ雰囲気がO2 (酸素)を含む雰
囲気とされる。この場合、ターゲットの一部が雰囲気に
より絶縁物となり、スパッタにおける放電が不安定な
る。これにより、アーキング電流が局部的に発生し、タ
ーゲットの一部が溶融して飛び散る。
【0029】通常のスパッタリングでは、透明基板上に
原子もしくは分子を堆積するが、この場合には、大きい
溶融物が透明基板上に落ちてしまう。このように大きな
溶融物が透明基板上に落ちた場合には、フォトレジスト
を塗布する場合に、この大きい溶融物がフォトレジスト
をはじいたりする。また、アルミナの膜をエッチングす
る場合においては、大きいアルミナの溶融物があるた
め、完全に溶融物をエッチング除去することは困難であ
る。加えて、アルミナの大きい溶融物がある場合には、
この部分において、他の部分との位相が異なってしまう
ため解像度の高い位相シフトマスクを得ることができな
くなってしまう。
【0030】また、アルミナをCVD(Chemical Vapor
Deposition )法で成膜することも可能であるが、この
場合には、1000℃以上の高温で成膜しなければなら
ない。このような高温では、透明基板501の材質であ
る石英が歪んでしまうため、このCVD法によってアル
ミナを積んだ場合には、解像度の高い位相シフトマスク
を得ることができない。
【0031】それゆえ本発明の1の目的は、互いに透過
光の位相が異なる光透過領域の透過光量を同一に調整可
能な位相シフトマスク、位相シフトマスク用ブランクス
および位相シフトマスクの製造方法を提供することであ
る。
【0032】また本発明の他の目的は、成膜が容易でか
つ解像度の高い位相シフトマスク、位相シフトマスク用
ブランクスおよび位相シフトマスクの製造方法を提供す
ることである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の位相シフトマス
クは、露光光を透過する第1の光透過領域と、第1の光
透過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ第1の光透過
領域を透過する露光光の位相と異なった位相で露光光を
透過する第2の光透過領域とを有する位相シフトマスク
であって、透明基板と、シリコン窒化膜と、シリコン酸
化膜と、遮光膜とを備えている。透明基板は主表面を有
している。シリコン窒化膜は、第1の光透過領域におい
て透明基板の主表面上を覆い、かつ第2の光透過領域に
おいて透明基板の主表面を露出するように形成されてい
る。シリコン酸化膜は、第1の光透過領域において透明
基板の主表面上を覆うようにシリコン窒化膜と積層さ
れ、かつ第2の光透過領域において透明基板の主表面を
露出するように形成されている。遮光膜は、遮光領域に
おいて透明基板の主表面上を覆っている。
【0034】本発明の1の局面に従う位相シフトマスク
では、アルミナの代わりにシリコン窒化膜が用いられて
いる。このシリコン窒化膜は、CVD法で、それほど高
温にすることなく成膜することができる。このため、ア
ルミナをスパッタ法で形成するときのように、大きな溶
融物が透明基板上に落ちることはない。また、アルミナ
をCVD法で形成するときのように、1000℃以上の
高温にすることにより透明基板が歪んだりすることもな
い。よって、欠陥が少なく、かつ解像度の高い位相シフ
トマスクを得ることができる。
【0035】上記局面において好ましくは、シリコン窒
化膜は透明基板の主表面に直接接して形成されている。
そしてシリコン酸化膜はシリコン窒化膜に直接接して形
成されている。
【0036】上記局面において好ましくは、シリコン窒
化膜の膜厚と屈折率とをtN とnNとし、シリコン酸化
膜の膜厚と屈折率とをtO とnO とし、露光光の波長を
λとしたとき、
【0037】
【数3】
【0038】の関係を満たすことを特徴とする。上記局
面において好ましくは、上記の式の任意の正の奇数mが
1である。
【0039】上記局面において好ましくは、露光光がi
線のとき、シリコン酸化膜の膜厚は240±108Å、
屈折率は1.47±0.03であり、シリコン窒化膜の
膜厚は1570±47Å、屈折率は2.09±0.03
である。
【0040】上記局面において好ましくは、露光光がK
rFエキシマ光のとき、シリコン酸化膜の膜厚は440
±67Å、屈折率は1.51±0.03であり、前記シ
リコン窒化膜の膜厚は800±26Å、屈折率は2.2
7±0.04である。
【0041】上記5つの好ましい局面に従えば、遮光領
域を挟んで隣り合う光透過領域から透過された各透過光
の位相は実質上180°異なり、かつ各透過光の光量は
互いに等しくすることができる。これにより、高精度の
位相シフトマスクを得ることができる。
【0042】また、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜と
の膜厚の和を小さくすることができるため、オーバエッ
チングによる位相誤差を小さくでき、洗浄などの工程時
にパターンの剥がれを防止でき、かつ透過光の光量が幾
何学的な効果により減少することも防止できる。
【0043】本発明の他の局面に従う位相シフトマスク
は、露光光を透過する第1の光透過領域と、第1の光透
過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ第1の光透過領
域を透過する露光光の位相と異なった位相で露光光を透
過する第2の光透過領域とを有する位相シフトマスクで
あって、透明基板と、シリコン窒化膜と、シリコン酸化
膜と、遮光膜とを備えている。透明基板は、主表面を有
している。シリコン窒化膜は、第1の光透過領域におい
て透明基板の主表面上を覆いかつ第2の光透過領域にお
いて透明基板の主表面を露出するように形成されてい
る。シリコン酸化膜は、第1の光透過領域において透明
基板の主表面上を覆うようにシリコン窒化膜上に形成さ
れ、かつ第2の光透過領域において透明基板の主表面上
を覆っている。遮光膜は、遮光領域において透明基板の
主表面上を覆っている。
【0044】本発明の他の局面に従う位相シフトマスク
では、本発明の1の局面と同様、アルミナの代わりにシ
リコン窒化膜を用いるため、欠陥が少なく、かつ解像度
の高い位相シフトマスクを得ることができる。
【0045】上記局面において好ましくは、露光光がi
線のとき、シリコン酸化膜の膜厚は650±150Å、
屈折率は1.47±0.03であり、シリコン窒化膜の
膜厚は1680±47Å、屈折率は2.09±0.03
である。
【0046】上記局面において好ましくは、露光光がK
rFエキシマ光のとき、シリコン酸化膜の膜厚は420
±100Å、屈折率は1.47±0.03であり、シリ
コン窒化膜の膜厚は980±26Å、屈折率は2.27
±0.04である。
【0047】上記2つの好ましい局面に従えば、遮光領
域を挟んで隣り合う光透過領域から透過された各透過光
の位相は実質上180°異なり、かつ各透過光の光量は
互いに等しくすることができる。これにより、高精度の
位相シフトマスクを得ることができる。
【0048】本発明の位相シフトマスク用ブランクス
は、露光光を透過する第1の光透過領域と、第1の光透
過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ第1の光透過領
域を透過する露光光の位相と異なった位相で露光光を透
過する第2の光透過領域とを有する位相シフトマスク用
ブランクスであって、透明基板と、シリコン窒化膜と、
シリコン酸化膜と、遮光膜とを備えている。透明基板
は、主表面を有している。シリコン窒化膜は、透明基板
の主表面に直接接して形成されている。シリコン酸化膜
は、シリコン窒化膜に直接接して形成されている。遮光
膜は、シリコン酸化膜に直接接して形成されている。シ
リコン窒化膜の膜厚と屈折率とをtN とnNとし、シリ
コン酸化膜の膜厚と屈折率とをtO とnO とし、露光光
の波長をλとしたとき、
【0049】
【数4】
【0050】の関係を満たしている。上記局面において
好ましくは、上記の式の任意の正の奇数mが1である。
【0051】上記局面において好ましくは、露光光がi
線のとき、シリコン酸化膜の膜厚は240±108Åで
あり、屈折率は1.47±0.03であり、シリコン窒
化膜の膜厚は1570±47Å、屈折率は2.09±
0.03である。
【0052】上記局面において好ましくは、露光光がK
rFエキシマ光のとき、シリコン酸化膜の膜厚は440
±67Å、屈折率は1.51±0.03であり、シリコ
ン窒化膜の膜厚は800±26Å、屈折率は2.27±
0.04である。
【0053】上記本発明の位相シフトマスク用ブランク
スおよび好ましい4つの局面に従えば、この位相シフト
マスク用ブランクスを用いて位相シフトマスクを製造す
ることにより、遮光領域を挟んで隣り合う光透過領域か
ら透過された各透過光の位相は実質上180°異なり、
かつ各透過光の光量は互いに等しくすることができる。
これにより、高精度の位相シフトマスクを得ることがで
きる。
【0054】本発明の1の局面に従う位相シフトマスク
の製造方法は、露光光を透過する第1の光透過領域と、
第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ第1
の光透過領域を透過する露光光の位相と異なった位相で
露光光を透過する第2の光透過領域とを有する位相シフ
トマスクの製造方法であって、以下の工程を備えてい
る。
【0055】まず透明基板の主表面上にシリコン窒化膜
とシリコン酸化膜とが順次形成される。そして遮光領域
内のシリコン酸化膜を覆い、かつ第1および第2の光透
過領域のシリコン酸化膜を露出するように遮光膜が形成
される。そして第2の光透過領域のシリコン酸化膜の表
面を露出させた状態でシリコン窒化膜の表面が露出する
までシリコン酸化膜の表面に等方性エッチングが施され
る。そして露出したシリコン窒化膜の表面に異方性エッ
チングが施されて、シリコン窒化膜に、底壁面がシリコ
ン窒化膜よりなる溝が形成される。そして溝の底壁面に
おいて透明基板の表面が露出するまで溝の内壁面に、加
熱したリン酸溶液で等方性エッチングが施される。
【0056】本発明の他の局面に従う位相シフトマスク
の製造方法は、露光光を透過する第1の光透過領域と、
第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ第1
の光透過領域を透過する露光光の位相と異なった位相で
露光光を透過する第2の光透過領域とを有する位相シフ
トマスクの製造方法であって、以下の工程を備えてい
る。
【0057】まず透明基板の主表面上にシリコン窒化膜
が形成される。そして第2の光透過領域のシリコン窒化
膜の表面を露出させた状態で透明基板の表面が露出する
までシリコン窒化膜の表面に、加熱したリン酸溶液で等
方性エッチングが施される。そして第1の光透過領域に
おいてシリコン窒化膜上を覆うように、かつ第2の光透
過領域において透明基板の露出した主表面上を覆うよう
にシリコン酸化膜が形成される。そして遮光領域におい
てシリコン酸化膜上を覆い、かつ第1および第2の光透
過領域においてシリコン酸化膜を露出させるように遮光
膜が形成される。
【0058】上記2つの局面に従う位相シフトマスクの
製造方法では、アルミナの代わりにシリコン窒化膜が用
いられている。このため、上述したように欠陥が少な
く、かつ解像度の高い位相シフトマスクを製造すること
ができる。
【0059】また遮光領域を挟んで隣り合う光透過領域
から透過された各透過光の位相は実質上180°異な
り、かつ各透過光の光量は互いに等しくすることができ
る。これにより、高精度の位相シフトマスクを得ること
ができる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0061】実施の形態1 図1は、本発明の実施の形態1における位相シフトマス
クの構成を概略的に示す断面図である。図1を参照し
て、本実施の形態の位相シフトマスクは、透明基板1
と、シリコン窒化膜3と、シリコン酸化膜5と、遮光膜
7とを備えている。
【0062】透明基板1はたとえば石英よりなってい
る。シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5とは、透明基
板1上の第1の光透過領域Taを覆うように、かつ第2
の光透過領域Tnを露出するように積層して形成されて
いる。遮光膜7は、透明基板1上の遮光領域Sを覆い、
かつ第1および第2の光透過領域Ta、Tnを露出する
ように形成されている。
【0063】なお、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜
5とは、透明基板1の遮光領域S上を覆っていてもよ
い。またこの場合、遮光膜7は、シリコン酸化膜5上に
形成されていてもよく、またシリコン窒化膜3と透明基
板1との間に形成されていてもよい。
【0064】ここで、露光光にi線(波長:365n
m)光を用いた場合には、シリコン窒化膜3の膜厚tN
は1570±47Åであり、シリコン酸化膜5の膜厚t
O は240±108Åであることが好ましい。またこの
場合、シリコン窒化膜3の屈折率nN は2.09±0.
03であり、シリコン酸化膜5の屈折率nO は1.47
±0.03であることが好ましい。
【0065】また露光光にKrFエキシマ光(波長:2
48nm)を用いた場合には、シリコン窒化膜3の膜厚
N は800±26Åであり、シリコン酸化膜5の膜厚
Oは440±67Åであることが好ましい。またこの
場合、シリコン窒化膜3の屈折率nN は2.27±0.
04であり、シリコン酸化膜5の屈折率nO は1.51
±0.03であることが好ましい。
【0066】シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5との
膜厚を上記のように設定することで、図1に示す第1お
よび第2の光透過領域Ta、Tnの各透過光の光量(強
度)を略同一にできるとともに、第1の光透過領域Ta
の透過光と第2の光透過領域Tnの透過光との位相差を
実質180°にすることが可能となる。以下、そのこと
について詳細に説明する。
【0067】図2は、露光光にi線を用いた場合に、図
1に示す構造におけるシリコン窒化膜3とシリコン酸化
膜5との膜厚を変化させた場合の第1の光透過領域Ta
の透過率の変化をシミュレーションした結果を示す透過
率の等高線図である。
【0068】なお、このシミュレーションは、図1に示
すシリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5とを以下の方法
で形成して行なったものである。シリコン窒化膜3は、
LPCVD(Low Pressure Chemical Vapor Depositio
n)法により700℃でSiCl2 2 とNH3 とを原
料として形成したものである。またシリコン酸化膜5
は、LPCVD法により、800℃でSiH4 とN2
とを原料として形成したものである。このように形成し
たシリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5とのi線に対す
る各屈折率の実部nと虚部kとは、シリコン窒化膜3に
ついてはn=2.09、k=0.000であり、シリコ
ン酸化膜5についてはn=1.47、k=0.000で
ある。これらの屈折率の値はエリプソンメトリーによる
実測値である。
【0069】図2より、透明基板上にシリコン酸化膜と
シリコン窒化膜との2層を積層して形成した場合、それ
ぞれの膜厚の変化により透過率が変化することがわか
る。シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜の一方の膜厚
を固定し、他方の膜厚を変化させるとき、透過率のピー
ク値およびボトム値は固定した膜厚に依存するが、変化
させている膜厚に対して周期的に変化する。このような
変化より、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜の各膜
厚を適切に選ぶことで、透明基板上に膜が形成されてい
ない場合(図1の光透過領域Tn)と略同一の透過率を
得ることが可能であると予想される。
【0070】他方、このシリコン酸化膜とシリコン窒化
膜との2層をレベンソン型位相シフトマスクの位相シフ
タとして適用する場合、第1の光透過領域Taと第2の
光透過領域Tnとを透過する透過光の位相差が実質上1
80°であることが不可欠である。ここで、下に示した
式(1)は、図1に示したシリコン窒化膜3およびシリ
コン酸化膜5の各膜厚tN 、tO と屈折率nN 、nO
に対して、上記の略180°の位相差の条件を満たすた
めの要求を示すものである。なお、nair は大気の屈折
率であり、通常は1 である。
【0071】
【数5】
【0072】すなわち、この式(1)を満たし、かつ図
1に示す第1の光透過領域Taと第2の光領域Tnとの
透過率が同一となるシリコン窒化膜とシリコン酸化膜の
膜厚を求めれば必要な特性を有する所望の膜構成が得ら
れる。
【0073】図3(a)は上式(1)の関係を満たすシ
リコン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚の関係を示すグ
ラフである。また図3(b)は、上式(1)の関係を満
たすようにシリコン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚を
変化させた場合のシリコン窒化膜の膜厚と透過率との関
係を示すグラフである。
【0074】図3(b)には、石英よりなる透明基板1
のみの透過率(96%)のレベルを示している。ここで
透過率曲線が96%のレベルに交わる点は、図1におけ
る第1の光透過領域Taの透過率が第2の光透過領域T
nの透過率と同一になることを示している。
【0075】つまり、これらの交点に対応するシリコン
窒化膜3とシリコン酸化膜5との膜厚を選ぶことによ
り、図1において第1の光透過領域Taと第2の光透過
領域Tnとの透過率が同一で、かつ第1および第2の光
透過領域Ta、Tnの位相差が180°となる位相シフ
トマスクが得られる。
【0076】さらに、実際の製造工程を考慮した場合、
図1においてシリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5との
膜厚の和が小さい方が望ましい。それは以下の理由に基
づく。
【0077】通常、被エッチング膜をエッチングにより
完全に除去する場合には、被エッチング膜の膜厚の20
〜30%程度のオーバエッチングが施される。このオー
バエッチングは、残渣の発生を防止し、この残渣による
位相シフトマスクの欠陥の発生を防止するために行なわ
れる。ここで、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5と
の膜厚の和が大きくなった場合、この2層に施されるエ
ッチングのオーバエッチング量が大きくなってしまう。
つまり、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5との除去
時に透明基板1に施されるエッチング量が多くなってし
まう。このため、シリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5
とが除去される第2の光透過領域Tnでは必要以上に透
明基板がエッチング除去されてしまう。これにより、第
1の光透過領域Taと第2の光透過領域Tnとの間のオ
ーバエッチングによる位相誤差が大きくなってしまう。
【0078】またシリコン窒化膜3とシリコン酸化膜5
との膜厚の和が大きくなると、この2層3、5の積層構
造よりなるパターンのアスペクト比(高さ/幅)が大き
くなってしまう。これにより、洗浄などの工程で容易に
パターンが剥がれてしまうため、洗浄が困難となってし
まう。
【0079】さらに、シリコン窒化膜3とシリコン酸化
膜5との膜厚の和が大きくなると、図1における第1の
光透過領域Taにおける透過光の透過量が幾何学的な効
果により大きく減少してしまう。
【0080】これらの点を考えると、シリコン窒化膜3
とシリコン酸化膜5との膜厚の和は小さい方がよい。そ
して、この膜厚の和を小さくするには、図3(a),
(b)より屈折率の高いシリコン窒化膜3の膜厚を最大
にすればよいことがわかる。これは、図3(a)と図3
(b)とからシリコン窒化膜3の膜厚tN が1570Å
で、シリコン酸化膜5の膜厚tO が240Åであること
に対応する。このとき、シリコン窒化膜3とシリコン酸
化膜5との合計膜厚は1810Åとなり、たとえば従来
のシフタ膜の膜厚4000Åに比べて2分の1以下に段
差を小さくすることができている。
【0081】次に、この膜厚の許容範囲について考察し
た。 まず、透過光の強度差のみから膜厚の許容範囲を考
察した。
【0082】通常、LSI(Large Scale Integrated C
ircuit)製造における転写では、ステッパの露光量、レ
ジストの感度、基板の反射などの変動に対してレジスト
の寸法があまり変化しないようにプロセスを組立てるこ
とにより、露光量を10%変化させたときのレジスト寸
法の変化が10%以下となることが条件となっている。
レジスト寸法の全体の寸法の変化が10%以内であるた
め、図1における第1の光透過領域Taに対応するレジ
ストパターンと第2の光透過領域Tnに対応するレジス
トパターンとの寸法差、つまりシフタ有無による寸法差
を±2%以内に抑える必要がある。この条件の下で、シ
フタ有無による寸法差を±2%以内に抑えるには、第1
の光透過領域Taと第2の光透過領域Tnとの透過光の
強度差が±5%以内であればよい。
【0083】このため、透過光の強度差のみを考慮した
場合には、図3(b)より、i線に対して、シリコン窒
化膜3の膜厚tN は1320Å以上1970Å以下とな
り、シリコン酸化膜5の膜厚tO は0Å以上840Å以
下となる。
【0084】 また位相差のみから膜厚の許容範囲を
考察した。この場合、レジストの寸法変動の許容範囲
は、フォーカスレンジ1.5μmの範囲では、シフタ有
無による最大のレジスト寸法差が±2%の範囲内にある
こととなる。転写実験を行なった結果、位相差が±5°
の範囲内の場合には、レジストの寸法変動の許容範囲内
にあることが判明した。ここで位相差は、単に膜厚の変
化割合によるため、膜厚の許容範囲は、膜厚t×(±5
°/180°)で求められる。よって、i線に対してシ
リコン窒化膜3の膜厚tN は1570±44Åであり、
シリコン酸化膜5の膜厚tO は240±7Åとなる。た
だし、この膜厚の許容範囲は、シリコン窒化膜3とシリ
コン酸化膜5とが同じ方向に同じ割合で膜厚が変化した
ときに生じる位相差を考えたものである。このため、た
とえばシリコン窒化膜3の膜厚tN を理想値に固定し、
シリコン酸化膜5の膜厚tO を変化させた場合には、シ
リコン窒化膜3の膜厚tN は1570±47Åとなり、
シリコン酸化膜5の膜厚tO は240±108Åとな
る。
【0085】以上の、の考察より、シリコン窒化膜
3とシリコン酸化膜5との膜厚の重複範囲を取ると、シ
リコン窒化膜3の膜厚tN は1570±47Åとなり、
シリコン酸化膜5の膜厚tO は240±108Åとな
る。以上より、この膜厚の範囲内であれば、図1におい
て遮光領域Sを挟んで隣り合う光透過領域Ta、Tnか
ら透過された各透過光の光量は互いに等しく、かつ各透
過光の位相は実質上180°異なる。さらに、シリコン
窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚の和を小さくすること
ができるため、オーバエッチングによる位相誤差を小さ
くでき、洗浄などの工程時にパターンの剥がれを防止で
き、かつ透過光の光量が幾何学的な効果により減少する
ことも防止できる。
【0086】なお、i線に対してシリコン窒化膜3の屈
折率nN は2.09±0.03であり、シリコン酸化膜
5の屈折率nO は1.47±0.03であった。
【0087】次に露光光がKrFエキシマ光の場合につ
いても、図4および図5(a)、(b)を用いて、上述
のi線と同様にしてシリコン窒化膜3とシリコン酸化膜
5との膜厚許容範囲を考察した。
【0088】 まず、上記と同様に透過光の強度差の
みを考慮すると、シリコン窒化膜3の膜厚tN は740
Å以上870Å以下であり、シリコン酸化膜5の膜厚t
O は260Å以上580Å以下である。
【0089】 また位相差のみを考慮し、かつシリコ
ン窒化膜3とシリコン酸化膜5との膜厚tN 、tO が同
じ方向に同じ割合で変化する場合には、シリコン窒化膜
3の膜厚tN は800±22Åであり、シリコン酸化膜
5の膜厚tO は440±11Åである。
【0090】さらに位相差のみを考慮し、かつシリコン
窒化膜3の膜厚tN を理想値に固定してシリコン酸化膜
5の膜厚tO を変化させた場合には、シリコン窒化膜3
の膜厚tN は800±26Åであり、シリコン酸化膜5
の膜厚tO は440±67Åである。
【0091】以上のとの考察より、膜厚の重複範囲
を取ると、シリコン窒化膜3の膜厚tN は800±26
Åであり、シリコン酸化膜5の膜厚tO は440±67
Åである。この膜厚の範囲内であれば、i線の場合と同
様、図1における遮光領域Sを挟んで隣り合う光透過領
域Ta、Tnから透過された各透過光の光量は互いに等
しく、かつ各透過光の位相は実質上180°異ならせる
ことができる。さらに、シリコン窒化膜3とシリコン酸
化膜5との膜厚の和を小さくすることができるため、オ
ーバエッチングによる位相誤差を小さくでき、洗浄など
の工程時にパターンの剥がれを防止でき、かつ透過光の
光量が幾何学的な効果により減少することも防止でき
る。
【0092】なお、KrFエキシマ光に対して、シリコ
ン窒化膜3の屈折率nN は2.27±0.04であり、
シリコン酸化膜5の屈折率nO は1.51±0.03で
あった。
【0093】なお、上述した膜厚許容範囲は、式(1)
においてm=1の場合について考察したが、m=3の場
合についても考察した。この結果、m=3のときにはシ
リコン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚の関係およびシ
リコン窒化膜の膜厚と透過率Tとの関係は図6(a)、
(b)に示すようになった。
【0094】特に図6(a)と図5(a)とを比較し
て、シリコン窒化膜の膜厚とシリコン酸化膜の膜厚との
和は、m=1のときよりもm=3のときの方が大きくな
ることがわかる。このため、位相シフトマスクのシリコ
ン窒化膜とシリコン酸化膜との積層膜による段差を小さ
くするには、式(1)においてはm=1が好ましいこと
が判明した。
【0095】また図1に示す本実施の形態の位相シフト
マスクでは、位相シフタとして、シリコン窒化膜3とシ
リコン酸化膜5との積層膜を用いている。このため、シ
フタの残り欠陥の修正を容易かつ正確に行なうことがで
きるとともに、シフタの残り欠陥の正確な検出が可能と
なる。以下、そのことについて詳細に説明する。
【0096】図7に示すように、位相シフタ部301と
透明基板301とが一体化された位相シフトマスクにお
いては、シフタ残り欠陥301aは、透明基板301と
同一の材料で形成されることになる。
【0097】このシフタ残り欠陥の修正方法として、現
在最有力に考えられているのは、ガスアシストFIB
(Focussed Ion Beam )である。この方法は、キセノン
フロライド(XeF)などのガスを流しながらガリウム
(Ga)イオンビームを小さく成形してシフタ残り欠陥
301aに照射することで局所的なエッチングを施すも
のである。
【0098】しかし、図7に示すように、位相シフタ部
と透明基板301とが同一材料より形成された場合に
は、シフタ残り欠陥301aと透明基板301との選択
比が原理的に取れなくなってしまう。このため、図8に
示すようにイオンビーム300を照射すると、シフタ残
り欠陥301a以外の本来正常な基板部分までもがエッ
チングされてしまう。また、シフタ残り欠陥301aと
基板301との選択比が原理的に取れないため、イオン
ビーム300によるエッチングの正確な停止が困難であ
る。このため、大きな位相誤差が生じたりするなど多く
の欠点があるため、現状では実用化は困難であると考え
られている。
【0099】一方、本実施の形態の位相シフトマスクで
は、位相シフタが、透明基板1と異なる材料よりなるシ
リコン窒化膜3とシリコン酸化膜5とからなっている。
このため、図9に示すように位相シフタのシフタ残り欠
陥3aが生じた場合でも、ガスアシストFIBに使用す
るガスをCHF3 、CF4 、C2 8 などのCF系のガ
スとすると、透明基板1とシフタ残り欠陥3aとの選択
比の高いエッチングが可能となる。よって、図7および
図8に示す従来例に比べ、本実施の形態の位相シフトマ
スクの構造では、欠陥修正を容易かつ正確に行なうこと
ができる。
【0100】また図10に示す従来の位相シフトマスク
のように、位相シフタ部と透明基板とが一体的に形成さ
れている場合において、シフタ残り欠陥301bがエッ
ジのない滑らかな形状となる場合もある。この場合に
は、欠陥検査器の顕微鏡像において、散乱による光の減
衰がないため、シフタ残り欠陥301bの顕微鏡像のコ
ントラストが現れず、シフタ残り欠陥301bの検出が
不可能であった。
【0101】一方、本実施の形態の位相シフトマスクで
は、図9に示すようにシフタ残り欠陥3aは透明基板1
の材質と異なるシリコン窒化膜より形成されることにな
る。
【0102】ここで、シリコン窒化膜の透過率は、図1
1に示すように200nm以下の波長においては急激に
低下するが、シリコン酸化膜の透過率は170nmまで
十分な透過率を有する。すなわち、170〜200nm
の波長の光を用いて透過光による欠陥検査を行なえば、
たとえ図9に示すシフタ残り欠陥3aの形状が滑らかで
あっても、シリコン窒化膜よりなるシフタ残り欠陥3a
の存在する部分は十分に暗くなり、存在しない部分との
間に十分なコントラストを得ることが可能となる。
【0103】以上より、本実施の形態の位相シフトマス
クの構成においては、170〜200nmの波長を有す
る光による欠陥検査により、従来では不可能であった滑
らかな形状を持つシフタ残り欠陥の検出が可能となる。
【0104】次に、本実施の形態の位相シフトマスクの
製造方法の一例について以下に説明する。
【0105】図12〜図17は、本発明の実施の形態1
における位相シフトマスクの製造方法の一例を工程順に
示す概略断面図である。まず図12を参照して、石英よ
りなる透明基板1の表面上にシリコン窒化膜3と、シリ
コン酸化膜5と、酸化クロム(CrO)膜7aと、クロ
ム(Cr)膜7bと、酸化クロム膜7cと、EB(Elec
ton Beam)レジスト9aとが順に形成される。
【0106】ここでシリコン窒化膜3は、600〜80
0℃の温度でのLPCVD法により、1570±47Å
の膜厚で形成される。またこのシリコン窒化膜3は、2
50〜450℃の温度でのプラズマCVD法により形成
されてもよい。
【0107】シリコン酸化膜5は、たとえば600〜8
00℃の温度でのLPCVD法により、240±108
Åの膜厚で形成される。またこのシリコン酸化膜5は、
250〜450℃の温度でのプラズマCVD法により形
成されてもよい。
【0108】酸化クロム膜7aはたとえば300Åで、
クロム膜7bは800Åで、酸化クロム膜7cは300
Åで、EBレジスト9aは5000Åの膜厚で各々形成
される。このようにして位相シフトマスク用ブランクス
が準備される。
【0109】図13を参照して、EB描画により遮光パ
ターンに対応するレジストパターン9aが形成される。
このレジストパターン9aをマスクとしてウエットエッ
チングにより、クロム3層膜7a、7b、7cがパター
ニングされ、遮光パターン7が形成される。この後、レ
ジストパターン9aが除去され、遮光パターン7の欠陥
が検査、修正される。
【0110】図14を参照して、位相シフタ作成のため
にEBレジスト9bが塗布され、EB描画によりパター
ニングされる。
【0111】図15を参照して、EBレジスト9bと遮
光パターン7とをマスクとして、バッファ弗酸(HF)
溶液によりシリコン酸化膜5にウエットエッチングが施
される。これにより、シリコン窒化膜3の表面が露出す
るとともに、遮光パターン7の下面に接するシリコン酸
化膜5も除去され、シリコン酸化膜5の側壁5aはラウ
ンド形状となる。
【0112】図16を参照して、さらにCHF3
2 、Arなどの混合ガスもしくはCHF3 、CO2
Arなどの混合ガスによるCF系のRIE(Reactive I
on Etching)により、露出するシリコン窒化膜3の表面
に異方性エッチングが施される。このとき、透明基板1
の表面からの残膜が0.02〜0.04μmとなるよう
にこのエッチングが停止される。このエッチングによ
り、シリコン窒化膜3に溝3aが形成される。この後、
EBレジストパターン9bが除去される。
【0113】次に、H3 PO4 (リン酸)が87%、H
2 Oが13%の割合で混合されたリン酸水溶液を160
℃に加熱した、いわゆる熱リン酸により、溝3aの内壁
面に等方性エッチングが施される。
【0114】図17を参照して、このエッチングによ
り、透明基板1の表面が露出するとともに、シリコン酸
化膜5の下面に接するシリコン窒化膜3が除去される。
これにより、シリコン窒化膜3の側壁3bがラウンド形
状となる。この後、シフタの欠陥検査および修正が行な
われて位相シフトマスクが完成する。
【0115】次に、この製造方法の特徴について説明す
る。この製造方法では、図12に示すようにアルミナの
代わりにシリコン窒化膜3が用いられている。このシリ
コン窒化膜3は、上述したように、CVD法により10
00°以下の温度で成膜することができる。このため、
アルミナをスパッタ法で形成するときのように大きな溶
融物が透明基板1上に落ちることはない。またアルミナ
をCVD法により形成するときのように1000℃以上
の高温にすることによる透明基板1の歪みも防止でき
る。よって、欠陥が少なく、かつ解像度の高い位相シフ
トマスクを得ることができる。
【0116】この製造方法では、図16と図17との工
程において、熱リン酸によるウエットエッチングが施さ
れる。この熱リン酸は、シリコン窒化膜のシリコン酸化
膜に対するエッチング選択比(SiN/SiO)が非常
に大きい(>1000)。すなわち、この熱リン酸によ
るシリコン窒化膜3のウエットエッチングでは、透明基
板1がほぼ理想的なエッチングストッパとして働く。こ
のため、高選択のRIEを用いたときより、シリコン窒
化膜3のみで十分正確にエッチングを停止させることが
できる。よって、エッチングの選択比が小さいことに起
因する位相誤差を全く発生させないことが可能である。
したがって高精度の位相シフトマスクの作成が可能とな
る。
【0117】また、熱リン酸によるウエットエッチング
を施すことで、図17に示すようにシリコン窒化膜3の
側壁3bは、遮光パターン7の端面から遮光パターン7
の下側へ寸法d2 だけ回り込む。このため、斜めに入射
してシフタ層3、5を透過し、透過光A0 を打消す位相
となった透過光A1 は遮光パターン7によってその進行
が妨げられる。よって、透過光A1 のように斜めに入射
した光によって透過光A0 の光が打消されることがなく
なるため、透過光の強度が低下することが防止される。
この効果は、熱リン酸によるエッチング量を適切に選ぶ
ことにより、より効果的に得られる。
【0118】さらに、たとえばシリコン酸化膜5のエッ
チング時などに図18に示すようにごみなどの残留物5
dが残った場合、シリコン窒化膜3の異方性エッチング
時にシフタ残り欠陥3dが生じてしまう。しかし、熱リ
ン酸による等方性エッチングを用いることで、この微小
なシフタ残り欠陥3dを図19に示すように自動的に消
滅させることができる。このため、プロセス完了時(検
査/修正前)の欠陥を大幅に低減することが可能であ
る。
【0119】実施の形態2 図20は、本発明の実施の形態2における位相シフトマ
スクの構成を示す概略断面図である。図20を参照し
て、透明基板1の表面上に、第1の透過領域Taを覆い
かつ第2の透過領域Tnを露出するようにシリコン窒化
膜3が形成されている。このシリコン窒化膜3の側壁3
fは、ラウンド形状を有している。シリコン酸化膜5
は、第1の光透過領域Taではシリコン窒化膜3上を覆
うように、かつ第2の光透過領域Tnでは透明基板1の
表面を覆うように形成されている。遮光膜7は、第1の
光透過領域Taと第2の光透過領域Tnとの間に挟まれ
る遮光領域Sにおいて透明基板1上を覆うように形成さ
れている。この遮光膜7は、酸化クロム膜7aと、クロ
ム膜7bと、酸化クロム膜7cとの3層積層構造よりな
っている。
【0120】露光光にi線を用いる場合には、シリコン
窒化膜3は1680±47Åの膜厚に設定され、シリコ
ン酸化膜5は650±150Åの膜厚に設定される。ま
た、露光光にKrFエキシマ光を用いる場合には、シリ
コン窒化膜3は980±26Åの膜厚に設定され、シリ
コン酸化膜5は420±100Åの膜厚に設定される。
なお、この膜厚は、実施の形態1と同様にして求められ
たものである。
【0121】このようにシリコン窒化膜3とシリコン酸
化膜5との膜厚を規定したことにより、第1および第2
の光透過領域Ta、Tnの透過光量が略同一で、かつ第
1および第2の光透過領域Ta、Tnを透過した各透過
光の位相差が実質上180°となる位相シフトマスクが
得られる。
【0122】また、実施の形態1と同様、シリコン窒化
膜3とシリコン酸化膜5との膜厚の和を小さくすること
ができるため、オーバエッチングによる位相誤差を小さ
くでき、洗浄などの工程時にパターンの剥がれを防止で
き、かつ透過光の光量が幾何学的な効果により減少する
ことも防止できる。
【0123】次に、本実施の形態の位相シフトマスクの
製造方法について説明する。図21〜図24は、本発明
の実施の形態2における位相シフトマスクの製造方法の
一例を工程順に示す概略断面図である。
【0124】まず図21を参照して、石英基板1上に、
シリコン窒化膜3とクロム膜11とEBレジスト9cと
が順に積層して形成される。ここで、シリコン窒化膜3
は、たとえば600〜800℃の温度でのLPCVD法
により、1680±47Åの膜厚で形成される。またシ
リコン窒化膜3は、250〜450℃の温度でのプラズ
マCVD法により形成されてもよい。またクロム膜11
は、たとえば1000Åの膜厚で、EBレジスト9cは
5000Åの膜厚で形成される。
【0125】このようにして、位相シフトマスク用ブラ
ンクスが準備される。次にEBレジスト9cがEB描画
によりパターニングされる。このレジストパターンをマ
スクとして、クロム膜11にウエットエッチングが施さ
れる。なお、クロム膜11の代わりに不純物が導入され
たシリコン膜が1000Åの膜厚で形成されてもよい。
この後、レジストパターン9cが除去され、クロム膜の
欠陥が修正される。
【0126】図22を参照して、上記のウエットエッチ
ングにより、クロム膜パターン11が形成される。この
クロム膜パターン11をマスクとして、上述したいわゆ
る熱リン酸によりシリコン窒化膜3にウエットエッチン
グが施される。
【0127】図23を参照して、このウエットエッチン
グにより、透明基板1の表面が露出するように、かつク
ロム膜パターン11の下側へ回り込むようにシリコン窒
化膜3が除去される。これにより、シリコン窒化膜3の
側壁3fはラウンド形状となる。この後、希弗酸でわず
かに(≦100Å)エッチングが施される。このエッチ
ングは、シリコン窒化膜3の膜厚の形成誤差による位相
誤差を補正することを目的としている。
【0128】この後、クロム膜パターン11がウエット
エッチングにより全面除去される。図24を参照して、
シリコン酸化膜5が、たとえば600〜800℃の温度
でのLPCVD法により、650±150Åの膜厚で形
成される。またシリコン酸化膜5は、250〜450℃
の温度でのプラズマCVD法により形成されてもよい。
このシリコン酸化膜5上に、たとえば300Åの膜厚の
酸化クロム膜7aと、800Åの膜厚のクロム膜7b
と、300Åの酸化クロム膜7cとが順に積層して形成
される。
【0129】この後、EBレジスト(図示せず)が塗布
された後、パターニングされる。このレジストパターン
をマスクとしてクロム3層膜7a、7b、7cがウエッ
トエッチングによりパターニングされる。この後、レジ
ストパターンが除去され、クロム膜7a、7b、7cの
欠陥検査、修正が行なわれて、図20に示す位相シフト
マスクが完成する。
【0130】次に、この製造方法の特徴について説明す
る。この製造方法では、図21に示すようにアルミナの
代わりにシリコン窒化膜3が用いられる。このシリコン
窒化膜3は、CVD法でそれほど高温にすることなく成
膜できる。このため、アルミナをスパッタ法で形成する
ときのように大きな溶融物が透明基板1上に落ちること
はない。また、アルミナをCVD法で形成するときのよ
うに1000℃以上の高温にすることにより透明基板1
が歪んだりすることもない。よって、欠陥が少なく、か
つ解像度の高い位相シフトマスクを得ることができる。
【0131】また図22と図23との工程において熱リ
ン酸によるウエットエッチングが施される。このため、
実施の形態1で説明したと同様、透明基板1で熱リン酸
によるウエットエッチングが完全に停止するため、高精
度の位相シフトマスクを作成することが可能となる。
【0132】また図21と図22との工程で、クロム膜
パターン11形成時に図25に示すようにごみなどの残
留物11aが生ずる場合がある。この状態でシリコン窒
化膜3に異方性エッチングが施された場合には、残留物
11aの真下に位置するシリコン窒化膜3が残存し、シ
フタの残り欠陥が生ずることとなる。これに対して本実
施の形態の製造方法では、この異方性エッチングの後、
熱リン酸によるウエットエッチングが行なわれる。この
ため、図26に示すように残留物11aの下層のシリコ
ン窒化膜3も除去される。
【0133】すなわち、等方性エッチングでは、エッチ
ャントの回り込み性がよいため、残留物11aの下側に
までエッチャントが回り込む。よって、残留物11aの
下側領域に分布するシリコン窒化膜3が除去され、残留
物11aはその下層を失ってシリコン窒化膜3から脱落
する。よって、本実施の形態の製造方法によれば残り欠
陥が生じにくく、それにより良好な解像度を有する高精
度な位相シフトマスクを得ることができる。
【0134】また熱リン酸によるウエットエッチングを
用いることで、<1Å/secの制御が可能で位相誤差
補正を高精度に行なうことが可能となる。
【0135】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0136】
【発明の効果】本発明の1の局面に従う位相シフトマス
クでは、アルミナの代わりにシリコン窒化膜が用いられ
ている。このシリコン窒化膜はCVD法でそれほど高温
にすることなく成膜することができる。このため、アル
ミナをスパッタ法で形成するときのように、大きな溶融
物が透明基板上に落ちることはない。また、アルミナを
CVD法で形成するときのように、1000℃以上の高
温にすることにより透明基板が歪んだりすることもな
い。よって、欠陥が少なく、かつ解像度の高い位相シフ
トマスクを得ることができる。
【0137】また、シリコン酸化膜およびシリコン窒化
膜の膜厚を適正に制御することにより、遮光領域を挟ん
で隣り合う光透過領域から透過された各透過光の位相は
実質上180°異なり、かつ各透過光の光量は互いに等
しくすることができる。これにより、高精度な位相シフ
トマスクを得ることができる。
【0138】本発明の他の局面に従う位相シフトマスク
でも、1の局面と同様、アルミナの代わりにシリコン窒
化膜が用いられているため、欠陥が少なく、かつ解像度
の高い位相シフトマスクを得ることができる。
【0139】また、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜と
の膜厚を適正に制御することにより、遮光領域を挟んで
隣り合う光透過領域から透過された各透過光の位相は実
質上180°異なり、かつ各透過光の光量は互いに等し
くすることができる。これにより、高精度な位相シフト
マスクを得ることができる。
【0140】本発明の他の局面に位相シフトマスク用ブ
ランクスを用いて位相シフトマスクを製造することによ
り、遮光領域を挟んで隣り合う光透過領域から透過され
た各透過光の位相は実質上180°異なり、かつ各透過
光の光量は互いに等しくすることができる。これにより
高精度な位相シフトマスクを得ることができる。
【0141】また本発明の1および他の局面に従う位相
シフトマスクの製造方法では、アルミナの代わりにシリ
コン窒化膜を用いているため、上述したように欠陥が少
なく、かつ解像度の高い位相シフトマスクを得ることが
できる。
【0142】また、遮光領域を挟んで隣り合う光透過領
域から透過された各透過光の位相は実質上180°異な
り、かつ各透過光の光量は互いに等しくすることができ
る。これにより、高精度な位相シフトマスクを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における位相シフトマ
スクの構成を概略的に示す断面図である。
【図2】 露光光にi線を用いた場合の図1に示す位相
シフトマスクのシリコン窒化膜とシリコン酸化膜との膜
厚を変化させた場合の第1の光透過領域Taの透過率を
シミュレーションした結果を示す透過率の等高線図であ
る。
【図3】 図1において第1および第2の光透過領域T
a、Tnの位相差が180°となるときのシリコン窒化
膜の膜厚とシリコン酸化膜の膜厚との関係を示すグラフ
(a)と、シリコン窒化膜の膜厚と透過率Tとの関係を
示すグラフ(b)である。
【図4】 露光光にKrFエキシマ光を用いた場合に図
1に示すシリコン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚を変
化させたときの透過率をシミュレーションした結果を示
す透過率の等高線図である。
【図5】 図1において第1および第2の光透過領域T
a、Tnの透明光の位相差が180°となるときのシリ
コン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚の関係を示すグラ
フ(a)と、シリコン窒化膜の膜厚と透過率Tとの関係
を示すグラフ(b)である。
【図6】 図1において第1および第2の光透過領域T
a、Tnの透過光の位相差が180°となるときのシリ
コン窒化膜とシリコン酸化膜との膜厚の関係を示すグラ
フ(a)と、シリコン窒化膜の膜厚と透過率Tとの関係
を示すグラフ(b)である。
【図7】 位相シフタ部と透明基板とが同一材料により
一体的に形成された場合の残り欠陥の問題を説明するた
めの第1工程図である。
【図8】 位相シフタ部と透明基板とが同一材料により
一体的に形成された場合の残り欠陥の問題を説明するた
めの第2工程図である。
【図9】 本発明の実施の形態1における位相シフトマ
スクにおいて残り欠陥の問題を解消できることを説明す
るための概略断面図である。
【図10】 なだらかな残り欠陥により生ずる問題点を
説明するための概略断面図である。
【図11】 シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との波長
λと透過率Tとの関係を示すグラフである。
【図12】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法では残り欠陥を容易に除去できること
を説明するための第1工程図である。
【図19】 本発明の実施の形態1における位相シフト
マスクの製造方法では残り欠陥を容易に除去できること
を説明するための第2工程図である。
【図20】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの構成を概略的に示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図23】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図24】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図25】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法では、残り欠陥を容易に除去できるこ
とを説明するための第1工程図である。
【図26】 本発明の実施の形態2における位相シフト
マスクの製造方法では、残り欠陥を容易に除去できるこ
とを説明するための第2工程図である。
【図27】 通常のフォトマスクを使用したときのマス
ク断面、マスク上の電場およびウェハ上の光強度につい
て説明するための図である。
【図28】 レベンソン方式の位相シフトマスクを使用
したときのマスク断面、マスク上の電場およびウェハ上
の光強度について説明するための図である。
【図29】 従来の位相シフトマスクの構成を概略的に
示す断面図である。
【図30】 特開平7−159971号公報に示された
位相シフトマスクの概略断面図である。
【図31】 特開平7−72612号公報に示された位
相シフトマスクの概略断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板、3 シリコン窒化膜、5 シリコン酸化
膜、7 遮光膜。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光を透過する第1の光透過領域と、
    前記第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ
    前記第1の光透過領域を透過する露光光の位相と異なっ
    た位相で露光光を透過する第2の光透過領域とを有する
    位相シフトマスクであって、 主表面を有する透明基板と、 前記第1の光透過領域において前記透明基板の主表面上
    を覆いかつ前記第2の光透過領域において前記透明基板
    の主表面を露出するように形成されたシリコン窒化膜
    と、 前記第1の光透過領域において前記透明基板の主表面上
    を覆うように前記シリコン窒化膜と積層され、かつ前記
    第2の光透過領域において前記透明基板の主表面を露出
    するように形成されたシリコン酸化膜と、 前記遮光領域において前記透明基板の主表面上を覆う遮
    光膜とを備えた、位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】 前記シリコン窒化膜は前記透明基板の主
    表面に直接接して形成されており、 前記シリコン酸化膜は前記シリコン窒化膜に直接接して
    形成されている、請求項1に記載の位相シフトマスク。
  3. 【請求項3】 前記シリコン窒化膜の膜厚と屈折率とを
    N とnN とし、前記シリコン酸化膜の膜厚と屈折率と
    をtO とnO とし、前記露光光の波長をλとしたとき、 【数1】 の関係を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の位
    相シフトマスク。
  4. 【請求項4】 前記任意の正の奇数mが1であることを
    特徴とする、請求項3に記載の位相シフトマスク。
  5. 【請求項5】 前記露光光がi線のとき、前記シリコン
    酸化膜の膜厚は240±108Å、屈折率は1.47±
    0.03であり、前記シリコン窒化膜の膜厚は1570
    ±47Å、屈折率は2.09±0.03である、請求項
    1に記載の位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】 前記露光光がKrFエキシマ光のとき、
    前記シリコン酸化膜の膜厚は440±67Å、屈折率は
    1.51±0.03であり、前記シリコン窒化膜の膜厚
    は800±26Å、屈折率は2.27±0.04であ
    る、請求項1に記載の位相シフトマスク。
  7. 【請求項7】 露光光を透過する第1の光透過領域と、
    前記第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合いかつ
    前記第1の光透過領域を透過する露光光の位相と異なっ
    た位相で露光光を透過する第2の光透過領域とを有する
    位相シフトマスクであって、 主表面を有する透明基板と、 前記第1の光透過領域において前記透明基板の主表面上
    を覆いかつ前記第2の光透過領域において前記透明基板
    の主表面を露出するように形成されたシリコン窒化膜
    と、 前記第1の光透過領域において前記透明基板の主表面上
    を覆うように前記シリコン窒化膜上に形成され、かつ前
    記第2の光透過領域において前記透明基板の主表面上を
    覆うシリコン酸化膜と、 前記遮光領域において前記透明基板の主表面上を覆う遮
    光膜とを備えた、位相シフトマスク。
  8. 【請求項8】 前記露光光がi線のとき、前記シリコン
    酸化膜の膜厚は650±150Å、屈折率は1.47±
    0.03であり、前記シリコン窒化膜の膜厚は1680
    ±47Å、屈折率は2.09±0.03である、請求項
    7に記載の位相シフトマスク。
  9. 【請求項9】 前記露光光がKrFエキシマ光のとき、
    前記シリコン酸化膜の膜厚は420±100Å、屈折率
    は1.47±0.03であり、前記シリコン窒化膜の膜
    厚は980±26Å、屈折率は2.27±0.04であ
    る、請求項7に記載の位相シフトマスク。
  10. 【請求項10】 露光光を透過する第1の光透過領域
    と、前記第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合い
    かつ前記第1の光透過領域を透過する露光光の位相と異
    なった位相で露光光を透過する第2の光透過領域とを有
    する位相シフトマスク用ブランクスであって、 主表面を有する透明基板と、 前記透明基板の主表面に直接接して形成されたシリコン
    窒化膜と、 前記シリコン窒化膜に直接接して形成されたシリコン酸
    化膜と、 前記シリコン酸化膜に直接接して形成された遮光膜とを
    備え、 前記シリコン窒化膜の膜厚と屈折率とをtN とnN
    し、前記シリコン酸化膜の膜厚と屈折率とをtO とnO
    とし、前記露光光の波長をλとしたとき、 【数2】 の関係を満たすことを特徴とする、位相シフトマスク用
    ブランクス。
  11. 【請求項11】 前記任意の正の奇数mが1であること
    を特徴とする、請求項10に記載の位相シフトマスク用
    ブランクス。
  12. 【請求項12】 前記露光光がi線のとき、前記シリコ
    ン酸化膜の膜厚は240±108Åであり、屈折率は
    1.47±0.03であり、前記シリコン窒化膜の膜厚
    は1570±47Å、屈折率は2.09±0.03であ
    る、請求項10に記載の位相シフトマスク用ブランク
    ス。
  13. 【請求項13】 前記露光光がKrFエキシマ光のと
    き、前記シリコン酸化膜の膜厚は440±67Å、屈折
    率は1.51±0.03であり、前記シリコン窒化膜の
    膜厚は800±26Å、屈折率は2.27±0.04で
    ある、請求項10に記載の位相シフトマスク用ブランク
    ス。
  14. 【請求項14】 露光光を透過する第1の光透過領域
    と、前記第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合い
    かつ前記第1の光透過領域を透過する露光光の位相と異
    なった位相で露光光を透過する第2の光透過領域とを有
    する位相シフトマスクの製造方法であって、 透明基板の主表面上にシリコン窒化膜とシリコン酸化膜
    とを順次形成する工程と、 前記遮光領域内の前記シリコン酸化膜を覆い、かつ前記
    第1および第2の光透過領域の前記シリコン酸化膜を露
    出するように遮光膜を形成する工程と、 前記第2の光透過領域の前記シリコン酸化膜の表面を露
    出させた状態で前記シリコン窒化膜の表面が露出するま
    で前記シリコン酸化膜の表面に等方性エッチングを施す
    工程と、 露出した前記シリコン窒化膜の表面に異方性エッチング
    を施して、前記シリコン窒化膜に、底壁面が前記シリコ
    ン窒化膜よりなる溝を形成する工程と、 前記溝の底壁面において前記透明基板の表面が露出する
    まで前記溝の内壁面に、加熱したリン酸溶液で等方性エ
    ッチングを施す工程とを備えた、位相シフトマスクの製
    造方法。
  15. 【請求項15】 前記シリコン窒化膜は、600℃以上
    800℃以下の温度での減圧CVD法により形成され、
    前記シリコン酸化膜は600℃以上800℃以下の温度
    での減圧CVD法により形成されることを特徴とする、
    請求項14に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記シリコン窒化膜は250℃以上4
    50℃以下の温度でのプラズマCVD法により形成さ
    れ、前記シリコン酸化膜は250℃以上450℃以下の
    温度でのプラズマCVD法により形成されることを特徴
    とする、請求項14に記載の位相シフトマスクの製造方
    法。
  17. 【請求項17】 露光光を透過する第1の光透過領域
    と、前記第1の光透過領域と遮光領域を挟んで隣り合い
    かつ前記第1の光透過領域を透過する露光光の位相と異
    なった位相で露光光を透過する第2の光透過領域とを有
    する位相シフトマスクの製造方法であって、 透明基板の主表面上にシリコン窒化膜を形成する工程
    と、 前記第2の光透過領域の前記シリコン窒化膜の表面を露
    出させた状態で前記透明基板の表面が露出するまで前記
    シリコン窒化膜の表面に、加熱したリン酸溶液で等方性
    エッチングを施す工程と、 前記第1の光透過領域において前記シリコン窒化膜上を
    覆うように、かつ前記第2の光透過領域において前記透
    明基板の露出した主表面上を覆うようにシリコン酸化膜
    を形成する工程と、 前記遮光領域において前記シリコン酸化膜上を覆い、か
    つ前記第1および第2の光透過領域において前記シリコ
    ン酸化膜を露出させるように遮光膜を形成する工程とを
    備えた、位相シフトマスクの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記シリコン窒化膜は600℃以上8
    00℃以下の温度での減圧CVD法により形成され、前
    記シリコン酸化膜は600℃以上800℃以下の温度で
    の減圧CVD法により形成されることを特徴とする、請
    求項17に記載の位相シフトマスクの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記シリコン窒化膜は250℃以上4
    50℃以下の温度でのプラズマCVD法により形成さ
    れ、前記シリコン酸化膜は250℃以上450℃以下の
    温度でのプラズマCVD法により形成されることを特徴
    とする、請求項17に記載の位相シフトマスクの製造方
    法。
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