JP5630592B1 - フォトマスクの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が高い薄膜から構成されるパターンを有するフォトマスクであっても、残渣欠陥の修正を可能とし、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することが可能な、フォトマスクの製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】耐光性を有する第1の薄膜の上に、上記第1の薄膜よりも欠陥修正容易な第2の薄膜を形成し、この第2の薄膜を加工して第2の薄膜パターンを形成した段階で欠陥検査を行い、検出した第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を修正し、この欠陥修正した第2の薄膜パターンから露出する第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成することで、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子の製造に用いられるフォトマスクの製造方法に関し、特に、ArFエキシマレーザを用いた縮小露光に用いられるフォトマスクの残渣欠陥修正技術に関するものである。
現在、半導体素子の高集積化および微細化は、デザインルール45nmノードから32nmノードへと進展し、さらに22nmノード以下の半導体素子の開発が進められている。半導体素子の高集積化および微細化を実現するために、波長193nmのArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスクのマスクパターンを縮小露光してウェハ上にレジストパターンを形成するフォトリソグラフィ技術が使われている。
フォトリソグラフィ技術に用いられるフォトマスク(レチクルとも称する)には、透明基板上にクロム(Cr)等から構成される遮光膜を形成し、光を透過させる部分と遮光する部分でパターンを構成したバイナリ型のフォトマスク(以後、バイナリマスクとも言う)の他に、光の干渉を利用した位相シフト効果により解像度向上を図る位相シフトマスクがある。
この位相シフトマスクには、マスクパターンを挟んで交互に光の位相が反転する構成のレベンソン型位相シフトマスク、光を透過させる部分と半透過させる部分で位相が反転する構成のハーフトーン型位相シフトマスク、クロムなどの遮光層を設けないクロムレス型位相シフトマスクなどがある。中でも、ハーフトーン型マスクは、特殊なパターンのシフタが不要であることや、従来のマスクデータを利用してマスク製作ができることから、多用されている。
上記のハーフトーン型位相シフトマスクは、通常の構成として、透明基板上に半透明膜からなるマスクパターン(以後、半透明マスクパターンとも言う)を有するものであり、この半透明マスクパターンが設けられた部分を透過する光と、透明基板が露出する部分を透過する光の位相が反転するように設計されている。
このようなハーフトーン型位相シフトマスクにおいては、半透明マスクパターンが設けられた部分と透明基板が露出する部分との境界部で位相反転による光強度低下が生じ、光強度分布の裾の拡がりを抑えることができる。半透明マスクパターンの材料には、主にモリブデンシリサイド(MoSi)を含む化合物、例えば、酸化窒化モリブデンシリサイド(MoSiON)等が広く用いられている(例えば、特許文献1)。
ここで、位相シフトマスクを含むフォトマスクの製造においては、マスクパターンに黒欠陥と呼ばれる不要な余剰部分である残渣欠陥部を生じることがあり、この残渣欠陥部を除去する工程を黒欠陥修正工程と呼んでいる。
位相シフトマスクを含むフォトマスクの製造工程には、多くの複雑な工程が含まれており、そのマスクパターンは極めて微細なものであることから、上記のような残渣欠陥を全く発生させないことは、技術的にも製造コスト的にも困難である。それゆえ、位相シフトマスクを含むフォトマスクの製造において残渣欠陥の修正は必須の工程になっている(例えば、特許文献2)。
この残渣欠陥の修正方法としては、例えば、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの方法や、原子間力顕微鏡(AFM)を利用した部分研削の方法、集束イオンビームを用いた部分エッチングの方法などがある。中でも、修正にかかる時間が短い点や、マスクパターンが受けるダメージが小さい点などから、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの方法が、主に用いられている。
特開2013−11900号公報 特開2004−294613号公報
ここで、従来のモリブデンシリサイド(MoSi)系材料から構成される半透明マスクパターンは、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が十分でなく、露光時間に伴ってマスク寸法が変化してしまうという問題があったが、半透明層を構成する材料の組成を改良することにより、従来に比べて耐光性が高く、寸法安定性の高い半透明マスクパターンを得るに至った。
また、この耐光性を向上させた半透明マスクパターンは、上記の材料組成を改良した半透明層に、従来と同様のドライエッチング加工を施すことにより形成することができた。
しかしながら、この耐光性を向上させた半透明マスクパターンにおいては、従来のアシストガスと電子線を用いた部分エッチングの修正方法では、残渣欠陥部のエッチングが進まず、従来と同程度の時間で残渣欠陥の修正工程を完了することができないという問題が判明した。
さらに、この耐光性を向上させた半透明マスクパターンにおいては、従来のアシストガスと電子線を用いた部分エッチングの修正方法では、残渣欠陥部のエッチング速度が、下地の透明基板のエッチング速度よりも小さくなってしまい、透明基板にダメージを与えずに残渣欠陥を除去することが困難であるという問題も判明した。
また、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜から形成された半透明マスクパターンにおいても、同様に、従来のアシストガスと電子線を用いた部分エッチングの修正方法では、残渣欠陥部のエッチング速度が、下地の透明基板のエッチング速度よりも小さくなってしまい、透明基板にダメージを与えずに残渣欠陥を除去することが困難であるという問題も判明した。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が高い薄膜から構成されるパターンを有するフォトマスクであっても、残渣欠陥の修正を可能とし、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することが可能な、フォトマスクの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、耐光性を有する第1の薄膜の上に、上記第1の薄膜よりも欠陥修正容易な第2の薄膜を形成し、この第2の薄膜を加工して第2の薄膜パターンを形成した段階で欠陥検査を行い、検出した第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を修正し、この欠陥修正した第2の薄膜パターンから露出する第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成することで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、透明基板と、上記透明基板の上に形成された第1の薄膜と、上記第1の薄膜の上に形成された第2の薄膜と、を有するマスクブランクスを準備する工程と、上記第2の薄膜をエッチング加工して第2の薄膜パターンを形成する工程と、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する欠陥検査工程と、上記検査工程で検出された上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部に、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する第2の薄膜パターン欠陥修正工程と、上記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンから露出する上記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程と、を順に備えるフォトマスクの製造方法であって、上記第1の薄膜が、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜であることを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
また、上記発明においては、上記マスクブランクスを準備する工程は、上記マスクブランクスとして、上記第1の薄膜上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜を、上記第2の薄膜として有するマスクブランクスを準備する工程であり、上記第2の薄膜パターンを形成する工程は、上記ハードマスク層をエッチング加工してハードマスク層パターンを形成するハードマスク層パターン形成工程と、上記ハードマスク層パターンから露出する上記遮光膜をエッチング加工して遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、を順に備え、上記欠陥検査工程は、上記遮光膜パターン形成工程後に行われ、上記第1の薄膜パターンを形成する工程は、上記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンにおける上記遮光膜パターンから露出する上記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程であることが好ましい。
また、上記発明においては、上記遮光膜は、Cr、CrO、CrN、およびCrONよりなる群から選択される少なくとも1種のクロム系の材料を含むことが好ましい。
また、上記発明においては、上記マスクブランクスを準備する工程は、上記マスクブランクスとして、上記第1の薄膜上に形成されたエッチングストッパ層と、上記エッチングストッパ層上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜を、上記第2の薄膜として有するマスクブランクスを準備する工程であり、上記第2の薄膜パターンを形成する工程は、上記ハードマスク層をエッチング加工してハードマスク層パターンを形成するハードマスク層パターン形成工程と、上記ハードマスク層パターンから露出する上記遮光膜をエッチング加工して遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、上記遮光膜パターンから露出する上記エッチングストッパ層をエッチング加工してエッチングストッパ層パターンを形成するエッチングストッパ層パターン形成工程と、を順に備え、上記欠陥検査工程は、上記エッチングストッパ層パターン形成工程後に行われ、上記第1の薄膜パターンを形成する工程は、上記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンにおける上記エッチングストッパ層パターンから露出する上記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程であることが好ましい。
また、上記発明においては、上記エッチングストッパ層は、Cr、CrO、CrN、およびCrONよりなる群から選択される少なくとも1種のクロム系の材料を含むことが好ましい。
また、本発明は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第2のアシストガスを供給しながら第2の電子線を照射することにより、上記残渣欠陥部とは異なる位置の上記第2の薄膜パターンの上に、堆積物構造体を形成し、上記堆積物構造体を位置決め用のマークに用いて上記第1の電子線を照射する位置を補正して、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去することを特徴とするフォトマスクの製造方法である。
本発明によれば、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が高い薄膜から構成されるパターンを有するフォトマスクであっても、残渣欠陥の修正を可能とし、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することができる。
本発明に係るフォトマスクの製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るフォトマスクの製造方法の一例を示す概略工程図である。 図2に続く本発明に係るフォトマスクの製造方法の一例を示す概略工程図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。 第1実施態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第4の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第4の例を示す概略工程断面図である。 第2実施態様のフォトマスクの製造方法の第4の例を示す概略工程断面図である。 本発明に係るフォトマスクの製造方法の他の例を示す概略工程図である。 本発明に係る位相シフトマスクの構成例を示す概略断面図である。
以下、本発明に係る位相シフトマスクの製造方法について説明する。
(フォトマスクの製造方法)
図1は、本発明に係るフォトマスクの製造方法の一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本発明に係るフォトマスクの製造方法は、透明基板の上に第1の薄膜が形成され、その上に第2の薄膜が形成されたマスクブランクスを準備する工程(S1)、工程S1で準備したマスクブランクスの第2の薄膜を、エッチング加工して第2の薄膜パターンを形成する工程(S2)、工程S2で形成した第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する欠陥検査工程(S3)、工程S3で検出した第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を除去する修正工程(S4)、工程S4で修正した第2の薄膜パターンから露出する第1の薄膜をエッチング加工して、第1の薄膜パターンを形成する工程(S5)、の各工程を順に備えている。
ここで、上記のフォトマスクがハーフトーン型の位相シフトマスクの場合には、半透明層が上記の第1の薄膜に相当し、上記のフォトマスクがバイナリマスクの場合には、遮光膜が上記の第1の薄膜に相当する。
また、第2の薄膜は、第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する際に、エッチングマスクとして作用するものである。
なお、通常、第2の薄膜パターンは、第1の薄膜パターンを形成する工程(S5)の後に除去される。
ここで、従来の位相シフトマスクの製造方法においては、半透明マスクパターンを形成した後に、半透明マスクパターンを検査して半透明マスクパターンの残渣欠陥部を検出し、検出した半透明マスクパターンの残渣欠陥部を修正工程で除去していた。
一方、本発明においては、上記のように、半透明層の上に形成した第2の薄膜パターンを検査して第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出し(S3)、検出した第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を修正し(S4)、その後、上記の残渣欠陥部を修正した第2の薄膜パターンから露出する第1の薄膜をエッチング加工することで、残渣欠陥のない第1の薄膜パターンを形成する(S5)。
それゆえ、本発明においては、ArFエキシマレーザ露光における耐光性を向上させたことによって、第1の薄膜パターンが、従来の修正工程におけるアシストガスと電子線を用いた部分エッチングに対しても耐性を有し、部分エッチングが進行し難い性質のものになっていたとしても、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することが可能となる。
例えば、本発明においては、ArFエキシマレーザ露光における耐光性を向上させたことによって、半透明マスクパターン(第1の薄膜パターンに相当)が、従来の修正工程におけるアシストガスと電子線を用いた部分エッチングに対しても耐性を有し、部分エッチングが進行し難い性質のものになっていたとしても、残渣欠陥の無いハーフトーン型の位相シフトマスクを製造することが可能となる。本発明においては、上記の部分エッチングが進行し難い性質の半透明マスクパターンを直接修正するのではなく、半透明マスクパターンを形成する工程の前の段階で、エッチングマスクパターンの残渣欠陥部を修正するからである。
本発明は、アシストガスと電子線を用いた修正工程において、下地の透明基板のエッチング速度の方が、光半透過膜のエッチング速度より大きい場合に特に好適な修正方法である。
以下、本発明の実施形態について、工程図を用いてより詳しく説明する。
A.第1の実施形態
まず、本発明に係るフォトマスクの製造方法の第1の実施形態の一例について、図2および図3を用いて説明する。
<マスクブランクス準備工程>
図2(a)に示すように、本実施形態においては、まず、透明基板11と、透明基板11の上に形成された第1の薄膜12Aと、第1の薄膜12Aの上に形成された第2の薄膜13Aと、を有するマスクブランクスを準備する。
透明基板11としては、ArFエキシマレーザを高い透過率で透過する材料であれば用いることができ、例えば、合成石英ガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどを挙げることができるが、中でも、従来の位相シフトマスクにおける実績から、合成石英ガラスを好適に用いることができる。
第1の薄膜12Aは、上記のフォトマスクがハーフトーン型の位相シフトマスクの場合には、ArFエキシマレーザの位相及び透過率を制御するハーフトーン層として作用する半透明層に相当する。
第1の薄膜12Aが上記の半透明層に相当する場合、位相に関しては、この第1の薄膜12Aから形成される第1の薄膜パターン12の部分を透過する波長193nmのArFエキシマレーザと、透明基板が露出する部分を透過する波長193nmのArFエキシマレーザの位相が反転するように設計されている。
また、透過率に関しては、通常、波長193nmのArFエキシマレーザの透過率が6%となるように設計されている。
一方、上記のフォトマスクがバイナリマスクの場合には、第1の薄膜12Aは、遮光膜に相当する。この場合、第1の薄膜12Aは、通常、波長193nmのArFエキシマレーザに対する光学濃度の値が概ね3となるように設計されている。
第1の薄膜12Aの材料としては、従来のArFエキシマレーザ用ハーフトーン型位相シフトマスクの半透明層やバイナリマスクの遮光膜に用いられてきたものを適用することができる。
例えば、第1の薄膜12Aとして、モリブデンシリサイド(MoSi)系材料であるモリブデンシリサイド酸化膜(MoSiO)、モリブデンシリサイド窒化膜(MoSiN)、モリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)などを用いることができる。
中でも、本発明においては、第1の薄膜12Aにおけるモリブデン(Mo)とシリコン(Si)の原子比(AMo/ASi)が、
Mo/ASi≦1/10
の関係を満たすものが好ましい。
上記の関係を満たすものであれば、この第1の薄膜12Aをエッチング加工することで、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が高く、寸法安定性の高い第1の薄膜パターンを形成することができるからである。
また、例えば、第1の薄膜12Aとして、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなるArFエキシマレーザ用ハーフトーン型位相シフトマスクの半透明層(光半透過膜)を用いることもできる。
中でも、Si(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、およびx+y=1を満足する)からなる膜が好ましい。、酸素(O)が含まれておらず、屈折率が高くなるため、180°の位相差を得るための膜厚を薄くできるからである。これにより、微細パターン欠け耐性が良好となるからである。
第1の薄膜12Aの形成方法としては、スパッタリング法等の従来公知の成膜方法を用いることができる。例えば、モリブデンとシリコンとの混合ターゲットを用い、アルゴンと窒素と酸素の混合ガス雰囲気で、反応性スパッタリング法により形成することができる。
第2の薄膜13Aは、第1の薄膜12Aをエッチング加工して第1の薄膜パターン12を形成する際の、エッチングマスクとして作用する第2の薄膜パターン13を形成するためのものである。
上記のように、第1の薄膜12Aには、モリブデンシリサイド(MoSi)系の化合物を用いることが好ましく、このモリブデンシリサイド(MoSi)系の化合物は、主に、フッ素系ガスを用いたドライエッチングで加工されることから、エッチングマスク層13Aは、フッ素系ガスを用いたドライエッチングに対して耐性を有する材料から構成されていることが好ましい。
このエッチングマスク層13Aを構成する材料の具体例としては、Cr、CrO、CrN、CrNO等のクロム系の材料や、Ta、TaO、TaN、TaNO等のタンタル系の材料を挙げることができる。
なお、第2の薄膜13Aは同一材料から構成される単層構造であってもよく、2種以上の異なる材料から構成される多層構造であってもよい。
第2の薄膜13Aの膜厚は、第1の薄膜パターン12を形成する際のエッチングマスクとしての作用に足りる厚さを有していれば良いが、過度に厚い場合は、第2の薄膜パターン13を微細なパターンとすることが困難になる。
それゆえ、第2の薄膜13Aの膜厚は、第1の薄膜パターン12のサイズにもよるが、3nm〜50nm程度の範囲であることが好ましい。
第2の薄膜13Aの形成は、従前公知の真空成膜の方法が適用でき、例えば第2の薄膜13Aがクロム膜(Cr)の場合は、クロムのターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気で、反応性スパッタリング法により形成することができる。
<第2の薄膜パターン形成工程>
次に、図2(b)に示すように、第2の薄膜13Aの上にレジスト層14Aを形成する。ここで、本実施形態においては、第2の薄膜13Aとレジスト層14の間に異物21が混入したことによって、残渣欠陥が生じる例を示している。
なお、残渣欠陥発生の形態は、上記の異物21の混入の他に、レジスト層14Aの表面に異物が付着し、電子線パターン描画に際してその部位の電子線照射量が不足し、不要な余剰部分を残したレジストパターンが形成されてしまうことによる場合や、レジストパターンの形状不良により不要な余剰部分が形成されてしまうことによる場合などもある。
また、図2および図3においては、煩雑になるのを避けるため、残渣欠陥となる箇所が1箇所の例を示しているが、通常、残渣欠陥は複数箇所に生じることが多い。
次に、図2(c)に示すように、電子線パターン描画等のパターン形成方法を用いてレジストパターン14を形成し、次いで、図2(d)に示すように、第2の薄膜13Aをエッチング加工して第2の薄膜パターン13を形成する。
第2の薄膜13Aをエッチング加工する方法としては、例えば、第2の薄膜13Aがクロム系材料から構成されている場合は、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスを用いたドライエッチングの方法を用いることができ、エッチングマスク層13Aがタンタル系材料から構成されている場合は、塩素系ガスを用いたドライエッチングの方法を用いることができる。
第2の薄膜13Aのエッチング加工が完了した後は、図2(e)に示すように、レジストパターン14を除去する。
通常、このレジストパターン14を除去する工程(図2(e))、若しくは、その後の洗浄工程(図示せず)で、異物21も除去される。しかしながら、第2の薄膜13Aをエッチング加工する際に、異物21のレジストパターン14から露出する部分によって覆われていた第2の薄膜13Aの部分には、不要な余剰部分である残渣欠陥部22が形成される。
なお、残渣欠陥部22は第2の薄膜13Aから形成されたものであり、残渣欠陥部22を構成する材料は、第2の薄膜パターン13を構成する材料と同じである。ただし、図2(e)および図3(f)においては、説明容易とするために、残渣欠陥部22の断面を第2の薄膜パターン13の断面とは異なる斜線で表示している。
<第2の薄膜パターン欠陥検査工程>
図示は省略するが、本発明においては、図2(e)に示す第2の薄膜パターン13の形成工程の後であって、図3(f)に示す残渣欠陥部22の修正工程の前に、残渣欠陥部22を検出する欠陥検査を行う。
ここで、従来のハーフトーン型位相シフトマスクの残渣欠陥検査は、透明基板上の半透明マスクパターンを透過光や反射光により検査していた。
一方、本発明においては、第1の薄膜12A上の第2の薄膜パターン13を検査することになるが、例えば、第1の薄膜12Aが半透明膜の場合は、第1の薄膜12Aも従来の欠陥検査に用いられてきた検査光を一部透過するため、第1の薄膜12Aと第2の薄膜パターン13の透過率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、第2の薄膜パターン13の残渣欠陥部22を検出することができる。
また、第1の薄膜12Aが遮光膜の場合は、反射光を用いて、第1の薄膜12Aと第2の薄膜パターン13の反射率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、第2の薄膜パターン13の残渣欠陥部22を検出することができる。
<第2の薄膜パターン欠陥修正工程>
次に、図2(e)までの工程で得られた中間製造物2を欠陥修正装置に配置し、図3(f)に示すように、第1のアシストガス41を供給しながら、上記の欠陥検査工程で検出された第2の薄膜パターン13の残渣欠陥部22に第1の電子線31を照射して、図3(g)に示すように、残渣欠陥部22をエッチング除去する。
本発明において、第2の薄膜パターン13がクロム(Cr)を含む材料から構成されている場合、第1のアシストガス41には、フッ素(F)を含むガス、または、塩素(Cl)を含むガスを用いることができる。
ここで、フッ素(F)を含むガスとしては、2フッ化キセノン(XeF2)を含むガスを、塩素(Cl)を含むガスとしては、塩化ニトロシル(NOCl)を含むガスを、それぞれ挙げることができる。
また、第1のアシストガス41は、上記のフッ素(F)を含む化合物のガス単体、もしくは、塩素(Cl)を含む化合物のガス単体に、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、エッチング促進効果を奏するために好ましい。
なお、本発明において欠陥修正装置は、従来のフォトマスクの残渣欠陥を、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの方法で修正していた既存の装置を用いることができる。
ここで、この残渣欠陥部22のエッチング除去においては、オーバーエッチングが許容される。
従来のハーフトーン型位相シフトマスクの黒欠陥修正工程においては、透明基板上の半透明マスクパターンを部分的にエッチング除去していた。
それゆえ、オーバーエッチングにより透明基板がエッチングされてしまうと、その部分における位相シフト効果が、他の部分と不均一になってしまうというおそれもあった。
一方、本発明においては、残渣欠陥部22で覆われている第1の薄膜12Aの部分は、たとえ、図3(f)に示す欠陥修正においてオーバーエッチングされて膜厚が減少しても、その後の第1の薄膜パターン12の形成工程においてエッチング除去される部分であるため、上記オーバーエッチングが第1の薄膜12Aを貫通して透明基板11に達することが無い限り、位相シフト効果が不均一になるような問題は生じない。
すなわち、本発明に係るフォトマスクの製造方法は、黒欠陥修正工程におけるプロセスマージンが大きいという効果も奏するものである。
また、第1の薄膜12Aとして、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなるArFエキシマレーザ用ハーフトーン型位相シフトマスクの半透明層(光半透過膜)を用いた場合には、上述したモリブデンシリサイド(MoSi)系材料の膜と比較して、後述する第1および第2実施形態と同様の利点が得られる。
<第1の薄膜パターン形成工程>
上記のようにして、検出された全ての残渣欠陥部を修正した後は、図3(h)に示すように、第2の薄膜パターン13から露出する第1の薄膜12Aをエッチング加工して、第1の薄膜パターン12を形成し、その後、図3(i)に示すように、第2の薄膜パターン13を除去してフォトマスク1を得る。
第1の薄膜12Aが、モリブデンシリサイド系材料から構成される場合には、フッ素系ガス、例えば、SF、CF、CHF、Cや、これらの混合ガス、あるいはこれらのガスに酸素を混合したガスをエッチングガスとして用いることによりドライエッチングを行い、パターン形成することができる。
なお、第1の薄膜12AがArFエキシマレーザ露光における耐光性を有する構成のものであっても、上記の第1の薄膜パターン12の形成には、従来と同様の条件でドライエッチング加工することができた。
これは、プラズマにより励起された反応性イオンによるドライエッチングは、残渣欠陥の修正工程におけるアシストガスと電子線による部分エッチングよりも、第1の薄膜12Aを構成する材料をエッチングする力が強いためと思われる。
上述のように、本発明に係るフォトマスクの製造方法においては、従来のような半透明マスクパターンを直接修正する方法を用いずに、第1の薄膜パターン12を形成する工程の前の、第2の薄膜パターン13を形成した段階で欠陥検査を行い、検出した残渣欠陥部22を修正し、欠陥修正した第2の薄膜パターン13を用いて第1の薄膜12Aをエッチング加工して第1の薄膜パターン12を形成するため、たとえ、第1の薄膜12Aが、従来の黒欠陥修正工程におけるアシストガスと電子線による部分エッチングに対して耐性を有するものであっても、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することが可能となる。
また、第1の薄膜12Aとして、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる膜を用いた場合には、上述したモリブデンシリサイド(MoSi)系材料の膜と比較して、後述する第1および第2実施形態と同様の利点が得られる。
なお、残渣欠陥の修正方法としては、原子間力顕微鏡(AFM)を利用した部分研削の方法や、集束イオンビームを用いた部分エッチングの方法もあるが、前者は、AFMの探針による機械的な研削で残渣欠陥を除去するため、修正には長時間を要し、残渣欠陥の数が多い場合には、修正方法として現実的ではない。また、後者は修正に用いるイオンがフォトマスクを構成する材料に残るため、例えば、位相シフト効果に影響を及ぼすおそれがある等の点で好ましくない。
以下、本発明のフォトマスクの製造方法において、上記第1の薄膜が、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜である場合について、詳細に説明する。
本発明において、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である場合のフォトマスクの製造方法とは、透明基板と、上記透明基板の上に形成された第1の薄膜と、上記第1の薄膜の上に形成された第2の薄膜と、を有するマスクブランクスを準備する工程と、上記第2の薄膜をエッチング加工して第2の薄膜パターンを形成する工程と、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する欠陥検査工程と、上記検査工程で検出された上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部に、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する第2の薄膜パターン欠陥修正工程と、上記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンから露出する上記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程と、を順に備えるフォトマスクの製造方法であって、上記第1の薄膜が、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜であることを特徴とするものである。
本発明において、このように上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である場合には、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程が、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する工程であり、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である。このため、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対する上記第2の薄膜のエッチング選択比が大きくなる。よって、この場合には、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時に、エッチングが上記第2の薄膜と上記第1の薄膜との界面で良好に停止するので、上記第1の薄膜は殆どエッチングされない。
この結果、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、集束イオンビームを照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する場合とは異なり、上記Si1−x−yからなる光半透過膜がエッチングされ、上記Si1−x−yからなる光半透過膜をエッチング加工する時におけるトータルのエッチング量が増加してしまうことにより、上記透明基板が過剰にエッチングされてしまう問題を回避することができる。
また、本発明において、上述した通り、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である場合には、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、ガリウムイオン源の集束イオンビームを照射するのではなく、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去するので、上記透明基板における上記残渣欠陥周辺や上記Si1−x−yからなる光半透過膜における上記残渣欠陥周辺に、ガリウムイオンが打ち込まれ、ガリウムステインと呼ばれる汚れが生じる問題を回避することができる。
また、本発明において、上述した通り、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である場合には、電子線の方が集束イオンビームよりも画像の分解能が高いため、集束イオンビームを用いる場合と比較して、欠陥修正対象となるフォトマスクの中間製造物の視認性が良好となる。このため、欠陥修正対象となるフォトマスクの中間製造物において、より微細なパターンを視認することが可能となる。
さらに、本発明において、上述した通り、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜である場合には、電子線の方が集束イオンビームよりもビームのスポット径を小さくすることができるので、集束イオンビームを用いる場合と比較して、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時の解像力が高くなる。このため、欠陥修正対象となるフォトマスクの中間製造物において、より微細なパターンを正確に修正することが可能となる。
ここで、上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、ArFエキシマレーザの位相及び透過率を制御するハーフトーン膜として作用するものである。そして、位相に関しては、上記Si1−x−yからなる光半透過膜から形成される第1の薄膜パターンの部分を透過する波長193nmのArFエキシマレーザと、透明基板が露出する部分を透過する波長193nmのArFエキシマレーザの位相が反転するように設計されている。
上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、特に限定されるものではないが、ArFエキシマレーザ露光光の波長における消衰係数が0.2〜0.45の範囲内であり、ArFエキシマレーザ露光光の波長における屈折率が2.3〜2.7の範囲内であり、ArFエキシマレーザ露光光の波長における光透過率が15%〜38%の範囲内であることが好ましい。
上記マスクブランクスから形成された位相シフトマスクを用い、パターンの境界において、位相効果による光の干渉により光強度をゼロにして、転写像のコントラストを向上させて、パターン形成体を製造する場合、上記光半透過膜が高い光透過率を有することにより、その位相効果をより顕著にすることができるからである。また、上記光半透過膜は、金属を含有しないために、ArFエキシマレーザ露光光が長時間照射されても、珪素(Si)の酸化膜が成長することはなく、パターン寸法(Critical Dimension)が変化することを防止することができるからである。同様に、位相シフトマスクの洗浄工程においても、パターン寸法が変化することを防止することができるからである。したがって、フォトリソグラフィにおいて、転写特性を優れたものとし、かつArFエキシマレーザ露光光照射耐性、および洗浄耐性を高くすることができるからである。
また、上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、特に限定されるものではないが、窒素(N)の組成比yが、0.4〜0.6の範囲内であるものが好ましい。上記範囲に満たないと、所望の光透過率の範囲に満たないからであり、上記範囲を超えると、所望の光透過率の範囲を超えるからである。
また、上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、特に限定されるものではないが、上記Siの組成比xおよび上記Nの組成比yが0.95≦x+y≦1を満足することが好ましい。上記Si1−x−yからなる光半透過膜において、酸素(O)が多いと、上記消衰係数が低くなるため、上記光透過率が高くなる結果、上記屈折率が低くなる。これにより、180°の位相差を得るための上記光半透過膜の膜厚が厚くなるからである。
また、上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、特に限定されるものではないが、上記Siの組成比xおよび上記Nの組成比yがx+y=1を実質的に満足することが好ましい。上述の通り、上記光半透過膜の膜厚を薄くするためには、酸素(O)の含有量を少なくするのがよいからである。ここで、Siの組成比xおよびNの組成比yがx+y=1を実質的に満足するとは、実質的に酸素(O)を含有しないことを意味する。上記Siの組成比xおよび上記Nの組成比yがx+y=1を実質的に満足するx+yの範囲としては、0.97〜1.00の範囲内、中でも、0.98〜1.00の範囲内が好ましい。
また、上記Si1−x−yからなる光半透過膜は、特に限定されるものではないが、上記Siの組成比xおよび上記Nの組成比yがx=yを実質的に満足することが好ましい。これにより、SiとNの緻密な膜が得られ、耐洗浄性、ArFエキシマレーザ露光光照射耐性等の各耐性の向上が期待できるからである。ここで、上記Siの組成比xおよび上記Nの組成比yがx=yを実質的に満足するとは、xとyの比が、x:y=0.4:0.6〜0.6:0.4の範囲内であることを意味する。
さらに、上記Si1−x−yからなる光半透過膜の形成方法は、特に限定されるものではない。上記Si1−x−yからなる光半透過膜の形成方法としては、例えば、上記透明基板上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。この方法では、ターゲットには珪素(Si)を用い、窒素ガスおよび酸素ガス流入条件を調整することによって、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)の組成比が所望の比率となるような成膜条件で成膜することができる。
また、ここで、上記透明基板としては、ArFエキシマレーザを高い透過率で透過する材料であれば用いることができ、例えば、合成石英ガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどを挙げることができるが、中でも、従来の位相シフトマスクにおける実績から、合成石英ガラスを好適に用いることができる。
さらに、このような、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜であるような本発明のフォトマスクの製造方法において、上記第2の薄膜は種々の構成とすることが可能である。
以下、代表的な2種類の第2の薄膜の構成を例として、上記第1の薄膜が、上記Si1−x−yからなる光半透過膜であるような本発明のフォトマスクの製造方法について具体的に説明する。
1.第1実施態様
本態様において、上記第2の薄膜は、上記第1の薄膜上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜である。
(1)積層膜
上記積層膜は、上記第1の薄膜の上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有するものである。そして、上記積層膜は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。また、上記第2の薄膜は、ArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)が、上記第1の薄膜と合わせて3以上となるものである。
a.遮光膜
上記遮光膜は、上記第1の薄膜の上に形成され、上記第2の薄膜のArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)が、上記第1の薄膜と合わせて3以上となるように、露光光を吸収する光吸収機能を有するものである。そして、上記遮光膜は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。また、上記遮光膜は、上記第1の薄膜パターンを形成する工程において、上記第1の薄膜をエッチング加工する時に、エッチングマスクとして用いられる遮光膜パターンが形成されるものである。このため、エッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類が、上記第1の薄膜をエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。
また、上記遮光膜の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料、W、Mo等を挙げることができる。中でも、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料が好ましい。特に加工性が優れているからである。
また、上記遮光膜の厚さは、その材料の種類により異なるものであり、特に限定されるものではないが、30nm〜80nmの範囲内であることが好ましい。上記第2の薄膜のArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)を上記第1の薄膜と合わせて3以上にし易く、かつ上記遮光膜をエッチングし易い膜厚だからである。
また、上記遮光膜の上記第1の薄膜と合わせた光学濃度(OD値)は大塚電子社製MCPD3000で測定し、算出することができる。
さらに、上記遮光膜の形成方法は、特に限定されるものではない。上記遮光膜の形成方法としては、例えば、上記第1の薄膜上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。この方法では、上記遮光膜が、クロム膜(Cr)の場合は、クロムのターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気で、反応性スパッタリング法により成膜することができる。
b.ハードマスク層
上記ハードマスク層は、上記遮光膜パターン形成工程において、上記遮光膜をエッチング加工する時に、エッチングマスクとして用いられるハードマスク層パターンが形成されるものである。このため、エッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類が、上記遮光膜をエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。そして、上記ハードマスク層は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。
上記ハードマスク層の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、SiO、SiO、MoSi等のシリコン系の材料等を挙げることができる。
また、上記ハードマスク層の厚さは、その材料の種類により異なるものであり、特に限定されるものではないが、4nm〜10nmの範囲内、中でも4nm〜7nmの範囲内、特に4nm〜6nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が薄いほうが精度良く加工することができるからである。
さらに、上記ハードマスク層の形成方法は、特に限定されるものではない。上記ハードマスク層の形成方法としては、例えば、上記遮光膜上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。
(2)具体例
次に、このような積層膜を第2の薄膜とした本態様のフォトマスクの製造方法について、具体例を示して説明する。
a.第1の例
まず、第1の例について、図4および図5を参照しながら説明する。図4および図5は、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。
本例においては、まず、図4(a)に示すように、透明基板11と、透明基板11上に形成されたSi1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜12Aと、光半透過膜12A上に形成された遮光膜13Aと、遮光膜13A上に形成されたハードマスク層14Aと、を有するマスクブランクス10Aを準備する。また、マスクブランクス10Aは、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクを製造するために用いられるマスクブランクスである。
次に、図4(b)に示すように、ハードマスク層14A上に電子線レジストを塗布し、レジスト層15Aを形成する。本例においては、ハードマスク層14A上にレジスト層15Aを形成する時に、ハードマスク層14Aとレジスト層15Aとの間に異物21が混入する。
次に、図4(c)に示すように、電子線描画装置によってレジスト層15Aをパターン露光し、レジスト専用の現像液により現像し、所望形状のレジストパターン15を形成する。本例においては、レジストパターン15を形成する時に、上述した異物21が、レジストパターン15から露出されるべきハードマスク層14A表面部分の一部に残存する。
次に、図4(d)に示すように、所望形状のレジストパターン15をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層14Aをドライエッチングして、ハードマスク層14Aを後述する遮光膜パターン13の形状にエッチング加工する。これにより、ハードマスク層パターン14を形成する。
本例においては、ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、上述した通り、遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、特に限定されるものではないが、ハードマスク層14Aの材料が、例えば、SiN、SiON、SiO、SiO、MoSi等のシリコン系の材料である場合には、例えば、フッ素系ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。
また、本例においては、ハードマスク層パターン14を形成する時に、上述した異物21が残存するハードマスク層14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、ハードマスク層14Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部22が形成される。次に、図4(e)に示すように、レジストパターン15を除去する。
次に、図5(f)に示すように、ハードマスク層パターン14をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、遮光膜13Aをドライエッチングして、遮光膜13Aを後述する光半透過膜パターン12の形状にエッチング加工する。これにより、遮光膜パターン13を形成する。
本例においては、遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、上述した通り、光半透過膜12Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、特に限定されるものではないが、遮光膜13Aの材料が、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料である場合には、例えば、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。また、遮光膜13Aの材料が、例えば、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料である場合には、例えば、塩素系ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。
また、本例においては、遮光膜パターン13を形成する時に、上述した残渣欠陥部22が形成された遮光膜13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン14および遮光膜パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成された遮光膜パターン13と、遮光膜パターン13上に形成されたハードマスク層パターン14と、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図5(f)に示すように、光半透過膜12Aと、ハードマスク層パターン14および遮光膜パターン13との透過率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、ハードマスク層パターン14の残渣欠陥部22および遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図5(f)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置して、図5(g)に示すように、ハードマスク層パターン14の残渣欠陥部22および遮光膜パターン13の残渣欠陥部23に、第1のアシストガス41を供給しながら第1の電子線31を照射することにより、図5(h)に示すように、ハードマスク層パターン14の残渣欠陥部22および遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、ハードマスク層パターン14の残渣欠陥部22を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、ハードマスク層パターン14がシリコン(Si)を含むシリコン系の材料から構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。エッチング促進効果を奏する場合があるからである。
また、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、遮光膜パターン13がクロム(Cr)を含むクロム系の材料から構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、塩化ニトロシル(NOCl)等の塩素(Cl)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガス、及び塩素(Cl)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。エッチング促進効果を奏する場合があるからである。
また、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、遮光膜パターン13が例えばタンタル(Ta)を含むタンタル系の材料などから構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。また、場合により水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、等を用いエッチングガスを失活化させる必要がある。2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガスはタンタル(Ta)等を含む材料に対して強い反応性を示すため、残留ガスの反応量を抑制する必要がある為である。
また、図5(g)に示した上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程のように、アシストガスを供給しながら電子線を照射することにより、薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する工程は、供給したアシストガスを電子線により反応性の高い状態へ遷移させ、局所的な化学反応を起こし残渣欠陥部をエッチングする。
一方、図4(d)〜図5(f)に示した上記第2の薄膜パターン形成工程のように、反応性エッチングガスを用い、薄膜をドライエッチングして加工する工程は、レジスト、ハードマスク層等をマスクとして、ドライエッチング装置中の反応性プラズマ雰囲気中へマスクブランクスを置き、引き込み電極により反応性イオン、電子、及び反応性ラジカルをマスクブランクスへ照射することによりレジスト、ハードマスク層にマスクされていない部分全体をエッチングする工程である。このため、ドライエッチング工程は残渣欠陥部のみを選択的にエッチング除去することはできない。
電子線により残渣欠陥をエッチング除去する工程はアシストガスを電子線により反応性の高い状態へ強制的に遷移させるため、使用できるガスの種類が多様である。一方、ドライエッチングはプラズマを安定して生成させるため使用するガスの種類などに制限がある。
さらに、図5(g)に示した上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程においては、欠陥修正装置として、従来技術において、フォトマスクの中間製造物の残渣欠陥部を、アシストガスを供給しながら電子線を照射することによりエッチング除去する場合に使用していた既存の欠陥修正装置を用いることができる。
次に、図5(i)に示すように、残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去した遮光膜パターン13をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、光半透過膜12Aをドライエッチングして、光半透過膜12Aを所望の形状にエッチング加工する。これにより、遮光膜パターン13から露出する光半透過膜12Aをエッチング加工して光半透過膜パターン12を形成する。これにより、第1の薄膜パターンを形成する。本例においては、光半透過膜パターン12を形成する時に、ハードマスク層パターン14を併せてエッチング除去する。
本例においては、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜12Aをドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、特に限定されるものではないが、例えば、フッ素(F)系ガス等を挙げることができる。中でも、CF、CHF、SFが好ましい。
次に、図5(j)に示すように、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、遮光膜パターン13をドライエッチングして、一部を残してエッチング除去する。これにより、上述したArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
b.第2の例
第2の例について、図6および図7を参照しながら説明する。図6および図7は、本態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。以下に、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例とは異なる点を中心に本例を説明する。
本例においては、まず、図6(a)に示すように、第1の例と同様に、マスクブランクス10Aを準備する。次に、図6(b)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層14A上にレジスト層15Aを形成する。
次に、図6(c)に示すように、第1の例と同様に、所望形状のレジストパターン15を形成する。本例においては、所望形状のレジストパターン15を形成する時に、異物21が、レジストパターン15から露出されるべきハードマスク層14A表面部分の一部に混入する。
次に、図6(d)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン14を形成する。本例においては、ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、ハードマスク層パターン14を形成する時に、上述した異物21が混入したハードマスク層14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、ハードマスク層14Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部22が形成される。次に、図6(e)に示すように、レジストパターン15を除去する。
次に、図7(f)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン13を形成する。本例においては、遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、遮光膜パターン13を形成する時に、上述した残渣欠陥部22が形成された遮光膜14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン14および遮光膜パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成された遮光膜パターン13と、遮光膜パターン13上に形成されたハードマスク層パターン14、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図7(f)に示すように、第1の例と同様に、残渣欠陥部22および残渣欠陥部23を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図7(f)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図7(g)に示すように、第1の例と同様に、残渣欠陥部22および残渣欠陥部23に、第1のアシストガス41を供給しながら第1の電子線31を照射することにより、図7(h)に示すように、残渣欠陥部22および残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、ハードマスク層パターン14の残渣欠陥部22を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
また、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
次に、図7(i)に示すように、第1の例と同様に、光半透過膜パターン12を形成する。また、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン14を併せてエッチング除去する。
本例においては、光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、第1の例と同様である。
次に、図7(j)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン13をドライエッチングして、一部を残してエッチング除去する。これにより、第1の例と同様に、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
c.第3の例
第3の例について、図8および図9を参照しながら説明する。図8および図9は、本態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。以下に、第1の例とは異なる点を中心に本例を説明する。
本例においては、まず、図8(a)に示すように、第1の例と同様に、マスクブランクス10Aを準備する。次に、図8(b)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層14A上にレジスト層15Aを形成する。
次に、図8(c)に示すように、第1の例と同様に、所望形状のレジストパターン15を形成する。
次に、図8(d)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン14を形成する。本例においては、ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
次に、図8(e)に示すように、レジストパターン15を除去する。本例においては、レジストパターン15を除去する時に、異物21が、ハードマスク層パターン14から露出されるべき遮光膜13A表面部分の一部に混入する。
次に、図9(f)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン13を形成する。本例においては、遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、遮光膜パターン13を形成する時に、上述した異物21が混入した遮光膜13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン14および遮光膜パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成された遮光膜パターン13と、遮光膜パターン13上に形成されたハードマスク層パターン14、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図9(f)に示すように、光半透過膜12Aと遮光膜パターン13との透過率または反射率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図9(f)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図9(g)に示すように、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23に、第1のアシストガス41を供給しながら第1の電子線31を照射することにより、図9(h)に示すように、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、遮光膜パターン13の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
次に、図9(i)に示すように、第1の例と同様に、光半透過膜パターン12を形成して、第1の薄膜パターンを形成する。また、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン14を併せてエッチング除去する。
本例においては、光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、第1の例と同様である。
次に、図9(j)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン13をドライエッチングして、一部を残してエッチング除去する。これにより、第1の例と同様に、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
2.第2実施態様
本態様においては、上記第2の薄膜が、上記第1の薄膜上に形成されたエッチングストッパ層と、上記エッチングストッパ層上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜である。
(1)積層膜
上記積層膜は、上記第1の薄膜上に形成されたエッチングストッパ層と、上記エッチングストッパ層上に形成された遮光膜と、上記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有するものである。そして、上記積層膜は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。また、上記第2の薄膜は、ArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)が、上記第1の薄膜と合わせて3以上となるものである。
a.エッチングストッパ層
上記エッチングストッパ層は、上記第1の薄膜上に形成され、上記遮光膜パターン形成工程において、上記遮光膜をエッチング加工する時に、上記第1の薄膜にダメージが与えられることを好適に防止するエッチングストッパ機能を有するものである。そして、上記エッチングストッパ層は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。また、上記エッチングストッパ層は、上記第1の薄膜パターンを形成する工程において、上記第1の薄膜をエッチング加工する時に、エッチングマスクとして用いられるエッチングストッパ層パターンが形成されるものである。このため、エッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類が、上記第1の薄膜をエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。
上記エッチングストッパ層の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料、W、Mo等を挙げることができる。中でもCr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料が好ましい。加工性に優れているからである。
また、上記エッチングストッパ層の厚さは、その材料の種類により異なるものであり、特に限定されるものではないが、2nm〜6nmの範囲内、特に2nm〜4nmの範囲内であることが好ましい。上述したエッチングストッパ機能が十分機能するからである。
さらに、上記エッチングストッパ層の形成方法は、特に限定されるものではない。上記エッチングストッパ層の形成方法としては、例えば、上記第1の薄膜上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。この方法では、上記エッチングストッパ層が、クロム膜(Cr)の場合は、クロムのターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気で、反応性スパッタリング法により成膜することができる。
b.遮光膜
上記遮光膜は、上記エッチングストッパ層の上に形成され、上記第2の薄膜のArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)が、上記第1の薄膜と合わせて3以上となるように、露光光を吸収する光吸収機能を有するものである。そして、上記遮光膜は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。また、上記遮光膜は、上記エッチングストッパ層パターン形成工程において、上記エッチングストッパ層をエッチング加工する時に、エッチングマスクとして用いられる遮光膜パターンが形成されるものである。このため、エッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類が、上記エッチングストッパ層をエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。
上記遮光膜の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、SiO、SiO、MoSi等のシリコン系の材料等を挙げることができる。中でも、MoSiが好ましい。加工性に優れており、かつ電子線を用いた残渣欠陥の修正が容易だからである。
また、上記遮光膜の厚さは、その材料の種類により異なるものであり、特に限定されるものではないが、30nm〜80nmの範囲内であることが好ましい。上記第2の薄膜のArFエキシマレーザ露光光の波長における光学濃度(OD値)を上記第1の薄膜と合わせて3以上にし易く、かつ上記遮光膜をエッチングし易い膜厚だからである。
また、上記遮光膜の上記第1の薄膜と合わせた光学濃度(OD値)は大塚電子社製MCPD3000で測定し、算出することができる。
さらに、上記遮光膜の形成方法は、特に限定されるものではない。上記遮光膜の形成方法としては、例えば、上記エッチングストッパ層上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。
c.ハードマスク層
上記ハードマスク層は、上記遮光膜パターン形成工程において、上記遮光膜をエッチング加工する時に、エッチングマスクとして用いられるハードマスク層パターンが形成されるものである。このため、エッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類が、上記遮光膜をエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。そして、上記ハードマスク層は、上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、上記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する時に、上記第1の薄膜に対するエッチング選択比が大きくなるものである。
上記ハードマスク層の材料は、特に限定されるものではないが、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料、W、Mo等を挙げることができる。中でもCr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料が好ましい。加工性に優れているからである。
また、上記ハードマスク層の厚さは、その材料の種類により異なるものであり、特に限定されるものではないが、4nm〜10nmの範囲内、中でも4nm〜7nmの範囲内、特に4nm〜6nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が薄いほうが精度良く加工することができるからである。
さらに、上記ハードマスク層の形成方法は、特に限定されるものではない。上記ハードマスク層の形成方法としては、例えば、上記遮光膜上に、平行平板型DCマグネトロンスパッタリング装置を用いて、反応性スパッタリング法により成膜する方法を挙げることができる。
(2)具体例
次に、このような積層膜を第2の薄膜とした本態様のフォトマスクの製造方法について、具体例を示して説明する。
a.第1の例
まず、第1の例について、図10〜図12を参照しながら説明する。図10〜図12は、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例を示す概略工程断面図である。
本例においては、まず、図10(a)に示すように、透明基板11と、透明基板11の上に形成されたSi1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜12Aと、光半透過膜12Aの上に形成されたエッチングストッパ層13Aと、エッチングストッパ層13A上に形成された遮光膜14Aと、遮光膜14A上に形成されたハードマスク層15Aと、を有するマスクブランクス10Aを準備する。また、マスクブランクス10Aは、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクを製造するために用いられるマスクブランクスである。
次に、図10(b)に示すように、ハードマスク層15A上に電子線レジストを塗布し、レジスト層16Aを形成する。本例においては、ハードマスク層15A上にレジスト層16Aを形成する時に、ハードマスク層15Aとレジスト層16Aとの間に異物21が混入する。
次に、図10(c)に示すように、電子線描画装置によってレジスト層16Aをパターン露光し、レジスト専用の現像液により現像し、所望形状のレジストパターン16を形成する。本例においては、レジストパターン16を形成する時に、上述した異物21が、レジストパターン16から露出されるべきハードマスク層15A表面部分の一部に残存する。
次に、図10(d)に示すように、所望形状のレジストパターン16をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層15Aをドライエッチングして、ハードマスク層15Aを後述する遮光膜パターン14の形状にエッチング加工する。これにより、ハードマスク層パターン15を形成する。
本例においては、ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、上述した通り、遮光膜13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。ハードマスク層14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、特に限定されるものではないが、ハードマスク層14Aの材料が、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料には、例えば、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。また、ハードマスク層14Aの材料が、例えば、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料である場合には、例えば、塩素系ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。
また、本例においては、ハードマスク層パターン15を形成する時に、上述した異物21が残存するハードマスク層15A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、ハードマスク層15Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部22が形成される。
次に、図11(e)に示すように、ハードマスク層パターン15をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、遮光膜14Aをドライエッチングして、遮光膜14Aを後述するエッチングストッパ層パターン13の形状にエッチング加工する。これにより、遮光膜パターン14を形成する。
本例においては、遮光膜14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、上述した通り、エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類と異なるものである。遮光膜14Aをエッチング加工する時に使用される反応性エッチングガスの種類は、特に限定されるものではないが、遮光膜14Aの材料が、例えば、SiN、SiON、SiO、SiO、MoSi等のシリコン系の材料である場合には、例えば、フッ素系ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。
また、本例においては、遮光膜パターン14を形成する時に、上述した残渣欠陥部22が形成された遮光膜14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜14Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
次に、図11(f)に示すように、遮光膜パターン14をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、エッチングストッパ層13Aをドライエッチングして、エッチングストッパ層13Aを後述する光半透過膜パターン12の形状にエッチング加工する。これにより、エッチングストッパ層パターン13を形成する。
本例においては、エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、上述した通り、光半透過膜12Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類と異なるものである。エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、特に限定されるものではないが、エッチングストッパ層13Aの材料が、例えば、Cr、CrO、CrN、CrON等のクロム系の材料には、例えば、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。また、エッチングストッパ層13Aの材料が、例えば、Ta、TaO、TaN、TaON等のタンタル系の材料である場合には、例えば、塩素系ガス等の一般的に使用可能なガスを挙げることができる。
また、本例においては、エッチングストッパ層パターン13を形成する時に、上述した残渣欠陥部23が形成されたエッチングストッパ層13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、エッチングストッパ層13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部24が形成される。次に、図11(g)に示すように、レジストパターン16を除去する。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン15、遮光膜パターン14、およびエッチングストッパ層パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成されたエッチングストッパ層パターン13と、エッチングストッパ層パターン13上に形成された遮光膜パターン14と、遮光膜パターン14上に形成されたハードマスク層パターン15と、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図11(h)に示すように、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層パターン15をドライエッチングして、ハードマスク層パターン15を除去する。本例においては、ハードマスク層パターン15を除去する時に、ハードマスク層パターン15の残渣欠陥部22を併せて除去する。
次に、図11(h)に示すように、光半透過膜12Aと、遮光膜パターン14およびエッチングストッパ層パターン13との透過率または反射率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図11(h)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図11(i)に示すように、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24に、第1のアシストガス41を供給しながら第1の電子線31を照射することにより、図12(j)に示すように、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、遮光膜パターン14がシリコン(Si)を含むシリコン系の材料から構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。エッチング促進効果を奏する場合があるからである。
また、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、エッチングストッパ層パターン13がクロム(Cr)を含むクロム系の材料から構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、塩化ニトロシル(NOCl)等の塩素(Cl)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガス、及び塩素(Cl)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。エッチング促進効果を奏する場合があるからである。
また、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、エッチングストッパ層パターン13が例えばタンタル(Ta)を含むタンタル系の材料などから構成されている場合、2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガス単体、もしくは上述したフッ素(F)を含む化合物のガスに、酸素(O)、水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、炭酸アンモニウム((NHCO)のいずれか1種または2種以上のガスが添加された混合ガスであることが、好ましい。また、場合により水蒸気(HO)、二酸化窒素(NO)、等を用いエッチングガスを失活化させる必要がある。2フッ化キセノン(XeF)などのフッ素(F)を含む化合物のガスはタンタル(Ta)等を含む材料に対して強い反応性を示すため、残留ガスの反応量を抑制する必要がある為である。
さらに、図11(i)に示した上記第2の薄膜パターン欠陥修正工程においては、欠陥修正装置として、従来技術において、フォトマスクの中間製造物の残渣欠陥部を、アシストガスを供給しながら電子線を照射することによりエッチング除去する場合に使用していた既存の欠陥修正装置を用いることができる。
次に、図12(k)に示すように、残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去したエッチングストッパ層パターン13をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、光半透過膜12Aをドライエッチングして、光半透過膜12Aを所望の形状にエッチング加工する。これにより、光半透過膜パターン12を形成する。これにより、エッチングストッパ層パターン13から露出する光半透過膜12Aをエッチング加工して光半透過膜パターン12を形成する。これにより、第1の薄膜パターンを形成する。本例においては、光半透過膜パターン12を形成する時に、遮光膜パターン14を併せてドライエッチングして、一部を残してエッチング除去する。これにより、上述したArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
本例においては、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、特に限定されるものではないが、例えば、フッ素(F)系ガス等を挙げることができる。中でも、CF,CHF、SFが好ましい。
b. 第2の例
第2の例について、図13〜図15を参照しながら説明する。図13〜図15は、本態様のフォトマスクの製造方法の第2の例を示す概略工程断面図である。以下に、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例とは異なる点を中心に本例を説明する。
本例においては、まず、図13(a)に示すように、第1の例と同様に、マスクブランクス10Aを準備する。次に、図13(b)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層15A上にレジスト層16Aを形成する。
次に、図13(c)に示すように、第1の例と同様に、所望形状のレジストパターン16を形成する。本例においては、所望形状のレジストパターン16を形成する時に、異物21が、レジストパターン16から露出されるべきハードマスク層15A表面部分の一部に混入する。
次に、図13(d)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン15を形成する。本例においては、ハードマスク層15Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、ハードマスク層パターン15を形成する時に、上述した異物21が混入したハードマスク層15A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、ハードマスク層15Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部22が形成される。
次に、図14(e)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン14を形成する。本例においては、遮光膜14Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、遮光膜パターン14を形成する時に、上述した残渣欠陥部22が形成された遮光膜14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜14Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
次に、図14(f)に示すように、第1の例と同様に、エッチングストッパ層パターン13を形成する。本例においては、エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、エッチングストッパ層パターン13を形成する時に、上述した残渣欠陥部23が形成されたエッチングストッパ層13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、エッチングストッパ層13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部24が形成される。次に、図14(g)に示すように、レジストパターン16を除去する。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン15、遮光膜パターン14、およびエッチングストッパ層パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成されたエッチングストッパ層パターン13と、エッチングストッパ層パターン13上に形成された遮光膜パターン14と、遮光膜パターン14上に形成されたハードマスク層パターン15と、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図14(h)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層パターン15を除去する。この時に、ハードマスク層15Aの残渣欠陥部22を併せて除去する。
次に、図14(h)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図14(h)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図14(i)および図15(j)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
また、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
次に、図15(k)に示すように、第1の例と同様に、光半透過膜パターン12を形成する。これにより、第1の薄膜パターンを形成する。また、光半透過膜パターン12を形成する時に、遮光膜パターン14を併せてドライエッチングして、一部を残して除去する。これにより、第1の例と同様に、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
本例においては、光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、第1の例と同様である。
c.第3の例
第3の例について、図16〜図18を参照しながら説明する。図16〜図18は、本態様のフォトマスクの製造方法の第3の例を示す概略工程断面図である。以下に、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例とは異なる点を中心に本例を説明する。
本例においては、まず、図16(a)に示すように、第1の例と同様に、マスクブランクス10Aを準備する。次に、図16(b)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層15A上にレジスト層16Aを形成する。
次に、図16(c)に示すように、第1の例と同様に、所望形状のレジストパターン16を形成する。
次に、図16(d)に示すように、所望形状のレジストパターン16をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層15Aをドライエッチングして、ハードマスク層15Aを後述する遮光膜パターン14の形状にエッチング加工する。これにより、ハードマスク層パターン15を形成する。本例においては、ハードマスク層15Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、ハードマスク層パターン15を形成する時に、異物21が、ハードマスク層パターン15から露出されるべき遮光膜14A表面部分の一部に混入する。
次に、図17(e)に示すように、ハードマスク層パターン15をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、遮光膜14Aをドライエッチングして、遮光膜14Aを後述するエッチングストッパ層パターン13の形状にエッチング加工する。これにより、遮光膜パターン14を形成する。本例においては、遮光膜14Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、遮光膜パターン14を形成する時に、上述した異物21が残存する遮光膜14A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、遮光膜14Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部23が形成される。
次に、図17(f)に示すように、遮光膜パターン14をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、エッチングストッパ層13Aをドライエッチングして、エッチングストッパ層13Aを後述する光半透過膜パターン12の形状にエッチング加工する。これにより、エッチングストッパ層パターン13を形成する。本例においては、エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、エッチングストッパ層パターン13を形成する時に、上述した残渣欠陥部23が形成されたエッチングストッパ層13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、エッチングストッパ層13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部24が形成される。次に、図17(g)に示すように、レジストパターン16を除去する。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン15、遮光膜パターン14、およびエッチングストッパ層パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成されたエッチングストッパ層パターン13と、エッチングストッパ層パターン13上に形成された遮光膜パターン14と、遮光膜パターン14上に形成されたハードマスク層パターン15と、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図17(h)に示すように、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層パターン15をドライエッチングして、ハードマスク層パターン15を除去する。
次に、図17(h)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図17(h)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図17(i)および図18(j)に示すように、第1の例と同様に、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23およびエッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、遮光膜パターン14の残渣欠陥部23を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
また、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
次に、図18(k)に示すように、第1の例と同様に、光半透過膜パターン12を形成する。これにより、第1の薄膜パターンを形成する。また、光半透過膜パターン12を形成する時に、遮光膜パターン14を併せてドライエッチングして、一部を残して除去する。これにより、第1の例と同様に、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
本例においては、光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、第1の例と同様である。
d.第4の例
第4の例について、図19〜図21を参照しながら説明する。図19〜図21は、本発明のフォトマスクの製造方法の第4の例を示す概略工程断面図である。以下に、本態様のフォトマスクの製造方法の第1の例とは異なる点を中心に本例を説明する。
本例においては、まず、図19(a)に示すように、第1の例と同様に、マスクブランクス10Aを準備する。次に、図19(b)に示すように、第1の例と同様に、ハードマスク層15A上にレジスト層16Aを形成する。
次に、図19(c)に示すように、第1の例と同様に、所望形状のレジストパターン16を形成する。
次に、図19(d)に示すように、所望形状のレジストパターン16をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層15Aをドライエッチングして、ハードマスク層15Aを後述する遮光膜パターン14の形状にエッチング加工する。これにより、ハードマスク層パターン15を形成する。本例においては、ハードマスク層15Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
次に、図20(e)に示すように、ハードマスク層パターン15をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、遮光膜14Aをドライエッチングして、遮光膜14Aを後述するエッチングストッパ層パターン13の形状にエッチング加工する。これにより、遮光膜パターン14を形成する。本例においては、遮光膜14Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、遮光膜パターン14を形成する時に、異物21が、遮光膜パターン14から露出されるべきエッチングストッパ層13A表面部分の一部に混入する。
次に、図20(f)に示すように、遮光膜パターン14をエッチングマスクとして、ドライエッチング装置によって、反応性エッチングガスを用い、エッチングストッパ層13Aをドライエッチングして、エッチングストッパ層13Aを後述する光半透過膜パターン12の形状にエッチング加工する。これにより、エッチングストッパ層パターン13を形成する。本例においては、エッチングストッパ層13Aをエッチング加工する時に使用する反応性エッチングガスの種類は、第1の例と同様である。
また、本例においては、エッチングストッパ層パターン13を形成する時に、上述した異物21が混入したエッチングストッパ層13A表面部分の一部において、エッチング加工が適切にされず、エッチングストッパ層13Aの不要な余剰部分である残渣欠陥部24が形成される。次に、図20(g)に示すように、レジストパターン16を除去する。
そして、本例においては、以上のようにハードマスク層パターン15、遮光膜パターン14、およびエッチングストッパ層パターン13を形成することによって、光半透過膜12A上に形成されたエッチングストッパ層パターン13と、エッチングストッパ層パターン13上に形成された遮光膜パターン14と、遮光膜パターン14上に形成されたハードマスク層パターン15と、を有する積層膜パターンである第2の薄膜パターンを形成する。
次に、図20(h)に示すように、反応性エッチングガスを用い、ハードマスク層パターン15をドライエッチングして、ハードマスク層パターン15を除去する。
次に、図20(h)に示すように、光半透過膜12Aとエッチングストッパ層パターン13の透過率の差を利用して、既存のフォトマスク用欠陥検査装置を用いて、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を検出する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する。
次に、図20(h)までの工程で得られた中間製造物10Bを欠陥修正装置に配置し、図20(i)に示すように、エッチングストッパ層13Aの残渣欠陥部24に、第1のアシストガス41を供給しながら第1の電子線31を照射することにより、図21(j)に示すように、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する。これにより、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する。
本例においては、エッチングストッパ層パターン13の残渣欠陥部24を電子線によりエッチング除去する時に供給する第1のアシストガス41は、第1の例と同様である。
次に、図21(k)に示すように、第1の例と同様に、光半透過膜パターン12を形成する。また、光半透過膜パターン12を形成する時に、遮光膜パターン14を併せてドライエッチングして、一部を残して除去する。これにより、第1の例と同様に、ArFエキシマレーザ露光光が適用されるハーフトーン型の位相シフトマスクのフォトマスク10が製造される。
本例においては、光半透過膜12をドライエッチングする時に用いる反応性エッチングガスは、第1の例と同様である。
B.第2の実施形態
本発明においては、残渣欠陥修正時の第1の電子線のドリフトを補正して、高い位置精度で残渣欠陥部をエッチング除去することもできる。
上述のように、従来のハーフトーン型位相シフトマスクの黒欠陥修正工程においては、透明基板上の半透明マスクパターンの残渣欠陥部を、主に、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの方法で修正していた。
ここで、透明基板には絶縁性の合成石英ガラスが主に用いられており、半透明マスクパターンには導電性を有するモリブデンシリサイド(MoSi)を含む化合物が主に用いられていたことから、残渣欠陥部に電子線を照射し続けていると、残渣欠陥部が帯電し、電子線がドリフトしてしまうという問題があった。
それゆえ、半透明マスクパターンの残渣欠陥部を、高い位置精度で修正するためには、電子線がドリフトしてしまうことを補正しながら修正する必要があった。
一方、本発明においては、図3(f)に示すように、第1の薄膜12A上の第2の薄膜パターン13の残渣欠陥部22を第1の電子線31の照射によりエッチング除去するため、電子線照射される残渣欠陥部22は、導電性を有する第1の薄膜12Aと電気的に接触していることから、従来に比べて帯電が生じにくい。
しかしながら、第1の薄膜12Aを構成する材料と、残渣欠陥部22を構成する材料(すなわち、第2の薄膜パターン13を構成する材料)の間の導電率に差がある場合は、その差に応じて残渣欠陥部22に帯電が生じる。
それゆえ、本発明においても、欠陥修正時の第1の電子線31のドリフトを補正して、残渣欠陥部22をエッチング除去することは、より高い位置精度で修正を行える点で有益である。
本発明において、上記電子線のドリフトを補正して、高い位置精度で残渣欠陥部をエッチング除去するには、例えば、上記の図3に示す工程に変えて、図4に示す工程に従って位相シフトマスクを製造する方法を適用することができる。
この場合も、まず、上記の図2に示す各工程を経て第2の薄膜パターン13を形成し、残渣欠陥部22を検出する欠陥検査を行う。
次に、図2(e)までの工程で得られた中間製造物2を欠陥修正装置に配置し、図22(a)に示すように、第2のアシストガス42を供給しながら第2の電子線32を照射することにより、図22(b)に示すように、残渣欠陥部22とは異なる位置の第2の薄膜パターン13の上に、堆積物構造体51を形成する。
本実施形態において、第2のアシストガス41には、クロム(Cr)を含むガス、または、シリコン(Si)を含むガスを用いることができる。
ここで、クロム(Cr)を含むガスとしては、クロムヘキサカルボニル(Cr(CO))を含むガスを、シリコン(Si)を含むガスとしては、オルトケイ酸テトラエチル(Si(OC)を含むガスを、それぞれ挙げることができる。
次に、図22(c)に示すように、第1のアシストガス41を供給しながら、残渣欠陥部22に第1の電子線31を照射することにより、図22(d)に示すように、残渣欠陥部22をエッチング除去する。
ここで、第1の電子線31の照射を連続的に続けることにより残渣欠陥部22が帯電し、第1の電子線31がドリフトして欠陥修正の位置精度が劣化することを防ぐために、予め形成しておいた堆積物構造体51を位置決め用のマークに用いて、定期的に位置補正する。
上記のようにして、検出された全ての残渣欠陥部を修正した後は、図22(e)に示すように、第2の薄膜パターン13から露出する第1の薄膜12Aをエッチング加工して、第1の薄膜パターン12を形成し、その後、図22(f)に示すように、第2の薄膜パターン13を除去して、本発明に係るフォトマスク1を得る。
ここで、従来のハーフトーン型位相シフトマスクの黒欠陥修正工程においては、上記の堆積物構造体51に相当する堆積物は、残渣欠陥部とは異なる位置の半透明マスクパターンの上に形成され、通常、その後除去されないことから、異物発生の原因となるおそれがある。また、上記の堆積物構造体51に相当する堆積物を除去するには、その除去のための工程を経る必要があり、工程が増加して製造に時間がかかり、製造コストも増大化するという不具合がある。
一方、本発明においては、堆積物構造体51は第2の薄膜パターン13の上に形成され、この第2の薄膜パターン13は最終的に除去されることから、特に工程を増やすことなく、第2の薄膜パターン13を除去する工程で堆積物構造体51も除去することができる。
そして、堆積物構造体51が除去されることにより、本発明に係るフォトマスクにおいては、従来よりも異物発生のおそれが低減したものとすることができる。
(位相シフトマスク)
次に、本発明に係るフォトマスクの製造方法により得られる位相シフトマスクの形態について説明する。
図23は、本発明に係る位相シフトマスクの構成例を示す概略断面図である。
ここで、図23(a)は、第2の薄膜13Aが遮光層72を兼ねる形態を、図23(b)は、第2の薄膜13Aと遮光材71の2層で遮光層72を構成する形態を、それぞれ示している。
一般に、ハーフトーン型の位相シフトマスクは、マスクパターン領域の外側の領域に、遮光層を有している。
マスクパターン領域の外側の領域もArFエキシマレーザに対して半透明(主に透過率6%)の半透明層のみで構成されている場合、マスクパターン領域の外側の領域を透過するArFエキシマレーザのエネルギーが重なって、ウェハ上のレジストを感光させてしまうという不具合を生じる場合があるため、これを防止するために上記の遮光層を設けている。
本発明においては、第2の薄膜13AがArFエキシマレーザに対して十分な遮光性を有する場合には、第2の薄膜13Aが遮光層72を兼ねる形態とすることができる。
例えば、図23(a)に示す位相シフトマスク1aにおいては、マスクパターン領域61の外側の遮光領域62に遮光層72を有しているが、この遮光層72は、本発明において、第2の薄膜13Aとして第1の薄膜12Aの上に形成したものと同じものとすることができる。言い換えれば、位相シフトマスク1aの遮光層72を、本発明の第2の薄膜13Aとして用いることもできる。
より詳しく述べると、マスクパターン領域61に形成された第2の薄膜13Aは、第2の薄膜パターン13に加工され、最終的には除去されるが、遮光領域62に形成された第2の薄膜13Aは、そのまま残され、位相シフトマスク1aにおいて遮光層72として作用する。
本発明においては、上記のように、第2の薄膜13Aが、遮光層72を兼ねる形態とすることで、別途、遮光層72を形成する必要が無くなり、工程数を減らすことができ、製造コストを低減することができる。
また、本発明においては、図23(b)に示す位相シフトマスク1bのように、第2の薄膜13Aと遮光材71の2層で遮光層72を構成する形態としても良い。
この場合には、遮光層72としての遮光性は、主に、遮光材71が担うため、第2の薄膜13Aは、材料選択や膜厚に関して自由度が広がることになる。
特に、半透明マスクパターンの微細化を達成するためには、第2の薄膜13Aの薄膜化が必要であり、より微細な半透明マスクパターンを形成する目的において、位相シフトマスク1bのように、第2の薄膜13Aと遮光材71の2層で遮光層72を構成する形態は有益である。
なお、図23(a)および図23(b)のいずれの形態においても、第2の薄膜13Aは同一材料から構成される単層構造であってもよく、2種以上の異なる材料から構成される多層構造であってもよい。
また、図23(b)に示す形態において、遮光材71は、同一材料から構成される単層構造であってもよく、2種以上の異なる材料から構成される多層構造であってもよい。
以上、本発明に係るフォトマスクの製造方法についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1−1)
透明基板11として光学研磨した6インチ角、0.25インチ厚の合成石英ガラス基板を用い、第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、3:44:1:54となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を形成し、第2の薄膜13Aとして、クロム膜(Cr)を形成したマスクブランクスを準備した。
次に、上記のクロム膜(Cr)の上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置にてパターン描画、および現像し、レジストパターンを形成した。
次に、塩素と酸素の混合ガスでレジストパターンから露出するクロム膜をドライエッチングして、第2の薄膜パターン13としてクロム膜パターンを形成し、その後、レジストパターンを、酸素プラズマでアッシング除去し、洗浄後、得られた中間製造物2のクロム膜パターンを欠陥検査装置(レーザーテック社製MATRICS X700)を用いて検査した。
次に、中間製造物2を欠陥修正装置(カールツアイス社製MeRiT)に配置し、第2のアシストガス42として、クロムヘキサカルボニル(Cr(CO))ガスを供給しながら第2の電子線32を照射することにより、上記の検査で検出した残渣欠陥部とは異なる位置のクロム膜パターンの上に、直径が概ね30nmの堆積物構造体を形成した。
次に、第1のアシストガス41として、2フッ化キセノン(XeF)を供給しながら、上記の検査で検出した残渣欠陥部に第1の電子線31を照射して、残渣欠陥部をエッチング除去した。この欠陥修正においては、予め形成しておいた堆積物構造体を位置決め用のマークに用いて定期的に位置補正して、第1の電子線31がドリフトすることを防止した。
上記のようにして、検出された全ての残渣欠陥部を修正した後は、クロム膜パターンから露出するモリブデンシリサイド酸化窒化膜をSFガスでドライエッチング加工して、半透明マスクパターンを形成し、その後、塩素と酸素の混合ガスでクロム膜パターンを除去して、実施例1−1のフォトマスクを得た。結果を表1に示す。
(実施例1−2)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、4:42:6:46となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、実施例1−2のフォトマスクを得た。結果を表1に示す。
(実施例1−3)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、0:81:18:0となるシリコン酸化膜(SiO)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、実施例1−3のフォトマスクを得た。結果を表1に示す。
(比較例1−1)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、6:37:3:54となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、実施例1−1と同じ構成のマスクブランクスを準備した。
このマスクブランクスを用い、実施例1−1と同様にしてクロム膜パターンを形成した。なお、この比較例1−1では実施例1−1〜1−3とは異なり、レジストパターンは除去せず、クロム膜パターンを形成した後は、続いて、レジストパターンおよびクロム膜パターンから露出するモリブデンシリサイド酸化窒化膜(Mo:Si:O:N=6:37:3:54)をSF6ガスでドライエッチング加工して、第1の薄膜パターンを形成した。
その後、レジストパターンを、酸素プラズマでアッシング除去し、次いで、塩素と酸素の混合ガスでクロム膜パターンを除去して、比較例1−1のフォトマスを得た。
上記のようにして得られた比較例1−1のフォトマスクの第1の薄膜パターンを欠陥検査装置(レーザーテック社製MATRICS X700)を用いて検査した。
次に、比較例1−1のフォトマスクを欠陥修正装置(カールツアイス社製MeRiT)に配置し、アシストガスとして、2フッ化キセノン(XeF)を供給しながら、上記の検査で検出した残渣欠陥部に電子線を照射して、残渣欠陥部のエッチング除去を試みた。比較例1−1の第1の薄膜パターンの残渣欠陥部は、上記条件でエッチング除去が可能であり、検出された全ての残渣欠陥部を修正することができた。結果を表1に示す。
(比較例1−2)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、7:37:6:45となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、比較例1−1と同様にして、比較例1−2のフォトマスクを得た。
比較例1−1と同様に、比較例1−2の第1の薄膜パターンの残渣欠陥部は、エッチング除去が可能であり、検出された全ての残渣欠陥部を修正することができた。結果を表1に示す。
(評価)
上記の実施例1−1〜1−3、および比較例1−1〜1−2の第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率、第1の薄膜におけるモリブデン(Mo)とシリコン(Si)の原子比(AMo/ASi)、第1の薄膜の修正容易性、修正工程における透明基板とのエッチング選択比、ArFエキシマレーザ露光における耐光性について、表1に示す。
なお、第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率はXPS分析により求めた。
また、修正工程における透明基板とのエッチング選択比は、透明基板のエッチング速度を1とした場合の、第1の薄膜のエッチング速度を表している。
Figure 0005630592
表1に示すように、比較例1−1および比較例1−2においては、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの修正方法により、下地の透明基板(合成石英ガラス)との選択比を2以上の値で、直接この第1の薄膜の残渣欠陥部の修正を容易に行うことができたが、得られたフォトマスクの第1の薄膜パターンのArFエキシマレーザ露光における耐光性は、不十分であった。
一方、表1に示すように、第1の薄膜におけるモリブデン(Mo)とシリコン(Si)の原子比(AMo/ASi)が、AMo/ASi≦1/10の関係を満たす実施例1−1〜1−3の第1の薄膜においては、アシストガスと電子線を用いた部分エッチングの修正方法では、残渣欠陥部のエッチングが進まず、また、下地の透明基板(合成石英ガラス)との選択比は0.25以下の値であり、直接この第1の薄膜の残渣欠陥部の修正を行うことは困難であった。
しかしながら、上述の本発明に係るフォトマスクの製造方法を用いることで得られた実施例1−1〜1−3のフォトマスクの第1の薄膜パターンのArFエキシマレーザ露光における耐光性は十分なものであった。
すなわち、本発明によれば、ArFエキシマレーザ露光における耐光性が高い薄膜から構成されるパターンを有するフォトマスクであっても、残渣欠陥の修正を可能とし、残渣欠陥の無いフォトマスクを製造することができる。
(実施例2−1)
透明基板11として光学研磨した6インチ角、0.25インチ厚の合成石英ガラス基板を用い、第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、3:44:1:54となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を形成し、遮光膜13Aとして、クロム膜(Cr)を形成し、ハードマスク層14Aとして、SiO膜を形成したマスクブランクスを準備した。
次に、上記SiO膜の上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置にてパターン描画、および現像し、レジストパターンを形成した。
次に、CFガスでレジストパターンから露出する上記SiO膜をドライエッチングして、ハードマスク層パターン14としてSiO膜パターンを形成し、その後、レジストパターンを、酸素プラズマでアッシング除去した。
次に、ClガスでSiO膜パターンから露出する上記クロム膜をドライエッチングして、遮光膜パターン13としてクロム膜パターンを形成した。これにより得られた中間製造物2のSiO膜パターンおよびクロム膜パターンを欠陥検査装置(レーザーテック社製MATRICS X700)を用いて検査した。
次に、第1のアシストガス41として、2フッ化キセノン(XeF)を供給しながら、上記の検査で検出した残渣欠陥部に第1の電子線31を照射して、残渣欠陥部をエッチング除去した。
上記のようにして、検出された全ての残渣欠陥部を修正した後は、クロム膜パターンから露出するモリブデンシリサイド酸化窒化膜をSFガスでドライエッチング加工して、半透明マスクパターンを形成するとともに、SiO膜パターンを除去する。その後、塩素と酸素の混合ガスでクロム膜パターンを除去して、実施例1−1のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−2)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、4:42:6:46となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−2のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−3)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、42:58となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−3のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−4)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、50:50となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−4のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−5)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、58:42となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−5のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−6)
第1の薄膜12Aとして、Si:O:Nの原子比が、33:33:33となる酸化窒化ケイ素膜を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−6のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−7)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、6:37:3:54となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−8のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(実施例2−8)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、7:37:6:45となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、実施例2−8のフォトマスクを得た。結果を表2に示す。
(比較例2−1)
実施例2−1と同様にして、マスクブランクスを準備した。
次に、実施例2−1と同様にして、レジストパターンを形成した。
次に、実施例2−1と同様にして、ハードマスク層パターン14としてSiO膜パターンを形成し、その後、レジストパターンを、酸素プラズマでアッシング除去した。
次に、実施例2−1と同様にして、遮光膜パターン13としてクロム膜パターンを形成した。
次に、クロム膜パターンから露出するモリブデンシリサイド酸化窒化膜をSFガスでドライエッチング加工して、半透明マスクパターンを形成するとともに、SiO膜パターンを除去する。
次に、これにより得られた中間製造物2のクロム膜パターンおよび半透明マスクパターンを欠陥検査装置(レーザーテック社製MATRICS X700)を用いて検査した。
次に、第1のアシストガス41として、2フッ化キセノン(XeF)を供給しながら、上記の検査で検出した残渣欠陥部に第1の電子線31を照射して、残渣欠陥部をエッチング除去した。
上記のようにして、検出された全ての残渣欠陥部を修正した後は、塩素と酸素の混合ガスでクロム膜パターンを除去して、比較例2−1のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−2)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、4:42:6:46となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−2のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−3)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、42:58となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−3のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−4)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、50:50となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−4のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−5)
第1の薄膜12Aとして、Si:Nの原子比が、58:42となる窒化ケイ素膜を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−5のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−6)
第1の薄膜12Aとして、Si:O:Nの原子比が、33:33:33となる酸化窒化ケイ素膜を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−6のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−7)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、6:37:3:54となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−8のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(比較例2−8)
第1の薄膜12Aとして、Mo:Si:O:Nの原子比が、7:37:6:45となるモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)を用いた以外は、比較例2−1と同様にして、比較例2−8のフォトマスクを得た。結果を表3に示す。
(評価)
上記の実施例2−1〜2−8の第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率、修正工程における遮光膜の第1の薄膜とのエッチング選択比、修正方法、遮光膜の修正容易性、ArFエキシマレーザ露光における露光光照射耐性、露光裕度、および総合評価について、表2に示す。
なお、第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率はXPS分析により求めた。
また、修正工程における遮光膜の第1の薄膜とのエッチング選択比は、第1の薄膜のエッチング速度を1とした場合の、遮光膜のエッチング速度を表している。さらに、本発明の修正方法とは、第2の薄膜パターンを形成した後、第1の薄膜パターンを形成する前に、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出し、第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する方法である。
Figure 0005630592
また、上記の比較例2−1〜2−8の第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率、修正工程における第1の薄膜の透明基板とのエッチング選択比、修正方法、第1の薄膜の修正容易性、ArFエキシマレーザ露光における露光光照射耐性、露光裕度、および総合評価について、表3に示す。
なお、第1の薄膜を構成する各原子の原子百分率はXPS分析により求めた。
また、修正工程における第1の薄膜の透明基板とのエッチング選択比は、透明基板のエッチング速度を1とした場合の、第1の薄膜のエッチング速度を表している。さらに、従来の修正方法とは、第2の薄膜パターンおよび第1の薄膜パターンを形成した後に、第1の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出し、第1の薄膜パターンの残渣欠陥部を電子線によりエッチング除去する方法である。
Figure 0005630592
表2に示すように、本発明の修正方法を用いた実施例2−3〜2−6における修正工程におけるエッチング選択比は10より大きくなった。これに対して、表3に示すように、従来の修正方法を用いた比較例2−3〜2−6における修正工程におけるエッチング選択比は0に近い値となった。このため、実施例2−3〜2−6における修正工程においては、比較例2−3〜2−6における修正工程よりも、ずっと容易に残渣欠陥部の修正を行うことができた。
また、表2および表3に示すように、実施例2−1における修正工程におけるエッチング選択比は2以上となり、比較例2−1における修正工程におけるエッチング選択比よりも大きくなった。このため、実施例2−1における修正工程においては、比較例2−1における修正工程よりも、容易に残渣欠陥部の修正を行うことができた。また、実施例2−2における修正工程におけるエッチング選択比も2以上となり、比較例2−2における修正工程におけるエッチング選択比よりも大きくなった。このため、実施例2−2における修正工程においては、比較例2−2における修正工程よりも、容易に残渣欠陥部の修正を行うことができた。
また、表2に示すように、実施例2−1〜2−8においては、第1の薄膜を構成するモリブデン(Mo)の原子百分率が大きい程、第1の薄膜のエッチング速度が速くなり、クロム膜(Cr)である遮光膜の第1の薄膜とのエッチング選択比が小さくなった。また、第1の薄膜がSi1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0.3≦y≦0.6、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜である場合には、第1の薄膜がモリブデン(Mo)を含む場合よりも、第1の薄膜のエッチング速度が遅くなり、クロム膜(Cr)である遮光膜の第1の薄膜とのエッチング選択比が大きくなった。
さらに、表2および表3に示すように、実施例2−1〜2−8の位相シフトマスクは、比較例2−1〜2−8の位相シフトマスクと比較して、ArFエキシマレーザ露光における露光光照射耐性および露光裕度については、大きな差がなかった。以上の結果、総合評価としては、実施例2−3〜2−6の位相シフトマスクが、最も優れたものとなり、実施例2−1および2−2の位相シフトマスクが、次に優れたものとなった。
1・・・フォトマスク
1a、1b・・・位相シフトマスク
2・・・中間製造物
11・・・透明基板
12・・・第1の薄膜パターン
12A・・・第1の薄膜
13・・・第2の薄膜パターン
13A・・・第2の薄膜
14・・・レジストパターン
14A・・・レジスト層
21・・・異物
22・・・残渣欠陥部
31・・・第1の電子線
32・・・第2の電子線
41・・・第1のアシストガス
42・・・第2のアシストガス
51・・・堆積物構造体
61・・・マスクパターン領域
62・・・遮光領域
71・・・遮光材
72・・・遮光層

Claims (6)

  1. 透明基板と、前記透明基板の上に形成された第1の薄膜と、前記第1の薄膜の上に形成された第2の薄膜と、を有するマスクブランクスを準備する工程と、
    前記第2の薄膜をエッチング加工して第2の薄膜パターンを形成する工程と、
    前記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部を検出する欠陥検査工程と、
    前記検査工程で検出された前記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部に、第1のアシストガスを供給しながら第1の電子線を照射することにより、前記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去する第2の薄膜パターン欠陥修正工程と、
    前記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンから露出する前記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程と、
    を順に備えるフォトマスクの製造方法であって、
    前記第1の薄膜をエッチング加工する工程は、前記欠陥検査工程後のみに行われ、
    前記第1の薄膜が、Si1−x−y(xおよびyは、0<x<1、0<y<1、および0<x+y≦1を満足する)からなる光半透過膜であることを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  2. 前記マスクブランクスを準備する工程は、前記マスクブランクスとして、前記第1の薄膜上に形成された遮光膜と、前記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜を、前記第2の薄膜として有するマスクブランクスを準備する工程であり、
    前記第2の薄膜パターンを形成する工程は、前記ハードマスク層をエッチング加工してハードマスク層パターンを形成するハードマスク層パターン形成工程と、前記ハードマスク層パターンから露出する前記遮光膜をエッチング加工して遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、を順に備え、
    前記欠陥検査工程は、前記遮光膜パターン形成工程後に行われ、
    前記第1の薄膜パターンを形成する工程は、前記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンにおける前記遮光膜パターンから露出する前記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法。
  3. 前記遮光膜は、Cr、CrO、CrN、およびCrONよりなる群から選択される少なくとも1種のクロム系の材料を含むことを特徴とする請求項2に記載のフォトマスクの製造方法。
  4. 前記マスクブランクスを準備する工程は、前記マスクブランクスとして、前記第1の薄膜上に形成されたエッチングストッパ層と、前記エッチングストッパ層上に形成された遮光膜と、前記遮光膜上に形成されたハードマスク層と、を有する積層膜を、前記第2の薄膜として有するマスクブランクスを準備する工程であり、
    前記第2の薄膜パターンを形成する工程は、前記ハードマスク層をエッチング加工してハードマスク層パターンを形成するハードマスク層パターン形成工程と、前記ハードマスク層パターンから露出する前記遮光膜をエッチング加工して遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、前記遮光膜パターンから露出する前記エッチングストッパ層をエッチング加工してエッチングストッパ層パターンを形成するエッチングストッパ層パターン形成工程と、を順に備え、
    前記欠陥検査工程は、前記エッチングストッパ層パターン形成工程後に行われ、
    前記第1の薄膜パターンを形成する工程は、前記残渣欠陥部をエッチング除去した第2の薄膜パターンにおける前記エッチングストッパ層パターンから露出する前記第1の薄膜をエッチング加工して第1の薄膜パターンを形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法。
  5. 前記エッチングストッパ層は、Cr、CrO、CrN、およびCrONよりなる群から選択される少なくとも1種のクロム系の材料を含むことを特徴とする請求項4に記載のフォトマスクの製造方法。
  6. 前記第2の薄膜パターン欠陥修正工程において、
    第2のアシストガスを供給しながら第2の電子線を照射することにより、前記残渣欠陥部とは異なる位置の前記第2の薄膜パターンの上に、堆積物構造体を形成し、
    前記堆積物構造体を位置決め用のマークに用いて前記第1の電子線を照射する位置を補正して、前記第2の薄膜パターンの残渣欠陥部をエッチング除去することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法。
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