JPH09303817A - 空気調和機の室内機における配管クランプ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管クランプ具の取付作業を能率的に行うこ
と。 【解決手段】 筐体１の後面に凹設した狭隘空間４内に
冷媒用配管５及びドレン用配管６が配設され、前記狭隘
空間４の開口部４ａに配管クランプ具７が係脱可能に係
止された空気調和機の室内機において、前記配管クラン
プ具７は、中央部に横断方向に沿って形成したヒンジ部
１１を中心に折曲可能なクランプ具本体７ａを有し、該
クランプ具本体７ａの上端部に一体形成した嵌挿部７ｂ
を係止孔１０に嵌挿すると共に、クランプ具本体７ａの
下端部に一体形成した係合枠部７ｃを被係合枠部９に係
合させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の室内
機において、筐体の後面に凹設した狭隘空間内に配設し
た冷媒用配管及びドレン用配管がその狭隘空間内から外
に飛び出さないようにクランプするための配管クランプ
具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば室内機と室外機とからなる
セパレート型の空気調和機では、図５に示すように、室
内機の筐体１内に熱交換器２とファン３とが配設され、
該筐体１の後面に凹設した狭隘空間４内に冷媒用配管５
及びドレン用配管６が配設され、該狭隘空間４の開口部
に配管クランプ具７が係脱可能に係止されている。

【０００３】上記構成において、室内機を組み立てる場
合には、冷媒用配管５及びドレン用配管６を狭隘空間４
内に押し込んだ後、図５に仮想線に示すように、筐体１
の底板部１ａの後部を押し下げて狭隘空間４の開口部を
強制的に広げた状態で、その開口部内に配管クランプ具
７を嵌め込み、これによって、冷媒用配管５及びドレン
用配管６が狭隘空間４内から外に飛び出さないようにし
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
筐体１の底板部１ａの後部を押し下げて狭隘空間４の開
口部を強制的に広げ、その広げた開口部内に配管クラン
プ具７を嵌め込むようになっており、その配管クランプ
具７の取付作業に手間がかかって、作業能率が低いとい
う欠点がある。

【０００５】本発明は、上記従来の欠点に鑑み、取付作
業を能率的に行うことができる空気調和機の室内機にお
ける配管クランプ具を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、筐体の後面に凹設した狭隘
空間内に冷媒用配管及びドレン用配管が配設され、前記
狭隘空間の開口部に配管クランプ具が係脱可能に係止さ
れた空気調和機の室内機において、前記配管クランプ具
は、中央部に横断方向に沿って形成したヒンジ部を中心
に折曲可能なクランプ具本体を有し、該クランプ具本体
の上下端部を前記開口部の上部及び下部にそれぞれ係脱
可能に係止させるようにしたことを特徴としている。

【０００７】上記構成において、室内機を組み立てる場
合には、冷媒用配管及びドレン用配管を狭隘空間内に押
し込んだ後、ヒンジ部を中心に略Ｌ字状に折曲したクラ
ンプ具本体を狭隘空間の開口部内に挿入し、該クランプ
具本体を直線状に戻して、そのクランプ具本体の上下端
部を前記開口部の上部及び下部にそれぞれ係止させるだ
けでよく、これによって、冷媒用配管及びドレン用配管
が狭隘空間内から外に飛び出さないようにすることがで
きる。

【０００８】この場合、クランプ具本体をヒンジ部を中
心に折曲して狭隘空間の開口部内に簡単に挿入すること
ができると共に、該クランプ具本体を直線状に戻して、
そのクランプ具本体の上下端部を前記開口部の上部及び
下部に簡単に係止することができ、配管クランプ具の取
付作業を能率的に行うことができる。

【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、前記クランプ具本体の上端部に、前記開口
部の上部に形成した係止孔に嵌挿される嵌挿部が一体形
成されていることを特徴としている。

【００１０】上記構成によれば、クランプ具本体の上端
部に形成した嵌挿部を開口部の上部に形成した係止孔に
嵌挿するだけで、そのクランプ具本体の上部を開口部の
上部に簡単に係止することができる。

【００１１】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の発明において、前記嵌挿部の先端から所定間隔を
おいて一対のスリットが前記クランプ具本体の中央部に
向けて形成され、その両スリットで挟まれた嵌挿片の前
記係止孔から上方に突出する部分に該係止孔の上端縁に
係合可能な抜止部が一体突設されていることを特徴とし
ている。

【００１２】上記構成によれば、嵌挿部を係止孔に嵌挿
するだけで、該嵌挿部の両スリットで挟まれた嵌挿片に
一体突設した抜止部を係止孔の上端縁に係合させて、そ
の嵌挿部を係止孔から抜けないようにすることができ
る。

【００１３】請求項４記載の発明は、請求項３記載の発
明において、前記抜止部が先すぼまりの略三角形状に形
成されていることを特徴としている。

【００１４】上記構成によれば、抜止部が先すぼまりの
略三角形状に形成されているので、その抜止部を係止孔
内に容易に差し込むことができる。

【００１５】請求項５記載の発明は、請求項３または４
記載の発明において、前記嵌挿片が薄肉状に形成されて
いることを特徴としている。

【００１６】上記構成によれば、抜止部を係止孔に差し
込む際に、薄肉状に形成した嵌挿片が弾性変形されて、
その抜止部を一層容易に差し込むことができる。

【００１７】請求項６記載の発明は、請求項１から５の
いずれかに記載の発明において、前記クランプ具本体の
下端部に、前記開口部の下部に形成した被係合枠部の先
端に係合可能な係合枠部が一体形成されていることを特
徴としている。

【００１８】上記構成によれば、クランプ具本体の下端
部に形成した係合枠部を狭隘空間の開口部に形成した被
係合部の先端に係合させるだけで、クランプ具本体の下
端部を狭隘空間の開口部に係止することができる。

【００１９】請求項７記載の発明は、請求項６記載の発
明において、前記係合枠部及び被係合枠部の互いに対向
する先端の両方またはそのいずれか一方に傾斜面が形成
されていることを特徴としている。

【００２０】上記構成によれば、係合枠部及び被係合枠
部の互いに対向する先端の両方またはそのいずれか一方
に形成した傾斜面により、その係合枠部と被係合枠部と
を互いに確実に係合させることができる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１及び図２は本発明の実施の一
形態である配管クランプ具７を狭隘空間４の開口部４ａ
に係止した状態を示すものであって、前記配管クランプ
具７は、弾性変形可能な合成樹脂材からなり、クランプ
具本体７ａを有し、該クランプ具本体７ａの上下端部を
係止枠部８及び被係合枠部９にそれぞれ係脱可能に係止
させるようになっている。

【００２２】前記係止枠部８は、図３に示すように、開
口部４ａ内の上部において筐体１に一体突設されてお
り、細長状の係止孔１０が形成されている。

【００２３】前記被係合枠部９は、図３に示すように、
略Ｌ字状であって、筐体１の底板部１ａの後端から開口
部４ａ内に向けて一体突設されている。

【００２４】前記クランプ具本体７ａは、矩形板状に形
成されており、その中央部に横断方向に沿って薄肉状ヒ
ンジ部１１が形成されており、そのヒンジ部１１を中心
に折曲することにより、開口部４ａ内に容易に挿入する
ことができる。

【００２５】図３に示すように、前記クランプ具本体７
ａの上端部に該クランプ具本体７ａの幅よりも小幅の嵌
挿部７ｂが形成されており、該嵌挿部７ｂを前記係止孔
１０に嵌挿することにより、クランプ具本体７ａの上端
角部１２が係止枠部８の下面に当接され、これによっ
て、クランプ具本体７ａの上部を係止枠部８に簡単に係
止することができる。

【００２６】前記嵌挿部７ｂの先端から所定間隔をおい
て一対のスリット１３がクランプ具本体７ａの中央部に
向かって形成され、その両スリット１３で挟まれた嵌挿
片１４の前記係止孔１０から上方に突出する部分に該係
止孔１０の上端縁に係合可能な抜止部１５が一体突設さ
れている。

【００２７】上記構成によれば、嵌挿部７ｂを係止孔１
０に嵌挿するだけで、抜止部１５を係止孔１０の上端縁
に係合させて、その嵌挿部７ｂを係止孔１０から抜けな
いようにすることができる（図１及び図２参照）。

【００２８】前記抜止部１５は、先すぼまりの略三角形
状に形成されているので、その抜止部１５を係止孔１０
内に容易に差し込むことができる。

【００２９】前記嵌挿片１４は、その厚さｔ１が嵌挿部
７ｂの厚さｔ２に比べて小さく、薄肉状に形成されてい
るので、抜止部１５を係止孔１０に差し込む際に、嵌挿
片１４が弾性変形されて、その抜止部１５を一層容易に
差し込むことができる。

【００３０】図３に示すように、前記クランプ具本体７
ａの下端部に略コ字状の係合枠部７ｃが一体形成されて
おり、その係合枠部７ｃの先端を前記被係合枠部９の先
端に係合させるだけで、クランプ具本体７ａの下端部を
開口部４ａの下部に係止することができる（図１参
照）。

【００３１】前記係合枠部７ｃの先端に傾斜面１６が形
成されており、その傾斜面１６が係合枠部７ｃの先端に
当接されることにより、該係合枠部７ｃを被係合枠部９
に確実に係合させることができる。

【００３２】上記実施の形態では、傾斜面１６を係合枠
部７ｃの先端にのみ形成したが、これに限定されるわけ
ではなく、その傾斜面１６を被係合枠部９の先端に形成
してもよいし、その両先端に形成してもよい。

【００３３】上記構成において、室内機を組み立てる場
合には、図４（ａ）に示すように、冷媒用配管５及びド
レン用配管６を狭隘空間４内に押し込んだ後、ヒンジ部
１１をを中心に略Ｌ字状に折曲したクランプ具本体７ａ
を狭隘空間４の開口部４ａ内に挿入し、嵌挿部７ｂを係
止孔１０に嵌挿する。

【００３４】続いて、図４（ｂ）に示すように、クラン
プ具本体７ａを開口部４ａ内に押し込んだ後、その押し
込みを解除してクランプ具本体７ａを直線状に戻すこと
により、係合枠部７ｃが被係合枠部９に係合され、冷媒
用配管５及びドレン用配管６が狭隘空間４内から外に飛
び出さないようにすることができる（図１参照）。

【００３５】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、クランプ
具本体をヒンジ部を中心に折曲して狭隘空間の開口部内
に簡単に挿入することができると共に、該クランプ具本
体を直線状に戻して、そのクランプ具本体の上下端部を
前記開口部の上部及び下部に簡単に係止することがで
き、配管クランプ具の取付作業を能率的に行うことがで
きる。

【００３６】請求項２記載の発明によれば、クランプ具
本体の上端部に形成した嵌挿部を開口部の上部に形成し
た係止孔に嵌挿するだけで、そのクランプ具本体の上部
を開口部の上部に簡単に係止することができる。

【００３７】請求項３記載の発明によれば、嵌挿部を係
止孔に嵌挿するだけで、該嵌挿部の両スリットで挟まれ
た嵌挿片に一体突設した抜止部を係止孔の上端縁に係合
させて、その嵌挿部を係止孔から抜けないようにするこ
とができる。

【００３８】請求項４記載の発明によれば、抜止部が先
すぼまりの略三角形状に形成されているので、その抜止
部を係止孔内に容易に差し込むことができる。

【００３９】請求項５記載の発明によれば、抜止部を係
止孔に差し込む際に、薄肉状に形成した嵌挿片が弾性変
形されて、その抜止部を一層容易に差し込むことができ
る。

【００４０】請求項６記載によれば、クランプ具本体の
下端部に形成した係合枠部を狭隘空間の開口部に形成し
た被係合部の先端に係合させるだけで、クランプ具本体
の下端部を狭隘空間の開口部に係止することができる。

【００４１】請求項７記載によれば、係合枠部及び被係
合枠部の互いに対向する先端の両方またはそのいずれか
一方に形成した傾斜面により、その係合枠部と被係合枠
部とを互いに確実に係合させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態である配管クランプ具を
狭隘空間の開口部に係止した状態を示す縦断面図であ
る。

【図２】同背面図である。

【図３】同分解斜視図である。

【図４】（ａ）及び（ｂ）は同配管クランプ具の取付手
順を示す縦断面図である。

【図５】従来例を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 筐体 ４ 狭隘空間 ４ａ 狭隘空間の開口部 ５ 冷媒用配管 ６ ドレン用配管 ７ 配管クランプ具 ７ａ クランプ具本体 ７ｂ 嵌挿部 ７ｃ 係合枠部 ９ 被係合枠部 １０ 係止孔 １１ ヒンジ部 １３ スリット １４ 嵌挿片 １５ 抜止部 １６ 傾斜面

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体の後面に凹設した狭隘空間内に冷媒
   用配管及びドレン用配管が配設され、前記狭隘空間の開
   口部に配管クランプ具が係脱可能に係止された空気調和
   機の室内機において、前記配管クランプ具は、中央部に
   横断方向に沿って形成したヒンジ部を中心に折曲可能な
   クランプ具本体を有し、該クランプ具本体の上下端部を
   前記開口部の上部及び下部にそれぞれ係脱可能に係止さ
   せるようにしたことを特徴とする空気調和機の室内機に
   おける配管クランプ具。
2. 【請求項２】 前記クランプ具本体の上端部に、前記開
   口部の上部に形成した係止孔に嵌挿される嵌挿部が一体
   形成されていることを特徴とする請求項１記載の空気調
   和機の室内機における配管クランプ具。
3. 【請求項３】 前記嵌挿部の先端から所定間隔をおいて
   一対のスリットが前記クランプ具本体の中央部に向けて
   形成され、その両スリットで挟まれた嵌挿片の前記係止
   孔から上方に突出する部分に該係止孔の上端縁に係合可
   能な抜止部が一体突設されていることを特徴とする請求
   項１または２記載の空気調和機の室内機における配管ク
   ランプ具。
4. 【請求項４】 前記抜止部が先すぼまりの略三角形状に
   形成されていることを特徴とする請求項３記載の空気調
   和機の室内機における配管クランプ具。
5. 【請求項５】 前記嵌挿片が薄肉状に形成されているこ
   とを特徴とする請求項３または４記載の空気調和機の室
   内機における配管クランプ具。
6. 【請求項６】 前記クランプ具本体の下端部に、前記開
   口部の下部に形成した被係合枠部の先端に係合可能な係
   合枠部が一体形成されていることを特徴とする請求項１
   から５のいずれかに記載の空気調和機の室内機における
   配管クランプ具。
7. 【請求項７】 前記係合枠部及び被係合枠部の互いに対
   向する先端の両方またはそのいずれか一方に傾斜面が形
   成されていることを特徴とする請求項６記載の空気調和
   機の室内機における配管クランプ具。